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JP3740703B2 - フラーレン類を含有する光化学電池、光電変換素子並びに光化学電池用電極の製造方法 - Google Patents

フラーレン類を含有する光化学電池、光電変換素子並びに光化学電池用電極の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光電変換特性に優れ製造が容易で大面積化が可能な電極を用いた高効率の光化学電池、光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在実用化されている太陽電池ではシリコンの単結晶体、多結晶体、アモルファス状物質を用いた光電変換素子が用いられている。しかしこれら従来の光電変換素子においては高純度シリコンを原料としその製造工程が複雑でコストが非常に高くなる、また素子の大面積化はその製造法から困難である等の難点が存在する。一方、有機系物質を用いた光電変換素子は製造が容易で経済性にも優れている反面、シリコン等の無機系物質と異なり、光誘起により生成する電子−正孔対の解離確率は低くキャリア数が低い、また電気伝導性が低いためにキャリアを効率的に取り出すことが困難である等の難点を持っている。
【0003】
最近、グラファイトのアーク放電やカーボンブラックの高周波プラズマ処理等によって閉殻構造を持った炭素クラスター:C60、C70、C84等のフラーレン類が生成され、これらの特異な構造に由来する物性が明かにされつつある。
その物性の一つとして、導電性高分子とC60の混合物に対し光を照射すると光照射下で導電性高分子からC60へ電子移動が起こることが見い出された。
【0004】
例えば、ポリ(2−メトキシ、5−(2’−エチル−ヘキシロキシ)−パラ−フェニレンビニレン(MEH−PPV)や、ポリ(3−オクチルチオフェン)とC60の質量比1:1混合物に対する光誘起ESR測定の結果、g値がほぼ2と2よりも小さい2本のESRシグナルが観測されている。g値が2以下のシグナルはC60一価アニオンのシグナルであると帰属しており、このことから光照射下で導電性高分子からC60への電子移動が起きていることが示唆されている。(L.Smilowitzら、Physical ReviewB47、13835(1993).)
【0005】
このC60が持つ物性の応用として、光電変換素子の研究が行われている。
例えば、ITO膜電極上にMEH−PPVをスピンコート法により厚さ1000Åに製膜し、この上に厚さ1000ÅのC60層を真空蒸着により積層、さらにAuを真空蒸着により積層して光電変換素子を作成している。照射光源としてアルゴンイオンレーザーを用い、波長514.5nm、照射光強度約1mW/cm2 の光をITO膜電極側から照射し順方向バイアスとしてITO膜電極に正電位、C60層側に負電位を印加することにより短絡電流2.08μA/cm2 、開放電圧0.44V、変換効率0.02%が得られている。(N. S. SariciftciらJ. Appl. Phys. Lett.62.585(1993). WO 94/05045.)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、C60層と導電性高分子等の有機薄膜層とのヘテロ接合を用いた素子あるいはC60層とAl電極を直接接合した形での光電変換素子はすでに知られているが有用な素子の開発には到っていない。本発明の目的は、光電変換効率等の光電変換特性に優れた太陽電池などの光化学電池、光電変換素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記目的を達成すべく、C60等のフラーレン類を用いた有機系太陽電池の構成について鋭意研究を重ねた。その結果、有機電子供与体とフラーレンを混合させることにより、励起状態でキャリア失活を抑制させる効果があること、さらに、フラーレンが基底状態でも有機電子供与体と電荷移動錯体を形成することができることを利用し有機系光化学電池の優れた電極材料形成を見い出した。
【0008】
