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JP3662233B2 - 論理回路を含むバスバッファ回路 - Google Patents

論理回路を含むバスバッファ回路 Download PDF

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JP3662233B2
JP3662233B2 JP2002235930A JP2002235930A JP3662233B2 JP 3662233 B2 JP3662233 B2 JP 3662233B2 JP 2002235930 A JP2002235930 A JP 2002235930A JP 2002235930 A JP2002235930 A JP 2002235930A JP 3662233 B2 JP3662233 B2 JP 3662233B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は論理回路を用いたバスバッファ回路に係り、特に内部回路を挟んで少なくとも入力段および出力段の複数段のバッファ回路が含まれるバスバッファ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報処理技術の飛躍的な進歩に応じて、複数のデータバスの間に介挿されて、それぞれのバスを介して伝送されるデータ信号を中継する種々のバスバッファ回路が提案されている。このバスバッファ回路の一方側バスと他方側のバスとにより伝送されるデータは、同じ伝送速度であっても異なる伝送速度であっても良く、また、一方側バスと他方側バスとの間での片方向のデータ伝送であっても双方向のデータ伝送であっても何れでも良い。
【0003】
例えば、PDA(Personal Digital Assistant)等のアプリケーションでは、論理回路システムのCPU(Central Processing Unit)と周辺デバイスのデータのやり取りを行なうバス(信号)ラインが多数存在しており、周辺デバイスはバスに吊り下げられるように接続されている。周辺デバイスは、高速でアクセスされるSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory―同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ―)等の素子群(以下、高速アクセス素子群とする)と、外部周辺素子を接続するためのコネクタや不揮発性記憶素子等の低速でアクセスされる素子群(以下、低速アクセス素子群とする)とがある。
【0004】
これら全ての周辺デバイスをCPUにより駆動すると、高速アクセス素子群と共に低速アクセス素子群もアクセスされてしまい、デバイスの入力容量等により消費電力が大きくなってしまう。これを防止するため、これらの周辺デバイスとCPUとを接続する外部バスとして、通常は、高速アクセス用の高速バスと、低速アクセス用の低速バスとを設け、高速バスと低速バスとを連結するためにバスバッファ回路を設けている。
【0005】
このように、高速バスと低速バスの間の信号の伝達を繋ぐためにバスバッファ回路を介挿することにより、例えば、PDA等のアプリケーション全体の低消費電力化を図ることは、携帯用機器ではよく行なわれる節電対策である。これにより、高速アクセスされるSDRAMがアクセスされる場合には、バスバッファ回路により低速アクセス素子群を非動作とすることが可能となり、低消費電力化が可能となる。
【0006】
図41は、市販されている一般的なバスバッファ素子を用いることができる従来のバスバッファ回路10の内部構成を示すブロック回路図である。図41においてこのバスバッファ回路10は、CPUからの入出力指令信号*OEおよび方向指示信号DIRを入力して異なる論理レベルの複数の制御信号を生成する制御回路11と、高速アクセスバスを介してCPUとの間でデータの送受を行なう端子A1〜Anと、低速アクセスバスを介して低速アクセス素子群との間でデータの送受を行なうための端子B1〜Bnと、端子A1〜Anと端子B1〜Bnとの対応するそれぞれの端子間に設けられて所定の内部回路により論理演算を行う複数の動作部12と、を備えている。
【0007】
なお、この明細書において、符号「*」は論理レベルが反転された信号を意味している。例えば、入出力指令信号である信号*OEは、信号OEの論理レベルが反転された信号をいう。なお、略記符号OEは出力活性化(Output Enable)の頭文字である。また、端子Anおよび端子Bnにおける「n」は正の整数である。個々の動作部12の構成は、全て同一なので、図41においては、端子A1と端子B1間の動作部12についてのみ詳細構成を説明する。
【0008】
個々の動作部12は、端子A1からの信号を入力するインバータINV1よりなる第1入力バッファ回路13と、端子A1から端子B1方向(必要に応じて第1方向と定義する)への信号の処理を行なう例えばインバータINV2よりなるA/B内部回路14と、このA/B内部回路14からの信号を端子B1へ出力する否定積回路NAND1および否定和回路NOR1とPチャンネルトランジスタP1およびNチャンネルトランジスタN1を含む第1出力バッファ15と、を含む第1方向信号処理部を備えている。
【0009】
動作部12はさらに、端子B1からの信号入力を受け入れるインバータINV3よりなる第2入力バッファ回路16と、端子B1から端子A1方向(必要に応じて第2方向と定義する)への信号の処理を行なうインバータINV4よりなるB/A内部回路17と、このB/A内部回路17からの信号を端子A1へ出力する否定積回路NAND2および否定和回路NOR2とPチャンネルトランジスタP2およびNチャンネルトランジスタN2を含む第2出力バッファ18と、を第2方向信号処理部として備えている。
【0010】
端子A1〜Anおよび端子B1〜Bnは共に入出力端子であり、端子*OEは入出力端子に信号を出力するかハイインピーダンス状態にするか切り替える入出力指令信号*OEを入力する端子であり、端子DIRは入力/出力の方向を切り替える方向指示信号DIRを入力する端子である。図41に示すバスバッファ回路10の動作について説明する。
【0011】
図41において、制御回路11は、*OE端子およびDIR端子からそれぞれ入力される入出力指令信号*OEおよび方向指示信号DIRに基づいて、信号*AG,信号AG,信号*BG,信号BGを生成する。端子A1が入力で、端子B1が出力(*OE=L、DIR=H)の状態を考えると、端子A1の信号は、第1入力バッファ回路13のINV1およびA/B内部回路14のINV2と、第1出力バッファ回路15のNAND1およびNOR1を介してトランジスタP1およびN1に信号を伝達し、端子B1から出力される。
【0012】
端子B1から出力されるこの信号は、端子B1との間の接続点から第2入力バッファ回路16のINV4およびB/A内部回路17のINV3、第2出力バッファ回路18のNAND2およびNOR2のそれぞれ一方側の入力にまで供給され、これらの論理回路素子をも動作させてしまう。ただし、BG=Lで*BG=Hのため、トランジスタP2のゲート信号はH、N2のゲート信号はLとなり、第2出力バッファ回路18のトランジスタP2およびN2は非動作となるので、端子A1に信号が出力されることはない。
【0013】
しかしながら、これらの論理回路素子が動作する分だけ、不要な電流が流れてしまって無駄な電力を消費してしまうことになる。各端子A1およびB1の状態およびそれぞれの内部回路の動作状態は、図44の表1に示されている。表1に示すように信号方向が第1方向のときでも第2方向信号処理部が動作し、信号方向が第2方向のときでも第1方向信号処理部が動作している。また、それぞれの出力バッファ回路18が非動作となっている場合でも、上述のように前段の否定積回路と否定和回路は論理動作を行なっている。
【0014】
また、端子A1および端子B1がハイインピーダンス状態(*OE=H)のときにも、信号DIRのレベルがHおよびLのどちらであっても、端子A1および端子B1に信号が入力されると、第1入力バッファ回路13、A/B内部回路14、第2入力バッファ回路16、B/A内部回路の全ての回路が同時に動作するため、消費電力を増加させてしまうことになる。
【0015】
このため、図43で破線ブロック内に破線の論理回路で示した第1および第2バスホールド回路19aおよび19bが設けられている。第1バスホールド回路19aは、第1出力バッファ回路15と端子B1との間に接続された2つのインバータよりなり、2つのインバータは逆並列に接続されている。また、第2バスホールド回路19bは、第2出力バッファ回路18と端子A1との接続点に接続された2つのインバータよりなり、2つのインバータはそれぞれ逆並列に接続されている。
【0016】
図43の第1および第2バスホールド回路19a,19bを有するバスバッファ回路の動作について、図45の表2を参照して説明する。表2には、第1および第2バスホールド回路19a,19bを備える構成における各端子の状態および内部回路の動作の状態が示されている。表2の各欄のうち第1および第2バスホールド回路の欄以外の欄は表1と同じである。入出力指令信号*OEがHのときのみ動作すれば良い第1および第2バスホールド回路が入出力指令信号*OEがLのときも動作している。第1および第2バスホールド回路19aおよび19bがともに動作状態のとき、端子A1に信号が入力されて端子B1に信号が出力されていることにより、バスをホールドする必要がないにもかかわらず、電流を消費してしまうことになる。
【0017】
このように、ある方向からの信号の入力を行なう端子がハイインピーダンス状態となるのを防止するためにバスホールド回路を設けた場合でも、PDA等のアプリケーションにおける低消費電力を目的としているバスバッファ回路の内部で動作する必要のない回路まで動作させてしまうので、無駄な電力を消費してしまい、消費電力の低減が効率良くできなくなってしまう問題があった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、入力バッファ回路の入力を固定して無駄な電力を削減して一層の低消費電力を実現する論理回路を用いたバスバッファ回路を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1基本構成に係る論理回路を含むバスバッファ回路は、双方向にそれぞれデータ信号を伝送する複数のデータバス間に設けられて、少なくとも前記データ信号の入出力を指示する入出力指令信号と前記データ信号の伝送方向を指示する方向指示信号とに基づいて異なる複数の制御信号を生成する制御回路と、一方バス側から他方バス側へ伝送される第1方向信号を入力しかつ前記他方バス側から一方バス側へ逆方向に伝送される第2方向信号を出力する第1端子と、前記第1方向信号を出力しかつ前記第2方向信号を入力する第2端子と、前記第1端子と第2端子の間に第1入力バッファ回路、第1内部回路、第1出力バッファ回路を有する第1方向信号処理部と、前記第2端子と第1端子と間に第2入力バッファ回路、第2内部回路、第2出力バッファ回路を有する第2方向信号処理部とを備える論理回路を含むバスバッファ回路において、前記第1入力バッファ回路は、前記入出力指令信号および前記方向指示信号の状態に応じて前記複数の制御信号のうちの少なくとも1つの信号を用いて、前記第1内部回路および前記第1出力バッファ回路を非動作にする第1入力固定部を備え、前記第2入力バッファ回路は、前記状態に応じて前記1つの信号を用いて前記第2内部回路および前記第2出力バッファ回路を非動作にする第2入力固定部を備えることを特徴としている。
【0020】
また、本発明の第2基本構成に係る論理回路を含むバスバッファ回路は、異なる速度で片方向にデータを伝送する複数のデータバス間に設けられて、少なくとも前記データ信号の入出力を指示する入出力指令信号に基づき異なる信号レベルの複数の制御信号を生成する制御回路と、一方バス側からの片方向信号を入力する入力端子と、前記入力端子に接続された入力バッファ回路と、該入力バッファ回路に接続された内部回路と、前記内部回路に接続された出力バッファ回路と、前記出力バッファ回路の出力信号を他方バス側に出力する出力端子と、を備える論理回路を含むバスバッファ回路において、前記入力バッファ回路は、前記制御回路により前記入出力指令信号に基づき生成された前記複数の制御信号のうちの一方の信号レベルの制御信号と前記入力端子から入力されるデータ信号とを用いて論理演算し、前記入力端子に前記データ信号が入力されたときには前記内部回路および前記出力バッファ回路を動作させて結果信号を出力端子より出力させ、前記入力端子に前記データ信号が入力されていないときには前記内部回路および前記出力バッファ回路を非動作にする入力固定部を備えることを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る論理回路を用いたバスバッファ回路の実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るバスバッファ回路の構成を示す論理回路図、図2は本発明が適用されるアプリケーションの全体ブロック図、図3は本発明の第1実施形態に係るバスバッファ回路のブロック図、図4は第1実施形態に係るバスバッファ回路の動作状態を示す表である。
【0022】
本発明に係る論理回路を含むバスバッファ回路は、例えば、図2に示されるようなPDA(Personal Digital Assistant)等のアプリケーションに適用されている。図2において、アプリケーション(PDA)1は、制御信号を出力してメモリや周辺機器との間でデータを送受するCPU(Central Processing Unit)2を備え、メモリや周辺機器との間でデータを送受するバス(信号)ラインが多数設けられ、周辺機器はバスに吊り下げられるように接続されている。周辺機器は高速でアクセスされるSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory―同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ―)を含む高速アクセス素子群3と、低速でアクセスされる不揮発性記憶素子4および外部周辺素子を接続するためのコネクタ5を含む低速アクセス素子群6とがある。
【0023】
上述したように、これら全ての周辺デバイスをCPU1により駆動すると高速アクセス素子群3と一緒に低速アクセス素子群6もアクセスされてしまい、デバイスの入力容量等により消費電力が大きくなってしまうため、これらの周辺デバイスとCPU1とを接続する外部バス7として、通常は、高速アクセス用Aバス8と、低速アクセス用Bバス9とを設け、Aバス8とBバス9との間に外部バス間分離用のバッファ素子としてのアイソレーションバッファ等を用いたバスバッファ回路20が設けられている。
【0024】
このように、高速アクセスの必要なSDRAM等の高速アクセス素子群3と低速にアクセスされる低速アクセス素子群6とのそれぞれの外部バス7としての高速アクセス用Aバス8と低速アクセス用Bバス9の間に分離用のアイソレーションバッファとしてのバスバッファ回路20を介挿することにより、PDA等のアプリケーション1の低消費電力化を図ることができる。これにより、高速アクセスされるSDRAM等の高速アクセス素子群3がアクセスされる場合には、アイソレーションバッファとしてのバスバッファ回路20により低速アクセス素子群6を非動作とすることが可能となり、低消費電力化が可能となる。
