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JP3693038B2 - 冷凍装置の制御方法および冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置の制御方法および冷凍装置 Download PDF

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JP3693038B2
JP3693038B2 JP2002147381A JP2002147381A JP3693038B2 JP 3693038 B2 JP3693038 B2 JP 3693038B2 JP 2002147381 A JP2002147381 A JP 2002147381A JP 2002147381 A JP2002147381 A JP 2002147381A JP 3693038 B2 JP3693038 B2 JP 3693038B2
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  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍装置の制御方法および冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷凍装置として、図3に示すようなものがある。この冷凍装置は水を冷却するチラーであり、水側熱交換器101、圧縮機102、空気側熱交換器103および膨張弁104を順に接続していると共に、上記水側熱交換器101に、冷却すべき水を導く入口配管106と、冷却した水を排出する出口配管107とを備える。上記入口配管106に、水の入口温度を検出する入口温度センサ108を備えると共に、上記出口配管107に、水の出口温度を検出する出口温度センサ109を備える。上記入口温度センサ108および出口温度センサ109は、演算処理装置111に電気的に接続され、この演算処理装置111は、圧縮機102のロード(容量)を制御する容量制御装置112に電気的に接続されている。
【0003】
上記チラーは以下のように動作する。すなわち、上記圧縮機102で圧縮された高温高圧の冷媒は、上記空気側熱交換器103で空気と熱交換されて低温高圧になり、この低温高圧の冷媒は、上記膨張弁104で減圧されて低温低圧になる。この低温低圧の冷媒は、上記水側熱交換器101で水と熱交換して蒸発し、その後、上記圧縮機102に戻る。上記水側熱交換器101では、入口配管106から導かれた高温の水が、上記低温低圧の冷媒と熱交換して低温になり、出口配管107から排出される。
【0004】
上記チラーは、上記水側熱交換器101で冷却する水の温度を、以下のようにして制御している。すなわち、上記演算処理装置111が、上記出口温度センサ109からの信号と、予め設定された水の目標温度と、上記圧縮機102の現在のロードとに基いて、圧縮機102のロードを変更する指令を上記容量制御装置112に送る。この容量制御装置112は、上記演算処理装置111から受けた命令に応じて圧縮機のスライド弁113の開度を変更して、圧縮機102のロードを変更する。これによってチラーの冷凍能力が変更されて、上記水側熱交換器101に対する水の出口温度が目標温度にされる。
【0005】
図4は、上記演算処理装置111が実行するチラーの制御処理動作を示すフローチャートである。まず、ステップS201で、出口温度センサ109から受け取った出口温度Cと、水の出口温度が到達すべき目標温度Bと、許容温度差Dとの間に、B−D>Cの式の関係が成り立つか否かを判断する。上記式の関係が成り立ち、水の出口温度Cが、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値よりも高いと判断された場合、ステップS202に進み、上記圧縮機102のロードを保持または増加する指令を容量制御装置112に送る。これによって、上記圧縮機102は、スライド弁113の開度が保持され(ロードキープ)、あるいはスライド弁113の開度が減少される(ロードアップ)。その結果、チラーの冷凍能力が保持または増大されて、水側熱交換器101に対する水の出口温度Cが下降する。その後、ステップS201に戻り、水の出口温度Cと、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値との比較を再度行う。上記水の出口温度Cが、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値に達するまで、上記ステップS201およびS202が繰り返される。
