JP3688102B2 - Flat display panel - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラットディスプレイパネルに関する。更に詳しくは、本発明は、耐スパッタ性が有り、電子放出特性の良好な放電保護層を備えたフラットディスプレイパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
フラットディスプレイパネルとして、一般にプラズマディスプレイパネルが知られているが、このプラズマディスプレイパネルは、一般に、放電空間を挟んで対向する一対の基板、電極、隔壁、蛍光体層、誘電体層、放電保護層及び放電ガス等の構成要素からなる。ここで、放電保護層は、放電時のイオン衝撃による誘電体層、電極等のPDPの構成要素の劣化を防止するために、放電空間と接するように形成されている。従って、放電保護層の材質及び膜質は、表示の安定化、駆動の容易化及び長寿命化等の上で重要な要素である。
【0003】
放電保護層の材質としては、一般に酸化マグネシウムが使用されている。酸化マグネシウムは、耐スパッタ性が強い物質であり、かつ二次電子放出係数の大きい(電子親和力が0.5eV前後)、いわゆる高γ物質である。従って、放電保護層に酸化マグネシウムを使用した場合、放電開始電圧が低下し、駆動電圧の許容範囲が広がり、駆動が容易になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、表示面の大型化と高精細化が進むにつれて消費電力が増大するので、酸化マグネシウムより電子放出係数の大きい(電子親和力の小さい)駆動電圧の低い放電保護層の開発が望まれていた。また、更なる長時間表示を実現するために経時劣化を抑制しうる放電保護層の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明によれば、放電電極とそれを放電空間から絶縁し保護する放電保護層を備えるパネル構成において、前記放電保護層が、酸化マグネシウム層とその上に形成され、10 4 〜10 12 個/cm 2 の密度で存在する複数のアイランド状のダイヤモンドとからなる構成であり、個々のアイランド状のダイヤモンドが、高さ0.01〜100μm及び直径0.01〜100μmの形状を有することを特徴とするフラットディスプレイパネルが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下PDP)、プラズマアドレス液晶等に適用することができる。この内、PDPに適用することが好ましい。
本発明に使用される基体は、基体の使用分野に応じて適宜選択でき、例えば、シリコン基板、石英基板、ガラス基板等の基板や、これらの基板上に、電極、絶縁膜、誘電体層等の所望の構成物を形成した基体が含まれる。
【0008】
次に、放電空間側の基体の表面に放電保護層が形成される。例えば、面放電型のPDPの場合、放電空間側の基体の表面とは、表示面側基体の誘電体層を意味する。本発明では、放電保護層は、
(1)酸化マグネシウム層とその上に形成されたアイランド状のダイヤモンドとからなるか又は、酸化マグネシウム層とその上に形成されたダイヤモンドライクカーボン(以下DLC)層からなるか、或いは
(2)DLC層からなる。
なお、本明細書において、DLC層を備えた構成は、参考例である。
【0009】
まず、▲1▼の放電保護層について説明する(図1(a)及び(b))。この場合、基体1上には酸化マグネシウム層2が積層される。酸化マグネシウム層の形成方法は、特に限定されず、CVD法、蒸着法等の公知の方法をいずれも使用することができる。酸化マグネシウム層の厚さは、0.05〜100μmの範囲であることが好ましい。また、酸化マグネシウム層はフェイズセンターキュービック型の結晶構造を有していることが好ましい。
【0010】
次に、酸化マグネシウム層上にはアイランド状のダイヤモンド3(図1(a))又はDLC層4(図1(b))が形成される。
