JP3697762B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、特に、画像形成動作と画像読取動作とを同時に実行可能な画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マルチジョブの登録が可能な画像形成装置である従来のマルチジョブ複写機の分野では、たとえば、USP5,097,341に記載されるようなメモリ内のジョブのプリント中にも次のジョブの読込動作を行なうことができるマルチジョブ複写機が開示されており、ジョブの登録時の処理については記載されているが、ジョブを中断し破棄する場合の処理については何ら具体的な提案がなされていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来のマルチジョブ複写機では、たとえば、読取ジョブとプリントジョブとを別々に登録し、これらのジョブを同時に実行することができる。したがって、2つのジョブが同時に実行されている場合、各ジョブごとにストップキーを持たすことにより各ジョブごとにジョブの停止を行なうことができるが、これでは、各ジョブごとにストップキーが必要となり、操作パネルのキー数が増加し、使用者にとって操作が煩雑となるという問題点がある。また、1つのキーで各ジョブを同時に停止させた場合、どちらのジョブに対して停止処理を行なうのかが決定できないという問題点があった。さらに、一般のユーザは、従来のシングルジョブ複写機の操作に慣れているため、マルチジョブ複写機を使用する場合でも、シングルジョブ複写機と極端に異なる操作ではその操作に違和感があるという問題点もある。
【0004】
本発明の目的は、操作パネルのキー数を増加することなく、シングルジョブ時の操作と違和感がなくマルチジョブ時の操作を行なうことができる画像形成装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の画像形成装置は、原稿画像を読取る画像読取手段と、前記画像読取手段によって読取られた画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された画像データに基づいて画像形成を行う画像形成手段と、前記画像読取手段による読取ジョブと前記画像形成手段によるプリントジョブとを並行して実行させる制御手段と、実行中のジョブの動作を停止させる停止指示手段と、前記停止指示手段によって読取ジョブとプリントジョブの両方の動作が停止された場合に、読取ジョブとプリントジョブのいずれかの動作を選択するための選択画面の表示を行い、読取ジョブとプリントジョブのいずれか一方の動作が停止された場合は、前記選択画面の表示を行わないように制御する表示制御手段と、前記選択画面に従って選択されたジョブの動作にかかわる画像データを前記記憶手段から消去するとともに、読取ジョブとプリントジョブのいずれか一方の動作が停止された場合は、停止されたジョブを消去する消去手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
上記の構成により、停止指示手段により実行中のすべての動作が停止され、画像読取手段と画像形成手段とが並行して動作しているときにのみ、読取ジョブとプリントジョブのいずれかの動作を選択するための選択画面の表示を行い、選択手段により停止された動作のうち所望の動作を選択し、消去手段により選択された動作にかかわる画像データが記憶手段から消去される。画像読取手段と画像形成手段とのいずれか一方のみ動作中であれば、停止指示手段により実行中の動作が停止されると、停止動作を選択するための選択画面の表示を行うことなく、消去手段により停止された動作にかかわる画像データが記憶手段から消去される。したがって、ユーザは停止指示手段の操作という1つの操作により画像読取手段と画像形成手段との動作を停止させ、その後選択手段により消去すべき画像データにかかわる動作を選択することができ、操作パネルのキーの数を増加することなく、シングルジョブ時の操作と違和感のないマルチジョブ時の操作を行うことが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態の画像形成装置であるマルチジョブ複写機について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態の複写機の全体構成を示す断面図である。
【0008】
