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JP3698060B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機 Download PDF

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JP3698060B2 JP2001043243A JP2001043243A JP3698060B2 JP 3698060 B2 JP3698060 B2 JP 3698060B2 JP 2001043243 A JP2001043243 A JP 2001043243A JP 2001043243 A JP2001043243 A JP 2001043243A JP 3698060 B2 JP3698060 B2 JP 3698060B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両等に適用されるトロイダル型無段変速機の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用無段変速機は、その滑らかさ、運転のしやすさ及び燃費向上の期待もあって近年研究開発が進められている。このうち、入出力ディスクとパワーローラとの間に形成される油膜のせん断によって動力を伝達するものであり、先に実用化されたVベルト式無段変速機に比べて大容量かつ応答性のよいトロイダル型無段変速機(以下、トロイダル型CVT)が既に実用化されるに至っている。
【0003】
トロイダル型CVTは、その形状から、フルトロイダル型とハーフトロイダル型に分類できるが、主としてハーフトロイダル型CVTの方がフルトロイダル型CVTに比べ、入出力ディスクに対するパワーローラのスピン損失が小さいという理由により、両型のうち、ハーフトロイダル型CVTが選択されている。
【0004】
このハーフトロイダル型CVTは、同軸に対向配置される入力ディスク及び出力ディスクと、入出力ディスクの対向面にそれぞれ形成されたトロイド曲面に挟持されるパワーローラと、パワーローラが入出力ディスクから受ける荷重を支持すると共に、変速機ケースに傾転可能に取り付けられるトラニオンとを有する構成である。
【0005】
そして、パワーローラの傾転角の大きさに応じた変速比を得る変速動作は、トラニオンをパワーローラ回転軸と直交する傾転軸方向に僅かに変位させることにより、パワーローラをディスク回転中心位置からオフセットさせ、このオフセットによりパワーローラと入力ディスクとの接触部で発生するサイドスリップ力によりパワーローラを傾転させ、所定の傾転角となった時点でトラニオンに与えた変位を元のディスク回転中心位置に戻し、パワーローラの傾転動作を停止することでなされる。
【0006】
この変速動作時にトルクを伝達しながら傾転運動するパワーローラは、入出力ディスクに摩擦接触するパワーローラ内輪と、トラニオンに支持されたパワーローラ外輪と、パワーローラ内輪とパワーローラ外輪との間に介装されたパワーローラ軸受と、を有して構成され、パワーローラ軸受として、玉軸受を採用するものが一般的に広く知られているが、パワーローラ軸受を玉軸受にするとスピン損失があり、大きな荷重が作用したときにフリクションが高くなる。
【0007】
そこで、例えば、実開昭58−112762号公報には、パワーローラ内輪に形成された内輪軌道面と、パワーローラ外輪に形成された外輪軌道面と、内外輪軌道面間に挟持された円すい台形状の転動体により構成された円すいころ軸受をパワーローラ軸受として採用するものが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の円すいころ軸受をパワーローラ軸受として採用するトロイダル型無段変速機にあっては、実開昭58−112762号公報第2図から明らかなように、円すいころ軸受の内輪軌道面が軸受回転軸となす角度である内輪軌道面の接触角が45°以下である、いわゆる、ラジアル円すいころ軸受を形成しているため、円すいころ軸受の転動体及び内外輪軌道面の寿命が短くなるという問題があった。
【0009】
すなわち、トロイダル型無段変速機においては、入出力ディスクとパワーローラのトルク伝達が摩擦によって行われるため、図11に示すように、伝達するトルクに応じた押付力Fcを必要とする。この押付力Fcの大きさは、車両に搭載できるよう変速機を小型化した場合、数10kNもの大きな荷重となる。
【0010】
押付力Fcはパワーローラの回転軸に対して角度を持っており、軸方向成分Ftと半径方向成分Frに分けられる。軸方向成分Ftはパワーローラ軸受とパワーローラ外輪を介してトラニオンで支持する。すなわち、軸方向成分Ftはその大きさ全てが円すいころ軸受の転動体に働く。
【0011】
