JP3626903B2 - 道路課金システム及び路側装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定領域である進入制限の対象地域内に進入する車両に対して自動的に課金を行なう道路課金システム及び路側装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大都市等においては交通量の増加に伴い渋滞が慢性化してきており、交通渋滞は経済効率の悪化や排気ガスによる環境悪化の原因となっている。このような状況により、交通混雑の激しい地域に進入する車両に対して課金することによって当該地域に進入する車両を抑制して交通渋滞を減らすことが考えられてきている。特定領域である進入が制限される対象地域内に進入する車両への課金は、対象地域を仕切る境界線の箇所で車両側との間で通信を行い、電子的な手段で停車することなく課金を行なう道路課金システムが種々検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の道路料金課金システムでは、ノンストップにより無線等の通信により課金を行なうことが前提となっているため、課金方式や決済方式、違反車両に対する追課金、課金対象車両等の問題を関係する必要がある。解決しなければならない問題の一つに、一度課金処理を行なった車両に対して退出側からの車両に対して課金を行なわないようにして2重課金を防止する策を講じる必要があることが挙げられる。
【0004】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、進入が制限される対象地域からの退出車両に対して課金を確実になくすことができる道路課金システム及び路側装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の道路課金システムは、進入が制限される対象地域の道路入口に設けられ、通行車両と通信して進入車両に課金を行なうと共に退出車両への課金を停止させるシステム制御部を備えたことを特徴とする。
【0006】
上記目的を達成するための本発明の道路課金システムの構成は、進入が制限される対象地域への進入車両に対して課金を行なう道路課金システムであって、車両に搭載され車両側固有情報が記憶される記憶部及び無線通信部を備えた車載側機器と、対象地域への進入道路に設置される課金用アンテナと、課金用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報及び課金情報を送受信する課金用制御部と、対象地域からの退出側道路に設置される課金停止用アンテナと、課金停止用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報を送受信して課金停止情報を認識する課金停止用制御部と、所定の課金制御を行なうように課金用制御部を制御すると共に、課金停止用アンテナを介して退出車両と通信して課金停止用制御部が課金停止情報を認識したときに課金停止時間を設定し、退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても所定時間の間は所定の課金制御を停止するように課金停止用制御部を制御するシステム制御部とからなることを特徴とする。
【0007】
そして、課金停止用制御部には、課金停止時間情報を送受信する機能が備えられ、システム制御部には、退出車両の車載側機器に対して課金停止用制御部から課金停止時間情報を送ることで、退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても送られた課金停止時間の間は所定の課金制御を停止するようにする機能が備えられていることを特徴とする。
【0008】
また、課金停止用制御部には、車載側機器に対して課金を停止させる機能が備えられ、システム制御部には、課金停止用制御部に対して課金停止時間の間は課金を停止させる機能を働かせて退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても課金停止時間の間は所定の課金制御を停止するようにする機能が備えられていることを特徴とする。
【0009】
また、課金停止時間が可変に設定可能であることを特徴とする。また、進入が制限される対象地域の道路は片側1車線以上の道路であることを特徴とする。
【0010】
