JP3743454B2 - 内燃機関のカム駆動装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は内燃機関のカム駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関における補機の駆動は、例えば図4に示すように駆動源であるクランクギアから、ウォータポンプとパワーステアリング (以下バワステともいう) 用オイルポンプに対して1本、エアコン用のコンプレッサに対して1本、オルタネータに対して1本の計3本のベルトを掛けて駆動するようになっている。
【0003】
また、これら補機の駆動とは別に吸・排気弁駆動用のカムシャフトをクランクシャフトに連動して回転駆動させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の装置においては、補機駆動用のベルトが2重,3重となってしまうため、クランクシャフトの軸方向の機関全長が長くなり、更にカムシャフトの駆動系を備えることにより、複雑な構成となっていた。
また、カムシャフトは、カムが吸・排気弁を押し下げるときと吸・排気弁から押し上げられるときとで駆動力が大きく変化するため、カムシャフト回転速度の周期的な変動を発生しやすくなっている。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたもので、カム駆動系の巻掛伝動部材を利用して補機の駆動を行うことで、上記問題点を解決した内燃機関のカム駆動装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため請求項1の発明は、機関本体の前面に配置された巻掛伝動部材を介してカムシャフトが巻掛伝動部材を介してクランクシャフトにより回転駆動される内燃機関において、機関本体の慣性主軸位置を挟んで両側にあって、かつ、カムシャフト駆動用のカムギアに対して前記巻掛伝動部材による駆動力伝達方向の上流側と下流側とにある位置に補機を夫々配設し、これら両補機を夫々の駆動用ギアに前記巻掛伝動部材を係合させて回転駆動すると共に、機関本体の前面の前記慣性主軸を通る位置にエンジンマウンティングブラケットの取り付け座を形成したことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の発明は、前記カムギアと、前記クランクシャフト駆動用のクランクギアと、前記両補機駆動用の2つのギアと、を菱形の各頂点に位置するように配設したことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3の発明は、前記両補機が、ウォータポンプとパワーステアリング用オイルポンプであることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、カムシャフトには、前記1つのカムギアが設けられて、前記1本の巻掛伝動部材のみによる駆動力伝達が行われ、前記両補機以外の複数の補機が別の巻掛伝動部材を介してクランクシャフトの駆動力を伝達されて回転駆動するようにしたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項5の発明は、前記両補機以外の複数の補機が、エアコン駆動用のコンプレッサとオルタネータであることを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明によると、1本の巻掛伝動部材で2つの補機とカムシャフトとを同時に駆動することができ、機関全長の増大を抑制することができ、構成も簡易となる。
また、2つの補機を駆動することで全体の負荷が大きくなり、前記カムシャフトの吸・排気弁の開閉時に生じる回転変動を相対的に小さくすることができ、回転が安定する。特に、カムシャフトの上流側と下流側とに分けて補機を配設したことにより、カムシャフトが吸・排気弁を押し下げるときと吸・排気弁から押し上げられるときとで逆向きに生じる駆動力変化に対して、夫々対応する補機の駆動負荷が前記駆動力変化を抑制する方向に作用するので、より回転変動を規制する効果が高められる。
さらに、慣性主軸位置を挟んで両側に補機を配設することにより、前記慣性主軸を通る位置にエンジンマウンティングブラケットの取り付け座を形成して、騒音防止抑制機能を十分に高めることができる。因みに、カムギアのみをクランクシャフトとの間に巻掛伝動部材を掛けて駆動するようにした場合には、巻掛伝動部材が機関本体の慣性主軸近傍を通ることになるため、エンジンマウンティングブラケットを慣性主軸上に取り付けることができないので、騒音防止抑制機能を十分に高めることができない。
【0011】
請求項2の発明によると、各ギアが菱形の各頂点位置に配置されることにより、各ギアに対する巻掛伝動部材の巻掛角度を十分大きく取ることができ、アイドラが不要となる。
【0012】