【0006】
上記ステップS201において、上記水の出口温度Cが、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値以下であると判断された場合、ステップS203に進み、圧縮機102の現在のロードが、予め設定された最小ロードに達しているか否かを判断する。圧縮機102のロードが最小ロードに達していないと判断された場合、ステップS204に進み、圧縮機102のロードを減じる指令を容量制御装置112に送る。この指令を受けた容量制御装置112は圧縮機102のスライド弁113の開度を増大し(ロードダウン)、これによってチラーの冷凍能力が減少されて、水の出口温度Cが上昇する。その後、ステップS201に戻り、出口温度Cと、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値との比較を再度行う。
【0007】
上記ステップS203において、上記圧縮機102のロードが最小ロードに達していると判断された場合、ステップS205に進み、上記圧縮機102の停止指令を容量制御装置112に送る。これによって、上記圧縮機102が停止されて(サーモオフ)、水の温度制御が終了する。ここで、上記水の出口温度Cと目標温度Bとの比較を継続することによって、ステップS201以降の工程を再度実行し、チラーが冷却する水の出口温度Cを所定の目標温度B近傍に保持することができる。
【0008】
上記圧縮機102は、上記演算処理装置111の指令の下で変更されるロードの最小ロードが、最大ロードに対する25%に固定されている。この最小ロードは、上記チラーが運転される条件について想定し得る最悪の条件で、チラー内に最低循環冷媒量が確保できるロードである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の冷凍装置としてのチラーは、上記演算処理装置111が、上記圧縮機102の最小ロードを最大ロードに対する25%に固定しているので、上記冷凍装置の運転条件に応じて圧縮機102の容量が例えば5%程度まで減少可能である場合であっても、上記圧縮機102の容量が25%に達すると圧縮機102を停止させてしまう。したがって、上記圧縮機102の容量を、運転条件に応じた最小の容量まで減少できないので、被冷却物である水を高精度に温度制御し難いという問題がある。その結果、水の出口温度Cを目標温度B近傍に保持しようとすると、圧縮機102の発停が頻繁になって、冷凍装置の消費電力が増大してしまうという問題がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、水を高精度に温度制御でき、また、省エネルギーが実現できる冷凍装置の制御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の冷凍装置の制御方法は、第1熱交換器、圧縮機、第2熱交換器および膨張弁を備えると共に、上記第1熱交換器に被温度制御物を供給し、この被温度制御物の温度を制御する冷凍装置の制御方法において、
上記圧縮機の吸入側の吸入圧力と吐出側の吐出圧力との圧力差に基いて、この圧力差が得られる運転条件の下で運転可能となる圧縮機の最小容量を算出する工程と、
上記圧縮機の容量が上記最小容量に達しているか否かを判断する工程と、
上記第1熱交換器から排出される上記被温度制御物の出口温度が、目標温度近傍にあるか否かを判断する工程と、
上記圧縮機の容量が上記最小容量に達し、かつ上記出口温度が目標温度近傍にあると判断された場合に、上記圧縮機を停止する工程と
を備えることを特徴としている。
【0012】
