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JP3688310B2 - 製袋充填包装機における原反送出し方法及び装置 - Google Patents

製袋充填包装機における原反送出し方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は製袋充填包装機における原反送出し方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、横ピロー包装機等の製袋充填包装機においては、例えば図3に示すようにロール状に巻き取られた原反フィルム1から連続した帯状フィルム2として引き出して製袋器3に供給し、そこで筒状に形成して筒状フィルム4にする。一方、製袋器3の搬入側には、被包装物供給装置5が設置され、被包装物6を所定間隔毎に搬送し、筒状フィルム4内に順次供給する。そして、筒状フィルム4内に被包装物6が内包された状態のまま順次搬送し、その搬送途中でセンターシーラ7にて筒状フィルム4のフィルム重合端をシールし、さらにエンドシーラ8にて筒状フィルム4の被包装物6間毎を横方向にシール・カットして包装体9を製造している。
【0003】
そして、原反フィルム1から帯状フィルム2の送り出しは、引き出された帯状フィルム2をその両側から挟持する一対のローラを備えたフィードローラ10を用いて行っている。すなわち、フィードローラ10を構成する一方のローラ10aを駆動モータ11に連結し、他方のローラ10bをフリー状態にする。これにより、駆動モータ11を等速回転すると、一方のローラ10aも等速回転するため、帯状フィルム2は一定速度で引き出される。これに追従して、原反フィルム1も間接的に回転力が与えられ、上記帯状フィルムの引き出しを許容する。
【0004】
また、上記各部の駆動制御は、例えば特開昭63−281911号に示される方式が用いられる。すなわち、帯状フィルム2を引き出す駆動モータ11を基準として、他の2つの駆動系(被包装物供給装置5の駆動系及びエンドシーラ8の駆動系)を制御する。より具体的には、その基準となる帯状フィルム2を上述のごとく一定速度で引き出させておいて、帯状フィルム2に形成されたカットマークの間隔を検出して所定間隔(カットマークピッチ)と異なる場合に、被包装物供給装置5の速度(被包装物の搬送速度)とエンドシーラ8の回転速度並びに噛合タイミングを増減速してすべての駆動系の駆動源となるモータが同期するようにしている。このように、帯状フィルム2の移動速度は、包装装置全体の駆動制御の基準となるため、その移動速度が変動したりすると正常に動作させることができない。よって、上記のように帯状フィルムを一定速度で引き出す必要がある。
【0005】
ところで、上記したようにフィードローラ10により帯状フィルム2を挟持して引き出すようにしていると、原反フィルム1はその帯状フィルム2の引き出しに追従して回転するため、一定の慣性力が生じている。そして、その慣性力にともなう回転速度と、原反フィルム2の引き出し速度との間で差が出ると、帯状フィルム2に弛みが生じるおそれがある。そして、このように帯状フィルムが弛むと、例えば包装装置の製袋器3を通過して製袋される際に、帯状フィルム2が蛇行してしまい、所望の場所にセンターシール部位が形成されず、その結果、最終的な包装体が不良品となるおそれがある。
【0006】
したがって、原反フィルム1にこの回転を制動する制動装置を設けて、その原反フィルム1の回転を制動することによって帯状フィルム2に張力を付与し、上記弛みの発生を防止するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記制動装置の制動力が強すぎると、フィードローラ10部位で帯状フィルム2の滑りが発生し、単位時間あたりに所定量引き出すことができなくなる。逆に制動力が弱いと、上記制動による効果が充分に発揮されず、弛み等を生じてしまう。このように制動力の調整は高い精度を要求され、煩雑となる。しかも、原反フィルムの巻径が小さくなるにつれて慣性力は小さくなるので、制動力を一定にすると、ある一定期間を除き制動力と慣性力のバランスが取れずに、上記問題を発生する。
【0008】
また、原反フィルム1の最初から最後まで帯状フィルム2に均一な張力を与えるためには巻径が小さくなるに従って制動力を小さくするような制御を行わなければならず、制動装置が大型かつ複雑化してしまう。そして実際に正確に両者のバランスを取る制御は困難となる。
【0009】
さらには、原反フィルム1の周囲に上記制動装置を設置するとともに、原反フィルム1と製袋器3との間にフィードローラ10及びそれを駆動するための駆動モータ11を設置しなければならず、原反フィルム1の設置位置が高くなり、その結果、包装装置全体も高くなり、小型化のネックとなる。
