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JP3642691B2 - 単結晶化自動判別方法及びこれを利用した半導体単結晶製造装置 - Google Patents

単結晶化自動判別方法及びこれを利用した半導体単結晶製造装置 Download PDF

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JP3642691B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CZ法(チョクラルスキー法)による半導体単結晶製造法のシード工程における半導体結晶の単結晶化自動判別方法と、この方法を利用して構成した半導体単結晶製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン等の半導体の単結晶製造装置として、CZ法を利用したものが知られている。このCZ法は、棒状多結晶シリコンを砕いて石英ガラス製のるつぼ内に入れて溶融し、その融液に核となる種結晶(シード)をワイヤで吊るして浸し、種結晶をゆっくりと回転させながら引き上げていくことにより、種結晶の先端から単結晶を成長させていくものである。
【0003】
ところで、上記CZ法における単結晶の引き上げ過程を細かく分けると、種結晶を融液に漬けて種結晶の先端から単結晶を成長させるシード工程と、該シード工程に引き続いて単結晶の無転位化を図るために結晶径を細く絞りながら所定の距離引き上げていくネック工程と、該ネック工程に引き続いて製品となる大径の単結晶を安定に成長させていくボディ工程とに分けることができるが、前記シード工程からネック工程への移行に際しては、シード工程において種結晶の先端から単結晶が安定に成長したか否かを正確に見極める必要がある。
【0004】
従来、このシード工程からネック工程へ移行するためのシリコン結晶の単結晶化の判定は、作業者が透視窓からるつぼ内を覗き、結晶表面に単結晶に特有なシーム線(晶癖線)が現れるのを目視で確認することにより行なっていた。
【0005】
図15(a)(b)に、このシーム線が現れた場合と現れない場合の画像例を示す。これらの図において、1は種結晶、2は加熱溶融された多結晶シリコンの融液面、3は種結晶1の先端から成長したシリコン結晶のメニスカス、4は結晶表面に現れたシーム線である。従来においては、図15(a)に示すような単結晶化を示すシーム線4が結晶表面に現れたことを目視で確認することにより、シード工程からネック工程へ移行するように手動で制御していた。なお、結晶表面に現れるシーム線の本数は、結晶方位で決まる特有の数となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにシーム線の出現を目視で確認する従来方法の場合、次のような技術的課題があった。
(1)目視による確認は作業者の負担が極めて大きい。
(2)シード工程からネック工程への移行タイミングの自動化が困難である。
(3)種結晶を融液に漬けてから単結晶が成長してシーム線が現れるまでには時間がかかるため、作業者は一定時間毎に監視を行なう必要がある。
(4)監視のタイミングが合わないと、シーム線が出現しているにもかかわらずそのまま放置することになり、スループットの低下、使用電力量の増大、部材の劣化を招く。
【0007】
本発明は、上記のような技術的課題を解決するためになされたもので、画像処理によってシーム線の出現を検出することにより、シード工程における半導体結晶の単結晶化を自動判別できるようにした単結晶化自動判別方法と、この方法を利用して構成した半導体単結晶製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1記載の単結晶化自動判別方法は、CZ法による半導体単結晶の製造方法において、シード工程からネック工程への移行のための成長結晶の単結晶化判定に際して、撮像手段によって種結晶と融液面部分を撮影し、予め撮影画像中に設定した距離測定のための水平基準位置線と撮像手段によって撮影した半導体結晶のメニスカスの最下端部との間の距離を画像処理によって算出し、該距離が予め設定したしきい値以下となったときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出するようにしたものである。
【0009】
このような構成とした場合、撮影画像中に設定した水平基準位置線と半導体結晶のメニスカスの最下端部との間の距離の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を自動的に検出することができ、半導体結晶の単結晶化が達成されたか否かを自動的に判別できる。
【0010】
本発明の請求項2記載の単結晶化自動判別方法は、CZ法による半導体単結晶の製造方法において、シード工程からネック工程への移行のための成長結晶の単結晶化判定に際して、撮像手段によって種結晶と融液面部分を撮影し、予めシーム線が出現した状態における種結晶と融液面部分の画像を比較パターンとして用意しておき、撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像と前記比較パターンとのパターンマッチングを行なうことによって単結晶化を示すシーム線の出現を検出するようにしたものである。
【0011】
このような構成とした場合、種結晶と融液面部分の撮影画像と比較パターンとのパターンマッチングによって単結晶化を示すシーム線の出現を自動的に検出することができ、半導体結晶の単結晶化が達成されたか否かを自動的に判別できる。
【0012】