一方、図12に示すように、押付力Fcの半径方向成分Frによってパワーローラ内輪は楕円状に変形し、この変形によってパワーローラ内輪が転動体を挟み込む。すなわち、半径方向成分Frは、パワーローラ内輪の変形反力と、転動体と内輪軌道面の接触荷重とに分担支持される。ただし、後者である転動体と内輪軌道面の接触荷重の分担が大きいと、内外輪軌道面と転動体の接触面圧が高くなり、円すいころ軸受の寿命が低下する。
【0012】
ここで、半径方向成分Frの支持に関する、変形反力と転動体接触荷重の分担割合を考える。図13に示すように、パワーローラ内輪の楕円状変形により、内輪軌道面が半径方向内側に移動したことによる転動体への荷重fcは、接触面に垂直となる。この荷重fcの軸方向成分ftと半径方向成分frは、内輪接触角をαとすると、下記の式のようになる。
ft=fc・|sinα|
fr=fc・|cosα|
ここで、半径方向成分frは転動体を介してパワーローラ外輪を挟み込む荷重となるが、パワーローラ外輪は中実であるため剛性が高く、外輪軌道面はほとんど移動しない。一方、軸方向成分ftは転動体とパワーローラ外輪を介してトラニオンを外側に押し出す荷重となるが、トラニオンは、両端2点で支持されているため、剛性が低く容易に変形する。
【0013】
したがって、図14に示すように、軸方向成分ftによって、外輪軌道面が変速機外径側に移動し、その結果、荷重fcを低下させる。すなわち、半径方向成分frが小さく軸方向成分ftが大きいほど、押付力Fcの半径方向成分Frに関する転動体接触荷重の分担割合が小さくなる。したがって、転動体及び内外輪軌道面の疲労寿命の観点から考えると、fr<ftの関係が望ましい。
【0014】
ところが、従来のトロイダル型無段変速機に用いられるパワーローラ軸受は、内輪接触角αが45°よりも小さいため、fr>ftとなり、軸方向成分ftによる荷重fc(パワーローラ内輪の楕円状変形によって転動体に働く荷重)の低減代が小さくなるため、円すいころ軸受の転動体及び内外輪軌道面の寿命が短くなる。
【0015】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、パワーローラ軸受として円すいころ軸受を採用した場合に特有の転動体及び内外輪軌道面の寿命が短くなるという課題を解決することができるトロイダル型無段変速機を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
同軸に対向配置される入力ディスク及び出力ディスクと、
前記入出力ディスクの対向面にそれぞれ形成されたトロイド曲面に挟持されるパワーローラと、
前記入力ディスク、或いは、出力ディスクのうち、一方のディスクを他方のディスクに向けて押圧する押圧力を発生するローディングカムと、
前記パワーローラが入出力ディスクから受ける荷重を支持すると共に、変速機ケースに傾転可能に取り付けられるトラニオンとを備え、
前記パワーローラは、入出力ディスクに摩擦接触するパワーローラ内輪と、前記トラニオンに支持されたパワーローラ外輪と、前記パワーローラ内輪とパワーローラ外輪との間に介装されたパワーローラ軸受と、を有して構成され、
前記パワーローラ軸受は、パワーローラ内輪に形成された内輪軌道面と、パワーローラ外輪に形成された外輪軌道面と、前記内外輪軌道面間に挟持された円すい台形状の転動体により構成された円すいころ軸受と、パワーローラ外輪の軸部に対し、パワーローラ内輪を回転可能に支持するラジアルニードル軸受であるトロイダル型無段変速機において、
前記パワーローラ内輪が入力ディスクと出力ディスクとの押圧によって生じる押圧力のうち、パワーローラ回転軸方向成分の全てを円すいころ軸受に働くよう前記パワーローラ軸受を構成し、
前記押圧力のうち、パワーローラ回転軸半径方向成分によるパワーローラ内輪の楕円状変形による内輪軌道面と転動体の接触荷重のパワーローラ半径方向成分、パワーローラ軸方向成分よりも小さくなるように、円すいころ軸受の内輪軌道面が軸受回転軸となす角度である内輪軌道面の接触角を45°以上90°以下の角度に設定したことを特徴とする。
【0019】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機において、
前記内輪軌道面の接触角を、90°の角度に設定したことを特徴とする。
【0020】
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機において、
前記円すいころ軸受の円すい台形状の転動体を案内する大つばを、パワーローラ外輪に設けたことを特徴とする。
【0021】
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機において、
前記円すいころ軸受の円すい台形状の転動体、若しくは、内外輪軌道面の少なくともいずれか一方の軸断面形状を、凸曲面としたことを特徴とする。
【0023】
【発明の作用および効果】