【0025】
図2において、バスバッファ回路20は、CPU2からの入出力指令信号*OEおよび方向指示信号DIRを含むCPU制御信号7を入力して異なる論理レベルの複数の制御信号を生成する制御回路21と、高速アクセスバス8を介してCPU2との間でデータを送受するための端子A1〜Anと、低速アクセスバスを介して低速アクセス素子群との間でデータを送受するための端子B1〜Bnと、端子A1〜Anと端子B1〜Bnとの対応するそれぞれの端子間に設けられて所定の内部回路により論理演算を行なう複数の動作部22と、を備えている。
【0026】
バスバッファ回路20の詳細な構成は、図2および図3に示すように、異なる速度で双方向にデータ信号を伝送する複数のデータバス8および9間に設けられて、少なくとも前記データ信号の入出力を指示する入出力指令信号*OEと前記データ信号の伝送方向を指示する方向指示信号DIRとに基づいて異なる複数の制御信号AG,*AG,BG,*BGを生成する制御回路21と、前記制御回路21から供給された各種の制御信号により双方向で信号処理を行なう動作部を備えている。
【0027】
動作部22は、高速アクセス素子群3側から入力したデータを処理して低速アクセス素子群6側へ出力する第1方向信号処理部51と、低速アクセス素子群6側から入力したデータを処理して高速アクセス素子群3側へ出力する第2方向信号処理部52とを備えている。第1方向信号処理部51は、一方バス8側から他方バス9側へ伝送される第1方向29の信号を入力しかつ前記他方バス9側から一方バス8側へ逆方向に伝送される第2方向30の信号を出力する第1端子A1〜Anと、前記第1方向信号を出力しかつ前記第2方向信号を入力する第2端子B1〜Bnと、前記第1端子A1〜Anと第2端子B1〜Bnのそれぞれ対応する端子間に設けられて前記第1端子A1に接続された第1入力バッファ回路23と、該前記第1入力バッファ回路23に接続された第1内部回路24と、前記第1内部回路24に接続された第1出力バッファ回路25と、を備えている。
【0028】
また、第2方向信号処理部52は、前記第2端子B1〜Bnと第1端子A1〜Anと対応する端子間に設けられて前記第2端子B1に接続された第2入力バッファ回路26と、前記第2入力バッファ回路26に接続された第2内部回路27と、前記第2内部回路27に接続された第2出力バッファ回路28と、を備えている。このように、論理回路を含む双方向のバスバッファ回路20においては、前記第1入力バッファ回路23、第1内部回路24、第1出力バッファ回路25により第1方向信号処理部51が構成され、前記第2入力バッファ回路26、第2内部回路27、第2出力バッファ回路28により第2方向信号処理部52が構成されている。
【0029】
前記第1入力バッファ回路23は、前記入出力指令信号*OEおよび前記方向指示信号DIRの状態に応じて前記複数の制御信号AG,*AG,BG,*BGのうちの少なくとも1つの信号AGを用いて、前記第1内部回路24および前記第1出力バッファ回路25を非動作にする第1入力固定部を備えると共に、前記第2入力バッファ回路26は、前記入出力指令信号*OEおよび前記方向指示信号DIRの状態に応じて前記複数の制御信号AG,*AG,BG,*BGのうちの少なくとも1つの信号を用いて、前記第2内部回路27および前記第2出力バッファ回路28を非動作にする第2入力固定部を備えている。
【0030】
次に、第1実施形態に係るバスバッファ回路20のさらに詳細な構成について図1の論理回路図を用いて説明する。図1において、制御回路21は、*OE端子を介して入力された*OE信号とDIR端子を介して入力されたDIR信号とを入力して4つの制御信号AG,*AG,BG,*BGを生成して出力するために、インバータ回路により信号レベルを反転させたDIRと信号*OEとの否定和を演算して信号AGを出力するNOR回路と、この信号AGの信号レベルを反転させて信号*AGを出力するインバータ回路と、信号*OEと信号DIRとの否定和を演算して信号BGを出力するNOR回路と、信号BGの信号レベルを反転させて信号*BGを出力するインバータ回路と、を備えている。
【0031】
動作部22の各回路構成要素の詳細について、まず第1方向信号処理部51から説明する。第1入力バッファ回路23は、A端子A1より入力された信号と制御回路21より供給された第1制御信号AGとの否定積を演算して端子A1からの入力を固定する第1否定積回路NAND3を備えている。この第1否定積回路NAND3は、第1入力固定部として機能している。第1(A/B)内部回路24は、所定の論理演算をする論理素子であればどのような構成でもよいが、図1に示された第1実施形態においてはインバータ回路INV2により構成されている。インバータ回路INV2は、第1否定積回路NAND3から信号が出力されているときにその信号のレベルを反転して出力している。
【0032】
第1出力バッファ回路25は、A/B内部回路24のINV2の出力した信号を一方の入力とし前記制御回路21からの制御信号AGを他方の入力として否定積を演算する第2否定積回路NAND1と、NAND1の出力をゲートに受け入れるPチャンネルトランジスタP1と、前記A/B内部回路24のINV2の出力した信号を一方の入力とし前記制御回路21からの第2制御信号*AGを他方の入力として否定和を演算する第1否定和回路NOR1と、第1否定和回路NOR1の出力をゲートに受け入れるNチャンネルトランジスタN1と、を備えている。
【0033】
次に、第2方向信号処理部52の論理回路構成について説明する。第2入力バッファ回路26は、第2端子B1より入力された信号と制御回路21より供給された第3の制御信号BGとの否定積を演算して第2端子B1からの入力を固定する第3否定積回路NAND4を備えている。この第2否定積回路NAND4は、第2入力固定部として機能している。第2(B/A)内部回路27は、所定の論理演算をする論理素子であればどのような構成でもよいが、図1に示された第1実施形態においてはインバータ回路INV4により構成されている。インバータ回路INV4は、第3否定積回路NAND4から信号が出力されているときにその信号のレベルを反転して出力している。
【0034】
第2出力バッファ回路28は、B/A内部回路27のINV4の出力した信号を一方の入力とし前記制御回路21からの第3の制御信号BGを他方の入力として否定積を演算する第4否定積回路NAND2と、NAND2の出力をゲートに受け入れるPチャンネルトランジスタP2と、前記B/A内部回路27のINV4の出力した信号を一方の入力とし前記制御回路21からの第4の制御信号*BGを他方の入力として否定和を演算する第2否定和回路NOR2と、第2否定和回路NOR2の出力をゲートに受け入れるNチャンネルトランジスタN2と、を備えている。
【0035】
以上のような構成の論理回路を有する第1実施形態に係るバスバッファ回路の動作について説明する。第1端子A側が入力端子として機能し、第2端子B側が出力端子として機能する場合、すなわち、*OE=LでDIR=Hの状態を考えると、まず、入出力指令信号*OEおよび方向指示信号DIRに基づいて、制御回路21が第1ないし第4の制御信号AG,*AG,BG,*BGを生成し、動作部22の各回路の構成素子に対してこれらの制御信号を供給するが、このときの各制御信号の信号レベルは、AG=H,*AG=L,BG=L,*BG=Hとなる。
【0036】
このとき、第1入力バッファ回路23のNAND3は、端子A1に信号入力がHでありAGもHなので、端子A1の信号は、NAND3、INV2、NAND1およびNOR1を介して、トランジスタP1およびN1に信号を伝達し、端子B1に出力される。端子B1から出力される信号は、第2方向信号処理回路52の第2入力バッファ回路26にも供給されるが、BG=LのためNAND4の入力で遮られるので、B/A(第2)内部回路27へ供給されることはなく、B/A内部回路27は非動作である。具体的には、NAND4の出力をL固定とし、INV4、NAND2およびNOR2の回路出力をLレベルで固定することが可能となり、B/A内部回路27(INV4、NAND2/NOR2)で発生する電流を抑えることになるので、低消費電力が可能となる。
【0037】
第2端子B1に信号が入力され、第1端子A1から信号が出力される場合、入出力指令信号*OEがLで方向指示信号DIRがLであり、制御回路21が生成する第1ないし第4の制御信号のレベルは、AG=L,*AG=H,BG=H,*BG=Lとなる。したがって、上述した第1方向29の場合とは逆の動作となり、第2入力バッファ回路26のNAND4からB/A内部回路27のINV4が動作して出力バッファ回路28のNAND2およびNOR2が動作してトランジスタP1およびN1に信号を伝達し、端子B1から信号が出力される。この信号は第1入力バッファ回路23のNAND3の一方の入力にも伝達されるが、NAND3の他方の入力である信号AGはLであるので、NAND3の出力はL固定される。したがって、第1内部回路24および第1出力バッファ回路25へは信号が供給されず非動作となる。
【0038】
また、端子A1と端子B1がともにハイインピーダンス状態(*OE=H)の状態では、第1制御信号AGも第3の制御信号BGもLとなり、NAND3およびNAND4がともに非動作とされるので、第1方向29および第2方向30ともに入力バッファ回路23および26が動作するだけで、内部回路24および27と、出力バッファ回路25および28は非動作となり、入出力指令信号*OEがLのときと同様の効果が得られる。
【0039】
以上のように、A端子に入力された信号は、第1入力バッファ回路23からA/B内部回路24に供給され、所定の論理演算がなされた後に第1出力バッファ回路25を介してB端子に出力される。本第1実施形態においては、第2出力バッファ回路26の第3の制御信号BGを利用して、第2入力バッファ回路26を非動作にし、第1方向29で第2端子B側に出力される信号を内部に伝達しないようにし、余分な電流の発生を抑え、低消費電力を達成するものである。
【0040】
各回路の動作状態をまとめると図4に示す表3のようになる。この表3からも明らかなように、第1方向29の信号入力がある場合には、第1方向信号処理部51を構成する第1入力バッファ回路、A/B内部回路、第1出力バッファ回路のみが動作し、第2方向信号処理部52を構成する第2入力バッファ回路、B/A内部回路、第2出力バッファ回路は非動作である。その反対に、第2方向30の信号入力がある場合には、第2方向信号処理部52を構成する第2入力バッファ回路26、B/A内部回路27、第2出力バッファ回路28のみが動作して、第1方向信号処理部51を構成する第1入力バッファ回路23、A/B内部回路24、第1出力バッファ回路25は非動作である。
【0041】
なお、図4において*OEがHのときには、第1および第2入力バッファ回路の入力側の論理回路は動作しているにも拘わらず、図においては非動作となっている。これは、第1および第2入力バッファ回路で入力固定部を構成する初段の論理回路で充放電電流が流れないため、出力側から見るとこれらの入力バッファ回路が非動作になっているものと考えられるからである。図4におけるその他の欄についても、その回路の一部の論理回路が動作していても、出力にその回路が動作している信号が現れていないときには、その回路のその状態を非動作と記載するものとする。
【0042】
また、A端子とB端子が共に、ハイインピーダンス状態になっている場合(*OE=H)には、第1入力バッファ回路23と第2入力バッファ回路26のみ動作するが、出力はL固定されているので、第1方向信号処理回路51および第2方向信号処理回路52は共に非動作となっている。したがって、両端子の入出力がハイインピーダンスのときにバス固定のための特別な構成を必要としないので、消費電力の低減ばかりでなく回路構成の簡略化をも図ることができる。
【0043】
以上のように、この第1実施形態に係るバスバッファ回路によれば、所望の方向の信号が入力しているときに、その方向の入力バッファ回路、内部回路、出力バッファ回路のみを動作させて、反対方向の内部回路、出力バッファ回路を非動作とすることができ、また両入出力端子がハイインピーダンス状態のときにも同様に入力バッファ回路のみ動作させて内部回路および出力バッファ回路は非動作とすることができるので、低消費電力化と構成の簡略化とを図ることができる。
【0044】
なお、上述した第1実施形態に係るバスバッファ回路は、第1および第2入力バッファ回路23,26として、NAND3,NAND4を用いるものとして説明したが、本発明はこれに限定されず、入力バッファ回路は否定積回路以外の論理回路により構成されていても良い。例えば、図5に示すように、クロックドインバータ回路とインバータ回路とを組み合わせた回路であっても制御回路より供給される制御信号により入力を固定できる構成であれば適用可能である。
【0045】
図5に示す第2実施形態に係るバスバッファ回路の論理回路図である。図5において、第1入力バッファ回路23は、第1制御信号AGをクロックとして用いて端子A1より入力された信号を反転させる第1クロックドインバータ回路CINV1と、このCINV1の出力を反転するインバータ回路INV5と、第2制御信号*AGをクロックとして用いてINV5の出力を反転して出力する第2クロックドインバータ回路CINV2とを備え、INV5とCINV2とは逆並列に接続されて端子A1からの信号線に対して並列接続されている。
【0046】
また、第2入力バッファ回路26は、第3の制御信号BGをクロックとして用いて端子B1より入力された信号を反転させる第3クロックドインバータ回路CINV3と、このCINV3の出力を反転するインバータ回路INV6と、第4の制御信号*BGをクロックとして用いてINV6の出力を反転して出力する第4クロックドインバータ回路CINV4とを備え、INV6とCINV4とは逆並列に接続されて端子B1からの信号線に対して並列接続されている。
【0047】
上記構成を有する第2実施形態に係るバスバッファ回路の動作を説明すると、A端子が入力端子として機能し、B端子が出力端子として機能する場合、すなわち、*OE=LでDIR=Hの状態を考えると、制御回路21は、信号レベルがAG=H,*AG=L,BG=L,*BG=Hとなるように、第1ないし第4の制御信号AG,*AG,BG,*BGを生成し、動作部22の各回路の構成素子に対してこれらの制御信号を供給する。
【0048】
具体的には、第1入力バッファ回路23の第1クロックドインバータ回路CINV1でクロックとして用いられる第1制御信号AGはHなので、端子A1からの信号が反転され、第2クロックドインバータ回路CINV2でクロックとして用いられる第2制御信号*AGはLなので機能せず、端子A1から入力された信号は第1方向信号処理部51内を伝達されて端子B1より出力される。このとき第2入力回路の第3クロックドインバータ回路CINV3のクロックとして用いられる第3の制御信号BGはLなので動作せず第2方向信号処理部52は非動作とすることができる。
【0049】
B端子が入力でA端子が出力の場合には、入出力指令信号*OEがLで方向指示信号DIRもLなので、制御回路21が生成する第1ないし第4の制御信号のレベルは、AG=L,*AG=H,BG=H,*BG=Lとなる。したがって、第3クロックドインバータCINV3が第3の制御信号BGをクロックとして用いて入力された信号を端子A1方向に伝達し、第2方向信号処理部52が動作する反面、端子A1に出力された信号は第1入力バッファ回路の第1クロックドインバータ回路CINV1でクロックとして用いられる第1制御信号AGがLのために、第1方向信号処理部51は非動作となる。
