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JP3698646B2 - 異径連結継手 - Google Patents

異径連結継手 Download PDF

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JP3698646B2
JP3698646B2 JP2001022686A JP2001022686A JP3698646B2 JP 3698646 B2 JP3698646 B2 JP 3698646B2 JP 2001022686 A JP2001022686 A JP 2001022686A JP 2001022686 A JP2001022686 A JP 2001022686A JP 3698646 B2 JP3698646 B2 JP 3698646B2
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沢成 大山
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Miyairi Valve Mfg Co Ltd
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Miyairi Valve Mfg Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体継手に係り、特に、液化石油ガスを配送するタンクローリーのホースに設けた接続継手に必要に応じて装着させて使用する異径連結継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高圧流体、特に液化石油ガス(以下LPガスという)は、所定個所に設置した貯槽タンクに貯留されているが、各貯槽タンクには、定期または不定期にタンクローリーによりLPガスを配給している。タンクローリーから貯槽タンクにLPガスを供給するには、貯槽タンクに設けた液取入弁のプラグ部に、タンクローリーのタンク(図示せず)に連結するホースに取付けた接続継手を連結して行っている。この貯槽タンクに設けた液取入弁の口径、また、タンクローリのホースの先端に取付けた接続継手の口径は、該貯槽タンクを設置する場所やタンクの貯留量などにより、大小相違する場合がある。
【0003】
図1は、貯槽タンク1の壁面に取付けたマルチバルブを構成する第1の液取入弁3に内蔵した第1の開閉弁Aと、停止弁4aを内蔵したプラグ部4と、タンクローリー(図示せず)に連なるホース9の端部に具えた接続継手10の一端に装着して前記プラグ部4と合致する口径をしたソケット部19とを着脱可能に連結して、貯槽タンク1にLPガスを供給している。11は液取入弁3に内蔵した前記第1の開閉弁Aを開閉させる第1のハンドル、12は接続継手10に内蔵した第2の開閉弁Bを開閉させる第2のハンドルである。
【0004】
この接続継手10は、図4に示すごとく、第2のハンドル12の基部にそれぞれ作動軸13を同一直線上に軸支させ、該作動軸に設けた偏心突起14を該接続継手の内部に前後動可能に収容した可動筒部15の外面に設けた係合凹部15aに係合させてある。そのため、第2のハンドル12を回動させると可動筒部15は軸線方向に前後動し、該可動筒部の内端部に軸支させた弁棒16の先端に軸着した弁部17も同時に前後動する。該可動筒部15内に収容してばねで前方に弾発されている弁筒体18の先端は、前記弁部17の周面部分の背面に当接して密封している。前記弁部17と弁筒体18の先端とで形成した第2の開閉弁Bを密封してある。
【0005】
図2は、前記プラグ部4より小径なプラグ部4hを有した第2の液取入弁3h内に第3の開閉弁Cを内蔵して形成したマルチバルブを貯槽タンク1の壁面に取付けた実施例で、この第2の液取入弁3h内には停止弁4aを収容してある。この第2の液取入弁3hのプラグ部4hと、該プラグ部と合致する口径をしたやや小径な接続継手10hのソケット部19hとを着脱可能に連結して貯槽タンク1内にLPガスの供給を行っている。この接続継手10hはタンクローリーに連なるやや小径のホース9に連結して第4の開閉弁Dを内蔵している。図中、11hは前記第3の開閉弁Cを開閉させる第3のハンドル、12hは接続継手10h内に前後動可能に収容した可動筒部と該可動筒部内に軸支した弁棒を軸心方向に前後動させるハンドルで、通常は閉口状態に位置してある。
