JP3652858B2 - クロロプレン系共重合体ラテックス及びその接着剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、初期接着力と耐熱性バランスに優れたクロロプレン系水性接着剤を得るクロロプレン系共重合体ラテックス及びそれを用いた接着剤組成物に関する。更に詳しくは、クロロプレン単量体とα,β−不飽和カルボン酸との共重合体であって、特定の有機溶媒不溶部分と可溶部分を含有することで、優れた接着性とラテックス安定性を有する接着剤組成物を得るクロロプレン系共重合体ラテックス及びそれを用いた接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
クロロプレンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体ラテックスの製造方法は、特開昭50−22047号公報、特開昭50−22084号公報等で知られている。また、クロロプレンとカルボキシル基含有ビニル共重合体ラテックスを使用した接着剤組成物に関しては特開平8−27448号公報、特開平8−188761号公報、特開平8−218044号公報等で知られている。しかしながら、従来の技術では十分な初期接着力と耐熱性及びそのバランスを得ることは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、初期接着力、常態接着力、耐熱性、耐水性及びそれらのバランスに優れた接着剤組成物を得るクロロプレン系共重合体ラテックス及びそれを用いた接着剤組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記のクロロプレン系水系接着剤の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の分子構造を有したクロロプレンラテックスを使用することにより良好な接着性バランスを得ることを見出した。
即ち、本発明は、クロロプレン単量体とα,β−不飽和カルボン酸との共重合体であって、該共重合体の0.6重量%トルエン溶液が不溶部分を含み、不溶部分が共重合体の2重量%以上35重量%未満であり、かつ0.6重量%トルエン溶液可溶部分の重量平均分子量が40万以上105万未満であるクロロプレン系共重合体を含有するクロロプレン系共重合体ラテックスである。
【0005】
更に、本発明は乳化剤及び/または分散剤を用いて重合して得られた共重合体であって、ラテックス安定性を付与する乳化剤及び/または分散剤が、下式で表される化合物であるクロロプレン系共重合体ラテックスである。
R−Ph−(OCH2 CH2 )n−X
ここで、XはSO3 Na及び/またはOSO3 Na、nは2〜8の整数、Rは炭素数4〜18のアルキル基、Phはフェニレン基を表す。
また、本発明は上記のクロロプレン系共重合体ラテックスを含有するクロロプレン系水系接着剤組成物である。
【0006】
以下本発明につき詳細に説明する。本発明のラテックスは、クロロプレン単量体とα,β−不飽和カルボン酸との共重合体であって、その分子構造において特定のゾル/ゲル構造を有するクロロプレン系共重合体を含有し、優れた初期接着性、常態接着性、耐熱性、耐水性及びそのバランスを有するものである。
【0007】
本発明におけるクロロプレン単量体は、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下クロロプレンと記す)単独、またはクロロプレンと本発明の目的を損なわない範囲の1−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンとの混合物であってもよい。
本発明において使用するα,β−不飽和カルボン酸とはアクリル酸、メタクリル酸、2−エチルアクリル酸、2−プロピルアクリル酸、2−ブチルアクリル酸及びイタコン酸等であり、これらを単独あるいは混合物で使用可能である。
α,β−不飽和カルボン酸の添加量は、クロロプレン100重量部に対して、0.5重量部以上10重量部未満が望ましく、1重量部以上5重量部以下が更に好ましい。0.5重量部未満では耐熱性が十分に付与出来ず、10重量部以上では接着強度が不足する。
【0008】
本発明において使用する乳化剤及び/または分散剤は特に限定するものではなく、各種アニオン型、ノニオン型が使用できる。
【0009】
アニオン型では、カルボン酸塩、スルホン酸塩及び硫酸塩等があるが、なかでもスルホン酸型が好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリルスルホン酸塩、縮合ナフタレンスルホン酸ナトリウム、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩等のアルキルアリルスルホン酸塩の重縮合物、ジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム、ジヘキシルスルホ琥珀酸ナトリウム等のアルキルスルホ琥珀酸塩、オクチルベンゼンポリオキシエチレンスルホン酸ナトリウム、ノニルベンゼンポリオキシエチレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールポリオキシアルキレンスルホン酸塩等があるが、下記の式で表されるアルキルフェニルスルホン酸型が、重合安定性及び接着性付与の点で望ましい。
