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JP3695512B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法を用いる複写機、プリンタ等の画像形成装置において、特に、感光体から中間転写体にトナー像を転写する一次転写部と、中間転写体からシートにトナー像を転写する二次転写部を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記方式の画像形成装置においては、回転駆動される感光体等の像担持体と、この感光体上に複数色分の静電潜像を順次形成する潜像形成手段と、前記静電潜像を複数色のトナー像に現像する現像手段と、前記感光体上に当接して回転する中間転写ベルトなどからなる中間転写体と、感光体上の複数色のトナー像を中間転写体に重ねて転写してカラー画像を形成する1次転写手段と、中間転写体上のカラー画像を転写材上に転写する2次転写手段と、前記感光体および中間転写体上に残留するトナーを除去するためのクリーニング装置が設けられている。
【0003】
上記クリーニング装置は、感光体および中間転写体の走行方向に対して直交する方向にクリーニングブレードなどを配設し、残留トナーを除去するようにしている。この場合、ブレードの両端部にはトナーが付着しこれがトナー筋となって残り、これを放置すると中間転写体上に堆積し、中間転写体に保持できなくなったトナーがこぼれたり、クリーニング装置の両側面をシールするサイドシールで掻き落とされることにより、用紙搬送経路などに機内汚染を招くという問題を有している。そのため、特公平7−43561号公報においては、クリーニングブレードの両端部に補助ブレード(補助クリーナ)を設けるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方式を感光体と中間転写体とからなる画像形成装置に採用した場合には、感光体側のクリーニングブレード端部で生じるトナー筋(以下、感光体トナー筋という)を回収するクリーニング装置と、中間転写体側のクリーニングブレード端部で生じるトナー筋(以下、中間転写体トナー筋という)を回収するクリーニング装置との、2対の補助クリーナと回収ボックス(回収スペース)が必要になるため、コストアップを招くという問題を有している。
【0005】
そこで、図7(A)に示すように、感光体側のクリーニングブレード幅よりも中間転写体側のクリーニングブレード幅を大きくすることにより、感光体トナー筋を中間転写体側のクリーニング装置で回収することが考えられるが、中間転写体側のクリーニングブレードは中間転写体に対して離接を行うため、ブレード当接時にクリーニングブレードに異物(感光体トナー筋)が介在することによりクリーニング性が悪化してしまう。このような状態で、連続して感光体トナー筋をクリーニングすることによりクリーニングブレードでの負荷が大きくなり、クリーニング不良が生じてしまい、その結果、ブレードの摩耗が急激に進行しクリーニング不良となるトナー量が増大する。このとき、通常であればクリーニングしたトナーの一部はブレード先端を伝わり端部側へ移行するが、先のクリーニング不良部から漏れ出てしまうため、クリーニングブレード端部にはトナーが次第に無くなり摩擦力が増大しブレード捲れが生じてしまう。従って、中間転写体側のクリーニングブレードの下流側に補助クリーナを設けることはできない。
【0006】
そこで、図7(B)に示すように、中間転写体側のクリーニングブレードの上流側に補助クリーナを設けることが考えられ、この場合には、中間転写体トナー筋の堆積を防止することができ、しかも補助クリーナによりクリーニングされた面にクリーニングブレードを当接できるので、異物介在による先のクリーニング不良は防止することができる。しかしながら、転写バイアスが印加されている通常では、中間転写体トナー筋が感光体側に対して極微量しか移行しないが、感光体や中間転写体の回転駆動の開始直後や停止直前には絶縁破壊を避けるためにバイアスが印加されないため、中間転写体トナー筋の一部が感光体側へ移行してしまう。このようなサイクルを繰り返すと、感光体側のクリーニングブレード端部より外側に位置するトナー筋(中間転写体トナー筋)は、クリーニング装置の両側面をシールするサイドシール末端に堆積したのち落下するか、サイドシールに摺られて落下するかして機内汚染を招くという問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するものであって、感光体から中間転写体にトナー像を転写する一次転写部と、中間転写体からシートにトナー像を転写する二次転写部と、感光体および中間転写体上に残留トナーを除去するクリーニング手段を備える画像形成装置において、感光体側の補助クリーナを省略して低コスト、小スペース化を図るとともに、確実にトナー筋を除去することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明の画像形成装置は、感光体から中間転写体にトナー像を転写する一次転写部と、中間転写体からシートにトナー像を転写する二次転写部と、感光体および中間転写体上に残留トナーを除去するクリーニング手段を備える画像形成装置において、感光体クリーニング手段の幅を中間転写体クリーニング手段の幅よりも大きくし、中間転写体の一次転写部下流側から中間転写体クリーニング手段の上流側の間に補助クリーニング手段を配置し、前記中間転写体が中間転写ベルトであり、前記二次転写部の二次転写バックアップローラに対向する位置で、中間転写ベルトの両側端部に当接するように一対の補助クリーニング手段を配置したことを特徴とする。