【0010】
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、大掛かりな制動装置が不要で実装される包装装置全体の小型化を図ることができ、しかも、原反フィルムの巻径の増減に問わず(追従して)原反フィルムから帯状フィルムに一定のテンション(張力)を与えながら所定速度で引き出すことができ、かつ、係る制御を簡単に行うことのできる製袋充填包装機における原反送出し方法及び装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る製袋充填包装機における原反送出し方法では、原反フィルムから連続して送出された帯状のフィルムを用いて所定間隔毎に搬送される被包装物を包むとともに、そのフィルムの所定部位をシール及びまたはカットして包装体を製造する製袋充填包装機における前記原反フィルムから前記帯状フィルムを送出す方法であって、前記原反フィルムに対し、速度を直接的に増減速制御可能な駆動モータの回転力を与えることにより、前記原反フィルムを所定方向に回転させて前記帯状のフィルムを連続して前記製袋充填包装機側に送出すようにし、前記駆動モータの回転速度が増加すると前記原反フィルムの回転速度も増加し、前記駆動モータの回転速度が減少すると前記原反フィルムの回転速度も減少するようにすることで、前記帯状フィルムの送出し速度を制御するようにした。
【0012】
また上記した方法を実施するに適した本発明に係る原反送出し装置では、原反フィルムから連続して送出された帯状のフィルムを用いて所定間隔毎に搬送される被包装物を包むとともに、そのフィルムの所定部位をシール及びまたはカットして包装体を製造する製袋充填包装機に設けられる原反フィルムの送出し装置であって、前記原反フィルムを装着する回転体に対し回転力を与える増減速制御可能な駆動モータと、前記原反フィルムの回転により送出される帯状フィルムの送出し速度を所定速度にすべく前記駆動モータの速度を制御する速度制御装置と、前記送出された帯状フィルムを前記製袋充填包装機側へ供給する手段とを備え、前記速度制御装置における制御は、前記駆動モータの回転速度が増加すると前記原反フィルムの回転速度も増加し、前記駆動モータの回転速度が減少すると前記原反フィルムの回転速度も減少するようにすることで、前記帯状フィルムの送出し速度を前記所定速度になるように構成した。
【0013】
【作用】
駆動モータを稼働させると、その回転力が原反フィルムに伝わり、所定速度で原反フィルムが回転する。それとにもない原反フィルムに巻き取られている帯状フィルムが所定速度で送出される。そして、帯状フィルムの送り出し速度は、駆動モータを増減速することによりそれに追従するように制御される。よって、制御装置により、原反フィルムの巻径が小さくなるのに応じて駆動モータの回転速度を増加させることにより、一定速度で帯状フィルムが送出される。また、このように原反フィルムの回転は駆動モータの回転に追従しているので、駆動モータを減速したり、停止した場合にはその変化にあわせて原反フィルムの回転も減速/停止し、慣性力により回転し続けることがないので、従来のような制動装置も不要となる。そして、上記のようにして送出された帯状フィルムは、供給する手段により所定の速度で製袋充填包装機の所定位置に供給され、包装フィルムとして使用される。
【0014】
【実施例】
以下、本発明に係る製袋充填包装機における原反送出し方法及び装置の好適な実施例について、添付図面を参照にして詳述する。図1は本発明に係る原反送り出し装置及びそれが実装される製袋充填包装機(ピロー包装装置)の一実施例を示している。
【0015】
同図に示すように、原反フィルム15に巻き取られた帯状フィルム16は、複数のプーリ(固定プーリ,テンションプーリ等)17に掛け渡されて下方の製袋器18に導かれ、その製袋器18を通過することにより筒状に成形されて筒状フィルム19が形成される。
【0016】
製袋器18の搬入側(上流側)には、製袋器18内、すなわち筒状フィルム19内に被包装物20を順次供給する被包装物供給装置22が設置されている。この被包装物供給装置22は、一対の駆動スプロケット23,従動スプロケット24間に渡設されたエンドレスチェーン25に、一定間隔毎に押送フィンガ26が取りつけられることにより構成され、駆動スプロケット23に連携された第1の駆動モータ27からの回転力を受けて回転駆動するようになっている。そしてこの第1の駆動モータ27は、例えばサーボモータ等の増減速を自在に制御できるようなモータからなる。
【0017】
また、製袋器18の搬出側(下流側)所定位置には、補助ローラ28,センターシーラ29,エンドシーラ30が配置され、エンドシーラ30のさらに下流側には搬出コンベア32が設置されている。
【0018】
