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JP3678242B2 - マネージャ機器及び通信制御方法 - Google Patents

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JP3678242B2 JP2003307932A JP2003307932A JP3678242B2 JP 3678242 B2 JP3678242 B2 JP 3678242B2 JP 2003307932 A JP2003307932 A JP 2003307932A JP 2003307932 A JP2003307932 A JP 2003307932A JP 3678242 B2 JP3678242 B2 JP 3678242B2
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Description

本発明は、制御信号と情報信号を混在させることのできるバスで複数の電子機器を接続し、これらの電子機器間で通信を行うシステムに用いられるマネージャ機器及び通信制御方法に関し、さらに詳細にはバスの共有資源である帯域を有効に使用するマネージャ機器及び通信制御方法に関するものである。
従来、ビデオテープレコーダ、テレビ受信機、カメラ一体型ビデオテープレコーダ、コンピューター等の電子機器を制御信号と情報信号を混在させることのできるバスで接続し、これらの電子機器(以下「機器」という)間で制御信号及び情報信号を送受信する通信システムとしては、P1394シリアルバスを用いた通信システムが考えられている。
まず、図4を参照しながらこのような通信システムの一例を説明する。この通信システムは、機器A〜Eを備えている。そして、機器Aと機器Bの間、機器Bと機器Cの間、機器Cと機器Dの間、及び機器Cと機器Eの間は、P1394シリアルバスで接続されている。
P1394シリアルバス(以下「バス」という)を用いた通信システムでは所定の通信サイクル(例、125μs)で通信が行われる。そして、デジタルオーディオ/ビデオ信号のような情報信号を連続的に伝送する Isochronous(以下「Iso」と略す)通信と、接続制御コマンドなどの制御信号を必要に応じて不定期に伝送する Asynchronous(以下「Async」と略す)通信の両方を行うことができる。
バスにおける通信サイクルの管理は、通信システムのルートとなった機器(以下「ルートノード」という)がバス上にサイクルスタートパケットを送出することにより開始される。なお、ルートノードは、バスにリセットがかかった時に、IEEE−P1394の仕様書に規定する手法により自動的に決定される。
図5に通信サイクルの一例を示す。この例は、バスにサイクルスタートパケットが送出された後、最初にバスにIsoパケットを送出できた機器から見た通信サイクルである。この図において、ルートノードがバス上に送出したサイクルスタートパケットは第1伝搬遅延時間pro1後に機器に到達する。バス上にIsoパケットを送出しようとする機器はサイクルスタートパケットを受信すると、所定の時間(Isoギャップ)を待ってから、ルートノードに対してバス使用の要求を行なう。複数の機器がバスの使用要求を行なったときは、ルートノードは、最も早くバス使用要求をして来た機器に対してバス使用を許可する。これは図5のアービトレーションタイムにおいて実行される。
ルートノードからバス使用の許可を得た機器は、バスにIsoパケット(この図のIso−1)を送出する。このとき、Isoパケットの前後には、それぞれデータプリフィクスとデータエンドが付加される。
バス使用の許可が得られなかった機器は、バス使用の許可を得た機器がIsoパケットを送出してから、第2伝搬遅延時間pro2以内に受信が完了し、データエンド完了から所定のIsoギャップを待って再びルートノードに対してバス使用の要求を行なう。そして、バスの使用許可が得られたら、バスにIsoパケット(この図のIso−2)を送出する。
このようにして、バス上にIsoパケットを送信しようとする全ての機器がアービトレーションとIsoパケットの送信を終了した後、次のサイクルスタートパケットまでの期間がAsyncパケットの通信に使用される。
ここで、第2伝搬遅延時間pro2は、ある機器から通信システム内で最も離れている機器までの間をパケットが伝搬するのに必要な時間に応じて決まるものである。そして、この時間は通信システムを構成し、バスにリセットがかかったときに、IEEE−P1394の仕様書に規定する手順によりどの機器でも計算することが可能であるが、機器毎に異なる値となるので、全情報を持つのは負担が大きい。したがって、管理計算を簡単にするために、通信システム内で最も離れた2つの機器間に必要な時間を一律に使用するのが実際的である。また、アービトレーションタイムは、各機器とルートノードとの間の距離に応じて決まるものであるから、各機器毎に独自の値となる。そして、Isoギャップ、データプリフィクス、及びデータエンドはIEEE−P1394の仕様書に規定されている固定値である。