以上
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の画像形成装置の1実施形態を示す全体構成図である。この画像形成装置は、4色のトナーによりフルカラー画像を形成することができるカラー電子写真プリンタであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、感光体等の像担持体から中間転写体にトナー像を転写する方式の画像形成装置の全てに適用可能である。
【0010】
感光体1は、薄肉円筒状の導電性基材とその表面に形成された感光層とを有し、図示しない駆動手段によって図示矢印方向に回転駆動される。この感光体1の周囲には、その回転方向に沿って、帯電手段としての帯電ローラ2、感光体1上に静電潜像を形成するための露光ユニット3、静電潜像を現像するための現像器ユニット4、感光体1上に形成されたトナー像を中間転写ベルト7上に転写するための中間転写装置5、感光体1上に残留するトナーを除去するための感光体クリーニング装置6が配置されている。なお、本例においては帯電ローラ2および感光体クリーニング装置6がユニット8内に収納されている。
【0011】
現像器ユニット4は、イエロー用現像器4Y、シアン用現像器4C、マゼンタ用現像器4Mおよびブラック用現像器4Kからなり、これらの現像器4Y、4C、4M、4Kはそれぞれ感光体1に対して揺動可能に配設され、感光体1の1回転毎に選択的に一つの現像器の現像ローラ4aのみが感光体1に当接可能にされている。そして、感光体1上の静電潜像は現像器4Y、4C、4M、4Kにより順次、現像され、現像された各トナー像は順次、中間転写装置5の中間転写ベルト(中間転写体)7に転写される。感光体クリーニング装置6は、上記各トナー像の転写後に、感光体1の外周面に残留し付着しているトナーを掻き落とすクリーニングブレード6a(感光体1上に常時当接されている)と、このクリーニングブレード6aによって掻き落とされたトナーを収容する回収部6bとを備えている。
【0012】
中間転写装置5は、中間転写ベルト7を走行させるための駆動ローラ9、一次転写用バックアップローラ10、ベルトのしわを防止するための一次転写前ローラ11、クリーニング用バックアップローラ12、二次転写用バックアップローラ13およびベルトにテンションを付与するためのテンションローラ14から構成され、これら各ローラの周りに無端状の中間転写ベルト7が張架されている。駆動ローラ9は、感光体1と同期して駆動される構成になっており、これにより中間転写ベルト7が感光体1と略同一の周速で図示矢印方向に回転されるようになっている。中間転写ベルト7は、感光体1側に一次転写用バックアップローラ10により付勢されており、ここに一次転写部T1が形成されている。
【0013】
また、クリーニング用バックアップローラ12に対向して中間転写体クリーニング装置15が、中間転写ベルト7に接離可能に配設されている。このクリーニング装置15は、中間転写ベルト7に当接してその外周面に残留し付着しているトナーを掻き落とすクリーニングブレード15aと、このクリーニングブレード15aによって掻き落とされたトナーを収容する回収部15bとを備えている。
【0014】
二次転写用バックアップローラ13には中間転写ベルト7を介在して二次転写ローラ16が対向配置され、ここに二次転写部T2が形成されている。二次転写部T2の下流側には二次転写用バックアップローラ13に対向して補助クリーニング装置17が配置されている。この補助クリーニング装置17は、中間転写ベルト7の両側端部(トナー像の領域の外側)に当接してその外周面に残留し付着しているトナーを掻き落とすクリーニングブレード17aと、このクリーニングブレード17aによって掻き落とされたトナーを収容する回収部17bとを備えている。
【0015】
上記構成からなる画像形成装置の作用について説明する。図示しないコンピュータからの画像形成信号が入力されると、感光体1、現像器ユニット4の各現像ローラ4aおよび中間転写ベルト7が回転駆動される。先ず、感光体1の外周面が帯電ローラ2によって一様に帯電され、一様に帯電された感光体1の外周面に、露光ユニット3によって第1色目(例えばイエロー)の画像情報に応じた選択的な露光Lがなされ、イエローの静電潜像が形成される。
【0016】