本発明の請求項3記載の単結晶化自動判別方法は、CZ法による半導体単結晶の製造方法において、シード工程からネック工程への移行のための成長結晶の単結晶化判定に際して、撮像手段によって種結晶と融液面部分を撮影し、撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像中における半導体結晶のメニスカス部分の画素数を画像処理によって計数し、該画素数が所定のしきい値を越えたときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出するようにしたものである。
【0013】
このような構成とした場合、種結晶と融液面部分の撮影画像中における半導体結晶のメニスカス部分の画素数の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を自動的に検出することができ、半導体結晶の単結晶化が達成されたか否かを自動的に判別できる。
【0014】
本発明の請求項4記載の単結晶化自動判別方法は、CZ法による半導体単結晶の製造方法において、シード工程からネック工程への移行のための成長結晶の単結晶化判定に際して、撮像手段によって種結晶と融液面部分を撮影し、予め撮影画像上に半導体結晶のメニスカス部分を横切る測定ラインを設定しておき、撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像中のメニスカスの外郭線と前記測定ラインとが交わる交点位置における輝度の変化を測定し、
該輝度変化が所定のしきい値を越えたときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出するようにしたものである。
【0015】
このような構成とした場合、メニスカスの外郭線と測定ラインとが交わる交点位置における輝度の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を自動的に検出することができ、半導体結晶の単結晶化が達成されたか否かを自動的に判別できる。
【0016】
本発明の請求項5記載の半導体単結晶製造装置は、CZ法による半導体単結晶製造装置において、透視窓を通してるつぼ内の種結晶と融液面部分を撮影する撮像手段と、予め撮影画像中に設定しておいた距離測定のための水平基準位置線と前記撮像手段によって撮影した撮影画像中の半導体結晶のメニスカスの最下端部との間の距離を画像処理によって算出し、該距離が予め設定したしきい値以下となったときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出する単結晶化自動判別装置と、該単結晶化自動判別装置の判別結果に従って半導体単結晶製造装置の処理工程をシード工程からネック工程へ自動的に移行せしめる制御手段を備えることにより構成したものである。
【0017】
このような構成とした場合、撮影画像中に設定した水平基準位置線と半導体結晶のメニスカスの最下端部との間の距離の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を自動的に検出することができ、半導体結晶の単結晶化が達成されたか否かを自動的に判別してシード工程からネック工程へ移行することができる半導体単結晶製造装置を得ることができる。
【0018】
本発明の請求項6記載の半導体単結晶製造装置は、CZ法による半導体単結晶製造装置において、透視窓を通してるつぼ内の種結晶と融液面部分を撮影する撮像手段と、予めシーム線が出現した状態における種結晶と融液面部分の画像を比較パターンとして用意しておき、前記撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像と前記比較パターンとのパターンマッチングを行なうことによって単結晶化を示すシーム線の出現を検出する単結晶化自動判別装置と、該単結晶化自動判別装置の判別結果に従って半導体単結晶製造装置の処理工程をシード工程からネック工程へ自動的に移行せしめる制御手段を備えることにより構成したものである。
【0019】
このような構成とした場合、種結晶と融液面部分の撮影画像と比較パターンとのパターンマッチングによって単結晶化を示すシーム線の出現を自動的に検出することができ、半導体結晶の単結晶化が達成されたか否かを自動的に判別してシード工程からネック工程へ移行することができる半導体単結晶製造装置を得ることができる。
【0020】
本発明の請求項7記載の半導体単結晶製造装置は、CZ法による半導体単結晶製造装置において、透視窓を通してるつぼ内の種結晶と融液面部分を撮影する撮像手段と、該撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像中における半導体結晶のメニスカス部分の画素数を画像処理によって計数し、該画素数が所定のしきい値を越えたときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出する単結晶化自動判別装置と、該単結晶化自動判別装置の判別結果に従って半導体単結晶製造装置の処理工程をシード工程からネック工程へ自動的に移行せしめる制御手段を備えることにより構成したものである。
【0021】
このような構成とした場合、種結晶と融液面部分の撮影画像中における半導体結晶のメニスカス部分の画素数の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を自動的に検出することができ、半導体結晶の単結晶化が達成されたか否かを自動的に判別してシード工程からネック工程へ移行することができる半導体単結晶製造装置を得ることができる。
【0022】
