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JP3601818B2 - 映像視聴装置の制御装置、その制御方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

映像視聴装置の制御装置、その制御方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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JP3601818B2
JP3601818B2 JP2002011991A JP2002011991A JP3601818B2 JP 3601818 B2 JP3601818 B2 JP 3601818B2 JP 2002011991 A JP2002011991 A JP 2002011991A JP 2002011991 A JP2002011991 A JP 2002011991A JP 3601818 B2 JP3601818 B2 JP 3601818B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のリモコンが1つの映像視聴装置と対応付けられ、上記複数のリモコンのうちで、1つのリモコンのみが、上記映像視聴装置を制御することができる映像視聴装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のテレビ受像機のリモコンは、テレビ受像機から離れた位置で、そのテレビ受像機を制御する装置であり、従来のテレビ受像機のリモコンの他に、携帯電話機能付リモコン、PDA機能付リモコン、腕時計機能付リモコン等のリモコンが知られている。
【0003】
PDAは、Personal Digital Assistant(携帯用個人情報端末)であり、手のひらに収まる程度の大きさの電子機器であり、パソコンのもつ機能のうちのいくつかを実装している端末である。
【0004】
また、放送システムは、電波放送システム、インターネット放送等の放送システムである。電波放送は、一般の地上波テレビ受像機放送、ラジオ放送、衛星放送、ディジタル衛星放送等、電波を通じて番組を放送する放送形態である。インターネット放送は、インターネットを通じて番組を放送する放送形態である。
【0005】
テレビ受像機やビデオ記録再生装置等の映像視聴装置は、映像視聴装置1台に、専用リモコンが1台装備されている場合が一般的であり、専用リモコンを操作すると、赤外線信号や電波信号等の無線信号を介して、離れた場所から上記映像視聴装置を制御することができる。
【0006】
ユーザがテレビ受像機やビデオ記録再生装置等の映像視聴装置を操作する場合、リモコンを用いて操作することが一般的であり、1台のテレビ受像機を複数のユーザが視聴する場合に、リモコンを使用してテレビ受像機のチャンネル、音量等を操作する場合、リモコンを持っているユーザがそのリモコンを操作する。リモコンを持っていないユーザがチャンネル等を操作する場合には、リモコンを持っているユーザに、そのリモコンを借りる必要があり、その都度、リモコンを貸し借りすることは煩雑であるという欠点がある。
【0007】
この欠点を解消するには、複数のリモコンを使用し、どのリモコンからでも、1台の映像視聴装置を操作することができるようにすればよい。この場合、どのリモコンからでも、常に操作することができるようでは、チャンネルの奪い合いになることがあり、このチャンネルの奪い合いが新たな欠点となる。
【0008】
この新たな欠点を解消することを目的として、特開2001−61110公報には、リモコン装置に優先順位を付与し、テレビ受像機の操作性を向上させる方法や、複数のリモコンに付与されている優先度の合計から操作内容を決定する方法が提案されている。
【0009】
上記従来例における上記「優先順位」は、リモコンに優先度データを付与し、この付与された優先度データに応じて、決定される順位である。また、上記優先度データは、点数と同じように考えられるものであり、その数値(点数)の最も大きいリモコンの優先順位が高くなる。なお、各チャンネルに対する要求数を優先度で重み付けして加算し、最も要求数の多いチャンネルが表示される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−61110公報記載の方法では、複数のリモコンを用いて1台の映像視聴装置を操作する場合、それぞれのリモコンの優先順位が固定されているので、誰も映像視聴装置を見ていないときでも、優先順位が最も高いリモコンのみが映像視聴装置を制御することができ、したがって、誰も映像視聴装置を見ていないときに、優先順位が最も高いリモコン以外のリモコンを使用して映像視聴装置を見ることができないという問題がある。
