JP3630863B2 - 漂白洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は漂白洗浄剤組成物に関する。さらに詳しくは親油性汚れ及び親水性汚れのいずれにも高い漂白性能を示す漂白洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
漂白剤は塩素系漂白剤と酸素系漂白剤に分けられるが、塩素系漂白剤は使用できる繊維に制限があり、色、柄物に使用できず、また特有の臭いを有していることから、これらの欠点のない酸素系漂白剤が最近著しく普及している。この酸素系漂白剤のうち、過炭酸ナトリウム、過ほう酸ナトリウム等の無機過酸化物が粉末漂白剤として使用されており、また過酸化水素は液体酸素系漂白剤として使用されている。しかしながら、これら酸素系漂白剤は塩素系漂白剤に比べ漂白力が低く、その改善が求められている。
【0003】
これらの欠点を補うために漂白活性化剤を併用して漂白力を高めることが行われている。そのような漂白活性化剤としては、テトラアセチルエチレンジアミン、アセトキシベンゼンスルホン酸塩類、テトラアセチルグリコリル、グルコースペンタアセテートなどが代表的なものである。
【0004】
漂白活性化剤は洗濯浴中でペルヒドロキシアニオンと反応して有機過酸を生成させる化合物であり、上記漂白活性化剤は洗濯浴中で過酢酸が生成することから親水性の汚れには親和力があり効果的であるが、親油性の汚れには効果が低いという問題がある。
【0005】
これを解決するために本発明者らは特開昭63−233969号公報、特開昭63−31566 号公報、特開昭64−68347 号公報、特開平1−190654号公報に開示しているように過酸化水素と反応して第4級アンモニウム基を有する過酸を生成する化合物が漂白活性化剤として優れていることを見いだした。また、分子内に親油基を導入し、親油性汚れに効果を示す陰イオン基を有する漂白活性化剤が開示されている。しかしながらこのような漂白活性化剤を用いても親水性及び親油性のいずれの汚れにも優れた効果を持つものではなかった。
【0006】
そこで本発明が解決しようとする課題は親油性汚れ及び親水性汚れのいずれにも高い漂白性能を示す漂白洗浄剤組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の漂白活性化剤を特定の比率で配合することにより、上記目的を達成しうることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち本発明は、下記(a) 成分を0.5 〜90重量%、(b) 成分を0.1 〜30重量%、(c) 成分を0.1〜20重量%、及び(d) 成分を0.05〜20重量%含有し、(c) 成分と(d) 成分の配合比率が重量比で (c)/(d) =1/1000〜1000/1の範囲であり、しかも(c) 成分と(d) 成分の合計配合量と(a) 成分との配合比率が重量比で、((c)+(d))/(a) =1/1〜1/1000であることを特徴とする漂白洗浄剤組成物を提供するものである。
【0009】
(a) 水溶液中で過酸化水素を発生させる無機過酸化物
(b) 界面活性剤
(c) 一般式(I)で表される漂白活性化剤の1種又は2種以上
【0010】
【化3】
【0011】
〔式中、R1はエステル基、アミド基又はエーテル基で中断されていてもよい総炭素数1〜19のアルキル基またはアルケニル基、もしくは炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示す。M はH もしくは有機または無機の陽イオンを示す。n は2〜10の数を示す。〕
(d) 一般式(II)で表される漂白活性化剤
【0012】
【化4】
【0013】
〔式中、R2はエステル基、アミド基又はエーテル基で中断されていてもよい総炭素数1〜19のアルキル基またはアルケニル基、もしくは炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示す。またM は前記の意味を示す。〕
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
〔(a) 成分〕
本発明の組成物は(a) 成分として、水溶液中で過酸化水素を発生させる無機過酸化物を含有する。
無機過酸化物としては、過炭酸塩、過ほう酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩等が挙げられ、過炭酸ナトリウムもしくは過ほう酸ナトリウムが好ましい。
【0016】
〔(b) 成分〕
本発明の組成物は(b) 成分として界面活性剤を含有する。界面活性剤としては以下に詳述するアニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等を挙げることができ、これらの何れか1種を単独で使用しても良く、また、任意の2種以上を併用してもよい。