本発明の請求項8記載の半導体単結晶製造装置は、CZ法による半導体単結晶製造装置において、透視窓を通してるつぼ内の種結晶と融液面部分を撮影する撮像手段と、予め撮影画像上に半導体結晶のメニスカス部分を横切る測定ラインを設定しておき、前記撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像中のメニスカスの外郭線と前記測定ラインとが交わる交点位置における輝度の変化を測定し、該輝度変化が所定のしきい値を越えたときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出する単結晶化自動判別装置と、該単結晶化自動判別装置の判別結果に従って半導体単結晶製造装置の処理工程をシード工程からネック工程へ自動的に移行せしめる制御手段を備えることにより構成したものである。
【0023】
このような構成とした場合、メニスカスの外郭線と測定ラインとが交わる交点位置における輝度の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を自動的に検出することができ、半導体結晶の単結晶化が達成されたか否かを自動的に判別してシード工程からネック工程へ移行することができる半導体単結晶製造装置を得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1乃至図5に、本発明を適用して構成したシリコン単結晶製造装置の第1の実施の形態を示す。図1はシリコン単結晶製造装置の全体構成図、図2は図1中の単結晶化自動判別装置の回路構成例を示す図、図3は動作説明のためのモニタ画面を示す図、図4は動作説明のための波形図、図5は、モニタ画面の画面下縁からシリコン結晶のメニスカスの最下端部までの距離の変化特性を示す図である。
【0025】
この第1の実施の形態は、図3に示すように、種結晶1と融液面2部分を撮影したモニタ画面26上における画面下端縁とシリコン結晶のメニスカス3の最下端部との間の距離Lを画像処理によって算出し、この距離Lが予め設定したしきい値以下となったときに、単結晶化を示すシーム線4が出現したものとして検出するようにしたものである。なお、この第1の実施の形態では、距離Lを測定するための水平基準位置線をモニタ画面26の画面下端縁に設定したが、この水平基準位置線はメニスカス3よりも下方側であれば、モニタ画面上のどの位置に設定してもよい。
【0026】
図1において、11は石英ガラス製のるつぼ、12はその周囲に配置された黒鉛製のヒータ、13はるつぼ回転機構、14はるつぼ昇降機構である。
【0027】
るつぼ11はその周囲は真空容器15で囲まれており、この真空容器15の首部上端部にモータや巻き上げドラム等で構成された種結晶昇降機構16が設置され、この昇降機構16につながれたステンレス製のワイヤ17の先端に種結晶1を把持するためのシードチャック18が取り付けられている。また、種結晶昇降機構16の下部には種結晶回転機構19が設けられており、この種結晶回転機構19によって種結晶昇降機構16全体を回転させることにより、ワイヤ17の先端に吊り下げられた種結晶1を回転できるように構成されている。
【0028】
真空容器15の肩部には透明な石英ガラス製の透視窓20が形成されており、この窓部分にCCDカメラ21等の撮像手段がるつぼ11内に向けて設置されている。このCCDカメラ21は、シリコン単結晶の引き上げに当たり、種結晶1と融液面2の部分を斜め上方から撮影することにより、図3に示すような撮影画像を得るものである。
【0029】
22はカメラ制御ユニット、23はCCDカメラ21の撮影画像を映し出す監視用のテレビモニタ、24はカメラ制御ユニット22を介して送られてくるCCDカメラ21の撮影画像から画像処理によって単結晶化を示すシーム線の出現を検出する単結晶化自動判別装置、25は単結晶化自動判別装置24の判別結果に従ってるつぼ回転機構13、るつぼ昇降機構14、種結晶昇降機構16、種結晶回転機構19等の動作やヒータ12の温度制御等を総合的に行なうための単結晶引き上げ制御装置である。
【0030】
上記単結晶化自動判別装置24は、図2に示すような回路構成になる。
すなわち、図2において、241はCCDカメラ21から送られてくるビデオ信号を所定のしきい値VS でパルス化して出力するコンパレータ、242は所定パルス幅以下のパルス信号を除去してノイズを除去するパルス幅弁別回路、243はビデオ信号中から水平同期信号(H信号)を抽出するH信号抽出回路、244はビデオ信号中から垂直同期信号(V信号)を抽出するV信号抽出回路、245はH信号抽出回路243から出力されるH信号パルスをカウントするH信号パルスカウンタ、246は水平走査線の数をカウントすることによりモニタ画面26(図3参照)の画面下端縁に対応する水平走査線ln の位置を検出する水平走査線カウンタ、247はV信号抽出回路244の出力するV信号パルスをわずかの時間遅延させる遅延回路、248はOR回路である。
【0031】
また、249はH信号パルスカウンタ245のH信号カウント値を読み出して一時保持するカウント値ホールド回路、250は検出誤差をなくすためにシリコン結晶の1回転毎のH信号カウント値の平均値を算出する平均値算出回路、251は平均値算出回路250から出力される平均値化されたH信号カウント値からモニタ画面26の画面下端縁とシリコン結晶のメニスカス3の最下端部との間の距離Lを算出し、該距離Lが予め設定しておいたしきい値L0 以下となったときに、結晶表面に単結晶化を示すシーム線4が出現したものとして判定する判定回路である。
【0032】
次に、上記構成になる第1の実施の形態におけるシーム線4の検出動作について説明する。まず、原材料となる棒状多結晶シリコンはブロック状に砕かれてるつぼ11内に投入され、ヒータ12で加熱することによって溶融される。また、種結晶1はワイヤ17先端のシードチャック18に把持され、るつぼ11内に吊り下げられる。
【0033】
