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JP3650566B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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JP3650566B2
JP3650566B2 JP2000101036A JP2000101036A JP3650566B2 JP 3650566 B2 JP3650566 B2 JP 3650566B2 JP 2000101036 A JP2000101036 A JP 2000101036A JP 2000101036 A JP2000101036 A JP 2000101036A JP 3650566 B2 JP3650566 B2 JP 3650566B2
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和則 松本
俊明 工藤
浩士 吉田
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Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
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Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交流電源からの交流電力を直流電力に変換した後に交流電力に変換し該変換電力を交流電動機に供給する電力変換装置に係り、特に再起動時に発生する出力電流が過電流になるのを防止するようにした電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電力変換装置においては、瞬停又は制御切替による再起動時にインバータ回路の出力電流が過電流レベルに達して運転を停止する虞がある。そのため、従来から出力電流が過電流レベルに達しないようにさまざまな手法がとられている。
【0003】
図10を参照して従来から採用されている代表的な方法を説明する。すなわち、図1において、電力変換装置は、主回路部10と制御部とから構成され、負荷として三相交流電動機が適用されている。
【0004】
ここに、主回路部10は、直流コンデンサ12により平滑した直流電圧を出力する整流回路11、この直流電圧を任意の周波数の交流電圧に変換し、交流電動機30を駆動するインバータ回路13から構成されている。
【0005】
先ず、瞬停又は制御切替時には、整流回路11、インバータ回路13を停止させるが、インバータ回路13が停止すると、負荷である交流電動機30からの残留磁束による残留電圧が誘起される。位相検出装置43が、検出した残留電圧を基に交流電動機30の位相を検出し、それに基づいて再起動時のインバータ回路13の周波数指令値とする。
【0006】
一方、インバータ回路13が再起動すると、電流監視部の電流監視レベル50を過電流検出レベル49から電流制限レベル47に下げて、インバータ回路13の出力電流と電流制限レベル47と比較を行い、電流制限レベル47を超えた場合はインバータ回路13へのゲートパルスを一定期間ブロックして、再起動時の出力電流が過電流レベルに達することを防ぐ。そして、再起動してから一定時間経過後、電流監視レベル50を電流制限レベル47から過電流検出レベル49に上げる。
【0007】
しかし、電流制限レベル47から過電流検出レベル49に上げた直後、インバータ回路13の出力電流は、過電流検出レベル49に達するまで流れる場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の瞬停又は制御切替による再起動時における出力電流が過大に流れることを防止する方法では、電流監視レベルが電流制限レベルのときは出力電流が過電流になることを制御することができるが、電流監視レベルを電流制限レベルから過電流検出レベルに上げたときに、過電流を検出する虞がある。
【0009】
この原因は電流制限レベルで抑制しているとき、インバータの位相指令値と交流電動機30のモータ位相とが大きくずれ、かかる状態で電流制限レベルから過電流検出レベルにあげると、そのずれを補正するために電流が流れ込むために生じる。
【0010】
したがって、この現象を防ぐためには、電流制限レベルで抑制している場合も交流電動機30のモータ位相を演算して、位相指令値を補正しなければならない。