請求項1記載の発明にあっては、入出力ディスクとパワーローラとの間の伝達トルクに応じた押付力Fcによって、パワーローラ内輪が入力ディスクと出力ディスクに押圧されて楕円状に変形し、その変形によって内輪軌道面が半径方向内側に移動し、内輪軌道面と転動体の接触面に対し荷重fcが作用する。この荷重fcのパワーローラ半径方向成分をfr、fcのパワーローラ軸方向成分をftとしたとき、半径方向成分frよりも軸方向成分ftが大きくなるように、円すいころ軸受の内輪軌道面が軸受回転軸となす角度である内輪軌道面の接触角が45°以上90°以下の角度に設定される。
【0024】
すなわち、半径方向成分frは、転動体を介してパワーローラ外輪を押し拡げる荷重や挟み込む荷重となるが、パワーローラ外輪は剛性が高く、外輪軌道面はほとんど移動しない。一方、軸方向成分ftは、転動体とパワーローラ外輪を介してトラニオンを外側に押し出す荷重となるが、変速機に両端が支持されているトラニオンは、剛性が低く容易に変形するため、この軸方向成分ftによって、外輪軌道面が変速機外径側に移動し、その結果、荷重fcを低下させる。言い換えると、半径方向成分frが小さく軸方向成分ftが大きいほど、円すいころ軸受の転動体に作用する荷重fcの低減代が大きくなる。
【0025】
よって、パワーローラ内輪の楕円状変形によって転動体に働く荷重fcの半径方向成分frと軸方向成分ftがfr<ftとなるように内輪軌道面の接触角を45°以上90°以下の角度に設定することで、パワーローラ軸受として円すいころ軸受を採用した場合に特有の転動体及び内外輪軌道面の寿命が短くなるという課題を解決し、円すいころ軸受の転動体及び内外輪軌道面の寿命を向上し、パワーローラの耐久信頼性を高めることができる。
【0028】
加えて、内輪軌道面の接触角が90°以下であることで、パワーローラ内輪の入出力ディスクとの接触範囲が大きく確保される。すなわち、押付力Fc(法線力)が大きくなり、ヘルツ接触楕円が大きくなっても、接触楕円がはみ出すことがない。よって、内輪軌道面の接触角が90°以上にする場合に比べ、より大きなトルクを伝達することができる。
【0029】
請求項2に記載の発明にあっては、内輪軌道面の接触角を90°の角度に設定したため、入出力ディスクとパワーローラとの間の伝達トルクに応じた押付力Fcの半径方向成分Frによってパワーローラ内輪が楕円状に変形しても転動体を挟み込むことがない。
【0030】
すなわち、転動体への荷重は押付力Fcの軸方向成分Ftによるものだけとなり、半径方向成分Frによる増加分は発生しない。
【0031】
よって、転動体と内外輪軌道面との接触荷重は小さくなり、円すいころ軸受の転動体及び内外輪軌道面の寿命を高レベルで向上させることができる。
【0032】
請求項3に記載の発明にあっては、円すいころ軸受の円すい台形状の転動体を案内する大つばが、パワーローラ外輪に設けられるため、パワーローラ内輪の楕円状変形によって大つばが半径方向に移動し、転動体の転がり運動が乱れることを防止することができる。
【0033】
加えて、大つばと転動体端面はすべり接触しているが、焼き付きを防止するためには潤滑油を十分に供給する必要がある。これに対し、トラニオンを介してパワーローラ外輪に潤滑油を供給することは容易であり、簡単な構造で大つばと転動体端面の接触部に潤滑油を供給することができる。
【0034】
請求項4に記載の発明にあっては、円すいころ軸受の円すい台形状の転動体、若しくは、内外輪軌道面の少なくともいずれか一方の軸断面形状が、凸曲面とされる。
【0035】
すなわち、トラニオンは両端部の2点支持であり、荷重によって弓状に変形し、それに伴い、パワーローラ内輪とパワーローラ外輪も同様に変形し、内外輪軌道面と転動体は斜めに接触する。
【0036】
しかし、転動体、若しくは、内外輪軌道面の少なくともいずれか一方を凸曲面形状としたため、内外輪軌道面と転動体との曲面接触が確保されることになり、転動体角部が内外輪軌道面と接触することによるエッジロードが発生せず、円すいころ軸受の転動体及び内外輪軌道面の寿命の低下を防止することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明におけるトロイダル型無段変速機を実現する実施の形態を、請求項1に対応する第1実施例と、請求項2に対応する第2実施例と、請求項3に対応する第3実施例と、請求項4に対応する第4実施例と、に基づいて説明する。
【0043】
第1参考例
[全体構成について]
図1は第1参考例のトロイダル型無段変速機を示す全体構成図で、10はトロイダル型無段変速機を示し、図外のエンジンからの回転駆動力がトルクコンバータ12を介して入力される。トルクコンバータ12は、ポンプインペラ12a,タービンランナ12b,ステータ12c,ロックアップクラッチ12d,アプライ側油室12e,及びリリース側油室12f等からなり、その中心部をインプットシャフト14が貫通している。
【0044】
前記インプットシャフト14は、前後進切換機構36と連結され、該機構36は、遊星歯車機構42,前進用クラッチ44及び後進用ブレーキ46などを備える。遊星歯車機構42は、ダブルピニオンを支持するピニオンキャリヤ42aとダブルピニオンの夫々と噛合するリングギヤ42b,サンギヤ42cを有してなる。