【0011】
つまり、複数のリモコンを用いて1台の映像視聴装置を操作する場合、誰も映像視聴装置を見ていないときに、操作を希望するユーザのリモコンに、映像視聴装置を制御する制御権を適切に与えることができないという問題がある。
【0012】
本発明は、複数のリモコンを用いて1台の映像視聴装置を操作する場合、誰も映像視聴装置を見ていないときに、操作を希望するユーザのリモコンに、映像視聴装置を制御する制御権を適切に与えることができる映像視聴装置の制御装置、その制御方法、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明では、複数のリモコンを用いて1つのテレビ受像機やビデオ等の映像視聴装置を操作する際に、複数のリモコンのうちでどのリモコンも、映像視聴装置を制御する制御権を持っていない不定状態では、最初に操作を行ったリモコンに制御権を与えるものであり、上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを判断すると、不定状態に設定する不定状態設定手段を設け、この不定状態設定手段は、リモコンを操作すること以外の操作によって、上記映像視聴装置の電源をオフしたときに、所定の一定時間は、電源オフ直前に制御権を持っていたリモコンの制御権を保持し、上記一定時間が経過した後に、不定状態に設定する手段である。
【0014】
【発明の実施の形態および実施例】
[第1の実施例]
図1は、本発明の第1の実施例である放送システムBS1を示すブロック図である。
【0015】
放送システムBS1は、第1のリモコンRC1と、第2のリモコンRC2と、第3のリモコンRC3と、映像視聴装置20と、映像視聴装置20を制御する制御装置10とを有する。
【0016】
リモコンRC1、RC2、RC3は、映像視聴装置20を制御することができるリモコンである。ただし、ある時点では、リモコンRC1、RC2、RC3のうちで1つのリモコンのみが、映像視聴装置20を制御することができる。映像視聴装置20の制御は、たとえば、番組の選択、音量の制御、映像視聴装置20の電源のオン、オフ制御である。
【0017】
また、リモコンRC1、RC2、RC3は、それぞれ、独自のリモコンIDを有し、リモコンを操作するときに、自己のIDを送信する。
【0018】
第1のリモコンRC1は、操作情報入出力部1と、ID記憶部2と、制御権放棄ボタン3と、制御部4と、信号入出力部5と、電源スイッチ6とを有する。
【0019】
操作情報入出力部1は、映像視聴装置20を制御する情報を入力し、映像視聴装置20から受信した信号を出力するものである。ID記憶部2は、第1のリモコンRC1のIDを記憶している記憶部である。制御権放棄ボタン3は、映像視聴装置20を制御する権利である制御権を放棄する意思を示すボタンである。制御部4は、第1のリモコンRC1の全体を制御する。電源スイッチ6は、映像視聴装置20の電源をオン、オフするスイッチである。
【0020】
第2のリモコンRC2、第3のリモコンRC3の各構成は、第1のリモコンRC1の構成と同様であり、また、それぞれ独自のIDを記憶している。
【0021】
映像視聴装置20は、映像音声出力部21と、電源スイッチ22とを有する。
【0022】
映像視聴装置の制御装置10は、信号入出力部11と、制御部12と、制御権管理部13とを有する。
【0023】
信号入出力部11は、リモコンRC1〜RC3からの信号を入力する部分である。なお、リモコンRC1〜RC3と、制御装置10との間で、双方向の無線通信を行うようにしてもよい。
【0024】
制御部12は、制御装置10の全体を制御するとともに、操作されたリモコンのIDを検出するリモコンID検出手段の例であり、上記検出されたIDを具備するリモコンに、上記制御権を付与する制御権付与手段の例である。
【0025】