【0011】
しかし、従来のインバータ回路を停止させて抑制する方法は、出力電圧が大きく変動するため、交流電動機30のモータ位相を正確に検出することはできない。
【0012】
本発明の目的は、瞬停又は制御切替による再起動時にあっても、インバータ回路の出力電流が過電流レベルに達しないようにし、運転停止を回避するようにした電力変換装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に係る発明は、交流電源からの交流電力を直流電力に変換する整流回路と、この整流回路の出力を充電するコンデンサと、前記整流回路及び前記コンデンサの直流電力を交流電力に変換し該変換電力を交流電動機に供給するインバータ回路とを有する主回路部と、 この主回路部を制御する制御装置とからなる電力変換装置において、前記制御装置は、前記インバータ回路から出力される交流電圧を検出する電圧検出手段と、前記インバータ回路から出力される交流電流を各相ごとに検出する電流検出手段と、前記インバータ回路から出力される交流電圧に基づき前記交流電動機の位相を検出す位相検出手段と、前記整流回路に与える制御信号を生成すると共に前記交流電源が前記主回路部の運転を継続できないレベルまで低下した場合に前記整流回路を停止する整流回路制御手段と、前記インバータ回路に与えるゲートパターンを生成し、前記交流電源が前記主回路部の運転を継続できないレベルまで低下した場合に前記インバータ回路を停止し、前記交流電源が停電になる前に前記交流電源が前記主回路部の運転を行えるレベルまで復電した場合は前記位相検出手段により検出した前記交流電動機の位相に基づいた周波数指令値で前記インバータ回路を起動し、前記電圧検出手段、前記電流検出手段及び前記位相検出手段の出力に基づき速度指令値まで加速運転を行える状態になるまで前記インバータ回路の周波数指令値を補正しながら前記インバータ回路の各相の出力電流を過電流レベルより低い電流制限レベルと比較を行い該電流制限レベルに達した相に対してゲートパルスを一定期間ブロックするインバータ回路制御手段と
を具備することを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するために請求項2に係る発明は、請求項1における前記インバータ回路が、中性点クランプ型インバータ回路であることを特徴とする。
【0015】
上記目的を達成するために請求項3に係る発明は、交流電源からの交流電力を直流電力に変換する整流回路と、この整流回路の出力を充電するコンデンサと、前記整流回路及び前記コンデンサの直流電力を交流電力に変換し該変換電力を交流電動機に供給するインバータ回路とを有する主回路部と、この主回路部を制御する制御装置とからなる電力変換装置において、前記制御装置は、前記インバータ回路から出力される交流電圧を検出する電圧検出手段と、前記インバータ回路から出力される交流電流を各相ごとに検出する電流検出手段と、前記インバータ回路から出力される交流電圧に基づき前記交流電動機の位相を検出する位相検出手段とを備えると共に、運用と待機とが互いに設定される複数の制御部とからなり、これら複数の制御部は、前記整流回路に与える制御信号を生成すると共に前記運転中の制御部から待機中の制御部に切り替わる場合に前記整流回路を停止する整流回路制御手段と、前記インバータ回路に与えるゲートパターンを生成し、前記運転中の制御部から待機中の制御部に切り替わる場合に前記インバータ回路を停止し、前記交流電源が停電になる前に前記交流電源が前記主回路部の運転を行えるレベルまで復電した場合は前記位相検出手段により検出した前記交流電動機の位相に基づいた周波数指令値で前記インバータ回路を起動し、前記電圧検出手段、前記電流検出手段及び前記位相検出手段の出力に基づき速度指令値まで加速運転を行える状態になるまで前記インバータ回路の周波数指令値を補正しながら前記インバータ回路の各相の出力電流を過電流レベルより低い電流制限レベルと比較を行い該電流制限レベルに達した相に対してゲートパルスを一定期間ブロックするインバータ回路制御手段とを具備することを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するために請求項4に係る発明は、請求項3における前記インバータ回路が、中性点クランプ型インバータ回路であることを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成するために請求項5に係る発明は、交流電源からの交流電力を直流電力に変換する整流回路と、この整流回路の出力を充電