【0045】
前記遊星歯車機構42のピニオンキャリヤ42aはトルク伝達軸16に連結され、該トルク伝達軸16には、第一無段変速機構18及び第二無段変速機構20が変速機ケース22内の下流側にタンデム配置される(デュアルキャビティ型)。尚、符号64で示すベースに、コントロールバルブ系のボディを配置する。
【0046】
前記第一無段変速機構18は、対向面がトロイド曲面に形成される一対の入力ディスク18a及び出力ディスク18bと、これら入出力ディスク18a,18bの対向面間に挟圧配置されると共にトルク伝達軸16に関し対称配置される一対のパワーローラ18c,18dと、これらパワーローラ18c,18dをそれぞれ支持するトラニオン17a,17b(図2)を備える。
【0047】
第二無段変速機構20も同様、対向面がトロイド曲面に形成される一対の入力ディスク20a及び出力ディスク20bと、一対のパワーローラ20c,20dと、これらパワーローラ20c,20dをそれぞれ支持するトラニオン27a,27b(図2)を備える。
【0048】
トルク伝達軸16上において両無段変速機構18,20は、出力ディスク18b,20bが対向するように互いに逆向きに配置され、第一無段変速機構18の入力ディスク18aは、トルクコンバータ12を経た入力トルクに応じた押圧力を発生するローディングカム装置34によって図中軸方向右側に向かって押圧される。
【0049】
前記ローディングカム装置34は、ローディングカム34aを有し、スライドベアリング38を介し軸16に支持される。第二無段変速機構20の入力ディスク20aは、皿ばね40により図中軸方向左側に向かって押圧付勢されている。
【0050】
各入力ディスク18a,20aは、ボールスプライン24,26を介して伝達軸16に回転可能かつ軸方向に移動可能に支持される。
【0051】
上記機構において、各パワーローラ18c,18d,20c,20dは後述する作動により変速比に応じた傾転角が得られるようにそれぞれ傾転され、入力ディスク18a,20aの入力回転を無段階(連続的)に変速して出力ディスク18b,20bに伝達する。
【0052】
出力ディスク18b,20bは、トルク伝達軸16上に相対回転可能に嵌合された出力ギヤ28とスプライン結合され、伝達トルクは該出力ギヤ28を介し、出力軸(カウンタシャフト)30に結合したギヤ30aに伝達され、これらギヤ28,30aはトルク伝達機構32を構成する。また、出力軸30,50上に設けたギヤ52,56とこれらにそれぞれ噛合するアイドラギヤ54とよりなる伝達機構48を設け、出力軸50はこれをプロペラシャフト60に連結する。
【0053】
[変速制御系の構成について]
上記パワーローラ18c,18d,20c,20dを変速比に応じた傾転角が得られるようにそれぞれ傾転させる変速制御系について、図2に示す概略図により説明する。
【0054】
まず、各パワーローラ18c,18d,20c,20dは、トラニオン17a,17b,27a,27bの一端に支持されていて、パワーローラ回転軸15a,15b,25a,25bを中心として回転自在である。このトラニオン17a,17b,27a,27bは、変速機ケース22に両端部が傾転可能に支持され、そのシャフト部には、トラニオン17a,17b,27a,27bを傾転軸方向に変位させる油圧アクチュエータとしてサーボピストン70a,70b,72a,72bが設けられている。
【0055】
前記サーボピストン70a,70b,72a,72bを作動制御する油圧制御系として、ハイ側油室に接続されるハイ側油路74と、ロー側油室に接続されるロー側油路76と、ハイ側油路74を接続するポート78aとロー側油路76を接続するポート78bを有する変速制御弁78とが設けられている。
【0056】
前記変速制御弁78のライン圧ポート78cには、オイルポンプ80及びリリーフ弁82を有する油圧源からのライン圧が供給される。前記変速制御弁78の変速スプール78dは、トラニオン17aの軸方向及び傾転方向を検知し、変速制御弁78にフィードバックするレバー84及びプリセスカム86と連動する。前記変速制御弁78の変速スリーブ78eは、ステップモータ88により軸方向に変位するように駆動される。
【0057】
前記ステップモータ88を駆動制御する電子制御系として、CVTコントローラ110が設けられ、このCVTコントローラ110には、スロットル開度センサ112、エンジン回転センサ114、入力軸回転センサ116、出力軸回転センサ(車速センサ)118等からの入力情報が取り込まれる。
【0058】
[パワーローラ構造について]
上記各パワーローラ18c,18d,20c,20dから代表として選んだパワーローラ18cの構造について、図3によりその構成を説明する。尚、他のパワーローラ18d,20c,20dについても同様の構造を採用する。
【0059】