本発明者は主としてこれらの知見に基いて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、有機電子供与体とフラーレンを含有する層(但し、該層が、ケイ素と芳香環を含んでなり、ケイ素と芳香環の結合部位を少なくとも一つ以上有する有機ケイ素高分子又はポリメチルフェニルシリレンを含有する場合を除く。)を有する電極と、その対極が、電解液中に浸漬してなり、該電解液中のカチオン種の化学ポテンシャルが、該有機電子供与体から電子を受容したフラーレンの最高被占軌道(不対電子軌道:SOMO)よりも低い光化学電池、有機電子供与体とフラーレン類を含有する層(但し、該層が、ケイ素と芳香環を含んでなり、ケイ素と芳香環の結合部位を少なくとも一つ以上有する有機ケイ素高分子又はポリメチルフェニルシリレンを含有する場合を除く。)と、金属が接合されてなる光電変換素子、有機電子供与体とフラーレン類を含有する層(但し、該層が、ケイ素と芳香環を含んでなり、ケイ素と芳香環の結合部位を少なくとも一つ以上有する有機ケイ素高分子又はポリメチルフェニルシリレンを含有する場合を除く。)と、n型半導体が接合されてなる光電変換素子、並びに透明導電性基材上に、有機電子供与体とフラーレン類とを双溶性の溶媒に溶解した溶液(但し、該溶液が、ケイ素と芳香環を含んでなり、ケイ素と芳香環の結合部位を少なくとも一つ以上有する有機ケイ素高分子又はポリメチルフェニルシリレンを含有する場合を除く。)として塗布することを特徴とする上記光化学電池用電極の製造方法に係る。
【0009】
本発明の電極の構成要素として用いる前記有機電子供与体としては、フラーレンが溶解する溶媒に溶解し、固体として価電子帯、伝導帯を形成するものが好ましい。具体的には導電性高分子、低分子量の有機電導体等が挙げられる。導電性高分子としては、例えばポリチオフェンにアルキル基置換を施したポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリパラフェニレンビニレンにアルコキシル基置換を施したポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレンにアルコキシル基置換を施したポリパラチエニレンビニレン誘導体等のトルエン等の有機溶媒に可溶な物が挙げられる。低分子量の有機電導体としてはテトラチアフルバレン(TTF)、テトラセレナテトラセン(TST)などの有機π分子錯体を形成する有機電子供与体を挙げることができる。
【0010】
また、有機電子供与体として導電性高分子を用いる場合、その導電性高分子の分子量に関しては特に制限はないが、用いる導電性高分子固有のバンドギャップを呈する分子量以上のものであることが好ましい。具体的には導電性高分子の構成単位(繰り返し単位)の数範囲が50〜10000であることが好ましい。
本発明の電極の構成要素として用いるフラーレン類には特に制限はなくC60、C70、C84等が挙げられるが、特に電子親和力の大きなC60、C70が好ましい。また、フラーレン類に化学修飾した物質すなわち、フラーレン誘導体も挙げられる。ただし、これらフラーレン類或いはフラーレン誘導体は、該有機電子供与体を溶解させる有機溶媒に溶解する物が好適である。
【0011】
有機電子供与体に対するフラーレンの混合割合としては、好ましくは1〜5mol%、更に好ましくは1〜3mol%程度であるのが良い。尚、フラーレン及び有機電子供与体の双溶性溶媒としては、トルエン等が挙げられる。
本発明の電極は、該有機電子供与体とフラーレンを双溶性溶媒に溶解した溶液を該溶液に対して非腐食性の基材の上に溶液塗布法或いはスピンコート法等を用いて作成する。これらの方法により電極の大面積化も容易である。ここで、該基材として後述する透明導電性基材を用い、基材ごと電極とすることが好適であるが、膜形成後に基材を取り除き、フラーレンを含有する有機電子供与体層のみを電極として用いても良い。
【0012】
フラーレンを含有する有機電子供与体層の厚さは、照射光の吸収強度を損なわずかつ取り出す電流も損なわない厚さであることが好適である。通常100Å〜10000Å、好ましくは500Å〜1500Åであることが望ましい。更に、該フラーレンを含有する有機電子供与体層を延伸すること等によって、照射光の吸収強度が最大になるように有機電子供与体を配向させかつ伝導度の最大になる方向から電流を取り出すように構成することも好適である。
【0013】
