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JP3645010B2 - 内視鏡洗滌装置 - Google Patents

内視鏡洗滌装置 Download PDF

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JP3645010B2
JP3645010B2 JP21931795A JP21931795A JP3645010B2 JP 3645010 B2 JP3645010 B2 JP 3645010B2 JP 21931795 A JP21931795 A JP 21931795A JP 21931795 A JP21931795 A JP 21931795A JP 3645010 B2 JP3645010 B2 JP 3645010B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内視鏡の流体用管路を洗滌する内視鏡洗滌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は生体内に挿入して内視鏡検査に使用されるため、使用後には洗滌液で洗滌し、かつ消毒液で消毒する等して次の使用時には再び清浄な状態で使用される。この場合、内視鏡には送気管路、送水管路、吸引管路等の流体を流したり、吸引したりするための管路が設けてあり、このような管路は内視鏡の外表面よりも洗滌することが困難であり、これらの管路を洗滌するために内視鏡洗滌装置或いは管路洗滌装置が一般的に使用される。
【0003】
図33は従来の内視鏡の管路洗滌装置を示す。この図33は実公昭2−94503に示された洗滌装置200である。この洗滌装置200においては、洗滌作業時にユーザが洗滌装置200を取り扱うさいの、作業性が十分に考慮なされていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、洗滌装置200においては洗滌液を吸入する吸入側管路201と洗滌液を内視鏡の管路内部に送り込む送液側管路202の長さを十分に配慮しないと、洗滌作業時に管路の長さが不十分であったり、管路が長すぎたりして洗滌作業の作業性が悪くなるという問題がある。
【0005】
本発明は上述した点にかんがみてなされたもので、洗滌作業時に作業効率を向上できる管路長を備えた内視鏡用洗滌装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡洗滌装置は、洗滌槽内に配置される内視鏡を洗滌するための内視鏡洗滌装置であって、前記洗滌槽内に配置されて流体を吸入する吸引部を一端に有する吸入管路と、洗滌対象である内視鏡の管路に一端が接続され、当該内視鏡管路に流体を排出する為の排出管路と、前記吸入管路と前記排出管路の夫々の他端を連通する連通路と、前記連通路に設けられ前記流体を吸入または排出する器具が接続される口金に対する前記吸入管路と前記排出管路との連通状態を選択的に切り替える弁体と、を備え、前記吸入管路の長さを、前記排出管路の長さ以上に設定したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図10は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態の内視鏡洗滌装置を内視鏡2に取り付けた状態で模式的に示し、図2は吸引側洗滌管路と送気送水側洗滌管路付近の外観を示し、図3(A)は吸引側洗滌管路の内部構造を示し、図3(B)は図3(A)のA−A線断面を示し、図4(A)は送気送水側洗滌管路の内部構造を示し、図4(B)は図4(A)のB−B線断面を示し、図5は送水管及び加圧管に取り付けたコネクタプラグの一部を断面図及び斜視図で示し、図6はプレートに書かれた絵を示し、図7は吸引側及び送気送水側逆止弁を接続するリブ付近とその断面図を示し、図8は吸引側逆止弁にシリンジを接続してシリンジ内に洗浄液を入れる動作を説明図で示し、図9はシリンジ内部を加圧して洗滌液を内視鏡の吸引管路側に送り込む動作を示し、図10は内視鏡を洗滌する様子を示す。
【0008】
図1に示す第1の実施の形態の内視鏡洗滌装置1は内視鏡2に着脱自在で取り付けできる。内視鏡2は、細長の挿入部3と、この挿入部3の後端に形成された太幅の操作部4と、この操作部4から延出されたユニバーサルコード5と、このユニバーサルコード5の末端に設けられたコネクタ6とから構成される。
【0009】
この内視鏡2には、流体管路として吸引を行うための吸引管路7と送気を行うための送気管路8,8′と、送水を行うための送水管路13、13′とが設けられている。吸引管路7は挿入部3の先端部で開口して、吸引を行う吸引管路先端開口84を形成している。また、送気管路8、8′と送水管路13、13′は操作部4内の送気送水シリンダ73を介して接続されている。つまり、挿入部3側の送気管路8′と送水管路13′は送気送水シリンダ73を介してユニバーサルコード5側に延びる送気管路8と送水管路13にそれぞれ接続されている。
また、送気管路8′と送水管路13′は挿入部3の先端側で合流し、対物レンズ系64の外表面に対向するノズル189に接続されている。
【0010】
また、この内視鏡2内には照明光を伝送する図示しないライトガイドが挿通され、このライトガイドはユニバーサルコード5の末端部のコネクタ6に一方の端部が突出して形成され、この突出する端部を光源装置に接続することにより、光源装置内部のランプで発生した照明光が供給され、この供給された照明光を伝送し、挿入部3の先端の照明窓に固定した先端面から(伝送した照明光を)出射する。
【0011】
この照明窓に隣接して観察窓が形成され、この観察窓には対物レンズ系64が取り付けられており、この対物レンズ系64により照明光で照明された患部などの被写体の像を結ぶ。この結像位置にはCCD等の固体撮像素子が配置され、この固体撮像素子により光電変換され、固体撮像素子と信号ケーブルで接続されたビデオプロセッサなどの信号処理手段により信号処理されて標準的な映像信号が生成され、図示しないカラーモニタに内視鏡画像を表示する。
【0012】
上記挿入部3内に配置された吸引管路7は挿入部3の後端ないし操作部4の前端付近で2本に分岐し、一方は操作部4側に延出され、他方は鉗子口金101に連通している。この鉗子口金101には開口89を設けた鉗子口栓76を着脱自在で取り付けることができる。
【0013】
また、操作部4側に延びる吸引管路7は操作部4において、吸引シリンダ74を介してユニバーサルコード5側に延出されている。この吸引シリンダ74は開口部で外部(大気)に開口する。そして、シリンダプラグ75の装着により開口部は小さな隙間104で外部に連通する。
【0014】
操作部4の送気送水シリンダ73はその開口部で外部(大気)に開口し、シリンダプラグ75の装着によりその開口部は小さな隙間105により外部に連通する。
また、コネクタ6には吸引管路7の端部である吸引口金11、送水管路13の端部である送水管14、送気管路8の分岐部85で分岐した一方の端部である送気管15と他方の端部である加圧管16がそれぞれ設けられている。
【0015】
本実施の形態の大きな特徴は内視鏡2のコネクタ6の吸引口金11と送気管15に一方の端部がそれぞれ接続され、洗滌液を送液(排出)する吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18はそれぞれの他端が逆止弁19、45にそれぞれ接続され、それぞれ1対のボール弁33、34を内蔵した各逆止弁19、45でそれぞれシリンジ77が接続されるシリンジ口金32、32と、洗滌槽内に配置される吸引部25にそれぞれ接続され、洗滌液を吸引(吸入)する吸引側吸引チューブ20及び送気送水側吸引チューブ44とにそれぞれ分岐し、洗滌の作業性を向上するために、吸引側吸引チューブ20及び送気送水側吸引チューブ44の長さを吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18のうち、短い方よりは長くなっている。
【0016】
次に内視鏡洗滌装置1の詳細構造を述べる。
内視鏡洗滌装置1には内視鏡2の吸引管路7へ洗滌液を送液する時に使用する吸引側洗滌管路17と、送気管路8、8′、送水管路13、13′へ洗滌液を送液する時に使用する送気送水側洗滌管路18が設けられている。吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18は内視鏡洗滌装置1の流体(具体的には洗滌液)を内視鏡2の吸引管路7側及び送気管路8、8′、送水管路13、13′側に排出する排出管路の機能を有する。
本実施の形態では吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18は互いに独立した管路構成になっている。
【0017】
図3(A)に示すように吸引側洗滌管路17の上流側(図3(A)では右側)の端部には吸引側逆止弁19が設けられている。吸引側逆止弁19は2つに分岐し、流体を吸引(或いは吸入)する吸引側の口金22にはテーパ部71が設けら、他方のシリンジ口金32にはシリンジ77が着脱自在で接続される。また、送液側(或いは排出側)の口金26にもテーパ部71が設けられている。
【0018】
このテーパ部71には樹脂成形時に発生するパーティングラインが形成されないようにしてある。このため、通常パーティングラインが原因で発生する、チューブと口金の間のすき間が生じない。つまり、この口金22に接続される吸引側吸引チューブ20と、この口金22の密着性が高く、吸引側吸引チューブ20と口金22の間のすき間が生じない構造になっている。
【0019】
さらに吸引側吸引チューブ20にはTFE、PTFE、FEPなどの高圧蒸気減菌3可能な樹脂からなる熱収縮チューブである固定チューブ23が収縮した状態でかぶせてある。この固定チューブ23を被せることにより、吸引側吸引チューブ20と口金22の密着性はさらに高められている。
【0020】