この状態でシリコン単結晶の製造が開始されると、種結晶昇降機構16によってワイヤ17が下方へ向かって降ろされ、ワイヤ17の先端に吊り下げられた種結晶1の先端がるつぼ11内の多結晶シリコンの融液面2に漬けられると共に、種結晶回転機構19とるつぼ回転機構13が駆動開始され、種結晶1とるつぼ11が反対方向または同方向に向かって所定の速度でゆっくりと回転開始される。これによってシード工程が開始される。
【0034】
CCDカメラ21は、透視窓20を通して前記種結晶1と融液面2部分を撮影しており、そのビデオ信号はカメラ制御ユニット22に送られ、図3に示すようなモニタ画面26として監視用のテレビモニタ23に映し出されると共に、単結晶化自動判別装置24へと送られる。
【0035】
上記CCDカメラ21から送られてくるビデオ信号の波形例を図4(a)に示す。このビデオ信号中、Hは水平同期信号(H信号)、Vは1/60秒毎に現れる垂直同期信号(V信号)であって、図4(a)中の水平走査線l1 〜l3 ,ln が図3のモニタ画面26中の水平走査線l1 〜l3 ,ln にそれぞれ対応しているものとする。
【0036】
図3のモニタ画面26を参照すれば明らかなように、シリコン結晶のメニスカス3の表面にシーム線4が出現すると、このシーム線4部分が画面の下方へ突出するため、モニタ画面26の画面下端縁とシリコン結晶のメニスカス3の最下端部との間の距離Lがその分だけ小さくなる。従って、この距離Lを監視することにより、単結晶化を示すシーム線4が出現したか否かを検出することができる。図2に示した単結晶化自動判別装置24は、この距離Lを画像処理によって求め、その値が所定のしきい値L0 よりも小さくなったときに単結晶化を示すシーム線4が出現したものとして検出するものである。
【0037】
すなわち、CCDカメラ21から送られてきたビデオ信号は、図2の単結晶化自動判別装置24のコンパレータ241、H信号抽出回路243、V信号抽出回路244に入力される。コンパレータ241は、図4(a)に示すように所定のしきい値VS で信号レベルを判定し、図4(b)に示すようにしきい値VS 以上の信号部分を1、しきい値VS 以下の信号部分を0に変換して出力する。
【0038】
コンパレータ241の出力パルスはパルス幅弁別回路242に送られ、所定パルス幅以下のパルス信号をノイズとして除去した後、OR回路248を介してH信号パルスカウンタ245のリセット端子Rに送られ、H信号パルスカウンタ245をリセットするように作用する。
【0039】
一方、H信号抽出回路243は、ビデオ信号中のH信号(図4(a)参照)を抽出してH信号パルスを発生し、H信号パルスカウンタ245と水平走査線カウンタ246のカウント端子Cに送る。H信号パルスカウンタ245は、このH信号パルスをその到来の度にカウントする。一方、水平走査線カウンタ246は、H信号パルスをカウントしていき、そのカウント値が予め設定したモニタ画面26の画面下端縁に対応する走査線ln の走査線番号Nと一致したときに出力パルスを発生する。
【0040】
上記動作から明らかなように、図3のモニタ画面26において画面上端位置からシーム線4と交わる水平走査線l3 の位置までは、コンパレータ241からは図4(b)のようにして常にパルスが出力されるので、H信号パルスカウンタ245はこのパルスによってリセットされ続け、水平走査線l3 の位置に達するまではそのカウント値は常に0となっている。
【0041】
そして、走査位置が水平走査線l3 の位置を過ぎると、水平走査線は多結晶シリコンの融液面2の部分を横切るだけであるから、コンパレータ241からは図4(b)に示すようにパルスが出力されなくなる。これによって、H信号パルスカウンタ245にはリセットがかからなくなり、H信号パルスカウンタ245は水平走査線l3 以降のH信号パルスを順次カウントしていく。
【0042】
一方、水平走査線カウンタ246は、H信号抽出回路243から出力されるH信号パルスをカウントし、ビデオ信号の水平走査線の数を順次カウントしており、そのカウント値が予め設定しておいたモニタ画面26の下端位置に対応する水平走査線ln の走査線番号Nに一致すると出力パルスを発生する。これによって、H信号パルスカウンタ245のカウント動作が停止される。
【0043】
従って、前記水平走査線カウンタ246の出力パルスによってカウント動作を停止された時点におけるH信号パルスカウンタ245のカウント値は、図3のモニタ画面26中の水平走査線l3 位置から画面下端縁に相当する水平走査線ln までの間に含まれる水平走査線の総本数を示している。そして、CCDカメラ21から送られてくるビデオ信号は、1フィールド1/60秒、1フレーム1/30秒のテレビ信号であるから、前記H信号パルスカウンタ245のカウント値は、図3のモニタ画面26における水平走査線l3 から画面下端縁までの距離Lを間接的に表していることになる。
【0044】
1画面についての水平走査が終わり、ビデオ信号中に図4(a)に示すように垂直同期をとるためのV信号が送られてくると、V信号抽出回路244がこれを抽出し、V信号パルスを出力する。カウント値ホールド回路249は、このV信号パルスによってH信号パルスカウンタ245の前記カウント値を読み出し、一時格納保持する。さらに、V信号パルスは遅延回路247でわずかの時間遅延された後、オア回路248を介してH信号パルスカウンタ245のリセット端子Rに送られ、H信号パルスカウンタ245をリセットしてそのカウント値を0に戻す。
【0045】
H信号パルスカウンタ245は、CCDカメラ21から送られてくるビデオ信号の1画面毎に上記動作を繰り返し、その都度、モニタ画面26の画面下端縁からシリコン結晶のメニスカス3の最下端部までの距離Lを水平走査線の本数として出力する。
【0046】