また、制御部12は、上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを判断する放棄判断手段の例であり、上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを上記放棄判断手段が判断すると、不定状態に設定する不定状態設定手段の例である。なお、上記「不定状態」は、複数のリモコンのうちでどのリモコンも、映像視聴装置20を制御する制御権を持っていない状態である。
【0026】
なお、上記放棄判断手段は、上記リモコンに設けられている制御権放棄ボタン3をオンした場合、または、上記リモコンに設けられている電源スイッチ6を使用して、映像視聴装置20の電源をオフした場合に、上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したと判断する手段である。
【0027】
また、上記不定状態設定手段は、リモコンを操作する以外の操作によって、つまり、映像視聴装置20の電源スイッチ22を使用して、映像視聴装置20をオフしたときに、所定の一定時間は、電源オフ直前に制御権を持っていたリモコンの制御権を保持し、上記一定時間が経過した後に、不定状態に設定する手段である。
【0028】
制御権管理部13は、リモコンRC1〜RC3のうちのどのリモコンが、現在、制御権を持っているかを管理する。
【0029】
次に、第1の実施例の動作について説明する。
【0030】
まず、第1の実施例において不定状態であるときに、第1のリモコンRC1が制御権を獲得することを希望する場合の動作について説明する。
【0031】
図2は、第1の実施例において不定状態である場合に、所定のリモコンを操作し、この操作したリモコンが制御権を獲得する動作を示すフローチャートである。
【0032】
S101では、所定のリモコンを使用し、映像視聴装置20の電源をオンする操作、チャンネルを変える操作等を実行すると、そのリモコンの操作情報入出力部1、制御部4を介して、操作信号とそのリモコンのIDとが、信号入出力部5から出力される。
【0033】
操作信号とリモコンIDとを、映像視聴装置20の信号入出力部11が受信し(S102)、この受信した操作信号の操作内容を制御部12が解釈し(S103)、受信したリモコンIDに基づいて、どのリモコンから受信した操作情報であるかを、制御部12が判別する(S104,S110、S116)。
【0034】
第1のリモコンRC1を操作したことが判別された場合(S104)、第1のリモコンRC1に制御権があるか否かを判断する(S105)。
【0035】
図3、図4は、上記実施例において、各リモコンと制御権保有の有無との関係の一例を示す図である。
【0036】
図3、図4において、制御権保有の数値が1であるときに、その数値が1であるリモコンが制御権を持ち、その数値が0であるリモコンが制御権を持っていないことを示している。
【0037】
図3に示す状態は、第1のリモコンRC1、第2のリモコンRC、第3のリモコンRC3のいずれも、制御権を持っていないので、不定状態である。
【0038】
どのリモコンにも制御権がない場合に(S105、S106、S107)、つまり不定状態である場合に、第1のリモコンRC1による操作(要求)が行われたと判断された(S104)ので、第1のリモコンRC1に制御権が付与され(S108)、第1のリモコンRC1による操作要求が反映される(S109)。
【0039】
この結果、制御権管理部13のデータベースは、図4に示すように、第1のリモコンRC1が制御権を持つ状態に変化する。
【0040】
一方、第1のリモコンRC1に制御権があるか否かを判断したときに(S105)、第1のリモコンRC1に制御権があると判断されれば、映像音声出力部21に、第1のリモコンRC1の操作を反映する(S109)。
【0041】
第1のリモコンRC1が操作されず、第2のリモコンが操作された場合(S104、S110)、第2のリモコンRC2に制御権があるか否かを、制御権管理部13が判断する(S111)。
【0042】
ここで、第1のリモコンRC1、第2のリモコンRC、第3のリモコンRC3のいずれのリモコンにも制御権がなければ(S111、S112、S113)、不定状態であり、既に第2のリモコンRC2による操作(要求)が行われたと判断された(S110)ので、第2のリモコンRC2に制御権が付与され(S114)、第2のリモコンRC2による操作要求が反映される(S115)。
【0043】
第1のリモコンRC1、第2のリモコンRC2が操作されず、第3のリモコンが操作された場合(S104、S110、S116)、第3のリモコンRC3に制御権があるか否かを、制御権管理部13が判断する(S117)。
