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JP3602029B2 - 加熱処理した肉粉砕物を含有する低油脂含量のルウ - Google Patents

加熱処理した肉粉砕物を含有する低油脂含量のルウ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、肉や野菜などの食材と共に加熱調理することにより、カレーやシチューなどの食品をつくるのに好適に使用することができるルウに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のカレールウやシチュールウなどのルウとしては、主に固体脂を用い、これに小麦粉や香辛料を含有してなる固形ルウが一般的であり、これを水、野菜や肉などと共に混合加熱してカレーやシチューなどを調理している。これらのルウには、通常、油脂として多量の固体脂が用いられ、これに小麦粉や香辛料などを混合加熱後冷却固化して製造したものである。しかしながら、低カロリー指向から、油脂含量を低減したルウが求められるのが現状である。このため、油脂を用いない又は低油脂含量のルウが種々提案されている。例えば、特開平9−313142号公報には、油脂の含有量が低いにもかかわらず、さめた場合でもボテボテ感や表面の膜がなく外観が良好なルウが開示されている。また、特開平11−98973号公報には、油脂の含有量が低いにもかかわらず、香辛料などの繊維質によるざらつきがなく、舌触りが滑らかなルウが開示されている。これらのルウは、油脂含量が低い場合でも良好な食感を提供することを主な目的とするものである。一方、油脂含量を低くした場合には、食感の問題とは別の問題として、こく味の低減が生じる傾向があるが、低油脂含量ルウにおいて、低下したこく味の改善が図られていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、こく味を備え、優れた味覚を有する低カロリー食品指向性のルウを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、低油脂含量のルウに特定の成分を配合することにより、上記課題を効率的に解決することができるとの知見に基づくものである。
即ち、本発明は、澱粉及び/又はこれ以外の増粘性物質並びに加熱処理した肉粉砕物を含有する、油脂含量が10質量%以下であるルウであって、該肉粉砕物が、目開き5600μmの篩を通過するが目開き850μmの篩は通過しない大きさを有することを特徴とする該ルウを提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
まず、本発明において、「ルウ」とは、必要に応じて、生の肉や野菜、茹でた肉や野菜等の食材を加え、あるいは加水して煮込み等で加熱調理することにより、カレー、シチュー等の求める食品を調理するための食品素材である。ルウには、予め調理済の肉や野菜等の食材が含まれていてもよい。また、ルウは、通常、1〜15倍程度の水を加えて調理されるものであってもよく、あるいは、加水せずに加熱することにより食することができるものであってもよい。本発明のルウは、何れの食品を調理するためのものであってもよいが、加熱調理された状態でソース部分に粘性がでて食材に絡まり、香辛料などの香味が融合された形態の食品を調理するためのものであることが望ましく、特にカレー、シチュー、ソース類、スープ類やこれらの類似品等の食品を調理するためのものであることが望ましい。
【0006】
また、本発明では、ルウにおける油脂の含有量を10質量%(以下、%と略称する)以下とすることが重要である。油脂含量は、3%以下とするのが好ましく、より好ましくは油脂を実質的に含有しないのがよい。ここで、油脂を実質的に含有しないとは、油脂を積極的に添加しないことを意味し、香辛料や野菜原料などからもたらされる少量の油脂、例えば、1.5%程度の存在を排除するものではない。また、油脂を用いる場合には、植物油脂を用いるのが好ましい。植物油脂としては、パーム油、綿実油、大豆油、コーン油等を用いるのが好ましい。尚、本発明では、例えば加工澱粉、ペクチンなどで調製した擬似油脂を用いてもよい。