図5に示すように、1個のIsoパケットの伝送には最大で(最も離れた機器間を伝わるまでに)Isoギャップから第2伝搬遅延時間pro2までの時間が必要となる。この時間のうち、Isoパケット分の他の分、すなわちIsoギャップ、データプリフィクス、データエンド、アービトレーションタイム、及び第2伝搬遅延時間pro2のトータルをオーバーヘッド分と呼ぶ。前述した各時間の説明から、このオーバーヘッド分は機器の接続構成によって変化することがわかる。
バスにIsoパケットを送出しようとする機器は、使用チャンネルと伝送に必要な帯域(時間帯域)をまず確保する。このため、バスのチャンネルと帯域を一元管理する機器であるIsoリソースマネージャーに、チャンネル及び必要とする帯域を申請する。Isoリソースマネージャーはバスの各チャンネルの使用状態を示すチャンネルレジスタと、バスの残りの容量(以下「残存帯域」という)を示す帯域レジスタを備えている。Isoパケットを送出しようとする機器は、これらのレジスタに対して、Asyncパケットを用いて自分が使用したいチャンネルと帯域を書き込むための書き込み命令(Compare&Swap命令)を送る。そして、書き込みに成功すれば、バスヘの出力が可能となる。
機器間でIsoパケットの通信を行なうための接続制御は、各機器に設けられたプラグコントロールレジスタを用いて行う。プラグコントロールレジスタにIsoパケットの伝送管理に必要な情報とIsoパケットの伝送に必要な情報を書き込むことにより、機器の内部からも外部からもIsoパケットの接続制御を可能にする。
図6に出力プラグコントロールレジスタを示す。ここで、Valid Flagを1にセットすると、Channelにセットされたチャンネルに、Data Rateで指定された伝送速度で、Bandwidthに示された帯域を使ってIsoパケットを送信する。 Valid Flagを0クリアすると、送信を停止する。 Connection Counterは自分の出力を入力している機器の数を示す。そして、Unowned Connection Counterは、自らIsoパケットの出力を開始したときに1となる。以上説明した情報のうち、Valid Flag,Unowned Connection Counter,及びConnection CounterがIsoパケットの伝送管理に必要な情報であり、Channel,Data Rate,及びBandwidthがIsoパケットの伝送に必要な情報である。なお、各フィールドの上に付した数字はデータのビット数である。
入力プラグコントロールレジスタも同様に構成されており、Valid Flagを1にセットすると、ChannelにセットされたチャンネルからIsoパケットを受信する。 Valid Flagを0クリアすると受信を停止する。
次に、図7のように構成された通信システムにおいて、機器Cの制御により機器Aの出力を機器Eへ入力する場合の接続制御手順について図8を参照しながら説明する。これは、例えば機器Cが編集コントローラであり、機器Aと機器Eがビデオテープレコーダであって、機器Aの再生信号を機器Eで記録するような場合である。また、この通信システムにおいて機器BがIsoリソースマネージャーである。
まず、機器Cは機器Aがバスヘ出力する情報信号の種類を調べる(手順(1))。この場合、機器Aが出力する情報信号の種類は、例えば機器Aが特別なレジスタを用意して、そこに書いておく。次に、機器AがIsoパケットをバスヘ出力するために必要なチャンネルを機器Bのチャンネルレジスタに書き込み(手順(2))、さらに、手順(1)で調べたIsoパケットの伝送に必要な時間帯域に前述したオーバーヘッド分の時間帯域を加算した帯域を、機器Bの帯域レジスタに示される残存帯域から差し引く(手順(8))。これにより、機器AがバスヘIsoパケットを出力するために必要なチャンネルと帯域が確保される。
このようにしてチャンネルと帯域を確保したら、次に機器Aの出力プラグコントロールレジスタと機器Eの入力プラグコントロールレジスタに対して、前述したIsoパケットの伝送管理に必要な情報とIsoパケットの伝送に必要な情報を書き込む(手順(4),(5))。これにより、機器Aからバスヘ出力されたIsoパケットは機器B,Cを通過して機器Eに入力される。