請求項3の発明によると、ウォータポンプとパワーステアリング用オイルポンプは、他の補機に比較して元々信頼性・耐久性共に高く設計される部品であるため、カム駆動系によりこれらを駆動させるようにしても、カム駆動系全体の信頼性を低下させることがない。
請求項4の発明によると、カム駆動系で駆動される補機以外の残りの補機を、1本の巻掛伝動部材でまとめて駆動するようにしたため、全体として補機駆動系のコンパクト化を図れる。
【0013】
請求項5の発明によると、エアコン駆動用のコンプレッサとオルタネータは比較的部品の調整を行う率が高いため、カム駆動系以外で駆動することにより、調整作業の容易性を図れる。
【0014】
【実施例】
本発明に係るカム駆動装置の一実施例を図1〜図4に基づいて説明する。
図1において、機関本体1の前面を覆うフロントカバー2には、下部に位置するクランクシャフト3に直結して駆動される潤滑用オイルポンプ4と、向かって右側のウォータポンプ5と、同じく左側のパワステ用オイルポンプ6と、これら両ポンプの間にあって機関本体1の慣性主軸C近傍に位置するエンジンマウンティングブラケット取付ボス7とが設けられている。
【0015】
また、前記クランクシャフト3に組付けられたクランクギア8と機関本体1の上部に位置するカムシャフト9に組付けられたカムギア10との途中にはウォータポンプ5を駆動するウォータポンプ用ギア11と、前記パワステ用ポンプ6を駆動するパワステポンプ用ギア12とに、巻掛伝動部材であるカムチェーン13が掛けられ、該カムチェーン13を介してクランクシャフト3の駆動力がカムシャフト9と同時に補機であるウォータポンプ5及びパワステ用ポンプ6に伝達され、これらを一体的に回転駆動させるようになっている。前記カムチェーン13のクランクギア8とパワステ用ポンプ6との間の部分をテンショナガイド14を介して位置規制しつつ内側に押圧して自動的に張力を調整するチェーンテンシェナ15が設けられている。
【0016】
図2に示すように、前記エンジンマウンティングブラケット取付ボス7には、エンジンマウンティングブラケット16が固定され、前記フロントカバー2に結合されるギアハウジング17の孔から外側に突出する部分と車体側に固定されたステー18とを締結することにより機関を車体にマウント支持している。
また、図3及び図4に示すように、前記ギアハウジング17の外側に突出するクランクシャフト3の端部には、クランクプーリ19が連結され、該クランクプーリ19と機関本体1のフロントカバー2外側に配設したエアコン用コンプレッサ20とオルタネータ21とを1本の補機ベルト22によって共掛けして駆動するようになっている。尚、補機ベルト22ではポリVベルト等のように自動調整が必要な場合は補機テンショナ (図示せず) を設置することは勿論である。
【0017】
次に、作用を説明する。
機関の運転時は、クランクシャフト3が図1で時計周り方向に回転し、各ギアと噛み合うカムチェーン13を介してパワステ用オイルポンプ6,カムシャフト9,ウォータポンプ5が回転駆動される。
ここで、カムシャフト9に対してカムチェーン13の駆動力伝達方向の上流側と下流側とに夫々安定した駆動負荷を有する補機としてのパワステ用オイルポンプ6とウォータポンプ5とが介在することにより、カムシャフト9の吸・排気弁開閉時に生じる駆動力変化が抑制され、回転変動が抑制される。特に、カムシャフト9は吸・排気弁を押し下げるときは回転に抗する反力を受け、吸・排気弁から押し上げられるときは回転方向の力を貰うため、逆向きの駆動力変化を生じるが、前者は下流側のウォータポンプ5の慣性、後者は上流側の慣性によって各向きの駆動力変化が抑制されるので、カムシャフト9の回転変動を効果的に抑制できる。
【0018】
また、各ギアが菱形の頂点に相当する位置に配設されるため、各ギアに対するカムチェーン13の巻き掛け角度を十分に取ることができ、アイドラ等が不要となる。
また、エンジンマウンティングブラケット取付ボス7を機関本体1の慣性主軸Cを通る位置に配設して、機関本体1の慣性主軸近傍を車体側に支持する構成としたため、騒音振動抑制機能を十分に高めることができる。
【0019】
一方、クランクプーリ19に掛けられた補機ベルト22を介してエアコン用コンプレッサ20とオルタネータ21とが回転駆動される。即ち、カムチェーン13で駆動されるウォータポンプ5とパワステ用オイルポンプ6以外の補機を1本の補機ベルトで無理無く駆動できるので、機関の全長短縮,部品点数削減を図れ、コンパクトにレイアウトすることができる。
【0020】
尚、ウォータポンプとパワーステアリング用オイルポンプは、残るエアコン用コンプレッサ20とオルタネータ21とに比較して信頼性が高いため、カム駆動系により駆動させ、比較的部品をサービス調整する頻度が高いエアコン用コンプレッサ20とオルタネータ21は、外側で補機ベルト22により駆動しているので調整作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関のフロントカバーを外した状態での正面図。
【図2】同上機関の車体への支持部を示す概要図。
