JP3680200B2 - ネットワ−クシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークに接続した複写機、ウエブサーバー、及び、パーソパーソナルコンピュータにより構成されるネットワークシステムに関し、特に、ネットワークに接続した複写機をパーソナルコンピュータ側からネットワークプリンタ又はネットワークスキャナとして使用することができるネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、一般のパーソナルコンピュータユーザーの間でもデジタルカメラが普及し始めているが、パーソナルコンピュータユーザーにおいても単にデジタルカメラで撮った画像データをパーソナルコンピュータに取り込むだけでなく、最終的には紙に印刷したいという要求が高い。デジタルカメラで撮影した画像データを紙に出力する手段としては、最近では、かなり写真画に近い画質で印刷出力可能なインクジェットプリンタが比較的低価格で手にはいるようになってきた。
しかし、比較的低価格のインクジェットプリンタで写真画質のカラー印刷出力を行う場合には、印刷時間がかかる。画像データの大きさにもよるが、例えば、A4サイズの写真画像データ1枚分をカラー印刷するのに早い機種でも5分程度は必要である。それに対して、同じインクジェットプリンタにより白黒印刷を行う場合は、A4サイズ1枚分を印刷するのに1分程度かかるだけである。
また、比較的低価格のインクジェットプリンタでは、インクカートリッジのインクタンクが小さいことから、写真画質等のフルカラー印刷にてA4印刷出力を行う場合には、数枚〜10枚程度の印刷中にインクが無くなることがある。
更に、比較的低価格のインクジェットプリンタでは、自動紙送り機構に設置可能な用紙の枚数も一般的に10枚〜20枚等と少ないことから、多量の印刷時には紙がすぐに無くなり補充が必要となる。
従って、通常は、白黒印刷で十分な文書作成や数値処理についてプリンタを用いて白黒印刷し、カラー印刷を行う頻度はきわめて低いパーソナルコンピュータユーザーは、カラー印刷可能なインクジェットプリンタの購入はしない。
【0003】
また、パーソナルコンピュータユーザーの個人用プリンタとして最も多用されている比較的低価格のインクジェットプリンタは、一般的に、カラーの印刷時だけでなく白黒印刷時においても、業務用のプリンタに比べて印字速度が遅い(特に複数枚数印刷時に時間がかかる)、或いはインクや印刷用紙などのプリンタ中の消耗品がすぐに無くなるという問題が有る。また、紙送り等の搬送力が弱いことから、プリンターの給紙や排紙等の紙送り中に、紙質の違い等により紙詰まりが発生する場合が多く、更に、紙詰まりの回復処理中に不適切な処置を行うことにより故障を起こしやすいという問題も有る。
従って、紙やインクカートリッジ等の消耗品が無くなった場合で、且つ買い置きが無い場合や、プリンターが故障して自分では回復できないが急ぎで印刷する必要がある場合、また、上記したような高画質のカラー印刷出力を素早く得るため、別のプリンタ、特に高速なカラープリンタで画像データを印刷したい場合等、パーソナルコンピュータユーザーのプリンタに対する需要が増えている。
上記した問題は、インクジェットプリンタだけでなく、熱転写リボン等を用いた他の方式の低価格のプリンタにおいても同様に発生しており、低価格のレーザープリンタにあっても、速度の遅い点や紙送り中に故障しやすい点或いは印刷用紙が無くなりやすい点等の問題についてはインクジェットプリンタと同様である。
【0004】
上記需要から、近年になり、一般のパーソナルコンピュータユーザーが持ち込む画像データを、カラー複写機やカラープリンタで印刷出力する専門店が設けられるようになった。そのような専門店の中には、一般のパーソナルコンピュータユーザーが印刷しようとする画像データを、磁気記憶媒体や光学式記憶媒体等に記憶して専門店に直接持ち込む場合の他に、通信回線を介したデータ通信により受付を行うサービスを行い、更に、印刷出力結果を郵送又は宅配便により送付するサービスを実施している店もある。また、一般のユーザーが持ち込む写真を、加工編集した後にコンパクトディスク(CD)等の記憶媒体へコピーするサービスを行う専門店も知られている。
ところで、上記した各種プリンタがパーソナルコンピュータユーザーに普及した数に比べると、カラー画像原稿を読み取るスキャナの普及した数は非常に小さい。これは原稿画像を入力する必要性が少ないためとも考えられるが、現状では、パーソナルコンピュータユーザーの数人に一人しかスキャナを持っていない。しかし、デジタルカメラの普及に伴い、今後は、背景画像の入力を行う場合等のスキャナの需要は増えると考えられる。
