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JP3675389B2 - スイッチング電源装置およびそれを用いた電子装置 - Google Patents

スイッチング電源装置およびそれを用いた電子装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源装置およびそれを用いた電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばプリンタやファクシミリなどにおいて、待機時、すなわち印刷動作を行っていない時の消費電力を少なくすることへの要求が増えてきている。その1つとして、プリンタやファクシミリに使用される電源装置自身の待機時、すなわち軽負荷時の消費電力を少なくすることが求められている。
【0003】
しかしながら、一般的なRCC方式のスイッチング電源装置においては、負荷が軽くなるほどスイッチング周波数が高くなり、スイッチング損失が増加するという性質を持っており、そのままでは軽負荷時の消費電力の低減は望めない。
【0004】
これに対して、RCC方式のスイッチング電源装置における軽負荷時の消費電力を低減するためのスイッチング電源装置が、特開平7−67335号公報に開示されている。特開平7−67335号公報に開示されたスイッチング電源装置は、第1のスイッチ素子の制御端子を一定時間強制的に接地させる回路を有することによって、第1のスイッチ素子のターンオンを遅らせてスイッチング周波数が一定以上にならないようにして、軽負荷時の消費電力を低減している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−67335号公報に開示されたスイッチング電源装置においては、スイッチング周波数が一定以上にならないようにするだけでは、軽負荷時にスイッチング周波数を大幅に低下させて消費電力を大幅に削減するということができないという問題がある。
【0006】
また、スイッチング周波数が負荷の急激な変化に追従できないという問題がある。例えば、軽負荷時と重負荷時でスイッチング周波数が大きく変わるように設定されていると、軽負荷から重負荷に負荷が急変した場合、負荷の変化にスイッチング周波数が追従できずに、出力の低下や電源の停止が起きる可能性がある。このため、軽負荷時においてもスイッチング周波数を大幅に低下させることができないという問題がある。
【0007】
本発明は上記の問題点を解決することを目的とするもので、軽負荷時のスイッチング周波数を大幅に低下させて消費電力を削減することのできるスイッチング電源装置およびそれを用いた電子装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のスイッチング電源装置は、一次巻線、二次巻線および帰還巻線を備えたトランスと、前記一次巻線に直列に接続された第1のスイッチ素子と、前記帰還巻線と前記第1のスイッチ素子の制御端子の間に設けられた制御回路と、前記二次巻線に接続された整流回路と、前記整流回路から出力される出力電圧を検出して前記制御回路にフィードバックする出力電圧検出回路を備えたスイッチング電源装置において、前記制御回路は、オン状態の前記第1のスイッチ素子をターンオフさせるターンオフ回路と、前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいて前記第1のスイッチ素子のターンオンを遅延させて前記第1のスイッチ素子のオフ期間が軽負荷になるほど長くなるように制御する制御するオフ期間制御回路を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記オフ期間制御回路が、前記帰還巻線と前記第1のスイッチ素子の制御端子の間に直列に設けられ、前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいてオンオフ制御される第2のスイッチ素子を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記第2のスイッチ素子をNPN型のトランジスタまたはnチャンネルFETとしたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記第1のスイッチ素子の制御電圧が所定範囲を超えないようにするリミット回路を有し、該リミット回路は前記第2のスイッチ素子を含んで構成されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記オフ期間制御回路が、前記帰還巻線と前記第1のスイッチ素子の制御端子の間に直列に設けられた第2のスイッチ素子と、該第2のスイッチ素子の制御端子に設けられて前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいて時定数が制御される時定数回路を有し、前記出力電圧検出回路が前記フィードバック信号を一定もしくはほぼ一定に保つ負帰還回路を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記ターンオフ回路が、前記オフ期間制御回路による前記第1のスイッチ素子のターンオンが遅延する期間が短いほど前記第1のスイッチ素子のオン期間を長くするオン期間延長回路を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記ターンオフ回路が、前記第1のスイッチ素子の制御端子に接続されて、オンすることによって前記第1のスイッチ素子をターンオフさせる第3のスイッチ素子を有し、前記オン期間延長回路が、前記第3のスイッチ素子の制御端子に接続されるとともに、前記第1のスイッチ素子のオフ期間に逆方向に充電されたあとで前記第1のスイッチ素子のオフ期間の長さに応じて放電され、前記第1のスイッチ素子のオン期間に前記第3のスイッチ素子をオンさせる電圧まで順方向に充電されるコンデンサを有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記制御回路の有する前記オフ期間制御回路および前記ターンオフ回路が、前記第1のスイッチ素子のオフ期間に、前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいて、前記ターンオフ回路のターンオフを行うタイミングを早めるように構成されたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記オフ期間制御回路が前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号を受信して軽負荷であるほど大きな電流を流すフォトトランジスタを有し、前記フォトトランジスタを流れる電流がオン期間遅延回路の前記コンデンサを充電するように前記フォトトランジスタのエミッタが前記オン期間遅延回路に接続されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記制御回路が、前記帰還巻線に発生する電圧を利用して前記オフ期間制御回路に制御電圧を供給する電圧供給回路を有することを特徴とする。
【0018】
また、本発明のスイッチング電源装置は、前記帰還巻線に発生する電圧を利用して前記オフ期間制御回路に駆動電圧を供給する直流電圧源と、入力電源と前記直流電圧源の出力の間に設けられた電流逆流防止機能を備えた定電圧レギュレータを有することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の電子装置は、上記のスイッチング電源装置を用いたことを特徴とする。
【0020】