【0017】
本発明で用いられるアニオン界面活性剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、飽和または不飽和脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エステル塩などを挙げることができる。本発明においては、これらアニオン界面活性剤は平均炭素数8〜22であることが好ましい。これらのアニオン界面活性剤の中でもアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩が特に好ましい。
【0018】
本発明で用いられる非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンアルケニルエーテル類;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;高級脂肪酸アルカノールアミド類;高級脂肪酸アルカノールアミド類のアルキレンオキシド付加物;蔗糖脂肪酸エステル;アルキルグリコシド類等が挙げられるが、下記の一般式(III) で表される化合物が好ましい。
【0019】
R3−X−(AO)m−Y (III)
〔式中、R3は炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数1〜18のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示し、X は−O− または−COO− を示す。またA は炭素数1〜5のアルキレン基を示し、m 個のA は同一でも異なっていてもよい。m は平均値で2〜50の数を示す。さらにY はH 又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。〕
上記一般式(III) においてR3は炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数1〜18のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示すが、中でも炭素数6〜22、更に6〜18、特に8〜14のアルキル基、特に直鎖アルキル基が好ましい。
X は−O− または−COO− を示すが、−O− が好ましい。
A は炭素数1〜5のアルキレン基を示すが、2〜3のアルキレン基が好ましく、特にエチレン基又はプロピレン基が好ましい。
m は平均値で2〜50の数を示すが、2〜30、更に2〜20、特に3〜15が好ましい。
Y はH 又は炭素数1〜6のアルキル基を示すが、H 又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、H 又はメチル基が特に好ましい。
【0020】
また、一般式(III) において、−AO−で示されるアルキレンオキシド基はブロック型に重合していてもよく、ランダム型に重合していてもよい。
一般式(III) で表される非イオン界面活性剤の具体例を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
本発明で用いられるカチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩類等が挙げられ、該第4級アンモニウム塩としては、例えば下記の一般式 (IV) で表される化合物が挙げられる。
【0023】
【化5】
【0024】
〔式中、R4〜R7は少なくとも1つが炭素数6〜20のアルキル基またはアルケニル基であり、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。また、Z− は有機または無機の陰イオンを示す。〕
一般式 (IV) で表される第4級アンモニウム塩の具体例としては以下の一般式 (IV−1) 及び (IV−2) で表される化合物が挙げられる。
【0025】
【化6】
【0026】
〔式中、h は6〜20、好ましくは6〜18の数であり、R8は炭素数1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、Z−はハロゲン陰イオン、アルキルサルフェート陰イオン又は脂肪酸陰イオンである。〕
【0027】
【化7】
【0028】
〔式中、 g及びd はそれぞれ6〜20、好ましくは6〜18の数であり、R8及びZ−は前記の意味を示す。〕
上記一般式 (IV−1) 及び (IV−2) で表される化合物の中でも、特にジオクチルジメチルアンモニウム塩、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ジドデシルジメチルアンモニウム塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、テトラデシルトリメチルアンモニウム塩、テトラデシルジメチルエチルアンモニウム塩、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩が特に好ましい。
