JP3643352B2 - トイレットペーパーシートロールの検査方法及び検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレットペーパーシートロールの検査方法及び検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トイレットペーパーシートロールの品質検査の1つに、ロール幅の検査がある。この検査は、例えばシートロールを製造ラインに沿って搬送する過程で行っている。
具体的には、図1に示すように、シートロールT,T…を、その外周面を平面状搬送面100に乗せた寝た状態で、特に搬送速度を上げるという観点からロール幅方向を搬送方向に向けた状態で搬送する製造ラインにおいて、検査対象となるシートロールT1を、所定位置において例えばその側方や図示例のような上方からCCD(Charge Coupled Device)カメラのような外観撮像手段101によって撮像し、この撮像によって得られた撮像画像からシートロールT1のロール幅を検査する、というものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の方法は、検査精度が充分なものではなかった。これは、撮像画像に「ぶれ」が生じることによるものであり、この撮像画像の「ぶれ」は、検査対象となるシートロールT1が、その外周面を平面状搬送面100に乗せた寝た状態とされており安定した状態にないこと、ロール幅方向へシートロールT1が搬送されていること、つまり検査結果に影響が生じ易い方向へシートロールT1が搬送されていること、などを原因とするものである。
【0004】
また、対象となるシートロールが「紙管にシートが円筒状に多層巻されてなるもの」又は「シートが円筒状に多層巻された内空部分を有するもの(いわゆる芯無しシートロール)」であれば、例えば、(1)図7の(A)に示すように、紙管S(芯無しシートロールの場合は、内空部分に面した部分)に捩れSa(厳密には、捩れを原因とした突出部Sa)ができていないか、(2)図7の(A)及び(B)に示すように、シートの巻き取り不完全などを原因としてシートに皺Ta(この皺Taによりロール面には凹凸が形成されてしまうことになる)ができていないか、などの外観検査を行う必要がある。
【0005】
しかるに、従来の方法においては、これらの外観検査((1)、(2))を、ロール幅の検査よりも後の工程において、検査員による目視によって行っていた。したがって、大変作業効率の悪いものとなっていた。
【0006】
そこで、本発明の主たる課題は、検査精度を向上させることができるトイレットペーパーシートロールの検査方法及び検査装置を提供することにある。また、本発明の主たる課題は、作業効率を向上させることができるトイレットペーパーシートロールの検査方法及び検査装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は、次のとおりである。
<請求項1記載の発明>
円筒状に多層巻されたトイレットペーパーシートロールを搬送する過程で検査する方法であって、
上流ライン及び下流ラインにおいて前記シートロールを、その軸心を搬送方向に揃えかつ外周面を平面状搬送面に乗せた寝た状態で搬送し、前記上流ラインと下流ラインとの間に平面状搬送面を有する検査ラインを設けた設備構成とし、
前記上流ラインの先端に対し前記検査ラインの始端を低位とし、前記上流ラインから当該検査ラインにシートロールが落下移行する過程での自らの姿勢変化によりロール面を当該検査ラインの平面状搬送面に接地させ、この円筒姿勢にて起立状態でシートロールを搬送させ、
前記検査ラインの先端に対し前記下流ラインの始端を低位とし、前記検査ラインから当該下流ラインにシートロールが落下移行する過程での自らの姿勢変化によりその軸心を搬送方向に揃えかつ外周面を平面状搬送面に乗せた寝た状態とし、
前記検査ラインの平面状搬送面を、前記シートロールと接する面が平面とされた2本の棒材で構成し、又は透明な素材で形成し、
前記検査ラインにおいて前記シートロールを前記起立状態で搬送する過程で、光学的外 観検出手段により前記シートロールの少なくとも下方から紙管または芯無しシートロールの場合には内空部分に面した部分の捩れ及び皺の少なくとも一方を検査することを特徴とするトイレットペーパーシートロールの検査方法。
【0008】
<請求項2記載の発明>
前記検査ラインにおいて前記シートロールを前記起立状態で搬送する過程で、さらに、側方からロール幅を検査する検査する請求項1記載のトイレットペーパーシートロールの検査方法。