一方、最近になり、コンビニエンスストアには、カラー複写機が導入され始めている。ところが、上記のようにパーソナルコンピュータユーザー等によるカラーのオリジナル画像データを印刷したいという需要は多いが、単純にカラー原稿をコピーしたいという需要は、コストが高いということもあって比較的少なく、カラー複写機の利用頻度は上がっていない。
【0005】
また、最近では各種企業に属する一部の営業員は、GPS(Grobal Positioning System)を搭載したパーソナルコンピュータを携帯し、現在地の情報を入力することにより、周辺地図を表示させて、周囲の情報を得るようにしている。営業員が初めて行く町で営業活動する場合や、特定の建物を探す場合等には、上記のパーソナルコンピュータにGPSを搭載したシステムにより周辺の詳細な情報を得られるので、営業員は効率的に動くことができる。
個人宅の存在場所などの情報を提供することはプライバシーの侵害等の問題が発生する可能性はあるものの、官公庁や商店等の所在などは詳細に情報を提供することにより、営業員は道に迷うことなく目的の場所に到達できる。
但し、GPSを搭載したパーソナルコンピュータを携帯する営業員は、目的の場所には到達できるが、目的地において必要な書類等は事前に事務所等でプリントアウトして持参する必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような画像データを印刷出力するサービスを行う専門店の数は多くなく、都市部に集中しているため、パーソナルコンピュータユーザーは自宅近くではカラー画像の印刷出力できないことが多く、できたとしても印刷出力に時間がかかり、緊急時における印刷出力には対応できないことが多かった。また、スキャナを用いての画像原稿の読み取りについては、スキャナを所有していない多くのパーソナルコンピュータユーザーは画像原稿の読み取りを断念していた。営業員へのGPS搭載携帯パーソナルコンピュータの支給については、一人当たりのコストが高くなり、しかも、携帯型パーソナルコンピュータとはいっても重量が3kg程度は有るため、携帯する労力が楽ではなかった。本発明は、上述した如き従来の問題を解決するためになされたものであって、実際に印刷を行う画像形成装置により印刷データを印刷する前に、予め印刷プレビュー画面をパーソナルコンピュータ上で確認可能とすることにより、画像形成装置の特性に適応した画像形成を行うことができるネットワークシステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載の本発明のネットワークシステムは、印刷データを格納するデータベースを備えると共にインターネットのホームページを生成するウエブサーバーと、前記印刷データに基づいて記録紙に画像を形成する画像形成装置と、前記ホームページを参照可能な情報処理装置と、がネットワークを介して接続されているネットワークシステムであって、前記情報処理装置が前記画像形成装置により印刷出力を得る場合は、前記ウエブサーバーをアクセスすることにより前記画像形成装置の設置場所情報を取得し、該設置場所情報に基づいて選択した画像形成装置に対して前記データベースに格納されている印刷データを前記ウエブサーバーを介して送信することにより印刷出力を得、前記情報処理装置が前記画像形成装置による印刷出力結果を事前に確認する場合は、前記ウエブサーバーは、前記データベースに記憶している印刷データを当該画像形成装置に送信することにより、当該画像形成装置は受信した印刷データを印刷用にフレーム展開し、前記ウエブサーバーを介して前記ホームページに送信することを特徴とする。
請求項2に記載の本発明のネットワークシステムは、前記ウエブサーバーは、前記画像形成装置から受信した印刷データを前記ホームページに送信する場合、当該画像形成装置による印刷出力結果を事前に確認要求している情報処理装置の受け付けコードとリンクして前記ホームページに送信することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の本発明のネットワークシステムは、前記画像形成装置は、当該画像形成装置の設置住所近傍の地図情報及び該地図情報に付随した施設情報について、前記画像形成装置を操作することにより前記データベースに蓄積した印刷データから読み出して印刷出力することを特徴とする。
請求項4に記載の本発明のネットワークシステムは、前記画像形成装置が任意の住所を入力する文字入力手段を有している場合、前記画像形成装置は、前記文字入力手段を操作することにより入力した住所近傍の地図情報及び該地図情報に付随した施設情報を、前記データベースに蓄積した印刷データから読み出して印刷出力することを特徴とする。