次に、機器Aの出力を機器Eへ入力している状態において、通信システムに対して機器の抜き差しを行なった場合について考える。この場合、機器の接続構成が変わるため、機器AがIsoパケットを伝送するのに必要な時間帯域のうちオーバーヘッド分が変化する。そこで、機器Cはその変化したオーバーヘッド分の帯域を調整して新たな伝送帯域を、機器Bの帯域レジスタに示される残存帯域から差し引く(手順(6))。さらに、機器Aの出力プラグコントロールレジスタに対して新たな伝送帯域を書き込む(手順(7))。
次に、機器Aの出力を機器Eへ入力している状態において、機器Aが出力する信号の種類が変化した場合について考える。この場合、機器AがIsoパケットを伝送するのに必要な時間帯域のうちIsoパケット分が変化する。そこで、機器Aは変化したIsoパケット分の帯域を調整して新たな伝送帯域を、機器Bの帯域レジスタに示される残存伝送帯域から差し引く(手順(8))。さらに、自分の出力プラグコントロールレジスタに対して新たな伝送帯域を書き込む(手順(9))
なお、以上説明した各手順においては、IEEE−P1394の仕様書に規定されているCompare&Swap命令とResponseからなるトランザクションを用いる(ただし、手順(1)はRead命令とResponseでもよい)。
特開平8−340338号公報
しかしながら、前記接続制御手順では、機器Cはバスの構造によって決まるオーバヘッド分の帯域を知ることと、機器Aが出力する情報信号の種類を何らかの制御通信で確認してデータパケット分の帯域を知り、これらの合計を指定する必要がある。
このとき、出力途中で通信システムの構造が変化した場合、オーバヘッド分の帯域調整は、初期設定を知っている機器Cしか変更することができない。
また、出力途中で情報信号の種類が変化した場合、データパケット分の帯域調整は、機器Aしか変更することができない。
いずれの場合も、他の機器が実行できるようにするためには、目的に応じてそれぞれ機器A又はCとの間で制御信号の通信を行なうことが必要になるため、そのための時間がかかることで情報信号の通信が途切れるおそれがある。また制御手順が複雑になってしまい、プラグコントロールレジスタを使用したアプリケーションの開発が困難になる。
本発明は、このような問題点を解決することのできるマネージャ機器及び通信制御方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係るマネージャ機器は、制御信号と情報信号とを混在させて伝送できるバスを介して複数の電子機器が接続された通信システムに含まれるマネージャ機器であって、他の電子機器からもアクセス可能なマネージャ機器内レジスタを有し、前記マネージャ機器内レジスタは、前記バスの残存帯域を示す残存帯域レジスタとチャンネル使用状況を示すチャンネルレジスタとを含むようになし、前記通信システムに同様に含まれる電子機器も、他の電子機器からアクセス可能な電子機器内レジスタを有し、前記電子機器内レジスタに対して読み出しまたは書き込みを行うことにより前記情報信号を伝送するよう制御でき、前記電子機器内レジスタは、前記情報信号の伝送に必要な帯域を、前記情報信号を構成するパケットが取り得る最大値を示す部分と、前記パケットを伝送する際に発生する遅延に対処するための帯域を示す部分とに区別して記憶するようになし、前記電子機器は、前記情報信号の伝送に必要な帯域とチャンネルを解放する際に、前記マネージャ機器にアクセスし、前記残存帯域から前記伝送に必要な帯域を加算するよう前記残存帯域レジスタを更新し、前記チャンネル使用状況を、前記伝送に使用するチャンネルに応じて変更するよう前記チャンネルレジスタを更新するようになし、各通信サイクルにおいて、サイクルスタートパケット後に前記情報信号を伝送するようになすことを特徴とするものである。
また、本発明に係る通信制御方法は、制御信号と情報信号とを混在させて伝送できるバスを介して複数の電子機器が接続された通信システムにおいて利用される通信制御方法であって、前記通信システムに含まれるマネージャ機器は、他の電子機器からもアクセス可能なマネージャ機器内レジスタを有し、前記マネージャ機器内レジスタは、前記バスの残存帯域を示す残存帯域レジスタとチャンネル使用状況を示すチャンネルレジスタとを含むようになし、前記通信システムに同様に含まれる電子機器も、他の電子機器からアクセス可能な電子機器内レジスタを有し、前記電子機器内レジスタに対して読み出しまたは書き込みを行うことにより前記情報信号を伝送するよう制御でき、前記電子機器内レジスタは、前記情報信号の伝送に必要な帯域を、前記情報信号を構成するパケットが取り得る最大値を示す部分と、前記パケットを伝送する際に発生する遅延に対処するための帯域を示す部分とに区別して記憶するようになし、前記電子機器は、前記情報信号の伝送に必要な帯域とチャンネルを解放する際に、前記マネージャ機器にアクセスし、前記残存帯域から前記伝送に必要な帯域を加算するよう前記残存帯域レジスタを更新し、前記チャンネル使用状況を、前記伝送に使用するチャンネルに応じて変更するよう前記チャンネルレジスタを更新するようになし、各通信サイクルにおいて、サイクルスタートパケット後に前記情報信号を伝送するようになすことを特徴とするものである。