【0006】
前記のごとく、LPガスを配給するタンクローリーは、例えば、ホース9の端部に具えた接続継手10、10hのソケット部19、19hと、タンク1側の液取入弁3、3hに設けたプラグ部4、4hの口径とがそれぞれ合致する場合は問題ない。しかし、タンクローリー側のソケット部19が大径で、タンク1側の液取入弁3hに設けたプラグ部4hが小径の場合、または、その逆の場合、口径が相違するためそのままではホースを接続することはできず、せっかくタンクローリーでLPガスを配送しても、該LPガスを貯槽タンク1に供給することができなかった。
【0007】
そこで、接続継手のソケット部の口径と液取入弁のプラグ部の口径とが相違する場合、図3、4に示した異径管継手20を用いて接続を行っている。この異径管継手20は、一方(右端)に前記接続継手10または10hとそれぞれ接続する連結プラグ21を設け、他方(左側)には、貯槽タンク1に設けた液取入弁3または3hとそれぞれ接続する連結ソケット30を設けてあり、該連結プラグ21と連結ソケット30とを、連結筒37およびアダプタ38を用いて連結して形成してある。このアダプタ38には、異径管継手20内に残留するLPガスを放出させるためのブローバルブ39を設けてある。
【0008】
この異径管継手20の一方(右端)を構成する、例えば、大径な連結プラグ21は、プラグ筒22の先端に設けた弁口22aを開閉する弁部23aを内蔵し、弁杆23の先端に軸着して該プラグ筒22の後端に取付けたプラグ後部24の内部にばねの弾発力により前後動可能に装着し、該プラグ後部24の他端には前記アダプタ38を固着してある。
【0009】
25はばねを弾発させてプラグ筒22の外側に前後動可能に装着させたスリーブで、前記ソケット部19に装着したロックボール19aを該プラグ筒22の外周に形成した凹入部22Cに固定して、異径管継手20の連結プラグ21を接続継手10に固着する。Eは弁口22aと弁部23aとで構成した開閉可能な第5の開閉弁である。
【0010】
図3、4において、異径管継手20の他方(左端)を構成する連結ソケット30は、筒本体31内に前後動可能に収容した可動筒32に、貯槽タンク1に取付けた第2の液取入弁のプラグ部4h(図2)と連結する小径な受筒部35を設けてある。可動筒32の後端(右側端)には、前記連結筒37を連結させる後部体36を固着してある。
【0011】
また、可動筒32の内部には、後端を軸支させた弁棒33の先端に設けた弁体33aをばねで弾発させて前後動可能に収容した内筒体34の先端(左側端)の弁口34aに開閉可能に当接してある。この弁体33aと弁口34aとで第6の開閉弁Fを構成し、該開閉弁Fの開閉を操作する第6のハンドル12iを一体的に設けてある。
【0012】
この異径管継手20を用いてLPガスをタンクローリーから小口径の液取入弁3hを有した貯槽タンク1に供給する場合、ホースの一端に予め接続継手10に異径管継手20を接続、または、使用時に接続する。この接続継手10のハンドル12は、予め開弁方向に位置し、開閉弁B、Eは開口され、開閉弁Fのみが閉口している。
図4に示す如く、異径管継手20の連結ソケット30を、図2に示した液取入弁3hのプラグ部4hに接続する。次いで、ハンドル12hを開弁操作すると可動筒32と共に弁棒33が左側にスライドする。弁棒33と共にスライドした可動筒32はプラグ部4hの先端と当接して停止し、弁棒33のみが前進して停止弁4aを後退させることにより開閉弁Fと停止弁4aを開口させて連通し、LPガスを貯槽タンク1に供給する。
【0013】
LPガスの供給終了後は、ハンドル12iを操作して閉弁させた後、スリーブ5hをスライドさせてプラグ部4hのロックを解除して連結ソケット30離脱させることにより作業が終了する。
【0014】