本発明の電極の構成要素として用いる前記透明導電性基材としては特に制限はなく、公知の太陽電池等の光電変換素子などに使用される金属酸化物系薄膜、例えばITO薄膜を石英基板の上に蒸着したITOガラス等が良好に使用される。本発明の電極を光化学電池として用いる場合、電解質溶液中のカチオン種の化学ポテンシャルすなわち酸化還元電位が有機電子供与体が形成する価電子帯と伝導帯の間のエネルギー準位に存在することすなわち禁止帯中に存在することが必要であり、またフラーレンの最低空軌道もまたこの禁止帯中に存在することも必要である。該電解質溶液としてはカチオン種としてPb2+、Zn2+、Cd2+等、アニオン種としてClO4 - 、BF4 - 等を含み、これらカチオン種、アニオン種よりなる塩を良好に溶解し、フラーレンを含有する有機電子供与体を溶解しない有機溶媒、例えばアセトニトリル、テトラヒドロフラン等から成るものを挙げることができる。
【0014】
該光化学電池の構成要素である金属対極としては、該光化学電池において光電流が流れている間は該電解質溶液中のカチオン種が還元され消費されることから、該電解質溶液中のカチオン種と同一の金属が好適である。
ショットキー接合型太陽電池の構成要素である金属電極としては、そのフェルミエネルギー準位が該有機電子供与体のフェルミエネルギー準位よりも高い位置に存在していることが好適であり、例えばIn、Al等を挙げることができる。
【0015】
ヘテロ接合型太陽電池の構成要素であるn型半導体としては、ナトリウム等のドナーをドープしたポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体及びリン等をドープしたシリコン等を挙げることができる。
光化学電池、ショットキー接合型太陽電池、ヘテロ接合型太陽電池等の電池系において、フラーレンを混合した導電性高分子等の有機電子供与体を電極に用いた場合、電子供与体層で形成されるバンド曲がりによる光誘起電子−ホール対の解離確率の増加に加えて、励起状態でフラーレンに電荷移動が起こることにより更にキャリア失活の抑制が起こること即ち、キャリア生成が増加する。
【0016】
また、例えば光化学電池の場合、電荷を受容したフラーレンにおける最高被占軌道(不対電子軌道:SOMO)と電解質溶液中のカチオン種の化学ポテンシャルが近いと、フラーレンからカチオン種への電子供与があり、定常状態で特に光電流をフラーレン未ドープのものよりも増加させることができる。
従って、フラーレンを導電性高分子等の誘起電子供与体に混合することにより、p型半導体とすることができ、バンド曲がりを形成させ、さらに励起状態でキャリア失活を抑制させる二つの効果を付与することができる。
【0017】
【実施例】
以下、光化学電池の場合について実施例およびその比較例を用いて本発明の内容を更に詳細に説明するが本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】
実施例1
ITO電極上にポリ(3−ヘキシルチオフェン)のC601mol%混合トルエン溶液をスピンコート法により塗布し厚さ1200Å、27mm×12mmの膜を製膜した。
この電極を用い、金属対極として厚さ1mm、25mm×10mmのPb板、電解質溶液として0.1MのPb(ClO4 2 /アセトニトリル溶液を用い光化学電池を作成した。光化学電池セルとしては、「パイレックス」ガラス製のものを使用した。この光化学電池に赤外領域および370nm以下の波長をカットするフィルターを通し、強度1.2mW/cm2 のXeランプを照射し短絡電流(Isc)の経時変化を測定した。その結果は図6の通りであり、定常状態でIscは7.2μA/cm2 であった。
【0019】
比較例1
ITO電極上にポリ(3−ヘキシルチオフェン)のトルエン溶液をスピンコート法により塗布し厚さ1300Å、25mm×13mmの膜を製膜した。この電極を用い、金属対極として厚さ1mm、25mm×10mmのPb板、電解質溶液として0.1MPb(ClO4 2 /アセトニトリル溶液を用い光化学電池を作成した。光化学電池セルとしては、「パイレックス」ガラス製のものを使用した。この光化学電池に赤外領域および370nm以下の波長をカットするフィルターを通し強度1.2mW/cm2 のXeランプ光を照射しIscの経時変化を測定した。その結果は図6の通りであり、定常状態でIscは1.6μA/cm2 であった。
【0020】
実施例2
ITO電極上にポリ(3−ヘキシルチオフェン)のC601mol%混合トルエン溶液をスピンコート法により塗布し厚さ1000Å、30mm×12mmの膜を製膜した。この電極を用い、金属対極として厚さ1mm、25mm×10mmのPb板、電解質溶液として0.1MのPb(ClO4 2 /アセトニトリル溶液を用い光化学電池を作成した。光化学電池セルとしては、「パイレックス」ガラス製のものを使用した。この光化学電池に赤外領域および370nm以下の波長をカットするフィルターを通し、強度1.2mW/cm2 のXeランプ光を照射し電流−電圧特性を測定した。結果を図7に示した。変換効率は0.03%であった。