するコンデンサと、前記整流回路及び前記コンデンサの直流電力を交流電力に変換し該変換電力を交流電動機に供給するインバータ回路とを有する主回路部と、この主回路部を制御する制御装置とからなる電力変換装置において、前記制御装置は、前記インバータ回路から出力される交流電圧を検出する電圧検出手段と、前記インバータ回路から出力される交流電流を各相ごとに検出する電流検出手段と、前記インバータ回路から出力される交流電圧に基づき前記交流電動機の位相を検出する位相検出手段とを備えると共に、運用と待機とが互いに設定される複数の制御部とからなり、これら複数の制御部は、前記整流回路に与える制御信号を生成すると共に前記運転中の制御部から待機中の制御部に切り替わる場合であって前記コンデンサの電圧が運転を継続できない電圧レベルに充電された状態にあって前記整流回路を停止する整流回路制御手段と、前記インバータ回路に与えるゲートパターンを生成し、前記運転中の制御部から待機中の制御部に切り替わる場合であって前記コンデンサの電圧が運転を継続できない電圧レベルに充電された状態にあって前記インバータ回路を停止し、前記交流電源が停電になる前に前記交流電源が前記主回路部の運転を行えるレベルまで復電した場合は前記位相検出手段により検出した前記交流電動機の位相に基づいた周波数指令値で前記インバータ回路を起動し、前記電圧検出手段、前記電流検出手段及び前記位相検出手段の出力に基づき速度指令値まで加速運転を行える状態になるまで前記インバータ回路の周波数指令値を補正しながら前記インバータ回路の各相の出力電流を過電流レベルより低い電流制限レベルと比較を行い該電流制限レベルに達した相に対してゲートパルスを一定期間ブロックするインバータ回路制御手段とを具備することを特徴とする。
【0018】
上記目的を達成するために請求項6に係る発明は、請求項5における前記インバータ回路が、中性点クランプ型インバータ回路であることを特徴とする。
【0019】
上記目的を達成するために請求項7に係る発明は、請求項2における前記インバータ回路制御手段が、電流制限レベルに達した相に対して一定期間零電圧を出力するようにゲート信号を制御する手段を具備することを特徴とする。
【0020】
上記目的を達成するために請求項8に係る発明は、請求項1又は2における前記インバータ回路制御手段が、電流制限レベルに達した相に対してゲートブロックする時間を他の相の電流の和が電流制限レベルよりも小さい制限解除レベルに達したときにゲートブロックを解除するように制御する手段を具備することを特徴とする。
【0021】
上記目的を達成するために請求項9に係る発明は、請求項3における前記インバータ回路制御手段が、電流制限レベルに達した相に対して零電圧を出力する時間を他の相の電流の和が電流制限レベルより小さい制限解除レベルに達したときゲートブロックを解除するように制御する手段を具備する。
【0022】
上記目的を達成するために請求項10に係る発明は、請求項5における前記インバータ回路制御手段が、電流制限レベルに達した相に対して零電圧を出力する時間を他の相の電流の和が電流制限レベルよりも小さい制限解除レベルに達したときに零電圧出力を解除するように制御する手段を具備することを特徴とする。
【0023】
以上によれば、出力電流が電流制限レベルに達した場合にインバータ回路を停止するのではなく、電流制限レベルに達した相のみをゲートブロックする。これにより、出力電流を電流制限レベルに抑制している場合の出力電圧の変動を抑えることができ、交流電動機30のモータ位相を検出することができる。そして、検出した交流電動機30のモータ位相で位相指令値を補正することで、電流制限レベルで制限しているときの位相偏差を小さくして、電流制限レベルから過電流検出レベルにあげたときに、出力電流が過電流になることが防止することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電力変換装置の好適な実施形態を、図面を参照して説明する。本発明に係る電力変換装置は、図1に示すように、整流回路11、コンデンサ60(図3,図6,図8においては直流コンデンサ12であり、図5,図7,図9においては正側直流コンデンサ15及び負側直流コンデンサ16である)、インバータ回路13,14を有する主回路部10と、この主回路部10を制御する一系統の制御装置100とからなる構成と、図2に示すように制御装置200が、第1制御部201と、第2制御部202と、制御部201,202が運転中であるか又は待機中であるかを切り替える、つまり第1制御部201と第2制御部202とを切り替える切替器203とから構成されるものとがある。ここに、第1制御部201及び第2制御部202それぞれは、制御装置100と等価な働きをするものであり、一般には、電圧検出装置42、電流検出装置45、位相検出装置43とは共通とすることができる。