請求項5に記載の本発明のネットワークシステムは、印刷データを格納するデータベースを備えると共にインターネットのホームページを生成するウエブサーバーと、前記印刷データに基づいて記録紙に画像を形成する画像形成装置と、前記ホームページを参照可能な情報処理装置と、がネットワークを介して接続されているネットワークシステムであって、前記情報処理装置が前記画像形成装置による印刷出力結果を事前に確認する場合、前記ウエブサーバーは、前記データベースに記憶している印刷データを当該画像形成装置に送信することにより、当該画像形成装置は受信した印刷データを印刷用にフレーム展開し、前記ウエブサーバーを介して前記ホームページに送信することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示した実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態のネットワークシステムの全体構成を示す図である。
図1に示す様に、本実施形態のネットワークシステムは、公衆回線網のネットワーク1にユーザーが保有するパーソナルコンピュータ(以下、単に、パソコン、と称する)2、データベース4を接続すると共にインターネットのホームページを生成するウエブサーバー3、及び、コンビニエンスストア等に設置されたデジタルカラー複写機5が接続されて構成されている。
パソコン2は、ネットワーク1との通信機能を有すると共に、キーボード等の入力手段とディスプレイ等の出力手段を備え、記憶手段に記憶された内容を読み出して演算手段により演算処理することにより、様々な処理を行うことができる。尚、パソコン2のユーザーは、通常はディスプレイの表示を見て、キーボードにより入力する。
ウエブサーバー3は、ネットワーク1との通信機能を有すると共に、本ネットワークシステムに関するインターネット上のホームページを生成してネットワーク1に送出すると共に、ネットワーク1を介して受信した各種データをデータベース4に蓄積する。また、データベース4内のデータを検索してネットワークに出力する。ホームページ上には、本発明のネットワークシステムにより実行可能なサービスのメニュー等を表示し、パソコンユーザーが選択できるようにする。用意されたホームページは、各地に設置された複写機から通知されてくる設置店補情報等を受け取れるようにJAVA等の言語を用いてプログラミングされる。複写機5は、ネットワーク1との通信機能を有し、ネットワーク1を介して受信した画像データの印刷出力や、複写機のスキャナにより画像原稿を読み取った画像データをネットワーク1に送出可能なデジタルカラーコピー装置である。
【0010】
図2は、図1の複写機5の構成を示すブロック図である。
図2において、基幹情報の伝送経路であるメインバス11は、一部分の情報伝送経路であるローカルバス12とローカルバスコントローラ13を介して接続する。ローカルバス12には画像原稿の読み込みを行うスキャナ14と、例えば電子写真方式により記録紙上に画像を形成するプロッタ15が接続される。メインバス11には、複写機5全体の制御を司るCPU23と、プログラム等を収容する不揮発性記憶手段であるリードオンリーメモリ(ROM)22と、データやプログラムの一時記憶手段であるランダムアクセスメモリ(RAM)21と、ローカルエリアネットワーク(LAN)のネットワーク回線20に接続するための制御を行うLANコントローラ19と、公衆通信回線(PSTN)18と接続するための制御を行うモデム制御部17と、複写機5の操作内容メニューや状態表示及びメッセージを表示する表示部16aと共に操作ボタン等の操作部16bを備えた操作表示部16と、画像データ等を記憶するハードディスクドライブ(HDD)26を制御するためのHDDコントローラ27と、印刷用に展開した画像データを記憶するフレームメモリ25と接続すると共にバス制御や割り込み制御や圧縮・解凍等のデータ処理を含む画像処理を司るシステムコントローラ24と接続する。
【0011】
図3は、ウエブサーバー3で生成されてネットワーク1に送出され、パソコン2のディスプレイに表示される本発明のネットワークシステムに関するホームページの実施形態を示す図である。
図3(a)は、本発明のネットワークシステムにおけるサービス内容の選択がネットワークプリントシステムである場合の表示画面である。パソコンユーザーは、パソコンのキーボードから自分の住所範囲を入力する。
図3(b)は、図3(a)において入力された住所から、ウエブサーバー3がデータベース4を検索した結果の、入力した住所の近くでネットワークプリントサービスを実施している施設(店舗)の一覧を表示した表示画面である。パソコンユーザーは、パソコンのキーボードから自分の選択した施設(店舗)の番号を入力する。
図3(c)は、図3(b)の入力によりウエブサーバー3において受付が行われ、準備ができたことを示す受付コードを表示した表示画面である。パソコンユーザーは、この受付コードを手帳等に記録する。