R−Ph−(OCH2 CH2 )n−X
ここで、XはSO3 Na及び/またはOSO3 Na、nは2〜8の整数、Rは炭素数4〜18のアルキル基、Phはフェニレン基を表す。
【0010】
本発明において使用する乳化剤及び/または分散剤添加量は初期仕込みのクロロプレン単量体100重量部に対して、1重量部以上10重量部以下が好適であり、3重量部以上7重量部以下が更に好ましい。1重量部未満では乳化力が不足し、10重量部を超えると重合系の粘度が過大となり、凝固物の発生等が懸念される。
【0011】
本発明のクロロプレンラテックス中のゾルの分子量、ゲル含有量は重合温度、重合触媒、連鎖移動剤、重合停止剤、重合率等により制御可能であり、重合方法は特に限定されるものではない。
重合温度は5℃以上80℃未満の範囲で特に限定されるものでは無いが、5℃以上20℃以下が望ましい。
【0012】
重合触媒は、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、第3−ブチルヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等であり、特に限定されるものでは無い。
連鎖移動剤の種類に関しては特に制限はないが、ザンテート系あるいはメルカプタン系のものが好適である。なお、連鎖移動剤は仕込み時、あるいはまた重合途中に添加し、目的の分子構造の制御に寄与させることが可能である。
【0013】
重合停止剤は、特に限定されるものではなく、例えば、2,6−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン、ヒドロキシアミン等が使用できる。
最終重合率は目的のクロロプレン系共重合体の性状を制御する為、任意に調製する。
【0014】
本発明のクロロプレン系共重合体ラテックスにより付与される接着性能はその分子構造に依存し、即ち、ゾル/ゲル構造によるものである。まず該共重合体の0.6重量%トルエン溶液の不溶部分が共重合体の2重量%以上35重量%未満であり、好ましくは2重量%以上25重量%以下である。トルエン溶液不溶部分が少ないと耐熱性が劣る傾向にあり、多いと初期接着強度及び常態接着強度が不足する傾向にある。
なお、ゲル分は下記の方法で測定した。ラテックスを凍結乾燥し(重量をAとする)、23℃で20時間トルエンに溶解(0.6重量%に調製)し、遠心分離機を使用し、更に200メッシュの金網を用いて不溶分すなわちゲルを分離した。ゲル分を風乾後110℃雰囲気下で、1時間乾燥した(重量をBとする)。下記の式に従ってゲル分を算出した。
ゲル分=B/A×100 (%)
【0015】
また、0.6重量%トルエン溶液の可溶部分の重量平均分子量は、40万以上105万未満であり、好ましくは50万以上105万以下、更に好ましくは60万以上105万以下である。40万未満では耐熱性が不足し、105万以上では初期及び常態接着強度が不足する。
【0016】
本発明のクロロプレン系共重合体ラテックスには、通常ラテックスに配合される配合剤、例えば、老化防止剤、加硫剤、増粘剤、PH調整剤等を任意に添加できる。
【0017】
本発明のクロロプレン系共重合体ラテックスに、接着性付与のため、通常使用される樹脂を添加できる他、更に、金属酸化物や金属水酸化物、硬化剤等を任意に添加し、接着剤組成物を調製することが出来る。また耐候剤、防黴剤、充填剤等を任意に添加し、接着剤組成物の性能付与を図ることが出来る。
【0018】
樹脂を使用する場合は、エマルジョン等の形態で添加することが好ましい。樹脂としては、変性ロジン系、重合ロジン系、テルペン系、フェノール系、クロマンインデン系、脂肪族炭化水素系、芳香族石油系等の樹脂があげられ、これらを単独あるいは複数添加することが出来る。これら樹脂の添加量は樹脂種、構成、接着用途により任意に変量することが出来るが、ポリクロロプレンラテックスの固形分100重量部に対して、樹脂の固形分100重量部以下が望ましく、20重量部以上70重量部以下が更に好ましい。100重量部を超えて添加した場合接着性の低下が生じ、好ましく無い。
【0019】
金属酸化物あるいは金属水酸化物としては、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等があげられる。これらの添加量はクロロプレン系共重合体ラテックスの固形分100重量部に対して0.5重量部以上5重量部以下が望ましい。
【0020】
また、硬化剤としては、ポリイソシアネート、エポキシ樹脂、ウレア樹脂等があげられる。これらの添加量はクロロプレン系共重合体ラテックスの固形分100重量部に対して0.5重量部以上10重量部以下が望ましい。
【0021】