このように構成することにより、本発明のスイッチング電源装置およびそれを用いた電子装置においては、軽負荷時の消費電力を低減することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明のスイッチング電源装置の一実施例の回路図を示す。図1において、スイッチング電源装置1は、一次巻線N1、二次巻線N2および帰還巻線N3を備えたトランスTと、一次巻線N1に直列に接続された入力電源である直流電源VccおよびMOSFETからなる第1のスイッチ素子Q1と、二次巻線N2と出力端子Poの間に接続された整流回路2と、出力端子Poに接続された出力電圧検出回路3と、帰還巻線N3と第1のスイッチ素子Q1の制御端子であるゲートの間に設けられた制御回路4から構成されている。
【0022】
整流回路2は二次巻線N2に直列に接続されたダイオードD1と、ダイオードD1のカソードとグランドとの間に接続された平滑用のコンデンサC1から構成されている。
【0023】
出力電圧検出回路3は、出力端子Poとグランドとの間に接続された、ダイオードD2と抵抗R1とシャントレギュレータSRからなる直列回路および抵抗R2と抵抗R3からなる直列回路と、シャントレギュレータSRに並列に接続されたフォトダイオードPD1およびツェナーダイオードD4の直列回路から構成されている。抵抗R2と抵抗R3の接続点はシャントレギュレータSRの制御端子に接続されている。
【0024】
制御回路4は、第1のスイッチ素子Q1のゲートに接続されたターンオフ回路5と、帰還巻線N3の一端と第1のスイッチ素子Q1のゲートの間に直列に接続されたコンデンサC2およびオフ期間制御回路6と、コンデンサC2およびオフ期間制御回路6の接続点と直流電源Vccの一端および他端との間にそれぞれ接続された抵抗R4および抵抗R5から構成されている。抵抗R4は起動抵抗である。
【0025】
このうち、ターンオフ回路5は、第1のスイッチ素子Q1のゲートとソースにコレクタとエミッタがそれぞれ接続された第3のスイッチ素子であるNPN型のトランジスタQ2と、帰還巻線N3の一端とトランジスタQ2の制御端子であるベースとの間に接続されたダイオードD3と抵抗R6からなる直列回路と、トランジスタQ2のベース−エミッタ間にそれぞれ接続された抵抗R7およびコンデンサC3から構成されている。
【0026】
また、オフ期間制御回路6は、コンデンサC2と第1のスイッチ素子Q1のゲートにエミッタとコレクタがそれぞれ接続された第2のスイッチ素子であるPNP型のトランジスタQ3と、トランジスタQ3のベース−コレクタ間に接続されたフォトトランジスタPT1と、トランジスタQ3のベース−エミッタ間に接続されたコンデンサC4と、トランジスタQ3の制御端子であるベースと直流電源Vccの他端(グランド)との間に接続された抵抗R8から構成されている。フォトトランジスタPT1は出力電圧検出回路3のフォトダイオードPD1とともにフォトカプラを構成している。
【0027】
このように構成されたスイッチング電源装置1において、オン状態にあった第1のスイッチ素子Q1がターンオフすると、トランスTに蓄えられた磁気エネルギーによって、二次巻線N2から整流回路2を介して出力端子Poに接続された負荷に電流が流れる。そして、二次巻線N2から整流回路2に流れる電流がなくなった後、オフ期間制御回路6のトランジスタQ3がオンするとトランジスタQ3のエミッタに生じている電圧が第1のスイッチ素子Q1のゲートに加えられることによって第1のスイッチ素子Q1のゲート電圧が閾値を超えて第1のスイッチ素子Q1がターンオンする。それによって帰還巻線N3に生じた順方向(ダイオードD3が順バイアスとなる方向)の電圧によってダイオードD3、抵抗R6を介してコンデンサC3に電流が流れ込み、コンデンサC3が充電される。コンデンサC3の充電の時定数は抵抗R6および抵抗R7の抵抗値とコンデンサC3の容量値で決定される。充電によってコンデンサC3の両端電圧が所定の値に達すると、トランジスタQ2がオンして第1のスイッチ素子Q1のゲート−ソース間を短絡するため第1のスイッチ素子Q1がターンオフする。これを繰り返すことによって出力端子Poから負荷に所定の電圧値で電流を供給することができる。
【0028】
なお、ターンオフ回路5にはダイオードD3が設けられているため、第1のスイッチ素子Q1がオフになって帰還巻線N3に逆方向(ダイオードD3が逆バイアスとなる方向)の電圧が発生したときには、コンデンサC3にはいずれの方向に充電するような電圧も印加されない。そのためコンデンサC3に充電されていた電荷は抵抗R7を介してのみ放電され、コンデンサC3の両端電圧は一定時間後には0Vとなる。そして、帰還巻線N3にダイオードD3が順バイアスとなる電圧が発生するときにはコンデンサC3の両端電圧の初期値は0Vとなっているため、第1のスイッチ素子Q1がターンオンして帰還巻線N3にダイオードD3が順バイアスとなる電圧が発生してからコンデンサC3の両端電圧が所定の値に達するまでの時間は常に一定である。そのため、第1のスイッチ素子Q1がターンオンしてからターンオフするまでの期間(オン期間)も一定となる。
【0029】
次に、出力電圧検出回路3とオフ期間制御回路6の動作について説明する。出力電圧検出回路3において、フォトダイオードPD1はシャントレギュレータSRとツェナーダイオードD4の直列接続回路に並列に接続されているために、出力端子Poの電圧が高くてシャントレギュレータSRがオン状態にあるときには発光せず、電圧が低下してシャントレギュレータSRがオフ状態になると発光する。フォトダイオードPD1が発光するとオフ期間制御回路6のフォトトランジスタPT1が導通する。フォトトランジスタPT1が導通するとトランジスタQ3が導通し、第1のスイッチ素子Q1がターンオンできるようになる。逆に言えば、トランジスタQ3が非導通の間は第1のスイッチ素子Q1はターンオンが遅延させられてターンオンできない。そこで、この第1のスイッチ素子Q1のターンオンが遅延させられる期間をターンオン遅延期間という。
【0030】
出力端子Poの電圧は、二次巻線N2から電流が流れ始める時が最も高く、電流が流れてトランスTに蓄えられている磁気エネルギーが減少するにしたがってしだいに低下する。電圧が低下する速さは出力端子Poに接続される負荷の軽重に依存し、軽負荷時ほど電圧は遅く低下する。出力端子Poの電圧の低下が遅いとフォトダイオードPD1の発光も遅く、トランジスタQ3の導通も遅くなり、第1のスイッチ素子Q1のターンオンも遅くなる。そのため、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が長くなり、スイッチング周波数は低下する。
【0031】
逆に重負荷時には、出力端子Poの電圧が早く低下するためにフォトダイオードPD1も早く発光し、トランジスタQ3が早く導通するために、第1のスイッチ素子Q1のターンオンが早くなる。そのため、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が短くなり、スイッチング周波数は上昇する。
【0032】
図2に、本発明のスイッチング電源装置1における負荷電力とスイッチング周波数との関係を、通常のRCC方式の場合と比較して示す。負荷電力が大きいということは重負荷であるということを示す。図2に示すように、スイッチング電源装置1においては、第1のスイッチ素子Q1のオン期間を一定としてオフ期間を制御することによって、軽負荷時ほどスイッチング周波数が低くなり、重負荷になるほどスイッチング周波数が高くなっている。そのため、軽負荷時のスイッチング損失を、従来のRCC方式のスイッチング電源装置に比べて大幅に低減することができる。これによって、軽負荷時の消費電力や発熱量を低減することができる。
【0033】
図3に、本発明のスイッチング電源装置の別の実施例の回路図を示す。図3において、図1と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0034】
図3において、スイッチング電源装置10は、図1のスイッチング電源装置1における制御回路4に代えて制御回路11を有している。また、制御回路11においてターンオフ回路5に代えてターンオフ回路12を有している。ターンオフ回路12においてはターンオフ回路5におけるダイオードD3が省かれている。
【0035】
