JP3696970B2 - 水性塗料用組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性塗料用組成物およびその製造方法に関し、特に、金属用の塗料組成物として、有機複合被覆鋼板塗料・PCM鋼板塗料・缶内面塗料として優れた塗膜を形成する自己乳化型の水性塗料用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機溶剤を用いる溶剤系塗料は、省資源、省エネルギ−、環境保全の点から、従来より使用を規制する方向にあり、さらには、水系の溶媒を用いる塗料への移行が望まれている。特に、金属表面を塗装する缶塗料などの場合、水系の溶剤を用いる塗料への移行が、エポキシ樹脂系塗料を中心に検討され、エポキシ樹脂の水溶性化に関して種々の方法が提案されている。例えば、特開昭53−1228号公報には、ベンゾイルパーオキサイド等のラジカル開始剤を用い、エポキシ樹脂とカルボキシル基含有モノマーを含むアクリル系モノマーを重合させ、エポキシ樹脂の脂肪族部位のグラフト化を行い、得られたポリマーを、アンモニア、アミン等の塩基性化合物を用いて水中に分散させる方法が開示されている。
【0003】
しかしながら、上記方法においては、安全性の高いエマルジョンを得るためにグラフト率を高める必要があり、製造時に、高価で爆発の危険の高いベンゾイルパーオキサイド等のラジカル重合開始剤を、大量に使用しなければならないという欠点があった。
【0004】
そこで、特開昭55−3481号公報、特開昭55−3482号公報等には
アミン系触媒の存在下で、カルボキシル基含有ビニルポリマーと、エポキシ樹脂のエポキシ基と反応させてエステル化を行い、実質上、エポキシ基を有しないカルボキシル基含有ビニルポリマー変性エポキシ樹脂を得、これを塩基で中和して水中に分散させる方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特開昭55−3481号公報等に記載の方法では、主骨格であるエポキシ樹脂が有するエポキシ基が実質的に完全に消費されるまでエステル化反応が進行し、高分子量化ないしは高架橋化された樹脂が生成することとなる。特に、缶用塗料は、塗膜の硬度とともに加工に耐え得る可撓性が要求されるが、高分子量化ないしは高架橋化した樹脂塗料は、得られる塗膜の可撓性に劣り、加工性に問題がある。
【0006】
また、これらの組成物を缶内面用塗料に使用して塗装した場合、主成分のエポキシ樹脂やアクリル系樹脂に起因する低分子量化合物が缶内容物に溶出し、食品衛生面における問題点があった。さらに、このような低分子量化合物の溶出を防止するためには、塗膜の完全硬化が必要であり、そのため、高温で焼付を行う必要があり、焼付に多量のエネルギーを要し、焼付スピードも遅くなり生産性の低下の原因となる等の問題があった。
【0007】
一方、缶塗料と同種の金属表面の防食塗料である有機複合被覆鋼板用の塗料やPCM鋼板用塗料は、水性溶媒を用いる塗料への移行を目的として、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等が検討され、エポキシ樹脂についての検討は、あまり報告されていない。例えば、特開平5−301070号公報には、エマルジョン中にエポキシ樹脂が使用されている例が記載されている。しかし、この特開平5−301070号公報に記載の技術においては、エポキシ樹脂は硬化剤として使用されているのであり、いわゆる主剤としてのメインバインダ−にはなり得ていない。
【0008】
また、特開平6−145559号公報に記載の技術においても、エポキシ樹脂が使用されているが、これも低分子量のエポキシ樹脂を乳化剤で強制乳化させた従来のエポキシエマルジョンである。また、エポキシの全樹脂に対する組成割合の1割程度と添加剤または改質剤の域を出ておらず、エポキシ樹脂は、メインバインダ−として使用されているものではない。
【0009】
そこで、本発明の目的は、経時安定性に優れ、塗膜を低温で硬化させることができ、得られる硬化塗膜が金属素地との密着性および上塗り塗料との密着性にも優れ、しかも耐食性に優れる、金属塗料用の水性塗料用組成物およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来技術の欠点を認識し、さらにはメインバインダ−となる組成物を見いだすべく鋭意研究を重ねたところ、特定の樹脂組成物が、経時安定性に優れ、塗膜を低温で硬化させることができ、さらに諸物性が優れた水性塗料として使用し得るという知見を得、この知見に基づいて本発明を完成させた。
【0011】
すなわち、本発明は、芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、1価のカルボキシル基を含有する化合物(B)と、多価カルボキシル基含有化合物(C)とを化学的に結合せしめてなる、実質上エポキシ基を含有しない反応生成物(D)に、芳香族系エポキシ樹脂(A−2)および芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)を添加して混合物(F)を得、この混合物(F)を塩基性化合物(G)によって中和し、水中に自己乳化せしめてなる水性塗料用組成物を提供するものである。
【0012】
また、本発明は、前記水性塗料用組成物の製造方法として、芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、1価のカルボキシル基を含有する化合物(B)と、多価カルボキシル基含有化合物(C)とを、アンモニアまたはアミン類の触媒の存在下または不存在下、反応温度70〜160℃で(B)と(A−1)の当量比が0.2<(B)/(A−1)<0.8、かつ(A−1)と(C)の固形分の重量比が0.5<(A−1)/(C)<5を満足するように化学的に結合せしめてなる、実質上エポキシ基を含有しない反応生成物(D)に、芳香族系エポキシ樹脂(A−2)および芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)を、下記式:
(D)+(E)+(A−2)=100
0<(E)+(A−2)≦80
0<(A−2)≦80
で示す重量割合となるように添加した混合物(F)を調製し、この混合物(F)を塩基性化合物(G)で中和した後、さらに、転相乳化により、エマルジョン粒子の粒径1.0μm以下、粘度1000mPa・s以下とする水性塗料用組成物の製造方法を提供するものである。
【0013】
以下、本発明の水性塗料用組成物(以下、「本発明の組成物」という)およびその製造方法について詳細に説明する。
【0014】
本発明の組成物の調製において、反応生成物(D)の生成に使用される芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、後段の反応生成物(D)と混合される芳香族系エポキシ樹脂(A−2)は、樹脂骨格に芳香族炭化水素に由来する構造単位を有し、かつエポキシ基を有するものであれば特に限定されない。この芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、芳香族系エポキシ樹脂(A−2)とは、同一のものでもよく、異なるものでもよい。この芳香族系エポキシ樹脂(A−1)および(A−2)の具体例として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等が例示される。