図3(d)は、パソコン2側からウエブサーバー3側へ印刷したい画像データのファイルを転送して、データベースに登録するための表示画面である。パソコンユーザーは、パソコンのキーボードから受付コードを画像データのファイル名と共に入力する。
図3(e)は、図3(d)において登録された画像データをパソコン2の画面上に読み出して表示し印刷結果を事前に確認するための表示画面である。パソコンユーザーは、パソコン2のキーボードから受付コードを入力する。
【0012】
次に、本実施形態の動作について説明する。
図4は、本実施形態の複写機をサービス施設(店舗)に設置する場合の動作を示すフローチャートである。
ステップS1では、サービスマンが店舗に複写機を設置し、設置した複写機のモデル名、各種能力や付加オプション情報、店舗名称、住所等の設置場所情報等の設置データを、公衆回線を介してウエブサーバー3に通知する。
ステップS2では、ウエブサーバー3は、通知された設置データをデータベース4に入力する。
図5は、パソコンユーザーが自宅近くの店舗に設置された本実施形態の複写機を用いたネットワークプリンタサービスを利用する場合の動作を示すフローチャートである。
具体的には、例えば、インターネットに接続したパソコンを持つユーザーが、ネットワーク上で得たカラー画像やデジタルカメラからパソコンに取り込んだ画像を、自宅近くのコンビニエンスストアに設置された高品質のカラープリンタやカラー複写機で印刷出力する場合の動作を示す。
ステップS11では、パソコンユーザーは、ウエブサーバー3のホームページにアクセスする。尚、パソコンユーザーは、ウエブサーバー3のホームページのアドレスを予め知っていることとする。
ステップS12では、ウエブサーバー3は、ホームページのデータをネットワーク1に送出する。
【0013】
ステップS13では、パソコン2のディスプレイ上にホームページが表示され、パソコンユーザーはネットワークプリントサービスを選択し、次いで、最寄りのサービス実施店舗を探すため、図3(a)のような表示画面における住所入力エリアに自分の住所を入力する。
ステップS14では、ウエブサーバー3は、データベース4を検索し、パソコン2に入力された住所の近辺におけるサービス実施店舗(コンビニ、個人店舗、不動産屋等)の一覧表を送出する。
ステップS15では、パソコン2のディスプレイ上に図3(b)のようなサービス実施店舗の一覧表が表示され、パソコンユーザーは、自分に都合が良い店舗を選択し入力する。
ステップS16では、ウエブサーバー3は、パソコン2に入力された店舗の選択を受けて、受付コードと印刷用画像データのパソコン2からの送出方法を送出する。
ステップS17では、パソコン2のディスプレイ上に図3(c)のような受付コード及び印刷用画像データの送出方法が表示され、パソコンユーザーは受付コードをメモ等に記録し、図3(d)の表示画面で受付コードと印刷用画像データを送出する。パソコンユーザーは、例えば、ファイル転送プロトコル(FTP)などを用いて印刷したいデータをウエブサーバー3に送出する。また、この場合の受付コードは、FTPをオープンする際に指定する。
ステップS18では、ウエブサーバー3は、パソコン2に入力された印刷用画像データを受付コードにリンクさせてデータベース4に蓄積(記録)する。
【0014】
ステップS19では、パソコン2のディスプレイ上に図3(e)のような印刷出力の事前確認を希望するか否かの選択画面が表示される。事前確認を希望する場合(ステップS19:Yes)は、受付コードを入力することによりステップS20に進む。事前確認を希望しない場合(ステップS19:No)は、そのままホームページを終了し、ステップS27に進む。尚、事前確認を希望しない場合には、パソコンユーザーは、受付コードを記録したメモ等を持参の上でステップS15で選択した店舗に移動する。
ステップS20では、ウエブサーバー3は、データベース4に登録されている複写機の設置データを検索して確認する。
ステップS21では、ウエブサーバー3は、ステップS20の確認結果により複写機5に設置データの問い合わせを行うか否かの判断を行う。問い合わせを行う場合(ステップS21:Yes)には、ステップS22に進み、問い合わせを行わない場合(ステップS21:No)には、ステップS23に進む。
ステップS22では、複写機5は、設置データの問い合わせを受けたことにより、設置データを送出する。
ステップS23では、ウエブサーバー3は、データベース4中の印刷用画像データを受付コードと共に複写機5に送出する。
ステップS24では、複写機5は、印刷用画像データをフレーム展開してから圧縮してウエブサーバー3に送出する。