【0029】
本発明で用いられる両性界面活性剤としては、アミンオキシド、スルホベタイン、カルボベタイン等が挙げられる。
【0030】
本発明では(b) 成分の界面活性剤として、これらアニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種を使用するが、これらの中でも特にアニオン界面活性剤が好ましい。
【0031】
〔(c) 成分及び(d) 成分〕
本発明の組成物は(c) 成分として、上記一般式(I)で表される漂白活性化剤を含有する。
一般式(I)において、R1はエステル基、アミド基又はエーテル基で中断されていてもよい総炭素数1〜19のアルキル基またはアルケニル基、もしくは炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示すが、炭素数5〜18のアルキル基又はアルケニル基、特にアルキル基が好ましい。ここで総炭素数とはエステル基、アミド基又はエーテル基で中断されている基も含めて計算した炭素数をいう。
【0032】
また、M はH 又は有機若しくは無機の陽イオンを示すが、H 、アルカリ金属又はアルカリ土類金属が好ましく、特にH が好ましい。
更にn は2〜10の数を示すが、2〜5の数が好ましい。
【0033】
一般式(I)で表される漂白活性化剤としては、下記一般式(I−1) 〜(I−2) で表される化合物が挙げられる。
【0034】
【化8】
【0035】
(式中、j は5〜18の数、k は5〜18の数、、n は2〜10の数を示す。)
これらの中でもj 及びk は5〜12が好ましく、7〜12がより好ましい。またnは2〜5が好ましい。また、本発明の(c) 成分は、一般式(I)におけるnが1種の化合物だけからなる単独の漂白活性化剤でも、nが異なる化合物からなる2種以上の漂白活性化剤の混合物であってもよい。nが異なる化合物からなる2種以上の漂白活性化剤の混合物である場合の好ましい組成としては、n=2のもの0.1 〜99重量%、好ましくは20〜99重量%、n=3のもの0.1 〜70重量%、好ましくは1〜80重量%、n=4のもの0〜60重量%、好ましくは0〜30重量%、n=5のもの0〜40重量%、好ましくは0〜10重量%である。
【0036】
これら漂白活性化剤の合成法は対応する脂肪酸クロリドとp−ヒドロキシ安息香酸あるいはサリチル酸とを特定の比率で、例えばトルエンなどの溶媒を用いて通常のエステル化反応を行うことで合成することができる。また、予めp−ヒドロキシ安息香酸あるいはサリチル酸と三塩化リンや塩化チオニールなどの酸クロ化剤を特定の比率で反応させエステル化縮合物を生成させ、その後通常の脂肪酸との脱水エステル化や脂肪酸クロリドとのエステル化を行うことで合成することもできる。
【0037】
これらの方法で合成した漂白活性化剤は縮合度nが異なる化合物の混合物となり、このような混合物を(c) 成分として使用してもよく、またこれらの混合物を再結晶や蒸留などの精製を行い単品として取り出し(c) 成分として使用してもよい。
【0038】
上記合成法で合成した場合、未反応のp−ヒドロキシ安息香酸やサリチル酸以外に脂肪酸でエステル化されていないp−ヒドロキシ安息香酸あるいはサリチル酸の縮合物が不純物として含まれる場合があるが、このような縮合物も過酸化水素と反応して有機過酸を生成することができることから多少(c) 成分に含まれていてもよい。しかしながらこのような縮合物は漂白洗浄剤組成物中では貯蔵安定性が低いことから、好ましくは30重量%未満、より好ましくは10重量%未満になるようにすることが望ましい。
【0039】
本発明の組成物は、前記一般式(I)で表される漂白活性化剤を(c) 成分として含有するが、前記一般式(II)で表される漂白活性化剤も(d) 成分として含む。
【0040】
一般式(II)において、R2はエステル基、アミド基又はエーテル基で中断されていてもよい総炭素数1〜19のアルキル基またはアルケニル基、もしくは炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示すが、炭素数5〜18のアルキル基又はアルケニル基、特にアルキル基が好ましい。
【0041】
また、M はH 又は有機若しくは無機の陽イオンを示すが、H 、アルカリ金属又はアルカリ土類金属が好ましく、特にH が好ましい。
一般式(II)で表される漂白活性化剤としては、下記一般式(II−1)〜(II−2)で表される化合物が挙げられる。
【0042】
【化9】
【0043】
(式中、j 及びk は前記の意味を示す。)
これらの中でもj 及びk は5〜12が好ましく、7〜12がより好ましい。
【0044】