図1を参照して、以下に説明する複写機は、自動原稿送り装置(以下、ADFと称す)500で原稿台ガラス18上に1枚ずつ搬送される原稿の画像を読取り、読取られた画像データに基づいてレーザビーム走査光学系(以下、光学系と称す)60を駆動し、感光ドラム71上に静電潜像を形成し、この潜像を現像するものである。
【0009】
具体的には、このデジタル方式の複写機は、原稿画像を読取って原稿データに変換する読取系10と、読取系10から送信される画像データを処理する画像データ処理ユニット20と、メモリユニット30と、メモリユニット30から送信される印字データに基づいて光学系60を駆動する印字処理ユニット40と、半導体レーザ62から放射されたレーザビームを感光体ドラム71上に走査する光学系60と、感光体ドラム71上に形成された潜像の現像および転写を行なう作像系70と、シート搬送系80と、原稿を搬送し、両面原稿の場合はその表裏を反転する機能を備えたADF500とを含む。そして、読取系10、画像データ処理ユニット20、およびメモリユニット30によって読取装置IRが構成され、印字処理ユニット40、光学系60、作像系70およびシート搬送系80によってプリンタ装置PRTが構成されている。
【0010】
読取系10は、原稿台ガラス18の下方を移動するスキャナ19に組付けられた露光ランプ11およびミラー12、第2および第3ミラー13a、13b、集光用のレンズ14、CCDアレイ等を用いた光電変換素子16、ならびにスキャンモータM2等から構成されている。なお、画像データ処理ユニット20およびメモリユニット30については後述する。
【0011】
印字処理ユニット40は、印字データに基づいて主走査方向に1ラインずつ光学系60を駆動する。
【0012】
光学系60は、印字処理ユニット40によって変調(オンまたはオフ)制御される半導体レーザ62と、半導体レーザ62から放射されたレーザビームを偏向走査するポリゴンミラー65と、偏向されたレーザビームの歪曲収差等を補正するfθレンズ69と、レーザビームを感光体ドラム71に導くミラー67a、67bとで構成されている。
【0013】
作像系70は、矢印方向に回転させる感光体ドラム71の周囲に、回転方向に沿って、帯電チャージャ72、現像器73、転写チャージャ75、および残留トナーのクリーナ76を配置したものである。なお、作像系70による作像プロセスは周知の技術であり、その説明は省略する。
【0014】
シート搬送系80は、シートを積層収容した自動給紙カセット81a、81b、シートを1枚ずつ給紙するためのローラ82a、82b、シート搬送通路83、タイミングローラ84、搬送ベルト85、トナー定着器86、排出ローラ87、および排紙トレイ88等で構成されている。シート搬送系80および感光体ドラム71は、メインモータM1によって駆動される。また、シート搬送通路83の要所には、シート検出センサが設置されている。
【0015】
ADF500は、原稿トレイ501、ピックアップローラ502、さばきローラ503、さばきパッド504、レジスタローラ505、搬送ベルト506、反転ローラ507、および排紙トレイ508によって構成されている。原稿トレイ501に載置された原稿は、最下層のものから1枚ずつ原稿台ガラス18上に搬送および停止され、読取系10によってその画像が読取られる。読取終了後、原稿は反転ローラ507の周囲を1回転して原稿台ガラス18上へ戻される。そのため、搬送ベルト506は、正逆回転可能とされている。また、原稿が原稿台ガラス18へ送り込まれる直前で、センサSE5によって原稿のサイズが検出される。
【0016】
以上の構成からなる複写機は、通常モードでは1枚の原稿の画像を読取って、その画像データに必要な補正を加えて印字データを生成し、この印字データを光学系60で出力し、1枚のシート状に画像を形成する。
【0017】
また、原稿読取が終了し、プリント処理のみ動作しているときに、新たなジョブのモード設定が可能である。このとき、スタートキーをオンすることでそのジョブに対する原稿を読取り、新たなジョブが登録され、プリント中のジョブがプリントが完了した時点で、登録された次のジョブが続けてプリントされる。
【0018】
図2は、本複写機の操作パネル90を示す図である。操作パネル90には、状態表示および各種のモード指定のための液晶表示器91、コピーの数値条件(枚数や倍率など)を入力するためのテンキー92、数値条件を標準値に戻すためのクリアキー93、コピーモードを初期化するためのパネルリセットキー94、コピー中止を指示するためのストップキー95、コピー開始を指示するためのスタートキー96が配置されている。コピーモードは、複写機の電源を投入した初期状態にあっては、通常モードに設定される。