異径管継手20を液取入弁3hのプラグ部4hから離脱させた後、接続継手10のハンドル12を逆回動させて第2の開閉弁Bを閉弁し、次いで、ブローバルブ39を開けて異径管継手内の残留ガスを大気中に放出する。その後、連結プラグ21のスリーブ25をスライドさせて接続継手10のソケットから離脱させて異径管継手20を所定個所へ収納している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この異径管継手20には、タンクローリのホース9に具えた接続継手10と接続する連結プラグ21を一方に有し、また、貯槽タンク1に装着した液取入弁3のプラグ部4と連結する連結ソケット30を他方に設け、該連結ソケットの後部体36と前記連結プラグ21とを、連結筒37とアダプタ38を用いて直線上に螺合させて連結してあるので、全体形状が必然的に長い寸法に構成されていた。しかも、アルミニウム、黄銅または鉄鋼などの金属製の前記後部体、連結筒、アダプタを有した異径管継手は長くて重量があるため落とした衝撃で異径管継手が破損しやすく取り扱いが不便であった。さらには、ブローバルブ39の操作忘れによる残留ガスの抜き忘れや、異径管継手の一部を構成するハンドル12iや、ハンドル12hは、ホースの巻取り作業中に手や収納箱の蓋などに接触し、誤作動により開閉弁を閉弁する虞があり非常に危険である。
また、異径管継手の一端(右端)に位置する弁部23aとプラグ筒の弁口22aとからなる第5の開閉弁Eとの間の距離Lの内部にLPガスが残留した状態で、タンクローリーが走行して各所に設置した貯槽タンクにLPガスを順次配給すると、夏季等の炎天下にあっては、該異径管継手20内に残留したLPガスが熱膨張により内圧が上昇する。そのため、異径管継手内に残留したLPガスは、大気温度の上昇により内圧が上昇し異径管継手を破壊させるおそれがある。
【0016】
本発明は、異径管継手内に残留した高圧流体を、該流体の供給が終了したら大気中に安全確実に排出させて熱膨張による継手の破損を防止し、且つ、異径管継手全体をコンパクトに軽量化することを目的とする。
0017
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、一端に設けた挿入筒42は、外周にばね88を弾発させて摺動可能に装着させたスリーブ85を有した筒本体41の一端に設けて中間外周にボール溝42bを設けると共に、先端内面に軸方向にやや長く形成した凹入溝42cを形成し、前記挿入筒42内に進退動可能に収容した可動筒65の先端には、開口部を切欠いた溝又は半径方向に設けた孔などからなる流路67aを設けると共に該可動筒65の先端外周面には挟径部67bを設け、前記挿入筒42の先端内周面と可動筒65の外周面との間に隙間Yを形成し、他端に筒受部43を形成した筒本体41の外周に前記スリーブ85を装着し、該筒受部には周面に設けたテーパー孔55にロックボール56を装着させて設けたプラグ受部52を取付け、該プラグ受部52に連通する通孔内に内側筒59をばね70で弾発して摺動可能に収容し、前記筒本体41の挿入筒42内に進退動可能に収容してばね71で弾発させた前記可動筒65の内端部に切欠孔65cを設けると共に、後部を軸着させて前記内側筒59を貫通させた弁杆62の先端に取付けた弁部63と前記内側筒59の先端とを開閉可能に当接させて開閉弁Xを設け、該筒本体41に半径方向に設けたねじ孔75の下端に該筒本体41の内部に連通するポート76を設け、該ねじ孔75の下部に一端を連通して他端を外部に開口させたガス抜孔79を形成し、前記ねじ孔75に栓体81を螺合させてなることを特徴とする。
請求項2の発明は、一端に設けた挿入筒42は、外周にばね88を弾発させて摺動可能に装着させたスリーブ85を有した筒本体41の一端に設けて中間外周にボール溝を設けると共に、先端内面に軸方向にやや長く形成した凹入溝42cを形成し、前記挿入筒42内に進退動可能に収容した可動筒65の先端には、開口部を切欠いた溝又は半径方向に設けた孔などからなる流路67aを設けると共に該可動筒65の先端外周面には挟径部67bを設け、前記挿入筒42の先端内周面と可動筒65の外周面との間に隙間Yを形成し、他端に筒受部43を形成した筒本体41の外周に前記スリーブ85を装着し、該筒受部には周面に設けたテーパー孔55にロックボール56を装着させて設けたプラグ受部52を取付け、該プラグ受部52に連通する通孔内に内側筒59をばね70で弾発して摺動可能に収容し、前記筒本体41の挿入筒42内に進退動可能に収容してばね71で弾発させた前記可動筒65の内端部に切欠孔65cを設けると共に、後部を軸着させて前記内側筒59を貫通させた弁杆62の先端に取付けた弁部63と前記内側筒59の先端とを開閉可能に当接させて開閉弁Xを設け、該筒本体41に半径方向に設けたねじ孔75は、下端に該筒本体41の内部に設けた通孔に連通するポート76を形成し、該ねじ孔75の下部側面には外部に連通するガス抜孔79を設け、前記ねじ孔75に螺合させる栓体81の下端には、前記ポートを開閉する弁部を形成し、該栓体81を前記ねじ孔75から突出させて着脱可能に螺合させ、前記筒本体の外周に装着させたスリーブ85のストッパー機能を設けたことを特徴とする。