【0015】
この芳香族系エポキシ樹脂(A−1)および(A−2)は、通常、1分子中に平均1.1〜2.0個のエポキシ基を有し、数平均分子量が700以上、好ましくは1400以上であるものである。
【0016】
また、本発明の組成物に使用される芳香族系エポキシ樹脂(A−1)または(A−2)として、分子量が大きいものを必要とする場合には、フェノール類、特に、ビスフェノールAからなるものが有用である。原料のエポキシ樹脂のエポキシ基の濃度に対して、過剰量のビスフェノールAを用いることで、末端に水酸基を有し、かつ分子量の大きい芳香族系エポキシ樹脂(A−1)または(A−2)を得ることが可能となる。また、ビスフェノ−ルAの水酸基の濃度に対して、過剰量の原料エポキシ樹脂を用いれば、末端にエポキシ樹脂を有し、かつ分子量の大きい芳香族系エポキシ樹脂(A−1)または(A−2)を得ることが可能となる。
【0017】
本発明の組成物に用いられる1価のカルボキシル基を含有する化合物(B)は、分子骨格にカルボキシル基を有するものであり、特に限定されない。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸等のα,β−不飽和カルボン酸、あるいは脱水ヒマシ油脂肪酸、あまに油脂肪酸等の共役二重結合を有する脂肪酸などが挙げられる。また、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブチル酸、バレリアン酸、カプロン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸等の脂肪族カルボン酸、あるいは安息香酸等の芳香族カルボン酸などが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても用いられる。これらの中でも、アクリル酸およびメタクルリ酸が、共重合性があるため、塗膜にした際の防食性および上塗り密着性の向上に有効である点で、好ましい。
【0018】
本発明の組成物に用いられる多価カルボキシル基含有化合物(C)は、樹脂骨格にカルボン酸構造単位を有し、少なくとも2種の共重合性モノマーを重合したものであり、例えば、(i)カルボキシル基含有ビニルモノマー、(ii)芳香族系ビニルモノマー、ならびに(iii )α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステルおよびN−ヒドロキシアルキルアミドからなる群から選ばれる少なくとも2種のモノマーを重合させてなるものである。例えば、これらのモノマーまたはその混合物を、得られる重合物がカルボキシル基および/または水酸基を有するように組合せ、有機溶媒中で、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド等のラジカル重合開始剤を用いて、60℃〜150℃の温度で重合または共重合せしめることにより得ることができるものである。
【0019】
(i)カルボキシル基含有ビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
【0020】
(ii)芳香族系ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン2−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン系モノマーなどが挙げられる。
【0021】
(iii)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミン、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸エステル類などが挙げられる。
【0022】
また、 (iii)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等のヒドロキシルアルキルエステルモノマーなどが挙げられる。
【0023】
さらに、 (iii)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のN−ヒドロキシアルキルアミドとしては、例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリル系モノマーなどが挙げられる。
【0024】
この多価カルボキシル基含有化合物(C)中の(i)カルボキシル基含有ビニルモノマーの含有量は、多価カルボキシル基含有化合物(C)の製造時に適切な範囲の粘度となる点で、好ましくは25〜75重量%であり、さらに好ましくは30〜60重量%である。さらに、多価カルボキシル基含有化合物(C)中の(i)カルボキシル基含有ビニルモノマーの含有量がこの範囲であると、水性媒体中における分散安定性に優れ、塗装して耐溶剤性に優れる塗膜が得られ、缶内面に塗装した場合のフレーバー性も良好であり、耐水性に優れ、特に有機複合被覆鋼板に使用して優れた耐食性を有する塗膜を得ることができる水性塗料用組成物が得られるため、好ましい。
【0025】
また、この多価カルボキシル基含有化合物(C)中の(iii) α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルエステルとして、水酸基を含有するビニルモノマ−の含有量は、多価カルボキシル基含有化合物(C)の製造時の粘度が適正な範囲となるため製造が容易である点で、好ましくは1〜5重量%であり、さらに好ましくは2〜4重量%である。さらに、多価カルボキシル基含有化合物(C)中の水酸基含有ビニルモノマーの含有量がこの範囲であると、水性媒体中における分散安定性に優れ、塗装して耐溶剤性に優れる塗膜が得られ、特に有機複合被覆鋼板に使用して優れた耐食性を有する塗膜を得ることができる水性塗料用組成物が得られるため、好ましい。
【0026】
この多価カルボキシル基含有化合物(C)は、芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と1価のカルボキシル基含有化合物(B)との反応時にゲル化を生じるおそれがなく、また、本発明の組成物を塗装して適正な架橋密度を有する加工性に優れる塗膜が得られる点で、重量平均分子量が3000〜50000、好ましくは5000〜20000の範囲のものである。また、この多価カルボキシル基含有化合物(C)の酸価は固形分換算で25〜450(KOHmg/g)、好ましくは250〜370のものが適当である。
【0027】
本発明において、芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、1価のカルボキシル基を含有する化合物(B)と、多価カルボキシル基含有化合物(C)とを化学的に結合せしめてなる反応生成物(D)は、例えば、アンモニアまたはアミン類の触媒の存在下あるいは不存在下に、芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、1価のカルボキシル基含有化合物(B)との当量比が0.2<(B)/(A−1)<0.8、かつ芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、多価カルボキシル基含有化合物(C)との固形分の重量比が0.5<(A−1)/(C)<5の範囲を満足するように調整し、反応温度70℃〜160℃、好ましくは90℃〜130℃で反応させることにより得ることができる。