【0019】
次に、複写機の制御部について説明する。図3および図4は、制御部の全体構成を示すブロック図である。制御部は、6個のCPU101〜107を中心として構成され、各CPU101〜107にはそれぞれ必要なプログラムを格納したROM111〜117およびプログラム実行時のワークエリアとなるRAM121〜127が設けられている。
【0020】
CPU101は、操作パネル90の各種操作キーからの信号の入力および表示に関する制御を行なう。CPU102は、画像データ処理ユニット20の各部分の制御を行なう。CPU103は、読取系10の駆動制御を行なう。
【0021】
CPU104は、印字処理ユニット40、光学系60、作像系70およびシート搬送系80の制御を行なう。シートサイズ検出センサSE11、SE12からの検出信号は、I/Oを介してCPU104に入力される。CPU105は、制御部の全体的なタイミング調整や動作モード設定のための制御を行なう。
【0022】
CPU106は、メモリユニット30を制御することによって画像データ処理ユニット20から転送された画像データに必要な加工を施して印字データとして生成し、印字処理ユニット40へ転送する。CPU107は、ADF500の制御を行なうものであり、シリアルI/Oを介してCPU101、102、105と接続されている。なお、原稿の給紙、搬送、排出等の指示は、CPU105によって行なわれる。
【0023】
次に、画像データを処理する各処理部について説明する。まず、画像データ処理ユニット20について説明する。画像データ処理ユニット20は、A/Dコンバータ、シューディング補正部、MTP補正、ガンマ補正等の画質補正、変倍、画像編集等の周知の画像補正部からなる。
【0024】
次に、メモリユニット30について図5を参照して説明する。メモリユニット30は、CPU106によって制御され、2値データを作成する2値化処理部302、画像メモリ304、管理テーブルMT1を作成するRAM126(図3参照)、それぞれ独立に動作可能な圧縮器311および伸長器312を有した符号処理部305、マルチポートを有した符号メモリ306、回転処理部307、および多値化処理部308により構成されている。
【0025】
画像データ処理ユニット20から転送された1ページ分の画像データD2は、まず、画像メモリ304に書込まれる。画像メモリ304に書込まれた画像データは、圧縮部311で圧縮され、符号メモリ306に書込まれる。符号メモリ306に書込まれた画像データは、CPU106の指示によって読出され、伸長部312により伸長された後、画像メモリ304に書込まれる。画像メモリ304に書込まれた印字データは、印字処理ユニット40へ転送され、光学系60が駆動して感光体ドラム71上に印字される。
【0026】
ところで、符号メモリ306は、RAM126に格納された管理テーブルMT1によって管理されている。符号メモリ306は、32Kバイト単位のメモリ領域に区分されており、書込と読出を同時に制御することを考慮し、各領域にはページごとの符号データが格納されている。
【0027】
図6および図7は、管理テーブルMT1と符号メモリ306との関係を示す図である。符号メモリ306は、32Kバイト単位のメモリ領域に区分されており、書込(読取時)と読出(プリント時)との同時制御を可能とすることを考慮して、それぞれの領域にはページごとの符号データが格納されている。
【0028】
管理テーブルMT1には、符号メモリ領域を示す番号、ページ番号、連結されている領域の番号、圧縮方式およびデータ長などの圧縮伸長に必要な各種の情報、ならびに、画像回転処理の要/不要等の情報が格納されており、これらの情報に基づいて符号メモリ306を動的に管理するようになっている。
【0029】
図6に示す前連結は、ページ内での32Kバイトごとの領域の前方向のつながりおよび最初の領域かどうかを示すものであり、FFで最初の領域、それ以外で前の領域番号を示している。同様に、後連結は、ページ内での32Kバイトごとの領域の後方向のつながりおよび最後の領域かどうかを示すものであり、FFで最後の領域、その以外で後の領域番号を示している。
【0030】