まず、アイランド状のダイヤモンドの個々の形状は、高さ0.01〜100μm、直径0.01〜100μmであることが好ましく、このダイヤモンドが104 〜1012個/cm2 存在していることが好ましい。ここで、ダイヤモンドは、電子親和力が−0.7eV程度と、酸化マグネシウムと比べて低いため、それだけ電子を放出しやすい性質を有している。更に、ダイヤモンドがアイランド状であるため、その先端から更に電子が放出されやすくなり、駆動電圧をより低減することができる作用も有する。
【0011】
アイランド状のダイヤモンドの形成方法としては、当該分野で公知の方法をいずれも使用することができる。例えば、ECRマイクロ波プラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、熱フィラメントCVD法等が挙げられる。これらのCVD法に使用する原料ガスとしては、メタン、アセチレン、アセトン、メタノール、エタノール、CO等の炭素原料ガスと水素ガスとの混合ガスが好ましい。更に、炭素原料ガス/水素ガス=10%(体積比)以下、好ましくは0.05〜3%とすることにより、形成されるダイヤモンドを(111)配向とすることができる。この(111)配向のダイヤモンドを使用すれば、更に電子を放出しやすくすることができるので、駆動電圧をより低減することができる。
【0012】
一方、DLCは、アモルファス状のカーボンとも称されており、例えばJ.Vac.Sci.Technol.A 5 (6),Nov/Dec 1987の3287〜3312にDLCの製造方法とそれを磁気記録媒体の保護層として使用することが記載されている。このDLCは、高硬度、低摩擦性、耐磨耗性、高光透過性、化学的安定性等の優れた特性をもつため、フラットディスプレイパネルのプラズマに晒される放電空間側に設置することにより、フラットディスプレイパネルが経時劣化することを防ぐことができる。DLC層の厚さは、0.001〜10μmであることが好ましい。また、DLC層中にはsp3 結合の結晶が主成分として含まれていることが好ましい。ここで、主成分とは、少なくとも50重量%以上を意味し、好ましくは60重量%以上を意味する。また、窒素等の不純物を1重量%以下の割合で含んでいてもよい。
【0013】
DLCの形成方法としては、当該分野で公知の方法をいずれも使用することができる。例えば、イオンビーム蒸着法等の蒸着法、DCマグネトロンスパッタ法等のスパッタ法、プラズマ源として熱フィラメント、RF、ECR電源等を使用したプラズマCVD法等が挙げられる。
なお、DLC層上に、更にアイランド状のダイヤモンドを形成してもよい。
【0014】
次に、▲2▼の放電保護層について説明する(図2)。この場合、基体1上には酸化マグネシウム層の代わりにDLC層5が放電保護層として形成される。DLC層の厚さ、製造方法等は、上記▲1▼の場合と同じ条件とすることができる。また、DLC層上に、更にアイランド状のダイヤモンドを形成してもよい。
次に、本発明の放電保護層のフラットパネルディスプレイへの適用例を以下に示す。以下では、フラットパネルディスプレイとして、PDPを例として説明するが、これに限定されるものではない。
【0015】
図3は、本発明を好適に使用することができるPDPの一例を示す図である。なお、図3の構成は一例であり、本発明はこれに限定されることはない、AC型、DC型等どのような形式のPDPにも適用することができる。
図3は、一般的な間接放電形式(AC型)の面放電型PDPの一画素に対応する概略斜視図であり、蛍光体層の配置形態による分類では、反射型に属し、かつ3電極構造のPDPを示している。
【0016】
図3のPDP11は、一対の基板12と15が対向して配置されている。基板としては、ガラス基板、石英基板、シリコン基板等を使用することができる。基板12には、一対の表示電極(サスティン電極)XとYが平行に形成され、表示電極XとYを覆うように基板12上に壁電極によって放電を維持する交流(AC)駆動用の誘電体層13が形成され、更に誘電体層13上に放電保護層14が形成されている。誘電体層は、一般に低融点ガラスペーストを塗布・焼成することにより形成することができる。この放電保護層は、上記で説明したように酸化マグネシウム層とアイランド状のダイヤモンド又はDLC層からなるか、或いはDLC層からなる。
【0017】