【0007】
また、本発明では、加熱処理した肉の粉砕物を添加することを必須とする。このような粉砕物は、例えば、次の方法により得ることができる。まず、肉片(例えば牛肉)を、例えば、5〜50mm角、好ましくは10〜30mm角の大きさにカットする。カットする肉片原料は冷凍処理されたものであってもよく、カットは、解凍前に行っても解凍後に行ってもよい。次いで、カットした肉片を、網状の棚に載せ、レトルト釜に入れた後、例えば80〜150℃、好ましくは100〜130℃の温度で、1〜120分間、好ましくは10〜60分間、0.5〜5kg/m、好ましくは0.8〜2kg/mの条件下で蒸煮する。この際、肉片から滴るエキスと共に油脂分が除かれる。肉片の油脂分が、例えば0.1〜10%以下、好ましくは0.1〜2%以下となるまで蒸煮するのが好ましい。この蒸煮した肉片を、例えば、フードカッター等の粉砕装置にかけて、目開き5600μm、好ましくは目開き2360μmの篩を通過するが目開き850μmの篩は通過しない大きさまで粉砕するのがよい。例えば、その粉砕物全体の50%以上、好ましくは80%以上がこのような大きさにあるのがよい。このようにして得た肉片粉砕物は、ルウ中に、例えば、1〜30%、好ましくは2〜10%の割合で含有させることができる。尚、得られた肉片粉砕物は、冷凍保存することができる。更に、蒸煮の際に肉片から滴るエキスは、例えば上記棚の下方に配置した受け皿により回収することができ、このようにして回収したエキスを上記粉砕肉片と共にルウに含めることもできるが、その使用量は、エキスに含まれる油脂含量を考慮して、ルウ中の油脂含量が高くならないように調整するべきである。例えば、かかるエキスを使用する場合は、ルウに対する割合で2〜10%で使用するのがよい。
【0008】
本発明では、喫食時のカレーなどの食品にとろみを出すための原料として、澱粉及び/又はこれ以外の増粘性物質を用いることを必須とする。ここで、澱粉としては、小麦粉各種起源(ジャガイモや小麦粉など)の天然澱粉や加工澱粉が挙げられる。加工澱粉としては、架橋澱粉、酸処理澱粉、熱処理澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉等が挙げられる。また、澱粉以外の増粘性物質としては、アラビアガム、キサンタンガム、グアガム、ローカストビーンガム等のガム質、乳タンパク(乳カゼイン)、ゼラチン、グルテン、ペクチン、デキストリン等の蛋白質や糖類、及び繊維質等が挙げられる。上記澱粉及び/又はこれ以外の増粘性物質の使用量は、喫食時のカレーなどの食品の粘性が100〜1000cp、好ましくは、150〜500cpとなるように調整することが好ましく、使用する原料の種類によっても異なるが、小麦粉、その他の澱粉を使用する場合には、1〜30%、好ましくは2〜15%、増粘性物質を使用する場合には、0.1〜10%、好ましくは0.3〜5%の量が好ましい。また、両者を併用する場合には、5〜35%の量で使用するのが好ましく、より好ましくは、15〜30%であり、これに含まれる増粘性物質の量としては、0.1〜5%、好ましくは0.3〜3%の量であることが好ましい。本発明において、澱粉として小麦粉を使用する場合には、油脂の不存在下又は若干の油脂の存在下で、100℃〜140℃、10〜180分間の条件下で加熱処理した小麦粉を使用するのが好ましい。このうちでも加熱処理を飽和水蒸気により行ったものが好ましい。これにより、油脂を焙煎処理しなくても、小麦粉の生っぽさを消失させ、ロースト風味を付与でき、カレーなどの風味を向上させることができる。なお、焙煎処理を行ったものを用いることもできる。
【0009】