本発明の路側装置は、進入が制限される対象地域の道路入口に設けられ進入車両に課金を行なうと共に退出車両への課金を停止させるシステム制御部を備えたことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するための本発明の路側装置の構成は、進入が制限される対象地域への進入車両に対して課金を行なう道路課金システムにおける路側装置であって、対象地域への進入道路に設置される課金用アンテナと、課金用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報及び課金情報を送受信する課金用制御部と、対象地域からの退出側道路に設置される課金停止用アンテナと、課金停止用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報を送受信して課金停止情報を認識する課金停止用制御部と、所定の課金制御を行なうように課金用制御部を制御すると共に、課金停止用アンテナを介して退出車両と通信して課金停止用制御部が課金停止情報を認識したときに課金停止時間を設定し、退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても所定時間の間は所定の課金制御を停止するように課金停止用制御部を制御するシステム制御部とを備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の一実施形態例に係る道路料金課金システムの概略系統、図2には課金処理の流れ状況、図3には道路料金課金システムのセンター処理系統の全体構成を示してある。
【0013】
本実施形態例の道路料金課金システムは、片道1車線以上、即ち、片道1車線や片道2車線あるいは片道3車線以上の道路が境界線によって進入制限の対象地域(特定領域)に仕切られ、特定領域内に進入する進入側からの車両に対して電子的な手段を用いることにより、停車することなく課金を行なう電子式道路課金(ERP:Electronic Road Pricing )システムである。車両への課金は、対象地域の境界線の箇所(入口道路)でアンテナを介して車両側との間で路車間通信を行い、処理センターでデータを集計して後払いにより車両または運転者に課金を行なうようになっている(セントラルアカウント)。また、カメラにより全ての車両を撮影し、課金が行なえなかった車両に対してはライセンスプレートの番号等を特定して請求により課金を行なうようになっている。
【0014】
尚、ERPシステムにおける課金処理は、後払いに限らず、前払いにより処理センターで残高管理を行なって車両または運転者に課金を行なうようにすることも可能である。また、セントラルアカウントに限らず、前払いにより車載側機器側(個人ICカード等)で残高管理を行い、車載側機器内での課金処理(オンボード処理)を行なうようにすることも可能である。また、料金の支払いは、プリペイドカードや利用者限定のハウスカードを用いたり、クレジットカードやデビットカード等を用いて金融機関による決済を行なうことが可能である。また、他の公的機関やコンビニエンスストア等の商店で決済が行なえるシステムを構築することも可能である。
【0015】
図1に示すように、車両1には車載側機器である車載器2が搭載され、車載器2にはライセンスプレート番号等の車両1の識別情報となる固有情報(車両ID)が記憶される記憶部が備えられている。車載器2には運転者の識別情報となる個別情報(個人ID)が記憶されたICカード3が装着可能となっており、車載器2とICカード3により車載側機器が構成されている。車載側機器(車載器2)は車両ID及び個人ID(車両側固有情報)の通信を行なう無線通信部を備えている。尚、車載器2に運転者の識別情報である個人IDが保持できれば、ICカード3は不要となる。
【0016】
片道1車線以上の道路で特定領域とを仕切る境界線の部位(入口道路)には路側装置4が備えられている。路側装置4には、境界線の部位の進入側に設けられる課金用アンテナ5と、課金用アンテナ5を経由した車載器2との間での無線通信により車両ID及び個人ID(車両側固有情報)を送受信する課金制御部としての路側サーバ6とが備えられている。また、路側装置4には、進入側からの車両1のライセンスプレートを撮影する撮影手段としてのビデオカメラ(カメラ)7が備えられており、カメラ7の撮影情報は路側サーバ6の画像処理機能により処理されるようになっている。尚、路側装置4は移動台車等に搭載して移動自在とすることも可能である。
【0017】
路側装置4は処理センター8のセンターサーバ9と専用回線等の、例えば、専用の通信回線ネットワークでつながり、課金用アンテナ5を経由した車載器2との間での無線通信に基づいて所定の課金制御を行なうように路側サーバ6が制御される(システム制御部)。センターサーバ9は、課金管理機関や金融機関、クレジット会社等の課金処理機構10と電話回線等の、例えば、一般の通信回線ネットワークでつながっている。