【0028】
この反応生成物(D)の生成において、触媒として用いられるアンモニアまたはアミン類としては、例えば、エチルアミン、ブチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン類;2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、ジメチルアミノメチルプロパノール等のアルコールアミン類;モルホリン;また、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の多価アミンなどが挙げられる。このアンモニアまたはアミン類を触媒として使用する場合、その使用量は、通常、前記の芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、1価のカルボキシル基を含有する化合物(B)と、多価カルボキシル基含有化合物(C)との反応において、反応混合物中に存在するカルボキシル基とエポキシ基とが理論的に反応した場合の残存カルボキシル基の量に対して0.1〜10倍程度となる量であり、好ましくは0.5〜0.95倍程度となる量である。
【0029】
次に、本発明においては、下記の▲1▼〜▲2▼の方法にしたがって、水性塗料用組成物を得ることができる。
▲1▼ 反応生成物(D)と芳香族系エポキシ樹脂(A−2)との混合物(F−1)を、塩基性化合物(G)によって中和して水中に自己乳化せしめて製造する。
▲2▼ 反応生成物(D)と芳香族系エポキシ樹脂(A−2)および芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)との混合物(F)を、塩基性化合物(G)によって中和して水中に自己乳化せしめて製造する。
【0030】
本発明の組成物の調製は、前記の▲1▼〜▲2▼のいずれの方法にしたがって行ってもよく、特に制限されない。特に、これらの方法の中でも、▲1▼の方法が、水中に自己乳化する際に、転相点に達するまでの粘度の上昇が小さいため、乳化を容易に行うことができる点で、好ましい。
【0031】
前記の▲1▼の方法において用いられる芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)は、樹脂骨格に1級水酸基を含有し、エポキシ基を実質上含有しないものであり、芳香族系エポキシ樹脂のエポキシ基を末端停止剤で変性することによって得られるものである。原料となる芳香族系エポキシ樹脂は、樹脂骨格に芳香族炭化水素に由来する構造単位を有するものであればよく、特に限定されない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等が例示される。この芳香族系エポキシ樹脂は、通常、1分子中に平均で1.1〜2.0個のエポキシ基を有し、数平均分子量が、700以上、好ましくは1400以上であるものである。
【0032】
芳香族系エポキシ樹脂のエポキシ基を変性するために用いられる末端停止剤としては、例えば、フェノール類、カルボン酸類、第1級アミン類、第2級アミン類、メルカプタン類、アルコール類、水等の反応性の水素原子を有するもの、あるいはアルキルハライド、グリニャール試薬、アルキルリチウム等の求核試薬などの反応性の水素原子を有しないものが利用できる。
【0033】
メルカプタン類としては、例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタンプロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、アクリルメルカプタン、ベンジルメルカプタン等が挙げられる。
アルコール類としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、ベンジルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、メチルカルビトール等が挙げられる。
アルキルハライド類としては、例えば、メチルクロライド、エチルクロライドプロピルクロライド、メチルブロマイド、エチルブロマイド等が挙げられる。
グリニャール試薬としては、例えば、メチルマグネシウムブロマイド、エチルマグネシウムブロマイド、プロピルマグネシウムブロマイド、ヘンジルマグネシウムブロマイド等が挙げられる。
アルキルリチウム等としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム等が挙げられる。
【0034】
末端停止剤として用いられるフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、アルキルモノフェノール、レゾルシノール等が挙げられる。
【0035】
カルボン酸類としては、例えば、安息香酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸等、また、ヒマシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ト−ル油脂肪酸、亜麻仁油脂肪酸、綿実油脂肪酸等の動植物油脂肪酸などのモノカルボン酸化合物、グルタル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、グリコ−ル酸、酒石酸等の多価カルボン酸化合物などが挙げられる。
【0036】
また、第1級アミン類または第2級アミン類としては、例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン等のヒドロキシルアミン、また、プロピルアミン、エチルアミン、ジプロピルアミン、ジエチルアミン等のアルキルアミンなどが挙げられる。
【0037】
芳香族系エポキシ樹脂の分子量を増大することが必要な場合には、末端停止剤として、フェノール類、特にビスフェノールAが有効である。原料の芳香族系エポキシ樹脂のエポキシ基の濃度に対して、過剰量のビスフェノールAを用いることで、分子量の増大と芳香族系エポキシ樹脂の有するエポキシ基の封止を行うことができる。また、分子量を増大することが必要でない場合には、末端停止剤としてモノカルボン酸化合物、第1級および第2級アミンを使用することが、エポキシ基との反応性が高いので有効である。
【0038】
芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)の調製に際しては、芳香族系エポキシ樹脂のエポキシ基を変性するための末端停止剤は、1種のみでもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
【0039】
また、この末端停止剤は、芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)の数平均分子量が350〜40000、エポキシ基が1分子中に平均0個〜0.2個、1級水酸基が1分子中に平均0.01個〜4.0個となる量で用いられる。芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)のエポキシ基の量がこの範囲であると、エポキシ基の開環反応による水性分散体の不安定化や塗膜劣化を防止できるのでより好ましい。芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)中の1級水酸基がこの範囲であると、過剰なエステル化反応による網目構造を有したミクロゲル体の発生を抑制できるのでより好ましい。