【0009】
<請求項3記載の発明>
円筒状に多層巻されたトイレットペーパーシートロールを搬送する過程で検査する装置であって、
上流ライン及び下流ラインにおいて前記シートロールを、その軸心を搬送方向に揃えかつ外周面を平面状搬送面に乗せた寝た状態で搬送し、前記上流ラインと下流ラインとの間に平面状搬送面を有する検査ラインを設けた装置構成とし、
前記上流ラインの先端に対し前記検査ラインの始端を低位とし、前記上流ラインから当該検査ラインにシートロールが落下移行する過程での自らの姿勢変化によりロール面を当該検査ラインの平面状搬送面に接地させ、この円筒姿勢にて起立状態でシートロールを搬送させる手段と、
前記検査ラインの先端に対し前記下流ラインの始端を低位とし、前記検査ラインから当該下流ラインにシートロールが落下移行する過程での自らの姿勢変化によりその軸心を搬送方向に揃えかつ外周面を平面状搬送面に乗せた寝た状態とする手段とを備え、
前記検査ラインの平面状搬送面を、前記シートロールと接する面が平面とされた2本の棒材で構成し、又は透明な素材で形成し、
前記検査ラインにおいて前記シートロールを前記起立状態で搬送する過程で、光学的外観検出手段により前記シートロールの少なくとも下方から紙管または芯無しシートロールの場合には内空部分に面した部分の捩れ及び皺の少なくとも一方を検査する手段を有することを特徴とするトイレットペーパーシートロールの検査装置。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
<定義>
(1) 本発明において、「ロール幅」とは、巻き取られたシートの幅方向と一致する方向に関するシートロールの長さをいう。
ロール幅とシート幅とは必ずしも完全に一致するものではない。これらが完全に一致するのであれば、シートの巻き取りがシート幅方向に関して全くずれることなく行われているということになる。これらの不一致が大きいようであれば、シートの巻き取りがシート幅方向に関して大きくずれて行われているということになる。
【0011】
(2) 本発明において、「ロール面」とは、シートロールの幅方向端面をいう。ドーナツ状の平面となっている部分である。
【0012】
<検査の客体>
本発明に係る検査方法及び検査装置は、トイレットペーパーシートロール、すなわち帯状のシートが円筒状に多層巻きされてロール状とされたものを検査の客体とするものである。
客体となるシートロールは、その種類が特に限定されるものではなく、また、紙管(芯)を有するもの(紙管にシートが円筒状に多層巻されたシートロール)、有しないもの(シートが円筒状に多層巻された内空部分を有するシートロール)、いずれをも対象とすることができる。
【0013】
以下、本実施の形態では、紙管を有する場合について説明する。
<検査項目>
本発明に係る検査方法及び検査装置による検査項目は、ロール幅などのシートロール外観に関するものであるが、その具体的内容は特に限定されない。ただし、以下(1)〜(3)に示すものを検査項目とする場合は、従来の方法と比べて特に優れた作用効果を奏するようになる。
その検査項目とは、(1)ロール幅の検査、(2)紙管(内空部分に面した部分)の捩れの検査、(3)シートの皺の検査、である。なお、項目(2)と項目(3)とをあわせて、ロール面の検査ともいう。
【0014】
以下、本実施の形態では、項目(1)〜(3)を検査する場合を中心に説明する。
<検査方法の概要>
本発明に係る検査方法は、トイレットペーパーシートロールを搬送する過程で検査する方法であって、検査の対象となるシートロールを円筒姿勢にて起立状態で搬送し、光学的外観検出手段によりトイレットペーパーシートロールの外観を検査することを特徴とするものである。
従来の方法においては、検査の対象となるシートロールT1,T1が、図2の(A)に示すように、その外周面を平面状搬送面100に乗せた寝た状態とされていたため、たとえ補助材などによりシートロールT1,T1の転がりを防止する機構が仕組まれていたとしても不安定であった。これに対し、本発明の方法においては、検査の対象となるシートロールT1,T1が、円筒姿勢にて起立状態とされているので、具体的には例えば図2の(B)に示すように、その一端面(ロール面)を平面状搬送面10に乗せ他端面(ロール面)を上に向けた起立状態とされているので、安定的であり、したがって検査精度を向上させることができる。
【0015】