一方、基板15には、平面的に見て表示電極XとYに直交する位置に複数のストライプ状のアドレス電極Aが形成され、該アドレス電極Aを覆うように基板15上に誘電体層16が積層されている。ここでアドレス電極は、Ag、Au、Al、Cu、Cr及びそれらの積層体(例えばCr/Cu/Cr)等から構成され、スパッタ法、蒸着法等の成膜法とエッチング法を組み合わせることにより、所望本数、厚さ、幅及び間隔で形成することができる。
【0018】
更に、隣接するアドレス電極A間かつ該アドレス電極Aと平行になるように複数のストライプ状の隔壁17が形成されている。隔壁17は、上記本発明のパターン形成方法により形成することができる。
次いで、隣接する隔壁17の側面及びアドレス電極A上には蛍光体層18が形成されている。本発明では基板15、アドレス電極A、誘電体層16、隔壁17及び蛍光体層18が、上記基体に対応する。
【0019】
次に、19は放電空間を示し、表示電極XとYの延伸方向に単位発光領域(以下EU)毎に区画され、かつその間隙寸法が規定されている。なお、放電空間19には、所望の放電ガスが封入されている。
PDP11は、図3のように1つの画素EGに対応する3つのEUのそれぞれにおいて、表示電極Yとアドレス電極Aとの交差部に表示又は非表示を選択するための選択放電セルが確定されている。また、表示電極XとYの間に主放電セルが確定されている。
【0020】
ここで、蛍光体層18は、面放電により生じるイオンによる衝撃を避けるために、表示電極XとYと反対側の基板15上の隔壁17間に設けられている。この蛍光体層18は、一般に、主放電セルの面放電により生じる真空紫外線を可視光に変換することによって発光する。蛍光体層18で発光した光は、誘電体層13及び基板12を透過して外部へ射出される。つまり、PDP11では、基板12の外面が表示面Dとなる。
【0021】
表示電極XとYは、蛍光体層18に対して表示面D側に配置されるので、面放電を広範囲とし、かつ表示光の遮光を最小限とするために、幅の広い透明導電膜20とその導電性を補うための幅の狭い金属膜(バス電極)21とから構成されている。透明導電膜は、例えばITO(酸化インジウム+酸化スズ)やネサ(酸化スズ)等の酸化金属から構成され、蒸着等の成膜法とエッチング法を組み合わせることにより、所望の本数、厚さ、幅及び間隔で形成することができる。一方、バス電極は、Ag、Au、Al、Cu、Cr及びそれらの積層体(例えばCr/Cu/Cr)等から構成され、スパッタ法、蒸着法等の成膜法とエッチング法を組み合わせることにより、所望本数、厚さ、幅及び間隔で形成することができる。
【0022】
上記のようにPDP11は表示電極XとYを覆い、放電を維持するための誘電体層13をもつ基板12(表示側基板)と、放電空間19を区画するための隔壁17をもつ基板15(背面基板)の2枚の基板を貼り合わせることにより構成されている。
【0023】
【実施例】
実施例1及び比較例1
まず、ガラス基板12上に一対の表示電極XとYを形成した。表示電極XとYは、それぞれITOからなる透明導電膜20とCr/Cu/Crの積層体からなる金属膜21との積層体である。次いで、表示電極XとYが形成されたガラス基板12上に50μmの低融点ガラスからなる誘電体層13を積層した。更に、誘電体層上に酸化マグネシウム層を積層した。
【0024】
この後、DCマグネトロンスパッタ法により酸化マグネシウム層上に20nmのDLC層を積層した。なお、DLC層の積層条件は、積層温度を室温、スパッタ用ターゲットをグラファイトの焼結体、スパッタガスをArガス、パワー密度を0.25W/cm2 とした。このDLC層をラマン分光法で調べたところ、sp3 結合の結晶が約60重量%含まれていることが判った。
【0025】
上記方法により放電保護層14が、酸化マグネシウム層とDLC層の積層体からなるPDPの表示側基板を形成することができた。
次に、ガラス基板15上にCr/Cu/Crの積層体からなるアドレス電極Aを形成した。次いで、アドレス電極Aが形成されたガラス基板上に50μmの低融点ガラスからなる誘電体層16を積層した。この誘電体層16上に隔壁材料層を積層し、サンドブラスト法によりパターニングした後、熱処理を施すことにより硬化させて隔壁17を形成した。次いで、隔壁17の側壁及び隔壁間の誘電体層16上に蛍光体層18を形成することにより背面基板を形成することができた。