【0025】
図3は、本発明に係る電力変換装置の請求項1と請求項3に対応する実施形態を示している。図1において、主回路部10は、直流コンデンサ12により平滑した直流電圧を出力する整流回路部11、この直流電圧を任意の周波数の交流電圧に変換し、交流電動機30を駆動するインバータ回路13から構成される。
【0026】
制御装置は、図1に示す制御装置100と、図2に示す第1制御部201又は第2制御部202とのいずれかであり、瞬停に対する措置だけが行われる場合は図1に示す制御装置100であり、運転中の制御部から待機中の制御部に切り替わる場合は図2に示す制御装置200である。ここでは、運転中の第1制御部201が故障して、待機中の第2制御部202に切り替わるものとする。
【0027】
ここでは、図1に示す制御装置100を例示して説明する。すなわち、制御装置100は、インバータ回路13から出力される交流電圧を検出する電圧検出装置42と、電流検出装置45と、位相検出装置43の他に、ゲート制御装置410、インバータ回路制御手段としてゲート制御装置440及び比較装置46,46Aを有する。
【0028】
ゲート制御装置410は、整流回路11に与える制御信号を生成するものであり、この他に交流電源20が瞬停等により主回路部10の運転を継続できないレベルまで低下した場合に整流回路11を停止制御する。
【0029】
インバータ回路制御手段としてゲート制御装置440及び比較装置46は、インバータ回路13に与えるゲートパターンを生成するものであり、このほかに次のように動作する。すなわち、交流電源20が瞬停等により主回路部10の運転を継続できないレベルまで低下した場合にインバータ回路13を停止し、交流電源20が停電になる前に交流電源20が主回路部10の運転を行えるレベルまで復電した場合は位相検出装置43により検出した交流電動機30の位相に基づいた周波数指令値でインバータ回路13を起動し、電圧検出装置42、電流検出装置45及び位相検出装置43の出力に基づき速度指令値まで加速運転を行える状態になるまでインバータ回路13の周波数指令値を補正しながらインバータ回路13の各相の出力電流を過電流検出レベル49より低い電流制限レベル47と比較を行い該電流制限レベル47に達した相に対してゲートパルスを一定期間ブロックする。
【0030】
ここで、図4を用いて図3に示す電力変換装置の動作例を説明する。すなわち、瞬停又は図2において運転中の制御部201から待機中の制御部202に制御切替が起きると、ゲート制御装置41が整流回路11を、ゲート制御装置44がインバータ回路13をそれぞれ停止させる。瞬停中はインバータ回路13の出力電圧を電圧検出装置42により検出し、位相検出装置43で位相を検出して、周波数指令値を補正する。復電し、かつ、位相検出装置43で検出した位相が収束したことを確認して、整流回路11とインバータ回路13を起動させる。
【0031】
このとき、インバータ回路13の出力電力と電流制限レベル47とを比較装置46で相毎に比較を行い、電流制限レベル47に達した相のみゲート制御装置44で一定期間ゲートブロックをして、出力電流を抑制する。
【0032】
以上のように本実施形態においては、出力電流が電流制限レベルに達した場合にインバータ回路13を停止するのではなく、電流制限レベルに達した相のみをゲートブロックする。
【0033】
これにより、出力電流を電流制限レベルに抑制している場合の出力電圧の変動を抑えることができ、交流電動機30のモータ位相を検出することができる。そして、検出した交流電動機30のモータ位相で位相指令値を補正することで、電流制限レベルで制限しているときの位相偏差を小さくして、電流制限レベルから過電流検出レベルにあげたときに、出力電流が過電流になることが防止することが可能となる。
【0034】
図5は、本発明に係る電力変換装置の請求項2,4,7に対応する実施形態を示しており、図3と同一部分には同一符号を付している。
【0035】
図5において、主回路部10は正側直流コンデンサ15と負側直流コンデンサ16により平滑した直流電圧を出力する整流回路11、この直流電圧を任意の周波数の交流電圧に変換し、交流電動機30を駆動する中性点クランプ型インバータ回路14から構成され、再起動時の出力電流を抑制する例である。
【0036】