前記バスを介して伝送される複数の情報信号間には、いかなる信号も伝送されていない所定の時間間隔が存在する。
前記残存帯域レジスタまたは前記チャンネルレジスタを更新する際には、Compare&Swap命令を用いるようになすようにしてもよい。
本発明によれば、通信システムの共有資源である帯域を、機器の接続構成によって変化する部分と情報信号の種類によって変化する部分とに分割し、区別して扱うので、機器の接続構成が変化したときに帯域及びチャンネルを調整することが容易になり、帯域及びチャンネルを有効利用することができる。
また、プラグコントロールレジスタを用いて情報信号の伝送経路を管理するシステムに適用することで、出力機器における情報信号の変化に即座に対応することができる。したがって、情報信号の通信が途切れるおそれはなくなる。
さらに、最初に信号経路を作る際に、信号経路を作る機器は、情報信号を出力する機器が出力し得る情報信号の種類を知らなくても、プラグコントロールレジスタを読むだけで、確保すべき帯域を知ることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明を適用した機器の要部構成を示すブロック図である。
この図に示すように、本発明を適用した機器は、情報信号発生ブロック1と、情報信号発生ブロック1が発生した情報信号のソースデータをパケット化して送信する送信ブロック2と、制御信号の送受信を行なうバスコントロールブロック3とを備えている。
情報信号発生ブロック1は、デジタルオーディオ/ビデオ信号等の情報信号を発生するブロックであって、機器がデジタルVTRであればデッキ部に相当するものである。そして、情報信号発生ブロック1はバスコントロールブロック3に対して、現在発生中の情報信号の種類を知らせる。
送信ブロック2は、情報信号発生ブロック1から送られて来るソースデータをIsoパケットにして、バスヘ送出する。この時、バスコントロールブロック3により、パケットの送信がオン/オフ制御される。
バスコントロールブロック3は、通信システムの構造の解析、情報信号発生ブロック1から送られて来る情報信号の種類の解析、伝送帯域の獲得、プラグコントロールレジスタの設定、及び送信ブロック2における送信動作のオン/オフ制御等を行なう。バスコントロールブロック3には、Isoパケットの伝送管理に必要な情報とIsoパケットの伝送に必要な情報とを書き込むためのプラグコントロールレジスタが設けられている。ここでは、Isoパケットの送信について考えているので、出力プラグコントロールレジスタ4のみを図示した。
図2に本実施の形態における出力プラグコントロールレジスタを示す。図6に示した従来の出力プラグコントロールレジスタに比べて、Bandwidthに用いられていたフィールドは、Overhead IDとMax Payload Sizeの2つのフィールドに分割されている。この2つが、各々電子機器の接続構成によって可変の部分と情報信号の種類によって変化する部分に相当する。
Overhead IDは、オーバーヘッド分に相当する帯域を示すIDであり、ID番号の32倍が実際の帯域の値と対応している。
Max Payload Sizeは、毎サイクル送信するIsoパケットの内、最大の大きさになる時の値(すなわち、パケットが取り得る最大値)を、クァドレット(4バイト)単位で示す。帯域の単位は、伝送スピードがS1600(約1600MBPS)の時に32ビットを送信するのにかかる時間であるので、S1600の時にはMax Payload Sizeがそのままデータパケット分の帯域の値となる。
この2つによって、合計の帯域は以下のように計算される。
合計帯域=(Overhead ID)×32+(Max Payload Size)×k
ここで、kはデータレートによって決まる係数であり、S1600の時に比べて何倍の時間を要するかを示すので、例えばS100の時にはk=16となる。
次に、図7と同様に構成された通信システムにおいて、機器Cの制御により機器Aの出力を機器Eへ入力する場合の接続制御手順について図3を参照しながら説明する。ただし、この場合、機器Aは図1のように構成されており、図2に示した出力プラグコントロールレジスタを備えている。また、機器Eも同様に構成され、受信ブロックと入力プラグコントロールレジスタを備えている