請求項1に記載の冷凍装置の制御方法によれば、上記圧縮機の吸入圧力と吐出圧力との圧力差に基いて、この圧力差が生じる運転条件の下で圧縮機が運転可能な最小容量が算出される。上記圧縮機の容量が減少して上記最小容量に達し、かつ上記第1熱交換器から排出される上記被温度制御物の出口温度が目標温度近傍にあると判断された場合には、上記圧縮機はそれ以下に容量が減少できないと判断されて、動作が停止される。したがって、この圧縮機は実際の運転条件に対応して、従来の最大容量に対して25%に固定された最小容量よりも小さい容量に制御できる。その結果、この冷凍装置の制御方法によれば、上記被温度制御物を高精度に温度制御できる。また、上記被温度制御物の温度を目標温度近傍に保持する際、上記圧縮機の発停頻度を低減できて、冷凍装置の省エネルギーが実現できる。また、上記被温度制御物のための配管が保有すべき被温度制御物の最小保有量が低減できる。
【0013】
本発明は、冷凍装置に関して、圧縮機の吸入圧力と吐出圧力との圧力差と、上記圧縮機の最小容量とが相関することが見出され、これに基いてなされたものである。
【0014】
請求項2の発明の冷凍装置は、第1熱交換器、圧縮機、第2熱交換器および膨張弁を備えると共に、上記第1熱交換器に被温度制御物を供給し、この被温度制御物の温度を制御する冷凍装置において、
上記圧縮機の吸入側の吸入圧力を検出する吸入圧力センサと、
上記圧縮機の吐出側の吐出圧力を検出する吐出圧力センサと、
上記吸入圧力センサからの信号と吐出圧力センサからの信号を受けて、上記圧縮機の吸入圧力と吐出圧力との圧力差を算出する圧力差算出手段と、
上記圧力差算出手段で算出された圧力差に基いて、この圧力差が得られる運転条件の下で運転可能となる圧縮機の最小容量を算出する最小容量算出手段と、
上記圧縮機の容量が、上記最小容量に達したか否かを判定する容量判定手段と、
上記第1熱交換器から排出される上記被温度制御物の出口温度を検出する出口温度センサと、
上記出口温度が目標温度近傍にあるか否かを判定する温度判定手段と、
上記容量判定手段が、上記圧縮機の容量が上記最小容量に達したと判定し、かつ上記温度判定手段が、上記出口温度が目標温度近傍にあると判定した場合に、上記圧縮機を停止する容量制御手段と
を備えることを特徴としている。
【0015】
請求項2に記載の冷凍装置によれば、上記吸入圧力センサによって上記圧縮機の吸入側の吸入圧力が検出され、上記吐出圧力センサによって上記圧縮機の吐出側の吐出圧力が検出され、上記吸入圧力センサからの信号と吐出圧力センサからの信号を受けた圧力差算出手段によって、上記圧縮機の吸入圧力と吐出圧力との圧力差が算出される。この圧力差に基いて、この圧力差が生じる運転条件の下で圧縮機が減少可能な最小容量が、上記最小容量算出手段によって算出される。この最小容量に上記圧縮機の容量が達したか否かが、上記容量判定手段によって判定される。上記第1熱交換器から排出された上記被温度制御物の出口温度が上記出口温度センサによって検出され、この検出された出口温度が目標温度近傍にあるか否かが、上記温度判定手段で判定される。上記圧縮機の容量が上記最小容量に達したと判断され、かつ上記出口温度が目標温度近傍にあると判定された場合、上記圧縮機は、それ以下に容量が減少できないと判断されて、上記容量制御手段によって停止される。この圧縮機は、実際の運転条件に対応する最小容量に制御されるので、従来の最大容量に対して25%に固定された最小容量よりも小さい容量に制御できる。その結果、この冷凍装置は、上記被温度制御物を高精度に温度制御できて、上記被温度制御物の温度を目標温度近傍に保持する際、上記圧縮機の発停頻度を低減できて、省エネルギーが実現できる。さらに、上記第1熱交換器に接続された被温度制御物のための配管における被温度制御物の最小保有量が低減できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0017】