【0021】
比較例2
ITO電極上にポリ(3−ヘキシルチオフェン)のトルエン溶液をスピンコート法により塗布し厚さ1000Å、27mm×12mmの膜を製膜した。この電極を用い、金属対極として厚さ1mm、25mm×10mmのPb板を用、電解質溶液として0.1MのPb(ClO4 2 /アセトニトリル溶液を用い光化学電池を作成した。光化学電池セルとしては、「パイレックス」ガラス製のものを使用した。この光化学電池に赤外領域および370nm以下の波長をカットするフィルターを通し強度1.2mW/cm2 のXeランプ光を照射し電流−電圧特性を測定した。結果を図7に示した。変換効率は0.003%であった。
【0022】
実施例1および比較例1から明かなように、C60に電荷移動が起こることによりキャリア生成効率が増加し、定常状態での短絡電流(Isc)値が増加した。更に図6におけるIscの経時変化は、電荷受容したC60から電解質溶液中のカチオン種に電荷の移動が起きていることを示している。
また、実施例2および比較例2から明かなように、該電極においてフラーレンの一つであるC60を混合することによりキャリアー生成確率を増加し、取り出される光電流値が増加し該光化学電池の変換効率が増大していることが示された。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明から本発明のフラーレンを含有する有機電子供与体層を用いた電極は製造が容易でかつ大面積化が可能であり、該電極を用いて構成した光化学電池および光電変換素子においてはフラーレンがキャリアー生成確率を増加し、光電変換効率の増大に寄与するという顕著な効果を奏している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフラーレンを含有した有機電子供与体層からなる電極の基本的な構成の1例である。
【図2】本発明の光化学電池の基本的な構成の1例である。
【図3】本発明のショットキー接合型太陽電池の基本的な構成の1例である。
【図4】本発明のヘテロ接合型太陽電池の基本的な構成の1例である。
【図5】光化学電池における電荷授受の概念図。
【図6】実施例1および比較例1のIscの経時変化を示すグラフで、+は実施例1のIscの経時変化を示し、○は比較例1のIscの経時変化を示す。
【図7】実施例2および比較例2の電流−電圧特性を示すグラフで、+は実施例2の電流−電圧曲線を示し、○は比較例2の電流−電圧曲線を示す。
【符号の説明】
1 フラーレン含有電子供与体層
2 透明電極
3 透明基材
4 電解質溶液
5 金属対極
6 光化学電池セル
7 リード線
8 リード線
9 n型有機半導体層

Claims (5)

  1. 有機電子供与体とフラーレンを含有する層(但し、該層が、ケイ素と芳香環を含んでなり、ケイ素と芳香環の結合部位を少なくとも一つ以上有する有機ケイ素高分子又はポリメチルフェニルシリレンを含有する場合を除く。)を有する電極と、その対極が、電解液中に浸漬してなり、該電解液中のカチオン種の化学ポテンシャルが、該有機電子供与体から電子を受容したフラーレンの最高被占軌道(不対電子軌道:SOMO)よりも低い光化学電池。
  2. 該電極が、透明導電性基材からなる電極補強材層を有する請求項1記載の光化学電池。
  3. 有機電子供与体とフラーレン類を含有する層(但し、該層が、ケイ素と芳香環を含んでなり、ケイ素と芳香環の結合部位を少なくとも一つ以上有する有機ケイ素高分子又はポリメチルフェニルシリレンを含有する場合を除く。)と、金属が接合されてなる光電変換素子。
  4. 有機電子供与体とフラーレン類を含有する層(但し、該層が、ケイ素と芳香環を含んでなり、ケイ素と芳香環の結合部位を少なくとも一つ以上有する有機ケイ素高分子又はポリメチルフェニルシリレンを含有する場合を除く。)と、n型半導体が接合されてなる光電変換素子。
  5. 透明導電性基材上に、有機電子供与体とフラーレン類とを双溶性の溶媒に溶解した溶液(但し、該溶液が、ケイ素と芳香環を含んでなり、ケイ素と芳香環の結合部位を少なくとも一つ以上有する有機ケイ素高分子又はポリメチルフェニルシリレンを含有する場合を除く。)として塗布することを特徴とする請求項1記載の光化学電池用電極の製造方法。
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