ここで、図4に、スイッチング電源装置10における帰還巻線N3に発生する電圧Vn3と、トランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧Vbeの時関変化を示し、これを参照してスイッチング電源装置10の動作について説明する。
【0036】
スイッチング電源装置10において、コンデンサC3に充電された電圧によってVbeが上昇してトランジスタQ2がオンすることによって第1のスイッチ素子Q1がターンオフして二次巻線N2から整流回路2に電流が流れるようになると、帰還巻線N3に発生する電圧Vn3が逆方向になる。これによってコンデンサC3にはそれまでとは逆方向の電圧が印加され、トランジスタQ2をオンするために充電された電荷を放電するだけでなく逆方向に充電される。すなわちトランジスタQ2のベース−エミッタ間電圧Vbeが負になる。なお、トランジスタQ2は第1のスイッチ素子Q1をターンオフさせるために一瞬オンするだけであり、ベース−エミッタ間電圧Vbeの低下とともにすぐにオフになる。
【0037】
二次巻線N2から整流回路2への電流がなくなると帰還巻線N3の電圧は振動しながら0Vへと収束していき、それとともにコンデンサC3の電荷も抵抗R7を介して放電され、コンデンサC3の負の方向の両端電圧がなだらかに低下する。すなわちトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧Vbeがなだらかに0Vに近づく。
【0038】
そして、出力端子Poの電圧が所定の値以下となって、第1のスイッチ素子Q1がターンオンすると、帰還巻線N3に発生する電圧Vn3が順方向となって、コンデンサC3の順方向の充電が再び始まる。このとき、出力端子Poに接続された負荷が軽負荷で第1のスイッチ素子Q1がターンオンするまでのターンオン遅延期間が長い場合は、コンデンサC3の放電時間が長いために、コンデンサC3の負の方向の両端電圧は小さくなっている。逆に、負荷が重負荷で第1のスイッチ素子Q1がターンオンするまでのターンオン遅延期間が短い場合は、コンデンサC3の放電時間が短いために、コンデンサC3の逆方向の両端電圧はあまり小さくなっていない。
【0039】
この状態からコンデンサC3を順方向に充電する場合、初期値としての逆方向の電圧が小さいほど順方向で所定の両端電圧に達するまでの時間が短くなる。そのため、コンデンサC3の両端電圧が所定の値になってトランジスタQ2がオンし、第1のスイッチ素子Q1がターンオフするまでの時間は、軽負荷になるほど短くなり、重負荷になるほど長くなる。これは、第1のスイッチ素子Q1のオン期間が、負荷が軽いほど短くなり、負荷が重いほど長くなることを意味する。すなわち、ターンオフ回路12自身がオン期間延長回路の機能を備えていることになる。
【0040】
このように、スイッチング電源装置10においては、負荷が軽いほど第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が長くなってオン期間が短くなり、負荷が重いほど第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が短くなってオン期間が長くなる。ただ、第1のスイッチ素子Q1のオン期間はオフ期間に比べて短いため、軽負荷時ほどスイッチング周波数が低くなり、重負荷になるほどスイッチング周波数が高くなるという点はスイッチング電源装置1の場合と同じである。したがって、軽負荷時のスイッチング損失を、従来のRCC方式のスイッチング電源装置に比べて大幅に低減することができ、軽負荷時の消費電力や発熱量を低減することができる。
【0041】
また、スイッチング電源装置10においては、第1のスイッチ素子Q1のオン期間は抵抗R6と抵抗R7、コンデンサC3の時定数に依存する。すなわち、第1のスイッチ素子Q1のターンオフの時期はコンデンサC3の電圧がトランジスタQ2のオン電圧に達する事によって決定される。ところで、負荷が必要以上に大きくなると、出力電圧は低下し始める。出力電圧が低下するとC3の放電量が減少するため、オン期間は減少する。従って、過電流が流れる程度以上の重負荷では、負荷が重くなるほどオン期間が縮まり、「フ」の字の過電流保護が働く。
【0042】
図5に、本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例の回路図を示す。図5において、図3と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0043】
図5において、スイッチング電源装置20は、図3のスイッチング電源装置10おける制御回路11に代えて制御回路21を有している。また、制御回路21においてオフ期間制御回路6に代えてオフ期間制御回路22を有している。
【0044】
オフ期間制御回路22は、コンデンサC2と第1のスイッチ素子Q1のゲートにエミッタとコレクタがそれぞれ接続された第2のスイッチ素子であるPNP型のトランジスタQ3と、エミッタをグランドに接続したNPN型のトランジスタQ4と、トランジスタQ3のベースとトランジスタQ4のコレクタの間に接続された抵抗R9と、トランジスタQ3のエミッタとトランジスタQ4のベースの間に接続された抵抗R10および抵抗R11の直列回路と、抵抗R11に並列に接続されたフォトトランジスタPT1から構成されている。
【0045】
このように構成されたスイッチング電源装置20において、出力端子Poの電圧が低下して出力電圧検出回路3のフォトダイオードPD1が発光すると、オフ期間制御回路22のフォトトランジスタPT1が導通し、これと抵抗R11を介してベースに電流が流れ込むことによってトランジスタQ4がオンし、それによってトランジスタQ3がオンし、第1のスイッチ素子Q1がターンオンできるようになる。なお、R10は起動時にトランジスタQ4をオンするための起動抵抗である。
【0046】
図3に示したスイッチング電源装置10の場合と同様に、軽負荷時にはフォトダイオードPD1の発光が遅く、トランジスタQ3の導通も遅くなり、第1のスイッチ素子Q1のターンオンも遅くなる。そのため、第1のスイッチ素子Q1のオン期間が短くなり、それ以上にオフ期間が長くなり、スイッチング周波数は低下する。逆に重負荷時にはフォトダイオードPD1が早く発光し、トランジスタQ3が早く導通するために、第1のスイッチ素子Q1のターンオンが早くなる。そのため、第1のスイッチ素子Q1のオン期間が長くなり、それ以上にオフ期間が短くなり、スイッチング周波数は上昇する。
【0047】
このように、スイッチング電源装置20においては、スイッチング電源装置1や10の場合と同様に、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間を制御することによって、軽負荷時ほどスイッチング周波数が低くなり、重負荷になるほどスイッチング周波数が高くなっている。そのため、軽負荷時のスイッチング損失を、従来のRCC方式のスイッチング電源装置に比べて大幅に低減することができる。これによって、軽負荷時の消費電力や発熱量を低減することができる。
【0048】
また、トランジスタQ3のベースとグランドとの間にトランジスタQ4を設けることによって、図1や図3のスイッチング電源装置1や10に比べてトランジスタQ3のターンオン、ターンオフのスピードアップを図ることができる。
【0049】
すなわち、第1のスイッチ素子Q1のターンオンは単位時間当たりにゲートにチャージされる電荷量でスピードが決まるため、トランジスタQ3のターンオンが速いほど第1のスイッチ素子Q1のターンオンが早くなる。しかしながら、フォトトランジスタPT1の立ち上がり、立ち下がり時間は一般のトランジスタに比べて非常に長いために、スイッチング電源装置1や10ではトランジスタQ3が能動領域で動作する期間が長く、Q1のスイッチングロスが大きくなる。これに対して、スイッチング電源装置20ではトランジスタQ4は能動領域で動作する時間が長いが、トランジスタQ3は短くなり、第1のスイッチ素子Q1のスイッチング損が低減できる。
【0050】
