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JP3627430B2 - 自動改札機 - Google Patents

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JP3627430B2
JP3627430B2 JP06002297A JP6002297A JP3627430B2 JP 3627430 B2 JP3627430 B2 JP 3627430B2 JP 06002297 A JP06002297 A JP 06002297A JP 6002297 A JP6002297 A JP 6002297A JP 3627430 B2 JP3627430 B2 JP 3627430B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば人の通過を検知する自動改札機に関し、さらに詳しくは通行者の通行検知性能を高めた信頼性の高い動改札機に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、鉄道の駅務に設置される自動改札機を例にとって説明すると、この種の自動改札機は改札機本体間に形成される改札通路に沿って配設した数個の透過型光電検知センサによって通行者の有無を検知確認している。
【0003】
この場合、検知センサは通常、通路方向の入口部と、中央部と、出口部とに分散配設され、入口部の検知センサが通行者を検知したとき通路進入を検知確認し、続いて中央部の検知センサが通行者を検知したとき通行が継続されていることを検知確認し、最後に出口部の検知センサが通行者の通過を検知したとき1人の通行が終了したと検知確認している。
【0004】
しかし、このような検知センサの組合わせでは、中央部の検知センサが通行者を検知した時点で通行検知確認が成立したと設定しているため、その直後に同通行者の手荷物や手の不安定な動きを中央検知センサが検知したとき、これを新たな検知情報として入力してしまい。この結果、通行者が後戻り動作していると誤判定したり、次客の進入、逆進入が行われたと誤判定して、改札扉を誤って開閉制御しまう恐れがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、通行者の通過を検知する検知手段の検知時間を有効時間帯と無効時間帯とに時間的に区別して使い分けることにより、通行者の通行状態を正確に検知する高信頼性および高検知性能を有する動改札機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、通行者の通過を検知する検知手段を備えた自動改札機であって、上記検知手段は上記自動改札機の入口領域、中央領域、出口領域にそれぞれ備えられ、上記中央領域の検知手段が通行者の通過を検知してから一定時間は該中央領域の検知手段を検知無効に設定する設定手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項記載の発明は、前記中央領域の検知手段を、一人の前記通行者を同時に検知する間隔に配設された複数の光センサで形成し、上記複数の光センサの検知光線が同時に遮光されたとき、前記通行者の通過として検知することを特徴とする。
【0008】
【作用】
この発明によれば、通行者中央領域の通過を検知するとき、中央領域の検知手段は通行者の通過を検知してから一定時間は設定手段により検知無効に設定する。
【0009】
また、一人の通行者を同時に検知する間隔に配設された複数の光センサで通行者の通過を検知するとき、複数の光センサの検知光線が同時に遮光されると、通行者の通過として検知して、この遮光された後の一定時間を設定手段によって検知無効に設定する。
【0010】
【発明の効果】
この結果、一旦通行者の通過を検知すると、その後は一定時間検知無効となるため、同通行者の最初の必要な中央領域の検知情報だけを有効に取扱い、検知直後の不要な検知情報を無効に取扱うことができる。このため、通行者の通過状態を検知する際は、通行者が揺れ動いたり、変動するような不安定な通過状態に左右されず、不安定検知要素を排除して正確に検知することができる。
【0011】
このように通行者を検知する検知機能だけでなく、その通行者検知情報に対する有効時間帯と無効時間帯とに区分する時間管理機能とを組合わせることによって、通行者の真の通過情報を得ることができる。
【0012】
例えば通行者を中央領域で検知したとき、その直後に同通行者の手荷物や手の不安定な動きを検知しても、その不要な検知情報を無効と判定するため、通行者の不安定要素を解消した正確な検知ができる。このため、通行者の正常通行時に後戻りしていると誤判定したり、他の通行者の進入・逆進入が行われたと誤判定しなくなり、この結果、改札扉を常に安全に開閉制御することができ、高信頼性の安定した検知性能が得られる。
【0013】
このような検知機能に加えて、通行者を同時に検知する複数の光センサで通行者を検知するように設定すれば、手足の長い長身者、不規則な動きを伴いやすい子供、通行方向に揺れ動く特異な手荷物を持っているような場合でも正確に検知することができる。