図5の構成においても、図3の実施形態と同様に、瞬停又は制御切替が起きると、ゲート制御装置410が整流回路11を、ゲート制御装置440が中性点クランプ型インバータ回路14をそれぞれ停止させる。瞬停中は中性点クランプ型インバータ回路14の出力電圧を電圧検出装置42により検出し、位相検出装置43で位相を検出して、周波数指令値を補正する。復電し、かつ、位相検出装置43で検出した位相が収束したことを確認して、整流回路11と中性点クランプ型インバータ回路14を起動させる。このとき、中性点クランプ型インバータ回路14の出力電流と電流制限レベル47とを比較装置46で相毎に比較を行い、電流制限レベル47に達した相のみをゲート制御装置440で一定期間ゲートブロック又は零電圧出力をして、出力電流を抑制する。
【0037】
これにより、図3の実施形態と同様に、出力電流を電流制限レベルに抑制している場合の出力電圧の変動を抑えることができ、交流電動機30のモータ位相を検出することができる。そして、検出した交流電動機30のモータ位相で位相指令値を補正することで、電流制限レベルで制限しているときの位相偏差を小さくして、電流制限レベルから過電流検出レベルにあげたときに、出力電流が過電流となることを防止できる。
【0038】
図6は、本発明に係る電力変換装置の請求項5に対応する実施形態を示している。図6において、主回路部10は直流コンデンサ12により平滑した直流電圧を出力する整流回路部11、この直流電圧を任意の周波数の交流電圧に変換し、交流電動機30を駆動するインバータ回路13から構成され、再起動時の出力電流を抑制する例である。
【0039】
直流コンデンサ12の電圧レベルが運転を継続できない停止レベル53に充電された状態で、図2に示す制御装置200が、運転中の制御部201から待機中の制御部202に切り替わるときに、ゲート制御装置411が整流回路11を停止させ、ゲート制御装置441がインバータ回路13を停止させる。そして、インバータ回路13の出力電圧を電圧検出装置42により検出し、位相検出装置43で位相を検出して、周波数指令値を補正する。
【0040】
運転中の制御部201から待機中の制御部202に切り替わり、かつ、位相検出装置43で検出した位相が収束したことを確認して、インバータ回路13を起動する。ただし、整流回路11は直流コンデンサ12の電圧が運転が可能な復帰レベル54まで低下するまで、ゲート制御装置411でゲートブロックを行う。そして、インバータ回路13の出力電流と電流制限レベル47とを比較装置46で相毎に比較を行い、電流制限レベル47に達した相のみをゲート制御装置441で一定期間ゲートブロックをして出力電流を抑制する。
【0041】
これにより、図3,図5の実施形態と同様に、出力電流を電流制限レベルに抑制している場合の出力電圧の変動を抑えることができ、交流電動機30のモータ位相を検出することができる。そして、検出した交流電動機30のモータ位相で位相指令値を補正することで、電流制限レベルで制限しているときの位相偏差を小さくして、電流制限レベルから過電流検出レベルにあげたときに、出力電流が過電流となることを防止できる。
【0042】
図7は、本発明に係る電力変換装置の請求項6に対応する実施形態を示している。図7において、主回路部10は正側直流コンデンサ15及び負側直流コンデンサ16により平滑した直流電圧を出力する整流回路部11、この直流電圧を任意の周波数の交流電圧に変換し、交流電動機30を駆動する中性点クランプ型インバータ回路14から構成され、再起動時の出力電流を抑制する例である。
【0043】
正側直流コンデンサ15又は負側直流コンデンサ16の電圧が運転を継続できない停止レベル53に充電された状態で、運転中の制御部201から待機中の制御部202に切り替わるときに、ゲート制御装置412が整流回路11を停止させ、ゲート制御装置442がイ中性点クランプ型インバータ回路14を停止させる。そして、中性点クランプ型インバータ回路14の出力電圧を電圧検出装置42により検出し、位相検出装置43で位相を検出して、周波数指令値を補正する。運転中の制御部201から待機中の制御部202に切り替わり、かつ、位相検出装置43で検出した位相が収束したことを確認して、中性点クランプ型インバータ回路14を起動する。
【0044】
ただし、整流回路11は正側直流コンデンサ15及び負側直流コンデンサ16の電圧が運転可能な復帰レベル54まで低下するまで、ゲート制御装置412でゲートブロックを行う。そして、中性点クランプ型インバータ回路14の出力電流と電流制限レベル47とを比較装置46で相毎に比較を行い、電流制限レベル47に達した相のみをゲート制御装置442で一定期間ゲートブロックをして、の出力電流を抑制する。