図6に、本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例の回路図を示す。図6において、図5と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0051】
図6において、スイッチング電源装置30は、図5のスイッチング電源装置20おける出力電圧検出回路3に代えて出力電圧検出回路31を有している。また、制御回路21に代えて制御回路32を有している。さらに、制御回路32において、制御回路21では備えていた抵抗R5が省かれるとともに、第1のスイッチ素子Q1のゲート・ソース間に抵抗R21が接続され、さらにオフ期間制御回路22に代えてオフ期間制御回路33を有している。なお、抵抗R5や抵抗R21は、直流電源Vccの出力電圧が低下したときに第1のスイッチ素子がスイッチング動作を行わないようにして、第1のスイッチ素子に過大な電流が流れて破損するのを防止するためのものである。
【0052】
出力電圧検出回路31は、出力電圧検出回路3におけるダイオードD2、ツェナーダイオードD4を省き、フォトダイオードPD1を抵抗R1とシャントレギュレータSRの間に直列に接続して構成されている。
【0053】
オフ期間制御回路33は、コンデンサC2と第1のスイッチ素子Q1のゲートにエミッタとコレクタがそれぞれ接続された第2のスイッチ素子であるPNP型のトランジスタQ3と、エミッタをグランドに接続したNPN型のトランジスタQ4と、トランジスタQ3のベースとトランジスタQ4のコレクタの間に接続された抵抗R9と、トランジスタQ3のエミッタ−ベース間に接続されたコンデンサC6と、直流電源Vccの一端(一次巻線N1の一端)とトランジスタQ4のベースとの間に接続された抵抗R13と、トランジスタQ4のベース−エミッタ間に接続されたフォトトランジスタPT1から構成されている。
【0054】
このように構成されたスイッチング電源装置30において、出力端子Poの電圧が低下すると出力電圧検出回路31のフォトダイオードPD1の発光が停止する。これによって、オフ期間制御回路33のフォトトランジスタPT1の導通が遮断されるため、抵抗R13を介してベースに流れ込む電流によってトランジスタQ4が導通し、トランジスタQ3のベース電圧が低下してオンし、第1のスイッチ素子Q1がターンオンできるようになる。
【0055】
一方、トランジスタQ2がオンすることによって第1のスイッチ素子Q1がオフすると、帰還巻線N3に逆方向の電圧が発生し、コンデンサC6を放電させ、トランジスタQ3をオフにする。さらに、第1のスイッチ素子Q1のターンオフによって二次側への電力供給が始まり、トランスの端子電圧が反転するため、第1のスイッチ素子Q1のゲートに正の電圧が供給できず第1のスイッチ素子Q1がターンオンできなくなる。
【0056】
図1、図4および図5に示したスイッチング電源装置1、10、20の場合とは逆に、軽負荷時にはフォトダイオードPD1の発光停止が遅くなる。そのため、トランジスタQ3の導通も遅くなり、第1のスイッチ素子Q1のターンオンも遅くなる。そのため、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が長くなり、スイッチング周波数は低下する。逆に重負荷時にはフォトダイオードPD1が早く発光停止し、トランジスタQ3が早く導通するために、第1のスイッチ素子Q1のターンオンが早くなる。これによって、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が短くなり、スイッチング周波数は上昇する。
【0057】
このように、スイッチング電源装置30においては、スイッチング電源装置1や10や20の場合と同様に、第1のスイッチ素子のオフ期間を制御することによって、軽負荷時ほどスイッチング周波数が低くなり、重負荷になるほどスイッチング周波数が高くなっている。そのため、軽負荷時のスイッチング損失を、従来のRCC方式のスイッチング電源装置に比べて大幅に低減することができる。これによって、軽負荷時の消費電力や発熱量を低減することができる。
【0058】
図7に、本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例の回路図を示す。図7において、図5と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0059】
図7において、スイッチング電源装置40は、図5のスイッチング電源装置20おける制御回路21に代えて制御回路41を有している。また、制御回路41において、制御回路21では備えていた抵抗R5が省かれるとともに、図6のスイッチング電源装置30の場合と同様に第1のスイッチ素子Q1のゲート・ソース間に抵抗R21が接続され、さらにオフ期間制御回路22に代えてオフ期間制御回路42および電圧供給回路43を有している。
【0060】
オフ期間制御回路42は、コンデンサC2と第1のスイッチ素子Q1のゲートにエミッタとコレクタがそれぞれ接続された第2のスイッチ素子であるPNP型のトランジスタQ3と、エミッタをグランドに接続したNPN型のトランジスタQ4と、トランジスタQ3のベースとトランジスタQ4のコレクタの間に接続された抵抗R9と、トランジスタQ3のエミッタとトランジスタQ4のベースとの間に接続された抵抗R11と、フォトトランジスタPT1と、フォトトランジスタPT1のエミッタとトランジスタQ4のベースとの間に接続された抵抗R12から構成されている。
【0061】
電圧供給回路43は、帰還巻線N3の一端と他端との間に接続されたダイオードD6とコンデンサC7の直列回路から構成されている。ダイオードD6とコンデンサC7の接続点は、オフ期間制御回路42のフォトトランジスタPT1のコレクタに接続されている。すなわち、電圧供給回路43はオフ期間制御回路42に制御電圧を供給している。なお、ここでは、電圧供給回路43から供給される電圧は、オフ期間制御回路42の全体を駆動するための電圧ではなく、出力電圧検出回路からのフィードバック信号を受けるフォトトランジスタPT1のための駆動電圧であるため、オフ期間制御回路42のための制御電圧という表現を用いている。
【0062】
このように構成されたスイッチング電源装置40において、第1のスイッチ素子Q1がオンしているときに帰還巻線N3に発生する順方向の電圧によってコンデンサC7が充電される。そして、出力端子Poの電圧が低下して出力電圧検出回路3のフォトダイオードPD1が発光すると、オフ期間制御回路42のフォトトランジスタPT1が導通するため、コンデンサC7からフォトトランジスタPT1と抵抗R12を介してベースに流れ込む電流によってトランジスタQ4がオンし、それによってトランジスタQ3がオンし、第1のスイッチ素子Q1がターンオンできるようになる。
【0063】
図1、図3、図5に示したスイッチング電源装置1、10、20の場合と同様に、軽負荷時にはフォトダイオードPD1の発光が遅く、トランジスタQ3の導通も遅くなり、第1のスイッチ素子Q1のターンオンも遅くなる。そのため、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が長くなり、スイッチング周波数は低下する。逆に重負荷時にはフォトダイオードPD1が早く発光し、トランジスタQ3が早く導通するために、第1のスイッチ素子Q1のターンオンが早くなる。そのため、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が短くなり、スイッチング周波数は上昇する。
【0064】
また、図5に示したスイッチング電源装置20の場合とは異なり、フォトダイオードPT1に流す電流を電圧供給回路43から供給しているため、重負荷時におけるリンギング中(帰還巻線N3の両端電圧が振動している時)でも安定した電流でトランジスタQ4をオンすることができ、誤動作を防ぐことができる。
【0065】