同軸に対向配置される入力ディスク18a及び出力ディスク18bの対向面にそれぞれ形成されたトロイド曲面に挟持される前記パワーローラ18cは、入出力ディスク18a,18bに摩擦接触するパワーローラ内輪93と、前記トラニオン17aに支持されたパワーローラ外輪94と、前記パワーローラ内輪93とパワーローラ外輪94との間に介装された円すいころ軸受92(パワーローラ軸受)とを有して構成されている。
【0060】
前記円すいころ軸受92は、パワーローラ内輪93に形成された内輪軌道面92aと、パワーローラ外輪94に形成された外輪軌道面92bと、前記内外輪軌道面92a,92b間に挟持された円すい台形状の転動体92cにより構成されている。
【0061】
前記パワーローラ内輪93は、パワーローラ外輪94の軸部94aに対しラジアルニードル軸受95を介して回転可能に支持されている。
【0062】
前記パワーローラ内輪93が入力ディスク18aと出力ディスク18bに押圧されて楕円状に変形し、その変形によって生じる内輪軌道面92aと転動体92cの接触荷重fcについて、荷重fcのパワーローラ半径方向成分をfr、fcのパワーローラ軸方向成分をftとしたとき、半径方向成分frよりも軸方向成分ftが大きくなるように、円すいころ軸受92の内輪軌道面92aが軸受回転軸(=パワーローラ回転軸15a)となす角度である内輪軌道面92aの接触角α(以下、内輪接触角αという。)を、90°以上135°以下の角度に設定している。
【0063】
次に、作用を説明する。
【0064】
[変速比制御作用]
トロイダル型CVTは、トラニオン17a,17b,27a,27bを傾転軸19aの方向に変位し、パワーローラ18c,18d,20c,20dを傾転させることによって変速比を変える。
【0065】
つまり、CVTコントローラ90からの目標変速比が得られる駆動指令によりステップモータ88を回転させるとによって変速スリーブ78eが変位すると、サーボピストン70a,70b,72a,72bの一方のサーボピストン室に作動油が導かれ、他方のサーボピストン室から作動油が排出され、トラニオン17a,17b,27a,27bが傾転軸19aの方向に変位する。
【0066】
これにより、パワーローラ18c,18d,20c,20dの回転中心がディスク回転中心位置に対してオフセットする。このオフセットによりパワーローラ18c,18d,20c,20dと入出力ディスク18a,18b,20a,20bとの接触部で発生するサイドスリップ力によりパワーローラ18c,18d,20c,20dが傾転する。
【0067】
この傾転運動およびオフセットは、プリセスカム86及びレバー84を介して変速スプール78dに伝達され、ステップモータ88により変位している変速スリーブ78eとの釣り合い位置で静止し、所定の傾転角となった時点でトラニオントラニオン17a,17b,27a,27bに与えた変位が元のディスク回転中心位置に戻され、パワーローラ18c,18d,20c,20dの傾転動作を停止することでなされる。変速比は、パワーローラ18c,18d,20c,20dの傾転角により決まる。
【0068】
[円すいころ軸受の転動体に作用する荷重について]
パワーローラ18cを代表例として、パワーローラ18cのパワーローラ内輪93のスライド作用について説明する。なお、他のパワーローラ18d,20c,20dも同様の作用を示す。
【0069】
トロイダル型無段変速機は、入出力ディスク18a,18bとパワーローラ18cのトルク伝達が摩擦によって行われるため、図3に示すように、伝達するトルクに応じた押付力Fcを必要とする。
【0070】
この押付力Fcは、パワーローラ18cの回転軸に対して角度を持っており、軸方向成分Ftと半径方向成分Frに分けられる。軸方向成分Ftは円すいころ軸受92とパワーローラ外輪94を介してトラニオン17aで支持する。すなわち、軸方向成分Ftはその大きさ全てが円すいころ軸受92の転動体92cに働く。
【0071】
一方、半径方向成分Frによってパワーローラ内輪93は楕円状に変形し(図12参照)、このパワーローラ内輪93の楕円状変形により、内輪軌道面92aが半径方向内側に移動したことによる転動体92cへの荷重fcは、接触面に垂直となる。この荷重fcの軸方向成分ftと半径方向成分frは、内輪接触角をαとすると、下記の式のようになる。
ft=fc・|sinα|
fr=fc・|cosα|
ここで、半径方向成分frは転動体92cを介してパワーローラ外輪94を押し拡げる荷重となるが、パワーローラ外輪94は中実であるため剛性が高く、外輪軌道面92bはほとんど移動しない。一方、軸方向成分ftは転動体92cとパワーローラ外輪94を介してトラニオン17aを外側に押し出す荷重となるが、トラニオン17aは、変速機ケース22に対し両端2点で支持されているため、剛性が低く容易に変形する。
【0072】
したがって、軸方向成分ftによって、外輪軌道面92bが変速機外径側に移動し(図14参照)、その結果、荷重fcを低下させる。言い換えると、半径方向成分frが小さく軸方向成分ftが大きいほど、円すいころ軸受92の転動体92cに作用する荷重fcの低減代が大きくなる。