【0014】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図1〜図3は駅務の改札口に設置される自動改札機を示し、この自動改札機は同一改札通路を正方向と逆方向との双方向から通行許容して入出場を自動改札する共用タイプの改札機であって、この改札利用頻度を高めた自動改札機は改札機本体11の改札方向の前後位置に両開き式の入口ゲート12aと、出口ゲート12bを配設し、上面前後位置に磁気乗車券を投入する券投入口13と券放出口14および案内表示器15を配設し、さらに左右に平行する改札機本体11,11間に形成される改札通路16に沿って光電検知型の第1〜第10通行検知センサS1 〜S10を配設し、改札利用時の乗車券データと通行者17を検知した信号に基づいて通行許容・規制するように構成している。
【0015】
上述の案内表示器15は改札機本体11の出口側上面に装備して、改札利用時の券の判定結果や利用券種および改札利用案内を通行者17に文字にて表示案内する。
【0016】
また、第1〜第10通行検知センサS1 〜S10は相対向する改札機本体11,11の一方の内側面に投光器を配設し、他方の改札機本体の内側面に受光器を配設して、ここを通行したときの通行者17の遮光信号を検知し、このうち改札機本体11の上面に略同長さを有して立設した起立フレーム18の上部に第1〜第4通行検知センサS1 〜S4 を配設し、改札機本体11の下部内側面に沿って改札方向に第5〜第10通行検知センサS5 〜S10を配設している。
【0017】
これら検知センサS1 〜S10の検知信号を読取って改札利用した通行者17の通行利用状態を検知するものであって、この改札通路16の通路入口から通路出口までの検知領域間を、5つの検知領域A1 〜A5 に区分して検知している。
【0018】
先ず、入口ゲートの位置に相当する第1通行検知センサS1 と第5通行検知センサS5 を備えた入口検知領域A1 、入口側の位置に相当する第6通行検知センサS6 を備えた入口近傍検知領域A2 、通路中央の位置に相当する第2および第3通行検知センサS2 ,S3 と第7および第8通行検知センサS7 ,S8 を備えた中央検知領域A3 、出口側の位置に相当する第9通行検知センサS9 を備えた出口近傍検知領域A4 、出口ゲートの位置に相当する第4通行検知センサS4 と第10通行検知センサS10を備えた出口検知領域A5 に区分し、この区分した各検知領域A1 〜A5 の位置と対応する通行者17の検知位置と各ゲート12a,12bとの位置関係をとって開閉制御する。
【0019】
図4は自動改札機の制御回路ブロック図を示し、CPU31はROM32に格納されたプログラムに沿って各回路装置を制御し、その制御データをRAM33で読出し可能に記憶する。
【0020】
磁気券処理機構34は、券投入口13に乗車券が投入された時、券搬送装置34aを駆動して投入された乗車券を搬送し、磁気ヘッド34bの位置で磁気データを読取って乗車券の有効性を判定する。また、連続する通行者17を一人ずつ改札処理するように投入口シャッタ34cを開閉操作し、投入口検知センサ34dで乗車券の投入を検知し、また放出口センサ34eで乗車券が券放出口14に放出されたことを、また抜取られたことを検知確認する。
【0021】
ゲート開閉機構35は、ゲート駆動モータ35aを駆動して入口ゲート12a,12aまたは出口ゲート12b,12bを開閉する。
【0022】
通行者検知機構36は、既述した第1〜第10通行検知センサS1 〜S10の検知信号に基づいて通行者の存在を検知し、また乗車券データが無効のとき、あるいは無券改札客のとき、警報器37より警報出力する。
【0023】
タイマTは、中央検知領域A3 の全センサS2 ,S3 、S7 ,S8 が最初に検知した時点から一定時間を経過するまでを計時する。
【0024】
ところで、CPU31は第1〜第10通行検知センサS1 〜S10が通行者17を検知する機能だけでなく、その検知した情報を有効時間帯と無効時間帯とに区別して管理する時間管理機能を組合わせて通行者17の真の通過情報を得るようにしている。
【0025】
この時間管理機能は、中央検知領域A3 の全ての通行検知センサS2 ,S3 、S7 ,S8 が通行者17の通過を検知したとき、この検知した後の一定時間を検知無効に設定する。この検知無効な一定時間は中央検知領域A3 内で同通行者の検知情報を再取得しないための時間間隔であって、このような検知時間管理を施した場合は、一旦通行者の通過を検知すると、その後は一定時間検知無効となるため、同通行者の最初の必要な検知情報だけを有効に取扱い、検知直後の不要な検知情報を無効に取扱うことができる。
【0026】
このため、通行者を検知した直後に同通行者の手荷物や手の不安定な動きを検知しても、その不要な検知情報を無効と判定するため、同通行者の不安定要素を解消した正確な検知ができる。このため、通行者の正常通行時に後戻りしていると誤判定したり、他の通行者の進入・逆進入が行われたと誤判定しなくなり、特に手足の長い長身者、不規則な動きを伴いやすい子供、通行方向に揺れ動く特異な手荷物を持っているような場合でも正確に検知することができる。この結果、ゲートを常に安全に開閉制御することができる。
【0027】
また、通行者17の通過確認位置は中央検知領域A3 に設定しており、ここで1人の通行者を同時に検知する間隔に並列配設した第2および第3通行検知センサS2 ,S3 と、同じく1人の通行者を同時に検知する間隔に並列配設した第7および第8通行検知センサS7 ,S8 との上下部の両センサS2 ,S3 、S7 ,S8 の検知光線が通行者17の通行によって同時に遮光されたとき通過確認し、またこの遮光方向を検知することによって通行方向が判明する。
【0028】