ところで、ワイヤ17に吊り下げられた種結晶1は、種結晶回転機構19によって所定の回転速度でゆっくりと回転されている。このため、図3のモニタ画面26中のシーム線4の位置も種結晶1の回転に従ってゆっくりと回転している。従って、シーム線4の回転位置に従ってモニタ画面26の画面下端縁からシーム線4までの距離Lもそれにつれて変化し、脈動する。そこで、このような回転に伴う誤検出を防止するために、平均値算出回路250において種結晶1の1回転当たりの平均値を算出し、この平均値を測定距離Lとして後段の距離判定回路251に送る。
【0047】
距離判定回路251は、平均値算出回路250から送られてくる測定距離Lを与える水平走査線の数と、予め設定しておいた規定距離L0 を与える水平走査線の数とを比較し、例えば図5に示すように、測定された距離Lがしきい値距離L0 よりも小さくなったt1 時点で単結晶化を示すシーム線4が出現したものと判断し、シーム線の検出出力を発生する。そして、この検出出力は、図1の単結晶引き上げ制御装置25に送られる。
【0048】
単結晶引き上げ制御装置25は、前記シーム線の検出出力を受信すると、るつぼ回転機構13、るつぼ昇降機構14、種結晶昇降機構16、種結晶回転機構19の動作を制御し、シーズ工程からネック工程へと自動的に処理を移行する。
【0049】
以上説明したように、第1の実施の形態の場合、モニタ画面26の画面下端縁とシリコン結晶のメニスカス3の最下端部との間の距離Lを画像処理によって算出し、この距離Lが規定距離L0 よりも小さくなったときにシーム線4が出現したものと判断して検出出力を発生する。このため、シリコン結晶が単結晶化したか否かを自動的に検出することができ、この検出結果を用いてシリコン単結晶製造装置を制御することにより、シード工程からネック工程への移行を自動化することができる。
【0050】
なお、一旦単結晶化が達成された後においても上記監視を続け、例えば図5中のt2 時点で示すように、モニタ画面26の画面下端縁とシーム線4との距離Lが規定距離L0 よりも長くなった場合には単結晶化が崩れたとして警報を発するように構成することが望ましい。
【0051】
[第2の実施の形態]
図6に、第2の実施の形態のための単結晶化自動判別装置24の第2の構成例を示す。なお、シリコン単結晶製造装置の全体的な構成は図1と同じであるので、図示は省略する。
【0052】
この第2の実施の形態は、図7に示すように、予め、単結晶化を示すシーム線が出現した状態の種結晶1と融液面2部分の撮影画像を比較パターンPとして用意しておき、この比較パターンPと、CCDカメラ21で撮影した種結晶1と融液面2部分の撮影画像とをパターンマッチングすることにより、単結晶化を示すシーム線4が出現したか否かを検出するようにしたものである。
【0053】
図6において、261はCCDカメラ21で撮影された撮影画像を2値画像に変換する2値化回路、262は2値画像に変換された1フレーム分の撮影画像を格納記憶するフレーム画像記憶部、263はシーム線出現の判定基準となる図7に示すような比較パターンPを予め格納した比較パターン記憶部、264はフレーム画像記憶部262に格納された撮影画像と比較パターン記憶部263に格納された比較パターンPとのパターンマッチングを行ない、両者のパターンが一致したときにシーム線の出現として検出するパターンマッチング部である。
【0054】
次に、図6の単結晶化自動判別装置24の動作を説明する。
CCDカメラ21で撮影されたビデオ信号は2値化回路261で2値画像に変換され、フレーム画像記憶部262に送られる。フレーム画像記憶部262は、この2値画像に変換された図8に示すような種結晶1と融液面2部分の1フレーム分の画像を格納記憶する。
【0055】
フレーム画像記憶部262に格納された2値画像からなる撮影画像は、パターンマッチング部264に送られ、予め用意されている図7に示すような比較パターンPとパターンマッチングされる。そして、両者のパターンが一致した場合にシリコン結晶にシーム線4が出現したものと判定し、シーム線4の検出出力を発生して図1の単結晶引き上げ制御装置25に送る。
【0056】
単結晶引き上げ制御装置25は、前記シーム線の検出出力を受信すると、るつぼ回転機構13、るつぼ昇降機構14、種結晶昇降機構16、種結晶回転機構19を動作を制御し、シーズ工程からネック工程へと自動的に処理を移行する。
【0057】
以上説明したように、第2の実施の形態の場合、撮影画像と比較パターンとのパターンマッチングによってシーム線4の出現を検出する。このため、シリコン結晶が単結晶化したか否かを自動的に検出することができ、この検出結果を用いてシリコン単結晶製造装置を制御することにより、シード工程からネック工程への移行を自動化することができる。
【0058】
なお、図6の例では、説明を簡単にするために、撮影画像を2値画像に変換する場合を例示したが、2値化回路261に代えて多値化回路を用い、撮影画像を3値またはそれ以上の多値画像に変換してもよいものである。多値画像に変換した場合には、パターンマッチングに時間がかかるが、検出精度はその分向上する。
【0059】
また、この第2の実施の形態の場合も、一旦単結晶化が達成された後においても上記監視を続け、パターンマッチングの結果が一致しなくなった場合には単結晶化が崩れたとして警報を発するように構成することが望ましい。
【0060】
[第3の実施の形態]
図9に、第3の実施の形態のための単結晶化自動判別装置24の第3の構成例を示す。なお、シリコン単結晶製造装置の全体的な構成は図1と同じであるので、図示は省略する。
【0061】
この第3の実施の形態は、図10に示すように、種結晶1と融液面2部分を撮影したモニタ画面26において、ハッチングを施して示したシリコン結晶のメニスカス3とシーム線4部分の全画素数を数え、その画素数が所定のしきい値を越えた時にシーム線4の出現として検出するようにしたものである。
【0062】