ステップS25では、ウエブサーバー3は、圧縮された印刷用画像データを解凍後、受付コードとリンクしてホームページへ送出する。
【0015】
ステップS26では、パソコン2のディスプレイ上に印刷用画像データが印刷された場合の画像が表示され、パソコンユーザーは、画像を確認してホームページを終了する。ここで、パソコンユーザーは、受付コードを記録したメモ等を持参の上でステップS15で選択した店舗に移動する。
ステップS27では、パソコンユーザーは、複写機5の操作表示部16に表示されたメニューからネットワークプリントサービスを選択する操作を行い、受付コードを入力して処理をスタートする。すると、複写機5は、ウエブサーバー3とアクセスして受付コードを出力する。
ステップS28では、ウエブサーバー3は、受付コードに対応したデータベース中の印刷用画像データを検索して送出する。
ステップS29では、複写機5は、受信した印刷用画像データを印刷出力して処理を終了する。
尚、ステップS19からステップS26までの処理は、ユーザーがパソコン2から印刷用にウエブサーバー3に送信した画像データが、最終的に複写機5からどのように印刷出力されるかをシミュレーションしてパソコン2に表示する処理である。この処理により、パソコン2のユーザーは複写機5の用紙におけるどの位置にどの程度の大きさで画像が印刷されるかを事前に知ることができる。
複写機5の各種印刷能力やオプション情報は、複写機5の設置時にサービスマンによりウエブサーバー3に通知されているため、複写機5の解像度やサポートしている紙サイズ情報については、ウエブサーバー3のデータベース4に登録されている。
【0016】
もし、データベース4に登録されていない内容の複写機5の機能を用いて印刷するようにパソコンユーザーから印刷出力する要求があった場合には、印刷出力の事前確認を要求があった時点でウエブサーバー3から複写機5に対して情報を問いあわせることにより、不足分の情報や最新の複写機5の情報を得ることができる。
例えば、複写機5がA4サイズしかサポートしていないモデルであるにもかかわらず、パソコンユーザーがA3サイズを印刷しようとする場合や、パソコン2の表示画面と複写機5で印刷される解像度が異なることから、パソコンの画面上では画像サイズが大きいにもかかわらず、印刷出力すると小さな画像サイズとなる場合等について、パソコン2の表示画面上で事前に確認することにより複写機5における印刷出力の失敗を回避することができる。
また、パソコン2によりワープロソフトword等を用いて作成したファイルを複写機5で印刷する場合は、例えば、word上の機能である印刷プレビューでも確認できる。しかし、この場合は、word上で対象となる印刷装置がwordのファイルをサポートしている前提で行われたプレビューであるので、最終的な複写機5の機能を反映した表示ではなく、印刷プレビューで表示した結果通りに複写機5から出力されるとは限らない。従って、ステップS19からステップS26までの処理が必要になる。
【0017】
この場合の処理を具体的に示すと、例えば、ウエブサーバー3は、パソコン2から受信した画像データと、データベース4に登録された複写機5の紙サイズ(方向)、解像度、カラー/モノクロなどの設置データを基にして、複写機5で印刷を行った場合にどのように印刷出力されるかのシミュレーションを行い、イメージファイルに変換してデータベース4に蓄積する。尚、そのイメージファイルは、パソコンユーザーから送信された受付コードにリンクさせる。
データベース4に登録された複写機5の設置データが不足している場合には、ウエブサーバー3は、複写機5に対し通信を行い、パソコンユーザーがデータベース4に登録した画像データを送出し、複写機5がフレーム展開した結果の画像データを更に圧縮してウエブサーバー3に送り返させる。ウエブサーバー3は、送り返されてきた画像ファイルを、パソコンユーザーから送信された受付コードにリンクさせてデータベース4に蓄積する。
ウエブサーバー3は、パソコンユーザーからの印刷出力の事前確認希望に対して、データベース4中の受付コードにリンクされている画像ファイルの有無をチェックし、もし、有れば、ホームページ上に表示する。このように、本実施形態では、パソコンユーザーは、受付コードを入力するため、ホームページ上の表示であっても他人にみられる心配はない。また、ホームページでの処理はJAVA言語を用いることで容易に実現することができる。
【0018】
図6は、パソコンユーザーが自宅近くの店舗に設置された本実施形態の複写機を用いたネットワークスキャナサービスを利用する場合の動作を示すフローチャートである。
ステップS31では、パソコンユーザーは、ウエブサーバー3のホームページにアクセスする。尚、パソコンユーザーは、ウエブサーバー3のホームページのアドレスを予め知っていることとする。