【0026】
表示電極XとYと、アドレス電極Aとが直交するように表示側基板と背面基板を貼り合わせ、放電空間19に放電ガスを封入することにより図4に示す如きPDP11を製造することができた。
なお、比較例1として、放電保護層としてDLC層を形成していない、即ち酸化マグネシウム層のみのPDPも同時に製造した。
【0027】
実施例1と比較例1のPDPを駆動した場合、実施例1のPDPは比較例1のPDPの0.9倍の駆動電圧で動作させることができた。実施例1のPDPの駆動電圧が低減したのは、DLC層が電子親和力が小さく、電子を放出しやすいため、より低い電圧でプラズマ発光に必要な二次電子を放出できたためであると考えられる。
【0028】
なお、DLC層を60nmとすること以外は、実施例1と同様にして形成したPDPでも、比較例1のPDPの0.9倍の駆動電圧で動作させることができた。
実施例2
DLC層の代わりに、以下の方法でアイランド状のダイヤモンドを酸化マグネシウム層上に形成すること以外は、実施例1と同様にしてPDPを製造した。
【0029】
アイランド状のダイヤモンドは、ECRマイクロ波プラズマCVD法により、個々のダイヤモンドが直径約1μm、高さ約0.5μmであり、108 個/cm2 の密度を有していた。なお、アイランド状のダイヤモンドは、図4に示す装置を使用して形成した。図4中、参照番号31はマグネトロン、32は反応ガス導入経路、33はマグネットコイル、34はプラズマ発生室、35は基体、36は基体搬送機構を意味している。
【0030】
形成されたアイランド状のダイヤモンドをラマン分光法で調べたところ、アモルファス成分が含まれておらず、ダイヤモンド成分のみで形成されていることが判った。また、基板を純水中に浸漬し、超音波により洗浄してもアイランド状のダイヤモンドの脱落は、全く観察されなかった。
実施例2と比較例1のPDPを駆動した場合、実施例1のPDPは比較例1のPDPの0.85倍の駆動電圧で動作させることができた。実施例1のPDPの駆動電圧が低減したのは、アイランド状のダイヤモンドの先端が鋭角になっており、この部分に電界が集中しやすいためであると考えられる。また、ダイヤモンド自体が電子親和力が小さく、電子を放出しやすいため、より低い電圧でプラズマ発光に必要な二次電子を放出できたためであると考えられる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、放電空間に接する側にDLC層又はアイランド状のダイヤモンドが形成されているため、駆動電圧を低減することができると共に、放電保護層の経時劣化が抑制されたフラットディスプレイパネルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフラットディスプレイパネルの要部の概略断面図である。
【図2】本発明のフラットディスプレイパネルの要部の概略断面図である。
【図3】本発明のPDPの概略斜視図である。
【図4】アイランド状のダイヤモンドの形成装置の概略図である。
【符号の説明】
1 基体
2 酸化マグネシウム層
3 アイランド状のダイヤモンド
4、5 DLC層
11 PDP
12、15 基板
13、16 誘電体層
14 放電保護層
17 隔壁
18 蛍光体層
19 放電空間
20 透明導電膜
21 金属膜
31 マグネトロン
32 反応ガス導入経路
33 マグネットコイル
34 プラズマ発生室
35 基体
36 基体搬送機構
A アドレス電極
D 表示面
X、Y 表示電極[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a flat display panel. More particularly, the present invention relates to a flat display panel provided with a discharge protective layer that has sputtering resistance and good electron emission characteristics.