本発明の冷凍装置の実施形態としてのチラーは、図1の概略構成図で示すように、第1熱交換器としての水側熱交換器1と、圧縮機2と、第2熱交換器としての空気側熱交換器3と、膨張弁4とを順に接続している。上記水側熱交換器1に、被温度制御物としての水を導く入口配管6と、上記水を排出する出口配管7とを備える。上記入口配管6には、水の入口温度を検出する入口温度センサ8を備えると共に、上記出口配管7には、水の出口温度を検出する出口温度センサ9を備える。上記圧縮機2の吸入口には、この圧縮機2の吸入圧力を検出する吸入圧力センサ15を備え、上記圧縮機2の吐出口には、この圧縮機2の吐出圧力を検出する吐出圧力センサ16を備える。上記入口温度センサ8および出口温度センサ9、並びに上記吸入圧力センサ15および吐出圧力センサ16は、演算処理装置11に電気的に接続されている。上記演算処理装置11は、圧縮機2の容量制御手段としての容量制御装置12に電気的に接続されている。上記容量制御装置12は、上記演算処理装置11からの信号に基いて圧縮機2のスライドバルブ13を駆動して、この圧縮機2のロード(容量)を制御するようになっている。
【0018】
上記演算処理装置11は、以下に説明する制御処理を実行するためのプログラムが記憶された記憶部と、上記プログラムを実する演算部とを備え、圧力差算出手段、最小容量算出手段、容量判定手段および温度判定手段として機能する。また、上記演算処理装置11の記憶部には、圧縮機2の吸入圧力と吐出圧力との圧力差の値と、その圧力差が生じる運転条件の下で圧縮機が運転可能な最小ロード(容量)の値とが格納されたテーブルが、予め記憶されている。
【0019】
図2は、上記演算処理装置11で実行される制御処理動作を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて、本実施形態のチラーの制御方法を説明する。
【0020】
まず、上記演算処理装置11は、吸入圧力センサ15の検出値と、吐出圧力センサ16の検出値とから、上記圧縮機2の吸入圧力と吐出圧力との圧力差ΔPを算出する。そして、上記演算処理装置11の記憶部に記憶されたテーブルを参照して、上記圧縮機が減少可能な最小ロードの値を算出する(S101)。この最小ロードと、現在の圧縮機2の容量である現在ロードとを比較して、圧縮機2のロードが最小ロードに達しているか否かを判断する(S102)。圧縮機2の現在ロードが最小ロードでない場合、ステップS103に進んで、水側熱交換器1から排出される水の出口温度Cと、この水の出口温度が到達すべき目標温度Bと、許容温度差Dとの間に、B−D>Cの関係が成り立つか否かを判断する。これによって、上記水の出口温度Cが上記目標温度B近傍にあるか否か、すなわち、水の出口温度Cが、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値よりも低いか否かを判断する。上記水の出口温度Cが、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値よりも高くて、B−D>Cの関係が成立しないと判断された場合、ステップ104に進む。ステップ104では、上記水側熱交換器1の水の出口温度Cに応じて、圧縮機2のロードを増やし(ロードアップ)、あるいは保持(ロードキープ)する。その後、ステップS101に戻る。
【0021】
上記ステップ103において、上記水の出口温度Cが、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値よりも低くて、B−D>Cの関係が成立すると判断された場合、ステップ105に進んで、再度圧縮機2のロードが最小ロードに達しているか否かを判断する。上記圧縮機2のロードが最小ロードに達していないと判断されると、ステップS106に進んで圧縮機2のロードが減少される(ロードダウン)。上記ステップS105において、上記圧縮機2のロードが最小ロードに達していると判断された場合、圧縮機2のロードはこれ以下に減少できないので、ステップS108に進んで圧縮機2が停止される(サーモオフ)。
【0022】
上記ステップS102において、圧縮機2の現在ロードが最小ロードに達していると判断した場合、ステップS107に進んで、水側熱交換器1から排出される水の出口温度Cと、この水の出口温度が到達すべき目標温度Bと、許容温度差Dとの間に、B−D>Cの関係が成り立つか否かを判断する。上記水の出口温度Cが、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値よりも高くてB−D>Cの関係が成立しない場合、上記ステップ105に進む。一方、上記水の出口温度Cが、目標温度Bから許容温度差Dを差し引いた値よりも低くてB−D>Cの関係が成立する場合、ステップS108に進んで圧縮機2が停止される(サーモオフ)。