ステップS32では、ウエブサーバー3は、ホームページのデータをネットワーク1に送出する。
ステップS33では、パソコン2のディスプレイ上にホームページが表示され、パソコンユーザーはネットワークスキャナサービスを選択し、次いで、図3(a)のような表示画面に自分の住所を入力する。
ステップS34では、ウエブサーバー3は、データベース4を検索し、パソコン2に入力された住所の近辺におけるサービス実施店舗の一覧表を送出する。
【0019】
ステップS35では、パソコン2のディスプレイ上に図3(b)のようなサービス実施店舗の一覧表が表示され、パソコンユーザーは、自分に都合が良い店舗を選択し入力する。
ステップS36では、ウエブサーバー3は、パソコン2に入力された店舗の選択を受けて、受付コードを送出する。
ステップS37では、パソコン2のディスプレイ上に図3(c)のような受付コードが表示され、パソコンユーザーは受付コードをメモ等に記録する。ここで、パソコンユーザーは、受付コードを記録したメモ等を持参した上でステップS35で選択した店舗に移動する。
【0020】
ステップS38では、パソコンユーザーは、複写機5の操作表示部16に表示されたメニューからネットワークスキャナサービスを選択する操作を行い、受付コードを入力して処理をスタートする。すると、複写機5は、ウエブサーバー3とアクセスして受付コードを出力する。次いで、パソコンユーザーは、複写機5に原稿をセットして原稿画像のスキャンを開始する。
ステップS39では、ウエブサーバー3は、受付コードに対応したデータベースに複写機5でスキャンされた画像データを読み込む(記録する)。ここで、パソコンユーザーは、自宅に戻る。
ステップS40では、パソコンユーザーは、再びウエブサーバー3のホームページにアクセスして、受付コードを入力する。
ステップS41では、ウエブサーバー3は、受付コードに対応したデータベース中の画像データを検索して送出する。
ステップS42では、パソコン2は、ホームページに画像データを表示出力して処理を終了する。
【0021】
図7は、パソコンユーザーである営業員が営業先近くの店舗に設置された本実施形態の複写機を用いた地図情報サービスを利用する場合の動作を示すフローチャートである。
ステップS51では、パソコンユーザーは、ウエブサーバー3のホームページにアクセスする。尚、パソコンユーザーは、ウエブサーバー3のホームページのアドレスを予め知っていることとする。
ステップS52では、ウエブサーバー3は、ホームページのデータをネットワーク1に送出する。
ステップS53では、パソコン2のディスプレイ上にホームページが表示され、パソコンユーザーは地図情報サービスを選択し、次いで、表示画面の所定位置に営業先等の地図が必要な住所とその近辺の施設等の必要な情報項目を入力する。
ステップS54では、ウエブサーバー3は、データベース4を検索し、パソコン2に入力された住所の近辺におけるサービス実施店舗の一覧表を送出する。
ステップS55では、パソコン2のディスプレイ上に図3(b)のようなサービス実施店舗の一覧表が表示され、パソコンユーザーは、自分に都合が良い店舗を選択し入力する。
【0022】
ステップS56では、ウエブサーバー3は、パソコン2に入力された店舗の選択を受けて、受付コードを送出する。
ステップS57では、パソコン2のディスプレイ上に図3(c)のような受付コードが表示され、パソコンユーザーは受付コードをメモ等に記録する。ここで、パソコンユーザーは、受付コードを記録したメモ等を持参の上でステップS55で選択した店舗に移動する。
ステップS58では、パソコンユーザーは、複写機5の操作表示部16に表示されたメニューから地図情報サービスを選択する操作を行い、受付コードを入力し処理をスタートする。すると、複写機5は、ウエブサーバー3とアクセスして受付コードを出力する。
ステップS59では、ウエブサーバー3は、受付コードに対応したデータベース4(地図情報等のデータベース)を検索して、必要な地図情報と近辺施設等の必要情報を送出する。
【0023】
ステップS60では、複写機5は、受信した印刷用画像データを印刷出力して処理を終了する。
尚、上記の処理中で、複写機5の設置場所については、事前にサービスマンによりウエブサーバー3に登録されている。従って、上記ステップS51からステップS57までのパソコン2からの入力を行わずとも、複写機5の操作パネル等を操作することにより、複写機5の設置場所近郊の地図情報出力は可能である。その際、複写機5の操作パネルには地図情報出力メニューと共に複写機5の設置場所から半径何m以内等の指定を行うインターフェースが必要になる。
また、更に、複写機5の操作パネルに任意の文字を入力できる機能を追加して任意の住所を入力できるようにすることにより、任意場所の地図情報を出力することができる。