【0018】
即ち、図2に示すように、車両1の車載器2と課金用アンテナ5を経由した路側サーバ6との間の無線通信により、車両ID及び個人ID(車両側固有情報)が路側サーバ6に送られ、路側サーバ6とセンターサーバ9との間で有効性や利用明細等の情報がやりとりされる。センターサーバ9には利用実績ファイル機能11が備えられ、利用実績がファイルされると共に課金処理機構10に利用明細情報が送られる。そして、課金処理機構10を介して車両1の所有者もしくは運転者に所定の課金が行なわれる。尚、有料道路の自動料金収受を行なうノンストップ料金収受(ETC)システムに使用される車載器との間で通信を行なった場合、ETCシステムの車載器における車両IDに基づいて車両の所有者に対して請求により課金を行なうことも可能である。
【0019】
また、図1に示すように、カメラ7の撮影情報に基づいてセンターサーバ9では課金が行なえなかった車両1に対してライセンスプレートの番号等を特定して請求により課金を行なうようになっている。即ち、センターサーバ9には、通過する車両1のライセンスプレートの番号を記憶する通過車両記憶機能と、正常な課金が行なわれた車両1のライセンスプレートの番号を記憶する正常車両記憶機能と、通過車両記憶機能及び正常車両記憶機能の情報を照合して正常に課金されていない車両1を特定する未課金車両特定機能とが備えられている。そして、センターサーバ9では、未課金の車両1に対して請求により課金を要求するようになっている。尚、カメラ7の撮影情報に基づいて特定領域内に進入する車両1の台数を把握して、特定領域内の交通量を把握することが可能となっている。
【0020】
図3に示すように、路側装置4は境界線が存在する多数の場所に設置され、それぞれの路側装置4は管理ネットワーク12を介して一箇所の処理センター8につながっている。そして、処理センター8はネットワーク13を介して必要な課金処理機構10につながっている。
【0021】
上述した課金システムを備えた本実施形態例の道路課金システムの路側装置4には、特定地域からの退出側の道路に課金停止用アンテナが設置され、車両1が特定領域から退出するときに(退出車両)、課金停止用アンテナと車両1の載置器2とが交信し、車両ID及び個人ID(車両側固有情報)が路側サーバ6に送られ、所定の課金停止処理が施される(課金停止用制御部)。即ち、進入時に課金用アンテナ5との交信によって一度課金された車両1が退出車両として境界線を越えるときに、課金停止用アンテナと車載器2とが交信し、何らかの理由により課金用アンテナ5と車載器2とが交信しても(課金指令があっても)、所定時間の間は課金処理が停止されて二重課金が防止されるようになっている。
【0022】
図4乃至図7に基づいて路側装置4の機器の設置状況を説明する。図4には路側機器の配置説明、図5には進入側の機器の側面視、図6には退出側の機器の側面視、図7には機器の構成ブロックを示してある。尚、図示の例は中央分離帯を有する片側1車線の道路で、車両1は進入路と退出路とが完全に分離された状態を走行する例に挙げて説明してある。
【0023】
図4、図5に示すように、中央分離帯21を有する片側1車線の道路22は境界線23により特定領域(課金エリア)24が仕切られている。境界線23の部位(対象地域の道路入口)には道路22を跨ぐ状態にガントリー25が設けられ、進入側の道路22aに対応して課金用アンテナ5及びカメラ7がガントリー25に設けられている。課金用アンテナ5の通信エリア5aは課金エリア24の手前側の道路22aの全幅をカバーして一部が退出側の道路22bにかかった状態になっている。カメラ7の撮影エリア7aは課金エリア24側の道路22aに向けられ、進入した車両1の後側を撮影するようになっている。また、ガントリー25にはカメラ7の撮影エリア7aの照明を行なう赤外照明装置(ストロボまたはLEDによる連続光)26が設けられている。
【0024】
一方、図4、図6に示すように、退出側の道路22bに対応して課金停止用アンテナ15がガントリー25に設けられている。課金停止用アンテナ15の通信エリア15aは課金エリア24側の道路22bの全幅をカバーして一部が進入側の道路22aにかかった状態になっている。
【0025】