本発明のクロロプレン系共重合体ラテックスを使用した接着剤組成物は、紙、木材、布、皮革、レザー、ゴム、プラスチック、ウレタンフォーム、プラスチックフォーム、陶器、ガラス、セラミック、金属等の同種あるいは異種同士の接着に使用できる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例を基に説明するが本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。ここで、接着剤の初期接着強度、常態接着強度、耐熱クリープ試験、耐水性、ラテックス安定性(配合安定性及び機械安定性)は以下の方法で評価した。なお、以下の説明において添加量等は特に断らない限り重量基準である。
【0023】
〔初期接着強度〕
帆布(25×150mm)2枚各々に、200gの接着剤組成物を刷毛で塗布し、70℃雰囲気下、6分間乾燥後、塗布面を張り合わせハンドローラーで圧締した。圧締10分後、引張り試験機で、引張り速度50mm/minで180°剥離強度を測定した。
【0024】
〔常態接着強度〕
帆布(25×150mm)2枚各々に、200gの接着剤組成物を刷毛で塗布し、70℃雰囲気下、6分間乾燥後、塗布面を張り合わせハンドローラーで圧締した。圧締5日後、引張り試験機で、引張り速度50mm/minで180°剥離強度を測定した。
【0025】
〔耐熱クリープ試験〕
帆布(25×150mm)2枚各々に、200gの接着剤組成物を刷毛で塗布し、70℃雰囲気下、6分間乾燥後、塗布面を張り合わせハンドローラーで圧締した。圧締24時間後、80℃雰囲気下で20分放置後、80℃雰囲気下で、180°剥離試験を行う要領で1kgの荷重を掛け、30分間放置し、その間に帆布のずれた長さ(mm)を測定した。
【0026】
〔耐水強度〕
帆布(25×150mm)2枚各々に、200gの接着剤組成物を刷毛で塗布し、70℃雰囲気下、6分間乾燥後、塗布面を張り合わせハンドローラーで圧締した。圧締24時間後、水中に2日間浸漬後、引張り試験機で、引張り速度50mm/minで、180°剥離強度を測定した。
【0027】
また分子量、ゲル分及び機械安定性は下記の方法で測定した。
〔分子量測定〕
下記の条件でGPC測定を行い、分子量はポリスチレン換算で求めた。試料は分離したゾルを0.1%THF溶液に調製した。
カラム:PLゲル 10μm GUARD+
PLゲル 10μm Mixed−B×3本
カラムサイズ:7.5mmφ×50mm(GUARD)、7.5mmφ×300mm(Mixed−B)
カラム温度:35℃、溶媒:THF、流出速度:1ml/min
検出器:SIMADZU RID−6A
【0028】
〔ゲル分測定〕
ラテックス試料を凍結乾燥し精秤してAとした。23℃で20時間、トルエンで溶解(0.6%に調製)し、遠心分離機を使用し、更に200メッシュの金網を用いてゲルを分離した。ゲル分を風乾後110℃雰囲気下で1時間乾燥し、精秤してBとした。ゲル分は下式に従がって算出した。
ゲル分=B/A×100 (%)
【0029】
〔機械安定性〕(ラテックス安定性)
接着剤組成物の機械安定性は、JIS K−6387〔参考〕の機械的安定度により測定した。
【0030】
〔実施例1〕
表1に示した処方及び重合温度で、窒素雰囲気下で触媒として過硫酸カリウム2%水溶液を添加しながら重合し、重合率が98%に達した時点でチオジフェニルアミンを初期クロロプレン単量体100重量部に対して0.02重量部添加し、反応を停止させ、その後減圧下で水分を蒸発させ濃縮を行ない、固形分濃度が55%となるように調整し、表1記載の性状のラテックスを得た。
【0031】
得られたラテックスに対して表1の接着剤配合処方で配合し、接着剤組成物を得た。
得られた接着剤組成物の評価結果を表1に示した。初期接着強度、常態接着強度、及び耐水強度が良好であった。また耐熱クリープ値を含め、良好な接着性能バランスを有している。
【0032】
【表1】
【0033】
但し、表中の添加剤は下記の通り。
注1)オクチルフェノキシエトキシエチルスルホン酸ナトリウム
注2)ナフタレンスルホン酸ナトリウム−ホルムアルデヒド縮合物
注3)2,6−ターシャリ−ブチル−4−メチルフェノール
注4)大崎工業株式会社製AZ−SW
注5)荒川化学工業社製タマノールE−100
【0034】
〔実施例2〕
表1に示した処方及び重合温度で、窒素雰囲気下で触媒として過硫酸カリウム2%水溶液を添加しながら重合し、重合率が98%に達した時点でチオジフェニルアミンを初期クロロプレン単量体100重量部に対して0.02重量部添加し、反応を停止させ、実施例1と同様に濃縮して表1記載の性状のラテックスを得た。
【0035】
得られたラテックスに対して表1の接着剤配合処方で配合し、接着剤組成物を得た。
得られた接着剤組成物の評価結果を表1に示した。初期接着強度、常態接着強度、耐熱クリープ及び耐水強度が良好であった。また良好な接着性能バランスを有する。
【0036】
〔実施例3〕