【0050】
端子A1および端子B1が共にハイインピーダンス状態の場合(*OE=H)には、第1制御信号AGも第3の制御信号BGもLとなり、それぞれの制御信号をクロックとして用いる第1および第3クロックドインバータ回路CINV1およびCINV3が端子A1および端子B1に入力された信号を伝達しないので第1方向信号処理部51および第2方向信号処理部52が共に非動作となる。ただし、第1および第2入力バッファ回路においては、それぞれ初段のクロックドインバータ回路の論理演算だけは行なわれるが、それぞれの回路に出力は現れないので、これらの回路も図4の表3で説明したように非動作である。
【0051】
このように入力バッファ回路の論理回路の構成をクロックドインバータ回路とインバータ回路との組み合わせにより実現したバスバッファ回路でも第1実施形態と同様に低消費電力と回路構成の簡略化を達成でき、また、入力バッファ回路を電流貫通状態と入力固定状態とに切り換えるための制御信号を特別に形成する必要がなく、従来用いられていた制御信号を援用することで目的を達することができる。
【0052】
第1実施形態のバスバッファ回路においては、第1入力バッファ回路23は第1制御信号AGのみ用いており、第2入力バッファ回路26は第3の制御信号BGのみ用いていたが、この第2実施形態に係るバスバッファ回路では第1入力バッファ回路が第1および第2制御信号AG,*AGを用い、第2入力バッファ回路は第3および第4の制御信号BG,*BGを用いている点で異なるが、両実施形態とも内部で従前より用いていた制御信号をそのまま利用している。
【0053】
なお、第1および第2実施形態に係るバスバッファ回路においては、いずれも端子A1または端子B1より入力される信号は直接それぞれの入力バッファ回路に供給されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されず、それぞれの入力バッファ回路の前段にそれぞれ何らかの緩衝用の回路素子を設けるようにしても良い。
【0054】
図6は端子と入力バッファ回路との間に第1および第2緩衝回路としてそれぞれインバータ回路を設けた第3実施形態に係るバスバッファ回路の論理回路図である。図6に示すように、端子A1と第1入力バッファ回路23との間にはインバータ回路INV7が設けられ、端子B1と第2入力バッファ回路26との間にはインバータ回路INV8が設けられているので、第1実施形態のバスバッファ回路と同一の回路動作を行なうためには、第1入力バッファ回路23の入力固定部としてのNAND3の入力の一方には第2制御信号*AGが供給され、第2入力バッファ回路26の入力固定部としてのNAND4の入力の一方には第4の制御信号*BGが供給されるように構成されている。その他の構成は第1実施形態のバスバッファ回路と同様である。
【0055】
なお、上述した第3実施形態に係るバスバッファ回路においては、第1および第2緩衝回路31および32としてインバータ回路INV7,INV8を用いる構成を備えていたが、緩衝回路はこれに限定されず例えば単なる抵抗成分であっても良い。図7は緩衝回路31および32を抵抗R1,R2により構成した具体例を示している。図7において、緩衝回路31,32は抵抗R1,R2より構成されている点以外の構成は図と同じであるので他の構成については重複説明を省略する。要は、AバスまたはBバスからの入力信号が、入力バッファ回路に直接供給されないような構成であれば良い。なお、緩衝手段を抵抗成分とした場合でも、緩衝回路は端子A側または端子B側の何れか一方であってもよく、例えば高速バス側からの信号に対して抵抗R1よりなる緩衝回路31のみを設けるようにしても良い。
【0056】
なお、上述した第1ないし第3実施形態に係るバスバッファ回路によれば、制御回路で生成された制御信号の少なくとも1つを用いて入力バッファ回路により演算することにより用いるべき信号の伝達方向のみの内部回路と出力バッファ回路とを動作させ、逆方向の内部回路と出力バッファ回路を非動作とすることができたが、両入出力端子がハイインピーダンス状態となった場合にも両方向の内部回路および出力バッファ回路を非動作にするだけでなく、以前の状態を保持するためにバスホールド回路をさらに設けるようにしても良い。
【0057】
図41を用いて説明した従来のバスバッファ回路にも出力側の端子の直前にインバータ回路を逆並列に接続したバスホールド回路をそれぞれ設ける構成について説明したが、本発明の第4実施形態に係るバスバッファ回路は、このような構成とは異なり、制御回路からの制御信号がバスホールド回路の動作を制御するような構成となっている。詳細な構成について説明する。
【0058】
図8ないし図10は、本発明の第4実施形態に係るバスバッファ回路の構成を示すブロック図、各部動作の対応説明表、論理回路図をそれぞれ示している。図8において、第1実施形態のブロック構成を示した図3と異なる点は、第1出力バッファ回路25と第2端子B1との接続点に両端子A1およびB1がハイインピーダンス状態のときに以前の状態を保持する第1バスホールド回路33が設けられ、また、第2出力バッファ回路28と第1端子A1との接続点に両端子A1およびB1がハイインピーダンス状態のときに以前の状態を保持する第2バスホールド回路34が設けられている点である。
【0059】
さらに、従来の回路と異なり、第1および第2バスホールド回路33および34には制御回路21からの制御信号が供給され、端子がハイインピーダンス状態になって以前の状態を保持する必要性が生じたときのみ動作させることができるように構成されている。例えば、端子A1側が入力で端子B1側が出力である場合、すなわち信号*OEのレベルがLで信号DIRのレベルがHのときの動作を考えると、図3で説明した第1実施形態のバスバッファ回路と同様に、端子A1の信号は、第1入力バッファ回路23からA/B内部回路24および第1出力バッファ回路25を介して端子B1から出力される。
【0060】
このとき、端子B1から出力される信号が第2入力バッファ回路25の初段まで入力されるが第3の制御信号BGによりこれよりも信号伝達の下流側の論理回路は非動作の状態となる。これと同時に、両端子がハイインピーダンス状態ではないため第1および第2バスホールド回路33,34を動作させる必要はないので、制御回路21から出力される制御信号の少なくとも1つを用いてこれらのバスホールド回路33,34を非動作の状態とする。
【0061】
制御回路21に供給される入出力指令信号*OEがLで方向指示信号DIRもLのときには、端子B1より入力された信号が第2方向30に伝達されるが、この場合も第2方向信号処理部52が動作し第1方向信号処理部51は第1入力バッファ回路23の初段のみ動作してA/B内部回路24および第1出力バッファ回路25は動作しない。また、第1および第2バスホールド回路33,34を含むバスホールド手段も端子がハイインピーダンス状態ではないので制御回路21からの制御信号と、動作している信号処理部の出力端子に現れる信号と、の論理演算により非動作となる。
【0062】
このようにバスホールド手段を有する第4実施形態に係るバスバッファ回路においては、図9の表4に示すように、動作させる必要のない方向の信号処理部の内部回路と出力バッファ回路とを非動作にしておくばかりでなく、動作させる必要がない場合には制御回路からの制御信号によりバスホールド手段も非動作にすることができる。
【0063】
図10は、第4実施形態に係るバスバッファ回路の具体的な構成例を示す論理回路図である。図10において、制御回路21は、図1に示した第1実施形態に係るバスバッファ回路の制御回路の論理回路構成に加えて、入出力指令信号*OEを2度反転させて、*OEと信号レベルの同じである第5制御信号GBを生成する2つのインバータ回路を備えている。
【0064】
第1出力バッファ回路25と一方側の入出力端子B1との接続点には、第1バスホールド回路33が並列接続されている。この第1バスホールド回路33は、端子B1に出力される信号を一方側の入力とし、制御回路21からの前記第5制御信号GBを他方側の入力として否定積を演算出力する否定積回路NAND5と、前記第5制御信号GBをクロックとして用いて否定積回路NAND5の出力を反転して出力するクロックドインバータCINV5とを備えている。
【0065】
また、第2出力バッファ回路28と他方側の入出力端子A1との接続点には第2バスホールド回路34が並列接続されている。この第2バスホールド回路34は、第1端子A1に出力される信号を一方側の入力とし、制御回路21からの前記第5制御信号GBを他方側の入力として否定積を演算出力する否定積回路NAND6と、前記第5の制御信号GBをクロックとして用いて否定積回路NAND6の出力を反転して出力するクロックドインバータCINV6とを備えている。なお、クロックドインバータに入力されている信号はHの場合、クロックドインバータが動作状態になることを示している。
【0066】
図10に示す具体的な論理回路において、端子A1が入力、端子B1が出力(*OE=L、DIR=H)の状態を考えると、AG=Hとなり、端子A1の信号は、NAND3、INV2、NAND1およびNOR1を介して、トランジスタP1およびN1に信号を伝達し、端子B1に出力される。端子B1に出力された信号は、BG=LのためNAND4の入力で遮られ、B/A内部回路27および第2出力バッファ回路28を非動作とする。具体的には、NAND4の出力をL固定として、INV3、NAND2およびNOR2の出力を固定することが可能となり、B/A内部回路(INV3、NAND2/NOR2)で発生する電流を抑えることにより、低消費電力が可能となる。
【0067】
さらに、信号GBにより、NAND5,CINV5,NAND6,CINV6の全てを非動作として貫通電流を減らして、更なる低消費電力を可能とする。なお、端子A1が入力、端子B1が出力の場合のみを説明したが、端子B1が入力、端子A1が出力の場合も同様の効果を得ることができる。また、端子A1およびB1がともにハイインピーダンス状態(*OE=H)の状態では、AG=BG=Lとなり、NAND3およびNAND4がともに非動作になり、低消費電力化を図ることができると共に、GB=Hとなるので端子A1および端子B1を以前の状態のままでホールドすることが可能となる。
【0068】
図8ないし図10に示された第4実施形態に係るバスバッファ回路によれば、バスホールド手段は端子B1側に設けられた第1バスホールド回路33と、端子A1側に設けられた第2バスホールド回路34とを2つ設けるものとして説明したが、本発明はこれに限定されず、図11および図12に示す第5実施形態に係るバスホールド回路のように、何れか一方の端子側に1つのバスホールド回路を設けるようにしても良い。
【0069】
図11は、例えば、端子B1側に第1バスホールド回路33のみを設けるようにして、以前の状態を保持できるようにしたものであり、また、図12は例えば端子A1側にバスホールド回路34のみを設けるようにして、以前の状態を保持できるようにしたものである。Aバスのデータ伝送速度とBバスのデータ伝送速度が違っている場合には、2つの端子がハイインピーダンス状態になりやすい方向のデータ信号の伝送を保持するように、何れかの方向に特化してバスホールド手段を設けるようにしても良い。このバスホールド回路33の論理回路構成は、図10の回路と同じなので重複説明を省略する。
【0070】
図8ないし図10に示した第4実施形態および図11および図12に示した第5実施形態に係るバスバッファ回路においては、第1および第2入力バッファ回路23および26を否定積回路NAND3およびNAND4で構成し、バスホールド回路33(34)を否定積回路NAND5(NAND6)とクロックドインバータCINV5(CINV6)で構成するものとして説明したが、これらの論理回路は、図13に示す第6実施形態に係るバスバッファ回路のようにクロックドインバータとインバータとの組み合わせにより構成するようにしても良い。
【0071】
図13は本発明の第6実施形態に係るバスバッファ回路の論理回路の構成を示している。図13に示すバスバッファ回路における第1および第2入力バッファ回路23および26の論理構成は、図5に示した第2実施形態に係るバスバッファ回路における第1および第2入力バッファ回路23および26の論理回路構成と同一の構成であるので、重複説明を省略する。
【0072】
第1バスホールド回路33は、端子B1より出力される信号を入力して反転して出力するインバータ回路INV7と、制御回路21により生成された第5の制御信号GBをクロックとしてインバータ回路INV7の出力を反転するクロックドインバータ回路CINV5とを備えている。また、第2バスホールド回路34は、端子A1より出力される信号を入力して反転して出力するインバータ回路INV8と、制御回路21により生成された第5の制御信号GBをクロックとしてインバータ回路INV8の出力を反転するクロックドインバータ回路CINV6とを備えている。
【0073】
このような第6実施形態に係るバスバッファ回路の構成であっても、入力バッファ回路23および26は制御回路21から供給された制御信号により、第1方向または第2方向の信号が供給されたときのみその方向の信号処理部の内部回路と出力バッファ回路とを動作させると共に第2方向または第1方向のそれぞれ逆方向の信号が入力されているときには他方向の出力信号により第2または第1方向信号処理部52または51を非動作とすることができる。
【0074】
また、両端子がハイインピーダンス状態となったときには、第5の制御信号GBと端子より供給されるハイインピーダンス状態の信号とにより第1および第2バスホールド回路33および34が動作してハイインピーダンスとなる以前の状態に端子の状態を保持することができる。このように、バスホールド回路の具体的な構成は図10に示された第4実施形態に係るバスバッファ回路の構成に限定されることはない。
【0075】
上述した第1ないし第6実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路は何れも双方向に信号入力がある場合の構成について説明したが、本発明はこれに限定されず一方側の入力端子から他方側の入力端子へと片方向にのみ信号が供給される構成であっても、信号入力がない場合には制御回路からの信号に基づいて入力バッファ回路で入力端子側からの信号入力を固定して入力バッファ回路、内部回路、出力バッファ回路を非動作とすることができる。また、片方向信号処理のみを行なう場合にも入出力端子がハイインピーダンス状態のときのバスホールド手段を設けるように構成することも可能である。以下、詳述する。
【0076】
図14ないし図16は第7実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路を示すブロック図、各部の動作表5、論理回路図である。図14に示すように、バスバッファ回路35は、入出力指令信号*OEを入力して制御信号を生成する制御回路36と、制御回路36からの制御信号により動作を制御される動作部37とを備えている。動作部37は、複数の入力端子A1〜Anと複数の出力端子B1〜Bnのそれぞれ対応する端子間に複数設けられている。動作部37は、入力端子A1より入力された信号を受け入れる入力バッファ回路38と、回路の設置目的に応じて所定の論理演算を行なう内部回路39と、内部回路の出力を論理演算して出力する出力バッファ回路40と、を備えている。
【0077】