図7に示すように、ガントリー25に設けられた課金用アンテナ5及び課金停止用アンテナ15と路側サーバ6のアンテナ制御機能31とがつなげられ、車載器2との間の交信状況が制御される。アンテナ制御機能31は路側制御機能32により制御され、前述した所定の課金処理及び後述する課金停止処理が行なわれてセンターサーバ9との間で情報がやりとりされる。また、ガントリー25が設けられたカメラ7及び赤外照明装置26と画像処理機能27とがつなげられ、画像処理機能27は路側制御機能32により制御され、前述した通過車両記憶機能、正常車両記憶機能及び未課金車両特定機能による未課金の車両の特定が行なわれ、センターサーバ9との間で情報がやりとりされる。
【0026】
上述した道路課金システムにおける課金停止制御について説明する。進入側の道路22aから課金エリア24に進入した車両1は課金用アンテナ5の通信エリア5aで課金用アンテナ5と交信し、所定の課金処理が行なわれる。通過する車両1はカメラ7により連続して撮影されているため、課金ができなかった車両1や不正に進入した車両1は、撮影されたライセンスプレートの番号や時間情報等に基づいて特定され、請求により課金が行なわれる。
【0027】
課金用アンテナ5の通信エリア5aは一部が退出側の道路22bにかかった状態になっているため、また、通信エリア5aは通過車両の状況等により多少広がることもあるため、一度課金されて退出側の道路22bから課金エリア24の外側に退出する車両1が課金用アンテナ5と交信して再度課金されることが考えられる。このため、退出側の道路22bから課金エリア24の外側に退出する車両1は、課金停止用アンテナ15と交信して所定時間の間は課金用アンテナ5と交信しても課金処理が停止されるようになっている。
【0028】
例えば、退出側の道路22bから課金エリア24の外側に退出する車両1が課金停止用アンテナ15と交信すると、路側制御機能32から所定時間の間は課金を停止する指令がアンテナ制御機能31に出力され(課金停止時間情報を送受信する機能)、退出する車両1が境界線23を通過して課金停止用アンテナ15と交信しても、課金停止用アンテナ15側から課金の指令が車載器2には送信されず課金処理が行なわれないようになっている。
【0029】
または、退出側の道路22bから課金エリア24の外側に退出する車両1が課金停止用アンテナ15と交信すると、路側制御機能32から課金を停止する所定時間情報を車載器2に送信する指令がアンテナ制御機能31に出力され(車載器に対して課金を停止させる機能)、退出する車両1が境界線23を通過して課金停止用アンテナ15と交信しても、車載器2側では指令された時間の間(指定の時刻まで)は課金制御が停止されて課金処理が行なわれないようになっている。
【0030】
課金停止時間は、道路の混雑状況等の道路環境(走行環境)に応じ可変に設定され、渋滞等により車両1が低車速で境界線23を通過する際には課金停止時間が長く設定されるようになっている。これにより、走行環境に拘らず課金制御を停止させることができる。
【0031】
上述した道路課金システムでは、中央分離帯21で進入側の道路22aと退出側の道路22bが分離された道路22で、退出側の道路22bから課金エリア24の外側に退出する車両1は、課金停止用アンテナ15と交信することにより所定時間の間は課金用アンテナ5と交信しても課金制御が停止される。このため、退出側の道路22b側に課金用アンテナ5の通信エリア5aが広がっても、もしくは、道路22b側に課金用アンテナ5の通信エリア5aを広げても、退出時の車両1が課金される(誤課金)ことがなくなり二重課金を確実に防止することが可能になる。
【0032】
図8、図9に基づいて他の形態の道路に道路課金システムを適用した実施形態例を説明する。図8には他の実施形態例に係る道路課金システムの路側機器の配置説明、図9には図8中の側面視を示してある。尚、図4に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0033】
図示の実施形態例は、中央分離帯を有していない進入側及び退出側がそれぞれ1車線の片側1車線の道路41に道路課金システムを適用した例を示してある。図に示すように、道路41を跨いでガントリー42が設けられ、進入車線41a及び退出車線41bに対応して課金用アンテナ5及びカメラ7がガントリー42にそれぞれ設けられている。それぞれの課金用アンテナ5の通信エリア5aは課金エリア24の手前側の進入車線41aの全幅及び退出車線41bの全幅をそれぞれカバーした状態になっている。それぞれのカメラ7の撮影エリア7aは課金エリア24側の進入車線41a及び退出車線41bに向けられ、進入車線41a及び退出車線41bから進入した車両の後側を撮影するようになっている。また、ガントリー42にはそれぞれのカメラ7の撮影エリア7aの照明を行なう赤外照明装置26がそれぞれ設けられている。
【0034】
更に、退出車線41b及び進入車線41aに対応して課金停止用アンテナ15がガントリー42にそれぞれ設けられている。それぞれの課金停止用アンテナ15の通信エリア15aは課金エリア24側の退出車線41bの全幅及び進入車線41aの全幅をそれぞれカバーした状態になっている。
【0035】
中央分離帯がない道路41では、退出車線41bから課金エリア24に進入したり、進入車線41aから課金エリア24の外に退出することも可能である。本実施形態例では、進入車線41a及び退出車線41bにそれぞれ課金用アンテナ5及びカメラ7が設けられると共に、退出車線41b及び進入車線41aにそれぞれ課金停止用アンテナ15が設けられている。このため、進入車線41a及び退出車線41bの全幅が課金用アンテナ5の通信エリア5a及びカメラ7の撮影エリア7aとなると共に、退出車線41b及び進入車線41aの全幅が課金停止用アンテナ15の通信エリア15aとなる。従って、中央分離帯がない道路41で退出車線41bから課金エリア24に進入したり、進入車線41aから課金エリア24の外に退出した場合であっても、所定の課金処理及び課金停止処理が行なえ、退出時の車両1が課金される(誤課金)ことがなくなり二重課金を確実に防止することが可能になる。
【0036】
図10、図11に基づいて他の形態の道路に道路課金システムを適用した実施形態例を説明する。図10には他の実施形態例に係る道路課金システムの路側機器の配置説明、図11には図10中の側面視を示してある。尚、図4、図8、図9に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0037】
図示の実施形態例は、中央分離帯を有していない進入側及び退出側がそれぞれ1車線の片側1車線の道路41に道路課金システムを適用した例を示してある。図に示すように、道路41の脇には1本のポール54が設けられ、ポール54には支持枠55,56,57が取り付けられている。最上部の支持枠55にはカメラ7及び赤外照明装置26が設けられ、カメラ7の撮影エリア7aは課金エリア24側の進入車線41a及び退出車線41bに向けられ、進入車線41a及び退出車線41bから進入した車両の後側を撮影するようになっている。中央部の支持枠56には課金用アンテナ5及び課金停止用アンテナ15が設けられている。課金用アンテナ5の通信エリア5aは課金エリア24の手前側の進入車線41aの全幅及び退出車線41bの全幅をカバーした状態になっている。課金停止用アンテナ15の通信エリア15aは課金エリア24側の退出車線41bの全幅及び進入車線41aの全幅をカバーした状態になっている。最下部の支持枠57には路側サーバ6が設けられている。
【0038】
上述した実施形態例では、進入車線41a及び退出車線41bの全幅が課金用アンテナ5の通信エリア5a及びカメラ7の撮影エリア7aとなると共に、退出車線41b及び進入車線41aの全幅が課金停止用アンテナ15の通信エリア15aとなる。従って、中央分離帯がない道路41で退出車線41bから課金エリア24に進入したり、進入車線41aから課金エリア24の外に退出した場合であっても、所定の課金処理及び課金停止処理が行なえ、退出時の車両1が課金される(誤課金)ことがなくなり二重課金を確実に防止することが可能になる。そして、道路41の脇の1本のポール54に路側装置が設けられているので、狭い道路41であっても、通行の邪魔になることなく課金処理及び課金停止処理を行なうことが可能である。
【0039】
上述した実施形態例では、連続撮影を行なうビデオカメラ(カメラ)7によって車両1のライセンスプレート等を撮影して課金が行なえなかった車両1の特定を行なうようにしているが、車両検知センサを設け、車両検知センサが車両1を検知した時に撮影を行なうランダムシャッタによる一撮像方式のカメラを用いて課金が行なえなかった車両1の特定を行なうことも可能である。この場合、図7に点線で示すように、車両検知センサ19がガントリー25に設置され、路側サーバ6に車両検知制御機能20が備えられ、車両検知制御機能20の情報が路側制御機能32に送られてカメラに撮影指令が送られる。
【0040】
また、課金処理確認用のアンテナを備え、課金用アンテナ5との交信により車載器2側に記憶されている金額データを更新し、課金処理確認用のアンテナとの交信により路側装置4側で金額データが正常に引き去られたか否かを確認する処理により、車載器2(ICカード3)で決済処理を行なうことも可能である。
【0041】
上述した道路課金システムでは、進入が制限される対象地域の道路入口に設けられ、通行車両と通信して進入車両に課金を行なうと共に退出車両への課金を停止させるシステム制御部を備えたので、退出車両の課金処理が停止されて退出時の車両が課金されることがなくなる。この結果、退出車両に対して課金を確実になくすことができ、二重課金を防止することが可能となる。
また、上述した路側装置では、進入が制限される対象地域の道路入口に設けられ進入車両に課金を行なうと共に退出車両への課金を停止させるシステム制御部を備えたので、退出車両の課金処理が停止されて退出車両が課金されることがなくなる。この結果、退出車両に対して課金を確実になくすことができ、二重課金を防止することが可能となる。
【0042】
【発明の効果】
本発明の道路課金システムは、進入が制限される対象地域への進入車両に対して課金を行なう道路課金システムであって、車両に搭載され車両側固有情報が記憶される記憶部及び無線通信部を備えた車載側機器と、対象地域への進入道路に設置される課金用アンテナと、課金用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報及び課金情報を送受信する課金用制御部と、対象地域からの退出側道路に設置される課金停止用アンテナと、課金停止用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報を送受信して課金停止情報を認識する課金停止用制御部と、所定の課金制御を行なうように課金用制御部を制御すると共に、課金停止用アンテナを介して退出車両と通信して課金停止用制御部が課金停止情報を認識したときに課金停止時間を設定し、退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても所定時間の間は所定の課金制御を停止するように課金停止用制御部を制御するシステム制御部とからなるので、退出車両の課金処理が所定時間の間停止されて退出車両が課金されることがなくなる。この結果、退出車両に対して課金を確実になくすことができ、二重課金を防止することが可能となる。
【0043】
そして、課金停止用制御部には、課金停止時間情報を送受信する機能が備えられ、システム制御部には、退出車両の車載側機器に対して課金停止用制御部から課金停止時間情報を送ることで、退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても送られた課金停止時間の間は所定の課金制御を停止するようにする機能が備えられているので、退出車両の課金アンテナとの間の課金処理の路車間通信をなくし、二重課金をなくすことができる。
【0044】
また、課金停止用制御部には、車載側機器に対して課金を停止させる機能が備えられ、システム制御部には、課金停止用制御部に対して課金停止時間の間は課金を停止させる機能を働かせて退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても課金停止時間の間は所定の課金制御を停止するようにする機能が備えられているので、退出車両の課金処理を所定時間停止して、二重課金をなくすことができる。
【0045】
また、課金停止時間が可変に設定可能であるので、走行環境に拘らず二重課金をなくすことができる。また、進入が制限される対象地域の道路は片側1車線以上の道路であるので、片側1車線以上の道路であっても二重課金をなくすことができる。
【0046】
本発明の路側装置は、進入が制限される対象地域への進入車両に対して課金を行なう道路課金システムにおける路側装置であって、対象地域への進入道路に設置される課金用アンテナと、課金用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報及び課金情報を送受信する課金用制御部と、対象地域からの退出側道路に設置される課金停止用アンテナと、課金停止用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報を送受信して課金停止情報を認識する課金停止用制御部と、所定の課金制御を行なうように課金用制御部を制御すると共に、課金停止用アンテナを介して退出車両と通信して課金停止用制御部が課金停止情報を認識したときに課金停止時間を設定し、退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても所定時間の間は所定の課金制御を停止するように課金停止用制御部を制御するシステム制御部とを備えたので、退出車両の課金処理が所定時間の間停止されて退出車両が課金されることがなくなる。この結果、退出車両に対して課金を確実になくすことができ、二重課金を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る道路料金課金システムの概略系統図。