【0045】
これにより、図3,図5,図6の実施形態と同様に、出力電流を電流制限レベルに抑制している場合の出力電圧の変動を抑えることができ、交流電動機30のモータ位相を検出することができる。そして、検出した交流電動機30のモータ位相で位相指令値を補正することで、電流制限レベルで制限しているときの位相偏差を小さくして、電流制限レベルから過電流検出レベルにあげたときに、出力電流が過電流となることを防止できる。
【0046】
図8は、本発明に係る電力変換装置の請求項8に対応する実施形態を示している。図8において、主回路部10は直流コンデンサ12により平滑した直流電圧を出力する整流回路11、この直流電圧を任意の周波数の交流電圧に変換し、交流電動機30を駆動するインバータ回路13から構成され、再起動時の出力電流を抑制する例である。
【0047】
瞬停又は制御切替、つまり、運転中の制御部201から待機中の制御部202に切り替わりが起きると、ゲート制御装置413が整流回路11を、ゲート制御装置443がインバータ回路13をそれぞれ停止させる。瞬停中はインバータ回路13の出力電圧を電圧検出装置42により検出し、位相検出装置43で位相を検出して、周波数指令値を補正する。
【0048】
復電し、かつ、位相検出装置43で検出した位相が収束したことを確認して、整流回路11とインバータ回路13を起動させる。このとき、インバータ回路13の出力電流と電流制限レベル47とを比較装置46で相毎に比較を行い、電流制限レベル47に達した相のみをゲート制御装置443でゲートブロックし、ゲートブロックしていない残り2相の電流の和が電流制限レベル47よりも小さい制限解除レベル48に達したときにゲートブロックを解除するように制御して、インバータ回路13の出力電流を抑制する。
【0049】
これにより、図3,図5〜図7の実施形態と同様に、出力電流を電流制限レベルに抑制している場合の出力電圧の変動を抑えることができ、交流電動機30のモータ位相を検出することができる。そして、検出した交流電動機30のモータ位相で位相指令値を補正することで、電流制限レベルで制限しているときの位相偏差を小さくして、電流制限レベルから過電流検出レベルにあげたときに、出力電流が過電流となることを防止できる。
【0050】
図9は、本発明に係る電力変換装置の請求項9と請求項10に対応する実施形態を示している。図9において、主回路部10は直流コンデンサ12により平滑した直流電圧を出力する整流回路11、この直流電圧を任意の周波数の交流電圧に変換し、交流電動機30を駆動する中性点クランプ型インバータ回路14から構成され、再起動時の出力電流を抑制する例である。
【0051】
瞬停又は制御切替、つまり、運転中の制御部201から待機中の制御部202に切り替わりが起きると、ゲート制御装置414が整流回路11を、ゲート制御装置444が中性点クランプ型インバータ回路14をそれぞれ停止させる。瞬停中は中性点クランプ型インバータ回路14の出力電圧を電圧検出装置42により検出し、位相検出装置43で位相を検出して、周波数指令値を補正する。復電し、かつ、位相検出装置43で検出した位相が収束したことを確認して、整流回路11と中性点クランプ型インバータ回路14を起動させる。
【0052】
このとき、中性点クランプ型インバータ回路14の出力電流と電流制限レベル47とを比較装置46で相毎に比較を行い、電流制限レベル47に達した相のみをゲート制御装置44でゲートブロック又は零電圧出力し、ゲートブロック又は零電圧出力していない残り2相の電流の和が電流制限レベル47よりも小さい制限解除レベル48に達したときにゲートブロック又は零電圧出力を解除するように制御して、インバータ回路14の出力電流を抑制する。
【0053】
これにより、図3,図5〜図8の実施形態と同様に、出力電流を電流制限レベルに抑制している場合の出力電圧の変動を抑えることができ、交流電動機30のモータ位相を検出することができる。そして、検出した交流電動機30のモータ位相で位相指令値を補正することで、電流制限レベルで制限しているときの位相偏差を小さくして、電流制限レベルから過電流検出レベルにあげたときに、出力電流が過電流となることを防止できる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、瞬停及び制御切替が発生して再起動する場合、インバータ回路の出力電流を抑制することにより、装置を停止することなく、運転が継続され得る電力変換装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電力変換装置の制御装置の一例を示す図。