図9において、271はビデオ信号を多値画像に変換する多値化回路、272は多値画像を画像解析して種結晶1、融液面2、メニスカス3及びシーム線4の各部分に領域分離する画像領域分離部、273は分離されたメニスカス3部分とシーム線4部分の画素数を計数する画素数計数部、274は計数された画素数を予め設定したしきい値と比較することによりシーム線4の出現を検出する画素数比較部である。
【0063】
次に、図9の単結晶化自動判別装置24の動作を説明する。
CCDカメラ21で撮影されたビデオ信号は多値化回路271で多値画像に変換され、画像領域分離部272に送られる。画像領域分離部272は、送られてきた多値画像を輝度差や色差等の諸特性を用いて画像解析し、種結晶1、融液面2、メニスカス3及びシーム線4の各部分に領域分離する。この領域分離結果は画素数計数部273に送られる。画素数計数部273は、領域分離結果を利用して、図10中にハッチングをして示したメニスカス3とシーム線4部分に含まれる画素数を計数し、画素数比較部274に送る。
【0064】
画素数比較部274は、送られてきた画素数と予め設定したしきい値とを比較し、送られてきた画素数がしきい値よりも大きい場合にシーム線4が出現したものと判定し、シーム線の検出出力を発生する。すなわち、図10において、シーム線4が出現した場合には、ハッチングした部分の面積はシーム線4が出現して外方へ突出している分だけその面積が大きくなり、画素数がその分だけ多くなる。従って、シーム線4が出現している場合と出現していない場合の画素数の変化は、例えば図11に示すようなものとなり、シーム線なしの点線Cと、シーム線ありの実線Dとの中間位置当たりに前記画素数比較部274のしきい値を設定しておけば、シーム線4の出現を画素数の変化から検出することができる。
【0065】
画素数比較部274から出力されるシーム線の検出出力は、図1の単結晶引き上げ制御装置25に送られる。そして、単結晶引き上げ制御装置25は、シーム線の検出出力を受信すると、るつぼ回転機構13、るつぼ昇降機構14、種結晶昇降機構16、種結晶回転機構19を動作を制御し、シーズ工程からネック工程へと自動的に処理を移行する。
【0066】
以上説明したように、第3の実施の形態の場合、撮影画像の画素数の変化からシーム線4の出現を検出する。このため、シリコン結晶が単結晶化したか否かを自動的に検出することができ、この検出結果を用いてシリコン単結晶製造装置を制御することにより、シード工程からネック工程への移行を自動化することができる。
【0067】
なお、この第3の実施の形態の場合も、一旦単結晶化が達成された後においても上記監視を続け、画素数がしきい値以下となった場合には、単結晶化が崩れたとして警報を発するように構成することが望ましい。
【0068】
[第4の実施の形態]
図12に、第3の実施の形態に用いられる単結晶化自動判別装置24の第4の構成例を示す。なお、シリコン単結晶製造装置の全体的な構成は図1と同じであるので、図示は省略する。
【0069】
この第4の実施の形態は、図13に示すように、予め撮影画像上にシリコン結晶のメニスカス3部分を横切る測定ラインEを設定しておき、この測定ラインEとメニスカス3の外郭線とが交わる交点P位置における輝度の変化を測定し、その変化からシーム線4の出現を検出するようにしたものである。
【0070】
すなわち、回転する単結晶について、測定ラインEとメニスカス3の外郭線とが交わる交点P位置における輝度の変化を測定すると、単結晶化を示すシーム線4が出現した場合には、図14に示すように、シーム線4が測光ラインEと交差する度にピーク輝度Bmax が発生する。従って、このピーク輝度Bmax を検出することにより、単結晶化を示すシーム線4の出現を検出することができる。
【0071】
図12において、281は測定ラインEとメニスカス3の外郭線とが交わる交点P位置における輝度を測定する輝度測定回路、282はピーク輝度Bmax を検出するピーク輝度検出回路、283はピーク輝度Bmax とベース輝度Bとの輝度差ΔBを算出する輝度差算出回路、284は輝度差ΔBが所定のしきい値を越えたときに単結晶化を示すシーム線4の出現として検出する輝度差判定回路である。
【0072】
次に、図12の単結晶化自動判別装置24の動作を説明する。
CCDカメラ21で撮影されたビデオ信号は交点位置輝度測定回路281に送られ、図14に示すような交点Pにおける輝度が測定される。ピーク輝度検出回路282は、この測定輝度中からピーク輝度Bmax を検出し、輝度差算出回路283に送る。
【0073】
輝度差算出回路283は、ピーク輝度Bmax とベース輝度Bとの輝度差ΔBを算出し、輝度差判定回路284に送る。輝度差判定回路284は、輝度差ΔBが所定のしきい値と比較し、しきい値を越えた場合に単結晶化を示すシーム線4が出現したものと判定し、シーム線の検出出力を発生する。この検出出力は、図1の単結晶引き上げ制御装置25に送られる。
【0074】
そして、図1の単結晶引き上げ制御装置25は、前記シーム線の検出出力を受信すると、るつぼ回転機構13、るつぼ昇降機構14、種結晶昇降機構16、種結晶回転機構19を動作を制御し、シーズ工程からネック工程へと自動的に処理を移行する。
【0075】
以上説明したように、第4の実施の形態の場合、測定ラインとメニスカスの外郭線とが交わる交点位置における輝度の変化からシーム線の出現を検出する。このため、シリコン結晶が単結晶化したか否かを自動的に検出することができ、この検出結果を用いてシリコン単結晶製造装置を制御することにより、シード工程からネック工程への移行を自動化することができる。
【0076】
なお、この第4の実施の形態の場合も、一旦単結晶化が達成された後においても上記監視を続け、輝度差がしきい値以下になった場合には、単結晶化が崩れたとして警報を発するように構成することが望ましい。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1記載の発明によるときは、撮影画像中に設定した水平基準位置線と半導体結晶のメニスカスの最下端部との間の距離の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を検出することができるので、従来のように作業者がシーム線の発生を目視で確認する必要がなくなり、作業者の負担を軽減することができる。また、シード工程からネック工程への移行タイミングの自動化を図ることができると共に、目視による確認の場合のように監視タイミングが合わないためにシーム線の出現の確認が遅れ、スループットの低下、使用電力量の増大、部材の劣化を招くというようなこともなくすことができる。
【0078】
本発明の請求項2記載の発明によるときは、種結晶と融液面部分の撮影画像と比較パターンとのパターンマッチングによって単結晶化を示すシーム線の出現を検出することができるので、前記請求項1記載の発明と同様な効果を奏することができる。
【0079】
本発明の請求項3記載の発明によるときは、種結晶と融液面部分の撮影画像中における半導体結晶のメニスカス部分の画素数の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を検出することができるので、前記請求項1記載の発明と同様な効果を奏することができる。
【0080】
本発明の請求項4記載の発明によるときは、半導体結晶のメニスカスの外郭線と測定ラインとが交わる交点位置における輝度の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を検出することができるので、前記請求項1記載の発明と同様な効果を奏することができる。
【0081】
本発明の請求項5記載の発明によるときは、撮影画像中に設定した水平基準位置線と半導体結晶のメニスカスの最下端部との間の距離の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を検出し、シード工程からネック工程への移行を自動化できる単結晶製造装置を得ることができる。このため、従来のように作業者がシーム線の出現を目視で確認する必要がなくなり、シード工程からネック工程への移行タイミングの自動化を図ることができると共に、目視による確認の場合のように監視タイミングが合わないためにシーム線の出現の確認が遅れてスループットの低下、使用電力量の増大、部材の劣化を招くというようなこともなくすことができ、高品質で生産性に優れた半導体単結晶製造装置を提供することができる。
【0082】
本発明の請求項6記載の発明によるときは、種結晶と融液面部分の撮影画像と比較パターンとのパターンマッチングによって単結晶化を示すシーム線の出現を検出し、シード工程からネック工程への移行を自動化できる単結晶製造装置を得ることができる。このため、前記請求項5記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0083】
本発明の請求項7記載の発明によるときは、種結晶と融液面部分の撮影画像中における半導体結晶のメニスカス部分の画素数の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を検出し、シード工程からネック工程への移行を自動化できる半導体単結晶製造装置を得ることができる。このため、前記請求項5記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0084】
本発明の請求項8記載の発明によるときは、半導体結晶のメニスカスの外郭線と測定ラインとが交わる交点位置における輝度の変化から単結晶化を示すシーム線の出現を検出し、シード工程からネック工程への移行を自動化できる半導体単結晶製造装置を得ることができる。このため、前記請求項5記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を適用して構成したシリコン単結晶製造装置の第1の実施の形態を示す全体構成図である。
【図2】図2は、図1中の単結晶化自動判別装置の回路構成例を示す図である。
【図3】図3は、第1の実施の形態の動作説明のためのモニタ画面を示す図である。
【図4】図4は、図2の単結晶化自動判別装置の動作説明のための波形図である。
【図5】図5は、モニタ画面の画面下端縁からシリコン結晶のメニスカスの最下端部までの距離の変化特性を示す図である。
【図6】図6は、第2の実施の形態で用いられる単結晶化自動判別装置の回路構成例を示す図である。
【図7】図7は、比較パターンの例を示す図である。
【図8】図8は、第2の実施の形態の動作説明のためのモニタ画面を示す図である。
【図9】図9は、第3の実施の形態で用いられる単結晶化自動判別装置の回路構成例を示す図である。
【図10】図10は、第2の実施の形態の動作説明のためのモニタ画面を示す図である。
【図11】図11は、シリコン結晶のメニスカス部分の画素数の変化特性を示す図である。
【図12】図12は、第4の実施の形態で用いられる単結晶化自動判別装置の回路構成例を示す図である。
【図13】図13は、第4の実施の形態の動作説明のためのモニタ画面を示す図である。
【図14】図14は、半導体結晶と融液面の界面が測定ラインと交わる交点位置における輝度の変化状態の例を示す図である。
【図15】図15は、種結晶と融液面部分の撮影画像例を示すもので、(a)はシーム線が出現してる場合の撮影画像の例を示す図、(b)はシーム線が出現していない場合の撮影画像の例を示す図である。
【符号の説明】
1 種結晶
2 融液面
3 メニスカス
4 シーム線
11 るつぼ
16 種結晶昇降機構
17 ワイヤ
18 シードチャック
19 種結晶回転機構
20 透視窓
21 CCDカメラ(撮像手段)
22 カメラ制御ユニット
23 テレビモニタ
24 単結晶化自動判別装置
25 単結晶引き上げ制御装置(制御手段)