【0044】
ここで、第1のリモコンRC1、第2のリモコンRC、第3のリモコンRC3のいずれのリモコンにも制御権がなければ(S117、S118、S119)、不定状態であり、既に第3のリモコンRC3による操作(要求)が行われたと判断された(S116)ので、第3のリモコンRC3に制御権が付与され(S120)、第3のリモコンRC3による操作要求が反映される(S121)。
【0045】
一方、どのリモコンからの信号でもないと判定されると(S104、S110、S116)、映像音声出力部21にエラーを表示する(S122)。
【0046】
上記第1の実施例によれば、制御権が定められていない状態から、最初に操作したリモコンに制御権を与えることができる。
【0047】
複数のリモコンが存在するときに、映像視聴装置20を制御する制御権をどのリモコンに与えることが適切であるかを定めることは重要であるが、第1の実施例によれば、映像視聴装置20を制御する制御権が1つのリモコンに与えられている状態と、いずれのリモコンにも制御権が与えられていない不定状態との2つの状態を想定し、上記不定状態において操作したリモコンに制御権を与え、これによって、上記不定状態からの脱却し、不定状態からの脱却基準が明確である。
【0048】
次に、上記実施例において、第1のリモコンRC1に制御権がある場合に、その第1のリモコンRC1が制御権を放棄する場合の動作について説明する。
【0049】
図5は、上記実施例において、所定のリモコンが制御権を持っている状態で、その制御権を放棄することを希望した場合の動作を示すフローチャートである。
【0050】
まず、所定のリモコンに設けられている制御権放棄ボタン3をオンすると(S201)、そのリモコンの信号入出力部5が、操作信号(具体的には、放棄信号)とリモコンIDとを出力し、制御装置10の信号入出力部11が、上記リモコン信号とリモコンIDとを受信する(S202)。
【0051】
そして、制御部12が、操作内容を解釈し(S203)、受信したリモコンIDに基づいて、どのリモコンからの操作情報であるのかを判別する(204、S210、S216)。
【0052】
第1のリモコンRC1を操作したと判別した場合(S204)、第1のリモコンRC1が制御権を有するか否かを、制御権管理部13が判断し、第1のリモコンRC1が制御権を有していれば(S205)、第1のリモコンRC1から、制御権を剥奪する(S208)。
【0053】
第1のリモコンRC1を操作したと判別した場合(S204)、第1のリモコンが制御権を有しておらず(S205)、第2のリモコンRC2または第3のリモコンRC3が制御権を有していれば(S206、S207)、映像音声出力部21に、「制御権がありません」等のメッセージを表示する(S223)。
【0054】
一方、第1のリモコンRC1が操作せず(S204)、第2のリモコンRC2を操作したと判別した場合(S210)、第2のリモコンRC2が制御権を有するか否かを、制御権管理部13が判断し、第2のリモコンRC2が制御権を有していれば(S211)、第2のリモコンRC2から、制御権を剥奪する(S214)。
【0055】
第2のリモコンRC2を操作したと判別した場合(S210)、第2のリモコンが制御権を有しておらず(S211)、第1のリモコンRC1または第3のリモコンRC3が制御権を有していれば(S212、S213)、映像音声出力部21に、「制御権がありません」等のメッセージを表示する(S223)。
【0056】
一方、第1のリモコンRC1、第2のリモコンRC2を操作せず(S204、S210)、第3のリモコンRC3を操作したと判別した場合(S216)、第3のリモコンRC3が制御権を有するか否かを、制御権管理部13が判断し、第3のリモコンRC3が制御権を有していれば(S217)、第3のリモコンRC3から、制御権を剥奪する(S220)。
【0057】
第3のリモコンRC3を操作したと判別した場合(S216)、第3のリモコンが制御権を有しておらず(S217)、第1のリモコンRC1または第2のリモコンRC2が制御権を有していれば(S218、S219)、映像音声出力部21に、「制御権がありません」等のメッセージを表示する(S223)。
【0058】
なお、どのリモコンからの信号でもないと判定すれば(S204、S210、S216)、映像音声出力部21にエラーを表示する(S222)。
【0059】
[第2の実施例]