CPU106は、画像メモリ304から画像データを読出して圧縮する際に、管理テーブルMT1の情報を作成しながら圧縮器311を制御して画像データを符号メモリ306に書込む。また、CPU106は、符号メモリ306から画像データを読出すときに上記の書込とは逆の制御を行なう。すなわち、管理テーブルMT1内の情報は、1ページ分の情報がコピー部数だけ符号メモリ306から読出されると消去される。
【0031】
図8および図9は、基本的な画像データの書込/読出動作シーケンスを示す図である。各CPU101〜106の間でやり取りされる要求コマンド(Q)、レポート(A)、またはデータの流れを中心に説明する。なお、以下の図において、重要でない要求コマンドまたはレポートが省略されている場合がある。
【0032】
図8は、書込動作の動作シーケンスを示す図である。まず、全体のシーケンスを管理しているCPU105からCPU107に対して原稿交換要求を出す。これを受取ったCPU107は、原稿交換処理を行なう。搬送中の原稿が所定の位置まで達すると、CPU105に対して原稿セットレポートが出される。
【0033】
CPU105が、原稿セットレポートを受取ると、CPU105からCPU106に対してメモリ準備要求が出される。これを受けて、CPU105は、内部ハードウェアに対し、2値化処理のためのモード(たとえば、誤差分散法、地肌消去のためのしきい値、等)の設定、画像メモリ304への書込領域の開始アドレス、およびXYレングス情報などの設定を行なう。
【0034】
これらの設定が終わって準備が完了すると、CPU106からCPU105に対してメモリ準備完了レポートが出力される。これを受けて、CPU105は、CPU106およびCPU102に対して読取要求を出力する。さらに、CPU102からCPU103に対してスキャン要求が出され、これによってスキャンが開始される。
【0035】
スキャンによって原稿の画像領域に達すると、CPU102により設定された画像処理モードに応じて、読取データ(画像データD2)がメモリユニット30に出力される。
【0036】
スキャンによる読取が終了すると、CPU106およびCPU102からCPU105に対して読取完了レポートがそれぞれ出力される。その後、CPU105からCPU106に対して圧縮要求が出される。これを受けてCPU106は、画像メモリ103からの読出アドレス、XYレングス情報、符号メモリ306への書込アドレス、および圧縮器311のモード(たとえばMH方式)などを設定し、起動をかける。これによって圧縮処理が行なわれ、符号データが符号メモリ306に格納される。圧縮処理が終わると、CPU106からCPU105に圧縮完了レポートが出される。
【0037】
図9は、基本的な画像データの読出動作シーケンスを示す図である。読出動作では、画像メモリ304から画像データが読出されて、プリント装置PRTへ出力され、用紙にプリントされる。
【0038】
まず、CPU105からCPU106に対して伸長要求が出される。これを受けて、CPU106は、符号メモリ306からの読出アドレス、データ量、画像メモリ306への書込アドレス、XYレングス情報、および伸長器312のモード設定(たとえばMH方式)等を設定し、起動をかける。これによって、伸長処理が行なわれ、画像データが画像メモリ304に書込まれる。このとき、画像データが管理テーブルMT1から合紙用原稿に対するデータと判断すると、CPU105に対して合紙用原稿データレポートが送られる。
【0039】
伸長処理が完了すると、CPU106からCPU105に伸長完了レポートが出力される。次に、CPU105からCPU106に対して、画像メモリ304から画像データを読出すためのメモリ準備要求が出力される。これを受けて、CPU106は、内部ハードウェアに対して、画像メモリ304から印字処理ユニット40へ画像データD3を出力するための回路処理のための設定、ならびに、画像メモリ304の読出領域の開始アドレスおよびXYレングス情報などの設定を行なう。
【0040】
これらの設定がおわって準備が完了すると、CPU106からCPU105に対してメモリ準備完了レポートが出力される。これを受けて、CPU105は、先に合紙用原稿画像レポートを受取っていれば、予め定められている合紙用の給紙口をCPU104に送る。さらに、CPU106およびCPU104に対してプリント要求が出され、CPU104からCPU105に用紙の搬送状態を知らせる給紙レポートが出力される。その後、画像メモリ304から読出された画像データD3がプリンタ装置PRTに出力され、プリントが行なわれる。このとき、管理テーブルMT1に「画像回転要」とあれば、90°回転された画像データがプリンタ装置PRTに出力されることになる。
【0041】
プリントが終了すると、CPU106およびCPU104からCPU105に対して、プリント完了レポートおよびイジェクト完了レポートが出力される。これを受けて、CPU105は、動作モードの関連からCPU105に対するメモリクリア要求などを出力する。
【0042】
次に、フローチャートに基づいて複写機の動作を説明する。図10は、CPU101のメインルーチンのフローチャートである。
【0043】
初期設定を行なった後(ステップS1、なお、以下「ステップ」を省略する)、内部タイマをスタートさせてルーチンの時間が一定となるように監視する(S2、S6)。この内部タイマに関する説明は、CPU102〜105、107について同様であるので、他のCPUに関する説明は以降省略する。そして、操作パネル90等に対して、入力制御処理および表示制御処理を行ない(S3、S4)、さらにその他の処理を行なう(S5)。なお、割込処理によって他のCPU102〜107との通信が行なわれる。
【0044】
図11〜図15は、図10に示す入力制御処理S3の中で本発明に関するキー処理についてのサブルーチンを示すフローチャートである。
【0045】
図11は、スタートキー96に関するフローチャートである。スタートキー96がオンされるとオンエッジを検出し(S11でYES)、原稿読取中でなければ(S12でYES)、CPU105に対してスタートレポートを発信する(S13)。
【0046】
図12は、ストップキー95に関するフローチャートである。ストップキー95がオンされるとオンエッジを検出し(S21でYES)、停止中でなく(S22でYES)かつ原稿読取中(S23でYES)、または、停止中でなく(S22でYES)、かつ、プリント中(S24でYES)ならば、CPU105に対してストップレポートを発信する(S25)。
【0047】
図13は、クリアキー93に関するフローチャートである。クリアキー93がオンされるとオンエッジを検出し(S31でYES)、原稿読取中でかつプリント中なら(S32でYES、S33でYES)、今の画面ナンバーを記憶し(S34)、データクリア画面に画面を書換える(S35)。なお、データクリア画面については図23を用いて後述する。一方、原稿読取中でかつプリント中でないときは(S32でYES、S33でNO)、CPU105に読取中画像データクリアレポートを送信する(S36)。また、原稿読取中でなくかつプリント中のときは(S32でNO、S37でYES)、CPU105にプリント中画像データクリアレポートを送信する(S38)。さらに、原稿読取中でなくかつプリント中でもないときは(S32でNO、S37でNO)、基数をクリアするために基数クリアレポートを送信する(S39)。
【0048】
図14は、パネルリセットキー94に関するフローチャートである。図14を参照して、パネルリセットキー94がオンされると、オンエッジを検出し(S41でYES)、原稿読取中でかつプリント中なら(S42でYES、S43でYES)、今の画面ナンバーを記憶し(S44)、データリセット画面に画面を書換える(S45)。一方、原稿読取中でかつプリント中でないときは(S42でYES、S43でNO)、CPU105に読取中画像データリセットレポートを送信する。また、原稿読取中でなくかつプリント中のときは(S42でNO、S47でYES)、CPU105にプリント中画像データリセットレポートを送信する(S48)。さらに、原稿読取中でなくかつプリント中でもないときは(S42でNO、S47でNO)、複写モードを初期化するためにパネルリセットレポートを送信する(S49)。
【0049】
図15は、取消キーに関するフローチャートである。なお、取消キーについて図23を用いて後述する。取消キーがオンされるとオンエッジを検出し(S51でYES)、画面を戻すために記憶していた画面ナンバーを読出し、前の画面に書換える(S52)。
【0050】
ここで、「プリント中」とは、メモリ上のプリントすべきジョブのプリント開始からメモリ上にプリントすべきデータがなくなるまでの状態をいう。また、「原稿読取中」とは、スタートキーがオンされたことにより原稿読取が開始されてから読取原稿をすべて読取るまでの状態をいう。また、「停止中」とは、ストップキーによりプリント動作と読取動作とが停止している状態をいう。したがって、「停止中」でも「プリント中」または「原稿読取中」の場合もある。以下の各説明でも上記のこれらの状態の定義を継承する。
【0051】