Claims (8)

  1. CZ法による半導体単結晶の製造方法において、
    シード工程からネック工程への移行のための成長結晶の単結晶化判定に際して、撮像手段によって種結晶と融液面部分を撮影し、
    予め撮影画像中に設定した距離測定のための水平基準位置線と撮像手段によって撮影した半導体結晶のメニスカスの最下端部との間の距離を画像処理によって算出し、
    該距離が予め設定したしきい値以下となったときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出することを特徴とする単結晶化自動判別方法。
  2. CZ法による半導体単結晶の製造方法において、
    シード工程からネック工程への移行のための成長結晶の単結晶化判定に際して、撮像手段によって種結晶と融液面部分を撮影し、
    予めシーム線が出現した状態における種結晶と融液面部分の画像を比較パターンとして用意しておき、
    撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像と前記比較パターンとのパターンマッチングを行なうことによって単結晶化を示すシーム線の出現を検出することを特徴とする単結晶化自動判別方法。
  3. CZ法による半導体単結晶の製造方法において、
    シード工程からネック工程への移行のための成長結晶の単結晶化判定に際して、撮像手段によって種結晶と融液面部分を撮影し、
    撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像中における半導体結晶のメニスカス部分の画素数を画像処理によって計数し、
    該画素数が所定のしきい値を越えたときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出することを特徴とする単結晶化自動判別方法。
  4. CZ法による半導体単結晶の製造方法において、
    シード工程からネック工程への移行のための成長結晶の単結晶化判定に際して、撮像手段によって種結晶と融液面部分を撮影し、
    予め撮影画像上に半導体結晶のメニスカス部分を横切る測定ラインを設定しておき、
    撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像中のメニスカスの外郭線と前記測定ラインとが交わる交点位置における輝度の変化を測定し、
    該輝度変化が所定のしきい値を越えたときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出することを特徴とする単結晶化自動判別方法。
  5. CZ法による半導体単結晶製造装置において、
    透視窓を通してるつぼ内の種結晶と融液面部分を撮影する撮像手段と、
    予め撮影画像中に設定しておいた距離測定のための水平基準位置線と前記撮像手段によって撮影した撮影画像中の半導体結晶のメニスカスの最下端部との間の距離を画像処理によって算出し、該距離が予め設定したしきい値以下となったときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出する単結晶化自動判別装置と、
    該単結晶化自動判別装置の判別結果に従って半導体単結晶製造装置の処理工程をシード工程からネック工程へ自動的に移行せしめる制御手段を備えたことを特徴とする半導体単結晶製造装置。
  6. CZ法による半導体単結晶製造装置において、
    透視窓を通してるつぼ内の種結晶と融液面部分を撮影する撮像手段と、
    予めシーム線が出現した状態における種結晶と融液面部分の画像を比較パターンとして用意しておき、前記撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像と前記比較パターンとのパターンマッチングを行なうことによって単結晶化を示すシーム線の出現を検出する単結晶化自動判別装置と、
    該単結晶化自動判別装置の判別結果に従って半導体単結晶製造装置の処理工程をシード工程からネック工程へ自動的に移行せしめる制御手段を備えたことを特徴とする半導体単結晶製造装置。
  7. CZ法による半導体単結晶製造装置において、
    透視窓を通してるつぼ内の種結晶と融液面部分を撮影する撮像手段と、
    該撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像中における半導体結晶のメニスカス部分の画素数を画像処理によって計数し、該画素数が所定のしきい値を越えたときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出する単結晶化自動判別装置と、
    該単結晶化自動判別装置の判別結果に従って半導体単結晶製造装置の処理工程をシード工程からネック工程へ自動的に移行せしめる制御手段を備えたことを特徴とする半導体単結晶製造装置。
  8. CZ法による半導体単結晶製造装置において、
    透視窓を通してるつぼ内の種結晶と融液面部分を撮影する撮像手段と、
    予め撮影画像上に半導体結晶のメニスカス部分を横切る測定ラインを設定しておき、前記撮像手段によって撮影した種結晶と融液面部分の撮影画像中のメニスカスの外郭線と前記測定ラインとが交わる交点位置における輝度の変化を測定し、該輝度変化が所定のしきい値を越えたときに単結晶化を示すシーム線の出現として検出する単結晶化自動判別装置と、
    該単結晶化自動判別装置の判別結果に従って半導体単結晶製造装置の処理工程をシード工程からネック工程へ自動的に移行せしめる制御手段を備えたことを特徴とする半導体単結晶製造装置。
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