感光体1には、イエロー用現像器4Yの現像ローラ4aのみが接触し、これによってイエローの静電潜像のトナー像が感光体1上に形成される。中間転写ベルト7には上記トナーの帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加され、感光体1上に形成されたトナー像が、一次転写部T1において中間転写ベルト7上に転写される。このとき、二次転写ローラ16および中間転写体クリーニング装置15のクリーニングブレード15aは、中間転写ベルト7から離間されている。感光体1上に残留しているトナーは感光体クリーニング装置6によって除去された後、感光体1の外周面は除電手段(図示せず)により除電される。
【0017】
上記の動作が画像形成信号の第2色目、第3色目、第4色目に対応して、感光体1と中間転写ベルト7の1回転による潜像形成、現像が繰り返され、前記画像形成信号の内容に応じた4色のトナー像が中間転写ベルト7上において重ね会わされて転写される。そして、このフルカラー画像が二次転写部T2に達するタイミングで、シートSが矢印方向から二次転写部T2に供給され、このとき、転写ローラ16が中間転写ベルト7に押圧されるとともに二次転写電圧が印加され、中間転写ベルト7上のフルカラートナー像がシートS上に転写される。同時に、中間転写体クリーニング装置15のクリーニングブレード15aが中間転写ベルト7に当接し、二次転写後に中間転写ベルト7上に残留しているトナーが除去、回収される。
【0018】
図2は、図1の中間転写体クリーニング装置15を示し、図2(A)は正面図、図2(B)は、図2(A)のB−B線に沿う断面図である。中間転写体クリーニング装置15は、内部にトナー回収部15bを有するクリーナケース15cと、トナー回収部15b内に配設されたトナー搬送オーガ15dと、クリーナケース15cの上部に保持金具15eを介して固定されたクリーニングブレード15aと、下端がクリーナケース15cの下部に固定され、上端がクリーニングブレード15aに近接して配設されたすくいシート15fと、クリーナケース15cの両側面をシールするサイドシール15gからなっている。
【0019】
図3〜図5は、図1の二次転写部T2の構成を示し、図3は二次転写部の側面図で図4のX−X線に沿って矢印方向に見た図、図4は図3で中間転写ベルト7および二次転写用バックアップローラ13を取り除いた平面図、図5(A)は図4でY方向から見た図、図5(B)は図5(A)の除電針保持部材の平面図である。
【0020】
左右一対のフレーム19、19間には、二次転写用バックアップローラ13が回転自在に取り付けられるとともに、支持軸20が固定され、この支持軸20にローラ支持部材21が揺動自在に装着され、ローラ支持部材21に二次転写ローラ16が回転自在に配設されている。また、左右一対のフレーム19、19間には、ローラ支持部材21に近接して除電針保持部材22が固定されている。除電針保持部材22には、二次転写ローラ16に対向する位置に第1の取付部22aが形成され、この第1の取付部22aの両側に第2の取付部22b、22bが一体に形成され、これにより、部品点数を減らしてコスト削減を図ることができる。そして、第1の取付部22aに除電針23が取り付けられ、第2の取付部22bに補助クリーニング部材17aが取り付けられている。また、左右一対のフレーム19、19の下部には、補助クリーニング部材17aにより掻き落とされるトナーを回収するための皿状のトナー回収部24が連結されている。
【0021】
本実施形態においては、補助クリーニング部材17aの単位幅あたりの摩擦力を、中間転写体クリーニングブレード15aのそれよりも小さく設定するとともに、補助クリーニング部材17aを保持する除電針保持部材22を樹脂製とすることにより、異常な高負荷状態では補助クリーニング部材17aの荷重が弱くなるように構成し、その結果、ベルトに必要以上に大きな摩擦力を与えないようにすることができるので、顕著なベルト摩耗を防止することができる。
【0022】
次に、本発明の特徴を図6も参照しつつ説明する。図6は、本発明の特徴を説明するための模式的平面図である。図6において、感光体1に対するクリーニングブレード6aが感光体クリーニング手段であり、中間転写ベルト7に対するクリーニングブレード15aが中間転写体クリーニング手段であり、中間転写体7の両側端部に対向して配置される一対のクリーニングブレード17a、17aが補助クリーニング手段である。なお、図中矢印は中間転写体7の走行方向を示している。
【0023】
本発明においては、感光体クリーニング手段6aの幅を中間転写体クリーニング手段15aの幅よりも大きくし、これにより、中間転写体トナー筋が感光体1側へ移行しても感光体クリーニング手段6aにより確実に回収し、一方で、感光体トナー筋と中間転写体トナー筋とを中間転写体7上で一括して回収するようにしている。このとき、図6(A)に示すように、中間転写体クリーニング手段15aの下流側に補助クリーニング手段17a、17aを設けた場合、感光体トナー筋が中間転写体クリーニング装置15のサイドシール(図2の15f)で掻き落とされ機内汚染を招いてしまう。そこで、図6(B)に示すように、補助クリーニング手段17a、17aを、中間転写体クリーニング手段15aよりも上流側に配置するようにしている。なお、中間転写体トナー筋は一次転写部T1より下流側で付着するので、補助クリーニング手段17a、17aを一次転写部T1より下流側に配置することは勿論である。