この片方向の信号処理のみ行なう第7実施形態に係るバスバッファ回路35には、片方向の信号しか供給されないためDIR端子は不要であり、入出力信号用端子*OEのみが設けられ、信号*OEのみの制御となる。信号*OEがLの場合には端子A1より入力された信号が端子B1に出力される通常の動作である。信号*OEがHの場合には出力バッファ回路40が非動作となり、端子B1はハイインピーダンス状態となる。
【0078】
このとき、第7実施形態のバスバッファ回路35においては制御回路36から供給された制御信号と入力バッファ回路38に端子A1からの信号が入力していないこととにより、入力バッファ回路38の論理演算動作により出力が現れず、入力バッファ回路38、内部回路39、出力バッファ回路40は非動作となる。このときの各部の動作状態が図15の表5に示されている。信号*OEがHのときに入力バッファ回路38が非動作と記載されているのは、論理演算動作をしても信号出力は伝達されていないことを意味している。
【0079】
図16には第7実施形態に係るバスバッファ回路の論理回路構成が示されている。図16において、制御回路36は、2段のインバータ回路より構成され、信号*OEを入力した初段のインバータ回路は*OEを反転させた第1制御信号Gを出力し、2段目のインバータは第1制御信号Gを反転させて第2制御信号*Gを出力している。信号入力バッファ回路38は、第1制御信号Gと端子A1からの信号との否定積をとる否定積回路NAND3により構成され、内部回路39はNAND3の出力を反転して出力するインバータ回路INV2により構成されている。出力バッファ回路40はインバータ回路INV2の出力と第1制御信号Gとの否定積をとるNAND1と、NAND1の出力をゲートに受けるPチャンネルトランジスタP1と、INV2の出力と第2制御信号*Gとの否定和をとるNOR1と、NOR1の出力をゲートに受け入れるNチャンネルトランジスタN1と、を備えている。
【0080】
詳細な論理回路動作については、図1を用いて説明した第1実施形態における第1方向29の信号処理部の動作と同一であるので重複説明を省略する。このように片方向の信号処理のみを行なうバスバッファ回路であっても本発明を適用することができる。
【0081】
なお、第7実施形態の片方向のバスバッファ回路においては、入力バッファ回路38としてNAND3を用いていたが、本発明はこれにも限定されず、図5に示した第2実施形態と同様に、入力バッファ回路38をクロックドインバータ回路とインバータ回路との組み合わせにより構成するようにしても良い。
【0082】
片方向バスバッファ回路を第7実施形態とは異なる論理回路構成により実現したものが、図17に示す第8実施形態に係るバスバッファ回路である。具体的な構成および動作については、図5の双方向動作を片方向の信号処理動作とする点で異なるだけなので、重複説明を省略する。
【0083】
上述した第7および第8実施形態に係る片方向のバスバッファ回路は、入出力端子がハイインピーダンス状態となったとき、すなわち信号*OEがHのときに入力バッファ回路38,内部回路39,出力バッファ回路40が非動作となるが端子A1およびB1はハイインピーダンスとなったままであるため回路構成上は好ましくない。このため、双方向の信号処理部で試みた手法と同様に、端子の何れか一方または両方にバスホールド手段を施す対策を講じても良い。
【0084】
図18ないし図21に示す第9ないし第12実施形態に係る片方向でバスホールド手段を備えるバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。これらの実施形態の機能ブロック図が図14であり、バスホールド手段は、図14のブロック図に一点鎖線のブロック41および42として示されており、入力端子A1と入力バッファ回路38との間に並列接続された第1バスホールド回路41と、出力バッファ回路40と出力端子B1との間に並列接続された第2バスホールド回路42と、を備えている。
【0085】
図18に示す第9実施形態に係るバスバッファ回路は、入力側のみに第1バスホールド回路41が設けられると共に、その論理回路構成が入力端子A1からの信号と制御信号*Gとの否定積をとるNAND5と、前記制御信号*Gをクロックとして用いてNAND5の出力を反転させて出力するクロックドインバータ回路CINV5とを備えている。
【0086】
図19に示す第10実施形態に係るバスバッファ回路は、出力側のみに第2バスホールド回路42が設けられると共に、第2バスホールド回路42は、出力端子B1からの信号と制御信号*Gとの否定積をとるNAND6と、前記制御信号*Gをクロックとして用いてNAND6の出力を反転させて出力するクロックドインバータ回路CINV6とを備えている。
【0087】
図20に示す第11実施形態に係るバスバッファ回路は、入力側に第1バスホールド回路41が設けられ、出力側に第2バスホールド回路42が設けられている。第1バスホールド回路41は、入力端子A1からの信号と制御信号*Gとの否定積をとるNAND5と、前記制御信号*Gをクロックとして用いてNAND5の出力を反転させて出力するクロックドインバータ回路CINV5とを備えている。第2バスホールド回路42は、出力端子B1からの信号と制御信号*Gとの否定積をとるNAND6と、前記制御信号*Gをクロックとして用いてNAND6の出力を反転させて出力するクロックドインバータ回路CINV6と、を備えている。
【0088】
図21に示す第12実施形態に係るバスバッファ回路は、図20と同様に、入力側に第1バスホールド回路41,出力側に第2バスホールド回路42が設けられると共に、入力バッファ回路38の回路構成が図17に示した第8実施形態に係る論理回路により構成されていると共に各バスホールド回路41および42の論理回路構成も図13に示した第6実施形態のような構成となっている。
【0089】
具体的には、入力バッファ回路38は、制御信号Gをクロックとして用いて入力信号を反転させて出力するクロックドインバータ回路CINV1と、その出力を反転させて出力するインバータ回路INV5と、INV5と逆並列に接続され制御信号*Gをクロックとして用いてINV5の出力を反転させて出力するクロックドインバータ回路CINV2とを備えている。
【0090】
この第12実施形態のバスバッファ回路における第1バスホールド回路41は入力端子A1からの入力線に並列に接続されたインバータ回路INV11と、このINV11に逆並列に接続されて制御信号*Gをクロックとして用いてINV11の出力を反転させて出力するクロックドインバータ回路CINV5とを備えている。また、第2バスバッファ回路42は、出力端子B1への出力線に並列に接続されたインバータ回路INV12と、このINV12に逆並列に接続されて制御信号*Gをクロックとして用いてINV12の出力を反転させて出力するクロックドインバータ回路CINV6とを備えている。
【0091】
以上のような構成をそれぞれ有する第9ないし第12実施形態に係るバスバッファ回路によれば、制御回路36で生成された制御信号を用いて、入出力制御信号*OEがHのときに入力バッファ回路38以降を非動作となるように制御すると共に、第1および第2バスバッファ回路41および42の少なくとも1つを含むバスバッファ手段が、信号*OEがLにより入力バッファ回路38、内部回路39,出力バッファ回路が動作しているときには非動作であるが、*OEがHでこれらの回路38,39,40が非動作のときには動作するようにして、信号処理を行なっているときのみそれぞれの回路を動作させ、必要のないときには非動作とすることができ、更なる消費電力の節減に寄与している。
【0092】
上述した図16ないし図21に係る第8ないし第12実施形態に係る片方向のバスバッファ回路によれば、入力バッファ回路38が、A端子入力および制御信号Gを入力とする論理素子により構成されているため、A端子からの入力信号に変化があった場合でも入力バッファ回路38を構成する論理素子の出力および内部回路29の出力はそれぞれ“L”レベルおよび“H”レベルを維持するため、貫通電流がなく低消費電力を実現することができた。
【0093】
しかしながら、上述した図16ないし図21に係る第8ないし第12実施形態に係るバスバッファ回路においては、非動作状態と動作状態とを切り換えるときに信号*OEが“H”レベルから“L”レベルに切り換えられた場合に、一時的に期待しない出力ノイズがBバス側に現れてしまうことがある。このような片方向の信号伝搬における出力端子B側に現れる切換時のノイズの発生原理ついて、図22および図23を用いて説明し、その後この出力端子に現れるノイズに関して対策を講じた第13ないし第19実施形態について図24ないし図33を用いて説明し、さらにこの現象は第1ないし第7実施形態で説明した双方向のバスバッファ回路においても出現する現象であるので、双方向信号処理用のバスバッファ回路にノイズ対策を施した第20ないし第26実施形態について図34ないし図40を用いて説明する。
【0094】
まず、図22および図23を参照しながら、図22に示す低消費型バスバッファ回路における特定の条件、具体的には制御回路36に供給される信号*OE切換時の動作の下で生じる問題につき、図16に相当する図22の各回路の出力と図23の波形図を用いて説明する。*OE端子の入力が“H”レベル(すなわち出力HZ状態)において、A1端子入力が“H”レベルであり、かつ、B1端子に接続されるシステムバスの電位が“H”レベルである場合を考える。
【0095】
この状態では、制御回路から“L”レベルの制御信号Gが出力される。したがって、(a)点=“H”、(b)点=“L”レベルとなっている。また、出力バッファ回路40を構成するNAND1,NOR1に対して制御回路36が制御信号Gおよび*Gを出力するため、(c)点および(d)点がそれぞれ“H”レベルと“L”レベルになるため、出力バッファ回路40におけるトランジスタP1およびN1はオフになる。
【0096】
次に、*OE端子からの入力が“H”レベルから“L”レベルへと切り替わると、B1端子の出力HZ状態は解除され、A1端子入力と同電位の信号をB1端子へ出力しようとする。しかし、*OE端子への入力の切り換えにより、制御回路36が出力する制御信号Gおよび*Gが、入力バッファ回路38のNAND3の論理の固定を解除して、入力バッファ回路38の出力である(a)点と、内部回路39の出力である(b)点の電位変化を出力バッファ回路40へ伝搬することよりも、制御回路36から出力される制御信号G,*Gが、出力バッファ回路40のトランジスタP1,N1へ入力する(c)点および(d)点での信号の論理を出力許可状態へと変化させることの方が早いことになる。
【0097】
つまり、(b)点の信号が“L”レベルのまま、信号Gおよび*Gが“H”レベルおよび“L”レベルへとそれぞれ変化するために、(c)点=“H”,(d)点=“H”となり、出力バッファ回路40中のトランジスタN1がオンして、B1出力端子の電位を“L”レベルへと引き下げる。その後、A1端子入力による電位がNAND3の出力(a)点=“L”、内部回路39のインバータINV2の出力(b)点=“H”と伝搬することにより、それぞれ(c)点=(d)点=“L”となり、出力バッファ回路40のトランジスタP1がオンすることによりB1端子の出力を再び“H”レベルへ戻すことになる。
【0098】
図23に示すように、端子*OEへの入力切り替え前に端子B1に接続されたバスの状態は“H”レベルであったことを考えると、端子*OEの入力切り替え後に、一時的に“L”レベルを出力し、その後、本来の“H”レベルをさらに出力することは、バスBに対してノイズを出力してしまうことになる。以下の実施形態においては、低消費電力型バスバッファ回路における非動作切り替え時のノイズを除去する手段の構成が提案されている。
【0099】
まず、図24を用いて第13実施形態に係るバスバッファ回路の構成について説明する。図24のブロック図において、バスバッファ回路35は複数の動作部37を有しており、それぞれの動作部37は、入力バッファ回路38と、内部回路39と、出力バッファ回路40とを備えている。入力バッファ回路38には、制御回路36により信号*OEから生成されて出力された2つの制御信号Gおよび*Gが供給され、これらの制御信号G,*Gは2つに分岐された第1回路ブランチ43と第2回路ブランチ44のそれぞれ初段のトランジスタを同時に固定している。また、出力バッファ回路40は、第1回路ブランチ43の出力信号に所定の処理を行なって出力する内部回路39の第1出力(ba)と制御信号Gとにより論理演算するH出力回路45と、第2回路ブランチ44の出力信号に所定の処理を行なって出力する内部回路39の第2出力(bb)と制御信号*Gとにより論理演算するL出力回路46と、を備えている。
【0100】
このように、制御回路36へ入力される信号*OEがB1端子の出力をハイインピーダンス状態(以下、HZ状態と表記する。)にするときに、入力バッファ回路38の初段のトランジスタを同時に固定する。その際、内部回路39が出力する信号は、「H出力回路45への出力=制御回路が出力するH出力回路のオフ信号と同電位」であり、「L出力回路46への出力=制御回路が出力するL出力回路のオフ信号と同電位」とする。このような信号の出力を得るための具体的な回路は、第14実施形態および第15実施形態のように2つの回路構成が提案可能である。以下、それぞれを詳説する。
【0101】
図25には、より具体的な例としての第14実施形態に係るバスバッファ回路が示されている。図25に示すように、第14実施形態においては、入力バッファ回路38が否定積回路NAND3より構成された第1回路ブランチ43と、否定和回路NOR3より構成された第2回路ブランチ44とを備えている。NAND3の一方の入力は端子A1を介して供給され、他方の入力は制御回路36からの制御信号Gが供給されている。また、NOR3の一方の入力は端子A1から分岐して供給され、他方の入力は制御回路36からの制御信号*Gが供給されている。
【0102】
内部回路39は、入力バッファ回路38の第1回路ブランチ43の出力を反転して信号(ba)を出力するインバータINV2と、第2回路ブランチ44の出力を反転して信号(bb)を出力するインバータINV13とを備えている。出力バッファ回路40のH出力回路45は、信号(ba)を一方の入力と制御信号Gを他方の入力として否定積の演算を行ない信号(c)を出力する第2否定積回路NAND1と、PチャネルトランジスタP1とを備えている。また、L出力回路46は、信号(bb)を一方の入力と制御信号*Gを他方の入力として否定和の演算を行ない信号(c)を出力する第2否定和回路NOR1と、NチャネルトランジスタN1とを備えている。
【0103】
すなわち、第14実施形態(請求項22に記載のものに対応)に係る論理回路を含むバスバッファ回路においては、入力固定部は、入力端子A1からの信号入力と制御回路36からの一方信号レベルの制御信号Gとに基づいて前記入力バッファ回路38、内部回路39、出力バッファ回路40を動作させて論理演算結果を出力させると共に入力端子A1に信号入力がないときには内部回路39、出力バッファ回路40を非動作にして入力を固定する第1否定積回路NAND3と、入力端子A1からの信号入力および制御回路36からの他方信号レベルの制御信号*Gに基づいて入力バッファ回路38、内部回路39、出力バッファ回路40を動作させて論理演算結果を出力させると共に入力端子A1に信号入力がないときには内部回路39、出力バッファ回路40を非動作にして入力を固定する第1否定和回路NOR3と、を備えており、出力バッファ回路40は、前記一方レベルの制御信号Gを一方の入力とし内部回路39を介して供給された前記第1否定積回路NAND3の出力を他方入力として論理演算を行なうH出力回路45と、前記他方レベルの制御信号*Gを一方の入力とし内部回路39を介して供給された第1否定和回路NOR3の出力を他方入力として論理演算を行なうL出力回路46と、を含み、これらの構成により前記制御回路へ入力される信号の切換え時の変化が出力端子へ現れることを防止するノイズ防止手段を備えることを特徴とする。