固定チューブ23の端部は一端が吸入側吸引チューブ20と同じ位置に固定されるとともに、もう一端は口金22の端部と同じかそれより1mm程度はみ出した位置に(つまり固定チューブ23の端部は口金22の端部から0〜1mm程度、吸引側吸引チューブ20に延出して)固定されている。また、固定チューブ23の収縮時の肉厚は吸引吸引チューブ20の肉厚よりも薄いため、外観上段差が目立たないと言える。
ここで述べた吸引側吸引チューブ20と口金22の接続部の構造は本実施の形態における他の全てのチューブと口金の接続部においても適用されている。
【0021】
一端が口金22に接続され、シリンジ77に洗滌液を吸入させるための吸引側吸引チューブ20の他端には、PP、PA、POM、PE、PBT、PPS、PS、SAN、ABS、PMMA、PC、変性PPO、PSU、PEEKなどの硬質樹脂でできた吸引部25がその口金24を介して接続されている。
【0022】
後述するように洗滌槽内に沈められ、洗滌液を吸引する吸引口21が設けられた吸引部25は、特にPSU、PEEKで作ることにより高圧蒸気減菌に対する耐性をもたせることができる。吸引部25に設けた口金24と吸引側吸引チューブ23の接続部には、前記口金22と同様に前記固定チューブ23が設けられている。また、吸引側吸引チューブ20の内径は0.5〜3mm程度である。さらに長さは300〜600mm程度である。
【0023】
通常、内視鏡の管路内部に送水(送液)を行う場合に使用するシリンジは、30ccシリンジが作業性が良いことが知られている。吸引側吸引チューブ20をこのような管路の内径および長さにすることで、後ほど説明する送水の動作を行う時に、シリンジ77の内部に吸引される吸引側吸引チューブ20内部の空気の量を最大でも、シリンジ77の体積の半分程度に抑えることができる。
このため、送水作業時の管路内部の気泡が少なく、効率のよい洗滌作業ができる。
【0024】
ここで、吸引側逆止弁19の構造を説明する。この吸引側逆止弁19にはルアー口金付きのシリンジ77(図1或いは図8等参照)を接続できるシリンジ口金32が設けられている。このシリンジ口金32の内面には注射器テーパ面98が設けられている。
【0025】
また、この吸引側逆止弁19の内部にはステンレスなどの金属、またはPP、PA、POM、PE、PBT、PPS、PS、SAN、ABS、PMMS、PC、変性PPO、PSU、PEEKなどの硬質樹脂でできた1対のボール弁33及びボール弁34が設けられている。ボール弁33、34は、特にPEEK、PSUで作製することにより高圧蒸気減菌に対する耐性を持たせることができる。
【0026】
ボール弁33の収納部は、口金22の端部側がボール弁33の球面と接するテーパ面116が形成され、このテーパ面116にボール弁33が接する状態では吸引側吸引チューブ20と吸引側逆止弁19とが連通することを気密及び水密的に遮断する。また、口金22と反対側の吸引側逆止弁19側にはテーパ面に突起114を設けてボール弁33が接する状態でも、突起114に隣接する凹部で隙間115を形成し、この隙間115により吸引側吸引チューブ20と吸引側逆止弁19側とが連通する状態を維持する。
【0027】
吸引側逆止弁19の送液側には、口金26を介してシリコンゴムなどの柔らかい材質からなる吸引側送水チューブ27が接続されている。吸引側送水チューブ27の内径および肉厚は前記の吸引側吸引チューブ20と等しい。口金26と吸引側送水チューブ27の接続部には前記固定チューブ23が設けられている。
【0028】
吸引側送水チューブ27と吸引側吸引チューブ20は吸引側逆止弁19の内部で連通路123を介して連通している。
【0029】
また、ボール弁34の収納部も口金26の端部のテーパ面には突起118が形成されており、ボール弁34が接する状態でも突起118に隣接する凹部で隙間119が形成され、この隙間119により吸引側送水チューブ27側と吸引側逆止弁19側とを連通する状態を維持する。また、この口金26の反対側の吸引側逆止弁19側にはテーパ面113が形成されており、このテーパ面113にボール弁34が接する状態では吸引側送水チューブ27側と吸引側逆止弁19側とを気密及び水密的に遮断する。
【0030】
一端が口金26に接続された吸入側送水チューブ27の他端には、チューブ接続部材28を介して、吸引側送水チューブ27と同じ材質からなり、その内径が吸入側送水チューブ27よりも大きな吸引側送水チューブ29が接続されている。これは、吸引口金11の外形が吸引側送水チューブ27の内径よりも大きく、吸引側送水チューブ27の弾性変形だけでは吸引口金11に吸引側送水チューブ27を取り付けることができないため、吸引側送水チューブ27よりも内径の大きな吸引側送水チューブ29がチューブ接続部材28を介して接続するようにしている。吸引側送水チューブ29は、弾性変形することで、吸引口金11に接続される。チューブ接続部材28の内部管路70は内部で内径が変化し、吸引側送水チューブ27と吸引側送水チューブ29とを連通する連通路35を形成している。
【0031】
また、吸引側送水チューブ27と吸引側送水チューブ29がチューブ接続部材28と接続される部分には、吸引側送水チューブ27と吸引側送水チューブ29がチューブ接続部材28に密着した状態で接続されるように吸引側送水チューブ27とチューブ接続部材28の外側にそれぞれ固定チューブ23が設けられている。これにより吸引側送水チューブ27と吸引側送水チューブ29のズレも防止できる。
【0032】
また、チューブ接続部材28は、後述するコネクタプラグ50やプレート62なども接続されており、チューブ以外の物も接続する手段として利用される。吸引側送水チューブ27と吸引側送水チューブ29をチューブ接続部材28で接続したことで、内径の大きな吸引側送水チューブ29の長さを短くするとともに、吸引側洗滌管路17の内部の体積を減らすことができるので、洗滌作業時に、内視鏡の吸引管路7内部に送り込まれる空気の量を減らすことができる。
【0033】
チューブ接続部材28にはリング30を固定するためのリブ31が設けられている。このチューブ接続部材28のA−A線の横断面を図3(B)に示す。
リング30はチューブ接続部材28に対して固定されるので、リング30に他の部材を接続すれば、おのずと洗滌装置1に他の部材を容易かつ確実に取り付けることができることになる。
【0034】
本実施の形態ではチューブ接続部材28に、鎖61がリング30を介して接続されている。鎖61の他端にはステンレスなどの金属、またはPP、PA、POM、PE、PBT、PPS、PS、SAN、ABS、PMMA、PC、変性PPO、PSU、PEEKなどの硬質樹脂でできた板状の部材であるプレート62が接続されている。プレート62は特にPEEK、PSU、で作ることにより高圧蒸気減菌が可能となる。
【0035】
プレート62の材質は、水よりも比重が大きいため、水中に水没させることができる。プレート62の表面には、図6に示すように内視鏡洗滌装置の使用方法を説明した絵63を表示してある。本実施例においては、使用方法を絵63によって表示したが、プレート62には使用方法を文章などで表記したり、また表記にあたって複数の色を使用してもよい。
【0036】
また、この絵63は各種の薬液、高圧蒸気減菌などに耐えられるポリウレタン系の塗料で描くことが望ましい。さらに、この絵63の線の太さは、視認性の点から0.5〜2mm程度の太さが望ましい。
プレート62に使用方法を示した絵63を示したので、ユーザが洗滌具の使用方法を容易に認識することができる。
【0037】
チューブ接続部材28にリング30を接続するとともに、このリング30に鎖60および鎖61を接続し、鎖60と61にはそれぞれプレート62とコネクタプラグ50を接続した。これにより、プレート62やコネクタプラグ50が他の部材とバラバラにならないので紛失防止の効果がある。
【0038】
図5(A)はコネクタプラグ50を送水管14および加圧管16に取り付けた状態の断面図を示し、図5(B)は斜視図で示す。図5(A)に示すようにコネクタプラグ50はシリコンゴム等の高圧蒸気減菌に耐性のある弾性体49から形成され内部には、SUSなどの金属からなるインサート部材51、インサート部材52、インサート部材53が一体的に形成されている。
【0039】
インサート部材52およびインサート部材5があるため、コネクタプラグ50を所定の位置に取り付ける場合、送水管14や加圧管16が直接弾性体49に当たって弾性体49を傷付ける心配がない。また、コネクタプラグ50の取り付け作業も容易になる。
【0040】
インサート部材53の内部は筒状管路54が設けられており、この筒状管路54の一端は開口端になっているとともに、ネジ部55が設けられている。ネジ部55には、ビス56が螺合され接着剤によって水密的に固定されている。コネクタプラグ50内部にインサート部材53を設けるとともに端部をビス56で塞いだので管路内部の圧縮が高くなっても管路内部の水密を保つことができる。
【0041】
また、筒状管路54には連通口65、連通口66が設けられており連通口65には送気孔67、送水孔68がそれぞれ連通して設けられている。
【0042】
送気孔67の内径は、加圧管16の外径よりも小さく、また送水孔68の内径は送水管15の外径よりも小さくなっている。このため、送気孔67、送水孔68が弾性変形することでコネクタプラグ50が送水管14、加圧管16に接続、固定される。このとき、送水管14、および加圧管16のまわりには少なくとも3mm程度の厚さで弾性体49が設けられている。
【0043】
これにより、送気孔67、送水孔68の内部に圧力がかかっても送水孔68と送水管14および送気孔67と加圧管16の間の水密を確実に確保できる。
【0044】
また、コネクタプラグ50は所定の位置に取り付けられると、コネクタプラグ50の下側にある当接面80がコネクタ6に当接し、さらに面79がコネクタ上面78と同じ高さになったことで、ユーザはコネクタプラグ50が正しい位置にが取り付いたことを認識できる。この状態を図5(B)で斜視図でも示している。