特に、シートロールT,T…のロール幅を検査する場合、従来の方法によると、ロール幅方向へシートロールT,T…が搬送されていること、つまり検査結果に影響が生じ易い方向へシートロールT,T…が搬送されていること、などから搬送自体による検査結果への影響が及び易く、したがって測定誤差が大きなものとなった。これに対し、本発明の方法によると、ロール幅方向に関してはシートロールT,T…の移動がないので、かかる問題が生ぜず、したがって検査精度が向上する。
【0016】
また、ロール面を検査する場合、従来の方法に基づくと、図1に示すように、対象となるシートロールT1の前方斜め上(あるいは前方斜め側方)Mから、又は後方斜め上(あるいは後方斜め側方)Uから行わなければならないため、優れた検査精度を得ることができない。これに対し、本発明の方法によると、図3に示すように、対象となるシートロールT1の上方(例えば、真上α)又は下方(例えば、真下β)から行うことができるので、かかる問題が生ぜず、したがって検査精度を優れたものとすることができる。特に、この検査を、CCDカメラなどの外観撮像手段によって撮像を行い、この撮像によって得られた撮像画像の濃淡などに基づいてなす場合は、斜め方向から撮像すると影が生じ易く撮像画像の濃淡に影響が及ぶので正確な検査結果を得ることが困難であるのに対し、垂直方向からの撮像であればかかる問題が生じないので正確な検査結果を得ることができる、という違いがある。
【0017】
<検査装置の具体例>
次に、以上で説明した本発明の方法を具体化する装置例について、説明する。
本発明の検査装置は、トイレットペーパーシートロールを検査ラインに沿って搬送する過程で検査する装置であって、検査ラインに、シートロールの起立手段と、シートロールの伏倒手段とをそれぞれ備え、また、検査ラインに、シートロールの起立手段による起立姿勢位置で、つまり例えばシートロールがその一端面を平面状搬送面に乗せ他端面を上に向けた起立状態とされた位置で、シートロールの外観を検査する検査手段を備えたことを特徴とするものである。
【0018】
シートロールの外観を検査する検査手段としては、例えば、光センサーや外観撮像手段などの光学的外観検出手段などを使用することができる。また、検査ラインの上流及び下流には、それぞれシートロールの外周面を平面状搬送面に乗せた寝た状態で搬送する上流ライン又は下流ラインを、備えることができる。
【0019】
特に、ロール幅とロール面とを検査項目とする本実施の形態では、前記光学的外観検出手段を、検査ラインに臨んでラインの側方に配置した第1の外観撮像手段と、検査ラインに臨んでラインの上下少なくとも一方に配置した第2の外観撮像手段とで構成し、第1の外観撮像手段からの撮像画像に基づきシートロールのロール幅を検査し、第2の外観撮像手段からの撮像画像に基づきシートロールの紙管(内空部分に面した部分)の捩れ及びシートの皺の少なくとも一方を検査する構成とするのが好ましい。
【0020】
この検査装置の具体例を、図4及び図5に示した。
検査装置1は、シートロールT,T…の外観撮像手段(A,B,C)が備えられた「検査ライン」を構成するメイン搬送機40と、このメイン搬送機40の両側方に設置され、かつ例えば図示しない従来からの搬送機と連設された「上流ライン」又は「下流ライン」を構成する補助搬送機20又は30と、を主に有する。
【0021】
上流ラインを構成する一方の補助搬送機20は、平面状搬送面を有する本体部21と、この本体部21の搬送面を駆動する電動モーターなどからなる駆動源Mと、本体部21を床面G上に支持する本体部21の四隅に取り付けられた4本の脚部22,22…と、から主になる。
【0022】
補助搬送機20は、従来の搬送機などから受けたシートロールT,T…を、その外周面を搬送面に乗せた寝た状態で、かつロール幅方向が搬送方向を向く状態で、メイン搬送機40まで搬送する。
【0023】
本実施の形態において、補助搬送機20の搬送面は、床面Gと平行に、つまり水平になっている。ただし、水平でなければならないものではなく、適宜の角度を付けることもできる。
【0024】
また、本実施の形態において、補助搬送機20は、シートロールT,T…を、2列で、かつメイン搬送機40側において若干補助搬送機20の幅方向に離れるように搬送する。ただし、これに限られるものではなく、1列での搬送、3列での搬送、4列での搬送なども可能であり、また補助搬送機20の長手方向と完全に平行に搬送することも可能である。
【0025】
検査ラインを構成するメイン搬送機40は、平面状搬送面を有する本体部41と、この本体部41の搬送面を駆動する電源モーターなどからなる駆動源Mと、本体部41を床面G上に支持する本体部41に適宜の間隔を置いて取り付けられた4本の脚部42,42…と、から主になる。