このように構成された自動改札機の改札制御動作を図5および図6のフローチャートを参照して説明する。
今、通行者が有効乗車券を投入口13に投入して改札利用するとき、通行者が改札通路16の逆通行方向から改札利用すると、出口検知領域A5 の各通行検知センサS4 ,S10が遮光され、CPU31は通行者17が逆通行方向から通行し始めたと判定し、これに伴って逆通行方向のカウンタを初期セットして逆通行者の通行を監視する(ステップn1 〜n2 )。
【0029】
これに対し、通行者が改札通路16の正通行方向から改札利用すれば、入口検知領域A1 の通行検知センサS1 ,S5 が遮光され、CPU31は通行者17が正通行方向から通行し始めたと判定し、これに伴って正通行方向のカウンタを初期セットして正通行者の通行を監視する(ステップn3 〜n4 )。
【0030】
その後、通行者が中央検知領域A3 に達して、同中央部の通行検知センサS2 ,S3 、S7 ,S8 の検知光線が遮光されると、CPU31は通行者17が改札通路16の中央部に到達したと判定し、また逆方向に通行(S3 →S2 ,S8 →S7 )か、正方向に通行(S2 →S3 ,S7 →S8 )かを同時に判定する(ステップn5 )。
【0031】
またこの場合、CPU31は中央検知領域A3 で通行者17の最初の検知情報だけを有効に取扱い、これ以降の同一通行者17の不要な検知情報を無効に取扱うために最初の検知時点からタイマTで一定時間を計時する(ステップn6 )。
この一定時間計時する間に取得した同一通行者の検知情報は不要なため、無効処理して、真の検知情報のみを正確に捉える(ステップn7 )。
【0032】
従って、通行者を検知した直後に同通行者の進行方向と矛盾するような手荷物や手の不安定な動きを検知しても、その不要な検知情報を無効と判定するため、同通行者の不安定要素を解消した正確な検知ができる。例えば、通行者の正常通行時に後戻りしていると誤判定したり、他の通行者の進入・逆進入が行われたと誤判定しなくなる他、手足の長い長身者、不規則な動きを伴いやすい子供、通行方向に揺れ動く特異な手荷物を持っているような場合でも正確に検知することができる。
【0033】
この一定時間が経過し、その後に初期の通行方向と同じ検知情報、例えば逆通行方向に継続進行している検知情報と判定した場合、CPU31は同通行者が逆通行方向への通行が完了するまでを待機セットする(ステップn8 〜n10)。
【0034】
これに対し、一定時間経過した後に、初期の通行方向と同じ検知情報、例えば正通行方向に継続進行している検知情報と判定した場合、CPU31は通行者が正通行方向への通行完了するまでを待機セットする(ステップn11〜n13)。
【0035】
また、中央検知領域A3 の通過後に後戻りするような通行が検知された場合は、ゲートを閉操作して次客との衝突を回避する(ステップn14〜n16)。
【0036】
上述のように、一旦通行者の中央領域の通過を検知すると、その後は一定時間検知無効となるため、同通行者の最初の必要な検知情報だけを有効に取扱い、検知直後の不要な検知情報を無効に取扱うことができる。このため、通行者の通過状態を検知する際は、通行者の不安定な通過状態に左右されず、不安定検知要素を排除して正確に検知することができる。このように、通行者を検知する検知機能だけでなく、その通行者の検知情報に対する有効時間帯と無効時間帯とに区分する時間管理機能とを組合わせることによって、通行者の真の通過情報を得ることができる。このため、通行者の正常通行時に後戻りしていると誤判定したり、他の通行者の進入・逆進入が行われたと誤判定しなくなり、この結果、ゲートを常に安全に開閉制御することができる。
【0037】
この発明と、上述の一実施例の構成との対応において、
この発明の自動改札機は、実施例の自動改札機に対応し、
以下同様に、
通行者は、通行者17に対応し、
検知手段よび光センサは、中央検知領域A3 の各通行検知センサS2 ,S3 、S7 ,S8 に対応し、
設定手段は、CPU31およびタイマTに対応するも、この発明は上述の一実施例の構成のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自動改札機の内側面を示す側面図。
【図2】この発明の自動改札機の通行検知状態を示す正面図。
【図3】この発明の自動改札機の通行検知状態を示す平面図。
【図4】この発明の自動改札機の制御回路ブロック図。
【図5】この発明の自動改札機の改札制御動作を示すフローチャート。
【図6】この発明の図5に続くフローチャート。
【符号の説明】
11…改札機本体
16…改札通路
17…通行者
S1 〜S10…通行検知センサ
A1 〜A5 …検知領域
31…CPU
T…タイマ

Claims (2)

  1. 通行者の通過を検知する検知手段を備えた自動改札機であって、
    上記検知手段は上記自動改札機の入口領域、中央領域、出口領域にそれぞれ備えられ、
    上記中央領域の検知手段が通行者の通過を検知してから一定時間は該中央領域の検知手段を検知無効に設定する設定手段を備えた
    自動改札機
  2. 前記中央領域の検知手段を、一人の前記通行者を同時に検知する間隔に配設された複数の光センサで形成し、
    上記複数の光センサの検知光線が同時に遮光されたとき、前記通行者の通過として検知する
    請求項1に記載の自動改札機。
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