上記補助ローラ28は、筒状フィルム19の重合端部位をその両側から挟持する一対のローラからなり、筒状フィルム19に対して後述する本発明に係る原反送出し装置により送出される帯状フィルム16の移動速度よりも若干速い速度の搬送力を与え、帯状フィルム16に対して一定のテンションを与え、弛むのを防止している。
【0019】
またセンターシーラ29は、偏平な一対の回転ローラ(少なくとも一方は加熱されている)からなり、両回転ローラにて筒状フィルム19の重合端を挟持するとともに加熱してその重合端を熱融着するようになっている。そして、このセンターシーラ29の回転速度も帯状フィルム16の移動速度よりも若干早くしている。
【0020】
そして、上記補助ローラ28,センターシーラ29は、第2の駆動モータ33に連結され、両者は同期して同速度で回転するようになっている。そしてこの第2の駆動モータ33は上記第1の駆動モータ27とともに速度制御装置38に接続され、その速度が制御されている。なお、この第2の駆動モータ33も汎用性をもたせるためにサーボモータなどの増減速可能なモータで構成してもよいが、包装装置の稼働途中で回転速度を変える必要がない場合には、通常のモータで構成してもよい。
【0021】
さらにエンドシーラ30は、上下に対向配置された回転軸30aにトップシーラ30bがそれぞれ取りつけられ、両者は同期して回転して1回転毎に両トップシーラ30b同士が筒状フィルム19を挟んで突き当たるようになっている。さらに、所定のトップシーラ30b内には、ヒータ及びまたはカッターが内蔵されている。これにより、上記両トップシーラ30b同士が突き当った時には筒状フィルム19の所定部位が加熱されて融着するとともに、カッターにて切断されて、包装体34が製造される。そして包装体34は上記搬出コンベア32により搬出される。なお、このエンドシーラ30も、一方の回転軸30aに連携された第3の駆動モータ35により回転駆動されるようになっており、その第3の駆動モータ35もサーボモータ等の増減速制御可能なモータからなる。
【0022】
ここで本発明では、原反フィルム15に第4の駆動モータ40を連携し、原反フィルム15に対して直接的に所定方向の回転力を与え、帯状フィルム16を所定速度で送出すようにしている。すなわち、図2に示すように、原反フィルム15は、紙管41の周囲に帯状フィルム16を多数回巻き付けることにより構成されているので、その紙管41を、軸受け42に片持ち支持される回転体たる回転軸43に挿入固定し、回転軸43と一体化する。そして、原反フィルム15は回転軸43に設けられたストッパ44により両側から挟持・固定される。
【0023】
さらに、この回転軸43の一端にはスプロケット45が固着され、このスプロケット45に掛け渡された動力伝達チェーン46を介して図外の第4の駆動モータ40の回転力を回転軸43に伝達するようにしている。これにより、第4の駆動モータ40が回転すると、回転軸43ひいては原反フィルム15が回転するようになる。そして、この第4の駆動モータ40は、上記した速度制御装置38からの制御信号に基づいて回転駆動するようになっている。
【0024】
なお、第4の駆動モータ40と回転軸43とは、上記した如く動力伝達チェーンを介して接続するのではなく、駆動モータの出力軸を回転軸に直結或いはギヤ等を介して連結するようにしてもよい。
【0025】
上記のように構成したため、第4の駆動モータ40を回転させると、上記したように回転軸43ひいては原反フィルム15が所定速度で回転するため、それにともない帯状フィルム16が連続して送出される。そして、第4の駆動モータ40と原反フィルム15とは連動しているため、第4の駆動モータ40が増減速すると、原反フィルム15の回転速度も増減速する。
【0026】
従って、ある速度で回転駆動(高速回転)しているときに、急に第4の駆動モータ40を停止したり、或いは減速したりしたとしても、従来のように原反フィルム15が慣性力により高速回転を続けることはなく、そのまま停止或いは減速するため、従来のような大型な制動装置は不要となる。さらに、第4の駆動モータ40の回転速度を正確に制御することにより、原反フィルム15の回転速度の制御を行うことができ、帯状フィルム16の送り出し速度を係る第4の駆動モータ40を制御することにより調整できる。なお、そのようにして送り出された帯状フィルム16は、第2の駆動モータ33により回転駆動する補助ローラ28,センターシーラ29からの引っ張り力により、包装機側に所定速度で供給されることになる。
【0027】
ところで、上記構成により原反フィルム15に直接回転力を与えることにより帯状フィルム16は連続して送出されるが、この送出しにともない原反フィルム15の巻径が徐々に小さくなる。よって、仮に第4の駆動モータ40の回転速度を一定にすると、徐々に帯状フィルム16の送出し速度は遅くなり、横ピロー包装装置の各部の駆動制御の基準となる帯状フィルム16の移動速度が一定にならなくなる。従って、帯状フィルム16を一定速度で製袋器18(包装装置)側に送るためには、原反フィルム15の巻径が小さくなるにつれて回転速度を増加していく必要がある。そこで、係る回転速度を徐々に増加していく制御を速度制御装置38で行うようにしている。