【0104】
以上の構成を有する第14実施形態に係るバスバッファ回路は、図26に示す表6からも分かるように、片方向で信号処理を行なう従前の実施形態と基本的には同一の論理動作を行なっている。第12実施形態までのバスバッファ回路で問題となっている、「*OE=“H”→“L”」の切換えの際の動作について、図27を参照しながら説明する。「*OE=“H”」による出力HZ状態では、制御回路の出力信号は、「G=“L”」「*G=“H”」となっている。この状態では、A1端子の入力に拘わらず、「(ba)点=“L”」「(bb)点=“H”」であり、NAND1,NOR1へ入力されたG,*G信号と同電位で待機する。
【0105】
次に、*OE端子入力が“H”→“L”へ変化した場合、従前の実施形態の回路と同様に、(ba)点・(bb)点よりも速く、NAND1,NOR1へ入力された制御信号G,*Gが、それぞれH出力回路45およびL出力回路46を切り換えようとする。しかしながら、H出力回路45へ入力された(ba)信号および、L出力回路46へ入力された(bb)信号は、それぞれH出力回路45とL出力回路46とをオフにする信号で待機するため、(c)点および(d)点は、信号G,*Gの変化の影響を受けず、出力をHZ状態に保持しつづける。
【0106】
同時に、入力バッファ回路38へ入力された、制御信号G,*Gの変化に基づいて、B1端子へ出力すべき電位が遅れて、(ba)点と(bb)点へ伝搬され、最終的に(c)点と(d)点を経て、B1端子へ所望の電位を出力することができる。つまり、*OE端子への信号のレベルの切り換えから、B1端子への出力電位の確定まで、論理的にHZ状態を保つため、いかなる条件下においても、ノイズとなる出力を出すことがなくなる。
【0107】
次に、第14実施形態に係るバスバッファ回路の変形としての第15実施形態に係るバスバッファ回路について、図28を参照しながら説明する。図28は、図25において、入力バッファ回路38の第1回路ブランチ43を構成するNAND3と、第2回路ブランチ44を構成するNOR3により存在する、回路入力しきい値2つを1つにしたバスバッファ回路である。第1回路ブランチ43が制御信号Gにより制御されるクロックドインバータCINV7とPチャネルトランジスタP3とで構成され、第2回路ブランチ44が制御信号*Gにより制御されるクロックドインバータCINV8とNチャネルトランジスタN3とで構成されている点が第14実施形態の回路構成と異なっているが、その他の構成は第14実施形態と同一である。また、図26および図27により説明した回路の動作も同じである。
【0108】
すなわち、第15実施形態(請求項23に記載のものに対応)に係る論理回路を含むバスバッファ回路においては、入力固定部は、入力端子A1からの信号入力と制御回路36からの一方信号レベルの制御信号Gとに基づいて入力バッファ回路38、内部回路39、出力バッファ回路40を動作させて論理演算結果を出力させると共に、入力端子A1に信号入力がないときには内部回路38、出力バッファ回路40を非動作にして入力を固定する第1クロックドインバータ回路CINV7と、入力端子A1からの信号入力と制御回路36からの他方信号レベルの制御信号*Gとに基づいて入力バッファ回路38、内部回路39、出力バッファ回路40を動作させて論理演算結果を出力させると共に、入力端子A1に信号入力がないときには内部回路39、出力バッファ回路40を非動作にして入力を固定する第2クロックドインバータ回路CINV8と、を備えると共に、出力バッファ回路40は、一方レベルの制御信号Gを一方の入力とし内部回路39を介して供給された第1クロックドインバータ回路CINV7の出力を他方入力として論理演算を行なうH出力回路45と、他方レベルの制御信号*Gを一方の入力とし内部回路39を介して供給された第2クロックドインバータ回路CINV8の出力を他方入力として論理演算を行なうL出力回路46と、により制御回路36へ入力される信号*OEの切換え時の変化が出力端子B1へ現れることを防止するノイズ防止手段を備えることを特徴としている。
【0109】
上述した第13ないし第15実施形態に係るバスバッファ回路は、入力バッファ回路38に供給される制御信号が出力バッファ回路40に供給される制御信号と同じタイミングのものであるために、入力バッファ回路38と内部回路39とをそれぞれ2つの回路ブランチで構成したが、制御回路に供給される信号*OEの信号レベルの切換時に出力B1に現れるノイズを防止するためには入力バッファ回路38に供給される制御信号と出力バッファ回路40に供給される制御信号のタイミングを異ならせる構成によっても対応可能である。
【0110】
図29に示された第16実施形態に係るバスバッファ回路は、入力バッファ回路38と内部回路39の構成は、従前の実施形態と同様にしておいて、出力バッファ回路40へ供給される制御信号のタイミングを遅延させるようにして出力に現れるノイズの発生を防止するようにしている。図29のブロック図を用いて、基本的な構成について説明する。図29において、制御回路36は、第13ないし第15実施形態に係るバスバッファ回路に設けられた制御回路と同様のタイミングの制御信号G,*Gを生成する制御部47と、この制御部47により生成された制御信号G,*Gをそれぞれ所定のタイミングだけ遅延させた遅延制御信号G’,*G’とを生成する遅延部48と、を備えている。
【0111】
動作部37は、制御回路36の制御部47より供給される制御信号Gに基づいて所定の論理演算を行なう入力バッファ回路38と、内部回路39の構成は従前のバスバッファ回路のものと同様であるが、出力バッファ回路40が内部回路39の出力と制御回路36の遅延部48より出力される遅延制御信号G’とにより所定の論理演算を行なうH出力回路45と、内部回路の出力と遅延部48より出力される遅延制御信号*G’とにより所定の論理演算を行なうL出力回路46とを備えている。制御信号のタイミングが遅延されているだけで、出力バッファ回路40を構成するH出力回路45およびL出力回路46の構成は第13ないし第15実施形態に係るバスバッファ回路と同様になっている。
【0112】
このように第16実施形態に係るバスバッファ回路は、制御回路36の制御部47からの制御信号Gが、入力バッファ回路38および出力バッファ回路40へ同時に伝搬されることが、ノイズ出力の原因となっているため、入力バッファ回路38への伝搬タイミングと、出力バッファ回路40への伝搬タイミングに時間差をつけることで、ノイズ出力を除去することが可能となる。
【0113】
次に、第16実施形態に係るバスバッファ回路についての、より詳細な構成としての第17実施形態(請求項24に相当)に係るバスバッファ回路を図30を用いて説明する。図30に示された第17実施形態に係るバスバッファ回路において、制御回路36は異なる信号レベルの複数の制御信号G,*Gを生成する制御部47と、この制御部47の出力する制御信号G,*Gをそれぞれ遅延させる遅延素子49,50よりなる遅延部48とを備え、入力バッファ回路38を構成する論理素子としての第1否定積回路NAND3の一方側へは、制御部47からの一方電位の制御信号Gが供給されて論理演算を行ない、出力バッファ回路40を構成する第1論理素子としての第2否定積回路NAND1の一方側入力へは、一方電位の制御信号Gの遅延信号G’が遅延部48の遅延素子49より供給されると共に、出力バッファ回路を構成する第2論理素子としての第1否定和回路NOR1の一方側入力へは、一方電位とは逆電位の他方電位の制御信号*Gの遅延信号*G’が遅延部48の遅延素子50より供給されてそれぞれの論理演算を行なうことにより、制御回路36へ入力される信号*OEの切換えの際の変化が出力端子B1へ現れることを防止するノイズ防止手段を備えることを特徴としている。
【0114】
以上の構成により、第17実施形態に係るバスバッファ回路は、図31に示すようなタイミングで動作することになる。すなわち、制御信号G,*Gは、それぞれ遅延させられて遅延制御信号G’,*G’となり、図31に示されたタイミングで、それぞれ入力バッファ回路38と出力バッファ回路40のそれぞれの出力回路45,46へと供給される。このように動作することにより、制御回路36に入力された*OEの信号レベルが“H”から“L”へ切り換えられても信号(c)と(d)とは変化することなく、信号*OEが“H”レベルであったときのレベルを維持するので、第2バスB側に期待しないレベルのノイズが一時的にでも出力されることがなくなる。
【0115】
このように、制御回路36に遅延部48を設けて出力バッファ回路40への遅延制御信号G’を入力バッファ回路38へ供給される制御信号Gよりも所定のタイミングだけ遅延させると共に、制御信号Gと同じタイミングの信号*Gを遅延制御信号G’と同じタイミング遅延させた遅延制御信号*G’を出力バッファ回路40に供給することにより、出力端子B1に現れるノイズを除去することができる。なお、遅延部を構成する具体的な回路は、複数段のインバータ回路、抵抗および容量などで構成することが可能である。
【0116】
図32は、遅延部48の遅延素子をインバータにより構成した第18実施形態に係るバスバッファ回路を示している。図32において、遅延素子49,50はそれぞれ偶数段のインバータを直列に接続して構成されている。この構成により制御信号G,*Gよりも所定のタイミングだけそれぞれ遅延された遅延制御信号G’,*G’が生成され、それぞれ出力バッファ回路40の否定積回路NAND1と否定和回路NOR1のそれぞれ一方側の入力端子に供給されている。
【0117】
図33は、遅延部48としての遅延素子を抵抗素子と容量素子とにより構成した第19実施形態に係るバスバッファ回路を示している。図33において、遅延素子49は抵抗素子R3と容量素子C1とにより構成され、遅延素子50は抵抗素子R4と容量素子C2とにより構成されている。この構成により制御信号G,*Gよりも所定のタイミングだけそれぞれ遅延された遅延制御信号G’,*G’が生成され、それぞれ出力バッファ回路40の否定積回路NAND1と否定和回路NOR1のそれぞれ一方側の入力端子に供給されている。
【0118】
上述した第13ないし第19実施形態に係るバスバッファ回路は、片方向の信号処理のみを行なう第7ないし第12実施形態に対応して、制御回路26へ入力する信号*OEが“H”レベルから“L”レベルへと変化したときに出力側に現れるノイズを除去する構成について説明したが、本発明はこれに限定されず、双方向の信号処理部51,52を備える第1ないし第6実施形態に対応させてこのような出力ノイズ除去手段を設けるようにしても良い。双方向の信号処理を行なうバスバッファ回路に出力ノイズ除去手段を備える第20ないし第26実施形態について図34ないし図40を用いて説明する。
【0119】
図34は、片方向の信号処理を行なう図24に示した第13実施形態のバスバッファ回路に対応する第20実施形態に係る双方向の信号処理を行なうバスバッファ回路を示すブロック図である。図34において、図3に示したの第1実施形態に係るバスバッファ回路と異なる構成は、第1方向信号処理部51において、図24に示した第13実施形態の入力バッファ回路と同様の第1および第2回路ブランチ(図34には図示されず)が第1方向入力バッファ回路23に設けられている点と、第1H出力回路55と第1L出力回路56が第1方向出力バッファ回路25に設けられている点と、第2方向信号処理部52においてもこれに対応して、図24に示した第13実施形態の入力バッファ回路と同様の第3および第4回路ブランチ(図34には図示されず)が第2方向入力バッファ回路26に設けられている点と、第1H出力回路59と第1L出力回路60が第2方向出力バッファ回路28に設けられている点である。
【0120】
上記のような構成により、第21実施形態に係るバスバッファ回路が第1方向に動作しているときには制御回路21への信号*OEの“H”レベルから“L”レベルへの切換えによって出力端子B1側にノイズが現れるのを防止できると共に、バスバッファ回路が第2方向に動作しているときの信号*OEの切換えにより出力端子A1側にノイズが現れるのを防止することができる。それぞれの方向の信号の変化の特性は図27に示す特性図と同様である。
【0121】
図35は、図25に示す第14実施形態に係るバスバッファ回路が双方向の信号処理部にそれぞれ設けられている第21実施形態(請求項8に対応)に係るバスバッファ回路を示す論理回路図である。図面が錯綜するので、該第22実施形態に特有の構成のみを図中に書き込んでいる。第1方向信号処理部51においては、入力バッファ回路23は、否定積回路よりなる第1回路ブランチ53と否定和回路よりなる第2回路ブランチ54を備え、内部回路24はそれぞれのブランチに対応するインバータを有している。出力バッファ回路25は、否定積回路とPチャネルトランジスタよりなる第1H出力回路55と、否定和回路とNチャネルトランジスタよりなる第1L出力回路56を有している。
【0122】
第2方向信号処理部52も第1方向信号処理部51に対応して、第2方向入力バッファ回路26が否定積回路よりなる第3回路ブランチ57と否定和回路よりなる第4回路ブランチ58を備えており、内部回路27はそれぞれのブランチに対応する2つのインバータを有している。第2方向出力バッファ回路28は、否定積回路とPチャネルトランジスタよりなる第2H出力回路59と、否定和回路とNチャネルトランジスタよりなる第2L出力回路60を有している。
【0123】
すなわち、図35において、第1入力固定部は、第1端子A1からの入力信号を一方入力とし制御回路21からの第1方向を指示する制御信号を他方入力とし、第1端子A1に信号入力があって方向指示信号DIRが第1方向を指示しているときに第1方向信号処理部51を動作させて処理結果信号を第2端子B1から出力させると共に、第2入力バッファ回路26が動作しているときには第1入力バッファ回路23以外の第1方向信号処理部51を非動作にする第1否定積回路53と、第1端子A1からの入力信号を一方入力とし制御回路21からの第1方向を指示する制御信号を他方入力とし、第1端子A1に信号入力があって方向指示信号が第1方向を指示しているときに第1方向信号処理部51を動作させて処理結果信号を第2端子B1から出力させると共に、第2入力バッファ回路26が動作しているときには第1入力バッファ回路23以外の第1方向信号処理部51を非動作にする第1否定和回路54と、を備えると共に、第1方向信号処理部51の出力バッファ回路25は、一方レベルの制御信号を一方の入力とし内部回路24を介して供給された第1否定積回路53の出力を他方入力として論理演算を行なう第1H出力回路55と、他方レベルの制御信号を一方の入力とし内部回路24を介して供給された第1否定和回路54の出力を他方入力として論理演算を行なう第1L出力回路56と、を備え、これらにより制御回路21へ入力される信号の切換え時の変化が出力端子B1へ現れることを防止する第1ノイズ防止手段を備えている。
【0124】