【0040】
本発明において、混合物(F)中の反応生成物(D)、芳香族系エポキシ樹脂(A−2)、および芳香族系ポリオール樹脂(E)の重量割合は、下記式で示される範囲となるように調整される。
(D)+(E)+(A−2)=100
0<(E)+(A−2)≦80
0<(A−2)≦80
好ましくは、
1≦(E)+(A−2)≦80
1≦(A−2)≦80
より好ましくは、
30≦(E)+(A−2)≦70
20≦(A−2)≦70
であり、また、(E)は、
好ましくは、0≦(E)≦50
より好ましくは、0≦(E)≦40
である。
【0041】
混合物(F)の調製に際して、芳香族系エポキシ樹脂(A−2)および芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)を反応生成物(D)に添加混合すれば、反応生成物(D)の調製における多価カルボキシル基含有化合物(C)の使用量を低減することができ、本発明の組成物中における含有量が減少することで、本発明の組成物を塗布してなる塗膜の硬化反応後のフリ−なカルボキシル基が減少し、ゲル分率が高くなる。そのため、耐水性、耐薬品性、密着性等の塗膜物性が向上し、好ましい。
【0042】
本発明の組成物の調製において、混合物(F)は、前記のとおり、反応生成物(D)と、芳香族系エポキシ樹脂(A−2)および芳香族ポリオール樹脂(E)とを混合して調製され、さらに塩基性化合物(G)で中和して水中に自己乳化され乳化物を形成する。反応生成物(D)と、芳香族系エポキシ樹脂(A−2)および芳香族ポリオール樹脂(E)との混合は、特に制限されず、例えば、バッチ式の反応器中で、タービン翼、リボン翼、パドル翼、プロペラ翼等の攪拌翼を使用して攪拌混合する等の方法にしたがって行なうことができる。
【0043】
また、塩基性化合物(G)による中和は、混合物(F)中に存在する過剰のカルボキシル基を、塩基性化合物(G)としてアンモニアもしくはアミン類を用いて、アンモニウム塩またはアミン塩として行なわれる。この中和は、好ましくは、本発明の水性塗料用組成物のpHが5〜11となる量のアンモニアもしくはアミン類を加えて行われる。
【0044】
塩基性化合物(G)として用いられるアミン類としては、例えば、エチルアミン、ブチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン類;2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、ジメチルアミノメチルプロパノール等のアルコールアミン類;モルホリン;また、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の多価アミンなどが挙げられる。
【0045】
さらに、中和された混合物(F)の乳化は、常用の装置中で、水または温水を滴下しながら、転相点の最適温度、通常、50〜90℃の範囲で攪拌する等の方法にしたがって行なうことができる。また、高攪拌が可能な市販の乳化機を使用して行ってもよい。この乳化によって、得られる本発明の組成物は、粒径1.0μm以下のエマルジョン粒子を有し、かつ、粘度1000mPa・s以下、好ましくは粒径0.7μm以下、かつ、粘度500mPa・s以下のものである。
【0046】
本発明の組成物は、水性媒体を加えて分散せしめて水性塗料として用いる。ここで、水性媒体とは、少なくとも10重量%以上が水である水単独、もしくは水と親水性有機溶剤との混合物を意味する。親水性有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタノール等のアルキルアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール等のエーテルアルコール類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエーテルエステル類、また、オキサン、ジメチルホルムアミド、ジアセトンアルコール等が使用される。
【0047】
本発明の組成物において、中和された混合物(F)/水の混合割合は、通常、約25/75程度であり、使用目的、使用条件等に応じて、乳化後、減圧留去等により、使用した水性媒体を減じたり、あるいは追加添加により増量することによって、適宜、その混合割合を調整することができる例えば、中和された混合物(F)/水性媒体の割合を良好な安定性を有する水性塗料用組成物とするために、好ましくは5/95〜70/30、さらに好ましくは20/80〜50/50とすることができる。
【0048】
本発明の水性塗料用組成物は、顔料を加えて水性塗料として用いることができる。用いられる顔料は、特に制限されず、公知の各種顔料が用いられる。また、本発明の組成物には、水性塗料としての前記特性を損なわない限りにおいて、必要に応じて、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン、メチロール化ベンゾグアナミン樹脂、メチロール化尿素樹脂等の水性のアミノプラスト樹脂、ブロックトリレンジイソシアネ−ト、ブロックジフェニルジイソシアネ−ト、ブロックヘキサメチレンジイソシアネ−トなどのブロックイソシアネ−ト類、およびフェノール樹脂等の硬化剤あるいは塗装性を改良するための界面活性剤、消泡剤などを添加することができる。
【0049】
本発明の組成物を塗装して塗膜を形成する被塗装対象は、特に制限されない。
特に、本発明の組成物は、未処理鋼板、亜鉛ニッケル鋼板、亜鉛鉄板、ブリキ鉄板等の処理鋼板に塗装して硬化塗膜を形成する塗料として好適である。塗装方法は、特に制限されず、例えば、エアスプレー、エアレススプレー、静電スプレー等のスプレー塗装、浸漬塗装、ロールコーター塗装、電着塗装等のいずれの方法も可能であり、特に制限されない。また、硬化塗膜の形成のための焼付条件は、好ましくは温度100℃〜240℃、時間10秒〜30分の範囲から選択することができる。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例により説明する。なお、文中の「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を示す。また、各実施例および比較例を通じて、塗料あるいは塗料板の評価は、特記する場合を除き、以下の方法にしたがって行った。結果を表1に示す。
【0051】
(塗装板の評価)
(1)耐食性の評価
▲1▼塗装板の作製
実施例または比較例で得られる水性塗料用組成物に、水を添加して固形分含有量が10%の樹脂ワニスを調製する。この樹脂ワニスを、No. 5のバーコーターを用いて、厚さ0.8mmの亜鉛メッキ鋼板の表面に塗布し、20秒後に鋼板が120℃になるように焼き付け処理して、樹脂ワニスを硬化させて、
厚さ約1〜2μmの硬化塗膜を有する塗装板を製造する。
▲2▼評価
この塗装板の一部を、35℃で5%の食塩水による200時間連続塩水噴霧
試験に供した後、下記の基準で評価する。
異常のないもの…………………◎ わずかに腐食のみられるもの…○
