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JP3646575B2 - 仮設サポート工法および仮設サポート装置 - Google Patents

仮設サポート工法および仮設サポート装置 Download PDF

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JP3646575B2
JP3646575B2 JP20582599A JP20582599A JP3646575B2 JP 3646575 B2 JP3646575 B2 JP 3646575B2 JP 20582599 A JP20582599 A JP 20582599A JP 20582599 A JP20582599 A JP 20582599A JP 3646575 B2 JP3646575 B2 JP 3646575B2
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temporary support
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steel
lower floor
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JP20582599A
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一 斎藤
巌 鶴谷
靖司 穐山
雅彦 中村
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Kajima Corp
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Kajima Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物のレトロフィット免震工事などにおいて、既存の柱を切断したときの上部建物荷重を支える場合に用いられる仮設サポート工法および仮設サポート装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建物中間階のレトロフィット免震工事においては、従来、図3に示すように、既存の柱を免震装置とジャッキが納まる大きさまで拡径し、ジャッキを下階の梁で受ける施工法が一般的である。
【0003】
即ち、▲1▼免震を施す階の柱1を柱脚部から必要高さまで補強し、柱下部1aに柱拡径部3を形成し、▲2▼必要に応じて柱梁接合部4を補強し、▲3▼柱拡径部3と柱梁接合部4との間に複数のジャッキ5等を配置し、このジャッキ5等で上部の軸力を支持し、▲4▼柱頭部(上階梁下)1bを切除し、▲5▼柱を切除した部分に免震装置6を設置し、▲6▼ジャッキ5等を撤去して免震工事を終了する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来の施工法では、柱を拡大補強するため、手間がかかり、柱の拡大部分の荷重およびジャッキ荷重が下階の梁にかかるため、下階梁の補強が必要になる場合が多い。また、工事終了後も、柱回りに余分な拡大部分が残り、部屋の有効面積が減る。それを避けるためには、工事の後、拡大部分を削るなどしなければならず、手間がかかる。
【0005】
本発明は、前述のような問題点を解消すべくなされたもので、その目的は、建物のレトロフィット免震工事等において、鉄骨フレームの簡単な取付作業だけで上部建物荷重を支えることができ、また従来の下階梁の補強が不要となり、さらに部屋の有効面積の減少も解消することができる仮設サポート工法および仮設サポート装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の仮設サポート工法は、既存の柱に側面視直角三角形の鉄骨フレームをその斜辺が下階の柱を指向するように、かつ柱を両側から挟むように取付け、柱を切断したときの上部建物荷重を前記鉄骨フレームを介して下階の柱に伝えることを特徴とする(請求項1)。
【0007】
本発明の仮設サポート装置は、支柱と受け梁と斜材とから側面視直角三角形に形成された鉄骨フレームを既存の柱に前記斜材が下階の柱を指向するように、かつ、柱を両側から挟むように、着脱可能に取付けて構成されていることを特徴とする(請求項2)。
【0008】
柱への鉄骨フレームの取付けには、例えばPC鋼棒とナットを使用し、支柱の上部にPC鋼棒受け梁をその両端部が柱の側面から突出するように設け、鉄骨フレームをその支柱が柱の側面に沿って位置するように、また柱を両側から挟むように配置し、柱を挟んで位置する前記PC鋼棒受け梁の端部同士をPC鋼棒とナットで締結し、鉄骨フレームを柱に対して取付け・取外し可能とする。
【0009】
鉄骨フレームの支柱の上部から反柱側へ突出するジャッキ受け梁の先端部にはジャッキや仮設支柱等を配置し、柱頭部を切除した後、上部建物荷重を支持する。この鉄骨フレームは、柱の両側に配設して一対としてもよいし、一対のものを直交する2方向に配設して2組としてもよい。
【0010】
以上のような構成において、柱下部に一対の鉄骨フレームを抱き合わせ、上階の柱梁接合部と鉄骨フレームの間にジャッキ等を配設し、ジャッキ等と鉄骨フレームで上部建物荷重を支持した状態で柱頭部を切除し、切除した部分に免震装置を配置し、その後、ジャッキ等を撤去し、鉄骨フレームを取り外す。上部建物荷重は、ジャッキ・鉄骨フレームの斜材を介して下階の柱と梁の隅角部を通って下階の柱に伝えられるため、下階の梁には殆ど力が伝わらず、従来における下階の梁の補強が不要となる。また、鉄骨フレームを取付けるだけでよいため、従来の手間のかかる柱の拡径作業を無くすことができる。さらに、工事が終了すれば、鉄骨フレームを取外すことができ、部屋の有効面積の減少も解消される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施の形態に基づいて説明する。図1は本発明の仮設サポート装置の1例を示したものである。図2はジャッキの台数を増やした場合の例を示したものである。
【0012】
図1において、本発明の仮設サポート装置10は、既存の柱1の柱下部1aの両側に、ジャッキ受けのための側面視直角三角形の鉄骨フレーム11をそれぞれ配置し、これら鉄骨フレーム11,11同士をPC鋼棒12とナット13・座金14により連結することで柱1に対して取付け・取外しできるように構成されている。