【0023】
本実施形態のチラーは、圧縮機2の吸入圧力と吐出圧力との圧力差に基いて、この圧力差が得られる運転条件の下での圧縮機2の最小ロードを算出し、その最小ロードに達するまで圧縮機2のロードを減少して、冷凍能力を調節している。
したがって、この圧縮機2は、従来のチラーのような最小ロードが固定されているよりも、実際に運転可能な最小ロードまで圧縮機のロードを調節できて、冷凍能力が従来よりも高精度に調節できる。その結果、上記水側熱交換器1から排出される水の出口温度Cが、高精度に温度制御できる。また、上記水の出口温度Cを目標温度B近傍に保持する際、上記圧縮機2を従来よりも小さい最小ロードで運転することによって、チラーを従来よりも小さい冷凍能力で継続運転できるから、上記圧縮機2の発停頻度が少なくできる。その結果、上記圧縮機2の消費エネルギーが低減できる。また、上記水側熱交換器1に接続された水の配管が保持すべき水の最小保有量が低減できる。
【0024】
上記実施形態において、上記水側熱交換器1は蒸発器として機能して、この水側熱交換器に供給される水を冷却したが、水側熱交換器を凝縮器として機能させて、この水側熱交換器に供給される水を加熱してもよい。
【0025】
また、上記水側熱交換器1に換えて、水以外の他の被温度制御物の温度を制御する熱交換器を備えてもよい。つまり、本発明は、水以外の他の液体、気体、固体、気液混合体、固液混合体、固気混合体、あるいは固気液混合体のいずれの温度制御を行なう冷凍装置に適用できる。
【0026】
また、上記圧縮機2は、スライドバルブ13以外の装置でロードを調節して容量制御してもよく、また、インバータで圧縮機2の回転数を調節して容量制御してもよい。
【0027】
また、上記圧縮機2の最小容量は、上記演算処理装置11が記憶部に予め記憶したテーブルを参照して算出したが、圧力差ΔPの値を予め定められた数式に代入して算出してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の発明の冷凍装置の制御方法によれば、第1熱交換器、圧縮機、第2熱交換器および膨張弁を備えると共に、上記第1熱交換器に被温度制御物を供給し、この被温度制御物の温度を制御する冷凍装置の制御方法において、上記圧縮機の吸入側の吸入圧力と吐出側の吐出圧力との圧力差に基いて、この圧力差が得られる運転条件の下で運転可能となる圧縮機の最小容量を算出する工程と、上記圧縮機の容量が上記最小容量に達しているか否かを判断する工程と、上記第1熱交換器から排出される上記被温度制御物の出口温度が、目標温度近傍にあるか否かを判断する工程と、上記圧縮機の容量が上記最小容量に達し、かつ上記出口温度が目標温度近傍にあると判断された場合に、上記圧縮機を停止する工程とを備えるので、上記圧縮機を実際の運転条件に対応して、従来の固定された最小容量よりも小さい容量に制御できる。その結果、上記被温度制御物を高精度に温度制御でき、また、上記被温度制御物を目標温度近傍に保持する場合に圧縮機の発停頻度を減少できて、冷凍装置の省エネルギーが実現できる。また、上記第1熱交換器に接続された被温度制御物の配管における被温度制御物の最小保有量が低減できる。
【0029】
請求項2の発明の冷凍装置によれば、第1熱交換器、圧縮機、第2熱交換器および膨張弁を備えると共に、上記第1熱交換器に被温度制御物を供給し、この被温度制御物の温度を制御する冷凍装置において、上記圧縮機の吸入側の吸入圧力を検出する吸入圧力センサと、上記圧縮機の吐出側の吐出圧力を検出する吐出圧力センサと、上記吸入圧力センサからの信号と吐出圧力センサからの信号を受けて、上記圧縮機の吸入圧力と吐出圧力との圧力差を算出する圧力差算出手段と、上記圧力差算出手段で算出された圧力差に基いて、この圧力差が得られる運転条件の下で運転可能となる圧縮機の最小容量を算出する最小容量算出手段と、上記圧縮機の容量が、上記最小容量まで減少したか否かを判定する容量判定手段と、上記第1熱交換器から排出される上記被温度制御物の出口温度を検出する出口温度センサと、上記出口温度が目標温度近傍にあるか否かを判定する温度判定手段と、上記容量判定手段が、上記圧縮機の容量が上記最小容量まで減少したと判定し、かつ上記温度判定手段が、上記出口温度が目標温度近傍にあると判定した場合に、上記圧縮機を停止する容量制御手段とを備えるので、上記圧縮機を、実際の運転条件に対応して、従来の固定された最小容量よりも小さい容量にまで制御できる。