[0002]
[Prior art]
As a flat display panel, a plasma display panel is generally known, and this plasma display panel is generally a pair of substrates, electrodes, barrier ribs, phosphor layers, dielectric layers, and discharge protection layers that are opposed to each other with a discharge space interposed therebetween. And components such as discharge gas. Here, the discharge protective layer is formed so as to be in contact with the discharge space in order to prevent deterioration of the components of the PDP such as the dielectric layer and the electrode due to ion bombardment during discharge. Therefore, the material and film quality of the discharge protective layer are important factors for stabilizing the display, facilitating driving, and extending the life.
[0003]
As a material for the discharge protection layer, magnesium oxide is generally used. Magnesium oxide is a so-called high γ substance having a strong sputter resistance and a large secondary electron emission coefficient (electron affinity around 0.5 eV). Therefore, when magnesium oxide is used for the discharge protection layer, the discharge start voltage is lowered, the allowable range of the drive voltage is widened, and driving is facilitated.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the power consumption increases as the display surface is increased in size and definition, it has been desired to develop a discharge protective layer having a driving voltage having a larger electron emission coefficient (smaller electron affinity) than that of magnesium oxide. In addition, development of a discharge protective layer capable of suppressing deterioration over time has been desired in order to realize further long-time display.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
Thus, according to the present invention, in a panel configuration including a discharge electrode and a discharge protection layer that insulates and protects the discharge electrode from the discharge space, the discharge protection layer is formed on the magnesium oxide layer and 10 4 to 10 12 pieces. / cm Ri configuration Narudea ing of a plurality of islands of diamond present in the second density, individual islands of diamond, have a shape of height 0.01~100μm and diameter 0.01~100μm flat display panel, wherein to Rukoto is provided.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention can be applied to a plasma display panel (hereinafter referred to as PDP), a plasma address liquid crystal, and the like. Among these, it is preferable to apply to PDP.
The substrate used in the present invention can be appropriately selected according to the field of use of the substrate. For example, a substrate such as a silicon substrate, a quartz substrate, or a glass substrate, or an electrode, an insulating film, a dielectric layer, or the like on these substrates. And a substrate on which the desired composition is formed.
[0008]
Next, a discharge protective layer is formed on the surface of the substrate on the discharge space side. For example, in the case of a surface discharge type PDP, the surface of the substrate on the discharge space side means the dielectric layer of the display surface side substrate. In the present invention, the discharge protective layer is
(1) It consists of a magnesium oxide layer and island-shaped diamond formed thereon, or consists of a magnesium oxide layer and a diamond-like carbon (hereinafter referred to as DLC) layer formed thereon, or
(2) Consists of a DLC layer.
In the present specification, the configuration including the DLC layer is a reference example.
[0009]
First, the discharge protective layer (1) will be described (FIGS. 1A and 1B). In this case, the
[0010]
Next, island-shaped diamond 3 (FIG. 1A) or DLC layer 4 (FIG. 1B) is formed on the magnesium oxide layer.
First, each of the island-shaped diamonds preferably has a height of 0.01 to 100 μm and a diameter of 0.01 to 100 μm, and 10 4 to 10 12 diamonds / cm 2 exist. preferable. Here, since diamond has an electron affinity of about −0.7 eV, which is lower than that of magnesium oxide, it has a property of easily releasing electrons. Furthermore, since the diamond is in an island shape, electrons are more likely to be emitted from the tip, and the drive voltage can be further reduced.
[0011]
As a method for forming island-shaped diamond, any method known in the art can be used. For example, ECR microwave plasma CVD method, microwave plasma CVD method, hot filament CVD method and the like can be mentioned. As a raw material gas used for these CVD methods, a mixed gas of a carbon raw material gas such as methane, acetylene, acetone, methanol, ethanol, CO and hydrogen gas is preferable. Further, by setting the carbon source gas / hydrogen gas to 10% (volume ratio) or less, preferably 0.05 to 3%, the formed diamond can be in the (111) orientation. If this (111) -oriented diamond is used, electrons can be more easily emitted, so that the driving voltage can be further reduced.