図16は、CPU105のメインルーチンのフローチャートである。CPU105は、他のCPUに対して起動または停止のコマンドおよび動作モードの設定を行ない、複写機の全体の動作を制御する。
【0052】
図16を参照して、割込による通信で入力されたデータをチェックした後にその内容を解析し(S63)、その内容に応じて、次に動作させるものがある場合など、起動コマンドや複写モードデータなどを新たなに設定するモード/コマンド設定処理を行なう(S64)。次に、送信によって出力するためにそのデータを出力エリアにセットする(S65)。
【0053】
図17〜図21は、図16に示すモード/コマンド設定処理(S64)の詳細を示すフローチャートである。特に、以下の説明では、受信した各レポートの処理(S71〜S83、S91〜S99、S101〜S112)とプリントのためのメモリ読出処理(S120〜S129、S131〜S143)とを中心に説明する。
【0054】
図17を参照して、まず、受信レポートの解析処理によりどのレポートを受信したかを解析し、各レポートに対応する処理を呼ぶ(S71)。S72〜S81の各処理は、スタートレポートに関する処理である。S72およびS73の判断により、停止中でなくかつプリント中なら(S72でYES、S73でYES)、ジョブ予約のためのスタートレポートであるため、読取ジョブポインタを次のブロックに移動させ、読取ページポインタを1ページ目にすることで、次のジョブの画像データを読取る準備を行なう(S74)。次に、読取ジョブポインタで指定されているブロックの格納エリアに予約ジョブのために設定された複写モードを記憶させる(S75)。次に、ADF500を使用するなら、ADF500に原稿を交換要求を送信する(S76〜S78)。ADF500が未使用なら、メモリユニット30にメモリ準備コマンドを送信し、原稿読取中にする(S82、S83)。
【0055】
また、停止中でなくかつプリント中でないときは、待機状態からのジョブのスタートであるため、読取ジョブポインタおよびプリントジョブポインタをトップ位置に初期化し、書込ポインタおよび読出ポインタも1ページ目に初期化し(S79、S80)、予約ジョブ時と同様にS75以下の各処理を行なう。停止中のときはジョブの再スタートであるため、停止中フラグをリセットし(S81)、各ポインタをそのままにして、S76以下の処理を行なう。なお、S82およびS83の処理は、原稿セットレポート受信時、または、ADF未使用時でスタートキーが押されたときの処理である。
【0056】
次に、図18を参照して、S91の処理は、メモリ準備完了レポート受信の処理である。メモリ準備完了レポートを受信すると、メモリユニット30と画像データ処理ユニット20とに原稿読取コマンドを送信する(S91)。
【0057】
次に、S92の処理は、読取完了レポート受信の処理である。読取完了レポートを受信すると、メモリユニット30に圧縮コマンドを送信する(S92)。
【0058】
次に、S93〜S96の処理は、圧縮完了レポート受信の処理である。すべての原稿の読取が完了していれば(S93でYES)、原稿読取中フラグをリセットする(S94)。読取るべき原稿が残っていて(S93でNO)、かつ、ADF500に次の原稿がある場合は(S95でYES)、ADF500に原稿交換コマンドを送信する(S96)。
【0059】
次に、S97およびS98の処理は、ストップレポート受信の処理である。ストップレポートを受信すると、ストップキーを受付けたことを各部に知らせ(S97)、停止中フラグをセットする(S98)。
【0060】
次に、S99の処理は、その他のレポート受信の処理である。その他のレポートを受信すると、そのレポートに応じて予め定められたその他のレポート処理を行なう(S99)。
【0061】
次に、図19を参照して、S101の処理は、置数クリアレポートの処理である。置数クリアレポートを受信すると、置数を1にセットして置数をクリアする(S101)。
【0062】
次に、S102およびS103の処理は、読取中画像データクリアレポート受信の処理である。読取中画像データクリアレポートを受信すると、読取中のジョブの画面データを破棄するために、書込ポインタをページ1にセットし(S102)、基数を1にセットする(S103)。
【0063】
次に、S104〜S106は、プリント中画像データクリアレポート受信の処理である。プリント中画像データクリアレポートを受信すると、プリント中のジョブの画像データを破棄するために、読出ポインタをページ1にセットし(S104)、プリントジョブポインタを次のブロックにセットし(S105)、基数を1にセットする(S106)。