かなり腐食のみられるもの……△ 全体に腐食のみられるもの……×
【0052】
(2)密着性の評価
▲1▼塗装板の作製
耐食性の評価に用いたものと同じ塗装板の硬化塗膜の上に、No. 60のバ−コ−タ−を用いて、メラミンアルキッド樹脂を塗布し、130℃で20分間焼付処理して、メラミンアルキッド樹脂を硬化させて、厚さが約35〜40μmの塗膜を形成して、塗装試料を作製する。(以下、この塗装試料を「メラミンアルキッド−処理無し」という)
【0053】
実施例または比較例で得られる水性塗料用組成物に、水を添加して固形分含有量が10%になるように調製する。これをNo. 5のバーコーターを用い、厚さ0.8mmの亜鉛メッキ鋼板上に塗布し、20秒後に鋼板が120℃になるように焼き付け硬化させて、厚さが約1〜2μmの硬化塗膜を有する塗装板を製造する。さらに、硬化塗膜の上に、静電塗装装置を用いて、ポリエステル系粉体塗料を塗布し、180℃×20分間焼付硬化させて、厚さが約35〜40μmの塗膜を形成して、塗装試料を作製する。(以下、この塗装試料を「ポリエステル−処理無し」という)
【0054】
実施例または比較例で得られる水性塗料用組成物に、水を添加して固形分含有量が10%になるように調製する。これをNo. 5のバーコーターを用い、厚さ0.8mmの亜鉛メッキ鋼板上に塗布し、20秒後に板が120℃になるように焼き付け硬化させて、厚さが約1〜2μmの硬化塗膜を有する塗装板を製造する。さらに、硬化塗膜の上に、静電塗装装置を用いて、エポキシポリエステル系粉体塗料を塗布し、165℃×20分間焼付硬化させて、厚さが約35〜40μmの塗膜を形成して、塗装試料を作製する。(以下、この塗装試料を「エポポリ−処理無し」という)
【0055】
実施例または比較例で得られる水性塗料用組成物に、水を添加して固形分含有量が10%になるように調製する。これをNo. 5のバーコーターを用い、厚さ0.8mmの亜鉛メッキ鋼板上に塗布し、20秒後に鋼板が120℃になるように焼き付け硬化させて、厚さが約1〜2μmの硬化塗膜を有する塗装板を製造する。この塗装板を、2%ケイ酸ナトリウム水溶液に60℃で30秒間浸せき後、イオン交換水で洗浄し窒素ガスで乾燥させる。その後、硬化塗膜の上に、No. 60のバ−コ−タ−を用いて、メラミンアルキッド樹脂を塗布し、130℃で20分間焼付硬化させて、厚さが約35〜40μmの塗膜を形成して、塗装試料を作製する。(以下、この塗装試料を「メラミンアルキッド−処理有り」という)
【0056】
実施例または比較例で得られる水性塗料用組成物に、水を添加して固形分含有量が10%になるように調製する。これをNo. 5のバーコーターを用い、厚さ0.8mmの亜鉛メッキ鋼板上に塗布し、20秒後に鋼板が120℃になるように焼き付け硬化させて、厚さが約1〜2μmの硬化塗膜を有する塗装板を製造する。この塗装板を、2%ケイ酸ナトリウム水溶液に60℃で30秒間浸せき後、イオン交換水で洗浄し窒素ガスで乾燥させる。その後、硬化塗膜の上に、静電塗装装置を用いて、ポリエステル系粉体塗料を塗布し、180℃で20分間焼付硬化させて、厚さが約35〜40μmの塗膜を形成して、塗装試料を作製する。(以下、この塗装試料を「ポリエステル−処理有り」という)
【0057】
実施例または比較例で得られる水性塗料用組成物に、水を添加して固形分含有量が10%になるように調製する。これをNo. 5のバーコーターを用い、厚さ0.8mmの亜鉛メッキ鋼板上に塗布し、20秒後に鋼板が120℃になるように焼き付け硬化させて、厚さが約1〜2μmの硬化塗膜を有する塗装板を製造する。この塗装板を、2%ケイ酸ナトリウム水溶液に60℃で30秒間浸せき後、イオン交換水で洗浄し窒素ガスで乾燥させる。その後、硬化塗膜の上に、静電塗装装置を用いて、エポキシポリエステル系粉体塗料を塗布し、165℃で20分間焼付硬化させて、厚さが約35〜40μmの塗膜を形成して、塗装試料を作製する。(以下、この塗装試料を「エポポリ−処理有り」という)
【0058】
▲2▼評価−1(碁盤目テスト)
塗装試料の塗膜面に、ナイフを用いて約1mmの巾で、縦および横それぞれ11本の切り目を入れ、100個の碁盤目を形成する。次に、24mm幅のセロハン粘着テープを、この塗膜面に接着させた後、セロハン粘着テープを強く剥離し、100を分母とし、碁盤目の未剥離数を分子とする分数で、密着性の指標として示す。(以下、「1次」という)
【0059】
▲3▼評価−2
塗装試料の一部を、沸騰水に2時間浸せきした後、上記評価−1の碁盤目テストを行い、また、ブリスタ−の状況を判定した。(以下、「2次」という)
【0060】
(実施例1)
−多価カルボキシル基含有化合物(C)溶液の調製−
窒素ガスで置換した四ツ口フラスコに、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テル500部を仕込み、150〜160℃に加熱し、その温度を保ちつつ、スチレン104部、アクリル酸エチル50部、メタクリル酸311部、ヒドロキシエチルメタクリレ−ト32部、およびジクミルパ−オキサイド5.5部を混合した均一溶液を、2時間かけて四ツ口フラスコに徐々に適下して反応させた。適下終了後、温度を保って6時間攪拌して反応を継続させた後、減圧下で反応混合物からエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルおよび未反応のビニルモノマ−を留去した。次に、反応混合物を室温まで冷却させたところ、酸価(樹脂100%換算)307KOHmg/1g、固形分52.1%の多価カルボキシル基含有化合物の溶液を得た。また、生成した多価カルボキシル基含有化合物の重量平均分子量は約8000、カルボン酸単位の含有量47%であった。
【0061】
−芳香族ポリオール樹脂(E)溶液の調製−
窒素ガスで置換した四ツ口フラスコに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量:約3200、エポキシ当量:約2700g/eq)1000部、およびキシレン200部を仕込み、徐々に加熱して内温を120℃まで上げ、1時間撹拌して反応混合物を完全に溶解させた後、さらに150℃まで徐々に加熱した。内温が150℃に到達した後、ジエタノ−ルアミン38.9部を1時間かけて適下し、さらに6時間反応させた。次に、反応混合物に、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テル492.6部を添加して溶解させた後、室温まで冷却させたところ、エポキシ当量が30000g/eq以上、かつ固形分60%の芳香族ポリオール樹脂の溶液を得た。また、生成した芳香族ポリオール樹脂の数平均分子量は3300、1分子当りのエポキシ基の個数は平均0.1個以下であった。
【0062】
−水性塗料用組成物の調製−
窒素ガスで内部を置換した四ツ口フラスコに、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250g/eqのビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂360部、メタクリル酸6.9部、前記に得られた多価カルボキシル基含有化合物溶液(固形分52.1%)345部、ならびにエチレングリコールモノブチルエーテル375部を仕込み、徐々に加熱して内温を130℃まで上げ、1時間撹拌して完全に溶解させた。その後、110℃まで徐々に冷却した。内温が110℃に到達した後、ジメチルアミノエタノ−ル74.2部を添加した。さらに、110℃で3時間反応させた。この時の反応混合物の酸価(樹脂100%換算)を測定したところ、92KOHmg/1gであった。