【0018】
前記挿入筒は、外周にばねで弾発させて摺動可能に装着させたスリーブを有した筒本体の一端に設けて中間外周にボール溝を設けると共に、先端内面に軸方向にやや長く形成した凹入溝を形成し、該挿入筒内に進退動可能に収容した可動筒の先端には、開口部を切欠いた溝又は半径方向に設け孔などからなる流路を設けると共に該可動筒の先端外周面に挟径部を設け、前記挿入筒の先端内周面と可動筒の外周面との間に隙間を形成してある。
【0019】
前記筒本体に設けたねじ孔は、下端に該筒本体の内部に設けた通孔に連通するポートを形成し、該ねじ孔の下部側面には外部に連通するガス抜孔を設け、前記ねじ孔に螺合させる栓体の下端には、前記ポートを開閉する弁部を形成し、該栓体を前記ねじ孔から突出させて着脱可能に螺合させ、前記筒本体の外周に装着させたスリーブのストッパー機能を設けてある。
【0020】
したがって、送液中の連結継手の離脱を防止することができると共に、送液終了後の連結継手内に残留したLPガスを簡単で安全に大気中に排出させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面により説明すると、図5に示した異径連結継手40は、図1に示した接続継手10の先端内部に設けたソケット部19に挿入させる挿入筒42を筒本体41の一端に形成し、他端に筒受部43を設けてある。この筒受部43の内側壁面に設けた雌ねじ部46に、前記筒受部43内に位置したプラグ受部52の外周面に形成した雄ねじ部53を螺合させ、該プラグ受部52の内部中心に小径な通孔57を設けてある。プラグ受部52の周面には複数のテーパー孔55を一定間隔ごとに貫通して設け、該テーパー孔内にプラグ受部52の肉厚より長い寸法のロックボール56を遊嵌させてある。
【0022】
前記通孔57内に内側筒59を摺動可能に収容し、該内側筒の外周面に複数のシールリング60を装着して通孔57と内側筒59とを気密にしてある。該内側筒の端面59aに、開閉可能に着座させる弁部63を先端に固着させた弁杆62の後端を、前記挿入筒42内に摺動可能に収容した可動筒65の内端部に軸支させてある。可動筒65の内端には切欠孔65cを設けてあり、可動筒65と前記内側筒59との間に小ばね70を弾発して装着し、内側筒の端面59aと弁部63の背面とで第7の開閉弁Xを設けてある。
【0023】
外周中間に鍔部66を設けた可動筒65を、前記筒本体41内に進退動可能に収容し、該鍔部66を前記挿入筒42の内面に設けた段部49と掛止するように位置させて、該挿入筒の先端側にばね71で弾発してある。可動筒65の外周にシールリング68を装着して挿入筒42との間を気密にしてある。また、可動筒65の先端には、開口部を切欠いた溝又は半径方向に設けた孔などからなる流路67aを設け、同じく可動筒65の先端外周面には外径をやや狭くした挟径部67bを設け、前記挿入筒42の先端内周面と可動筒65の外周面との間に隙間Yを形成してある。
【0024】
筒本体41の中間部に半径方向に貫通して設けたねじ孔75の内端に小径のポート76を形成し、弁本体41の外部に通じるガス抜孔79をねじ孔75の下部に連通して形成してある。このねじ孔75に着脱可能に栓体81を取付け、該栓体の下端には前記ポート76を閉じる弁部を設けてあり、該栓体は前記ねじ孔75に螺合して後記するスリーブ85のストッパー機能を有している。
【0025】
85は筒本体41の外周面に摺動可能に取付けたスリーブで、該筒本体の中間外周面に設けた掛止鍔部41aと、スリーブ85の中間内周面に設けた掛止段部86との間にばね88を弾発して収容してある。89は、スリーブ85の一端内周面に掛止させた止リングで、筒本体41の外周に設けた掛止鍔部41aを掛止させて、該筒本体からスリーブ85が脱出するのを防止している。
【0026】
以下、本発明に係る実施形態の作用について図5、6により説明すると、図5に示す異径連結継手40を用いて小径な液取入弁3h(図2参照)と、接続継手10(図1参照)を接続させる場合、筒本体41に設けたねじ孔75から栓体81を外し、ばね88に抗してスリーブ85を図6に示す矢印方向に後退させた状態で、筒本体の挿入筒42を接続継手10のソケット部19内に挿入させる。