[0012]
On the other hand, DLC is also referred to as amorphous carbon. For example, J. Vac. It is described as being used as a protective layer. Since this DLC has excellent properties such as high hardness, low friction, wear resistance, high light transmission, chemical stability, etc., by installing it on the discharge space side exposed to plasma of flat display panel, It is possible to prevent the flat display panel from being deteriorated with time. The thickness of the DLC layer is preferably 0.001 to 10 μm. The DLC layer preferably contains sp 3 bond crystals as a main component. Here, the main component means at least 50% by weight or more, preferably 60% by weight or more. Further, impurities such as nitrogen may be contained at a ratio of 1% by weight or less.
[0013]
Any method known in the art can be used as a method for forming DLC. For example, a vapor deposition method such as an ion beam vapor deposition method, a sputtering method such as a DC magnetron sputtering method, a plasma CVD method using a hot filament, an RF, an ECR power source or the like as a plasma source may be used.
Note that island-shaped diamond may be further formed on the DLC layer.
[0014]
Next, the discharge protective layer (2) will be described (FIG. 2). In this case, a
Next, an application example of the discharge protective layer of the present invention to a flat panel display is shown below. Hereinafter, a PDP will be described as an example of a flat panel display, but the present invention is not limited to this.
[0015]
FIG. 3 is a diagram showing an example of a PDP that can suitably use the present invention. The configuration of FIG. 3 is an example, and the present invention is not limited to this, and can be applied to any type of PDP such as an AC type and a DC type.
FIG. 3 is a schematic perspective view corresponding to one pixel of a general indirect discharge type (AC type) surface discharge type PDP, which belongs to the reflection type according to the arrangement of the phosphor layers, and has a three-electrode structure. PDP is shown.
[0016]
In the
[0017]
On the other hand, a plurality of stripe-shaped address electrodes A are formed on the substrate 15 at positions orthogonal to the display electrodes X and Y when viewed in plan, and the dielectric layer 16 is formed on the substrate 15 so as to cover the address electrodes A. Are stacked. Here, the address electrode is composed of Ag, Au, Al, Cu, Cr, and their laminates (for example, Cr / Cu / Cr), and the like, by combining a film forming method such as a sputtering method and a vapor deposition method with an etching method. The desired number, thickness, width and interval can be formed.
[0018]
Further, a plurality of stripe-shaped partition walls 17 are formed between adjacent address electrodes A and parallel to the address electrodes A. The partition wall 17 can be formed by the pattern forming method of the present invention.
Next, a phosphor layer 18 is formed on the side surface of the adjacent partition wall 17 and the address electrode A. In the present invention, the substrate 15, the address electrode A, the dielectric layer 16, the partition wall 17, and the phosphor layer 18 correspond to the base.
[0019]
Next,
In the
[0020]
Here, the phosphor layer 18 is provided between the barrier ribs 17 on the substrate 15 on the opposite side of the display electrodes X and Y in order to avoid impact caused by ions generated by surface discharge. The phosphor layer 18 generally emits light by converting vacuum ultraviolet rays generated by surface discharge of the main discharge cell into visible light. The light emitted from the phosphor layer 18 passes through the dielectric layer 13 and the substrate 12 and is emitted to the outside. That is, in the
[0021]
Since the display electrodes X and Y are arranged on the display surface D side with respect to the phosphor layer 18, a wide transparent
[0022]
As described above, the
[0023]
【Example】
Example 1 and Comparative Example 1
First, a pair of display electrodes X and Y was formed on the glass substrate 12. The display electrodes X and Y are each a laminate of a transparent
[0024]
Thereafter, a 20 nm DLC layer was laminated on the magnesium oxide layer by DC magnetron sputtering. The lamination conditions of the DLC layer were as follows: the lamination temperature was room temperature, the sputtering target was a sintered graphite, the sputtering gas was Ar gas, and the power density was 0.25 W / cm 2 . When this DLC layer was examined by Raman spectroscopy, it was found that about 60 wt% of sp 3 -bonded crystals were contained.