次に、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250のビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂420部、前記に得られた芳香族ポリオール樹脂溶液(固形分60%)400部、ならびにプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル380部を混合し、温度を保って1時間撹拌して完全に溶解させた溶液を調製した。この溶液を、上記の反応混合物中に添加し、100℃で1時間保持した後、イオン交換水3720部を徐々に添加しながら分散機を用いて乳化させた。このとき、固形分20%の乳白色の分散液が得られた。その後、減圧下で溶剤のエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルとプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルを水とともに留去し、溶剤の総量が固形量の2.7分の1に減少するまで、固形分が30%を超える毎にイオン交換水を加えて減圧留去を行い、水性塗料用組成物を調製した。得られた水性塗料用組成物は、固形分27.7%、粘度820mPa・s、溶剤含量9%以下、平均粒子径0.36μmのものであった。また、この水性塗料用組成物を、常温で3ヶ月間保存したが、異常は認められなかった。
【0063】
(実施例2)
−多価カルボキシル基含有化合物(C)溶液の調製−
窒素ガスで内部置換した四ツ口フラスコに、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テル500部を仕込み、140〜150℃に加熱し、その温度を保ちつつ、スチレン104部、アクリル酸エチル50部、メタクリル酸311部、ヒドロキシエチルメタクリレ−ト32部、およびジクミルパ−オキサイド5.5部を混合した均一溶液を、2時間かけて四ツ口フラスコに徐々に適下して反応させた。適下終了後、温度を保って6時間攪拌して反応を継続させた後、減圧下で反応混合物からエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルおよび未反応のビニルモノマ−を留去した。次に、反応混合物を室温まで冷却させたところ、酸価(樹脂100%換算)328KOHmg/1g、固形分47.0%の多価カルボキシル基含有化合物の溶液を得た。また、生成した多価カルボキシル基含有化合物の重量平均分子量は約14000、カルボン酸単位50%であった。
【0064】
−水性塗料用組成物の調製−
窒素ガスで内部置換した四ツ口フラスコに、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250g/eqのビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂360部、メタクリル酸6.9部、前記に得られた多価カルボキシル基含有化合物(固形分47.0%)383部、ならびにエチレングリコールモノブチルエーテル337部を仕込み、徐々に加熱して内温を130℃まで上げ、1時間撹拌し完全に溶解させた。その後、110℃まで徐々に冷却した。内温が110℃に到達した後、ジメチルアミノエタノ−ル79.0部を添加して反応させた。さらに、110℃で3時間反応させた。この時の反応混合物の酸価(樹脂100%換算)を測定したところ、96KOHmg/1gであった。
次に、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250のビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂420部、実施例1で得られた芳香族ポリオール樹脂溶液(固形分60%)400部、ならびにプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル380部を添加し、温度を保って1時間撹拌して完全に溶解させた溶液を調製した。この溶液を上記の反応混合物中に添加し、100℃で1時間保持した後、イオン交換水3720部を徐々に添加しながら分散機を用いて乳化させた。このとき、固形分20%の乳白色の分散液が得られた。その後、減圧下で溶剤のエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルとプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルを水とともに留去し、溶剤の総量が固形量の2.7分の1に減少するまで、固形分が30%を超える毎にイオン交換水を加えて減圧留去を行い、水性塗料用組成物を調製した。得られた水性塗料用組成物は、固形分27.0%、粘度420mPa・s、溶剤含量9%以下、平均粒子径0.32μmのものであった。また、この水性塗料用組成物を、常温で3ヶ月間保存したが、異常は認められなかった。
【0065】
(実施例3)
−水性塗料用組成物の調製−
窒素ガスで内部を置換した四ツ口フラスコに、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250g/eqのビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂600部、メタクリル酸11.5部、実施例1で得られた多価カルボキシル基含有化合物溶液(固形分52.1%)460部、ならびにエチレングリコールモノブチルエーテル620部を仕込み、徐々に加熱して内温を130℃まで上げ、1時間撹拌し完全に溶解させた。その後、110℃まで徐々に冷却した。内温が110℃に到達した後、ジメチルアミノエタノ−ル96.7部を添加した。さらに、110℃で3時間反応させた。この時の反応混合物の酸価(樹脂100%換算)を測定したところ、72KOHmg/1gであった。
次に、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250のビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂360部、ならびにプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル240部を添加し、温度を保って1時間撹拌して完全に溶解させた溶液を調製した。この溶液を上記の反応混合物中に添加し、100℃で1時間保持した後、イオン交換水3720部を徐々に添加しながら分散機を用いて乳化させた。このとき、固形分20%の乳白色の分散液が得られた。その後、減圧下で溶剤のエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルとプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルを水とともに留去し、溶剤の総量が固形量の2.7分の1に減少するまで、固形分が30%を超える毎にイオン交換水を加えて減圧留去を行い、水性塗料用組成物を調製した。得られた水性塗料用組成物は、固形分26.5%、粘度120mPa・s、溶剤含量9%以下、平均粒子径0.34μmのものであった。また、この水性塗料用組成物を、常温で3ヶ月間保存したが、異常は認められなかった。