【0027】
ソケット部19に装着したロックボール19aは、進入する挿入筒42により半径方向に押出され、該挿入筒の先端面が接続継手10の弁筒体18の先端面に当接している弁部17と突合する。それと同時に、前記ロックボールは挿入筒42の外周面に設けたボール溝42bと係合し、スリーブ85から手を離すとばね88の弾発力により前進したスリーブでロックボールを半径方向に固定し、ソケット部19を具えた接続継手10と、挿入筒42を有した異径連結継手40とを連結する(図7)。
【0028】
図5、7に示すように、筒本体41のねじ孔75に栓体81を螺着してポート76を閉鎖すると、栓体81は筒本体41の外周面から突出していてスリーブ85の一端に位置するため該スリーブ85の移動を阻止し、連結継手40が接続継手10から離脱するのを防止している(図7)。
【0029】
次いで、図6に示した液取入弁3hのプラグ部4hに装着したスリーブをばねに抗して後退させ、プラグ部4hの先端を連結継手40のプラグ受部52内に挿入させると、該プラグ受部の周面に装着したロックボール56が、プラグ部4hの外周面に設けたボール溝4bに係合する。すると、ばねの弾発力により前進したスリーブで前記ロックボール56を押圧固定し、プラグ受52とプラグ部4hを連結させる(8図)。この場合、プラグ部4hに内蔵した停止弁4aは、ばねで該プラグ部の先端に設けた弁口に着座して閉じている。
【0030】
前記異径連結継手40を用いて、貯蔵タンク1に設けた小径の液取入弁3hとタンクローリーのホース9に連なる大径の接続継手10とを図8に示すように連結させた後、接続継手10のハンドル12を回動させると、該ハンドルを軸着させた作動軸13が回動し、該作動軸に設けた偏心突起14を介して可動筒部15をソケット部19方向に前進させる。次いで、弁棒16の弁部17が前進して可動筒の端面と突合すると、可動筒65は後退して流路67aが凹入溝42cを介して第2の開閉弁Bを閉弁する(図9)。
【0031】
可動筒65が左側に前進すると、該可動筒と共に弁部63が前進し、弁部63密着している内側筒59から離れて第7の開閉弁Xを開弁させる。これと同時に、液取入弁3hのプラグ部4hの弁口に着座している停止弁4aが前記弁部63に押圧されて該弁口を開弁し、液取入弁3hと接続継手10とは異径連結継手40を介して連通する。そのため、液取入弁3hに内蔵した第3の開閉弁Cに連動するハンドル11h(図2)を操作して開弁させると、タンクローリーからの液化LPガスは、ホース9と接続継手10と異径連結継手40と液取入弁3hとを介して貯槽タンク1に供給できる(図9)。
【0032】
第2の液取入弁のプラグ部4hから異径連結継手40を離脱させるには、最初に接続継手10のハンドル12を閉弁方向(右側方向)に操作すると、可動筒部15と共に弁棒16が同じ方向に移動して弁部17で第2の開閉弁Bを閉弁し、且つ、該弁棒の弁部17に押圧されていた可動筒65が、ばね71の弾発力により移動(右側方向)して弁棒62の弁部63で第7の開閉弁Xを閉弁させる(図8)。
【0033】
次いで、プラグ部4hに装着したスリーブ5をばねに抗して貯槽タンク1側(左側)に後退させると、プラグ受部に装着したロックボール56がフリーとなってプラグ部4hに設けた凹入部4bから外れて該プラグ受部52を分離させることができる。
【0034】
図7の状態は、異径連結継手40内、即ち、第7の開閉弁Xと第2の開閉弁Bとの間の距離Mの内部にLPガスが残留したままの状態である。LPガスが封入された異径連結継手40を接続継手10に接続したままの状態でタンクローリーが移動して大気温度の上昇によりLPガスの内圧が上昇すると、ガス圧は可動筒65の先端に設けた挟径部67bの隙間Yから接続継手10の弁筒体18を押圧する。ガス圧に押圧された弁筒体18は、ばねの弾発力に抗して後退して開閉弁Bを開口してホース側に連通してガス圧を逃がすことができる。
【0035】
異径連結継手40と接続継手10とを分離する場合は、筒本体41に軸心方向と直角方向に設けたねじ孔75に螺合させた栓体81を回動して弛めてポート76を開放する(図11)と、該ねじ孔75に連通した小径のガス抜孔79から該異径連結継手40内に残留したLPガスは圧力変化により気化ながら排出させることができるため、該異径連結継手内に残留することがなく安全である。