このように、スイッチング電源装置40においては、スイッチング電源装置1や10や20の場合と同様に、第1のスイッチ素子のオフ期間を制御することによって、軽負荷時ほどスイッチング周波数が低くなり、重負荷になるほどスイッチング周波数が高くなっている。そのため、軽負荷時のスイッチング損失を、従来のRCC方式のスイッチング電源装置に比べて大幅に低減することができる。これによって、軽負荷時の消費電力や発熱量を低減することができる。
【0066】
図8に、本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例の回路図を示す。図8において、図1と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0067】
図8において、スイッチング電源装置50は、図1のスイッチング電源装置1おける出力電圧検出回路3に代えて出力電圧検出回路51を有している。出力電圧検出回路51においては、出力電圧検出回路3における抵抗R1とシャントレギュレータSRの接続点と抵抗R2と抵抗R3の接続点との間に、抵抗R14とコンデンサC8の直列回路からなる負帰還回路52が接続されている。コンデンサC4とフォトトランジスタPT1によって時定数回路が構成されている。また、オフ期間制御回路6のコンデンサC4を時定数のコンデンサとして用いるため、その容量を大きくしている。
【0068】
このように構成されたスイッチング電源装置50においては、第1のスイッチ素子Q1がターンオフし、二次巻線N2から整流回路2に電流が流れ出すことによって出力端子Poの電圧が上昇する状況において、出力電圧検出回路51に負帰還回路52があるために、フォトダイオードPD1に流れる電流が急激に減少することがなく、フォトトランジスタPT1は常に能動領域で動作する。そのため、時定数回路を構成するコンデンサC4の端子間電圧は徐々に上昇し、一定時間後にトランジスタQ3がオンし、さらに第1のスイッチ素子Q1がターンオンする。
【0069】
すなわち、スイッチング電源装置1では出力端子Poの電圧の変化(出力リップル)にそのまま依存してフォトダイオードPD1がオン/オフしてスイッチング周波数が決まっていた(出力リップルが所望の値になるようにスイッチング周波数を決めざるを得なかった)のに対して、スイッチング電源装置50では負帰還回路52の時定数によってフォトダイオードPD1のオン/オフ、ひいてはスイッチング周波数が決まる。そのため、出力リップルとスイッチング周波数をそれぞれ任意に設定できる。
【0070】
図9に、本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例の回路図を示す。図9において、図6と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0071】
図9において、スイッチング電源装置60は、図6のスイッチング電源装置30おける出力電圧検出回路31に代えて出力電圧検出回路61を有している。出力電圧検出回路61においては、出力電圧検出回路31におけるフォトダイオードPD1とシャントレギュレータSRの接続点と抵抗R2と抵抗R3の接続点との間に、抵抗R15とコンデンサC9の直列回路からなる負帰還回路62が接続されている。また、スイッチング電源装置30における制御回路32に代えて制御回路63を有している。また、制御回路63において、オフ期間制御回路33に代えてオフ期間制御回路64を有している。オフ期間制御回路64においては、抵抗R13およびフォトトランジスタPT1とともに時定数回路を構成するためのコンデンサC10がフォトトランジスタPT1に並列に設けられている。
【0072】
このように構成されたスイッチング電源装置60においては、第1のスイッチ素子Q1がターンオフし、二次巻線N2から整流回路2に電流が流れ出すことによって出力端子Poの電圧が上昇する状況において、出力電圧検出回路61に負帰還回路62があるために、フォトダイオードPD1に流れる電流が急激に減少することがなく、フォトトランジスタPT1は常に能動領域で動作する。そのため、時定数回路を構成するコンデンサC10の端子間電圧は徐々に上昇し、一定時間後にトランジスタQ4がオンし、トランジスタQ3がオンし、さらに第1のスイッチ素子Q1がターンオンする。
【0073】
すなわち、スイッチング電源装置30では出力端子Poの電圧の変化(出力リップル)にそのまま依存してフォトダイオードPD1がオン/オフしてスイッチング周波数が決まっていた(出力リップルが所望の値になるようにスイッチング周波数を決めざるを得なかった)のに対して、スイッチング電源装置60では負帰還回路62の時定数によってフォトダイオードPD1のオン/オフ、ひいてはスイッチング周波数が決まる。そのため、出力リップルとスイッチング周波数をそれぞれ任意に設定できる。
【0074】
また、フォトダイオードPD1が発光せず、フォトトランジスタPT1が高インピーダンスであるときに第1のスイッチ素子Q1がターンオンするため、起動回路を容易に構成することができるというメリットもある。
【0075】
図10に、本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例の回路図を示す。図10において、図9と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0076】
図10において、スイッチング電源装置80は、図9のスイッチング電源装置60における制御回路63に代えて制御回路81を有している。また、制御回路81において、オフ期間制御回路64に代えてオフ期間制御回路82を有している。そして、抵抗R4は削除されている。
【0077】
オフ期間制御回路82において、第2のスイッチ素子としてNPN型のトランジスタQ8が設けられている。トランジスタQ8のコレクタはコンデンサC2に接続され、エミッタは第1のスイッチ素子Q1のゲートに接続され、ベースは抵抗R20を介して直流電源Vccの一端に接続されている。また、トランジスタQ4のコレクタはトランジスタQ9のベースに接続されており、トランジスタQ9のコレクタはトランジスタQ8のベースに接続され、エミッタは直流電源Vccの他端に接続されている。トランジスタQ9のベースは抵抗R18を介して直流電源Vccの一端に、抵抗R19を介して直流電源Vccの他端にそれぞれ接続されている。そして、トランジスタQ8のベースはツェナーダイオードD8を介して直流電源Vccの他端に接続されている。
【0078】
以下、第2のスイッチ素子としてPNP型のトランジスタを用いている図9のスイッチング電源装置60と比較することによって、スイッチング電源装置80の作用効果について説明する。
【0079】
まず、スイッチング電源装置60においては、起動条件は次の式の通りである。
vcc×ra/(r4+ra)>Vth(Q1)
このうち、vccは直流電源Vccの電圧、raは抵抗R9とR21の並列抵抗値、r4は抵抗R4の抵抗値、Vth(Q1)は第1のスイッチング素子Q1のしきい値電圧である。なお、トランジスタQ3、Q4での電圧降下は無視している。
【0080】
ここで、抵抗R9の値はトランジスタQ3のスイッチング速度に影響し、これが大きいほどトランジスタQ3のベース電流が小さくなり、それによって第1のスイッチ素子Q1のゲートへの電流供給量も少なくなり、第1のスイッチ素子Q1のスイッチングスピードが遅くなる。第1のスイッチ素子Q1のスイッチングスピードが遅くなるとスイッチング損失が増大するために、抵抗R9の値はあまり大きくできない。そして、抵抗R9の値を大きくできないと、起動条件を満たすために抵抗R4の値も大きくできない。抵抗R4は起動抵抗であるため、この値を大きくできないということは、抵抗R4での損失を小さくすることができないということを意味する。
【0081】
一方、第2のスイッチ素子としてNPN型のトランジスタQ8を用いたスイッチング電源装置80の場合は、起動条件は次の式のようになる。
vcc×r21/(r20+r21)>Vth(Q1)
このうち、r21は抵抗R21の抵抗値である。
【0082】