その結果、被温度制御物の温度が高精度に制御でき、また、上記被温度制御物の温度を目標温度近傍に保持する際、圧縮機の発停頻度を低減して省エネルギーが実現できる。また、上記第1熱交換器に接続された被温度制御物の配管における被温度制御物の最小保有量が低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のチラーを示す概略構成図である。
【図2】 図1のチラーの演算処理装置11で実行される制御処理動作を示すフローチャートである。
【図3】 従来の冷凍装置としてのチラーを示す図である。
【図4】 従来のチラーの演算処理装置111で実行される制御処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 水側熱交換器
2 圧縮機
3 空気側熱交換器
4 膨張弁
6 入口配管
7 出口配管
8 入口温度センサ
9 出口温度センサ
11 演算処理装置
12 容量制御装置
13 スライドバルブ
15 吸入圧力センサ
16 吐出圧力センサ

Claims (2)

  1. 第1熱交換器(1)、圧縮機(2)、第2熱交換器(3)および膨張弁(4)を備えると共に、上記第1熱交換器(1)に被温度制御物を供給し、この被温度制御物の温度を制御する冷凍装置の制御方法において、
    上記圧縮機(2)の吸入側の吸入圧力と吐出側の吐出圧力との圧力差(ΔP)に基いて、この圧力差(ΔP)が得られる運転条件の下で運転可能となる圧縮機(2)の最小容量を算出する工程と、
    上記圧縮機(2)の容量が上記最小容量に達しているか否かを判断する工程と、
    上記第1熱交換器から排出される上記被温度制御物の出口温度(C)が、目標温度(B)近傍にあるか否かを判断する工程と、
    上記圧縮機(2)の容量が上記最小容量に達し、かつ上記出口温度(C)が目標温度(B)近傍にあると判断された場合に、上記圧縮機(2)を停止する工程と
    を備えることを特徴とする冷凍装置の制御方法。
  2. 第1熱交換器(1)、圧縮機(2)、第2熱交換器(3)および膨張弁(4)を備えると共に、上記第1熱交換器(1)に被温度制御物を供給し、この被温度制御物の温度を制御する冷凍装置において、
    上記圧縮機(2)の吸入側の吸入圧力を検出する吸入圧力センサ(15)と、
    上記圧縮機(2)の吐出側の吐出圧力を検出する吐出圧力センサ(16)と、
    上記吸入圧力センサ(15)からの信号と吐出圧力センサ(16)からの信号を受けて、上記圧縮機(2)の吸入圧力と吐出圧力との圧力差(ΔP)を算出する圧力差算出手段(11)と、
    上記圧力差算出手段で算出された圧力差(ΔP)に基いて、この圧力差(ΔP)が得られる運転条件の下で運転可能となる圧縮機(2)の最小容量を算出する最小容量算出手段(11)と、
    上記圧縮機(2)の容量が、上記最小容量に達したか否かを判定する容量判定手段(11)と、
    上記第1熱交換器(1)から排出される上記被温度制御物の出口温度(C)を検出する出口温度センサ(9)と、
    上記出口温度(C)が目標温度(B)近傍にあるか否かを判定する温度判定手段(11)と、
    上記容量判定手段(11)が、上記圧縮機(2)の容量が上記最小容量に達したしたと判定し、かつ上記温度判定手段(11)が、上記出口温度(C)が目標温度(B)近傍にあると判定した場合に、上記圧縮機(2)を停止する容量制御手段(11,12)と
    を備えることを特徴とする冷凍装置。
JP2002147381A 2002-05-22 2002-05-22 冷凍装置の制御方法および冷凍装置 Expired - Fee Related JP3693038B2 (ja)

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