また、本発明では、アルデヒド類を用いることが好ましい。ここで、アルデヒド類としては、直鎖状の飽和脂肪族アルデヒド又は直鎖状の不飽和脂肪族アルデヒドが挙げられる。好ましい直鎖状の飽和脂肪族アルデヒドとしては、炭素数が4〜10のもの、つまり、ブタナール(C)、ペンタナール(C)、ヘキサナール(C)、ヘプタナール(C)、オクタナール(C)、ノナナール(C)、デカナール(C10)が挙げられる。好ましい直鎖状の不飽和脂肪族アルデヒドとしては、2,4−デカジエナールを挙げることができる。これらのアルデヒド類は、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で置換されていてもよく、未置換であってもよい。また、これらのアルデヒド類は、単独で用いることができるが、これらの数種を組合せて用いてもよい。また、アルデヒド類と併用して有機酸を用いることもでき、有機酸としては、酪酸が挙げられる。本発明では、これらのアルデヒド類が、好ましくは0.01〜100ppmでルウに含まれ、より好ましくは0.1〜20ppmである。これにより、油脂を多量に使用した場合と同様のコクのある香り、呈味を付与することができる。
【0010】
本発明では、上記成分以外に、常法に従って用いられる香辛料を添加することができる。香辛料としては、カレー粉、胡椒及び/又はその加工品、各種香辛料などの一種又は二種以上の混合物が挙げられる。カレー粉を使用する場合、純カレーを用いることができる。また、カレー粉は、油脂の存在下で、又は若干の油脂の存在下で90〜150℃で1〜30分間加熱処理したものを用いてもよく、あるいは、加熱処理として、飽和水蒸気処理又は焙煎処理を行ったものを用いてもよい。カレー粉を使用する場合、その使用量は、ルウに対して0.5〜20%であるのが好ましく、より好ましくは1〜10%である。また、香辛料としては、カレー粉以外に、胡椒、クミンシード、クローブ、コリアンダー、オールスパイス等のスパイスを単品で、あるいはそれらの混合物で、適宜決定した量含ませることもできる。
【0011】
また、上記成分以外に、各種粉体原料を用いることもできる。粉体原料としては、例えば、ブドウ糖及び/又は果糖、各種調味料(アミノ酸及び核酸等)、塩、エキス(酵母エキス、ビーフエキスやチキンエキス等の肉エキス、タンパク加水分解物等)、脱脂粉乳、紅藻類から得られる抽出物などが挙げられる。このうち、ブドウ糖及び/又は果糖を用いることにより、得られるルウを用いて製造した製品に良好な煮込み感を付与することができるので好ましい。この際、その使用量は、例えば、0.5〜30%とするのが好ましく、より好ましくは1〜15%である。なお、煮込み感を付与する際には、そのカレー原料を、例えば、70〜150℃、好ましくは90〜120℃で、30〜240分間、好ましくは60〜180分間加熱するのがよい。また、各種調味料としては、アミノ酸、核酸などが挙げられるが、これらの調味料の使用量は適宜決定することができ、例えば0.1〜10%とするのが好ましい。また、本発明においては、紅藻類から得られる抽出物を添加するのが望ましい。この抽出物を添加した場合には、かかる抽出物中の成分がルウ中において連続相として存在し、それにより、油脂の含有量が少ないにもかかわらず、油脂を多量に使用した場合と同様の、適度な絡みとキレのある舌触り、食感を効率的に付与することができる。紅藻類から得られる抽出物を用いる場合、その含有量を0.01〜1%とするのが好ましい。また、紅藻類から得られる抽出物としては、寒天が好ましい。
【0012】
更に、本発明には、野菜ペーストを加えることができる。特には、オニオンペースト及びガーリックペーストを添加するのが好ましい。オニオンペーストの製造方法の一例を簡単に説明すると、まず、玉葱を粗く、好ましくは、10〜30mm角にカットする。このカット玉葱を、油脂を全く加えずに、60〜100℃、好ましくは80〜95℃で10〜240分間、好ましくは30〜100分間、歩留60〜40%、好ましくは約50%程度まで焙煎する。この際、火力を調節し、あるいは撹拌することにより、玉葱表面に焦げが生じないようにするのがよい。