この場合、R21は直流電源Vccの出力電圧が低下したときに第1のスイッチ素子Q1がスイッチング動作をするのを防止するための抵抗であるため、抵抗値を高くすることができ、それに応じて抵抗R4の抵抗値も高くすることができる。その結果、抵抗R4での損失を小さくすることができる。
【0083】
このように、スイッチング電源装置80においては、第2のスイッチ素子としてNPN型のトランジスタQ8を用いることによって、損失の低減を図ることができる。
【0084】
なお、スイッチング電源装置80はスイッチング電源装置60において第2のスイッチ素子にNPN型のトランジスタを用いたものであるが、図1、図3、図5、図7〜図9に示したスイッチング電源装置1、10、20、40、50、60において第2のスイッチ素子にNPN型のトランジスタを用いたものでも同様の作用効果を奏するものである。
【0085】
ところで、図10のスイッチング電源装置80においては、第2のスイッチ素子であるトランジスタQ8のベースと直流電源Vccの他端との間にツェナーダイオードD8が接続されている。このツェナーダイオードD8はトランジスタQ8とともにリミット回路を構成しており、これによって第1のスイッチ素子Q1のゲート電圧(制御電圧)が所定範囲を超えないように制限している。すなわち、第1のスイッチ素子Q1のゲート電圧は最大でも
Vgs(Q1)=Vz(D8)−Vbe(Q8)
に制限される。ここで、Vgs(Q1)は第1のスイッチ素子Q1のゲート・ソース間電圧、Vz(D8)はツェナーダイオードD8のツェナー電圧、Vbe(Q8)はトランジスタQ8のベース・エミッタ間電圧である。そのため、ワールドワイド入力のような入力電圧の範囲が広い場合においても、第1のスイッチング素子の制御電圧が所定範囲を超えるのを防止することができる。
【0086】
図11に、本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例の回路図を示す。図11において、図9と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0087】
図11において、スイッチング電源装置65は、図9のスイッチング電源装置60における制御回路63に代えて制御回路66を有している。そして、制御回路66において、オフ期間制御回路64に代えてオフ期間制御回路67を、ターンオフ回路12に代えてターンオフ回路68を備えている。オフ期間制御回路67およびターンオフ回路68のオフ期間制御回路64およびターンオフ回路12からの変更点は、オフ期間制御回路67のフォトトランジスタPT1のエミッタがターンオフ回路68のトランジスタQ2のベースに接続されていることだけである。
【0088】
このように構成されたスイッチング電源装置65の動作について以下に説明する。
【0089】
まず、第1のスイッチ素子Q1がターンオフし、時定数回路を構成するコンデンサ10の端子間電圧が徐々に上昇しているときに、フォトトランジスタPT1を流れる電流はトランジスタQ2のベースに接続されているコンデンサC3の順方向の充電電流となる。すなわち、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間に、出力電圧検出回路61からのフィードバック信号に基づいて、ターンオフ回路68のターンオフを行うタイミングを早めるように構成されている。
【0090】
軽負荷であるほど出力電圧の低下が遅く、フォトダイオードPD1に流れる電流が多いため、フォトトランジスタPT1の抵抗値が小さく、コンデンサC10の充電電流が少なく、逆にフォトトランジスタPT1を介するコンデンサC3の充電電流が多い。そのため、コンデンサC3は第1のスイッチ素子Q1がオフの間にある程度まで充電される。そして、コンデンサC10の充電が進んで端子間電圧が所定の値まで上昇するとトランジスタQ4がオンし、トランジスタQ3がオンし、さらに第1のスイッチ素子Q1がターンオンする。第1のスイッチ素子Q1がオンになると、帰還巻線N3から抵抗R6を介して流れ込む電流によってコンデンサC3が充電されるが、コンデンサC3はすでにある程度まで充電されているために、コンデンサC3の端子間電圧はすぐにトランジスタQ2をオンさせるレベルに達し、トランジスタQ2がオンし、第1のスイッチ素子Q1がターンオフする。このように、軽負荷時には第1のスイッチ素子Q1がオフの時にフォトトランジスタPT1を流れる電流によってコンデンサC3が充電されるために、ターンオフ回路68のターンオフを行うタイミングが早められ、第1のスイッチ素子Q1のオン期間が短縮される。このように、軽負荷時には第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が長くなり、逆にオン期間は短くなる。
【0091】
一方、定格負荷の時には、フォトダイオードPD1に流れる電流が少なくなるため、フォトトランジスタPT1の抵抗値が少し大きくなり、コンデンサC10の充電電流が増え、逆にフォトトランジスタPT1を介してのコンデンサC3の充電電流が少なくなる。そのため、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が短縮され、逆にオン期間が長くなる。
【0092】
そして、重負荷時には、フォトダイオードPD1にはほとんど電流が流れないため、フォトトランジスタPT1の抵抗値はかなり大きくなり、その結果としてコンデンサC10はほぼ一定に保たれ、トランジスタQ4、Q3は常にオン状態となる。また、フォトトランジスタPT1を介してコンデンサC3を充電する電流はほとんどなくなる。この状態においては、オフ期間制御回路67は実質的に動作しないため、トランスTに蓄えられた磁気エネルギーが二次巻線N2から電流として流れ出し終わると、帰還巻線N3に発生するキック電圧によって第1のスイッチ素子Q1がターンオンし、一次巻線N1に電流が流れ始める。すなわち、重負荷時には通常のRCC方式のスイッチング電源装置と同様に電流臨界モードで動作するようになる。
【0093】
以上のように、スイッチング電源装置65においては、軽負荷時にオフ期間を制御すると同時にオン期間の制御も行うことができる。また、重負荷時には電流臨界モードで動作させることができるために、スイッチング電源装置60のような常に電流不連続モードで動作するスイッチング電源装置に比べて、電流の休止期間がない分だけ電流が流れる期間における電流ピークを抑制することができる。スイッチング電源装置内部での損失は、重負荷時にはスイッチング損失よりも導通損失の方が支配的になるため、重負荷時ににはスイッチング電源装置65の方がスイッチング電源装置60よりも損失が少なくなる。
【0094】
図12に、本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例の回路図を示す。図12において、図10と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0095】
図12において、スイッチング電源装置90は、定電圧レギュレータ91と直流電圧源92を備えている。図12において、A点は直流電源Vccの一端(一次巻線N1の一端)を、B点は帰還巻線N3の一端を、C点は直流電源Vccの他端(帰還巻線N3の他端、グランド)を、D点は抵抗R13、R18およびR20の接続点を意味している。なお、図10においてはD点はA点に接続されていたものである。
【0096】
まず、定電圧レギュレータ91は、抵抗R21およびR22とトランジスタQ10とツェナーダイオードD9とダイオードD10で構成されている。トランジスタQ10のコレクタは抵抗R21を介してA点に接続され、ベースはツェナーダイオードD9を介してC点に接続され、エミッタはダイオードD10を介してD点に接続されている。トランジスタQ10のベースは抵抗R22を介してA点にも接続されている。このように構成することによって、トランジスタQ10のベース電圧はツェナーダイオードD9のツェナー電圧に定電圧化され、その結果トランジスタQ10のエミッタはベースより約0.6V低い値に定電圧化される。