まず、機器Cは機器Aの出力プラグコントロールレジスタに書かれているMax Payload Sizeの値を読む(手順(1))。次に、機器AがIsoパケットをバスヘ出力するために必要なチャンネルを機器Bのチャンネルレジスタに書き込み(手順(2))、さらに手順(1)で読んだMax Payload Sizeの値にオーバーヘッド分の時間帯域を加算した帯域を、機器Bの帯域レジスタに示される残存帯域から差し引く(手順(8))。これにより、機器AがバスヘIsoパケットを出力するために必要なチャンネルと帯域が確保される。
このようにしてチャンネルと帯域を確保したら、次に機器Aの出力プラグコントロールレジスタと機器Eの入力プラグコントロールレジスタに対して、前述したIsoパケットの伝送管理に必要な情報とIsoパケットの伝送に必要な情報を書き込む(手順(4),(5))。これにより、機器Aからバスヘ出力されたIsoパケットは機器B,Cを通過して機器Eに入力される。
次に、機器Aの出力を機器Eへ入力している状態において、通信システムに対して機器の抜き差しを行なった場合について考える。この場合、機器の接続構成が変わるため、機器AがIsoパケットを伝送するのに必要な時間帯域のうちオーバーヘッド分が変化する。そこで、機器Aはその変化したオーバーヘッド分の帯域を調整して新たな伝送帯域を、機器Bの帯域レジスタに示される残存帯域から差し引く(手順(6))。さらに、自分の出力プラグコントロールレジスタに対して新たなOverhead IDを書き込む(手順(7))。
次に、機器Aの出力を機器Eへ入力している状態において、機器Aが出力する信号の種類が変化した場合について考える。なお、ここで情報信号の種類が変化する場合とは、デジタルビテオ信号がSDからHDに変化する場合や、MPEGに準拠した圧縮ビデオ信号の転送レートが変化する場合等がある。この場合、機器AがIsoパケットを伝送するのに必要な時間帯域のうちIsoパケット分が変化する。そこで、機器Aは変化したIsoパケット分の帯域を調整して新たな伝送帯域を、機器Bの帯域レジスタに示される残存帯域から差し引く(手順(8))。さらに、自分の出力プラグコントロールレジスタに対して新たなMax Payload Sizeを書き込む(手順(9))。
以上説明した各手順においても、図8と同様、IEEE−P1394の仕様書に規定されているCompare&Swap命令とResponseからなるトランザクションを用いる(ただし、手順(1)はRead命令とResponseでもよい)。
このように、本実施の形態においては、機器の接続構成が変化した場合には、バスコントロールブロック3でこれを検出し、新しい構成に帯域が不足していればIsoリソースマネージャーから追加取得し、また余剰が発生していたらその分をIsoリソースマネージャーに返却し、自分の出力プラグコントロールレジスタ4に示すOverhead IDも更新する。
また、情報信号発生ブロック1において信号の種類が変化したならば、これをバスコントロールブロック3に知らせて、上記の方法と同様に帯域を調整し、自分の出力プラグコントロールレジスタ4に示すMax Payload Sizeも更新する。
その後、機器Cが情報信号の伝送経路(帯域とチャンネル)を解放する際には、機器Aの出力プラグコントロールレジスタに示されている帯域分をIsoリソースマネージャーに返却することで、バスの共有資源である帯域を矛盾なく管理できる。
また、出力していない時にも現在出力し得る信号種類によってMax Payload Sizeを示すようにする。これによって、信号経路を作る際に、機器Cは機器Aが出力し得る情報信号の種類を知らなくても出力プラグコントロールレジスタのMax Payload Sizeを読むだけで、確保すべき帯域を知ることができる。
なお、前記実施の形態では、機器の接続構成が変化した場合には、情報信号を出力している機器Aがオーバーヘッド分の帯域調整を行なっているが、この帯域調整は機器C,B等、通信システム内のどの機器が行なってもよい。
また、前記実施の形態では、機器Cが帯域の確保を実行しているが、情報信号を出力しようとする機器A自身が帯域の確保を実行するように構成してもよい。
さらに、前記実施の形態では、データプリフィクス、データエンド、アービトレーションタイム、第2伝搬遅延時間pro2、及びIsoギャップのトータルをオーバーヘッド分としているが、データプリフィクスとデータエンドの分は機器の接続構成にかかわらず一定なので、この部分はIsoパケット分に含め、アービトレーションタイム、第2伝搬遅延時間pro2、及びIsoギャップのトータルをオーバーヘッド分としてもよい。