【0073】
これに対し、第1参考例では、内輪接触角αを、90°以上135°以下の角度に設定しているため、|cosα|<|sinα|となり、よって、半径方向成分frと軸方向成分ftとの関係は、fr<ftとなり、荷重fcの低減代を大きくすることができる。
【0074】
次に、効果を説明する。
【0075】
第1参考例のトロイダル型無段変速機にあっては、内輪接触角αを、90°以上135°以下の角度に設定したため、パワーローラ内輪93の楕円状変形によって転動体92cに働く荷重fcの半径方向成分frと軸方向成分ftは、fr<ftという関係にすることができ、その結果、円すいころ軸受92の転動体92c及び内外輪軌道面92a,92bの寿命を向上し、パワーローラ18cの耐久信頼性を高めることができる。
【0076】
第1実施例
この第1実施例は、図4に示すように、パワーローラ内輪93が入力ディスク18aと出力ディスク18bに押圧されて楕円状に変形し、その変形によって生じる内輪軌道面92aと転動体92cの接触荷重fcについて、荷重fcのパワーローラ半径方向成分をfr、fcのパワーローラ軸方向成分をftとしたとき、半径方向成分frよりも軸方向成分ftが大きくなるように、円すいころ軸受92の内輪軌道面92aが軸受回転軸となす角度である内輪接触角αを、45°以上90°以下の角度に設定した例である。
【0077】
なお、他の構成は図3に示す第1参考例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0078】
次に、作用を説明する。
【0079】
円すいころ軸受92の転動体92cに作用する荷重に関しては、第1参考例と同様に、作用半径方向成分frが小さく軸方向成分ftが大きいほど、円すいころ軸受92の転動体92cに作用する荷重fcの低減代が大きくなる。
【0080】
これに対し、第1実施例では、内輪接触角αを、45°以上90°以下の角度に設定しているため、|cosα|<|sinα|となり、よって、半径方向成分frと軸方向成分ftとの関係は、fr<ftとなり、荷重fcの低減代が大きくすることができる。
【0081】
次に、効果を説明する。
【0082】
第1実施例のトロイダル型無段変速機にあっては、内輪接触角αを、45°以上90°以下の角度に設定したため、パワーローラ内輪93の楕円状変形によって転動体92cに働く荷重fcの半径方向成分frと軸方向成分ftは、fr<ftという関係にすることができ、その結果、円すいころ軸受92の転動体92c及び内外輪軌道面92a,92bの寿命を向上し、パワーローラ18cの耐久信頼性を高めることができる。
【0083】
加えて、この第1実施例では、パワーローラ内輪93と入出力ディスク18a,18bとが接触する部分の範囲を大きくすることができる。すなわち、押付力Fc(法線力)が大きくなり、ヘルツ接触楕円が大きくなっても、接触楕円がはみ出すことがない。よって、内輪接触角αを、90°以上135°以下の角度に設定した第1参考例に比べ、より大きなトルクを伝達することができる。
【0084】
第2実施例
この第2実施例は、図5に示すように、円すいころ軸受92の内輪軌道面92aが軸受回転軸となす角度である内輪接触角αを90°の角度に設定した例である。
【0085】
なお、他の構成は図3に示す第1参考例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0086】
次に、作用を説明する。
【0087】
この第2実施例では、内輪接触角αを90°の角度に設定したため、図6に示すように、入出力ディスク18a,18bとパワーローラ18cとの間の伝達トルクに応じた押付力Fcの半径方向成分Frによってパワーローラ内輪93が楕円状に変形しても転動体92cを挟み込むことがない。
【0088】
すなわち、転動体への荷重は押付力Fcの軸方向成分Ftによるものだけとなり、半径方向成分Frによる増加分は発生しない。
【0089】
次に、効果を説明する。
【0090】
第2実施例のトロイダル型無段変速機にあっては、内輪接触角αを90°の角度に設定したため、転動体92cと内外輪軌道面92a,92bとの接触荷重は小さくなり、円すいころ軸受92の転動体92c及び内外輪軌道面92a,92bの寿命を高レベルで向上させることができる。
【0091】
第3実施例
この第3実施例は、図7に示すように、基本的な構成は第2実施例と同様であり、円すいころ軸受92の円すい台形状の転動体92cを案内する大つば92dを、パワーローラ外輪94に設けている。また、大つば92dの根元部に開通する潤滑穴96をパワーローラ外輪94に形成し、トラニオン17aに形成された潤滑油路97と潤滑穴96とを連通し、トラニオン17a内より潤滑油を供給できる構造とした例である。
【0092】