【図3】同上機関のフロントカバー装着状態での正面図。
【図4】同上機関のフロントカバー装着状態での一部側断面図。
【図5】従来例の補機駆動の構成を示す図。
【符号の説明】
1 機関本体
2 フロントカバー
3 クランクシャフト
5 ウォータポンプ
6 パワステ用オイルポンプ
7 エンジンマウンティングブラケット取付ボス
8 クランクギア
9 カムシャフト
10 カムギア
11 ウォータポンプ用ギア
12 パワステポンプ用ギア
13 カムチェーン
16 エンジンマウンティングブラケット
19 クランクプーリ
20 エアコン用コンプレッサ
21 オルタネータ
【産業上の利用分野】
本発明は内燃機関のカム駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関における補機の駆動は、例えば図4に示すように駆動源であるクランクギアから、ウォータポンプとパワーステアリング (以下バワステともいう) 用オイルポンプに対して1本、エアコン用のコンプレッサに対して1本、オルタネータに対して1本の計3本のベルトを掛けて駆動するようになっている。
【0003】
また、これら補機の駆動とは別に吸・排気弁駆動用のカムシャフトをクランクシャフトに連動して回転駆動させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の装置においては、補機駆動用のベルトが2重,3重となってしまうため、クランクシャフトの軸方向の機関全長が長くなり、更にカムシャフトの駆動系を備えることにより、複雑な構成となっていた。
また、カムシャフトは、カムが吸・排気弁を押し下げるときと吸・排気弁から押し上げられるときとで駆動力が大きく変化するため、カムシャフト回転速度の周期的な変動を発生しやすくなっている。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたもので、カム駆動系の巻掛伝動部材を利用して補機の駆動を行うことで、上記問題点を解決した内燃機関のカム駆動装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため請求項1の発明は、機関本体の前面に配置された巻掛伝動部材を介してカムシャフトが巻掛伝動部材を介してクランクシャフトにより回転駆動される内燃機関において、機関本体の慣性主軸位置を挟んで両側にあって、かつ、カムシャフト駆動用のカムギアに対して前記巻掛伝動部材による駆動力伝達方向の上流側と下流側とにある位置に補機を夫々配設し、これら両補機を夫々の駆動用ギアに前記巻掛伝動部材を係合させて回転駆動すると共に、機関本体の前面の前記慣性主軸を通る位置にエンジンマウンティングブラケットの取り付け座を形成したことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の発明は、前記カムギアと、前記クランクシャフト駆動用のクランクギアと、前記両補機駆動用の2つのギアと、を菱形の各頂点に位置するように配設したことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3の発明は、前記両補機が、ウォータポンプとパワーステアリング用オイルポンプであることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、カムシャフトには、前記1つのカムギアが設けられて、前記1本の巻掛伝動部材のみによる駆動力伝達が行われ、前記両補機以外の複数の補機が別の巻掛伝動部材を介してクランクシャフトの駆動力を伝達されて回転駆動するようにしたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項5の発明は、前記両補機以外の複数の補機が、エアコン駆動用のコンプレッサとオルタネータであることを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明によると、1本の巻掛伝動部材で2つの補機とカムシャフトとを同時に駆動することができ、機関全長の増大を抑制することができ、構成も簡易となる。
また、2つの補機を駆動することで全体の負荷が大きくなり、前記カムシャフトの吸・排気弁の開閉時に生じる回転変動を相対的に小さくすることができ、回転が安定する。特に、カムシャフトの上流側と下流側とに分けて補機を配設したことにより、カムシャフトが吸・排気弁を押し下げるときと吸・排気弁から押し上げられるときとで逆向きに生じる駆動力変化に対して、夫々対応する補機の駆動負荷が前記駆動力変化を抑制する方向に作用するので、より回転変動を規制する効果が高められる。
さらに、慣性主軸位置を挟んで両側に補機を配設することにより、前記慣性主軸を通る位置にエンジンマウンティングブラケットの取り付け座を形成して、騒音防止抑制機能を十分に高めることができる。因みに、カムギアのみをクランクシャフトとの間に巻掛伝動部材を掛けて駆動するようにした場合には、巻掛伝動部材が機関本体の慣性主軸近傍を通ることになるため、エンジンマウンティングブラケットを慣性主軸上に取り付けることができないので、騒音防止抑制機能を十分に高めることができない。