【0045】
また、コネクタプラグ50の側面にはコネクタ6の形状に沿った形状の曲面94が設けられている。さらに曲面94とコネクタ6の間には、小さな隙間95が設けられている。
【0046】
コネクタプラグ50に曲面94を設けたので、コネクタにコネクタプラグ50を取り付けたときにコネクタと曲面94の隙間95が一定になる。これにより、ユーザはコネクタプラグ50が所定の位置に正しく取り付けられたことを認識できる。
【0047】
また、図2に示すようにコネクタプラグ50の側面には、突起57が片側に2箇所合計4箇所設けられている。洗滌作業者は、コネクタプラグ50の着脱時にこの部分を把持して、着脱を行うので着脱作業が容易に行える。さらに、コネクタプラグ50にはSUSなどの金属でできた、リング58を通すための穴部59も設けられている。
【0048】
次に図4(A)の送気送水側洗滌管路18の断面構造を参照してその構成を説明する。送気送水側洗滌管路18は送気送水側逆止弁45およびチューブ類の接続方法が吸引側洗滌管路17の場合と同様であるのでこれらの構成の説明は省略する。
【0049】
送気送水側洗滌管路18はその送水側には、送気送水側送水チューブ43が設けられている。送気送水側送水チューブ43の先端には接続口金502を介して送気管ポート500が接続される。接続口金502はチューブ接続部材28と同様の材質で作られている。また、SUSなどの金属、PEEK,PSU等の樹脂で作ることにより高圧蒸気滅菌の耐性を持たせることができる。また、内部には送気送水側送水チューブ43とつながる接続通路504が設けられている。
【0050】
送気管ポート500の内部には送気管15の外径よりも小さな内径の連通孔503が設けられている。前記接続通路504と連通孔503は連通している。この連通孔503は端部にテーパ部505が設けられており、送気管ポート500を送気管15に取り付ける際に、取付が容易になるよう配慮されてある。送気管ポート500が送気管15に取り付いた時には送気管ポート500の弾性変形により、送気管ポート500は送気管15に対して固定される。また、この弾性変形により、送気管ポート500と送気管15の間の水・気密が保たれる。
【0051】
なお、送気管ポート500の側面には着脱時に把持する把持部501が2箇所設けられている。
ここで、前記吸引側送水チューブ27と前記吸引側送水チューブ29をチューブ接続部材28によって接続した長さと、送気送水側洗滌チューブ43の長さを比較すると、前者は後者と等しいかあるいは50〜200mm程度長い管路長になっている。
【0052】
また、図4(A)及びこの図4(A)のB−B線断面を示す図4(B)に示すように吸引側には送気送水側吸引チューブ44を介して吸引部25が接続されている。この吸引部25は、テーパ面71を設けた口金72が送気送水側吸引チューブ44と接続され、その外側は固定チューブ23で被覆固定されている。
図4(B)から分かるようにこの口金25には口金24と口金72とが隣接して一体的に形成されている。
【0053】
この吸引部25における口金72と連通する内部には、SUSなどの金属製のおもり36が設けられている。このため、吸引部25は水中で確実に沈むことになる。吸引部25の内部は円柱状の空間37となっており、空間37とおもり36の側面の間には隙間38は確保されており、おもり36の下部にはテーパ部39が設けられているのでおもりの下部にも隙間38は確保され、上部にも突起99を設けて隙間38を確保している。さらにおもり36の下側には、SUSなどの金属製の網状部材40が取り付けられている。
【0054】
網状部材40は吸引部25の下部に設けられた段差部42とほぼ等しいかあるいは小さな直径をなしている。網状部材40は円形の固定用リング41を接着剤によって段差部42に固定することで吸引部25に対して固定される。さらに吸引部25の下部には、複数の切欠96が設けられている。このため水中で吸引部25が図示しない洗滌槽の底に沈んでも切欠96と前記洗滌槽の底との間にすき間ができるので確実に洗滌液を吸引できる。
【0055】
このように説明した吸引側逆止弁19と送気送水側逆止弁45は図7(A)(B)に示すようにリブ100によって互いに接続されている。図7(B)は図7(A)のC−C線断面を示す。この図7(B)に示すように、リブ100はほぼH字形状の断面をしている。このリブ100によって接続することで、吸引側逆止弁19と送気送水側逆止弁45は軽量かつ十分な強度の結合部材によって結合されることになる。
【0056】
また、吸引側逆止弁19と送気送水側逆止弁45にはそれぞれの管路を識別するための文字93を設けてもよい、このとき例えば吸引側洗滌管路には“S”という表示をもた、送気送水側洗滌管路には“AW”という表示をするとよい。また、リブ100によって接続された2つの逆止弁19、45に設けられたシリンジ口金32は互いに平行な位置に設けられている。これにより後述する洗滌作業時にシリンジの付け替え作業が容易に行えるという利点がある。
【0057】
また、上述のように吸入部25には口金24と口金72が設けられており、図2に示すように吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18の吸入部は一体的に接続されている。
【0058】
従って、本実施の形態述べた内視鏡洗滌装置1は吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18が管路的に独立しているが、洗滌装置としては一体化された構造になっている。
【0059】
本実施例においては、吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18の2つの管路系を接続しているが、2つ以上の例えば3つの管路系を接合することも可能である。
【0060】
次に本実施の形態の作用を説明する。
次に図1を用いてこの内視鏡線像装置1を内視鏡2に接続した状態および使用方法を説明する。
【0061】
まずはじめに内視鏡2の吸引口金11に吸引側送水チューブ29を接続する。さらに、送気送水側送水チューブ43の端部に設けられた送気管ポート500を送気管15に接続する。また、コネクタプラグ50を送水管14と加圧管16に取り付ける。さらに、送気送水シリンダ73及び吸引シリンダ74にシリンダプラグ75を取り付けて各シリンダ73、74の開口部をほぼ塞ぎ、小さい隙間105、104とする。
【0062】
また鉗子口金101には鉗子口栓76を取り付ける。このような状態にした後、シリンジ口金32にルアー口金付きのシリンジ77を接続する。
ここで、実際に管路内部に送液する場合の送液方法を図8および図9を用いて説明する。
【0063】
シリンジ77のピストン111を符号102で示す矢印方向に引く事で、シリンジ内部112に負圧が発生する。このときシリンジ内部112と連通状態の吸引側逆止弁19内部の連通路123内部も負圧の状態になる。すると、ボール弁33およびボール弁34はシリンジ内部112側へ移動する。このとき、ボール弁34はテーパ面113に当接し、連通路123と吸引側送水チューブ27の間は管路が遮断される。
【0064】
一方、ボール弁33は突起114に当接するものの、ボール弁33と突起114の間には隙間部115がある。また、ボール弁33はテーパ面116との間に隙間117をもつ。このためシリンジ内部112と吸引側吸引チューブ20の間は連通路123を介して連通状態になる。
【0065】
このため、シリンジ内部112で発生した、負圧により吸入部25の吸入口21から、吸引側吸入チュープ20および吸引側逆止弁19をへてシリンジ内部112に矢印82で示すように洗滌液が吸入される。
【0066】
次に図9が示すようにピストン111を符号103で示す矢印の方向に押し込むことでシリンジ内部112が加圧される。この圧力によってボール弁33はテーパ面116に押しつけられる。これにより吸引側吸入チューブ20と連通路の間は管路が遮断される。一方、ボール弁34は突起118に当接する。このときボール弁34と突起118の間には隙間119がある。また、ボール弁34とテーパ面113の間には隙間120ができている。
【0067】
このような状態になると、シリンジ内部112の洗浄液は符号582で示すようにシリンジ内部112から連通路123および隙間120、隙間119を経て吸引側送水チューブ27へと送り込まれる。さらに洗滌液はチューブ接続部材28、吸引側送水チューブ29を経て、吸引口金11へと到達する。さらに吸引口金11から吸引管路7を経由して、吸引シリンダ74とシリンダプラグ75の間の隙間104、鉗子口金75に取り付けられた鉗子口金76の鉗子口栓開口部89、挿入部3の先端に設けられた吸引管路先端開口部84の3箇所から内視鏡2の外部へと排出される。
【0068】
この操作を数回にわたって繰り返すことで吸引管路7の内部にまんべんなく洗滌液を送り込むことができる。
【0069】
この動作を行うときに、最初は吸引側洗滌管路17の内部は洗滌液で満たされないので、シリンジ77の内部には、管路内部の空気が吸引される。しかし本実施の形態においては、吸引側吸入チューブ20の内径が0.5〜3mmと小さいので、シリンジ内部112に吸引する吸引側洗滌管路17内部の空気の量が小さくなっている。 このため、送水時に内視鏡の吸引管路7内部に送り込む空気を最小限に抑えることができる。これにより少ない送水回数で確実に吸引管路7内部の気泡を排出することが可能である。これは、送気管路8送水管路13側に送液する場合にも同じことが言える。
【0070】
これら一連の洗滌液の吸引および排出の動作は送気送水側洗滌管路18においても同様である。シリンジ内部112で発生した負圧は、送気送水側吸引チューブ44を経て、吸入部25へと伝わる。すると吸引部25の網状部材40の網目、隙間38を通って送気送水側吸入チューブ44の内部に洗滌液82が吸入される。隙間38があるため、おもり36は常に洗滌液82にさらされるため、汚れがおもり36のまわりにたまることがない。さらに、送気送水側逆止弁45を通って、シリンジ内部112に吸引される。
【0071】
次にピストン103を押し込むと、図9の括弧で示す送気送水側送水チューブ43及び送気管ポート500を通って送気管15へ矢印582で示す洗浄液が送液される。送気管15に入った洗滌液582は、分岐部85で送気管路8と加圧管16へと分岐する。加圧管16と送水管14はコネクタプラグ50によって連通されているため、送水管路13にも洗滌液が送水される。送気管路8、送水管路13を通って洗浄液は、送気送水シリンダ73とシリンダプラグ75の間の隙間105及び挿入部3内部の送気管路8′、送水管路13′をへて先端ノズル189の2箇所から排出される。
【0072】
以上の動作を繰り返すことで内視鏡の送気管路8、8′、送水管路13、13′の内部を洗滌することができる。
【0073】
洗滌作業時に洗浄液の内部にほこりや糸屑が混入していると、これらが管路内径の小さい送気管路8、8′や送水管路13、13′内部に詰まるおそれがある。しかし、本実施の形態では、網状部材40が設けられているので、洗浄液を吸入するさいに、ほこりや糸屑などは網状部材40によって濾し取られる。これにより、送気管路8、8′や送水管路13、13′の詰まりを防止できる。
【0074】
吸入管路7は通常、管路の内径が、送気管路8、8′や送水管路13、13′に比べて大きく、ほこりや糸屑が管路に詰まるおそれがない。このため、本実施の形態では吸入側洗滌管路17には網状部材40を設けていない。しかし、吸入管路7の内径が送気管路8や送水管路13と同じように小さい内径の内視鏡では必要に応じて網状部材40を設けることが望ましい。
【0075】
さらに、洗浄液を送液した後、吸入部25を大気中に取り出して前述の洗浄液のかわりに空気を管路内部に送ることで、管路内部の洗浄液を排出することも可能である。
また、洗浄液の代わりに、消毒液を送水することで管路内の消毒を行うことも可能である。
【0076】
これらの、一連の作業を行う場合、シリンジ77を吸引側洗滌管路17から送気送水側洗滌管路18へ付け換えるだけで各管路の洗滌を行うことができる。このような構造の洗滌装置を用いると、洗滌作業時に洗滌具全体を送気送水管路から吸引管路へと付け換える必要がないので、洗滌作業性が向上する。
【0077】
通常内視鏡の洗滌を行う場合、洗滌効果、および消毒効果を高めるために図10に示すように内視鏡全体を洗滌液82′、あるいは消毒液83で満たされた洗滌槽81に内視鏡全体を侵漬して洗滌作業を行う。洗滌消毒作業時に洗滌液82′や消毒液83が洗滌作業者に飛散することは好ましくないので洗滌作業者は洗滌槽81から離れた位置で作業をすることが望ましい。
【0078】
このとき、洗滌作業者とコネクタ6の位置関係は、図10に示すように送気管15の延長方向に洗滌作業者がいることが望ましい。このような位置に洗滌作業者206がいることで、内視鏡洗滌装置1に設けられた吸引側洗滌管路17や送気送水側洗滌管路18を直線状に保ったまま作業を行うことができる。このようにすることで吸引側洗滌管路17や送気送水側洗滌管路18が絡まって洗滌作業の邪魔になることを防止できる。
【0079】
本実施の形態の内視鏡用洗滌装置1においては、図10に示すように吸引側洗滌管路17は送気送水側洗滌管路18よりも等しいか長くなっている。
吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18は等しい長さでもかまわないが、吸引側洗滌管路17を送気送水側洗滌管路18よりも長くすると次に述べるような効果が得られる。
【0080】
吸引側洗滌管路17は洗滌作業者からみて、送気管15よりも遠方にある吸引口金11に取り付けられるので、吸引側洗滌管路17は送気送水側洗滌管路18よりも長いほうが吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18の長さが同じ場合に比べて送気送水側洗滌管路18のたるみが少なくなるので洗滌作業時に吸引側洗滌管路17や送気送水側洗滌管路18が邪魔にならず作業性が良くなる。
【0081】
さらに、本実施の形態では吸引側吸引チューブ20と送気送水側吸入チューブ44の長さは等しくなっている。吸引側吸引チューブ20と送気送水側吸入チューブ44を等しくすることで、吸入部25と送気送水側逆止弁45の距離および吸引部25と吸引側逆止弁19の距離が等しくなる。これにより、洗滌作業時にどちらか一方のチューブだけが弛むことがなくなり作業時に邪魔にならない。
【0082】
ここで、前記吸引側送水チューブ27と吸引側送水チューブ29をチューブ接続部材28でつないだ長さをL1とし、送気送水側送水チューブ43の長さと送気管ポート500を接続口金502でつないだ長さをL2とする。本実施の形態では長さL1とL2のうち、長さL2の方が短い。この長さL2より前記吸引側吸引チューブ20及び送気送水側吸引チューブ44は長くなっている。
【0083】
一般に内視鏡の洗滌作業時には内視鏡全体を洗滌槽81内に入れて洗滌作業を行うため、洗滌作業者206と内視鏡の距離は上記長さL2になるといえる。ここで、吸引側吸引チューブ20と送気送水側吸引チューブ44はこの長さL2よりも長いため、洗滌槽81内部に内視鏡があれば、吸引側吸引チューブ20と送気送水側吸引チューブ44の端部に設けられた吸引部25は確実に洗滌槽81内に置くことができる。従って、洗滌作業時の作業性が良いと言える。
【0084】
また、本実施の形態では送気送水側吸入チューブ44の内径と送気送水側送水チューブ43の内径は送気送水側吸入チューブ44の方が大きくなっている。 しかし、送気送水側吸入チューブ44の内径を送気送水側送水チューブ43の内径よりも小さくすることで、送気送水側吸入チューブ44の管路体積を送気送水側送水チューブ43の管路体積よりも小さくすることができる。このようにすると送気送水側吸入チューブ44の内部からシリンジ内部に吸入された空気が排出されるときに、送気送水側送水チューブ43の内部を満たすことがない。このため、洗滌作業時の気泡の発生を抑えることもできる。
【0085】
吸引側吸引チューブ20の管路内の体積を吸引側送水チューブ27、チューブ接続部材28、吸引側送水チューブ29を接続した管路の体積よりも小さくすると、同様のことがいえる。
【0086】
一般的に洗滌作業を行う場合、内視鏡全体を洗滌槽81に侵漬して行う。このとき洗滌作業者と内視鏡の距離は、洗滌装置1に設けられた吸引側洗滌管路17あるいは送気送水側洗滌管路18と同じ長さになる。したがって、吸入部25と洗滌作業者の距離すなわち吸引側吸引チューブ20および送気送水側吸入チューブ44の長さが吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18のうち、短いほうの管路と同じかそれよりも長ければ、洗滌作業者がどこにいても吸入部25を洗滌槽81の内部に確実に置くことができる。これによって、洗滌作業時に洗滌槽81内部の洗滌液82′や消毒液83を確実に内視鏡2の管路へ送り込むことができる。
【0087】
以上述べたように本実施の形態によれば、吸引側吸引チューブ20及び送気送水側吸入チューブ44の長さを吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18のうち、短い方の管路よりも長くしたので、洗滌作業時に洗滌作業者がどのような位置にいても吸入部25を確実に洗滌槽内におくことができるため、洗滌性が向上する。
【0088】
さらに、洗滌作業時にユーザが洗滌槽から離れて洗滌作業時に洗滌作業者がどのような位置にいても吸入部25を確実に洗滌槽内におくことができるため、洗滌性が向上する。
さらに、洗滌作業時にユーザが洗滌槽から離れて洗滌作業できるので、洗滌作業時の安全性が向上する。
【0089】
また、洗滌装置の管路を2組設けたことにより、洗滌作業時にはシリンジのみ付け換えるだけで、内視鏡2の吸引管路7および送気管路8、8′送水管路13、13′内部を別々に洗滌することができる。
また、吸引側吸入チューブ20と送気送水側吸引チューブ44の長さを等しくしたので、洗滌作業時に、片方のチューブだけが曲がって、洗滌作業に支障をきたすことがなくなった。
【0090】
また、吸引側送水チューブ27と送気送水側送水チューブ43の長さを変えたので、洗滌作業時にに送気送水側送水チューブ43がたるむことなく洗滌作業ができるので洗滌作業性が向上する。
また、洗滌装置を構成する部材を全て高圧上記減菌耐性のある材質で構成したので、洗滌装置自体の減菌作業が容易行えるので、減菌性が向上する。
【0091】
また、以下の効果を有する。
内視鏡洗滌装置に内視鏡の吸引管路を洗滌するための管路と、送気送水管路を洗滌するための管路をそれぞれ独立した管路構成で設けたので、内視鏡の各管路を個別に洗滌することができるようになり、洗滌性が向上する。また、2組の管路を一体的に構成したので、各管路がバラバラにならず洗滌時の作業性が向上する。また、どちらか一方を紛失することも防止できる。この効果に関連する背景等を説明する。
従来の逆止弁を備えた内視鏡の洗滌装置としては、例えば図34の実公昭3−8231に示すような洗滌装置が知られている。この洗滌装置においては、逆止弁260が一つしかないので、内視鏡の管路内に送液する場あに、吸引側の管路と送気送水側の管路に対して同時に送水する構造になっていた。
【0092】
このため吸引管路接続部261および送気送水管路接続部262の内部にオリフィスを設けて流量のバランスをとる対策がなされているものの、管路の内径や長さが異なる複数の内視鏡に対して確実にかつバランス良く送水するためには、送液の回数を増やす必要があり洗滌に手間がかかっていた。
【0093】
一方、吸引管路、送気送水管路を別々に送液した場合、各管路を容易にかつ効率よく洗滌、消毒することが可能であることが知られていた。しかし、逆止弁が一つしかない洗滌装置を用いて、吸引管路および送気送水管路を別々に洗滌、消毒する場合、洗滌策業時に洗滌装置を付け換える必要があった。このため、洗滌作業に手間がかかっていた。
【0094】
そこで、内視鏡の送気総数管路および吸引管路に別々に送水することで、洗滌効果を高めるとともに、洗滌具の付け換え作業を簡単にした洗滌装置の提供を目的とし、この目的を達成するために、内視鏡の吸引管路の送気送水管路に別々に送水できるように洗滌装置に複数の逆止弁を設けるとともに、これを連結し、さらに逆止弁へつながる吸引部も互いに連結した。このようにして上記効果を得ている。
【0095】
(第2の実施の形態)
本実施の形態を図11及び図12を参照して説明する。図11(A)は吸入側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18を接続する接続手段106付近を平面図で示し、図11(B)はそのD−D線断面図を示し、図12(A)は吸引側吸入部107と送気送水側吸入部108を接続する接続手段109付近を断面図で示し、図12(B)は図12(A)のE方向矢視図を示す。
【0096】
本実施の形態においては、第1の実施の形態におけるリブ100および吸入部25を除く全ての構成は第1の実施の形態と同じ構造である。
本実施の形態においては、図11に示すように吸入側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18は接続手段106によって接続されている。また、図12に示すように、吸引側吸入部107と送気送水側吸入部108が接続手段109によって接続されて吸引部25を形成している。
【0097】
接続手段106は、吸入側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18に着脱自在に取り付けられているので、吸入側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18を分割することが可能である。また、接続手段109は吸引側吸入部107および送気送水側吸入部108に着脱自在に取り付けることが可能である。
【0098】
接続手段106、接続手段109を着脱自在にしたことで、吸引側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18が分割可能(或いは分離可能)な構造になっている。
この第2の実施の形態の効果は以下のようになる。
【0099】
吸入側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18を分割可能な構造にしたので、管路系が吸引だけ、あるいは送気送水系だけしかない内視鏡の洗滌時には、吸入側洗滌管路17あるいは送気送水側洗滌管路18だけを使用して内視鏡の洗滌を行うことが可能である。
これにより、洗滌作業時にもう一方の洗滌用管路が邪魔にならず洗滌作業性が向上する。
【0100】
また、内視鏡洗滌装置1自体を洗滌、消毒するさいに吸入側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18が分割できるので、吸入側洗滌管路17と送気送水側洗滌管路18が接続された場合に比べて内視鏡洗滌装置1の洗滌消毒作業時にチューブ類が絡まることを防止できる。これにより内視鏡洗滌装置1の洗滌作業性が向上する。その他は第1の実施の形態と同様の効果を有する。
【0101】
(第3の実施の形態)
本実施の形態を図13を参照して以下に説明する。本実施の形態で使用する内視鏡2の構成は、第1の実施の形態と同じ構造である。本実施の形態では、内視鏡洗滌装置1の代わりに(或いは内視鏡洗滌装置として)スプレー式洗滌具90を使用する。
【0102】
スプレー式洗滌具90の内部には、内視鏡2の吸引管路7、送気管路8、8′及び送水管路13、13′の洗滌を1回だけ行うために必要な量の洗滌液が入っており、押しボタン91を押すことでこの洗滌液がスプレー式洗滌具90内部から外部に高圧で排出される構造になっている。
【0103】
スプレー式洗滌具90の押しボタン91は吸引口金11および、送気管15に直接、接続可能な形状になっている。洗滌作業時にはスプレー式洗滌具90は吸引口金11に接続して、押ボタン91を押し込むと管路内部に洗滌液92が送り込まれる。これにより吸引管路7の洗滌を行うことが可能である。さらに、このスプレー式洗滌具90を送気管15に接続して、コネクタプラグ50を送水管14および加圧管16に取り付けてから、同様に押しボタン91を押し込むことで送気管路8、8′、送水管路13、13′の内部の洗滌を行うことができる。この操作が終了した時点でスプレー式洗滌具90内部の洗滌液92は使いきっているかそれに近い状態となる。
【0104】
また、図14に示す変形例のように、吸引口金11と押しボタン91の間をシリコンチューブなどチューブ状の弾性接続部材110で接続してもよい。
さらに、スプレー式洗滌具90の内部には洗滌液以外の例えば消毒液、減菌水などの液体、あるいは空気などの気体であってもかまわない。
【0105】
この実施の形態の効果は以下のようになる。
スプレー式洗滌具90においては、押しボタン91を押し込むだけで管路内部の洗滌が可能なので、洗滌作業の作業性が向上する。
洗滌液を1回の洗滌で使いきることができるので、洗滌時に必要量の洗滌液を準備する手間が省ける。
【0106】
スプレーの圧力によって高圧の洗滌液を管路内部に送り込めるので洗滌効果が高まる。
スプレー式洗滌具90と内視鏡2を弾性接続部材110で接続することで、洗滌作業時に内視鏡2から離れたところからでも洗滌作業を行えるので、洗滌作業の作業性が向上する。
【0107】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態を図15を参照して説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態におけるシリンジが第3の実施の形態で示したプレー式洗滌具90に置き代わっている以外は全て、第1の実施の形態と同じ構成なっている。
【0108】
本実施の形態において、スプレー式洗滌具90にはルアー口金付きの押しボタン122が設けられている。この押しボタン122をシリンジ口金32に取り付けることで、内視鏡2の吸引管路および送気送水管路の内部に洗滌液や消毒液を送り込むことができる。
【0109】
本実施の形態の効果は以下のようになる。
スプレー式洗滌具90を直接シリンジ口金32に取り付けることがでるので、洗滌作業時にスプレー式洗滌具90を付け換えるだけで、内視鏡2の吸引管路と送気管路及び送水管路の洗滌ができる。
【0110】
スプレー式洗滌具90を直接、内視鏡洗滌装置1に取り付けられるので、洗滌作業時にシリンジ77を使用しなくても洗滌が可能になり、洗滌作業性が向上する。
【0111】
ところで、図16(A)及び図16(B)に概略を示す構造にして以下の機能(a),(b),(c)を実現しても良い。
【0112】
(a)図16(B)のように内視鏡操作部301の送気送水シリンダ(AWシリンダと略記)302にAWチャンネル洗滌アダプタ303を取り付け、洗滌水切りボタン304を指で押し込むことで挿入部側送気管路305内に洗滌水306を送液でき、管路途中の汚物やつまり物300を洗い流すことができる。
【0113】
(b)又、図16(A)に示すようにAWシリンダ302、AWチャンネル洗滌アダプタ303を取り付け、放置状態で挿入部側送気管路305と挿入部側送水管路307に自動的に空気が送られ、水切りできる。
【0114】
(c)図示しない内視鏡コネクタを送気送水ポンプを内蔵した光源装置またはメンテナンスポンプに装着し、スイッチON状態で、AWボタンの代わりにAWシリンダ302に取り付けることで自動送水、送気が行なえる。
【0115】
次に具体的な構成を説明する。
送気管路308はAWシリンダ302から内視鏡コネクタまでの間をつなぐコネクタ側送気管路309とAWシリンダ302からAW分岐部310を経由して挿入部先端の送気送水ノズル311までの間をつなぐ挿入部側送気管路305とにより構成される。
【0116】
送水管路312も同じくコネクタ側送水管路313と挿入部側送水管路307とにより構成され、挿入部側送気管路305と挿入部側送水管路307は挿入部の途中で、AW分岐部310により1本につながり送気送水ノズル311まで同じ管路となっている。
【0117】
次に作用を説明する。
図16(A)から図16(B)のようにAWチャンネル洗滌アダプタ303の洗滌水切りボタン304を指で押し込むと、コネクタ側送水管路313と挿入部側送気管路305とがAWチャンネル洗滌アダプター303の連通孔314を介してつながり、他の管路およびAWシリンダ302外部とはシール部材315により水密が確保されるので、挿入部側送水管路305のみに送水でき、確実に管路の汚物やつまり物300が除去できる。
【0118】
図16(A)のように放置状態では、コネクタ側送気管路309と挿入部側送気管路305及び挿入部側送水管路307とがシール部材315の1つである逆止弁316と連通孔314を介してつながり、コネクタ側送水管路313及びAWシリンダ302外部とはシール部材315により気密が確保されるので、確実に挿入部側両管路に送気でき、管路内水切りが行なえる。
【0119】
[第1の具体例]
図17〜図20は、AWチャンネル洗滌アダプタ303を具体化した第1の具体例を示す。図17は中心線を境に左半分が図16(A)に対応する状態で、右半分が図16(B)に対応する状態を示し、図18はこのAWチャンネル洗滌アダプタ303に鎖332を介して表示板333が取り付けられていることを示し、図19(A)は図17のF−F線断面図、図19(B)は図17のG−G線断面図、図19(C)は図17のH方向矢視図をそれぞれ示し、図20は図17の平面図を示す。
【0120】
図17に示すように取付座319と取付ゴム321はAWシリンダ302に固定され、指を離した時に圧縮コイルバネ320の働きにより右半分の状態から左半分の状態に自然復帰可能である。
【0121】
AWチャンネル洗滌アダプタ303は洗滌水切りボタン304とピストン317がつなぎ318を介してネジ込み装置にて水密固定されている。これらはどれもステンレス等、耐水性金属でできている。洗滌・水切りボタン304とつなぎ318との間には、ポリサルフォン等の合成樹脂製の取付座319とステンレス製の圧縮コイルバネ320がはさまれていて、取付座319の外周にはシリコンゴム製の取付ゴム321が装着してある。
【0122】
ピストン317には、上方からステンレスリングにインサート成形した気密パッキン322が気密固定してある。
この気密パッキン322はパッキン摺動面にシリコンオイル等の潤滑剤を塗付しなくてもAWシリンダ302との間の摩擦抵抗が小さくなり、且つ変形して空気漏れを起こさないように数箇所リブ323が付けてある。
【0123】
気密パッキン322の下には、AWシリンダ302内面に同軸でスムーズに摺動させるためのポリサルフォン等合成樹脂製スライダ324が固定してある。その下に上方横孔325がピストン317に開いていて、縦孔326を介して図19(B)に示す方向に開いた下方横孔327と連通する連通孔314を形成している。
【0124】
上方横孔325は図19(A)のように一方のみに開口しており、連通する縦孔326内に確実に洗滌液、消毒液、リンス液を流すようなっている。又、上方横孔325の口元には面取りがしてあり、図示しない洗滌チューブ等が挿入しやすくなる。ピストン317内の連通孔314(上方横孔325、縦孔326、下方横孔327を連通)は図16及び図17の如く袋小路となるへこみを極力少なくしてあり洗滌の消毒性を向上させている。
【0125】
ピストン317と洗滌・水切りボタン304の嵌合部分には、気密確保の為に塗布した接着剤を連通孔314と逆のつなぎ318側へかき出して余った接着剤を溜める接着剤溜り部328が設けてある。ピストン317にはAWシリンダ302に押し付けた時にはシールでき、押し付けない時には一方向に流体が流れる形状のシリコンゴム製の逆止弁316が気密的に取り付けてある。
【0126】
逆止弁316の下方にはAWシリンダ302との間で気密を確保する3ヶのシリコンゴム製の気密パッキン329が取り付けある。逆止弁316と気密パッキン329はピストン317の周溝に嵌め込んであるが、装着固定していないので損傷時は容易に交換可能である。
【0127】
前記洗滌・水切りボタン304の上面は図20に示すように、指との接触面積を増すべく取付座319の内径よりも広くしてあり、指で押しやすい形状になっている。取付座319はガラス入りポリサルフォン等の合成樹脂でできていて取付座319の上面外周には成形性がよく強度がアップするように均一な肉厚のリング状リブ330で補強してある。取付座319には取付孔231があいていて、鎖止め331を介して鎖332がつながっており、鎖332の他端は、同じく鎖止め331を介して表示板333と固定してある。
【0128】
鎖止め331及び鎖332はどちらもステンレス等の耐水性金属でできており、表示板333はポリサルフォン等の合成樹脂製である。表示板333には、商品名・メーカ名、適用スコープ名、注意書き、製造国名等必要な情報がオートクレーブ滅菌に耐えるインクで印刷してある(例えば、ABC…等)。又、図17のH矢視を示す図19(C)に示すように取付ゴム321の外面には例えば、その2ヶ所に大きく適用スコープ名(例えば888)が判別できる表示334を設けている。
【0129】
取付ゴム321の色は図示しない送気送水ボタンと判別可能なように送気送水ボタンの色と異なる例えば青色になっている。又、取付座319の色はオートクレーブ滅菌が可能にことを示す色、例えば黄緑色になっている。AWチャンネル洗滌アダプタ303は、接着剤も含めて全てオートクレーブ滅菌が可能な材質が用いられている。
この具体例の作用は上記(a),(b),(c)の記載(概要)と同じである。
【0130】
[第2の具体例]
図21及び図22はAWチャンネル洗滌アダプタ303の第2の具体例である。図21(A)は図21(B)の平面図、図21(B)はAWチャンネル洗滌アダプタ303の構造を示す断面図、図22(A)は図21(B)のI−I線断面図、図22(B)は図21(B)のJ−J線断面図、図22(C)は図21(B)のK−K線断面図である。
【0131】
第1の具体例と違う部分のみ説明し、同じ機能のところには同じ番号を付けてある。図17における上方横孔325が図21(B)、図22(B)に示すように注射器テーパ状のテーパ横孔335になっていて、洗滌液等を満たした注射器がピストン317にしっくり嵌合できるので連通孔314を形成する縦孔326内に確実に圧力が加えられて、洗滌・消毒・リンス水切り性が第1の具体例よりも向上する。
【0132】
また、図17における下方横孔327が図21(B)、図22(C)に示すように半月切り欠け状孔336になっており、その下方のシール部材である気密パッキン329の間隔を狭くして且つ、その間に開口の大きな連通横孔が形成できるという利点を有する。取り付け時と押し込み時のストロークが短くでき、AWシリンダ302を短くでき、内視鏡操作部301を小型化できるという利点がある。
【0133】
取付座319には、図20におけるリング状リブ330の代わりに、図21(A)のように内側リブ337があり、又、内面の圧縮コイルバネ320に当接する当接面には図22(A)のように12個の放射線状リブ338がある。このリブ338はリング状リブ330と同じく均肉で補強の働きをしている。
【0134】
図21(B)は第1の具体例と同じく右半分が押し込み時、左半分が取付け放置状態である。図17における気密パッキン322は、図21(B)では気密パッキン329と同じくシリコンゴムのみでできている山型パッキン339にされ、ピストン317に対して着脱可能になっている。
【0135】
作用は上記(a),(b),(c)の記載(概略)と同じ。
【0136】
[第3の具体例]
図23はAWチャンネル洗滌アダプタ303の第3の具体例を示す。第1の具体例との違いは、図17の靴型断面の気密パッキン329が、図23では代わりにピストン317の装着溝340内で自由に動ける円形断面の硬度の低いシリコンゴム製のOリング341であり、シリコンオイルレスでもシール部材の摩擦抵抗を少なくし、動摩擦抵抗化することができるという利点がある。
【0137】
又、下側のシール部材Oリング341間の下方横孔に水が十分に流れ込むため横孔部の全周にV溝342が形成してある。その他は第1の具体例と同じである。
ピストン317等金属でできたものはポリサルフォン等の合成樹脂化可能なことは当然である。
【0138】
図24(A)(B)は、内視鏡先端から生体内にガスを起こり込む送ガス管路を有する内視鏡のコネクタ6と、操作部4をそれぞれ示す。
【0139】
コネクタ6には、図示しない送ガスボンベからのガス管を接続する為の送ガス口金404が設けてあり、この送ガス口金404に連通する送ガス管路401が操作部4に向けて配設されている。
【0140】
操作部4には、送ガス管路401と送ガス管路402が開口する送ガスシリンダ406が設けられておりこの送ガスシリンダ406には、図示しない送ガス切換ボタンが取り付けられ、送ガス管路401、402の接続を開閉するようになっている。
【0141】
送ガス管路402は送気送水シリンダ73に接続して開口しており、送ガス時には挿入部3側の送気管路8′に連通し、先端より生体内にガスを送ることができる。送水管路13は送気送水シリンダ73を介して挿入部3側の送水管路13′に連通している。
【0142】
図25(A)(B)は、内視鏡用洗滌装置1により、この内視鏡を洗滌する方法を示している。
【0143】
図25(A)では、送気送水口金405に送気送水送ガス栓408を取りつけ、この送気送水送ガス栓408に設けた送ガス栓部417が、送ガス口金404に取りつけられている。
【0144】
また図25(B)では、送気送水シリンダ73、吸引シリンダ74にシリンダプラグ75が取り付けられ、送ガスシリンダ406には送ガス管路401、402が連通するように送ガスシリンダ栓431が取りつけられる。
次に図26〜28により上記送気送水送ガス栓408の説明を行う。図26は送気送水送ガス栓408を斜視図で示し、図27はチューブ部416を側面図で示し、図28は送気送水送ガス栓408の構造を断面図で示す。
【0145】
図26に示す送気送水送ガス栓408はシリコンゴム、フッ素、ゴム等の高圧蒸気減菌に耐えられ、JIS硬度50°〜70°の弾性材料でできた送気送水栓部413、本体部414、チューブ部416、取付部415と、ステンレス等の金属あるいはポリスルフォン(PSU)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の高圧蒸気減菌に耐えられる材質でできている送ガス栓部417からなる。
【0146】
上記取付部415には上記送ガス栓部417と同様、ステンレス等の金属あるいはPSF、PPS等高圧蒸気減菌が可能な材質の輪状の部材、取付リング409、411およびチェーン410を介し、表示板412が取付けられている。 この表示板412には、送気送水送ガス栓408の使用方法や注意点または内視鏡洗滌装置1の使用方法等を記載したり、また、ユーザが購入日等の情報をメモしておくことができる。
そして、材質はポリスルフォン(PSU)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の高圧蒸気減菌に耐えられる材質でできている。
【0147】
上記送ガス栓部417にはフランジ423が形成されており、チューブ部416を取付けた際、抜けにくくするときに、この接続部の外周にPTFE、FEP等高圧蒸気減菌に耐えられる材質でできている熱収縮性チューブである固定チューブ418をかぶせ、上記チューブ部416と送ガス栓部417の抜けを強固に防止している。従って、送気送水送ガス栓408はすべての材質が高圧蒸気減菌に耐えられるので、高圧蒸気減菌可能である。
【0148】
図27に示すようにチューブ部416の側面には製品名(例えば、ABC−1)等の表示432を設けてもよい。
図28に示すように、この送気送水送ガス栓408には送気送水栓部413および送ガス栓部417端部に開口する連通路424が形成されている。したがって、送気送水栓部413を送気送水口金405に、送ガス栓部417を送ガス口金404にそれぞれ接続することにより、送気送水口金405と送ガス口金404は連通する。
【0149】
このとき、送気送水栓部413には送気送水口金405内径よりも太径に形成されたシール部427が形成されており、取り付け時には変形して取り付き、送気管路421から送水した時に、水漏れしない様に水密シールするとともに水圧5kgf/平方cm以上の圧力がかかっても外れないようにしている。
【0150】
又、送ガス栓部417端部にはテーパ部419が形成されており、送ガス口金404内面にも同じテーパを有するテーパ部426が形成されている。
【0151】
したがって、送ガス栓部417と送ガス口金404を接続した際には、上記テーパ部419、426が擦り合わせとなり、水漏れを防止している(図28の2点鎖線で示した状態)。
【0152】
ところで、送気送水栓部413を送気送水口金405への取付は、本体部414を把持して行うが、このとき本体部414の側面には滑り止め433が形成してあり、把持し易くなっている(図26、図29)。
この滑り止め433は、製品名(例ABC−1)や製造国名(JAPAN)等の表示432を行うようにしても良い(図30)。
【0153】
このようにして、内視鏡洗滌装置1によって、洗滌される際の、洗滌消毒液の流れを以下に説明する(図25の流れ方向は矢印で示す)。
内視鏡洗滌装置1によって、送気管15より注入された洗滌消毒液は送気管路407を通り、分岐部85で送気送水管路8と送気管路421にわかれる。
【0154】
送気管路421は送気送水口金405で送気送水送ガス栓408内の連通路424、送ガス口金404に経由し、送ガス管路401に至る。
【0155】
従って、コネクタ6からは、送ガス管路401、送水管路13、送気管路8内を操作部4方向に向け、洗滌消毒液が流れる。
次に操作部4内では、送気管路8は送気送水シリンダ73に流入し、送水管路13もまたは、送気送水シリンダ73内に流入する。
【0156】
送ガス管路401は送ガスシリンダ406を経由し、送ガス管路403を通り、送ガスシリンダ406を出て、分岐部406により、送気管路12と挿入部側送気管路305に分岐し、送気管路は、そのまま挿入部3側へ挿入部側送気管路305は、送気送水シリンダ73内に流入する。
この送気送水シリンダ73内に流入した洗滌消毒液は、シリンダプラグ75によって栓されている為、送水管路14に流出し、挿入部3側に流れる。
【0157】
ところで、内視鏡には、送ガス管路のついていないものもある為、上述のような接続では、図28に示したように、送ガス栓417が接続されないと送ガス栓417先端から洗滌消毒液が流出する(太矢印で示した)。このとき、送ガス栓417側は、管路抵抗がなく流れやすいため送水管路13に流れる量が少なくなり、送水管路13を洗滌消毒液を満たすのに非常に時間がかかり手間である。 そのため、送気送水送ガス栓408とは別の栓体(コネクタプラグ50)が必要となり、不便である。
【0158】
そこで、本体部414には送ガス栓保持穴420が形成されている。
この送ガス栓保持穴420の内面は、送ガス栓部417のテーパ419よりも小径のテーパ部425が形成されており、ここに送ガス栓417が挿入されることにより、前記テーパ部419をテーパ部425が締め付け、水密保持する。
従って、送ガス栓部417は、水密に本体部414に保持固定される。
すると、送気管路421から流れてきた洗滌消毒液は送ガス栓417から流出せずに全て送気管路13に流入する。
【0159】
図28には、送ガス口金404の有無での接続図を2通り示した。管路の切換えは、チューブ部416の曲げ方向を変えることで行う。このとき、チューブ416は曲げによる座屈が発生して連通路424がつぶれないように肉厚を2mm以上有している。
【0160】
また、このとき、送ガス栓保持穴420の挿入深さを、送ガス口金404への挿入深さよりも深くしている。
このようにすると、図31に示したように、送ガス栓部417に段差部428を設けることができる。
この段差部428は、送ガス栓保持穴420への挿入時の付き当てとなることで、挿入が浅くなることで防止している。
【0161】
このとき、送ガス栓保持部420へのみ挿入の目安で設けるのは、送ガス栓保持穴420での保持は送ガス栓保持穴420の弾性変形によるもので挿入時に斜めにとりつけられても保持してしまうため、取付不十分となる恐れがあり、完全に水密が保てず、水漏れし、管路への注水に時間と手間のかかってしまうことを防止する為である。
【0162】
尚、送気送水送ガス栓408を弾性体で作るのは、上述の通り、チューブ部416の曲げ方向で管路の切換えを行う為である。
従って、本体部414とチューブ部416を別体で構成する場合には、本体部414を弾性体で構成する必要はない。
【0163】
また、上記段差部428は、図32に示すような全周に設けた切込部430でもよく、挿入長さがわかるものであれば、凸部や凹部、印刷等によるものでもよい。
また、図29に示すように、取付リング409の取付位置は、本体部414の端部に設けてある。
従って、取付リング409は図29に示したように約360°の範囲で移動可能であり、取扱いし易い。
【0164】
また、図30に示すように、送気送水口金405に対して固定される位置(図30では固定位置で示している)から一番離れた位置にチェーン410がある為、ここに引張ると力量が少なくて、送気送水口金405から取りはずすことができる。
【0165】
また、少ない力量で済む為、チェーン410や取付リング409、取付部415が、破損する恐れがない(本来、チェーン410は、取り外しの道具(引張り箇所)ではないが、引張り易い為に使用する可能性が高い)。
さらに、図31では、送気送水栓部413の開口部を広口部429に形成している。
【0166】
このことにより、送気管路421からの流れが、スムーズになり、流量変化がゆるやかになる為、流入時の圧力により、送気送水栓部413と送気送水口金405が外れてしまうことによる水漏れが発生するのを防止できる。
【0167】
[付記]
1.流体を吸入する吸入管路と、
流体を排出する排出管路と、
前記吸入管路および排出管路を連通する連通路と、
前記吸入管路あるいは排出管路と前記連通路との連通状態を選択的に切り換える弁体とを有する内視鏡洗滌装置において、
前記流体を吸入する管路の長さは、前記流体を排出する管路の長さと等しいか、あるいは長いことを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記1の効果)吸引側吸引チューブ及び送気送水側吸入チューブの長さを吸引側洗滌管路又は送気送水側洗滌管路よりも長くしたので、洗滌作業時に洗滌作業者がどのような位置にいても吸入部を確実に洗滌槽内におくことができるため、洗滌性が向上する。
さらに、ユーザが洗滌槽から離れて洗滌作業を行う時に洗滌作業者がどのような位置にいても吸入部を確実に洗滌槽内におくことができるため、洗滌性が向上する。
さらに、洗滌作業時にユーザが洗滌槽から離れて洗滌作業できるので、洗滌作業時の安全性が向上する。
【0168】
2.付記1の内視鏡洗滌装置において、
前記吸入管路と、前記排出管路と、前記連通路と、前記弁体とそれぞれ2組以上有することを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記2の効果)
洗滌装置の管路を2組設けたことにより、洗滌作業時にはシリンジのみ付け換えるだけで、内視鏡の吸引管路および送気送水管路内部を別々に洗滌することができる。
【0169】
3.付記2の内視鏡洗滌装置において、前記吸入管路の長さは互いに等しいことを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記3の効果)
吸引側吸入チューブと送気送水側吸引チューブの長さを等しくしたので、洗滌作業時に、片方のチューブだけが曲がって、洗滌作業に支障をきたすことがなくなった。
【0170】
4.付記2の内視鏡洗滌装置において、前記排出管路の長さは互いに異なることを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記4の効果)
吸引側送水チューブと送気送水側送水チューブの長さを変えたので、洗滌作業時にに送気送水側チューブがたるむことなく洗滌作業ができるので洗滌作業性が向上する。
【0171】
4′.付記4の内視鏡洗滌装置において、前記吸入管路の長さは互いに等しいと共に、前記2組以上設けられた排出管路のうち、最も短い排出管路よりも長いことを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記4′の効果)
吸引側吸引チューブ及び送気送水側吸引チューブの長さを等しくして、これらの長さが吸引側送水チューブ又は送気送水側送水チューブのうち、短いほうのものよりも長くしてあるため、洗滌作業時に作業者がどこにいても吸引部を確実に洗滌槽内に置ける。これにより、洗滌性が向上する。
【0172】
5.付記1の内視鏡洗滌装置において、前記内視鏡洗滌装置を構成する部品は全て高圧蒸気滅菌可能な材質としたことを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記5の効果)
洗滌具を構成する部材を全て高圧蒸気滅菌耐性のある材質で構成したので、洗滌具自体の滅菌作業が容易行えるので、滅菌性が向上する。
【0173】
6.流体を吸入する吸入管路と、
流体を排出する排出管路と、
前記吸入管路および排出管路を連通する連通路と、
前記吸入管路あるいは排出管路と前記連通路との連通状態を選択的に切り換える弁体とからなる洗滌管路を備えた内視鏡洗滌装置において、
前記独立した洗滌管路が2組以上設けられるとともに、
前記洗滌管路は互いに結合し、一体的に構成したことを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記6の効果)
内視鏡洗滌装置に内視鏡の吸引管路を洗滌するための管路と、送気送水管路を洗滌するための管路をそれぞれ独立した管路構成で設けたので、内視鏡の各管路を個別に洗滌することができるようになり、洗滌性が向上する。
2組の管路を一体的に構成したので、各管路がバラバラにならず洗滌時の作業性が向上する。また、どちらか一方を紛失することも防止できる。
【0174】
7.付記6の内視鏡洗滌装置において、前記2組以上設けられた洗滌管路の前記弁体が互いに結合していることを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記7の効果)
内視鏡洗滌装置に設けられた2つの弁体を結合したので、洗滌作業時にはシリンジの付け変えだけで、内視鏡の管路を洗滌することができる。これによって洗滌作業性が容易になり、洗滌作業性が向上する。
【0175】
8.付記6の内視鏡洗滌装置において、前記2組以上設けられた吸入管路の端部には、それぞれの吸入管路が一体に結合する口金を設けたことを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記8の効果)
内視鏡洗滌装置の2つの吸入管路の各端部に口金を設けて、これらを一体的に結合したので、2つの吸入管路かバラバラにならず、内視鏡洗滌装置の取扱いが容易になる。
【0176】
9.付記6の内視鏡洗滌装置において、前記2組以上設けられた洗滌管路は、着脱自在であることを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記9の効果)
内視鏡洗滌装置に設けた2つの洗滌管路を、着脱自在にしたので、管路が1つしかない内視鏡の洗滌時には一つの洗滌管路だけを取り外して、これを使用する。これにより、管路が1つしかない内視鏡の洗滌作業時に、使用しないもう一つの洗滌用管路が邪魔にならないため洗滌作業性が向上する。
【0177】
10.付記6の内視鏡洗滌装置において、前記2組以上設けられた吸入管路が互いに結合していることを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記10の効果)
内視鏡の洗滌装置に設けた2つの吸入管路が互いに結合しているので、洗滌作業時に2つの吸入管路がバラバラにならない。このため、洗滌作業性が向上する。
【0178】
11.付記6の内視鏡洗滌装置において、前記2組以上設けられた排出管路が互いに結合していることを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記11の効果)
内視鏡の洗滌装置をに設けた2つの排出管路が弁体に接続されており。この弁体が互いに結合している。このため、洗滌作業時に2つの排出管路がバラバラにならず、洗滌作業性が向上する。
【0179】
12.付記6の内視鏡洗滌装置において、前記2組以上設けられた弁体と連通路が一体に構成されることを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記12の効果)
内視鏡洗滌装置に設けられた弁体と連通路が一体的に構成されるので、洗滌装置全体の大きさをコンパクトになった。このため、洗滌作業時に洗滌装置が邪魔にならず、洗滌作業性が向上する。
【0180】
13.付記6の内視鏡洗滌装置において、前記2組以上設けられた連通路が互いに結合していることを特徴とする内視鏡洗滌装置。
(付記13の効果)
内視鏡洗滌装置に設けられた2つの連通路が互いに結合しているので、洗滌作業時にシリンジの付け替えだけで、ない今日の吸引管路と送気送水管路の洗滌を行うことができる。このため、洗滌作業性が向上する。
【0181】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、洗滌作業時に吸入部を確実に洗滌槽内におくことができるため、洗滌性が向上する。また、ユーザが洗滌槽から離れて洗滌作業を行う時にも吸入部を確実に洗滌槽内におくことができるため、洗滌性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の内視鏡洗滌装置を内視鏡に取り付けた状態で示す模式的構成図。
【図2】吸引側洗滌管路と送気送水側洗滌管路付近の外観を示す斜視図。
【図3】吸引側洗滌管路の内部構造等を示す断面図。
【図4】送気送水側洗滌管路の内部構造等を示す断面図。
【図5】送水管及び加圧管に取り付けたコネクタプラグの一部を示す断面及び斜視図。
【図6】プレートに書かれた絵を示す図。
【図7】吸引側及び送気送水側逆止弁を接続するリブ付近とその断面図。
【図8】吸引側逆止弁にシリンジを接続してシリンジ内に洗浄液を入れる動作を説明する説明図。
【図9】シリンジ内部を加圧して洗滌液を内視鏡の吸引管路側に送り込む動作を説明する説明図。
【図10】内視鏡を洗滌する様子を示す図。
【図11】本発明の第2の実施の形態における吸入側洗滌管路と送気送水側洗滌管路を接続する接続手段付近を示す図。
【図12】吸引側吸入部と送気送水側吸入部を接続する接続手段付近を示す図。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるスプレー式洗滌具を内視鏡に接続して洗滌する装置を構成した構成図。
【図14】第3の実施の形態の変形例におけるスプレー式洗滌具を内視鏡に接続して洗滌する装置を構成した構成図。
【図15】本発明の第4の実施の形態におけるスプレー式洗滌具を用いて内視鏡を洗滌する装置を構成した構成図。
【図16】挿入部側送気管路内に洗滌水を送液して管路途中のつまり物を洗い流す等を可能とする流体管路系の構成を示す図。
【図17】AWチャンネル洗滌アダプタの第1の具体例を示す断面図。
【図18】AWチャンネル洗滌アダプタに鎖を介して表示板が接続されていることを示す図。
【図19】図17のF−F及びG−G線断面図。
【図20】図17の平面図。
【図21】AWチャンネル洗滌アダプタの第2の具体例を示す図。
【図22】図21(B)のI−I,J−J及びK−K線断面図。
【図23】AWチャンネル洗滌アダプタの第3の具体例を示す図。
【図24】コネクタ及び操作部の流体管路系の構造を示す図。
【図25】コネクタに送気送水送ガス栓及び操作部にシリンダプラグを接続した場合の構造を示す図。
【図26】チェーンを介して表示板が取り付けられた送気送水送ガス栓の外観を示す斜視図。
【図27】送気送水送ガス栓を示す側面図。
【図28】送気送水送ガス栓の構造を示す断面図。
【図29】図27のL方向矢視図。
【図30】送気送水送ガス栓の本体付近を示す側面図。
【図31】段差部を設けた送気送水送ガス栓の構造を示す断面図。
【図32】切込部を設けた送気送水送ガス栓の一部を示す側面図。
【図33】従来例の管路洗滌装置を示す図。
【図34】逆止弁を有する従来例の洗滌装置を示す図。
【符号の説明】
1…内視鏡洗滌装置
2…内視鏡
3…挿入部
4…操作部
5…ユニバーサルコード
6…コネクタ
7…吸引管路
8、8′…送気管路
9…吸引管路チューブ
11…吸引口金
13、13′…送水管路
15…送気管
17…吸引側洗滌管路
18…送気送水側洗滌管路
19…吸引側逆止弁
20…吸引側吸引チューブ
21…吸引口
22、24、26…口金
23…固定チューブ
25…吸引部
27…吸引側送水チューブ
28…チューブ接続部材
29…吸引側送水チューブ
30…リング
31…リブ
32…シリンジ口金
33、34…ボール弁
35…連通路
43…送気送水側送水チューブ
44…送気送水側吸引チューブ
45…送気送水側逆止弁
77…シリンジ

Claims (6)

  1. 洗滌槽内に配置される内視鏡を洗滌するための内視鏡洗滌装置であって、
    前記洗滌槽内に配置されて流体を吸入する吸引部を一端に有する吸入管路と、
    洗滌対象である内視鏡の管路に一端が接続され、当該内視鏡管路に流体を排出する為の排出管路と、
    前記吸入管路と前記排出管路の夫々の他端を連通する連通路と、
    前記連通路に設けられ前記流体を吸入または排出する器具が接続される口金に対する前記吸入管路と前記排出管路との連通状態を選択的に切り替える弁体と、
    を備え、
    前記吸入管路の長さを、前記排出管路の長さ以上に設定したことを特徴とする内視鏡洗滌装置。
  2. 前記吸入管路、前記排出管路、前記連通路、及び前記弁体とを夫々2組以上設け、互いに独立した洗滌管路を構成したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡洗滌装置。
  3. 前記2組以上の排出管路は、内視鏡のコネクタに設けられる口金に接続される吸引側送水チューブと、送気送水側送水チューブであって、前記吸引側送水チューブと前記送気送水側送水チューブとの長さを互いに異ならせたことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡洗滌装置。
  4. 前記吸入管路の長さを互いに等しくすると共に、前記吸引側送水チューブと前記送気送水側送水チューブとのうちの短い方よりも長くしたことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡洗滌装置。
  5. 前記洗滌管路を互いに結合させ一体的に構成したことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡洗滌装置。
  6. 前記2組以上設けられた弁体が互いに結合していることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡洗滌装置。
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