[0025]
According to the above method, the PDP display side substrate in which the discharge protective layer 14 was formed of a laminate of a magnesium oxide layer and a DLC layer could be formed.
Next, an address electrode A made of a Cr / Cu / Cr laminate was formed on the glass substrate 15. Next, a dielectric layer 16 made of low melting point glass of 50 μm was laminated on the glass substrate on which the address electrode A was formed. A partition wall material layer was laminated on the dielectric layer 16, patterned by sandblasting, and then cured by heat treatment to form partition walls 17. Next, the rear substrate could be formed by forming the phosphor layer 18 on the side wall of the partition wall 17 and the dielectric layer 16 between the partition walls.
[0026]
A display-side substrate and a rear substrate are bonded so that the display electrodes X and Y and the address electrode A are orthogonal to each other, and a discharge gas is sealed in the
As Comparative Example 1, a PDP in which a DLC layer was not formed as a discharge protective layer, that is, only a magnesium oxide layer was also manufactured.
[0027]
When the PDPs of Example 1 and Comparative Example 1 were driven, the PDP of Example 1 could be operated with a drive voltage 0.9 times that of the PDP of Comparative Example 1. The driving voltage of the PDP of Example 1 was reduced because the DLC layer has a low electron affinity and easily emits electrons, so that secondary electrons necessary for plasma emission can be emitted at a lower voltage. .
[0028]
A PDP formed in the same manner as in Example 1 except that the DLC layer was set to 60 nm could be operated with a drive voltage 0.9 times that of the PDP in Comparative Example 1.
Example 2
A PDP was produced in the same manner as in Example 1 except that island-shaped diamond was formed on the magnesium oxide layer by the following method instead of the DLC layer.
[0029]
The island-like diamond had an individual diamond diameter of about 1 μm and a height of about 0.5 μm, and a density of 10 8 pieces / cm 2 by ECR microwave plasma CVD. The island-shaped diamond was formed using the apparatus shown in FIG. In FIG. 4, reference numeral 31 is a magnetron, 32 is a reaction gas introduction path, 33 is a magnet coil, 34 is a plasma generation chamber, 35 is a substrate, and 36 is a substrate transport mechanism.
[0030]
When the formed island-shaped diamond was examined by Raman spectroscopy, it was found that the island-shaped diamond did not contain an amorphous component and was formed only from the diamond component. Further, even when the substrate was immersed in pure water and washed with ultrasonic waves, no island-like diamonds were observed to drop off.
When the PDPs of Example 2 and Comparative Example 1 were driven, the PDP of Example 1 could be operated with a driving voltage 0.85 times that of the PDP of Comparative Example 1. The reason why the driving voltage of the PDP in Example 1 is reduced is considered to be that the tip of the island-shaped diamond has an acute angle and the electric field tends to concentrate on this portion. Further, it is considered that diamond itself has a small electron affinity and easily emits electrons, so that secondary electrons necessary for plasma emission can be emitted at a lower voltage.
[0031]
【The invention's effect】
According to the present invention, since the DLC layer or the island-shaped diamond is formed on the side in contact with the discharge space, the flat display panel in which the driving voltage can be reduced and the deterioration of the discharge protective layer with time is suppressed. Can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of a main part of a flat display panel according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view of a main part of the flat display panel of the present invention.
FIG. 3 is a schematic perspective view of a PDP of the present invention.
FIG. 4 is a schematic view of an island-shaped diamond forming apparatus.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
12, 15 Substrate 13, 16 Dielectric layer 14 Discharge protection layer 17 Partition 18
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