【0064】
次に、S107の処理は、パネルリセットレポート受信の処理である。パネルリセットレポートを受信すると、各複写モードの初期化を行なう(S107)。
【0065】
次に、S108およびS109は、読取中画像データリセットレポート受信の処理である。読取中画像データリセットレポートを受信すると、読取中のジョブの画像データを破棄するために、書込ポインタをページ1にセットし(S108)、各複写モードの初期化を行なう(S109)。
【0066】
次に、S110〜S112の処理は、プリント中画像データリセットレポート受信の処理である。プリント中画像データリセットレポートを受信すると、プリント中のジョブの画面データを破棄するために、読出ポインタをページ1にセットし(S110)、プリントジョブポインタを次のブロックにセットし(S111)、各複写モードの初期化を行なう(S112)。
【0067】
次に、図20および図21を参照して、S120〜S129、S131〜S143に示すメモリ読出処理について説明する。まず、図20を参照して、現在の読出ステートを判断し、ステート番号に応じた各処理を行なう(S120)。
【0068】
S121〜S127の処理は、読出ステート0に対応する処理である。停止中でなく、かつ、メモリに読出データがあれば、読出ポインタを1ページにセットし、プリントジョブポインタで示されているブロックの複写モードをプリントモードとするため、プリントジョブプリンタで示されたブロックの複写モードをセットし、プリント中フラグをセットする(S121〜S126)。ここで、読出データがなければ(S122でNO)、プリントすべきジョブのプリントが完全に終了したとみなし、プリント中フラグをリセットする(S127)。
【0069】
次に、S128およびS129の処理は、読出ステート1の処理である。読出ステート1の場合、メモリユニット30に伸長コマンドを送信し(S128)、読出ステートを2にする(S129)。
【0070】
次に、S131〜S133は、読出ステート2の処理である。読出ステート2の場合、メモリユニット30からの伸長完了アンサーの受信を確認すると(S131でYES)、メモリユニット30にメモリ準備コマンドを送信し(S132)、読出ステートを3にする(S133)。
【0071】
次に、S134〜S136の処理は、読出ステート3の処理である。読出ステート3の場合、メモリユニット30からのメモリ準備完了アンサーの受信を確認すると(S134でYES)、メモリユニット30と印字処理ユニット40とにプリントコマンドを送信し(S135)、読出ステートを4にする(S136)。
【0072】
次に、S137〜S143の処理は、読出ステート4の処理である。読出ステート4の場合、印字ユニットからのプリント完了アンサーの受信を確認すると(S137でYES)、必要部数回アンサーを受信したなら(S138でYES)読出ポインタを1ページ増加させる(S139)。次に、全ページの読出が完了していれば(S140でYES)、プリントジョブポインタを次のジョブのブロックに移動させ(S141)、読出ステートを0にする(S142)。一方、全ページの読出が完了していなければ(S140でNO)、読出ステートを1にする(S143)。上記の各処理が終了した後、図20に示すS130において、その他のモード/コマンド処理が実行され、処理が終了する。
【0073】
図22は、メモリ上でのジョブデータの管理状態を示す図である。メモリは、5つのジョブエリアを持っており、ジョブが予約されると、読取ジョブポインタを左のジョブエリアに移動させ、そのエリアに予約された複写モードと読取ページデータとを記憶させていく。また、プリント時においては、プリントジョブポインタで示されているエリアの複写モードを読出し、その複写モードで記憶させているページデータをプリントしていく。全ページがプリントされると、次のジョブエリアにプリントジョブポインタを移動させ、読出データがあれば続けてプリントしていく。
【0074】
図23は、クリアキー93がオンされたときの液晶表示器91の表示画面すなわち、データクリア画面を示す図である。読取動作中でかつプリント動作中にストップキー95がオンされた後に、クリアキー93がオンされたとき、この画面を表示させる。したがって、使用者は、クリアキー93を押した後、読取中のジョブを破棄する場合は、選択キーL1をタッチし、または、プリント中のジョブを破棄する場合は選択キーL2をタッチすることにより、破棄すべきジョブの選択をシングルジョブ時と同様の操作性で選択することができる。また、取消キーL3をタッチすることにより、前の画面に書換えることができる。なお、パネルリセットキー94が押された場合も上記と同様である。