なお、他の構成は図5に示す第2実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0093】
次に、作用を説明する。
【0094】
この第3実施例では、パワーローラ外輪94は中実であるため、転動体92cからの荷重による半径方向の変形はほとんど無い。したがって、大つば92dが半径方向に移動することがないので、これに案内される転動体92cは円周上で安定した転がり運動を実現することができる。
【0095】
さらに、大つば92dと転動体92cの端面はすべり接触しているが、焼き付きを防止するためには潤滑油を十分に供給する必要があり、そのためには、大つば92dの根元部に潤滑穴96を設けることが有効である。トロイダル型無段変速機において、パワーローラ外輪94は回転しておらず、トラニオン17aに支持されているので、トラニオン17aを介してパワーローラ外輪94に潤滑油を供給することは容易である。
【0096】
次に、効果を説明する。
【0097】
第3実施例のトロイダル型無段変速機にあっては、円すいころ軸受92の円すい台形状の転動体92cを案内する大つば92dを、剛性が高いパワーローラ外輪94に設けたため、転動体92cの安定した転がり運動を実現することができる。
【0098】
加えて、大つば92dの根元部に潤滑穴96を設け、かつ、該潤滑穴96をトラニオン17aに形成された潤滑油路97に連通させたため、簡単な構造で大つば92dと転動体92cの端面のすべり接触部に十分な潤滑油を供給することができる。
【0099】
第4実施例
この第4実施例は、図8に示すように、円すいころ軸受92の転動体を、曲率半径rによる凸曲面の軸断面形状を有する転動体92c’とした例である。
【0100】
なお、他の構成は図5に示す第2実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0101】
次に、作用を説明する。
【0102】
トラニオン17aは両端部の2点支持であり、図9に示すように、荷重によって弓状に変形し、それに伴い、パワーローラ内輪93とパワーローラ外輪94も同様に変形する。
【0103】
したがって、内外輪軌道面92a,92bと転動体は斜めに接触しようとするが、第4実施例では、転動体を、凸曲面を有する転動体92c’としたため、内外輪軌道面92a,92bと転動体92c’との曲面接触が確保される。
【0104】
次に、効果を説明する。
【0105】
第4実施例のトロイダル型無段変速機にあっては、円すいころ軸受92の転動体を、曲率半径rによる凸曲面の軸断面形状を有する転動体92c’としたため、転動体92’の角部が内外輪軌道面92a,92bと接触することによるエッジロードが発生せず、円すいころ軸受92の転動体92c’及び内外輪軌道面92a,92bの寿命の低下を防止することができる。
【0106】
第2参考例
この第2参考例は、図10に示すように、パワーローラ内輪を、内径部に配置されていたラジアルニードル軸受95を廃止し、中実形状のパワーローラ内輪93’とし、内輪接触角αを、45°以上90°未満(90°を除く)の角度に設定した例である。
【0107】
なお、他の構成は図4に示す第1実施例と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0108】
次に、作用を説明する。
【0109】
パワーローラ内輪93’を中実形状としたので、パワーローラ内輪93’の剛性が高くなり、押付力Fcの半径方向成分Frに対するパワーローラ内輪93’の変形量が小さくなるため、内輪軌道面92aが転動体92cを挟み込む量を小さくすることができる。
【0110】
一方、内輪接触角αを45°以上90°未満に設定しているため、fr<ftという関係にすることができ、第1実施例と同様に、パワーローラ内輪93’の楕円状変形によって転動体92cに働く荷重fcが小さくなる。
【0111】
つまり、パワーローラ内輪93’の剛性アップにより転動体92cに働く荷重fcそのものが低く抑えられるし、内輪接触角αの45°以上90°未満の設定により、荷重fcの低下代も大きくなるという相乗作用を示す。
【0112】
次に、効果を説明する。
【0113】
第2参考例のトロイダル型無段変速機にあっては、パワーローラ内輪を中実形状のパワーローラ内輪93’とし、内輪接触角αを、45°以上90°未満の角度に設定したため、第1実施例に比べ、円すいころ軸受92の転動体92c及び内外輪軌道面92a,92bの寿命を向上させることができる。
【0114】
なお、パワーローラ内輪93’を中実形状としたため、入出力ディスク18a,18bとパワーローラ内輪93’が動力を伝達することによってパワーローラ内輪93’に働くラジアル力を支持していたラジアルニードル軸受95を配置することができないが、内輪接触角αが90°ではないため、円すいころ軸受92でラジアル力を支持することができ、ラジアルニードル軸受95は配置する必要が無い。
【0115】
(他の実施例)
以上、本発明のトロイダル型無段変速機を第1実施例〜第4実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に記載された本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0116】
例えば、第4実施例では、円すいころ軸受の転動体の軸断面形状を凸曲面とする例を示したが、円すいころ軸受の内外輪軌道面の軸断面形状を凸曲面としても良いし、また、円すいころ軸受の転動体と内外輪軌道面の軸断面形状をいずれも凸曲面としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1参考例のトロイダル型無段変速機を示す全体システム図である。
【図2】 第1参考例のトロイダル型無段変速機を示す変速制御系システム図である。
【図3】 第1参考例のトロイダル型無段変速機におけるパワーローラ構造を示す断面図である。
【図4】 第1実施例のトロイダル型無段変速機におけるパワーローラ構造を示す断面図である。
【図5】 第2実施例のトロイダル型無段変速機におけるパワーローラ構造を示す断面図である。
【図6】 第2実施例のパワーローラ構造において押付力の半径方向成分によるパワーローラ内輪の変形状態を示す図である。
【図7】 第3実施例のトロイダル型無段変速機におけるパワーローラ構造を示す断面図である。
【図8】 第4実施例のトロイダル型無段変速機におけるパワーローラ構造を示す断面図である。
【図9】 第4実施例のパワーローラ構造においてパワーローラ内外輪の変形状態を示す図である。
【図10】 第2参考例のトロイダル型無段変速機におけるパワーローラ構造を示す断面図である。
【図11】 従来のトロイダル型無段変速機において円すいころ軸受をパワーローラ軸受として用いたパワーローラに働く荷重を示す図である。
【図12】 従来の円すいころ軸受を備えたパワーローラでのパワーローラ内輪の楕円状変形を示す図である。
【図13】 従来の円すいころ軸受を備えたパワーローラでの転動体に働く荷重を示す図である。
【図14】 従来の円すいころ軸受を備えたパワーローラでトラニオンの変形による転動体の移動を示す図である。

Claims (4)

  1. 同軸に対向配置される入力ディスク及び出力ディスクと、
    前記入出力ディスクの対向面にそれぞれ形成されたトロイド曲面に挟持されるパワーローラと、
    前記入力ディスク、或いは、出力ディスクのうち、一方のディスクを他方のディスクに向けて押圧する押圧力を発生するローディングカムと、
    前記パワーローラが入出力ディスクから受ける荷重を支持すると共に、変速機ケースに傾転可能に取り付けられるトラニオンとを備え、
    前記パワーローラは、入出力ディスクに摩擦接触するパワーローラ内輪と、前記トラニオンに支持されたパワーローラ外輪と、前記パワーローラ内輪とパワーローラ外輪との間に介装されたパワーローラ軸受と、を有して構成され、
    前記パワーローラ軸受は、パワーローラ内輪に形成された内輪軌道面と、パワーローラ外輪に形成された外輪軌道面と、前記内外輪軌道面間に挟持された円すい台形状の転動体により構成された円すいころ軸受と、パワーローラ外輪の軸部に対し、パワーローラ内輪を回転可能に支持するラジアルニードル軸受であるトロイダル型無段変速機において、
    前記パワーローラ内輪が入力ディスクと出力ディスクとの押圧によって生じる押圧力のうち、パワーローラ回転軸方向成分の全てを円すいころ軸受に働くよう前記パワーローラ軸受を構成し、
    前記押圧力のうち、パワーローラ回転軸半径方向成分によるパワーローラ内輪の楕円状変形による内輪軌道面と転動体の接触荷重のパワーローラ半径方向成分、パワーローラ軸方向成分よりも小さくなるように、円すいころ軸受の内輪軌道面が軸受回転軸となす角度である内輪軌道面の接触角を45°以上90°以下の角度に設定したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 請求項1に記載のトロイダル型無段変速機において、
    前記内輪軌道面の接触角を、90°の角度に設定したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  3. 請求項1に記載のトロイダル型無段変速機において、
    前記円すいころ軸受の円すい台形状の転動体を案内する大つばを、パワーローラ外輪に設けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  4. 請求項1に記載のトロイダル型無段変速機において、
    前記円すいころ軸受の円すい台形状の転動体、若しくは、内外輪軌道面の少なくともいずれか一方の軸断面形状を、凸曲面としたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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