尚、上記各サービスの課金については、複写機5によるカラー印刷出力代金或いはスキャナ使用代金に加え、通信料金も加味された料金とする。
【0024】
ところで、パソコン2においては、画像データのファイル形式として様々な形式が用いられている。従って、ウエブサーバー3は、パソコン2で作成された様々なファイル形式に対応して受付られるようにし、更に、複写機5に対しても適した形式に変換して出力できるようにする。
例えば、windows95上のwordにより作成されたファイルがパソコンから送信されてきた場合、ウエブサーバー3では、変換ソフトウエアを起動して複写機5にて印刷可能なファイル形式に変換してからデータベースへの蓄積や複写機5への送出を行うようにする。あるいは、ウエブサーバー3では変換等のサポートができないファイル形式によりパソコンからファイルが送信されてきた場合には、パソコンに対してサポート可能なファイル形式(例えば、JPEGやGIF等のファイル形式等)で再送信するように促すようにしてもよい。その場合も、複写機5に対して、複写機5でサポートしているファイル形式に変換を行い送信するようにする。
また、上記のようにパソコン5からウエブサーバー3のデータベース4に蓄積された様々な画像ファイルは一定期間保持された後、自動的に削除されることとする。
【0025】
上記のように構成し動作させることにより、パソコンに取り込んだ画面やパソコン上で作成した画面を最寄りのコンビニエンスストア等に設置されたカラー複写機を用いて印刷することができ、プリンターが故障したり、消耗品が無くなってしまった場合等の非常事態に対応して、パソコンに取り込んだ画面やパソコン上で作成した画面を最寄りのコンビニエンスストア等に設置されたカラー複写機を用いて印刷することができる。更に、どのように印刷出力されるかを、時前に確認でき、印刷指示の無駄や失敗を回避することができる。また、パソコンユーザーがスキャナを持っていない場合でも、原稿の画像を取り込むことができる。従って、デジタルカメラ等の販売を促進する環境が整う。
また、地図情報を取り出すことができる本発明の複写機を用いる場合には、営業員が知らない町で営業活動を行う場合でも、道に迷うことが少なくなる。さらに、パソコンで作成した見積書等の画像データを最寄りのコンビニエンスストア等の複写機で印刷出力することができるので、印刷物を事前に出力して持ち歩く必要が無く、営業場所において急に必要になった書類や、営業先で変更になった書類を近くのコンビニエンスストア等の複写機から印刷出力することができるので、効率的な営業活動を行うことができる。
【0026】
【発明の効果】
上記のように請求項1の本発明では、情報処理装置は、ウエブサーバーをアクセスすることにより画像形成装置の設置場所情報を取得し、この設置場所情報に基づいて選択した画像形成装置に対してデータベースに格納されている印刷データをウエブサーバーを介して送信することにより印刷出力を得、情報処理装置が画像形成装置による印刷出力結果を事前に確認する場合、ウエブサーバーは、データベースに記憶している印刷データを当該画像形成装置に送信することにより、当該画像形成装置は受信した印刷データを印刷用にフレーム展開し、ウエブサーバーを介してホームページに送信するので、情報処理装置に最も近い場所にある画像形成装置から印刷データを印刷することができると共に、実際の画像形成装置の特性に最適な画像であるか否かを事前に確認することができる。
請求項2の本発明は、ウエブサーバーは、画像形成装置から受信した印刷データをホームページに送信する場合、当該画像形成装置による印刷出力結果を事前に確認要求している情報処理装置の受け付けコードとリンクしてホームページに送信するので、確実に確認要求している情報処理装置に印刷データを送信することができる。
請求項3の本発明は、任意の場所に設置された画像形成装置からその場所の地図情報や周辺施設等の情報を得ることができるので、利用者がパソコンを所有していない場合でも、道に迷うことがなくなる。
請求項4の本発明は、任意の場所に設置された画像形成装置からその場所の近辺だけでなく他の任意の場所の地図情報や周辺施設等の情報を得ることができるので、利用者がパソコンを所有していない場合でも、道に迷うことがなくなり、別の場所を探す必要が無くなる。
請求項5の本発明は、情報処理装置が画像形成装置による印刷出力結果を事前に確認する場合、ウエブサーバーは、データベースに記憶している印刷データを当該画像形成装置に送信することにより、当該画像形成装置は受信した印刷データを印刷用にフレーム展開し、ウエブサーバーを介してホームページに送信するので、実際の画像形成装置の特性に基づいた印刷出力結果を事前に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のネットワークシステムの全体構成を示す図である。