【0075】
上記のように、本発明による複写機では、読取動作とプリント動作とを同時に実行中に、ストップキー95により2つの動作を停止させた後、1つのクリアキー93等によりデータの破棄を指令し、液晶表示器91上に表示された選択キーL1およびL2の一方を選択することにより、破棄すべきデータとして読出中のジョブに対する画像データおよび設定モードデータ、およびプリント中のジョブに対する画像データおよび設定モードデータのうち一方を選択することが可能となる。したがって、操作パネルのキーの数を増加することなく、シングルジョブ時の操作と違和感がなく、マルチジョブ時においても読出動作に対応するデータまたはプリント動作に対応するデータのうち一方を破棄する操作を容易に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の複写機の全体構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す複写機の操作パネルを示す図である。
【図3】図1に示す複写機の制御部の全体構成の一部を示す図である。
【図4】図1に示す複写機の制御部の全体構成の他の一部を示す図である。
【図5】図1に示すメモリユニットの構成を示す図である。
【図6】管理テーブルの内容を示す図である。
【図7】符号メモリのデータ構成を示す図である。
【図8】基本的な画像データの書込動作シーケンスを示す図である。
【図9】基本的な画像データの読出動作シーケンスを示す図である。
【図10】CPU101のメインルーチンのフローチャートである。
【図11】スタートキーに関するフローチャートである。
【図12】ストップキーに関するフローチャートである。
【図13】クリアキーに関するフローチャートである。
【図14】パネルリセットキーに関するフローチャートである。
【図15】取消キーに関するフローチャートである。
【図16】CPU105のメインルーチンのフローチャートである。
【図17】図16に示すモード/コマンド設定処理の詳細を示す第1のフローチャートである。
【図18】図16に示すモード/コマンド設定処理の詳細を示す第2のフローチャートである。
【図19】図16に示すモード/コマンド設定処理の詳細を示す第3のフローチャートである。
【図20】図16に示すモード/コマンド設定処理の詳細を示す第4のフローチャートである。
【図21】図16に示すモード/コマンド設定処理の詳細を示す第5のフローチャートである。
【図22】メモリ上でのジョブデータの管理状態を示す図である。
【図23】クリアキーがオンされたときの液晶表示器の表示画面を示す図である。
【符号の説明】
101〜107 CPU
20 画像データ処理ユニット
30 メモリユニット
40 印字処理ユニット
90 操作パネル
91 液晶表示器
93 クリアキー
94 パネルリセットキー
95 ストップキー
L1、L2 選択キー
L3 取消キー
Claims (1)
- 原稿画像を読取る画像読取手段と、
前記画像読取手段によって読取られた画像データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データに基づいて画像形成を行なう画像形成手段と、
前記画像読取手段による読取ジョブと前記画像形成手段によるプリントジョブとを並行して実行させる制御手段と、
実行中のジョブの動作を停止させる停止指示手段と、
前記停止指示手段によって読取ジョブとプリントジョブの両方の動作が停止された場合に、読取ジョブとプリントジョブのいずれかの動作を選択するための選択画面の表示を行い、読取ジョブとプリントジョブのいずれか一方の動作が停止された場合は、前記選択画面の表示を行わないように制御する表示制御手段と、
前記選択画面に従って選択されたジョブの動作にかかわる画像データを前記記憶手段から消去するとともに、読取ジョブとプリントジョブのいずれか一方の動作が停止された場合は、停止されたジョブを消去する消去手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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