【0011】
請求項2の発明によると、各ギアが菱形の各頂点位置に配置されることにより、各ギアに対する巻掛伝動部材の巻掛角度を十分大きく取ることができ、アイドラが不要となる。
【0012】
請求項3の発明によると、ウォータポンプとパワーステアリング用オイルポンプは、他の補機に比較して元々信頼性・耐久性共に高く設計される部品であるため、カム駆動系によりこれらを駆動させるようにしても、カム駆動系全体の信頼性を低下させることがない。
請求項4の発明によると、カム駆動系で駆動される補機以外の残りの補機を、1本の巻掛伝動部材でまとめて駆動するようにしたため、全体として補機駆動系のコンパクト化を図れる。
【0013】
請求項5の発明によると、エアコン駆動用のコンプレッサとオルタネータは比較的部品の調整を行う率が高いため、カム駆動系以外で駆動することにより、調整作業の容易性を図れる。
【0014】
【実施例】
本発明に係るカム駆動装置の一実施例を図1〜図4に基づいて説明する。
図1において、機関本体1の前面を覆うフロントカバー2には、下部に位置するクランクシャフト3に直結して駆動される潤滑用オイルポンプ4と、向かって右側のウォータポンプ5と、同じく左側のパワステ用オイルポンプ6と、これら両ポンプの間にあって機関本体1の慣性主軸C近傍に位置するエンジンマウンティングブラケット取付ボス7とが設けられている。
【0015】
また、前記クランクシャフト3に組付けられたクランクギア8と機関本体1の上部に位置するカムシャフト9に組付けられたカムギア10との途中にはウォータポンプ5を駆動するウォータポンプ用ギア11と、前記パワステ用ポンプ6を駆動するパワステポンプ用ギア12とに、巻掛伝動部材であるカムチェーン13が掛けられ、該カムチェーン13を介してクランクシャフト3の駆動力がカムシャフト9と同時に補機であるウォータポンプ5及びパワステ用ポンプ6に伝達され、これらを一体的に回転駆動させるようになっている。前記カムチェーン13のクランクギア8とパワステ用ポンプ6との間の部分をテンショナガイド14を介して位置規制しつつ内側に押圧して自動的に張力を調整するチェーンテンシェナ15が設けられている。
【0016】
図2に示すように、前記エンジンマウンティングブラケット取付ボス7には、エンジンマウンティングブラケット16が固定され、前記フロントカバー2に結合されるギアハウジング17の孔から外側に突出する部分と車体側に固定されたステー18とを締結することにより機関を車体にマウント支持している。
また、図3及び図4に示すように、前記ギアハウジング17の外側に突出するクランクシャフト3の端部には、クランクプーリ19が連結され、該クランクプーリ19と機関本体1のフロントカバー2外側に配設したエアコン用コンプレッサ20とオルタネータ21とを1本の補機ベルト22によって共掛けして駆動するようになっている。尚、補機ベルト22ではポリVベルト等のように自動調整が必要な場合は補機テンショナ (図示せず) を設置することは勿論である。
【0017】
次に、作用を説明する。
機関の運転時は、クランクシャフト3が図1で時計周り方向に回転し、各ギアと噛み合うカムチェーン13を介してパワステ用オイルポンプ6,カムシャフト9,ウォータポンプ5が回転駆動される。
ここで、カムシャフト9に対してカムチェーン13の駆動力伝達方向の上流側と下流側とに夫々安定した駆動負荷を有する補機としてのパワステ用オイルポンプ6とウォータポンプ5とが介在することにより、カムシャフト9の吸・排気弁開閉時に生じる駆動力変化が抑制され、回転変動が抑制される。特に、カムシャフト9は吸・排気弁を押し下げるときは回転に抗する反力を受け、吸・排気弁から押し上げられるときは回転方向の力を貰うため、逆向きの駆動力変化を生じるが、前者は下流側のウォータポンプ5の慣性、後者は上流側の慣性によって各向きの駆動力変化が抑制されるので、カムシャフト9の回転変動を効果的に抑制できる。
【0018】
また、各ギアが菱形の頂点に相当する位置に配設されるため、各ギアに対するカムチェーン13の巻き掛け角度を十分に取ることができ、アイドラ等が不要となる。
また、エンジンマウンティングブラケット取付ボス7を機関本体1の慣性主軸Cを通る位置に配設して、機関本体1の慣性主軸近傍を車体側に支持する構成としたため、騒音振動抑制機能を十分に高めることができる。
【0019】
一方、クランクプーリ19に掛けられた補機ベルト22を介してエアコン用コンプレッサ20とオルタネータ21とが回転駆動される。即ち、カムチェーン13で駆動されるウォータポンプ5とパワステ用オイルポンプ6以外の補機を1本の補機ベルトで無理無く駆動できるので、機関の全長短縮,部品点数削減を図れ、コンパクトにレイアウトすることができる。
【0020】