本発明の第2の実施例は、映像視聴装置20の電源がオフされてから、所定の一定時間が経過された後に、制御権を剥奪する実施例である。
【0060】
第2の実施例の構成は、放送システムBS1と同様である。
【0061】
図6は、第2の実施例において、所定のリモコンが制御権を持っているときに、リモコン以外の方法で電源をオフした場合における動作を示すフローチャートである。
【0062】
まず、リモコン以外の操作によって映像視聴装置20の電源をオフしたのか否かを判断し(S301)、映像視聴装置20の電源スイッチ22をオフしたと判断すると、制御部12が、映像視聴装置20の電源をオフする(S302)。
【0063】
映像視聴装置20の電源をオフしてから(S302)、制御権管理部13のタイマが起動され(S303)、タイマ起動後の経過時間を計測し(S304)、予め設定された制御権保有時間以上の時間が経過したか否かを、制御権管理部13が判定し(S305)、制御権保有時間以上の時間が経過していなければ、ステップS304に戻り、時間を計測する。
【0064】
制御権保有時間以上の時間が経過していれば(S305)、以下、制御権を持っているリモコンを特定する(S306、S308、S310)。第1のリモコンRC1が制御権を持っていれば、(S306)、第1のリモコンRC1から制御権を剥奪し(S307)、第2のリモコンRC2が制御権を持っていれば、(S308)、第2のリモコンRC2から制御権を剥奪し(S309)、第3のリモコンRC1が制御権を持っていれば、(S310)、第3のリモコンRC3から制御権を剥奪し(S311)、終了する。
【0065】
リモコンRC1、RC2、RC3のいずれもが制御権を持っていなければ、映像視聴装置20の電源のオフ動作を終了する。このときには、いずれのリモコンも制御権を持たない状態となるので、図3に示すように、不定状態である。
【0066】
第2の実施例によれば、制御権を持っていない人が、制御権を獲得するために、映像視聴装置20の電源をオフした場合、映像視聴装置20の電源をオフしてから一定時間内では、映像視聴装置20の電源をオフする直前に制御権を持っていたリモコンに、制御権を保持させるようにし、これによって、制御権が容易には移らない。
【0067】
すなわち、テレビ受像機等では、本体に設けられている電源スイッチを使用して、そのテレビ受像機の電源をオフすることができる。たとえば、所定のリモコンが制御権を持っている状態で、このリモコンの持ち主のユーザが、テレビ受像機から離れる場合に、テレビ受像機の電源をオフすることがあり、このような場合に、そのリモコンに制御権を付与させておくことは無駄である。
【0068】
つまり、リモコン以外の操作によって映像視聴装置20の電源をオフした場合には、リモコンに制御権を持たせておく必要のないことが多い。したがって、リモコン以外の操作によって映像視聴装置20に電源が入っていないときには、不定状態にしておくことが好ましいと考えられる。
【0069】
しかし、電源を誤って切ることがあり、また、電話中等にわずかな時間だけ電源を切ることがあると考えられ、このような場合に、その度に制御権を剥奪するようにすると、かえって不便である。したがって、第2の実施例では、電源を誤って切ることがあり、また、電話中等にわずかな時間だけ電源を切ることに備えて、所定の一定時間以上、継続して電源が切られれば、その直前まで保持していた制御権を剥奪し、上記所定の一定時間をタイマでカウントし(S303、S304、S305)、上記一定時間が経過する前に、制御権を持っているリモコンから何らかの操作があった場合、たとえば電源されない。
【0070】
[第3の実施例]
本発明の第3の実施例は、リモコンの操作によって、映像視聴装置の電源をオフした場合に、そのリモコンの制御権を剥奪する実施例である。
【0071】
第3の実施例の構成は、図1に示す放送システムBS1と同様である。
【0072】
図7は、本発明の第3の実施例の動作を示すフローチャートであり、リモコンの操作によって、映像視聴装置20の電源をオフした場合に、そのリモコンの制御権を剥奪する動作を示すフローチャートである。
【0073】
図7に示すフローチャートは、図5に示すフローチャートと基本的には同じであり、S401、S409、S415、S421のみが、図5とは相違する。そこで、共通部分には、図5と同じステップ番号を付し、相違する部分にのみ、400番台のステップ番号を付与し、このように表示することによって、相違する部分が一目瞭然になるように記載してある。
【0074】
まず、所定のリモコンに設けられている電源スイッチ6をオフすると(S401)、そのリモコンの信号入出力部5が、操作信号とリモコンIDとを出力し、制御装置10の信号入出力部11が、上記リモコン信号とリモコンIDとを受信する(S202)。
【0075】
そして、制御部12が、操作内容を解釈し(S203)、受信したリモコンIDに基づいて、どのリモコンからの操作情報であるのかを判別する(204、S210、S216)。
【0076】
第1のリモコンRC1を操作したと判別した場合(S204)、第1のリモコンRC1が制御権を有するか否かを、制御権管理部13が判断し、第1のリモコンRC1が制御権を有していれば(S205)、第1のリモコンRC1から、制御権を剥奪し(S208)、映像視聴装置20の電源をオフする(S409)。
【0077】
第1のリモコンRC1を操作したと判別した場合(S204)、第1のリモコンが制御権を有しておらず(S205)、第2のリモコンRC2または第3のリモコンRC3が制御権を有していれば(S206、S207)、映像音声出力部21に、「制御権がありません」等のメッセージを表示する(S223)。
【0078】
一方、第1のリモコンRC1が操作せず(S204)、第2のリモコンRC2を操作したと判別した場合(S210)、第2のリモコンRC2が制御権を有するか否かを、制御権管理部13が判断し、第2のリモコンRC2が制御権を有していれば(S211)、第2のリモコンRC2から、制御権を剥奪し(S214)、映像視聴装置20の電源をオフする(S415)。
【0079】
第2のリモコンRC2を操作したと判別した場合(S210)、第2のリモコンが制御権を有しておらず(S211)、第1のリモコンRC1または第3のリモコンRC3が制御権を有していれば(S212、S213)、映像音声出力部21に、「制御権がありません」等のメッセージを表示する(S223)。
【0080】
一方、第1のリモコンRC1、第2のリモコンRC2を操作せず(S204、S210)、第3のリモコンRC3を操作したと判別した場合(S216)、第3のリモコンRC3が制御権を有するか否かを、制御権管理部13が判断し、第3のリモコンRC3が制御権を有していれば(S217)、第3のリモコンRC3から、制御権を剥奪し(S220)、映像視聴装置20の電源をオフする(S421)。
【0081】
第3のリモコンRC3を操作したと判別した場合(S216)、第3のリモコンが制御権を有しておらず(S217)、第1のリモコンRC1または第2のリモコンRC2が制御権を有していれば(S218、S219)、映像音声出力部21に、「制御権がありません」等のメッセージを表示する(S223)。
【0082】
なお、どのリモコンからの信号でもないと判定すれば(S204、S210、S216)、映像音声出力部21にエラーを表示する(S222)。
【0083】
第3の実施例によれば、リモコンに設けられている電源スイッチ6をオフした場合、このリモコンに設けられている電源スイッチ6をオフしたリモコンが制御権を放棄したと判断するので、制御権の放棄を望む場合に、制御権の放棄が容易であり、制御権管理が容易である。
【0084】
また、上記実施例をプログラムの発明として把握することができる。つまり、上記実施例は、複数のリモコンが1つの映像視聴装置と対応付けられ、上記複数のリモコンのうちで、1つのリモコンのみが、上記映像視聴装置を制御するプログラムにおいて、上記複数のリモコンのうちでどのリモコンも、上記映像視聴装置を制御する制御権を持っていない不定状態で、最初に操作されたリモコンのIDを検出するリモコンID検出手順と、上記検出されたIDを具備するリモコンに、上記制御権を付与する制御権付与手順とをコンピュータに実行させるプログラムの例である。
【0085】
この場合、上記プログラムは、上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを判断する放棄判断手順と、上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを上記放棄判断手順で判断すると、不定状態に設定する不定状態設定手順とをコンピュータに実行させるプログラムである。
【0086】
また、上記放棄判断手順は、上記制御権を持っているリモコンが上記映像視聴装置の電源をオフした場合、または、上記リモコンに設けられている制御権放棄ボタンをオンした場合に、上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したと判断する手順である。
【0087】
さらに、上記不定状態設定手順は、リモコンを操作すること以外の操作によって、上記映像視聴装置の電源をオフしたときに、所定の一定時間は、電源オフ直前に制御権を持っていたリモコンの制御権を保持し、上記一定時間が経過した後に、不定状態に設定する手順である。
【0088】
また、上記プログラムをFD(フロッピー(登録商標)ディスク)、CD(コンパクトディスク)、HD(ハードディスク)、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ等の記録媒体に記録するようにしてもよい。
【0089】
上記各実施例は、電波放送システムに関するものであるが、電波放送に限らず、電波放送以外のインターネット放送等においても、上記実施例を適用することができ、また、リモコン情報を蓄える仕組みをどこに設置した場合でも、上記実施例を適用することができる。
【0090】
なお、リモコンを2つ有する場合でも、4つ以上有する場合にも、上記実施例を適用することができる。
【0091】
地上波のテレビ等の電波放送では、放送局1つについて、1つのチャンネルが割り当てられ、チャンネルを選択することによって、視聴する番組を選択することができ、見る番組を変更する場合には、チャンネルを変更すればよい。一方、インターネット放送において、チャンネルに相当するものはURLであり、URLを指定することによって、番組を選択することができる。上記実施例では、理解し易くするために、TVのチャンネルを例にとって説明したが、本発明は、地上波テレビ等の電波放送システムに限られるものではない。
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、複数のリモコンを用いて1台の映像視聴装置を操作する場合、誰も映像視聴装置を見ていないときに、操作を希望するユーザのリモコンに、映像視聴装置を制御する制御権を適切に与えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である放送システムBS1を示すブロック図である。
【図2】第1の実施例において不定状態である場合に、所定のリモコンを操作し、この操作したリモコンが制御権を獲得する動作を示すフローチャートである。
【図3】上記実施例において、各リモコンと制御権保有の有無との関係の一例を示す図である。
【図4】上記実施例において、各リモコンと制御権保有の有無との関係の一例を示す図である。
【図5】上記実施例において、所定のリモコンが制御権を持っている状態で、その制御権を放棄することを希望した場合の動作を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施例において、所定のリモコンが制御権を持っているときに、リモコン以外の方法で電源をオフした場合における動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施例の動作を示すフローチャートであり、リモコンの操作によって、映像視聴装置20の電源をオフした場合に、そのリモコンの制御権を剥奪する動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
BS1…放送システム、
RC1…第1のリモコン、
RC2…第2のリモコン、
RC3…第3のリモコン、
1…操作情報入出力部、
2…ID記憶部、
3…制御権放棄ボタン、
4…制御部、
5…信号入出力部、
6…電源スイッチ、
10…制御装置、
11…信号入出力部、
12…制御部、
13…制御権管理部、
20…映像視聴装置、
21…映像音声出力部、
22…電源スイッチ。

Claims (4)

  1. 複数のリモコンが1つの映像視聴装置と対応付けられ、上記複数のリモコンのうちで、1つのリモコンのみが、上記映像視聴装置を制御することができる映像視聴装置の制御装置において、
    上記複数のリモコンのうちでどのリモコンも、上記映像視聴装置を制御する制御権を持っていない不定状態で、最初に操作されたリモコンのIDを検出するリモコンID検出手段と;
    上記検出されたIDを具備するリモコンに、上記制御権を付与する制御権付与手段と;
    上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを判断する放棄判断手段と;
    上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを上記放棄判断手段が判断すると、不定状態に設定する不定状態設定手段と;
    を有し、上記不定状態設定手段は、リモコンを操作すること以外の操作によって、上記映像視聴装置の電源をオフしたときに、所定の一定時間は、電源オフ直前に制御権を持っていたリモコンの制御権を保持し、上記一定時間が経過した後に、不定状態に設定する手段であることを特徴とする映像視聴装置の制御装置。
  2. 複数のリモコンが1つの映像視聴装置と対応付けられ、上記複数のリモコンのうちで、1つのリモコンのみが、上記映像視聴装置を制御することができる映像視聴装置の制御方法において、
    上記複数のリモコンのうちでどのリモコンも、上記映像視聴装置を制御する制御権を持っていない不定状態で、最初に操作されたリモコンのIDを検出するリモコンID検出段階と;
    上記検出されたIDを具備するリモコンに、上記制御権を付与する制御権付与段階と;
    上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを判断する放棄判断段階と;
    上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを上記放棄判断段階で判断すると、不定状態に設定する不定状態設定段階と;
    を有し、上記不定状態設定段階は、リモコンを操作すること以外の操作によって、上記映像視聴装置の電源をオフしたときに、所定の一定時間は、電源オフ直前に制御権を持っていたリモコンの制御権を保持し、上記一定時間が経過した後に、不定状態に設定する段階であることを特徴とする映像視聴装置の制御方法。
  3. 複数のリモコンが1つの映像視聴装置と対応付けられ、上記複数のリモコンのうちで、1つのリモコンのみが、上記映像視聴装置を制御するプログラムにおいて、
    上記複数のリモコンのうちでどのリモコンも、上記映像視聴装置を制御する制御権を持っていない不定状態で、最初に操作されたリモコンのIDを検出するリモコンID検出手順と;
    上記検出されたIDを具備するリモコンに、上記制御権を付与する制御権付与手順と;
    上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを判断する放棄判断手順と;
    上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを上記放棄判断手順で判断すると、不定状態に設定する不定状態設定手順と;
    をコンピュータに実行させるプログラムであり、上記不定状態設定手順は、リモコンを操作すること以外の操作によって、上記映像視聴装置の電源をオフしたときに、所定の一定時間は、電源オフ直前に制御権を持っていたリモコンの制御権を保持し、上記一定時間が経過した後に、不定状態に設定する手順であることを特徴とするプログラム。
  4. 複数のリモコンが1つの映像視聴装置と対応付けられ、上記複数のリモコンのうちで、1つのリモコンのみが、上記映像視聴装置を制御するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    上記複数のリモコンのうちでどのリモコンも、上記映像視聴装置を制御する制御権を持っていない不定状態で、最初に操作されたリモコンのIDを検出するリモコンID検出手順と;
    上記検出されたIDを具備するリモコンに、上記制御権を付与する制御権付与手順と;
    上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを判断する放棄判断手順と;
    上記制御権を持っているリモコンが制御権を放棄したことを上記放棄判断手順で判断すると、不定状態に設定する不定状態設定手順と;
    をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、上記不定状態設定手順は、リモコンを操作すること以外の操作によって、上記映像視聴装置の電源をオフしたときに、所定の一定時間は、電源オフ直前に制御権を持っていたリモコンの制御権を保持し、上記一定時間が経過した後に、不定状態に設定する手順であることを特徴とする記録媒体。
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