【0028】
そして、具体的な制御としては、帯状フィルムを所定速度で移動させ供給させていくと、管径が一定の比率で徐々に減少していくため(帯状フィルムは一定速度で包装機側に供給されるので、作業開始からの経過時間により管径の減少の程度は求められる)、その減少の程度に合わせて予め定められた作業開始からの経過時間に伴う速度のマップ,テーブルを作成しておき、係るマップ等を参照して第4の駆動モータの速度を増速させていくような制御を行える。
【0029】
また、原反フィルム15の回転に伴う帯状フィルムの送り出し速度と、補助ローラ28等の引き出しに伴う帯状フィルム引き出し速度とが等しければ、第2,第4の駆動モータ33,40にはさほど負荷がかからず、所定の電流を供給するだけで所望の回転速度が得られるが、両者の速度が変わると、一方の駆動モータ(回転速度が遅い方)が他方の駆動モータに対して負荷・制動力をかけることになるので、他方の駆動モータを所定速度に回転させるためには通常の供給電流以上の電流を供給する必要がある。また、逆に一方の駆動モータ側では、所定の電流を供給すると、他方の駆動モータから回転力を付与されるため、通常で得られる回転速度以上の速度で回転する。したがって、係る電流の変化(目標値(通常値)からの偏差)や、回転速度の変化(目標値(通常値)からの偏差)を監視し、それらが0(上記引き出し速度と送り出し速度とを等しくする)または、所定の値(上記引き出し速度と送り出し速度とに一定の差をもたせる)になるように各駆動モータに対してフィードバック制御することもできる。但し、帯状フィルム16の移動速度を一定にする場合には、第2の駆動モータ33を等速回転するように制御するのが好ましく、また、帯状フィルム16を所定のタイミングで増減速制御する場合においても第2の駆動モータ33の回転速度を基準に第4の駆動モータ40を制御するのがよい。
【0030】
なお、上記した第1,第3の駆動モータに対する速度制御もこの速度制御装置38で行うが、係る制御は従来公知のものであるので、具体的に処理フローは省略する。
【0031】
次に、上記した実施例に基づいて、その作用を説明しつつ本発明に係る原反送出し方法の一実施例について説明する。まず、フィルムのカット寸法,被包装物の高さ・長さ,単位時間あたりの製造個数等の所定の可変データを速度制御装置38に入力する。そして、上記カット寸法と単位時間あたりの製造個数から帯状フィルム16の移動速度(目標値)を求める。
【0032】
なお、上記各データの入力は、ピロー包装装置全体の駆動制御のために必要なもので、原反フィルムの送出し方法のためには、少なくともフィルムのカット寸法と単位時間あたりの製造個数があればよい。また、係るデータを入力せずに、帯状フィルム16の移動速度(目標値)を直接入力するようにしてもよい。
【0033】
そして上記移動速度(目標値)から補助ローラ28,センターシーラ29の回転速度、すなわち、それを駆動するための第2の駆動モータ33の回転速度を求める。そして、各部の位置合わせ(初期設定)が終了したならば、第2の駆動モータ33を、上記求めた回転速度で等速回転駆動させる。また、帯状フィルム16が移動速度(目標値)で搬送されているとして第1,第3の駆動モータ27,35も所定のタイミングで増減速駆動する。さらに、第4の駆動モータ40を所定の速度(初期値)で回転させる(移動速度よりも若干遅くなるような速度に設定する)。これにより、引出された帯状フィルムが製袋器18までの間で弛むことがなくなる。
【0034】
そして、第4の駆動モータ40が回転駆動すると、それにともない原反フィルム15も所定速度で回転し、原反フィルム15から帯状フィルム16が送出される。また、これと同時に第2の駆動モータ33が等速回転してそれに連携する補助ローラ28等が等速回転するため、上記送り出された帯状フィルム16が等速度で製袋器18を通って筒状フィルム19に製袋されながら内部に被包装物20が供給され、そのままさらに前進することによりセンターシーラ29にてフィルム重合端部位がシールされ、エンドシーラ30で横方向にシール・カットされて包装体34が製造される。
【0035】
そして、帯状フィルム16の送出し速度は、第4の駆動モータ40を増減速することによりそれに追従するように制御される。よって、上記した速度制御装置38により、原反フィルム15の巻径が小さくなるのに応じて第4の駆動モータ40の回転速度を増加させることにより、一定速度で帯状フィルム16を送出す。しかも、係る速度制御は、リアルタイムで常時行われているため、スムーズに(段差無く)第4の駆動モータ40の回転速度を変動させることができるので、帯状フィルム16の移動速度は、目標値付近でほぼ一定値が保たれる。