【0026】
メイン搬送機40の搬送面には、その長手方向に向かう搬送位置拘束用補助材43,43…が備えられている。この搬送位置拘束用補助材43,43…の作用により、シートロールT,T…は、搬送面上を補助搬送機30に向けて、2列で搬送させられる。ただし、2列での搬送に限られるものではないのは、補助搬送機20の場合と同様である。
【0027】
メイン搬送機40の搬送面は、補助搬送機20側が補助搬送機20の搬送面よりも低くなっている。この高低差は、シートロールT,T…を起立するための手段として設けられたものである。
すなわち、図6の(A)に示すように、シートロールTは、補助搬送機20の先端部まで搬送されると、その(シートロールTの)先端部が補助搬送機20の搬送面から突出した状態になる。そして、この突出した先端部が重力(自然力)による下方への力を受けることにより、シートロールTは回転し、そのままメイン搬送機40の搬送面にかかる先端部のロール面から接地する。つまり、起立した状態となる。このように、起立手段を搬送面の高低差のみによって実現し、機械による起立というような追加処理を行わないことで、従来の方法(シートロールT,T…を寝かせたままの状態で、そのまま検査する方法)に劣らない処理速度を期待することができる。また、以上の起立方法は、自然力を利用するものであり、機械を用いて行うものではないので、メカニカルな障害による処理効率の低下といった事態からも解放される。
【0028】
なお、JIS P4501規格に基づくトイレットペーパー(紙幅114mm、許容差±2mm)を対象とし、補助搬送機20の搬送速度を30〜60〔m/min〕、メイン搬送機40の搬送速度を補助搬送機20の搬送速度の80〜90〔%〕とし、補助搬送機20の搬送面とメイン搬送機40の搬送面との高低差を4〜10〔cm〕とした場合、シートロール約100万個分の運用において、起立作業に失敗したトイレットペーパーは、1つもなかった。
【0029】
以上のようにして起立した状態とされたシートロールT,T…は、メイン搬送機40によって搬送される過程において、検査処理がなされる。
すなわち、まず、A地点において、検査の対象となるシートロールT1は、図3に示すように、図示しないCCDカメラなどからなる(第2の)外観撮像手段によって、上方から、好ましくは真上αから上側ロール面の撮像がなされる。そして、この撮像により得られた撮像画像の濃淡などに基づいて、図7の(A)に示したような紙管(内空部分に面した部分)の捩れSaがないか、図7の(A)及び(B)に示したシートの皺Taがないかの検査がなされる。紙管Sに捩れSaがある場合は、撮像画像の濃淡に位置ずれが生じ、またシートの巻き取りに不備があるなどして紙管S際などのシートに皺Taが形成されている場合は、ロール面の凹凸に基因して撮像画像に濃淡となって現れる。したがって、例えばあらかじめ入力されている画像情報と図示しない電子計算機などからなる検査手段によって対比を行うことにより、検査を実現することができる。
【0030】
本実施の形態では、紙管(内空部分に面した部分)の捩れSa及びシートの皺Taを検査項目としたが、これに限られるものではない。かかる撮像画像を用いれば、例えば、シートテールが剥がれていないか、などの外観検査も行うことができる。
【0031】
なお、シートの皺Taは、一般に、紙管S際(内空部分際)に形成されやすいとされており、図7の(A)及び(B)においても、紙管S際に形成された皺を示している。しかし、本発明の方法・設備において、検査の対象とすることができるシートの皺は、かかるものに限られるわけではない。ロール面のいずれの場所に形成された皺をも検査の対象とすることができる。
【0032】
以上のようにして上側ロール面の検査が行われたシートロールT1は、そのまま起立状態で搬送され続け、B地点において、図示しないCCDカメラなどからなる(第2の)外観撮像手段によって、下方から、好ましくは真下βから下側ロール面の撮像がなされる。この撮像に基づく検査内容(項目)、検査原理、検査による作用効果は、A地点におけるのと同様である。
【0033】
ただし、真下β(下方)からの撮像の場合は、真上α(上方)からの撮像の場合と異なり、搬送面10が障害となりうる。そこで、本実施の形態においては、図5中に拡大して示すように、搬送面10を、ロール面と接する面が平面とされた2本の棒材10A,10Aで構成した。これにより、真下β(下方)からの撮像が可能となる。真下β(下方)からの撮像をより一層確実なものとしたい場合は、搬送面10ないしかかる棒材10A,10Aを、透明な素材で形成するとよい。
【0034】
以上、本実施の形態では、「紙管(内空部分に面した部分)の捩れ」と「シートの皺」との両方の検査を行ったが一方のみとすることができる。特に、「紙管(内空部分に面した部分)の捩れ」のみを検査項目する場合は、上方又は下方の一方のみからの検査でもほぼ同様の効果を得ることができる。上方又は下方の一方のみからの検査とする場合は、下方からのみとする方が好ましい。シートロールは下端側の方が「ぶれ」が少ないためである。
【0035】
以上のようにして下側ロール面の検査が行われたシートロールT1は、そのまま起立状態で搬送され続け、C地点において、図示しない光学的外観検出手段、特に本実施の形態ではCCDカメラなどからなる外観撮像手段によって、側方から、好ましくは両側方から撮像がなされる。そして、この撮像により得られた撮像画像に基づいて、ロール幅の計測、さらにはかかるロール幅が許容範囲となっているか否かの判定がなされる。これらの解析は、例えば電子計算機などからなる図示しない検査手段によって行うことができる。この検査手段は、A地点で得られた撮像画像の解析(対比)を行う検査手段や、B地点で得られた撮像画像の解析(対比)を行う検査手段と、同一のものであっても、異なるものであってもよい。
【0036】
ロール幅の検査を行う光学的外観検出手段としては、例えばレーザー光などを照射する光センサーなどを挙げることができ、これによる検出信号によっても充分にロール幅を検査することができる。ただし、外観撮像手段によると、その精度が優れる上、例えば同時に、シートテール部分が剥がれていないかなどの検査をも行うことができて好ましい。なお、シートテールなどの検査も、ロール面の検査と同様、得られた撮像画像の濃淡に基づいて行うことができる。
【0037】
以上のようにして検査が行われたシートロールT,T…は、そのまま起立状態で搬送され続け、その先端から下流ラインを構成する補助搬送機30に送られる。
補助搬送機30は、補助搬送機20と同様の構成(ただし、左右対称に設置されている。)となっている。すなわち、平面状搬送面を有する本体部31と、この本体部31の搬送面を駆動する電動モーターなどからなる駆動源Mと、本体部31を床面G上に支持する本体部31の四隅に取り付けられた4本の脚部32,32…と、から主になっている。また、補助搬送機30の搬送面が水平である点、ただし適宜の角度を付けることができる点も補助搬送機20と同様である。
【0038】
このようにしてなる補助搬送機30は、メイン搬送機40からのシートロールT,T…を、その外周面を搬送面に乗せた寝た状態で、かつロール幅方向が搬送方向を向く状態で、例えば図示しない従来の搬送機などまで搬送する。
【0039】
メイン搬送機40において起立した状態とされていたシートロールT,T…が、補助搬送機30において寝た状態とされているのは、補助搬送機20及びメイン搬送機40の連接部と類似の構成を採用したことによる。
すなわち、メイン搬送機40の搬送面は、補助搬送機30側が補助搬送機30の搬送面よりも高くなっている。これにより、図6の(B)に示すように、シートロールTは、メイン搬送機40の先端部まで搬送されると、その(シートロールTの)上端部から補助搬送機30の搬送面上に倒れこみ、もって寝た状態となる。このような構成としたことによる作用効果は、前述した起立させる場合と同様である。
【0040】
<検査装置に関する補足>
(1) 検査装置1においては、補助搬送機20の搬送面と補助搬送機30の搬送面とを同じ高さとし、かつメイン搬送機40の搬送面を若干上方に向かうように構成した。しかし、これに限られるものではない。例えば、補助搬送機20、メイン搬送機40、補助搬送機30の順に、搬送面が低くなる構成とすることもできる。
【0041】
(2) 検査装置1においては、メイン搬送機40の両端部の高さを調整することにより、シートロールの起立手段又は伏倒手段が構成されるようにした。しかし、起立手段及び伏倒手段は、メイン搬送機(検査ライン)40の両端部に備えられていなければならないものではない。つまり、起立手段及び伏倒手段を、メイン搬送機(検査ライン)40の途中に備えることもできる。
【0042】
(3) 起立手段及び伏倒手段を、メイン搬送機(検査ライン)40の途中に備えた場合など、シートロールの起立姿勢位置(起立手段と伏倒手段との間)が短い場合は、外観検出手段(A,B,C)を同じ位置に備えることもできる。
【0043】