【0024】
なお、図1の実施形態のように中間転写体がベルトの場合には、補助クリーニング手段17a、17aを二次転写用バックアップローラ13に対向して設けることが好ましく、その場合には専用のバックアップローラが不要になる。この場合、図4に示すように、補助クリーニング手段17a、17a間の幅は、二次転写ローラ16の幅よりも大きくし、トナー除去時に二次転写ローラ16にトナーが当たらないようにする。また、上記補助クリーニング手段17a、17aは常時転写ベルト7に当接する固定式が望ましい。これは、補助クリーニング手段を離接する場合、単にブレードを配置しシールすればよいという訳にいかず、トナー筋を除去し回収のできる通常のクリーニング装置と同じ機能、構成を必要とするため、装置を複雑にし、部品点数も増大しコストアップを招くからである。
【0025】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、中間転写体として中間転写ベルトを採用した例について述べているが、中間転写ドラムを採用してもよい。また、上記実施形態においては、クリーニング装置6、15、17のクリーニング手段をクリーニングブレードとしているが、クリーニングブラシでもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば感光体から中間転写体にトナー像を転写する一次転写部と、中間転写体からシートにトナー像を転写する二次転写部と、感光体および中間転写体上に残留トナーを除去するクリーニング手段を備える画像形成装置において、感光体側の補助クリーナを省略して低コスト、小スペース化を図るとともに、確実にトナー筋を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の1実施形態を示す全体構成図である。
【図2】図1の中間転写体クリーニング装置を示し、図2(A)は正面図、図2(B)は、図2(A)のB−B線に沿う断面図である。
【図3】図1の二次転写部の構成を示す側面図で図4のX−X線に沿って矢印方向に見た図である。
【図4】図3で中間転写ベルトおよび二次転写用バックアップローラを取り除いた平面図である。
【図5】図5(A)は図4でY方向から見た図、図5(B)は図5(A)の除電針保持部材の平面図である。
【図6】本発明の特徴を説明するための模式的平面図である。
【図7】本発明の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
1…感光体
6a…感光体クリーニング手段
7…中間転写体
13…二次転写用バックアップローラ
15a…中間転写体クリーニング手段
16…二次転写ローラ
17a…補助クリーニング手段
22…除電針保持部材
24…トナー回収部
S…シート
T1…一次転写部
T2…二次転写部

Claims (5)

  1. 感光体から中間転写体にトナー像を転写する一次転写部と、中間転写体からシートにトナー像を転写する二次転写部と、感光体および中間転写体上に残留トナーを除去するクリーニング手段を備える画像形成装置において、感光体クリーニング手段の幅を中間転写体クリーニング手段の幅よりも大きくし、中間転写体の一次転写部下流側から中間転写体クリーニング手段の上流側の間に補助クリーニング手段を配置し、前記中間転写体が中間転写ベルトであり、前記二次転写部の二次転写バックアップローラに対向する位置で、中間転写ベルトの両側端部に当接するように一対の補助クリーニング手段を配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記補助クリーニング手段の単位幅あたりの摩擦力を、中間転写体クリーニング手段のそれよりも小さく設定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記一対の補助クリーニング手段間の幅を二次転写ローラの幅よりも大きく設定したことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記二次転写部に近接して配設された除電針保持部材に前記補助クリーニング手段を取り付けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記二次転写部を保持する一対のフレーム間に補助クリーニング手段により掻き落とされるトナーを回収するためのトナー回収部を連結したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
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