【0036】
また、本実施例では、制動装置のような大型な設備が不要となり、原反フィルム15から製袋器18までの間には、プーリ17のように嵩の張らない部材のみが存在するので、実装された包装装置全体の嵩を低くし、小型化を図ることができる。
【0037】
また、上記した実施例では、第1,第3の駆動モータ27,35を夫々、所定のタイミングで増減速するようにしたが、本発明はこれに限ることなく、第1の駆動モータ27は等速回転するものでもよい。すなわち、実施例では被包装物20が製包機18に供給される際にはそれと接触する筒状フィルム19と同速度で移動させるようにしたが、被包装物20が固く、筒状フィルム19との速度差による接触抵抗によってもくずれたりしないような場合には、上記のように第1の駆動モータ27を等速回転させて被包装物供給装置22の搬送速度を一定にすることにより、制御系を簡易にすることができる。
【0038】
なお上記した実施例では、実装する製袋充填包装機として上記した実施例では横ピロー包装装置に適用した例について説明したが、縦ピロー包装装置,横三方包装装置や四方包装装置等使用する包装フィルムが原反フィルムから連続して引出されるものであれば種々の製袋充填包装機に適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る製袋充填包装機における原反送出し方法及び装置では、原反フィルムに駆動モータを接続し、その駆動モータの回転力により原反フィルムを回転するようにしたため、原反フィルム側で帯状フィルムの送り出しを制御できる。すなわち、駆動モータを増減速するとそれに追従して原反フィルムの回転速度も増減速し、駆動モータを停止すると原反フィルムの回転も停止する。よって、従来のように慣性力により原反フィルムが回転し続けることがなく、原反フィルムに対する大掛かりな制動装置が不要となる。
【0040】
そして、帯状フィルムの送出しに伴う原反フィルムの管径の減少に合わせて駆動モータの回転を所定の比率で徐々に増速していくと、帯状フィルムを等速度で送出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製袋充填包装機における原反送出し装置の一実施例を示す図である。
【図2】本実施例の要部である原反フィルム付近を示す一部拡大断面図である。
【図3】従来技術を示す図である。
【符号の説明】
15 原反フィルム
16 帯状フィルム
28 補助ローラ(供給する手段)
29 センターシーラ(供給する手段)
33 第2の駆動モータ(供給する手段)
38 速度制御装置
40 第4の駆動モータ(駆動モータ)

Claims (2)

  1. 原反フィルムから連続して送出された帯状のフィルムを用いて所定間隔毎に搬送される被包装物を包むとともに、そのフィルムの所定部位をシール及びまたはカットして包装体を製造する製袋充填包装機における前記原反フィルムから前記帯状フィルムを送出す方法であって、
    前記原反フィルムに対し、速度を直接的に増減速制御可能な駆動モータの回転力を与えることにより、前記原反フィルムを所定方向に回転させて前記帯状のフィルムを連続して前記製袋充填包装機側に送出すようにし、
    前記駆動モータの回転速度が増加すると前記原反フィルムの回転速度も増加し、前記駆動モータの回転速度が減少すると前記原反フィルムの回転速度も減少するようにすることで、前記帯状フィルムの送出し速度を制御するようにした製袋充填包装機における原反送出し方法。
  2. 原反フィルムから連続して送出された帯状のフィルムを用いて所定間隔毎に搬送される被包装物を包むとともに、そのフィルムの所定部位をシール及びまたはカットして包装体を製造する製袋充填包装機に設けられる原反フィルムの送出し装置であって、
    前記原反フィルムを装着する回転体に対し回転力を与える、速度を直接的に増減速制御可能な駆動モータと、
    前記原反フィルムの回転により送出される帯状フィルムの送出し速度を所定速度にすべく前記駆動モータの速度を制御する速度制御装置と、
    前記送出された帯状フィルムを前記製袋充填包装機側へ供給する手段とを備え、
    前記速度制御装置における制御は、前記駆動モータの回転速度が増加すると前記原反フィルムの回転速度も増加し、前記駆動モータの回転速度が減少すると前記原反フィルムの回転速度も減少するようにすることで、前記帯状フィルムの送出し速度を前記所定速度になるようにしてなることを特徴とする製袋充填包装機における原反送出し装置。
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