このようにして得た焙煎玉葱を粉砕してペースト状にする。このような粉砕には、例えば、コミトロール、コロイドミル等の粉砕装置を用いることができる。次いで、このペースト状玉葱を、油脂を全く加えずに、60〜100℃、好ましくは80〜95℃で10〜360分間、好ましくは60〜240分間、歩留40%未満、好ましくは約30%程度まで焙煎することにより、オニオンペーストを製造することができる。得られるオニオンペーストは、実質的に油脂を含有しない。上述のようにして製造した焙煎オニオンペーストを用いることにより、油脂を全く用いないにもかかわらず、その苦味や焦げがなく、焙煎玉葱の良好な風味が活かされているとともに、低カロリー指向性に適するルウを得ることができる。また、ペースト原料としては、これ以外に、ガーリックペースト、ブイヨン、エキス(ビーフエキスやチキンエキス等の肉エキス等)などを用いることもできる。
【0013】
また、本発明においては、香料として、ソトロン(3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2(5H)−フラノン)を用いることができ、これにより、ルウに熟成感を付与することができる。このソトロンは、単品で添加することもできるが、上述のようにして純カレーを蒸煮処理することにより、かかる成分中の含有量を高めることもできる。ソトロンは、ルウ中に10ppm以上含有させるのが好ましい。尚、本発明では、酸化防止剤、着香料及び着色料等を用いてもよい。
【0014】
本発明のルウは、固形状(例えば、板状、粉状、顆粒状等)、ペースト状、液状など種々の形態とすることができる。これらは、常法により製造することができるが、その一例として、ペースト状カレールウの製造方法を以下に記載する。まず、純カレー及びその他のスパイスを混合して、香辛料混合物を調製する。また、ブドウ糖及び/又は果糖、アミノ酸・核酸等の調味料、塩、肉エキス、脱脂粉乳及び寒天を混合して、粉体原料混合物を調製する。また、玉葱を10〜30mm角にカットし、このカット玉葱を、油脂を全く加えずに、60〜100℃で10〜240分間、歩留約50%程度まで焙煎する。この焙煎玉葱を、コミトロール、コロイドミル等の粉砕装置を用いて粉砕して、ペースト状の焙煎玉葱を得る。これに、ガーリックをコミトロール、コロイドミル等の粉砕装置により粉砕したガーリックペースト、ブイヨン及び肉エキスを混合し、ペースト原料混合物を調製する。また、肉片(例えば牛肉)を、10〜30mm角の大きさにカットし、カットした肉片を、網状の棚に載せ、レトルト釜に入れた後、80〜150℃の温度で、1〜120分間、0.5〜5kg/mの条件下で蒸煮して、油脂分0.1〜10%以下の蒸煮した肉片とする。この蒸煮した肉片を、フードカッター等の粉砕装置にかけて、粉砕物の50%以上が、目開き5600μmの篩を通過するが目開き850μmの篩は通過しない大きさまで粉砕する。この粉砕物に、蒸煮の際に回収した肉エキスを混合して、肉処理混合物を調製する。また、小麦粉を、油脂を添加しないであるいは少量の油脂を添加して115℃に加熱しながら50分間焙煎して、小麦粉混合物を調製する。
上述のようにして得た香辛料混合物1〜20部、粉体原料混合物1〜30部、ペースト原料混合物30〜90部、肉処理混合物1〜30部を、90〜120℃の温度で30〜240分間加熱混合する。その後、これを、一旦90℃未満、好ましくは70〜85℃にまで冷却し、これに小麦粉混合物1〜30部と、ソトロン0.001〜1部、C4−10の各種直鎖状飽和アルデヒド及び/又は直鎖状不飽和アルデヒドとしての2,4−デカジナール0.01〜100ppmを加えて混合し、チューブ等の容器に充填し、10〜30℃に冷却して、容器から取り出し易く、取り扱いの容易なペースト状カレールウを得ることができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、油脂の含有量が少ないにもかかわらず、こく味を備えたカレーやシチューなどを調製可能なルウを提供することができる。
【0016】
【実施例】
実施例1
(香辛料混合物の調製):
純カレー4部及び他のスパイス0.3部を混合してなる香辛料混合物を調製した。
(粉体原料混合物の調製):
ブドウ糖9.3部、調味料(アミノ酸及び核酸)2.9部、肉エキス1.4部及び脱脂粉乳1.2部を混合してなる粉体原料混合物を調製した。
(ペースト原料混合物の調製):
10〜30mm角にカットした玉葱を、油脂を添加せずに90℃の温度で60分間焙煎した。得られた焙煎玉葱の歩留は50%であった。また、焙煎の際、撹拌しながら、玉葱の表面に焦げが生じないようにした。このようにして得た焙煎玉葱を、コロイドミル粉砕装置にかけて粉砕し、ペースト状にした。このペースト状の焙煎玉葱を、油脂を添加せずに97℃の温度で180分間焙煎した。得られた焙煎玉葱の歩留は30%であった。このようにして得た焙煎玉葱ペースト19.9部をガーリックペースト1.4部、ブイヨン26.6部及び肉エキス19.3部と混合し、ペースト原料混合物とした。なお、ガーリックペーストは、ガーリックをコミトロール粉砕装置にかけて粉砕し、ペースト状にしたものである。
(肉処理混合物の調製):
10〜30mm角にカットされた冷凍牛肉を解凍し、網状の棚に載せ、レトルト釜にいれた後、115℃、25分間、0.9kg/mで蒸煮した。この際、肉から滴るエキスを、上記棚の下方に配置した受け皿により回収した。蒸煮により油脂分を除去した肉片(油脂分:2%以下)を、フードカッターを用いて粉砕し、その粉砕物の80%以上が、目開き2360μmの篩を通過するが目開き850μmの篩は通過しない大きさとした。かかる粉砕片3.2部と上記エキス3.2部とを混合して、肉処理混合物を調製した。
(小麦粉混合物の調製):
小麦粉7部を、油脂0.1部を添加して115℃に加熱しながら50分間焙煎することにより、小麦粉混合物を調製した。
【0017】
上述のようにして得た香辛料混合物4.3部、粉体原料混合物14.8部、ペースト原料混合物67.2部、肉処理混合物6.4部を、調理釜にて、97℃で120分間加熱混合して、一旦80℃にまで冷却し、これに小麦粉混合物7.1部、ソトロン0.2部、炭素数が4〜10の各直鎖状飽和アルデヒド、直鎖状不飽和アルデヒドとしての2,4−デカジナールを加えて混合し、ペースト状のカレールウを調製した。このペースト状のカレールウを、チューブ容器に充填した後20℃まで冷却して、ペースト状カレールウを得た。
上記C4−10の各直鎖状飽和アルデヒド、直鎖状不飽和アルデヒド(2,4−デカジナール)は、得られるルウに対して以下の表1に記載の濃度となるように添加した。また、以下の表1には、上記各原料成分の使用量を記載するが、特に記載のない限りその量は部によるものである。
【0018】
上述のようにして得られたカレールウの油脂含量は、0.4%であった。このカレールウに加水し、適当な具材を加えて97℃で20分間煮込んでカレーを調理した。得られたカレーは、油脂の含有量が少ないにもかかわらず、こく味を有するものであった。
【0019】
表1
Figure 0003602029

Claims (6)

  1. 澱粉及び/又はこれ以外の増粘性物質並びに加熱処理した肉粉砕物を含有する、油脂含量が10質量%以下であるルウであって、該肉粉砕物が、目開き5600μmの篩を通過するが目開き850μmの篩は通過しない大きさを有することを特徴とする該ルウ。
  2. 肉粉砕物の含有量が1〜30質量%である請求項1記載のルウ。
  3. 加熱処理が蒸煮である請求項1又は2記載のルウ。
  4. 肉の蒸煮の際に得られた抽出エキスを更に含有する請求項3項記載のルウ。
  5. 油脂の含有量が3質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項記載のルウ。
  6. 油脂を実質的に含有しない請求項1〜4のいずれか1項記載のルウ。
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