尚、ウォータポンプとパワーステアリング用オイルポンプは、残るエアコン用コンプレッサ20とオルタネータ21とに比較して信頼性が高いため、カム駆動系により駆動させ、比較的部品をサービス調整する頻度が高いエアコン用コンプレッサ20とオルタネータ21は、外側で補機ベルト22により駆動しているので調整作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関のフロントカバーを外した状態での正面図。
【図2】同上機関の車体への支持部を示す概要図。
【図3】同上機関のフロントカバー装着状態での正面図。
【図4】同上機関のフロントカバー装着状態での一部側断面図。
【図5】従来例の補機駆動の構成を示す図。
【符号の説明】
1 機関本体
2 フロントカバー
3 クランクシャフト
5 ウォータポンプ
6 パワステ用オイルポンプ
7 エンジンマウンティングブラケット取付ボス
8 クランクギア
9 カムシャフト
10 カムギア
11 ウォータポンプ用ギア
12 パワステポンプ用ギア
13 カムチェーン
16 エンジンマウンティングブラケット
19 クランクプーリ
20 エアコン用コンプレッサ
21 オルタネータ
Claims (5)
- 機関本体の前面に配置された巻掛伝動部材を介してカムシャフトが巻掛伝動部材を介してクランクシャフトにより回転駆動される内燃機関において、
機関本体の慣性主軸位置を挟んで両側にあって、かつ、カムシャフト駆動用のカムギアに対して前記巻掛伝動部材による駆動力伝達方向の上流側と下流側とにある位置に補機を夫々配設し、これら両補機を夫々の駆動用ギアに前記巻掛伝動部材を係合させて回転駆動すると共に、機関本体の前面の前記慣性主軸を通る位置にエンジンマウンティングブラケットの取り付け座を形成したことを特徴とする内燃機関のカム駆動装置。 - 前記カムギアと、前記クランクシャフト駆動用のクランクギアと、前記両補機駆動用の2つのギアと、を菱形の各頂点に位置するように配設したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のカム駆動装置。
- 前記両補機は、ウォータポンプとパワーステアリング用オイルポンプであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関のカム駆動装置。
- カムシャフトには、前記1つのカムギアが設けられて、前記1本の巻掛伝動部材のみによる駆動力伝達が行われ、前記両補機以外の複数の補機が別の巻掛伝動部材を介してクランクシャフトの駆動力を伝達されて回転駆動するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関のカム駆動装置。
- 前記両補機以外の複数の補機は、エアコン駆動用のコンプレッサとオルタネータであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関のカム駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29966894A JP3743454B2 (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | 内燃機関のカム駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29966894A JP3743454B2 (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | 内燃機関のカム駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08156640A JPH08156640A (ja) | 1996-06-18 |
JP3743454B2 true JP3743454B2 (ja) | 2006-02-08 |
Family
ID=17875533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29966894A Expired - Fee Related JP3743454B2 (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | 内燃機関のカム駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3743454B2 (ja) |
-
1994
- 1994-12-02 JP JP29966894A patent/JP3743454B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08156640A (ja) | 1996-06-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051108 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |