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JP3695937B2 - 空気調和システム - Google Patents

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JP3695937B2
JP3695937B2 JP10956198A JP10956198A JP3695937B2 JP 3695937 B2 JP3695937 B2 JP 3695937B2 JP 10956198 A JP10956198 A JP 10956198A JP 10956198 A JP10956198 A JP 10956198A JP 3695937 B2 JP3695937 B2 JP 3695937B2
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保朋 阿久津
重男 机
英之 高山
康弘 茂木
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,床に吹出チャンバーを据付ける際の作業を容易にした空気調和システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,複数の部屋を冷暖房するには,各部屋に対応して空気調和機を設けることが一般的であるが,これでは必要とする空気調和機の台数が多くなり不経済である。
【0003】
そこで,各部屋に室内機を設けて,当該室内機に1台の室外機から冷媒を供給することにより,空気調和を行うマルチ式空気調和機が市場に提供され始めている。
【0004】
しかし,このマルチ方式の空気調和機でも,室内機は被調和室と同じ台数が必要となると共に,被調和室の数が多い場合には冷媒配管の総配管距離が長くなるため冷媒循環を行うのに能力の大きい室外機を使用する必要があり,また複雑な冷媒配管経路となって,施工性及びメンテナンス性に欠ける問題がある。
【0005】
このような観点から,本願出願人は特願平9−618において図5に示すような構成の空気調和機を提案した。
【0006】
当該空気調和機は,冷媒を圧縮する図示しない圧縮機等を備えて室外に配設される室外機20a,20b,天井裏や階段下等に配設されて冷媒と室内空気とを熱交換する室内機10a,10b,各被調和室に設けられて調和された空気を当該被調和室に吹出す吹出チャンバー60a,60b,該室内機10a,10bで調和された空気を吹出チャンバー60a,60bに導くダクト100a,100b等を有している。
【0007】
なお,吹出チャンバー60aは床に,吹出チャンバー60bは天井にそれぞれ据付けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,ダクト100aは床下に配設されるため,吹出チャンバー60aを床に固定する際には,床下で所定の作業を行う必要があり作業性に欠ける問題があった。
【0009】
即ち,床下に配設されたダクト100aを吹出チャンバー60aに連結するには床下に潜らなければならないが,吹出チャンバー60aの取付けは床張りされた後に行われるので,床下に潜ることが困難であると共に潜った後の作業が非常に困難となる。
【0010】
そこで,本発明は吹出チャンバーとダクトの連結及び当該吹出チャンバーの据付けを床下に潜らなくても容易にできるようにした空気調和システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,請求項1にかかる発明は,冷媒と屋内空気との熱交換を行う室内機と,複数の被調和室に設けられると共にダクトにより室内機と連結されて,当該室内機で空気調和された空気を被調和室に吹出す吹出チャンバーとを有してなる空気調和システムにおいて,床に固着されると共に吹出チャンバーが挿通する枠体と,該枠体の内側に固着されると共に,床下から室内方向の力が働いたときにのみ当該方向に傾動し,該方向の力がなくなると自重により元の位置に戻る傾動支持部材と,吹出チャンバーの外側に設けられると共に,当該吹出チャンバーが枠体内を床下から室内側に引上げた際に,傾動支持部材を跳ね上げ,かつ,当該傾動支持部材が自重により元の状態に戻った後は該傾動支持部材に当接して支持されることにより吹出チャンバーを所定位置に固定する突起部材とを備えた吹出チャンバー固定装置を有して,吹出チャンバーとダクトの連結及び当該吹出チャンバーの据付けを床下に潜らなくても容易にできるようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項2にかかる発明は,傾動支持部材が,略直角三角体から形成され,一方の短辺面が枠体に当接した際には,他方の短辺面が水平面になり,かつ,当該2つの短辺面のコーナー部分に回動軸が設けられて,簡単かつ安価な構成で吹出チャンバーとダクトの連結及び当該吹出チャンバーの据付けを床下に潜らなくてもできるようにしたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図を参照して説明する。なお,従来と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【0014】
図1は本発明にかかる空気調和システムを家屋に設置した時の概念図で,1階用の空気調和機と2階用の空気調和機とからなり,これらの構成は後述する吸込チャンバーの構成が相違している以外は同じである。
【0015】
各空気調和機は,冷媒を圧縮する図示しない圧縮機等を備えた室外機20a,20b,室内空気と冷媒とを熱交換させる室内機10a,10b,居室等の被調和室に設けられて調和された空気を当該被調和室に吹出す際の吹出口をなす吹出チャンバー60a,60b,室内機10a,10bからの調和された空気を各被調和室に分配する分岐チャンバー50a,50b,室内機10a,10b,分岐チャンバー50a,50b及び吹出チャンバー60a,60b等を連結して空気の流路を形成するダクト100a,100b,屋内の換気を行うと共に当該換気用空気の熱を回収する図示しない熱回収器を備えた換気ユニット30等により構成されている。
【0016】
1階用の空気調和機における室内機10a,10bは,階段下のような閉空間内に配設されて,当該閉空間40aが吸込チャンバーとして作用している。
【0017】
これにより,吸込チャンバーを別途設ける必要が無くなるので,製造コストを安価にすることが可能になる。
【0018】
なお,本実施の形態においては,階段下の閉空間40a及び吸込チャンバー40bに外気と室内空気とが冷房時及び暖房時を問わず一定比で流入する構成となっているが,当該比率を変える場合には,これらにダンパー装置等を設ければよい。
【0019】
当該排気ダクト70の排気トップ71及び外気取入口80には,図示しない防虫ネット等が被せてあり,室内に虫等が侵入しないようになっている。
【0020】
図2は床に固着されると共に吹出チャンバー60aが挿通して固定される枠体61の上面図であり,図3は吹出チャンバー60aを当該枠体61に固定した際の側断面図である。
【0021】
枠体61には,床側上端近傍の内側四隅に傾動支持部材62が設けられている。当該傾動支持部材62は,略直角三角柱体をなして,2つの短辺面がなすコーナ近傍に回動軸63が設けられている。
【0022】
そして,当該回動軸63は,一方の短辺面(以下,当該辺を載置面64と記載する)が水平面をなすと共に他方の短辺面が枠体61の内側面に当接する(以下,当該辺を当接面65と記載する)ように当該枠体61に固着されている。
【0023】
これにより傾動支持部材62の長辺面に上向きの力が働くと,当該傾動支持部材62は回動して傾動する。しかし,載置面64に下向きの力が働いても,当接面65が枠体61の内側面に当接しているので傾動支持部材62は回動しない。
【0024】
一方,吹出チャンバー60aは,発砲スチロール等の断熱部材から形成された箱状部材で,該吹出チャンバー60aの上端部近傍の外側四隅には,突起部材66が設けられている。
【0025】
また,吹出チャンバー60aの一方の側面にはダクト接続部67が設けられ,該吹出チャンバー60aの上部には,空気調和された空気を室内に吹出口68が形成されている。
【0026】
上記構成の吹出チャンバー60aの据付けは以下のようにして行われる。床張り前にダクト100aを配設すると共に,当該ダクト100aを吹出チャンバー60aのダクト連結部67に挿着して,当該吹出チャンバー60aを据付け位置近傍に置く。
【0027】
その後,床張りされると共に枠体61が所定位置に固定されて,吹出チャンバー60aを当該枠体61に取付ける。
【0028】
吹出チャンバー60aの取付け手順を図4を参照して説明する。枠体61の床下近くにはダクト100aが連結された吹出チャンバー60aが置かれている。
【0029】
そこで,図4(a)に示すように,吹出チャンバー60aを把持して枠体61内側を通り床下から室内方向に引上げる。
【0030】
これにより図4(b)に示すように,突起部材66が傾動支持部材62の長辺面に当接して,当該傾動支持部材62を跳ね上げて傾動させる。
【0031】
さらに,突起部材66が傾動支持部材62より高くなるまで吹出チャンバー60aを引上げると,当該傾動支持部材62は自重で元の位置に戻り当接面65が枠体61の内側面に当接して図4(c)に示す状態となる。
【0032】
このような状態にした後,突起部材66が載置面64に当接するように吹出チャンバー60aを降ろし,載置面64と突起部材66とをネジ止めして固定する。これにより吹出チャンバー60aの据付けが完了する(図3参照)。
【0033】
従って,作業者が床下に潜ることなく,ダクト100aが連結された吹出チャンバー60aを容易に床に固定することが可能になる。
【0034】
なお,上記説明では枠体61を床に固着する場合について説明したが,本発明はこれに限定されるものではなく,床と枠体61との間に木枠を介して取付けるようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように,請求項1にかかる発明によれば,枠体の内側に床下から室内方向の力が働いたときにのみ当該方向に傾動し,該方向の力がなくなると自重により元の位置に戻る傾動支持部材を固着し,また吹出チャンバーの外側に傾動支持部材を跳ね上げ,載置される突起部材を固着したので,吹出チャンバーとダクトの連結及び当該吹出チャンバーの据付けを床下に潜らなくても容易にできるようになる。
【0036】
請求項2にかかる発明によれば,傾動支持部材を略直角三角体から形成して,一方の短辺面が枠体に当接した際には,他方の短辺面が水平面になるように傾動可能に枠体に取付けたので,簡単かつ安価な構成で吹出チャンバーとダクトの連結及び当該吹出チャンバーの据付けを床下に潜らなくてもできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用される空気調和システムの構成を示す図である。
【図2】枠体の上面図である
【図3】吹出チャンバーを床に据付けたときの断面図である。
【図4】吹出チャンバーを枠体に取付ける際の手順を示す部分断面図である。
【図5】従来の技術の説明に適用される空気調和システムの構成図である。
【符号の説明】
10a,10b 室内機
20a,20b 室外機
50a,50b 分岐チャンバー
60a,60b 吹出チャンバー
61 枠体
62 傾動支持部材
63 回動軸
64 載置面
65 当接面
66 突起部材
100a,100b ダクト

Claims (2)

  1. 冷媒と屋内空気との熱交換を行う室内機と,複数の被調和室に設けられると共にダクトにより前記室内機と連結されて,当該室内機で空気調和された空気を被調和室に吹出す吹出チャンバーとを有してなる空気調和システムにおいて,
    床に固着されると共に前記吹出チャンバーが挿通する枠体と,
    該枠体の内側面に固着されると共に,床下から室内方向の力が働いたときにのみ当該方向に傾動し,該方向の力がなくなると自重により元の位置に戻る傾動支持部材と,
    前記吹出チャンバーの外側面に設けられると共に,前記枠体内を床下から室内側に当該吹出チャンバーを引上げた際に,前記傾動支持部材を跳ね上げ,かつ,当該傾動支持部材が自重により元の状態に戻った後は該傾動支持部材に当接して支持されることにより前記吹出チャンバーを所定位置に固定する突起部材とを備えた吹出チャンバー固定装置を有することを特徴とする空気調和システム。
  2. 前記傾動支持部材が,略直角三角体から形成され,一方の短辺面が前記枠体に当接した際には,他方の短辺面が水平面になり,かつ,当該2つの短辺面のコーナー部分に回動軸が設けられてなることを特徴とする請求項1記載の空気調和システム。
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