(4) 検査装置1においては、メイン搬送機40の後に、補助搬送機30を備えた。しかし、これに限られるものではない。例えば、メイン搬送機40の後に、補助搬送機30を介さず直接、従来の搬送機を連接することや、他の装置を連接することもできる。
【0044】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、検査精度を向上させることができるトイレットペーパーシートロールの検査方法及び検査装置となる。また、本発明によれば、作業効率を向上させることができるトイレットペーパーシートロールの検査方法及び検査装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の検査方法を説明するための図である。
【図2】 従来の方法による搬送状態と本発明の方法による搬送状態とを対比するための図である。
【図3】 シートロールの搬送状態及び撮像方法を説明するための図である。
【図4】 本実施の形態に係る検査装置の側面図である。
【図5】 本実施の形態に係る検査装置の平面図である。
【図6】 シートロールの状態変化を説明するための図である。
【図7】 紙管(内空部分に面した部分)の捩れ及びシートの皺を説明するための図である。
【符号の説明】
1…検査装置、10,100…搬送面、20,30…補助搬送機、40…メイン搬送機、G…床面、M…駆動源、S…紙管、T…トイレットペーパーシートロール。
Claims (3)
- 円筒状に多層巻されたトイレットペーパーシートロールを搬送する過程で検査する方法であって、
上流ライン及び下流ラインにおいて前記シートロールを、その軸心を搬送方向に揃えかつ外周面を平面状搬送面に乗せた寝た状態で搬送し、前記上流ラインと下流ラインとの間に平面状搬送面を有する検査ラインを設けた設備構成とし、
前記上流ラインの先端に対し前記検査ラインの始端を低位とし、前記上流ラインから当該検査ラインにシートロールが落下移行する過程での自らの姿勢変化によりロール面を当該検査ラインの平面状搬送面に接地させ、この円筒姿勢にて起立状態でシートロールを搬送させ、
前記検査ラインの先端に対し前記下流ラインの始端を低位とし、前記検査ラインから当該下流ラインにシートロールが落下移行する過程での自らの姿勢変化によりその軸心を搬送方向に揃えかつ外周面を平面状搬送面に乗せた寝た状態とし、
前記検査ラインの平面状搬送面を、前記シートロールと接する面が平面とされた2本の棒材で構成し、又は透明な素材で形成し、
前記検査ラインにおいて前記シートロールを前記起立状態で搬送する過程で、光学的外観検出手段により前記シートロールの少なくとも下方から紙管または芯無しシートロールの場合には内空部分に面した部分の捩れ及び皺の少なくとも一方を検査することを特徴とするトイレットペーパーシートロールの検査方法。 - 前記検査ラインにおいて前記シートロールを前記起立状態で搬送する過程で、さらに、側方からロール幅を検査する検査する請求項1記載のトイレットペーパーシートロールの検査方法。
- 円筒状に多層巻されたトイレットペーパーシートロールを搬送する過程で検査する装置であって、
上流ライン及び下流ラインにおいて前記シートロールを、その軸心を搬送方向に揃えかつ外周面を平面状搬送面に乗せた寝た状態で搬送し、前記上流ラインと下流ラインとの間に平面状搬送面を有する検査ラインを設けた装置構成とし、
前記上流ラインの先端に対し前記検査ラインの始端を低位とし、前記上流ラインから当該検査ラインにシートロールが落下移行する過程での自らの姿勢変化によりロール面を当該検査ラインの平面状搬送面に接地させ、この円筒姿勢にて起立状態でシートロールを搬送させる手段と、
前記検査ラインの先端に対し前記下流ラインの始端を低位とし、前記検査ラインから当該下流ラインにシートロールが落下移行する過程での自らの姿勢変化によりその軸心を搬送方向に揃えかつ外周面を平面状搬送面に乗せた寝た状態とする手段とを備え、
前記検査ラインの平面状搬送面を、前記シートロールと接する面が平面とされた2本の棒材で構成し、又は透明な素材で形成し、
前記検査ラインにおいて前記シートロールを前記起立状態で搬送する過程で、光学的外観検出手段により前記シートロールの少なくとも下方から紙管または芯無しシートロールの場合には内空部分に面した部分の捩れ及び皺の少なくとも一方を検査する手段を有することを特徴とするトイレットペーパーシートロールの検査装置。
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