また、第2入力固定部は、第2端子B1からの入力信号を一方入力とし制御回路21からの第2方向を指示する制御信号を他方入力とし、第2端子B1に信号入力があって方向指示信号が第2方向を指示しているときに第2方向信号処理部52を動作させて処理結果信号を前記第1端子A1から出力させると共に、第1入力バッファ回路23が動作しているときには第2入力バッファ回路26以外の第2方向信号処理部52を非動作にする第2否定積回路57と、第2端子B1からの入力信号を一方入力として制御回路21からの第2方向を指示する制御信号を他方入力とし、第2端子B1に信号入力があって方向指示信号が第2方向を指示しているときに第2方向信号処理部52を動作させて処理結果信号を第1端子A1から出力させると共に、第1入力バッファ回路23が動作しているときには第2入力バッファ回路26以外の第2方向信号処理部52を非動作にする第2否定和回路58と、を備えると共に、第2方向信号処理部52の出力バッファ回路28は、一方レベルの制御信号を一方の入力とし第2内部回路27を介して供給された第2否定積回路57の出力を他方入力として論理演算を行なう第2H出力回路59と、他方レベルの制御信号を一方の入力とし第2内部回路27を介して供給された第2否定和回路58の出力を他方入力として論理演算を行なう第2L出力回路60と、を備え、これらにより制御回路21へ入力される信号の切換え時の変化が出力端子A1へ現れることを防止する第2ノイズ防止手段を備えている。
【0125】
図36は、図28に示す第15実施形態に係るバスバッファ回路が双方向の信号処理部にそれぞれ設けられている第22実施形態(請求項9に対応)に係るバスバッファ回路を示す論理回路図である。図面が錯綜するので、該第22実施形態に特有の構成のみを図中に書き込んでいる。第1方向信号処理部51においては、第1入力バッファ回路23は、第1クロックドインバータとPチャネルトランジスタよりなる第1回路ブランチ53と第2クロックドインバータとNチャネルトランジスタよりなる第2回路ブランチ54を備えており、第1内部回路24はそれぞれのブランチに対応するインバータを有している。第1出力バッファ回路25は、否定積回路とPチャネルトランジスタよりなる第1H出力回路55と、否定和回路とNチャネルトランジスタよりなる第1L出力回路56を有している。
【0126】
第2方向信号処理部52も第1方向信号処理部51に対応して、第2方向入力バッファ回路26が第3クロックドインバータとPチャネルトランジスタよりなる第3回路ブランチ57と第4クロックドインバータとNチャネルトランジスタよりなる第4回路ブランチ58を備えており、第2内部回路27はそれぞれのブランチに対応する2つのインバータを有している。第2方向出力バッファ回路28は、否定積回路とPチャネルトランジスタよりなる第2H出力回路59と、否定和回路とNチャネルトランジスタよりなる第2L出力回路60を有している。
【0127】
すなわち図36に示すように、第22実施形態において、第1入力固定部は、第1端子A1からの入力信号を一方入力とし制御回路21からの第1方向を指示する制御信号を他方入力とし、第1端子A1に信号入力があって方向指示信号が第1方向を指示しているときに第1方向信号処理部51を動作させて処理結果信号を第2端子B1から出力させると共に、第2入力バッファ回路26が動作しているときには第1入力バッファ回路23以外の第1方向信号処理部51を非動作にする第1クロックドインバータ回路53と、第1端子A1からの入力信号を一方入力とし制御回路21からの第1方向を指示する制御信号を他方入力とし、第1端子A1に信号入力があって方向指示信号が第1方向を指示しているときに第1方向信号処理部51を動作させて処理結果信号を第2端子B1から出力させると共に、第2入力バッファ回路26が動作しているときには第1入力バッファ回路23以外の第1方向信号処理部51を非動作にする第2クロックドインバータ回路54と、を備えると共に、第1方向信号処理部51の第1出力バッファ回路25は、一方レベルの制御信号を一方の入力とし第1内部回路24を介して供給された第1クロックドインバータ回路53の出力を他方入力として論理演算を行なう第1H出力回路55と、他方レベルの制御信号を一方の入力とし第1内部回路24を介して供給された第2クロックドインバータ回路54の出力を他方入力として論理演算を行なう第1L出力回路56と、により制御回路21へ入力される信号の切換え時の変化が出力端子へ現れることを防止する第1ノイズ防止手段を備えている。
【0128】
また、第2入力固定部は、第2端子B1からの入力信号を一方入力とし制御回路21からの第2方向を指示する制御信号を他方入力とし、第2端子B1に信号入力があって方向指示信号が第2方向を指示しているときに第2方向信号処理部52を動作させて処理結果信号を第1端子A1から出力させると共に、第1入力バッファ回路23が動作しているときには第2入力バッファ回路26以外の第2方向信号処理部52を非動作にする第3クロックドインバータ回路57と、第2端子B1からの入力信号を一方入力とし制御回路21からの第2方向を指示する制御信号を他方入力とし、第2端子B1に信号入力があって方向指示信号が前記第2方向を指示しているときに第2方向信号処理部52を動作させて処理結果信号を第1端子A1から出力させると共に、第1入力バッファ回路23が動作しているときには第2入力バッファ回路26以外の第2方向信号処理部52を非動作にする第4クロックドインバータ回路58と、を備えると共に、第2方向信号処理部52の第2出力バッファ回路28は、一方レベルの制御信号を一方の入力とし第2内部回路27を介して供給された第3クロックドインバータ回路57の出力を他方入力として論理演算を行なう第2H出力回路59と、他方レベルの制御信号を一方の入力として第2内部回路27を介して供給された第4クロックドインバータ回路58の出力を他方入力として論理演算を行なう第2L出力回路60と、により制御回路21へ入力される信号の切換え時の変化が出力端子A1へ現れることを防止する第2ノイズ防止手段を備えている。
【0129】
図37は、図29に示す第16実施形態に係る片方向のバスバッファ回路を双方向のバスバッファ回路に適用した第23実施形態に係るバスバッファ回路を示すブロック図である。第16実施形態と同様に、この第23実施形態に係るバスバッファ回路も入力バッファ回路に供給される制御信号を遅延させてこれにより出力バッファ回路のH出力回路とL出力回路の論理動作を行なわせるもので、それぞれの方向の入力バッファ回路および内部回路は、第16実施形態と同様に分岐していないが、制御回路には制御部61と遅延部62とが設けられている。また、第1出力バッファ回路25は、第1H出力回路55と第1L出力回路5を備えており、第2出力バッファ回路28は、第2H出力回路59と第2L出力回路60を備えている。
【0130】
以上の構成において、第1方向信号処理部51は図3に示した第1実施形態と同様に第1方向29への信号処理に当たって第1実施形態と同様の信号処理を行なうと共に、制御回路21に供給される信号*OEが“H”レベルから“L”レベルへと切り換えられたときに出力端子B1側に現れるノイズを除去する。また第2方向信号処理部52は、図3に示した第1実施形態と同様に第2方向30への信号処理に当たって第1実施形態と同様の信号処理を行なうと共に、制御回路21に供給される信号*OEが“H”レベルから“L”レベルへと切り換えられたときに出力端子A1側に現れるノイズを除去する。
【0131】
図38は、双方向に信号の処理を行なう第1信号処理部51と第2信号処理部52を備える第24実施形態(請求項10に対応)に係るバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。双方向の第20ないし第22実施形態と異なる点は制御回路21の制御回路21が第23実施形態と同様に制御部61と遅延部62とを備え、かつ遅延部62が第1ないし第4の遅延素子63,64,65,66を備えている点である。
【0132】
すなわち第24実施形態に係るバスバッファ回路は、図38に示すように、制御回路21が、異なる信号レベルの複数の第1方向制御信号AG,*AGおよび第2方向制御信号BG,*BGを生成する制御部61と、この制御部61の出力をそれぞれ遅延させる遅延部62とを備えており、遅延部62は、制御信号*AGを遅延させて遅延制御信号*AG’を出力する第1遅延素子63と、制御信号AGを遅延させて遅延制御信号AG’を出力する第2遅延素子64と、制御信号*BG遅延させて遅延制御信号*BG’を出力する第3の遅延素子65と、制御信号BGを遅延させて遅延制御信号BG’を出力する第4遅延素子66とを備えている。
【0133】
図38において、第1入力バッファ回路23を構成する否定積回路の一方側入力へは制御部61の第1否定和回路からの第1方向制御信号AGが一方電位で供給されて論理演算を行ない、前記第1出力バッファ回路25を構成する第1論理素子(否定積回路)55の一方側入力へは前記一方電位の第1方向制御信号AGの遅延制御信号AG’が遅延部62の遅延素子64より供給されると共に、第1出力バッファ回路28を構成する第2論理素子(否定和回路)56の一方側入力へは一方電位の第1方向制御信号AGとは逆電位の信号*AGの遅延制御信号*AG’が遅延部62の遅延素子63より供給されて、第1および第2論理素子の他方側入力へは第1内部回路24の出力がそれぞれ供給されて、それぞれの論理演算を行なうことにより制御回路21へ入力される信号*OEの切換え時の変化が出力端子B1へ現れることを防止する第1ノイズ防止手段を備えている。
【0134】
また、図38において、第2入力バッファ回路26を構成する否定積回路の一方側入力へは制御部61の第2否定和回路からの第2方向制御信号BGが一方電位で供給されて論理演算を行ない、前記第2出力バッファ回路28を構成する第1論理素子(否定積回路)59の一方側入力へは、前記一方電位の第2方向制御信号BGの遅延制御信号BG’が遅延部62の遅延素子66より供給されると共に、第1出力バッファ回路28を構成する第2論理素子(否定和回路)56の一方側入力へは一方電位の第2方向制御信号BGとは逆電位の信号*BGの遅延制御信号*BG’が遅延部62の遅延素子65より供給されて、第1および第2論理素子の他方側入力へは第2内部回路27の出力がそれぞれ供給されて、それぞれの論理演算を行なうことにより制御回路21へ入力される信号*OEの切換え時の変化が出力端子A1へ現れることを防止する第1ノイズ防止手段を備えている。
【0135】
このように、制御回路21に遅延部62を設けて第1および第2出力バッファ回路25、28への遅延制御信号*AG’,AG’,*BG’,BG’を第1および第2入力バッファ回路23、26へ供給される制御信号AG,BGよりも所定のタイミングだけ遅延させると共に、制御信号AG,BGと同じタイミングの信号*AG,*BGを遅延制御信号AG’,BG’と同じタイミング遅延させた遅延制御信号*AG’,*BG’を第1および第2出力バッファ回路25、28へそれぞれ供給することにより、出力端子B1またはA1に現れるノイズを除去することができる。なお、遅延部62を構成する具体的な回路素子は、偶数段のインバータ回路、抵抗および容量などで構成することが可能である。
【0136】
図39は、遅延部62の遅延素子をインバータにより構成した第25実施形態に係るバスバッファ回路を示している。図39において、遅延素子63,64,65,66はそれぞれ偶数段のインバータを直列に接続して構成されている。この構成により制御信号AG,*AG,BG,*BGよりも所定のタイミングだけそれぞれ遅延された遅延制御信号AG’,*AG’,BG’,*BG’がそれぞれ生成されて出力され、それぞれ第1および第2出力バッファ回路25,28の否定積回路55,59と否定和回路56,60のそれぞれ一方側の入力端子に供給されている。
【0137】
図40は、遅延部62としての遅延素子を抵抗素子と容量素子とにより構成した第26実施形態に係るバスバッファ回路を示している。図40において、遅延素子63,64,65,66はそれぞれ抵抗素子R1,R2,R3,R4と容量素子C1,C2,C3,C4との組み合わせにより構成されている。すなわち、遅延素子63は抵抗素子R1とこれに並列接続された容量素子C1とより構成され、遅延素子64は抵抗素子R2とこれに並列接続された容量素子C2とより構成され、遅延素子65は抵抗素子R3とこれに並列接続された容量素子C3とより構成され、遅延素子66は抵抗素子R4とこれに並列接続された容量素子C4とより構成されている。この構成により制御信号AG,*AG,BG,*BGよりも所定のタイミングだけそれぞれ遅延された遅延制御信号AG’,*AG’,BG’,*BG’がそれぞれの遅延素子63ないし66により生成され、それぞれ第1および第2出力バッファ回路25,28の否定積回路55,59と否定和回路56,60のそれぞれ一方側の入力端子に供給されている。
【0138】
以上のように、第13ないし第26実施形態に係るバスバッファ回路によれば制御回路の入力信号*OEが“H”レベルから“L”レベルに切り換えられたときの出力に現れるノイズを除去することができる。
【0139】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係るバスバッファ回路によれば、入力バッファ回路の入力を固定して無駄な電力を削減して消費電力の一層の低減を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図2】本発明が適用されるアプリケーションの全体構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るバスバッファ回路の動作状態を示す表である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路にインバータよりなる緩衝回路を有する構成を示す論理回路図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路に抵抗よりなる緩衝回路を有する構成を示す論理回路図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示すブロック図である。
【図9】第4実施形態に係るバスバッファ回路の動作状態を示す表である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図11】本発明の第5実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図12】本発明の第6実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図13】本発明の第7実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示すブロック図である。
【図14】第7実施形態に係るバスバッファ回路の動作状態を示す表である。
【図15】本発明の第7実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図16】本発明の第7実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図17】本発明の第8実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図18】本発明の第9実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図19】本発明の第10実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図20】本発明の第11実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図21】本発明の第12実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図22】制御回路切換時の出力端子へのノイズの出現を説明するための図16に相当する論理回路図である。