表1に示した処方及び重合温度で、窒素雰囲気下で触媒として過硫酸カリウム2%水溶液を添加しながら重合し、重合率が98%に達した時点でチオジフェニルアミンを初期クロロプレン単量体100重量部に対して0.02重量部添加し、反応を停止させ、実施例1と同様に濃縮して表1記載の性状のラテックスを得た。
【0037】
得られたラテックスに対して表1の接着剤配合処方で配合し、接着剤組成物を得た。
得られた接着剤組成物の評価結果を表1に示した。初期接着強度、耐熱クリープ及び耐水強度が良好であった。また常態接着強度を含め良好な接着性能バランスを有する。
【0038】
〔実施例4〕
表1に示した処方及び重合温度で、窒素雰囲気下で触媒として過硫酸カリウム2%水溶液を添加しながら重合し、重合率が98%に達した時点でチオジフェニルアミンを初期クロロプレン単量体100重量部に対して0.02重量部添加し、反応を停止させ、実施例1と同様に濃縮して表1記載の性状のラテックスを得た。
【0039】
得られたラテックスに対して表1の接着剤配合処方で配合し、接着剤組成物を得た。
初期接着強度、常態接着強度、耐熱クリープ及び耐水強度が良好であった。また良好な接着性能バランスを有する。
【0040】
〔実施例5〕
表1に示した処方及び重合温度で、窒素雰囲気下で触媒として過硫酸カリウム2%水溶液を添加しながら重合し、重合率が98%に達した時点でチオジフェニルアミンを初期クロロプレン単量体100重量部に対して0.02重量部添加し、反応を停止させ、実施例1と同様に濃縮して表1記載の性状のラテックスを得た。
【0041】
得られたラテックスに対して表1の接着剤配合処方で配合し、接着剤組成物を得た。
得られた接着剤組成物の評価結果を表1に示した。常態接着強度、耐熱クリープ及び耐水強度が良好であった。また初期接着強度を含め、良好な接着性能バランスが得られた。
【0042】
〔実施例6〕
表1に示した処方及び重合温度で、窒素雰囲気下で触媒として過硫酸カリウム2%水溶液を添加しながら重合し、重合率が98%に達した時点でチオジフェニルアミンを初期クロロプレン単量体100重量部に対して0.02重量部添加し、反応を停止させ、実施例1と同様に濃縮して表1記載の性状のラテックスを得た。
【0043】
得られたラテックスに対して表1の接着剤配合処方で配合し、接着剤組成物を得た。
得られた接着剤組成物の評価結果を表1に示した。
初期接着強度、常態接着強度、耐熱クリープ及び耐水強度ともに良好であった。また良好な接着性能バランスを得た。
【0044】
次に比較例を表1に示す。
〔比較例1〕
表1に示した処方及び重合温度で、窒素雰囲気下で触媒として過硫酸カリウム2%水溶液を添加しながら重合し、重合率が98%に達した時点でチオジフェニルアミンを初期クロロプレン単量体100重量部に対して0.02重量部添加し、反応を停止させ、実施例1と同様に濃縮して表1記載の性状のラテックスを得た。
【0045】
得られたラテックスに対して表1の接着剤配合処方で配合し、接着剤組成物を得た。
得られた接着剤組成物の評価結果を表1に示した。初期接着強度は良好であるが、常態接着強度、及び耐水強度は低く、耐熱クリープ試験では完全剥離が生じた。
【0046】
〔比較例2〕
表1に示した処方及び重合温度で、窒素雰囲気下で触媒として過硫酸カリウム2%水溶液を添加しながら重合し、重合率が98%に達した時点でチオジフェニルアミンを初期クロロプレン単量体100重量部に対して0.02重量部添加し、反応を停止させ、実施例1と同様に濃縮して表1記載の性状のラテックスを得た。
【0047】
得られたラテックスに対して表1の接着剤配合処方で配合し、接着剤組成物を得た。
得られた接着剤組成物の評価結果を表1に示した。初期接着強度、常態接着強度、耐熱クリープ及び耐水強度ともに低い値となった。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明により、初期接着強度、常態接着強度、耐熱性、耐水性及びそれらのバランスの優れた接着剤組成物を得るクロロプレン系共重合体ラテックス及び各種被着体の接着に好適な接着剤組成部が得られる。
Claims (3)
- クロロプレン単量体とα,β−不飽和カルボン酸を、アニオン型、ノニオン型の乳化剤及び/または分散剤を用いて重合して得られた共重合体であって、該共重合体の0.6重量%トルエン溶液が不溶部分を含み、不溶部分が共重合体の2重量%以上35重量%未満であり、かつ可溶部分の重量平均分子量が40万以上105万未満であるクロロプレン系共重合体を含有することを特徴とするクロロプレン系共重合体ラテックス。
- クロロプレン系共重合体が下式で表される化合物を用いて重合して得られた共重合体であることを特徴とする請求項1記載のクロロプレン系共重合体ラテックス。
R−Ph−(OCH2CH2)n−X
ここで、XはSO3Na及び/またはOSO3Na、nは2〜8の整数、Rは炭素数4〜18のアルキル基、Phはフェニレン基を表す。 - 請求項1または請求項2記載のクロロプレン系共重合体ラテックスを含有することを特徴とするクロロプレン系水系接着剤組成物。
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