【図2】本発明に係る電力変換装置の制御装置の他例を示す図。
【図3】本発明の請求項1,3に対応する電力変換装置の実施形態の構成図。
【図4】同実施形態の作用を説明するための波形図。
【図5】本発明の請求項2,4,7に対応する電力変換装置の実施形態の構成図。
【図6】本発明の請求項5に対応する電力変換装置の実施形態の構成図。
【図7】本発明の請求項6に対応する電力変換装置の実施形態の構成図。
【図8】本発明の請求項8に対応する電力変換装置の実施形態の構成図。
【図9】本発明の請求項9,10に対応する電力変換装置の実施形態の構成図。
【図10】従来の電力変換装置の一例の構成図。
【符号の説明】
10…主回路部 11…整流回路
12…直流コンデンサ 13…インバータ回路
14…中性点クランプ型インバータ回路
15…正側直流コンデンサ 16…負側直流コンデンサ
20…三相交流電源 30…三相交流電動機
41…ゲート制御装置 42…電圧検出装置
43…位相検出装置 44…ゲート制御装置
45…電流検出装置 46,46A…比較装置
47…電流制限レベル 48…制限解除レベル
49…過電流検出レベル 50…電流監視レベル
51…電圧検出装置 52…比較装置
53…停止レベル 54…復帰レベル
100,200…制御装置 201,202…制御部
410,411,412,413,414…ゲート制御装置
440,441,442,443,444…ゲート制御装置

Claims (10)

  1. 交流電源からの交流電力を直流電力に変換する整流回路と、この整流回路の出力を充電するコンデンサと、前記整流回路及び前記コンデンサの直流電力を交流電力に変換し該変換電力を交流電動機に供給するインバータ回路とを有する主回路部と、
    この主回路部を制御する制御装置とからなる電力変換装置において、
    前記制御装置は、
    前記インバータ回路から出力される交流電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記インバータ回路から出力される交流電流を各相ごとに検出する電流検出手段と、
    前記インバータ回路から出力される交流電圧に基づき前記交流電動機の位相を検出す
    位相検出手段と、
    前記整流回路に与える制御信号を生成すると共に前記交流電源が前記主回路部の運転を継続できないレベルまで低下した場合に前記整流回路を停止する整流回路制御手段と、
    前記インバータ回路に与えるゲートパターンを生成し、前記交流電源が前記主回路部の運転を継続できないレベルまで低下した場合に前記インバータ回路を停止し、前記交流電源が停電になる前に前記交流電源が前記主回路部の運転を行えるレベルまで復電した場合は前記位相検出手段により検出した前記交流電動機の位相に基づいた周波数指令値で前記インバータ回路を起動し、前記電圧検出手段、前記電流検出手段及び前記位相検出手段の出力に基づき速度指令値まで加速運転を行える状態になるまで前記インバータ回路の周波数指令値を補正しながら前記インバータ回路の各相の出力電流を過電流レベルより低い電流制限レベルと比較を行い該電流制限レベルに達した相に対してゲートパルスを一定期間ブロックするインバータ回路制御手段と
    を具備することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記インバータ回路は、中性点クランプ型インバータ回路であることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 交流電源からの交流電力を直流電力に変換する整流回路と、
    この整流回路の出力を充電するコンデンサと、
    前記整流回路及び前記コンデンサの直流電力を交流電力に変換し該変換電力を交流電動機に供給するインバータ回路とを有する主回路部と、この主回路部を制御する制御装置とからなる電力変換装置において、
    前記制御装置は、前記インバータ回路から出力される交流電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記インバータ回路から出力される交流電流を各相ごとに検出する電流検出手段と、前記インバータ回路から出力される交流電圧に基づき前記交流電動機の位相を検出する位相検出手段とを備えると共に、運用と待機とが互いに設定される複数の制御部とからなり、