〔漂白洗浄剤組成物〕
本発明の漂白洗浄剤組成物は上記(a) 〜(d) 成分を含有するが、各成分の含有量は、(a) 成分 0.5〜90重量%、好ましくは1〜90重量%、より好ましくは3〜90重量%、(b) 成分 0.1〜30重量%、好ましくは 0.5〜30重量%、より好ましくは1〜30重量%、(c) 成分0.1〜20重量%、好ましくは 0.1〜10重量%、より好ましくは 1.0〜10重量%、(d) 成分0.05〜20重量%、好ましくは 0.1〜10重量%、より好ましくは 1.0〜10重量%である。
【0045】
(a) 成分の含有量が 0.5重量%未満では十分な漂白性能が得られず、90重量%を超えると保存安定性が著しく低下する。(b) 成分の含有量が 0.1重量%未満では洗浄性能が低下し、30重量%を超えると組成物がケーキングする等の問題が生じる。(c) 成分及び(d) 成分の含有量がそれぞれ0.05重量%未満では十分な漂白性能が得られず、20重量%を超えると組成物の保存安定性が著しく低下する。
【0046】
また、本発明の組成物中の(c) 成分と(d) 成分の配合比率は重量比で(c)/(d)=1/1000〜1000/1、好ましくは1/100 〜100 /1、特に好ましくは1/50〜100 /1である。(c) /(d) の重量比が1/1000〜1000/1の範囲をはずれる場合は、漂白効果が低下する。
【0047】
また本発明の組成物中の(c) 成分と(d) 成分の合計量と(a) 成分との配合比率は重量比で、((c)+(d))/(a)=1/1〜1/1000、好ましくは1/1〜1/100、より好ましくは1/2〜1/100 である。この比率が1/1〜1/1000の範囲をはずれると漂白効果が著しく低下する。
【0048】
さらに本発明の漂白洗浄剤組成物には、(e) 成分として金属イオン封鎖剤を配合することができる。金属イオン封鎖剤としては、
1) フィチン酸等の燐酸系化合物またはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩
2) エタン−1,1 −ジホスホン酸、エタン−1,1,2 −トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1 −ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2 −トリホスホン酸、エタン−1,2 −ジカルボキシ−1,2 −ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸などのホスホン酸またはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩
3) アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アコニット酸、メタクリル酸、フマル酸、2−ヒドロキシアクリル酸、シトラコン酸等のポリマーあるいは2種以上のコポリマーであり、平均分子量が 500〜100000でこれらのカルボキシル基の1部または全てがアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩になっていても良いポリカルボン酸類
4) 2−ホスホノブタン−1,2 −ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4 −トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸などのホスホノカルボン酸またはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩
5) ニトリロ3酢酸、イミノジ酢酸、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、グリコールエーテルジアミン4酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、トリエチレンテトラミン6酢酸、ジエンコル酸などのアミノポリ酢酸またはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩
6) ゼオライトAに代表されるアルミノケイ酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩
などが挙げられる。
【0049】
これらの中で特に2)、3)、5)、6)から選ばれる少なくとも1種が好ましい。このような金属イオン封鎖剤の量は漂白洗浄剤組成物に対し、0.0005〜40重量%が好ましく、0.005 〜30重量%がより好ましい。
【0050】