【0066】
(実施例4)
−水性塗料用組成物の調製−
窒素ガスで内部を置換した四ツ口フラスコに、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250g/eqのビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂600部、メタクリル酸11.5部、実施例1で得られた多価カルボキシル基含有化合物溶液(固形分52.1%)460部、ならびにエチレングリコールモノブチルエーテル620部を仕込み、徐々に加熱して内温を130℃まで上げ、1時間撹拌し完全に溶解させた。その後、110℃まで徐々に冷却した。内温が110℃に到達した後、ジメチルアミノエタノ−ル96.7部を添加した。さらに、110℃で3時間反応させた。この時の反応混合物の酸価(樹脂100%換算)を測定したところ、72KOHmg/1gであった。
次に、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250のビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂240部、実施例1で得られた芳香族ポリオール樹脂溶液(固形分60%)200部、ならびにプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル160部を添加し、温度を保って1時間撹拌して完全に溶解させた溶液を調製した。この溶液を上記の反応混合物中に添加し、100℃で1時間保持した後、イオン交換水3720部を徐々に添加しながら分散機を用いて乳化させた。このとき、固形分20%の乳白色の分散液が得られた。その後、減圧下で溶剤のエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルとプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルを水とともに留去し、溶剤の総量が固形量の2.7分の1に減少するまで、固形分が30%を超える毎にイオン交換水を加えて減圧留去を行い、水性塗料用組成物を調製した。得られた水性塗料用組成物は、固形分26.8%、粘度80mPa・s、溶剤含量9%以下、平均粒子径0.33μmのものであった。また、この水性塗料用組成物を、常温で3ヶ月間保存したが、異常は認められなかった。
【0067】
(実施例5)
−水性塗料用組成物の調製−
窒素ガスで内部を置換した四ツ口フラスコに、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250g/eqのビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂360部、メタクリル酸6.9部、実施例1で得られた多価カルボキシル基含有化合物溶液(固形分52.1%)690部、ならびにエチレングリコールモノブチルエーテル390部を仕込み、徐々に加熱して内温を130℃まで上げ、1時間撹拌し完全に溶解させた。その後、110℃まで徐々に冷却した。内温が110℃に到達した後、ジメチルアミノエタノ−ル155部を添加した。さらに、110℃で3時間反応させた。この時の反応混合物の酸価(樹脂100%換算)を測定したところ、140KOHmg/1gであった。
次に、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250のビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂300部、実施例1で得られた芳香族ポリオール樹脂溶液(固形分60%)300部、ならびにプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル240部を添加し、温度を保って1時間撹拌して完全に溶解させて溶液を調製した。この溶液を、上記の反応混合物中に添加し、100℃で1時間保持した後、イオン交換水3720部を徐々に添加しながら分散機を用いて乳化させた。このとき、固形分20%の乳白色の分散液が得られた。その後、減圧下で溶剤のエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルとプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルを水とともに留去し、溶剤の総量が固形量の2.7分の1に減少するまで、固形分が30%を超える毎にイオン交換水を加えて減圧留去を行い、水性塗料用組成物を調製した。得られた水性塗料用組成物は、固形分27.1%、粘度100mPa・s、溶剤含量9%以下、平均粒子径0.30μmのものであった。また、この水性塗料用組成物を、常温で3ヶ月間保存したが、異常は認められなかった。
【0068】
(実施例6)
−多価カルボキシル基含有化合物(C)溶液の調製−
窒素ガスで内部を置換した四ツ口フラスコに、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テル500部を仕込み、150〜160℃に加熱した後、その温度を保ちつつ、スチレン123部、アクリル酸エチル70部、メタクリル酸307部、ジクミルパ−オキサイド5.5部を混合した均一溶液を、2時間かけて徐々に適下して反応させた。適下終了後、温度を保って6時間攪拌した後、さらにエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル250部を添加して溶解させた。次に、反応混合物を室温まで冷却させたところ、酸価(樹脂100%換算)278KOHmg/1g、固形分40%の多価カルボキシル基含有化合物の溶液を得た。また、生成した多価カルボキシル基含有化合物の重量平均分子量は約5000、カルボン酸単位43%であった。
【0069】
−水性塗料用組成物の調製−
窒素ガスで内部を置換した四ツ口フラスコに、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250g/eqのビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂360部、メタクリル酸6.9部、前記に得られた多価カルボキシル基含有化合物の溶液(固形分40.0%)450部、ならびにエチレングリコールモノブチルエーテル270部を仕込み、徐々に加熱して内温を130℃まで上げ、1時間撹拌し完全に溶解させた。その後、110℃まで徐々に冷却した。内温が110℃に到達した後、ジメチルアミノエタノ−ル66.6部を添加した。さらに、110℃で3時間反応させた。この時の反応混合物の酸価(樹脂100%換算)を測定したところ、80KOHmg/1gであった。