【0097】
一方、直流電圧源92はダイオードD11とコンデンサC11で構成された整流回路で、ダイオードD11のカソードには帰還巻線N3に発生する電圧を整流したものが現れる。
【0098】
そして、定電圧レギュレータ91のトランジスタQ10のエミッタはダイオードD10を介して直流電圧源92のダイオード11のカソードに接続されるとともにD点に接続されている。
【0099】
スイッチング電源装置90において、電源投入時には帰還巻線N3には電圧が発生していないために直流電圧源92は機能せず、定電圧レギュレータ91によって定電圧化された電圧がダイオードD10を介してD点に供給される。そして、帰還巻線N3に電圧が発生して直流電圧源92が機能し始めると、ダイオードD11のカソード電圧がトランジスタQ10のエミッタ電圧よりも高くなるために、直流電圧源92の出力電圧がD点に供給される。定電圧レギュレータ91からD点に供給される電流は遮断される。すなわち、ダイオードD10は直流電圧源92から定電圧レギュレータ91に電流が逆流するのを防止する機能を果たす。
【0100】
このように構成されたスイッチング電源装置90においては、電源投入時以外には起動抵抗である抵抗R18には、直流電源Vccより電圧値の低い直流電圧源92からの電圧が印加される。そのため、直流電源Vccから直接電圧が印加される場合に比べて消費電力を低減することができる。
【0101】
なお、このような定電圧レギュレータと直流電圧源を用いる構成は、上記のいずれの実施例においても適用可能で、スイッチング電源装置90の場合と同様の作用効果を奏するものである。
【0102】
図13に、本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例の回路図を示す。図13において、図6および図9と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0103】
図13において、スイッチング電源装置70は、図6のスイッチング電源装置30における制御回路32に代えて制御回路71を、出力電圧検出回路31に代えて出力電圧検出回路61を有している。
【0104】
制御回路71においては、抵抗R16、R17と、コンデンサC11、C12およびC13と、電流源Icと、オペアンプQ5およびQ6と、基準電圧源Vref1およびVref2と、トランジスタQ7と、RSフリップフロップ72と、ドライブ段73と、フォトトランジスタPT1から構成されている。
【0105】
ここで、抵抗R16とコンデンサC11からなる直列回路は帰還巻線N3の一端と他端の間に接続されている。ダイオードD7とコンデンサC12からなる整流回路も同じく帰還巻線N3の一端と他端の間に接続されており、その出力はドライブ段73を含む制御回路71の各構成要素の電源となっている。抵抗R16とコンデンサC11の接続点と基準電圧源Vref1は、それぞれオペアンプQ5の非反転入力端子および反転入力端子に接続されている。電流源Icと基準電圧源Vref2は、それぞれオペアンプQ6の非反転入力端子および反転入力端子に接続されている。オペアンプQ5とQ6の出力は、それぞれRSフリップフロップ72のR端子とS端子に接続されている。RSフリップフロップ72のQ端子はドライブ段73を介して第1のスイッチ素子Q1のゲートに接続されている。トランジスタQ7のコレクタは電流源Icに接続され、エミッタは接地され、ベースは抵抗R17を介してオペアンプQ5の出力端子に接続されている。さらに、フォトトランジスタPT1のコレクタは電流源Icに接続され、エミッタは接地され、コレクタ・エミッタ間にはコンデンサC13が接続されている。
【0106】
なお、抵抗R17、コンデンサC13、電流源Ic、オペアンプQ5およびQ6、基準電圧源Vref1およびVref2、トランジスタQ7、RSフリップフロップ72、およびドライブ段73は集積化されてIC74となっている。
【0107】
ここで、図14に、スイッチング電源装置70における帰還巻線N3に発生する電圧Vn3と、オペアンプQ5の非反転入力端子に入力される電圧Vtrigと、オペアンプQ6の非反転入力端子に入力される電圧Vfbと、第1のスイッチ素子Q1のゲート電圧Vgの時関変化を示し、これを参照してスイッチング電源装置70の動作について説明する。
【0108】
スイッチング電源装置70において、VfbがVref2に達すると、RSフリップフロップ72がセットされ、VgがHレベルになり、第1のスイッチ素子Q1がターンオンする(t0)。
【0109】
第1のスイッチ素子Q1がターンオンすると帰還巻線N3に順方向の電圧が発生し、それによってコンデンサC11が充電され、Vtrigが上昇する。VtrigがVref1に達すると、RSフリップフロップ72がリセットされ、VgがLレベルになり、第1のスイッチ素子Q1がターンオフする(t1)。このとき、VtrigがVrefに達するまでの時間は、t0時点におけるVtrigが低いほど長くなる。また、トランジスタQ7がオンすることによって、Vfbは0Vとなる。
【0110】
第1のスイッチ素子Q1がターンオフすると二次側に電流が流れ始め、それによって出力端子Poの電圧が上昇し、フォトダイオードPD1が発光する。同時に帰還巻線N3には逆方向の電圧が発生し、コンデンサC11を放電し、さらに逆方向に充電するため、Vtrigは負の電圧になる。
【0111】
また、二次側に流れる電流がなくなる(t2)と、帰還巻線N3の電圧はリンギングをはじめる。同時にVfbは再び上昇をはじめ、Vref2に達した時点でt0に戻り、これを繰り返す。このとき、Vfbの上昇の傾きはフォトトランジスタPT1によって決まる。負荷が軽いと、フォトダイオードPD1が発光量が多くなるためVfbの上昇も遅くなり、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間も長くなり、スイッチング周波数は低下する。
【0112】
なお、Vtrigは図6に示したスイッチング電源装置30におけるトランジスタQ2のベース電圧と同様の働きをするため、第1のスイッチ素子Q1のオフ期間が長いとVtrigが上昇して0Vに近づくため、第1のスイッチ素子Q1のオン期間は短くなる。
【0113】
図15に、本発明の電子装置の一実施例の斜視図を示す。図15において、電子装置の1つであるプリンタ100は電源回路の一部として本発明のスイッチング電源装置1を使用している。
【0114】
プリンタ100の印刷動作に関する部分は、印刷時には電力を消費するが、印刷動作をしない待機時にはほとんど電力を消費しない。そして、本発明のスイッチング電源装置1を用いているために、待機時の電力損失を低減し、効率の向上を図ることができる。
【0115】
なお、図15に示したプリンタ100においては図1に示したスイッチング電源装置1を使用したが、図3または図5ないし図13に示したスイッチング電源装置10、20、30、40、50、60、65、70、80、90を使用しても構わないもので、同様の作用効果を奏するものである。
【0116】
また、本発明の電子装置はプリンタに限られるものではなく、ノートパソコンや携帯情報機器など、電圧の安定な直流電源の必要なあらゆる電子装置を含むものである。
【0117】
【発明の効果】
本発明のスイッチング電源装置によれば、オン状態の第1のスイッチ素子をターンオフさせるターンオフ回路と、出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいて第1のスイッチ素子のターンオンを軽負荷になるほど大きく遅延させるオフ期間制御回路を有する制御回路を備え、しかも、オフ期間制御回路が、帰還巻線と第1のスイッチ素子の制御端子の間に直列に設けられ、出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいてオンオフ制御される第2のスイッチ素子を有することによって、軽負荷時ほどスイッチング周波数を低下させることができ、軽負荷時の消費電力を低減することができる。