さらに本発明では上記成分以外に、漂白洗浄剤組成物に通常添加される公知の成分を添加することもできる。たとえば炭酸ナトリウム、ケイ酸ソーダなどのアルカリ剤、漂白繊維に対する漂白効果を増すために蛍光増白剤として、チノパールCBS(チバ・ガイギー社製)、チノパールSWN(チバ・ガイギー社製)や、カラー・インデックス蛍光増白剤28、40、61、71などのような蛍光増白剤や、漂白性能を向上させるために従来公知の酵素(セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等)を必要に応じて配合することができる。
【0051】
さらに本発明の漂白洗浄剤組成物には、染料や顔料のような着色剤、香料、シリコーン類、殺菌剤、紫外線吸収剤などの種々の微量添加物を適量配合することができる。
【0052】
本発明の組成物の製法は、例えば漂白成分(過炭酸ナトリウムなどの(a) 成分、(c) 成分及び(d) 成分)を含む粉体や、酵素、蛍光染料及びアルカリ溶液中で不安定な基剤等を、別途造粒しておいた(b) 成分を含む洗浄成分の粒子とアフターブレンドする方法が好ましく、洗浄成分の造粒方法は例えば、特開平5−209200号、或いは、特開昭61−69897 号、特開昭61−69899 号、特開昭61−69900 号各公報に記載されている方法、即ち、洗浄剤成分をスラリーにして噴霧乾燥後、ハイスピードミキサー等で造粒する方法等が利用できる。
【0053】
【発明の効果】
本発明により、親油性汚れ及び親水性汚れいずれにも高い漂白効果を有する漂白洗浄剤組成物を提供することができた。
【0054】
【実施例】
以下、実施例にて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、例中の%は特記しない限り重量基準である。
【0055】
合成例1(漂白活性化剤(c−1) の合成)
【0056】
【化10】
【0057】
冷却管、温度計、滴下ロート及びメカニカルスターラーを取り付けた1リットルのガラス製4つ口フラスコに、トルエンを 300ml及びp−ヒドロキシ安息香酸1mol を仕込み、 100℃まで昇温した。その後滴下ロートよりオクタノイルクロリド1.5molを約30分かけて滴下し、 100℃で約5時間熟成させた。その後冷却し、反応混合物を−10℃で一昼夜静置した。析出した結晶を濾取し、結晶を数回ヘキサンで洗浄後乾燥させて漂白活性化剤(c−1) を得た。収率57%、HPLCにより漂白活性化剤(c−1) は下記の組成であることを確認した。
【0058】
p=1……24.7%
p=2……62.8%
p=3…… 5.5%
その他…… 7.0%
(但し、pは上記式(c−1)中のpの値を示す。)
合成例2(漂白活性化剤(c−2) の合成)
【0059】
【化11】
【0060】
合成例1で合成した漂白活性化剤(c−1) をヘキサンで数回再結晶させ漂白活性化剤(c−2) を得た。HPLCにより漂白活性化剤(c−2) が下記の組成であることを確認した。
【0061】
q=2……96.2%
q=3…… 0.3%
溶 媒…… 3.5%
(但し、qは上記式(c−2)中のqの値を示す。)
合成例3(漂白活性化剤(c−3) の合成)
【0062】
【化12】
【0063】
冷却管、温度計、滴下ロート及びメカニカルスターラーを取りつけた1リットルのガラス製4つ口フラスコにトルエンを300ml及びサリチル酸1molを仕込み、50℃まで昇温した。その後滴下ロートより塩化チオニール0.5molを約30分かけて滴下し、50℃で約2時間熟成させた。その後、溶媒を留去し白色の粉末を得た。この粉末全部を再び冷却管、温度計、滴下ロート及びメカニカルスターラーを取り付けた1リットルのガラス製4つ口フラスコに仕込み、トルエン 500mlを添加し 100℃まで昇温した。滴下ロートよりラウロイルクロリドを約30分かけて滴下し、 100℃で約5時間熟成した。
冷却後、−10℃で一昼夜静置し析出した結晶を濾取した。ヘキサンで数回洗浄し乾燥させて、漂白活性化剤(c−3) を得た。収率43%、HPLCにより漂白活性化剤(c−3) が以下の組成であることを確認した。
【0064】
r=2……26.4%
r=3……61.1%
r=4…… 6.3%
r=5…… 1.2%
その他…… 5.0%
(但し、rは上記式(c−3)中のrの値を示す。)
合成例4(漂白活性化剤(c−4) の合成)
【0065】
【化13】
【0066】
合成例3で合成した漂白活性化剤(c−3) をヘキサンで数回再結晶させ漂白活性化剤(c−4) を得た。HPLCにより漂白活性化剤(c−4) が下記の組成であることを確認した。
【0067】
s=2…… 0.3%
s=3……93.7%
s=4…… 0.5%
溶 媒…… 5.5%
(但し、sは上記式(c−4)中のsの値を示す。)
実施例1〜12及び比較例1〜12
(a)成分として過炭酸ナトリウム、(b) 成分として下記の(b−1) 〜(b−3) 、(c)成分として上記合成例で合成した(c−1)〜(c−4)(但し、(c−1) は(d) 成分を24.7%含有する)、(d) 成分として下記の(d−1)、(e)成分として下記の(e−1)〜(e−4)、更に表2〜表5に示すその他の成分を用い、表2〜表5に示す組成の漂白洗浄剤組成物を調製し、その漂白性能を下記方法により測定した。