次に、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250のビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂420部、前記に得られた芳香族ポリオール樹脂溶液(固形分60%)400部、ならびにプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル380部を添加し、温度を保って1時間撹拌して完全に溶解させて溶液を調製した。この溶液を、上記の反応混合物中に添加し、100℃で1時間保持した後、イオン交換水3720部を徐々に添加しながら分散機を用いて乳化させた。このとき、固形分20%の乳白色の分散液が得られた。その後、減圧下で溶剤のエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルとプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルを水とともに留去し、溶剤の総量が固形量の2.7分の1に減少するまで、固形分が30%を超える毎にイオン交換水を加えて減圧留去を行い、水性塗料用組成物を調製した。得られた水性塗料用組成物は、固形分27.3%、粘度90mPa・s、溶剤含量9%以下、平均粒子径0.36μmのものであった。また、この水性塗料用組成物を、常温で3ヶ月間保存したが、異常は認められなかった。
【0070】
(比較例1)
−水性塗料用組成物の調製−
窒素ガスで内部を置換した四ツ口フラスコに、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250g/eqのビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂960部、メタクリル酸18.4部、実施例1で得られた多価カルボキシル基含有化合物溶液(固形分52.1%)460部、ならびにエチレングリコールモノブチルエーテル860部を仕込み、徐々に加熱して内温を130℃まで上げ、1時間撹拌し完全に溶解させた。その後、110℃まで徐々に冷却した。内温が110℃に到達した後、ジメチルアミノエタノ−ル90部を添加した。さらに、110℃で3時間反応させた。この時の反応混合物の酸価(樹脂100%換算)を測定したところ、51KOHmg/1gであった。その後、イオン交換水3720部を徐々に添加しながら分散機を用いて乳化させた。このとき、固形分20%の乳白色の分散液が得られた。次に、減圧下で溶剤のエチレングリコ−ルモノブチルエ−テルを水とともに留去し、溶剤の総量が固形量の2.7分の1に減少するまで、固形分が30%を超える毎にイオン交換水を加えて減圧留去を行い、水性塗料用組成物を調製した。得られた水性塗料用組成物は、固形分26.8%、粘度530mPa・s、溶剤含量9%以下、平均粒子径0.39μmのものであった。また、この水性塗料用組成物を、常温で3ヶ月間保存したが、異常は認められなかった。
【0071】
(比較例2)
−水性塗料用組成物の調製−
窒素ガスで内部を置換した四ツ口フラスコに、数平均分子量が約3700およびエポキシ当量が約2250g/eqのビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂360部、メタクリル酸6.9部、実施例1で得られた多価カルボキシル基含有化合物溶液(固形分52.1%)345部、ならびにエチレングリコールモノブチルエーテル375部を仕込み、徐々に加熱して内温を130℃まで上げ、1時間撹拌し完全に溶解させた。その後、110℃まで徐々に冷却した。内温が110℃に到達した後、ジメチルアミノエタノ−ル74.2部を添加した。さらに、110℃で3時間反応させた。この時の反応混合物の酸価(樹脂100%換算)を測定したところ、92KOHmg/1gであった。
次に、実施例1で得られた芳香族ポリオール樹脂溶液(固形分60%)1100部、ならびにプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル100部を添加し、温度を保って1時間撹拌して完全に溶解させて溶液を調製した。この溶液を、上記の反応混合物中に添加し、100℃で30分保持したところ、撹拌機に樹脂溶液が巻き上がり、ゲル化した状態となった。
【0074】
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】
本発明の水性塗料用組成物は、経時安定性に優れ、塗膜を低温で硬化させることができ、金属素地に塗布して、密着性および耐食性に優れる硬化塗膜を得ることができる。そのため、本発明の水性塗料用組成物は、金属塗料用の水性塗料の主成分として好適である。
Claims (8)
- 芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、1価のカルボキシル基を含有する化合物(B)と、多価カルボキシル基含有化合物(C)とを化学的に結合せしめてなる、実質上エポキシ基を含有しない反応生成物(D)に、芳香族系エポキシ樹脂(A−2)および芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)を添加して混合物(F)を得、この混合物(F)を塩基性化合物(G)によって中和し、水中に自己乳化せしめてなる水性塗料用組成物。
- 前記芳香族系エポキシ樹脂(A−1)および(A−2)が、1分子中に平均1.1〜2.0個のエポキシ基を有し、数平均分子量が700以上であるものである請求項1に記載の水性塗料用組成物。
- 前記1価のカルボキシル基を含有する化合物(B)が、芳香族系エポキシ樹脂(A−1)のエポキシ基の0.1〜0.9モル%の割合となる量である請求項1に記載の水性塗料用組成物。
- 前記1価のカルボキシル基を含有する化合物(B)が、アクリル酸またはメタクリル酸である請求項1に記載の水性塗料用組成物。
- 前記多価カルボキシル基含有化合物(C)が、重量平均分子量3000〜50000、酸価25〜450、カルボン酸単位25重量%以上および水酸基単位1〜5重量%を含むものである請求項1に記載の水性塗料用組成物。
- 前記芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)が、数平均分子量350〜40000および1分子中に1級水酸基を平均で0.01〜4.0個有し、エポキシ基を実質上含有しないものである請求項1に記載の水性塗料用組成物。
- 芳香族系エポキシ樹脂(A−1)と、1価のカルボキシル基を含有する化合物(B)と、多価カルボキシル基含有化合物(C)とを、アンモニアまたはアミン類の触媒の存在下または不存在下、反応温度70〜160℃で(B)と(A−1)の当量比が0.2<(B)/(A−1)<0.8、かつ(A−1)と(C)の固形分の重量比が0.5<(A−1)/(C)<5を満足するように化学的に結合せしめてなる、実質上エポキシ基を含有しない反応生成物(D)に、芳香族系エポキシ樹脂(A−2)および芳香族系ポリオ−ル樹脂(E)を、下記式:
(D)+(E)+(A−2)=100
0<(E)+(A−2)≦80
0<(A−2)≦80
で示す重量割合となるように添加した混合物(F)を調製し、この混合物(F)を塩基性化合物(G)で中和した後、さらに、転相乳化により、エマルジョン粒子の粒径1.0μm以下、粘度1000mPa・s以下とする水性塗料用組成物の製造方法。 - 中和された混合物(F)と水性媒体の混合割合は、(F)の固形樹脂重量/水性媒体の重量割合が5/95〜70/30である請求項6に記載の水性塗料用組成物の製造方法。
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