【0036】
次いで、ねじ孔75から栓体81を取外すと(図12)、スリーブ85は図12に示す矢印方向に移動できるようになり、ソケット部19に装着させたロックボール19aは自由となり、該異径連結継手40を接続継手10のソケット部19から分離させることができる。もちろん、第2の開閉弁Bは閉弁しているのでホース9からLPガスが漏れることはない。
【0037】
本発明に係る異径連結継手40は、接続継手10に接続したままの状態で液取入弁3hのプラグ部4hから離脱させた後、誤って接続継手10のハンドル12を操作して開閉弁Bを閉口して第7の開閉弁Xと第2の開閉弁Bとの間の距離M内にLPガスが残留し、該LPガスが熱膨張により内圧が上昇しても、可動筒65の挟径部6bに設けた隙間Yを通過した内圧が、弁筒体18をばねの弾発力に抗してスライドさせ開閉弁Bを押し開けるので液封状態を防止でき安全である。
【0038】
本発明に係る異径連結継手40をタンクローリに常備しておき、ホースの先端に設けた接続継手10のソケット部の口径と、液取入弁のプラグ部の口径とが相違した場合、この異径連結継手40を用いることによって容易に連結してLPガスを供給することができる。その上、該異径連結継手は従来のものに比べて長さを短く小型軽量化を図ったことにより、衝撃による破損を防止でき、且つ、内蔵した開閉弁を操作するハンドルを有しない構成にしたため操作性が一段と向上した。
【0039】
なお、本実施の形態は、タンクローリーのホースの端部に装着したやや大径なソケット部19を有した接続継手10と、貯槽タンクに設けた小径な液取入弁3hとを連結する異径連結継手について説明した。しかし、タンクローリのホースの端部に装着した小径なソケット部19hを有する接続継手10hと、貯槽タンクに設けたやや大径な液取入弁3とを連結する場合にも使用することができる。もちろんその場合には、本実施の形態にかかる挿入筒42は、接続継手10hのソケット部19aと合致する口径のものを使用し、また、プラグ受部52は、液取入弁3のプラグ部4と合致する口径のものを使用する。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、接続継手と異径連結継手とが接続された状態で、異径連結継手内に残留したLPガスの内圧が上昇したとき、高圧ガスは可動筒65の隙間Yを通過して弁筒体18をスライドさせて開閉弁Bを押し開けるので液封状態を防止でき安全である。また、接続継手と異径連結継手とを離脱させる場合、内筒本体に設けたガス抜孔を有したねじ孔に螺合させた栓体を弛めることにより、安全確実に大気中に放出させ、且つ、前記ねじ孔から栓体を離脱させた後でなければスリーブを操作することができないため、送液中に異径連結継手を離脱させる誤操作を防止できるので極めて安全である。さらに、異径連結継手を構成する部品数を少なくして全長を短く、小型軽量にしたことにより衝撃による破損や故障を防止することができ、取扱いが便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 大径なプラグ部を有する第1の液取入弁を装着した貯槽タンクに、同じく大径なソケット部を有する接続継手を連結させる状態の説明図である。
【図2】 小径なプラグ部を有する第2の液取入弁を装着した貯槽タンクに、同じく小径なソケット部を有する接続継手を連結させる状態の説明図である。
【図3】 従来の異径管継手の断面図である。
【図4】 異径管継手のプラグ筒を大径な接続継手に連結させた状態の断面図である。
【図5】 本発明に係る異径連結継手の断面図である。
【図6】 本発明の異径連結継手と小径な第2の液取入弁と接続継手とを分離して配置させた状態を示す断面図である。
【図7】 本発明の異径連結継手を接続継手に連結した状態の断面図である。
【図8】 接続継手に連結した異径連結継手を、貯槽タンクに設けた小径な第2の液取入弁に連結させて閉弁状態を示した断面図である。
【図9】 接続継手に連結した異径連結継手を、貯槽タンクに設けた小径な第2の液取入弁に連結させて開弁状態を示した断面図である。
【図10】 栓体を筒本体に設けたガス抜孔に螺合してポートを閉鎖すると共に、スリーブの移動を防止する状態を示した要部拡大断面図である。