【図2】課金処理の流れ状況説明図。
【図3】道路料金課金システムのセンター処理系統の全体構成図。
【図4】路側機器の配置説明図。
【図5】進入側の機器の側面図。
【図6】退出側の機器の側面図。
【図7】機器の構成ブロック図。
【図8】他の実施形態例に係る道路課金システムの路側機器の配置説明図。
【図9】図8中の側面図。
【図10】他の実施形態例に係る道路課金システムの路側機器の配置説明図。
【図11】図10中の側面図。
【符号の説明】
1 車両
2 車載器
3 ICカード
4 路側装置
5 課金用アンテナ
6 路側サーバ
7 ビデオカメラ(カメラ)
8 処理センター
9 センターサーバ
10 課金処理機構
15 課金停止用アンテナ
22,41 道路
23 境界線
24 課金エリア
Claims (6)
- 進入が制限される対象地域への進入車両に対して課金を行なう道路課金システムであって、
車両に搭載され車両側固有情報が記憶される記憶部及び無線通信部を備えた車載側機器と、
対象地域への進入道路に設置される課金用アンテナと、
課金用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報及び課金情報を送受信する課金用制御部と、
対象地域からの退出側道路に設置される課金停止用アンテナと、
課金停止用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報を送受信して課金停止情報を認識する課金停止用制御部と、
所定の課金制御を行なうように課金用制御部を制御すると共に、課金停止用アンテナを介して退出車両と通信して課金停止用制御部が課金停止情報を認識したときに課金停止時間を設定し、退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても所定時間の間は所定の課金制御を停止するように課金停止用制御部を制御するシステム制御部と
からなることを特徴とする道路課金システム。 - 請求項1において、
課金停止用制御部には、課金停止時間情報を送受信する機能が備えられ、
システム制御部には、退出車両の車載側機器に対して課金停止用制御部から課金停止時間情報を送ることで、退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても送られた課金停止時間の間は所定の課金制御を停止するようにする機能が備えられている
ことを特徴とする道路課金システム。 - 請求項1において、
課金停止用制御部には、車載側機器に対して課金を停止させる機能が備えられ、
システム制御部には、課金停止用制御部に対して課金停止時間の間は課金を停止させる機能を働かせて退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても課金停止時間の間は所定の課金制御を停止するようにする機能が備えられている
ことを特徴とする道路課金システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、
課金停止時間が可変に設定可能であることを特徴とする道路課金システム。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、
進入が制限される対象地域の道路は片側1車線以上の道路である
ことを特徴とする道路課金システム。 - 進入が制限される対象地域への進入車両に対して課金を行なう道路課金システムにおける路側装置であって、
対象地域への進入道路に設置される課金用アンテナと、
課金用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報及び課金情報を送受信する課金用制御部と、
対象地域からの退出側道路に設置される課金停止用アンテナと、
課金停止用アンテナを介して車載器側との間で車両側固有情報を送受信して課金停止情報を認識する課金停止用制御部と、
所定の課金制御を行なうように課金用制御部を制御すると共に、課金停止用アンテナを介して退出車両と通信して課金停止用制御部が課金停止情報を認識したときに課金停止時 間を設定し、退出車両の通過の際に課金用アンテナとの間で通信が行なわれても所定時間の間は所定の課金制御を停止するように課金停止用制御部を制御するシステム制御部と
を備えたことを特徴とする路側装置。
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