【図23】同じくノイズ出現の状態を各部の出力毎に示す特性図である。
【図24】本発明の第13実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の第14実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図26】図25における各部の信号出力の論理レベルの真理値を示す表6である。
【図27】図25における各部の信号の状態を示す信号波形の特性図である。
【図28】本発明の第15実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図29】本発明の第16実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示すブロック図である。
【図30】本発明の第17実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図31】図30における各部の信号の状態を示す信号波形の特性図である。
【図32】本発明の第18実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図33】本発明の第19実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図34】本発明の第20実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図35】本発明の第21実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示すブロック図である。
【図36】本発明の第22実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図37】本発明の第23実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図38】本発明の第24実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示すブロック図である。
【図39】本発明の第25実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図40】本発明の第26実施形態に係る論理回路を含むバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図41】従来のバスバッファ回路の構成を示す論理回路図である。
【図42】従来のバスバッファ回路の動作を示す表1である。
【図43】バスホールド回路を備える従来のバスバッファ回路の動作を示す表2である。
【符号の説明】
20 バスバッファ回路
21 制御回路
23 第1入力バッファ回路
24 第1(A/B)内部回路
25 第1出力回路
26 第2入力バッファ回路
27 第2(B/A)内部回路
28 第2出力回路
29 第1方向
30 第2方向
51 第1方向信号処理部
52 第2方向信号処理部

Claims (29)

  1. 双方向にそれぞれデータ信号を伝送する複数のデータバス間に設けられて、少なくとも前記データ信号の入出力を指示する入出力指令信号と前記データ信号の伝送方向を指示する方向指示信号とに基づいて異なる複数の制御信号を生成する制御回路と、一方バス側から他方バス側へ伝送される第1方向信号を入力しかつ前記他方バス側から一方バス側へ逆方向に伝送される第2方向信号を出力する第1端子と、前記第1方向信号を出力しかつ前記第2方向信号を入力する第2端子と、前記第1端子と第2端子の間に第1入力バッファ回路、第1内部回路、第1出力バッファ回路を有する第1方向信号処理部と、前記第2端子と第1端子と間に第2入力バッファ回路、第2内部回路、第2出力バッファ回路を有する第2方向信号処理部と、を備える論理回路を含むバスバッファ回路において、
    前記第1入力バッファ回路は、前記入出力指令信号および前記方向指示信号の状態に応じて前記複数の制御信号のうちの少なくとも1つの制御信号を用いて、前記第1内部回路および前記第1出力バッファ回路を非動作にする第1入力固定部を備え、
    前記第2入力バッファ回路は、前記状態に応じて前記少なくとも1つの制御信号を用いて前記第2内部回路および前記第2出力バッファ回路を非動作にする第2入力固定部を備えることを特徴とする論理回路を含むバスバッファ回路。
  2. 前記第1入力固定部は、前記第1端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第1方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第1端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第1方向を指示しているときに前記第1方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第2端子から出力させると共に、前記第2入力バッファ回路が動作しているときには前記第1方向信号処理部を非動作にする第1否定積回路を備え、
    前記第2入力固定部は、前記第2端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第2方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第2端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第2方向を指示しているときに前記第2方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第1端子から出力させると共に、前記第1入力バッファ回路が動作しているときには前記第2方向信号処理部を非動作にする第2否定積回路を備える請求項1に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  3. 前記第1入力固定部は、前記制御信号の1つをクロックとして前記第1端子の入力信号を反転する第1クロックドインバータ回路と、前記制御信号の他の1つをクロックとして前記第1クロックドインバータ回路の出力を反転する第2クロックドインバータ回路と、第2クロックドインバータ回路の出力を反転させて第2クロックドインバータの入力側に出力する第1インバータ回路とを備え、前記第1端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第1方向を指示しているときに前記第1方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第2端子から出力させると共に、前記第2入力バッファ回路が動作しているときには前記第1方向信号処理部を非動作にし、
    前記第2入力固定部は、前記制御信号の1つをクロックとして前記第1端子の入力信号を反転する第3クロックドインバータ回路と、前記制御信号の他の1つをクロックとして前記第3クロックドインバータ回路の出力を反転する第4クロックドインバータ回路と、第4クロックドインバータ回路の出力を反転させて第4クロックドインバータの入力側に出力する第2インバータ回路とを備え、前記第2端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第2方向を指示しているときに前記第2方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第1端子から出力させると共に、前記第1入力バッファ回路が動作しているときには前記第2方向信号処理部を非動作にする請求項1に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  4. 前記第1端子と第2端子が共にハイインピーダンス状態のときに、前記入出力指令信号と前記方向指示信号を用いて前記制御回路により生成された前記複数の制御信号のうちの少なくとも1つの制御信号と、前記第1方向信号処理部および前記第2方向信号処理部の少なくとも1つを介して伝送される信号と、を論理演算して前記第1端子と第2端子とがハイインピーダンスにならないようにホールドするバスホールド手段をさらに備える請求項1に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  5. 前記バスホールド手段は、前記第1方向信号処理部の出力側と前記第2端子との間に設けられて、前記第1出力バッファ回路の出力と前記制御回路より供給された制御信号の1つとを論理演算して前記第1端子と前記第2端子とがハイインピーダンスとならないようにホールドするバスホールド回路を備える請求項4に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  6. 前記バスホールド手段は、前記第2方向信号処理部の出力側と前記第1端子との間に設けられて、前記第2出力バッファ回路の出力と前記制御回路より供給された制御信号の1つとを論理演算して前記第1端子と前記第2端子とがハイインピーダンスとならないようにホールドする第2バスホールド回路をさらに備える請求項5に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  7. 前記バスホールド手段は、前記第1出力バッファ回路と前記第2端子との間の信号を一方入力として前記制御回路からの制御信号を他方入力とする第3否定積回路、前記制御信号をクロックとして用いて前記第3否定積回路の出力を反転させて出力する第5クロックドインバータ回路を含む第1バスホールド回路と、前記第2出力バッファ回路と前記第1端子との間の信号を一方入力として前記制御回路からの制御信号を他方入力とする第4否定積回路、前記制御信号をクロックとして用いて前記第4否定積回路の出力を反転させて出力する第6クロックドインバータ回路を含む第2バスホールド回路と、を備える請求項4に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  8. 前記バスホールド手段は、前記第1出力バッファ回路と前記第2端子との間の信号を入力して反転して出力する第3インバータ回路、この第3インバータ回路の出力を入力して前記複数の制御回路のうちの1つの制御信号をクロックとして反転させて出力する第7クロックドインバータ回路を含む第1バスホールド回路と、前記第2出力バッファ回路と前記第1端子との間の信号を入力して反転して出力する第4インバータ回路、この第4インバータ回路の出力を入力して前記複数の制御回路のうちの1つの制御信号をクロックとして反転させて出力する第8クロックドインバータ回路を含む第2バスホールド回路とを備える請求項4に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  9. 前記バスホールド手段は、前記第2方向信号処理部の出力側と前記第1端子との間に設けられて、前記第2出力バッファ回路の出力と前記制御回路より供給された制御信号の1つとを論理演算して前記第1端子と前記第2端子とがハイインピーダンスとならないようにホールドするバスホールド回路を備える請求項4に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  10. 前記第1端子と前記第1方向信号処理部との間および前記第2端子と前記第2方向信号処理部との間、の少なくとも一方には前記第1または第2端子が入力端子として機能するときに、その入力を緩衝する緩衝手段が設けられている請求項1に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  11. 前記緩衝手段は、前記第1端子と前記第1入力バッファ回路との間に設けられ、前記第1端子から入力された前記第1方向信号が前記第1入力バッファ回路に直接供給されるのを緩衝する第1緩衝回路と、前記第2端子と前記第2入力バッファ回路との間に設けられ、前記第2端子から入力された前記第2方向信号が前記第2入力バッファ回路に直接供給されるのを緩衝する第2緩衝回路とを備えることを特徴とする請求項10に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  12. 前記第1入力固定部は、前記第1端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第1方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第1端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第1方向を指示しているときに前記第1方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第2端子から出力させると共に、前記第2入力バッファ回路が動作しているときには前記第1入力バッファ回路以外の前記第1方向信号処理部を非動作にする第1否定積回路と、前記第1端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第1方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第1端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第1方向を指示しているときに前記第1方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第2端子から出力させると共に、前記第2入力バッファ回路が動作しているときには前記第1入力バッファ回路以外の前記第1方向信号処理部を非動作にする第1否定和回路と、を備えると共に、前記第1方向信号処理部の出力バッファ回路は、前記一方レベルの制御信号を一方の入力とし前記第1内部回路を介して供給された前記第1否定積回路の出力を他方入力として論理演算を行なう第1H出力回路と、前記他方レベルの制御信号を一方の入力とし前記第1内部回路を介して供給された前記第1否定和回路の出力を他方入力として論理演算を行なう第1L出力回路と、を備え、