    これら複数の制御部は、前記整流回路に与える制御信号を生成すると共に前記運転中の制御部から待機中の制御部に切り替わる場合に前記整流回路を停止する整流回路制御手段と、
    前記インバータ回路に与えるゲートパターンを生成し、前記運転中の制御部から待機中の制御部に切り替わる場合に前記インバータ回路を停止し、前記交流電源が停電になる前に前記交流電源が前記主回路部の運転を行えるレベルまで復電した場合は前記位相検出手段により検出した前記交流電動機の位相に基づいた周波数指令値で前記インバータ回路を起動し、前記電圧検出手段、前記電流検出手段及び前記位相検出手段の出力に基づき速度指令値まで加速運転を行える状態になるまで前記インバータ回路の周波数指令値を補正しながら前記インバータ回路の各相の出力電流を過電流レベルより低い電流制限レベルと比較を行い該電流制限レベルに達した相に対してゲートパルスを一定期間ブロックするインバータ回路制御手段とを具備することを特徴とする電力変換装置。
  4. 前記インバータ回路は、中性点クランプ型インバータ回路であることを特徴とする請求項3記載の電力変換装置。
  5. 交流電源からの交流電力を直流電力に変換する整流回路と、
    この整流回路の出力を充電するコンデンサと、
    前記整流回路及び前記コンデンサの直流電力を交流電力に変換し該変換電力を交流電動機に供給するインバータ回路とを有する主回路部と、
    この主回路部を制御する制御装置とからなる電力変換装置において、
    前記制御装置は、前記インバータ回路から出力される交流電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記インバータ回路から出力される交流電流を各相ごとに検出する電流検出手段と、前記インバータ回路から出力される交流電圧に基づき前記交流電動機の位相を検出する位相検出手段とを備えると共に、
    運用と待機とが互いに設定される複数の制御部とからなり、これら複数の制御部は、前記整流回路に与える制御信号を生成すると共に前記運転中の制御部から待機中の制御部に切り替わる場合であって前記コンデンサの電圧が運転を継続できない電圧レベルに充電された状態にあって前記整流回路を停止する整流回路制御手段と、
    前記インバータ回路に与えるゲートパターンを生成し、前記運転中の制御部から待機中の制御部に切り替わる場合であって前記コンデンサの電圧が運転を継続できない電圧レベルに充電された状態にあって前記インバータ回路を停止し、前記交流電源が停電になる前に前記交流電源が前記主回路部の運転を行えるレベルまで復電した場合は前記位相検出手段により検出した前記交流電動機の位相に基づいた周波数指令値で前記インバータ回路を起動し、前記電圧検出手段、前記電流検出手段及び前記位相検出手段の出力に基づき速度指令値まで加速運転を行える状態になるまで前記インバータ回路の周波数指令値を補正しながら前記インバータ回路の各相の出力電流を過電流レベルより低い電流制限レベルと比較を行い該電流制限レベルに達した相に対してゲートパルスを一定期間ブロックするインバータ回路制御手段とを具備することを特徴とする電力変換装置。
  6. 前記インバータ回路は、中性点クランプ型インバータ回路であることを特徴とする請求項5記載の電力変換装置。
  7. 前記インバータ回路制御手段は、電流制限レベルに達した相に対して一定期間零電圧を出力するようにゲート信号を制御する手段を具備することを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  8. 前記インバータ回路制御手段は、電流制限レベルに達した相に対してゲートブロックする時間を他の相の電流の和が電流制限レベルよりも小さい制限解除レベルに達したときにゲートブロックを解除するように制御する手段を具備することを特徴とする請求項1又は2記載の電力変換装置。
  9. 前記インバータ回路制御手段は、電流制限レベルに達した相に対して零電圧を出力する時間を他の相の電流の和が電流制限レベルより小さい制限解除レベルに達したときゲートブロックを解除するように制御する手段を具備することを特徴とする請求項3記載の電力変換装置。
  10. 前記インバータ回路制御手段は、電流制限レベルに達した相に対して零電圧を出力する時間を他の相の電流の和が電流制限レベルよりも小さい制限解除レベルに達したときに零電圧出力を解除するように制御する手段を具備することを特徴とする請求項5記載の電力変換装置。
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