本発明を適用した機器の要部構成を示すブロック図である。 本発明を適用した出力プラグコントロールレジスタの一例を示す図である。 本発明を適用した出力プラグコントロールレジスタを用いた接続制御手順の一例を示す図である。 P1394シリアルバスを用いた通信システムの構成の一例を示す図である。 P1394シリアルバスを用いた通信システムにおける通信サイクルの一例を示すタイムチャートである。 従来の出力プラグコントロールレジスタの一例を示す図である。 従来の出力プラグコントロールレジスタを用いて情報信号の接続制御を行なう通信システムの一例を示す図である。 従来の出力プラグコントロールレジスタを用いた接続制御手順の一例を示す図である。
符号の説明
1 情報信号発生ブロック、2 送信ブロック、3 バスコントロールブロック、4 出力プラグコントロールレジスタ

Claims (6)

  1. 制御信号と情報信号とを混在させて伝送できるバスを介して複数の電子機器が接続された通信システムに含まれるマネージャ機器であって、
    他の電子機器からもアクセス可能なマネージャ機器内レジスタを有し、
    前記マネージャ機器内レジスタは、前記バスの残存帯域を示す残存帯域レジスタとチャンネル使用状況を示すチャンネルレジスタとを含むようになし、
    前記通信システムに同様に含まれる電子機器も、他の電子機器からアクセス可能な電子機器内レジスタを有し、
    前記電子機器内レジスタに対して読み出しまたは書き込みを行うことにより前記情報信号を伝送するよう制御でき、
    前記電子機器内レジスタは、前記情報信号の伝送に必要な帯域を、前記情報信号を構成するパケットが取り得る最大値を示す部分と、前記パケットを伝送する際に発生する遅延に対処するための帯域を示す部分とに区別して記憶するようになし、
    前記電子機器は、前記情報信号の伝送に必要な帯域とチャンネルを解放する際に、
    前記マネージャ機器にアクセスし、
    前記残存帯域から前記伝送に必要な帯域を加算するよう前記残存帯域レジスタを更新し、
    前記チャンネル使用状況を、前記伝送に使用するチャンネルに応じて変更するよう前記チャンネルレジスタを更新するようになし、
    前記電子機器はさらに、各通信サイクルにおいて、サイクルスタートパケット後に前記情報信号を伝送するようになす
    ことを特徴とするマネージャ機器。
  2. 前記バスを介して伝送される複数の情報信号間には、いかなる信号も伝送されていない所定の時間間隔が存在する
    ことを特徴とする請求項1記載のマネージャ機器。
  3. 前記残存帯域レジスタまたは前記チャンネルレジスタを更新する際には、Compare&Swap命令を用いるようになす
    ことを特徴とする請求項1記載のマネージャ機器。
  4. 制御信号と情報信号とを混在させて伝送できるバスを介して複数の電子機器が接続された通信システムにおいて利用される通信制御方法であって、
    前記通信システムに含まれるマネージャ機器は、他の電子機器からもアクセス可能なマネージャ機器内レジスタを有し、
    前記マネージャ機器内レジスタは、前記バスの残存帯域を示す残存帯域レジスタとチャンネル使用状況を示すチャンネルレジスタとを含むようになし、
    前記通信システムに同様に含まれる電子機器も、他の電子機器からアクセス可能な電子機器内レジスタを有し、
    前記電子機器内レジスタに対して読み出しまたは書き込みを行うことにより前記情報信号を伝送するよう制御でき、
    前記電子機器内レジスタは、前記情報信号の伝送に必要な帯域を、前記情報信号を構成するパケットが取り得る最大値を示す部分と、前記パケットを伝送する際に発生する遅延に対処するための帯域を示す部分とに区別して記憶するようになし、
    前記電子機器は、前記情報信号の伝送に必要な帯域とチャンネルを解放する際に、
    前記マネージャ機器にアクセスし、
    前記残存帯域から前記伝送に必要な帯域を加算するよう前記残存帯域レジスタを更新し、
    前記チャンネル使用状況を、前記伝送に使用するチャンネルに応じて変更するよう前記チャンネルレジスタを更新するようになし、
    前記電子機器はさらに、各通信サイクルにおいて、サイクルスタートパケット後に前記情報信号を伝送するようになす
    ことを特徴とする通信制御方法。
  5. 前記バスを介して伝送される複数の情報信号間には、いかなる信号も伝送されていない所定の時間間隔が存在する
    ことを特徴とする請求項4記載の通信制御方法。
  6. 前記残存帯域レジスタまたは前記チャンネルレジスタを更新する際には、Compare&Swap命令を用いるようになす
    ことを特徴とする請求項4記載の通信制御方法。
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