【0013】
鉄骨フレーム11は、支柱15と、PC鋼棒受け梁16と、ジャッキ受け梁17と、斜材18と、サポート装置脚部19からなり、支柱15,ジャッキ受け梁17,斜材18がそれぞれ直角三角形の長辺,短辺,斜辺を構成するようにされている。
【0014】
支柱15は、左右一対で配置したH形鋼等からなり、上面に断面角形鋼材等からなるPC鋼棒受け梁16が一体的に取付けられ、下面に断面L字形の鋼板等からなるサポート装置脚部19が一体的に取付けられている。ジャッキ受け梁17は、左右一対の支柱15,15に対応させて配置した左右一対のH形鋼等からなり、基部をPC鋼棒受け梁16の側面に一体的に取付けることで水平に突出させ、連結した先端部の上にジャッキ5が設置される。
【0015】
斜材18は、一対の支柱15,15に対応させて配置した左右一対のH形鋼等からなり、ジャッキ受け梁17の先端部と支柱15の下部を連結する。この斜材18は、鉄骨フレーム11を柱に組み付けた時に、そのゲージラインLがジャッキ荷重の作用点aと柱1と床7の隅角点bを通るように配設し、上部の建物荷重が下階の柱1に伝達されるようにする。
【0016】
PC鋼棒受け梁16は、その両端部が柱1の両側面から突出するような長さとし、この突出部にPC鋼棒12を貫通させ、PC鋼棒12の先端部にナット13をねじ込み、対向するPC鋼棒受け梁16,16同士を締結することで、一対の鉄骨フレーム11,11を柱下部1aに抱き合わせる。
【0017】
以上のような構成の仮設サポート装置10を使用して、次のような手順で、レトロフィット免震工事を行う。
(1) 免震装置を取付ける既存の柱1の柱下部1aに一対の鉄骨フレーム11,11を一対のPC鋼棒12,12により固定し、必要に応じて上階の柱梁接合部を補強する。
【0018】
(2) 上階の柱梁接合部と一対のジャッキ受け梁17,17の先端部との間にジャッキ5を配設し、このジャッキ5をジャッキアップして上部建物荷重を支持する。
【0019】
(3) ジャッキアップした状態で柱頭部1b(上階梁下)の上と下を鋸断機等により切断し、柱頭部1bを取り去る。この(2),(3) の状態において、上部建物の荷重は斜材18を介して下階の柱1と梁2の隅角部を通って下階の柱1に伝えられるため、下階の梁2には殆ど力が伝わらず、従来における下階の梁2の補強が不要となる。
【0020】
(4) 柱頭部1bを取り去った部分に免震装置6を配置し、ジャッキ5を撤去する。鉄骨フレーム11,11も取り外し、他の箇所の工事に転用する。なお、柱頭部1bを切除した柱下部1aはキャンチ(片持ち)柱となるため、補強が必要になる場合があるが、この場合でも、補強のための拡大は必要最小限のものとすることができる。
【0021】
以上はジャッキ5を2台用いる例であるが、図2に示すように、ジャッキ5を4台用いることもできる。ジャッキ5を4台用いる理由としては、▲1▼下階の大梁の耐力が小さく、柱軸力を分散させる必要がある場合、▲2▼上階の柱軸力が大きく、下階の大梁の耐力が不足するため、柱軸力を分散させる必要がある場合などである。
【0022】
この場合、図2に示すように、図1の鉄骨フレーム11,11と直交する方向に鉄骨フレーム11’,11’を配設すればよい。この鉄骨フレーム11’には、鉄骨フレーム11と同じ構成のものを用いるが、2方向のPC鋼棒が互いに干渉しないように、支柱15’の長さを若干長くし、PC鋼棒受け梁16の上にPC鋼棒受け梁16’が載るようにする。この場合も、上部建物の荷重が斜材を介して下階の柱1に伝えられるが、4台のジャッキ5,5,5’,5’により4方に分散させることができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、以上のような構成からなるので、次のような効果を奏することができる。
【0024】
(1) 上部建物荷重を鉄骨フレームの斜材を介して下階の柱と梁の隅角部を通って下階の柱に伝えるようにしたため、下階の梁には殆ど力が伝わらず、従来における下階の梁の補強が不要となる。
【0025】
(2) 鉄骨フレームを取付けるだけでよいため、従来の手間のかかる柱の拡径作業を無くすことができ、下階の梁の補強が不要となることと相まって、工期の短縮およびコストの低減を図ることができる。
【0026】
(3) 工事が終了すれば、鉄骨フレームを取外すことができ、部屋の有効面積の減少を解消することことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の仮設サポート装置の1例であり、(a) は平面図、(b) は立面図、(c) は横断面図である。
【図2】本発明の仮設サポート装置のジャッキの台数を増やした場合の例であり、(a) は平面図、(b) は立面図である。
【図3】従来のレトロフィット免震工事における施工法を工程順に示す立面図である。
【符号の説明】
1……柱
1a…柱下部
1b…柱頭部
2……梁
3……柱拡径部
4……柱梁接合部
5……ジャッキ
6……免震装置
7……床
10……仮設サポート装置
11……鉄骨フレーム
12……PC鋼棒
13……ナット
14……座金
15……支柱
16……PC鋼棒受け梁
17……ジャッキ受け梁
18……斜材
19……サポート装置脚部

Claims (2)

  1. 既存の柱に側面視直角三角形の鉄骨フレームをその斜辺が下階の柱を指向するように、かつ柱を両側から挟むように取付け、柱を切断したときの上部建物荷重を前記鉄骨フレームを介して下階の柱に伝えることを特徴とする仮設サポート工法。
  2. 支柱と受け梁と斜材とから側面視直角三角形に形成された鉄骨フレームを既存の柱に前記斜材が下階の柱を指向するように、かつ、柱を両側から挟むように、着脱可能に取付けて構成されていることを特徴とする仮設サポート装置。
JP20582599A 1999-07-21 1999-07-21 仮設サポート工法および仮設サポート装置 Expired - Lifetime JP3646575B2 (ja)

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JP2001032533A JP2001032533A (ja) 2001-02-06
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