【図2】図1の複写機の構成を示すブロック図である。
【図3】(a)〜(e)は、ウエブサーバーで生成されてネットワークに送出され、パソコンのディスプレイに表示される本発明のネットワークシステムに関するホームページの実施形態を示す図である。
【図4】本実施形態の複写機をサービス施設(店舗)に設置する場合の動作を示すフローチャートである。
【図5】パソコンユーザーが自宅近くの店舗に設置された本実施形態の複写機を用いたネットワークプリンタサービスを利用する場合の動作を示すフローチャートである。
【図6】パソコンユーザーが自宅近くの店舗に設置された本実施形態の複写機を用いたネットワークスキャナサービスを利用する場合の動作を示すフローチャートである。
【図7】パソコンユーザーである営業員が営業先近くの店舗に設置された本実施形態の複写機を用いた地図情報サービスを利用する場合の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・ネットワーク、2・・・パソコン、3・・・ウエブサーバー、4・・・データベース、5・・・複写機、11・・・メインバス、12・・・ローカルバス、13・・・ローカルバスコントローラ、14・・・スキャナ、15・・・プロッタ、16・・・操作表示部、16a・・・表示部、16b・・・操作部、17・・・モデム制御部、18・・・PSTN(公衆通信回線)、19・・・LANコントローラ、20・・・ネットワーク回線、21・・・RAM、22・・・ROM、23・・・CPU、24・・・システムコントローラ、25・・・フレームメモリ、26・・・HDD、27・・・HDDコントローラ
Claims (5)
- 印刷データを格納するデータベースを備えると共にインターネットのホームページを生成するウエブサーバーと、前記印刷データに基づいて記録紙に画像を形成する画像形成装置と、前記ホームページを参照可能な情報処理装置と、がネットワークを介して接続されているネットワークシステムであって、
前記情報処理装置が前記画像形成装置により印刷出力を得る場合は、前記ウエブサーバーをアクセスすることにより前記画像形成装置の設置場所情報を取得し、該設置場所情報に基づいて選択した画像形成装置に対して前記データベースに格納されている印刷データを前記ウエブサーバーを介して送信することにより印刷出力を得、前記情報処理装置が前記画像形成装置による印刷出力結果を事前に確認する場合は、前記ウエブサーバーは、前記データベースに記憶している印刷データを当該画像形成装置に送信することにより、当該画像形成装置は受信した印刷データを印刷用にフレーム展開し、前記ウエブサーバーを介して前記ホームページに送信することを特徴とするネットワークシステム。 - 前記ウエブサーバーは、前記画像形成装置から受信した印刷データを前記ホームページに送信する場合、当該画像形成装置による印刷出力結果を事前に確認要求している情報処理装置の受け付けコードとリンクして前記ホームページに送信することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。
- 前記画像形成装置は、当該画像形成装置の設置住所近傍の地図情報及び該地図情報に付随した施設情報について、前記画像形成装置を操作することにより前記データベースに蓄積した印刷データから読み出して印刷出力することを特徴とする請求項1または2に記載のネットワークシステム。
- 前記画像形成装置が任意の住所を入力する文字入力手段を有している場合、前記画像形成装置は、前記文字入力手段を操作することにより入力した住所近傍の地図情報及び該地図情報に付随した施設情報を、前記データベースに蓄積した印刷データから読み出して印刷出力することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のネットワークシステム。
- 印刷データを格納するデータベースを備えると共にインターネットのホームページを生成するウエブサーバーと、前記印刷データに基づいて記録紙に画像を形成する画像形成装置と、前記ホームページを参照可能な情報処理装置と、がネットワークを介して接続されているネットワークシステムであって、
前記情報処理装置が前記画像形成装置による印刷出力結果を事前に確認する場合、前記ウエブサーバーは、前記データベースに記憶している印刷データを当該画像形成装置に送信することにより、当該画像形成装置は受信した印刷データを印刷用にフレーム展開し、前記ウエブサーバーを介して前記ホームページに送信することを特徴とするネットワークシステム。
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