【0118】
また、本発明の電子装置によれば、本発明のスイッチング電源装置を用いることによって、効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスイッチング電源装置の一実施例を示す回路図である。
【図2】図1のスイッチング電源装置における負荷電力とスイッチング周波数との関係を示す特性図である。
【図3】本発明のスイッチング電源装置の別の実施例を示す回路図である。
【図4】図3のスイッチング電源装置における各部の電圧の時間変化を示す波形図である。
【図5】本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例を示す回路図である。
【図6】本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例を示す回路図である。
【図7】本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例を示す回路図である。
【図8】本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例を示す回路図である。
【図9】本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例を示す回路図である。
【図10】本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例を示す回路図である。
【図11】本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例を示す回路図である。
【図12】本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例を示す回路図である。
【図13】本発明のスイッチング電源装置のさらに別の実施例を示す回路図である。
【図14】図13のスイッチング電源装置における各部の電圧の時間変化を示す波形図である。
【図15】本発明の電子装置の一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、10、20、30、40、50、60、65、70、80、90…スイッチング電源装置
2…整流回路
3、31、51、61…出力電圧検出回路
4、11、21、32、41、63、66、71、81…制御回路
5、12、68…ターンオフ回路
6、22、33、42、64、67、82…オフ期間制御回路
43…電圧供給回路
52、62…負帰還回路
74…IC
100…プリンタ
91…定電圧レギュレータ
92…直流電圧源
T…トランス
N1…一次巻線
N2…二次巻線
N3…帰還巻線
Vcc…直流電源
Q1…第1のスイッチ素子
Q2…第3のスイッチ素子
Q3、Q8…第2のスイッチ素子
C3…コンデンサ
D8…ツェナーダイオード(リミット回路)

Claims (12)

  1. 一次巻線、二次巻線および帰還巻線を備えたトランスと、前記一次巻線に直列に接続された第1のスイッチ素子と、前記帰還巻線と前記第1のスイッチ素子の制御端子の間に設けられた制御回路と、前記二次巻線に接続された整流回路と、前記整流回路から出力される出力電圧を検出して前記制御回路にフィードバックする出力電圧検出回路を備えたスイッチング電源装置において、
    前記制御回路は、オン状態の前記第1のスイッチ素子をターンオフさせるターンオフ回路と、前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいて前記第1のスイッチ素子のターンオンを遅延させて前記第1のスイッチ素子のオフ期間が軽負荷になるほど長くなるように制御するオフ期間制御回路を備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記オフ期間制御回路が、前記帰還巻線と前記第1のスイッチ素子の制御端子の間に直列に設けられ、前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいてオンオフ制御される第2のスイッチ素子を有することを特徴とする、請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記第2のスイッチ素子をNPN型のトランジスタまたはnチャンネルFETとしたことを特徴とする、請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記第1のスイッチ素子の制御電圧が所定範囲を超えないようにするリミット回路を有し、該リミット回路は前記第2のスイッチ素子を含んで構成されていることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記オフ期間制御回路が、前記帰還巻線と前記第1のスイッチ素子の制御端子の間に直列に設けられた第2のスイッチ素子と、該第2のスイッチ素子の制御端子に設けられて前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいて時定数が制御される時定数回路を有し、
    前記出力電圧検出回路が前記フィードバック信号を一定もしくはほぼ一定に保つ負帰還回路を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記ターンオフ回路が、前記オフ期間制御回路による前記第1のスイッチ素子のターンオンが遅延する期間が短いほど前記第1のスイッチ素子のオン期間を長くするオン期間延長回路を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  7. 前記ターンオフ回路が、前記第1のスイッチ素子の制御端子に接続されるとともにオンすることによって前記第1のスイッチ素子をターンオフさせる第3のスイッチ素子を有し、
    前記オン期間延長回路が、前記第3のスイッチ素子の制御端子に接続されるとともに、前記第1のスイッチ素子のオフ期間に逆方向に充電されたあとで前記第1のスイッチ素子のオフ期間の長さに応じて放電され、前記第1のスイッチ素子のオン期間に前記第3のスイッチ素子をオンさせる電圧まで順方向に充電されるコンデンサを有することを特徴とする、請求項6に記載のスイッチング電源装置。
  8. 前記制御回路の有する前記オフ期間制御回路および前記ターンオフ回路が、前記第1のスイッチ素子のオフ期間に、前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号に基づいて、前記ターンオフ回路のターンオフを行うタイミングを早めるように構成されたことを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  9. 前記オフ期間制御回路が前記出力電圧検出回路からのフィードバック信号を受信して軽負荷であるほど大きな電流を流すフォトトランジスタを有し、前記フォトトランジスタを流れる電流がオン期間遅延回路の前記コンデンサを充電するように前記フォトトランジスタのエミッタが前記オン期間遅延回路に接続されていることを特徴とする、請求項8に記載のスイッチング電源装置。
  10. 前記制御回路が、前記帰還巻線に発生する電圧を利用して前記オフ期間制御回路に制御電圧を供給する電圧供給回路を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  11. 前記帰還巻線に発生する電圧を利用して前記オフ期間制御回路に駆動電圧を供給する直流電圧源と、入力電源と前記直流電圧源の出力の間に設けられた電流逆流防止機能を備えた定電圧レギュレータを有することを特徴とする、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のスイッチング電源装置を用いたことを特徴とする電子装置。
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