    前記第2入力固定部は、前記第2端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第2方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第2端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第2方向を指示しているときに前記第2方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第1端子から出力させると共に、前記第1入力バッファ回路が動作しているときには前記第2入力バッファ回路以外の前記第2方向信号処理部を非動作にする第2否定積回路と、前記第2端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第2方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第2端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第2方向を指示しているときに前記第2方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第1端子から出力させると共に、前記第1入力バッファ回路が動作しているときには前記第2入力バッファ回路以外の前記第2方向信号処理部を非動作にする第2否定和回路と、を備えると共に、前記第2方向信号処理部の出力バッファ回路は、前記一方レベルの制御信号を一方の入力とし前記第2内部回路を介して供給された前記第1否定積回路の出力を他方入力として論理演算を行なう第2H出力回路と、前記他方レベルの制御信号を一方の入力とし前記第2内部回路を介して供給された前記第1否定和回路の出力を他方入力として論理演算を行なう第2L出力回路と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  13. 前記第1入力固定部は、前記第1端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第1方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第1端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第1方向を指示しているときに前記第1方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第2端子から出力させると共に、前記第2入力バッファ回路が動作しているときには前記第1入力バッファ回路以外の前記第1方向信号処理部を非動作にする第1クロックドインバータ回路と、前記第1端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第1方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第1端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第1方向を指示しているときに前記第1方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第2端子から出力させると共に、前記第2入力バッファ回路が動作しているときには前記第1入力バッファ回路以外の前記第1方向信号処理部を非動作にする第2クロックドインバータ回路と、を備えると共に、前記第1方向信号処理部の出力バッファ回路は、前記一方レベルの制御信号を一方の入力とし前記内部回路を介して供給された前記第1クロックドインバータ回路の出力を他方入力として論理演算を行なう第1H出力回路と、前記他方レベルの制御信号を一方の入力とし前記内部回路を介して供給された前記第2クロックドインバータ回路の出力を他方入力として論理演算を行なう第1L出力回路と、を備え、
    前記第2入力固定部は、前記第2端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第2方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第2端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第2方向を指示しているときに前記第2方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第1端子から出力させると共に、前記第1入力バッファ回路が動作しているときには前記第2入力バッファ回路以外の前記第2方向信号処理部を非動作にする第3クロックドインバータ回路と、前記第2端子からの入力信号を一方入力とし前記制御回路からの第2方向を指示する制御信号を他方入力とし、前記第2端子に信号入力があって前記方向指示信号が前記第2方向を指示しているときに前記第2方向信号処理部を動作させて処理結果信号を前記第1端子から出力させると共に、前記第1入力バッファ回路が動作しているときには前記第2入力バッファ回路以外の前記第2方向信号処理部を非動作にする第4クロックドインバータ回路と、を備えると共に、前記第2方向信号処理部の出力バッファ回路は、前記一方レベルの制御信号を一方の入力とし前記内部回路を介して供給された前記第3クロックドインバータ回路の出力を他方入力として論理演算を行なう第2H出力回路と、前記他方レベルの制御信号を一方の入力とし前記内部回路を介して供給された前記第4クロックドインバータ回路の出力を他方入力として論理演算を行なう第2L出力回路と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  14. 前記制御回路は、前記異なる信号レベルの前記複数の第1方向および第2方向制御信号を生成する制御部と、前記制御部の出力をそれぞれ遅延させる遅延部とを備え、
    前記第1入力固定部を構成する論理素子の一方側へは前記第1入力バッファ回路の一方電位の第1方向制御信号が供給されて論理演算を行ない、前記出力バッファ回路を構成する第1論理素子の一方側入力へは前記一方電位と逆電位の第1方向制御信号の遅延信号が前記遅延部より供給されると共に前記出力バッファ回路を構成する第2論理素子の一方側入力へは前記一方電位の第1方向制御信号の遅延信号が前記遅延部より供給されてそれぞれの論理演算を行なうと共に、
    前記第2入力固定部を構成する論理素子の一方側へは前記第2入力バッファ回路の一方電位の第2方向制御信号が供給されて論理演算を行ない、前記出力バッファ回路を構成する第3の論理素子の一方側入力へは前記一方電位と逆電位の第2方向制御信号の遅延信号が前記遅延部より供給されると共に前記出力バッファ回路を構成する第4の論理素子の一方側入力へは前記一方電位の第2方向制御信号の遅延信号が前記遅延部より供給されてそれぞれの論理演算を行なうことを特徴とする請求項1に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  15. 前記複数のデータバスはそれぞれが双方向にデータ信号を伝送すると共に、前記一方バス側のデータバスのデータ伝送速度と前記他方バス側のデータバスのデータ伝送速度とが異なることを特徴とする請求項1に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  16. 片方向にデータをそれぞれ伝送する複数のデータバス間に設けられ、少なくとも前記データ信号の入出力を指示する入出力指令信号に基づき異なる信号レベルの複数の制御信号を生成する制御回路と、一方バス側からの片方向信号を入力する入力端子と、前記入力端子に接続された入力バッファ回路と、前記入力バッファ回路に接続された内部回路と、前記内部回路に接続された出力バッファ回路と、前記出力バッファ回路の出力信号を他方バス側に出力する出力端子と、を備える論理回路を含むバスバッファ回路において、
    前記入力バッファ回路は、前記制御回路により前記入出力指令信号に基づき生成された前記複数の制御信号のうちの一方の信号レベルの制御信号と前記入力端子から入力されるデータ信号とを用いて論理演算し、前記入力端子に前記データ信号が入力されたときには前記内部回路および前記出力バッファ回路を動作させて結果信号を出力端子より出力させて、前記入力端子に前記データ信号が入力されていないときには前記内部回路および前記出力バッファ回路を非動作にする入力固定部を備えることを特徴とする論理回路を含むバスバッファ回路。
  17. 前記入力固定部は、前記入力端子からの信号入力と前記制御回路からの前記制御信号とに基づいて前記入力バッファ回路、前記内部回路、前記出力バッファ回路を動作させて論理演算結果を出力させると共に、前記入力端子に信号入力がないときには前記入力バッファ回路、前記内部回路、前記出力バッファ回路を非動作にして入力を固定する第1否定積回路を備える請求項16に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  18. 前記入力固定部は、前記入力端子からの信号入力と前記制御回路からの前記制御信号とに基づいて前記入力バッファ回路、前記内部回路、前記出力バッファ回路を動作させて論理演算結果を出力させると共に、前記入力端子に信号入力がないときには前記入力バッファ回路、前記内部回路、前記出力バッファ回路を非動作にして入力を固定するため前記制御回路より供給された前記制御信号の1つをクロックとして用いて前記入力端子の信号入力を反転する第1クロックドインバータ回路と、第1クロックドインバータ回路の出力を反転させて出力する第1インバータ回路と、前記第1クロックドインバータ回路のクロックとして用いた前記制御信号と異なる電位の制御信号をクロックとして用いて前記第1インバータ回路の出力を反転するよう第1インバータ回路と逆並列に接続されてその出力を前記第1インバータ回路の入力側に出力する第2クロックドインバータ回路と、を備える請求項16に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  19. 前記入力端子直後および前記出力端子直前の何れか一方に設けられ、前記入力端子の入力信号および前記出力端子の出力信号がハイインピーダンス状態のときに入力信号をホールドするように動作し、前記入力信号がハイインピーダンス状態でないときには非動作となるバスホールド手段を備える請求項16に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  20. 前記バスホールド手段は、前記入力端子と前記入力バッファ回路との間に設けられたバスホールド回路を備える請求項19に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  21. 前記バスホールド手段は、前記バスホールド回路に加えて、前記出力端子と前記出力バッファ回路との間に設けられた第2バスホールド回路をさらに備える請求項20に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  22. 前記バスホールド手段は、前記出力バッファ回路と前記出力端子との間に設けられたバスホールド回路を備える請求項19に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  23. 前記バスホールド手段は、前記入力端子から前記出力端子へ伝送される信号を一方入力とし前記制御回路からの制御信号を他方入力とする第2否定積回路と、前記制御信号をクロックとして前記第2否定積回路の出力を反転させる第3クロックドインバータと、を備える請求項19に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  24. 前記バスホールド手段は、前記入力端子から前記出力端子へ伝送される信号を入力して反転して出力する第2インバータ回路と、前記制御信号をクロックとして用いて前記第2インバータ回路の出力を反転させて前記第2インバータ回路の入力側に出力する第4クロックドインバータ回路と、を備える請求項19に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  25. 前記入力バッファ回路の前段には、前記入力端子から入力された前記片方向信号が前記入力バッファ回路に直接供給されるのを緩衝する緩衝回路が介挿されていることを特徴とする請求項16に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  26. 前記入力固定部は、前記入力端子からの信号入力と前記制御回路からの一方信号レベルの制御信号とに基づいて前記入力バッファ回路、前記内部回路、前記出力バッファ回路を動作させて論理演算結果を出力させると共に、前記入力端子に信号入力がないときには前記内部回路、前記出力バッファ回路を非動作にして入力を固定する第1否定積回路と、前記入力端子からの信号入力と前記制御回路からの他方信号レベルの制御信号とに基づいて前記入力バッファ回路、前記内部回路、前記出力バッファ回路を動作させて論理演算結果を出力させると共に、前記入力端子に信号入力がないときには前記内部回路、前記出力バッファ回路を非動作にして入力を固定する第1否定和回路と、を備えると共に、
    前記出力バッファ回路は、前記一方レベルの制御信号を一方の入力とし前記内部回路を介して供給された前記第1否定積回路の出力を他方入力として論理演算を行なうH出力回路と、前記他方レベルの制御信号を一方の入力とし前記内部回路を介して供給された前記第1否定和回路の出力を他方入力として論理演算を行なうL出力回路と、を備えることを特徴とする請求項16に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  27. 前記入力固定部は、前記入力端子からの信号入力と前記制御回路からの一方信号レベルの制御信号とに基づいて前記入力バッファ回路、前記内部回路、前記出力バッファ回路を動作させて論理演算結果を出力させると共に、前記入力端子に信号入力がないときには前記内部回路、前記出力バッファ回路を非動作にして入力を固定する第1クロックドインバータ回路と、前記入力端子からの信号入力と前記制御回路からの他方信号レベルの制御信号とに基づいて前記入力バッファ回路、前記内部回路、前記出力バッファ回路を動作させて論理演算結果を出力させると共に、前記入力端子に信号入力がないときには前記内部回路、前記出力バッファ回路を非動作にして入力を固定する第2クロックドインバータ回路と、を備えると共に、
    前記出力バッファ回路は、前記一方レベルの制御信号を一方の入力とし前記内部回路を介して供給された前記第1クロックドインバータ回路の出力を他方入力として論理演算を行なうH出力回路と、前記他方レベルの制御信号を一方の入力とし前記内部回路を介して供給された前記第2クロックドインバータ回路の出力を他方入力として論理演算を行なうL出力回路と、を備えることを特徴とする請求項16に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  28. 前記制御回路は、前記異なる信号レベルの前記複数の制御信号を生成する制御部と、前記制御部の出力を遅延させる遅延部とを備え、
    前記入力バッファ回路を構成する論理素子の一方側へは前記制御部の一方電位の制御信号が供給されて論理演算を行ない、前記出力バッファ回路を構成する第1論理素子の一方側入力へは前記一方電位の制御信号の遅延信号が前記遅延部より供給されると共に前記出力バッファ回路を構成する第2論理素子の一方側入力へは前記一方電位とは逆電位の他方電位の制御信号の遅延信号が前記遅延部より供給されてそれぞれの論理演算を行なうことを特徴とする請求項16に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
  29. 前記複数のデータバスはそれぞれが片方向にデータ信号を伝送すると共に、前記一方バス側のデータバスのデータ伝送速度と前記他方バス側のデータバスのデータ伝送速度とが異なることを特徴とする請求項16に記載の論理回路を含むバスバッファ回路。
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