結果を表2〜表5に示す。
【0068】
(b) 成分
直鎖アルキル(炭素数12)ベンゼンスルホン酸ナトリウム (b−1)
C12H25O(C2H4O)8−H (b−2)
【0069】
【化14】
【0070】
(d) 成分
【0071】
【化15】
【0072】
(e) 成分
【0073】
【化16】
【0074】
アクリル酸マレイン酸コポリマー(BASF製ソカランCP−5) (e−2)
エチレンジアミン4酢酸 (e−3)
ゼオライトA (e−4)
<漂白性能の測定法>
0.0833%の市販の洗剤水溶液(pH=10.2)の入った2リットル水溶液に、各実施例及び比較例に示す漂白洗浄剤組成物を10g添加し、下記の通り調製した紅茶汚染布(親水性汚れ)及びカレー汚染布(親油性汚れ)を5枚ずつ15分間浸漬させた。その後水道水ですすぎ、乾燥させ、次式によって漂白率を算出した。
【0075】
【数1】
【0076】
反射率は日本電色工業(株)製 NDR−101DP で460nm フィルターを使用して測定した。
【0077】
・紅茶汚染布の調製法
日東紅茶(黄色パッケージ)80gを3リットルのイオン交換水にて約15分間煮沸後、糊抜きしたさらし木綿でこし、この液に木綿金布#2003を浸し、約15分煮沸した。そのまま火からおろして約2時間程度放置後、取り出して自然乾燥させ、洗液に色がつかなくなるまで水洗し、脱水、プレス後、10×10cmの試験片として実験に供した。
【0078】
・カレー汚染布の調製法
ハウス食品製レトルトカレー(カレーマルシェ)の固形分をメッシュで除去した後、得られた液を沸騰するまで加熱した。この液に木綿金布#2003を浸し、約15分間煮沸した。そのまま火からおろして室温まで放置した後、布を引出し余分に付着しているカレー液をへらで除去し、自然乾燥させた。その後プレスし、10×10cmの試験片として実験に供した。
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
【表5】
Claims (7)
- 下記(a) 成分を0.5 〜90重量%、(b) 成分を0.1 〜30重量%、(c) 成分を0.1〜20重量%、及び(d) 成分を0.05〜20重量%含有し、(c) 成分と(d) 成分の配合比率が重量比で (c)/(d) =1/1000〜1000/1の範囲であり、しかも(c) 成分と(d) 成分の合計量と(a) 成分との配合比率が重量比で、((c)+(d))/(a) =1/1〜1/1000であることを特徴とする漂白洗浄剤組成物。
(a) 水溶液中で過酸化水素を発生させる無機過酸化物
(b) 界面活性剤
(c) 一般式(I)で表される漂白活性化剤の1種又は2種以上
(d) 一般式(II)で表される漂白活性化剤
- (a) 成分の無機過酸化物が過炭酸ナトリウムもしくは過ほう酸ナトリウムである請求項1記載の漂白洗浄剤組成物。
- (b) 成分の界面活性剤が、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載の漂白洗浄剤組成物。
- アニオン界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩及びα−オレフィンスルホン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項3記載の漂白洗浄剤組成物。
- 非イオン界面活性剤が一般式(III) で表される化合物である請求項3記載の漂白洗浄剤組成物。
R3−X−(AO)m−Y (III)
〔式中、R3は炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数1〜18のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示し、X は−O− または−COO− を示す。またA は炭素数1〜5のアルキレン基を示し、m 個のA は同一でも異なっていてもよい。m は平均値で2〜50の数を示す。さらにY はH 又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。〕 - 一般式(I)におけるR1及び一般式(II)におけるR2が、炭素数5〜18のアルキル基またはアルケニル基である請求項1〜5のいずれか一項に記載の漂白洗浄剤組成物。
- (e) 成分として金属イオン封鎖剤を 0.005〜40重量%含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の漂白洗浄剤組成物。
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