【図11】 栓体を弛めてポートを開き、異径連結継手内に残留したLPガスの一部を気化して外部に排出させる状態を示す要部拡大断面図である。
【図12】 栓体をガス抜孔から取外して、異径連結継手内の残留LPガスを排出させると共に、スリーブを移動できる状態にした要部拡大断面図である。
【符号の説明】
40 異径連結継手
41 筒本体
42 挿入筒
42c 凹入溝
42b ボール溝
43 筒受部
52 プラグ受部
55 テーパー孔
56 ロックボール
57 通孔
59 内側筒
62 弁杆
63 弁部
65 可動筒
65c 切欠孔
67b 狭径部
70 小ばね
71 ばね
75 ねじ孔
76 ポート
79 ガス抜孔
81 栓体
85 スリ−ブ

Claims (2)

  1. 一端に設けた挿入筒(42)は、外周にばね(88)を弾発させて摺動可能に装着させたスリーブ(85)を有した筒本体(41)の一端に設けて中間外周にボール溝(42b)を設けると共に、先端内面に軸方向にやや長く形成した凹入溝(42c)を形成し、前記挿入筒(42)内に進退動可能に収容した可動筒(65)の先端には、開口部を切欠いた溝又は半径方向に設けた孔などからなる流路(67a)を設けると共に該可動筒(65)の先端外周面には挟径部(67b)を設け、前記挿入筒(42)の先端内周面と可動筒(65)の外周面との間に隙間(Y)を形成し
    他端に筒受部(43)を形成した筒本体(41)の外周に前記スリーブ(85)を装着し、該筒受部43には周面に設けたテーパー孔(55)にロックボール(56)を装着させて設けたプラグ受部(52)を取付け、該プラグ受部(52)に連通する通孔内に内側筒(59)をばね(70)で弾発して摺動可能に収容し、前記筒本体(41)の挿入筒(42)内に進退動可能に収容してばね(71)で弾発させた前記可動筒(65)の内端部に切欠孔(65c)を設けると共に、後部を軸着させて前記内側筒(59)を貫通させた弁杆(62)の先端に取付けた弁部(63)と前記内側筒(59)の先端とを開閉可能に当接させて開閉弁(X)を設け、該筒本体(41)に半径方向に設けたねじ孔(75)の下端に該筒本体(41)の内部に連通するポート(76)を設け、該ねじ孔(75)の下部に一端を連通して他端を外部に開口させたガス抜孔(79)を形成し、前記ねじ孔(75)に栓体(81)を螺合させてなることを特徴とする異径連結継手。
  2. 一端に設けた挿入筒(42)は、外周にばね(88)を弾発させて摺動可能に装着させたスリーブ(85)を有した筒本体(41)の一端に設けて中間外周にボール溝を設けると共に、先端内面に軸方向にやや長く形成した凹入溝(42c)を形成し、前記挿入筒(42)内に進退動可能に収容した前記可動筒(65)の先端には、開口部を切欠いた溝又は半径方向に設けた孔などからなる流路(67a)を設けると共に該可動筒(65)の先端外周面には挟径部(67b)を設け、前記挿入筒(42)の先端内周面と可動筒(65)の外周面との間に隙間(Y)を形成し、
    他端に筒受部(43)を形成した筒本体(41)の外周に前記スリーブ(85)を装着し、該筒受部には周面に設けたテーパー孔(55)にロックボール(56)を装着させて設けたプラグ受部(52)を取付け、該プラグ受部(52)に連通する通孔内に内側筒(59)をばね(70)で弾発して摺動可能に収容し、前記筒本体(41)の挿入筒(42)内に進退動可能に収容してばね(71)で弾発させた前記可動筒(65)の内端部に切欠孔(65c)を設けると共に、後部を軸着させて前記内側筒(59)を貫通させた弁杆(62)の先端に取付けた弁部(63)と前記内側筒(59)の先端とを開閉可能に当接させて開閉弁( X )を設け、該筒本体(41)に半径方向に設けたねじ孔(75)は、下端に該筒本体(41)の内部に設けた通孔に連通するポート(76)を形成し、該ねじ孔(75)の下部側面には外部に連通するガス抜孔(79)を設け、前記ねじ孔(75)に螺合させる栓体(81)の下端には、前記ポート(76)を開閉する弁部を形成し、該栓体(81)を前記ねじ孔(75)から突出させて着脱可能に螺合させ、前記筒本体(41)の外周に装着させたスリーブ(85)のストッパー機能を設けたことを特徴とする異径連結継手。
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