JP3642235B2 - Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection display device - Google Patents
Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection display device Download PDFInfo
- Publication number
- JP3642235B2 JP3642235B2 JP22874899A JP22874899A JP3642235B2 JP 3642235 B2 JP3642235 B2 JP 3642235B2 JP 22874899 A JP22874899 A JP 22874899A JP 22874899 A JP22874899 A JP 22874899A JP 3642235 B2 JP3642235 B2 JP 3642235B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- microlens
- substrate
- crystal panel
- barrier layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Projection Apparatus (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロレンズ基板、液晶パネル用対向基板、液晶パネルおよび投射型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン上に、画像を投影する投射型表示装置(液晶プロジェクター)が知られている。このような投射型表示装置では、その画像形成に主として液晶パネル(液晶光シャッター)が用いられている。この液晶パネルは、例えば、液晶を駆動する液晶駆動基板と液晶パネル用対向基板とが、液晶層を介して接合された構成となっている。
【0003】
このような構成の液晶パネルの中には、光の利用効率を高めるべく、液晶パネル用対向基板の各画素に対応する位置に多数の微小なマイクロレンズを設けたものが知られている。これにより、高い光の利用効率を有する液晶パネルが得られる。
【0004】
図8は、液晶パネル用対向基板に用いられるマイクロレンズ基板の従来の構造を示す模式的な縦断面図である。
【0005】
同図に示すように、マイクロレンズ基板900は、ガラス基板902上に設けられ、樹脂で構成されたマイクロレンズ形成層906と、かかるマイクロレンズ形成層906を覆う樹脂層904と、樹脂層904に接合されたカバーガラス903とを有しており、また、マイクロレンズ形成層906には、多数のマイクロレンズ907が形成されている。
【0006】
ところが、このようなマイクロレンズ基板900では、設計通りの光学特性(特に光利用効率)が十分に得られない場合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、光学特性を所望のものに設定しやすいマイクロレンズ基板、および、かかるマイクロレンズ基板を備えた液晶パネル用対向基板、液晶パネル、さらには、投射型表示装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(14)の発明により達成される。
【0009】
(1) 透明基板上に設けられ、樹脂よりなる複数のマイクロレンズと、該マイクロレンズ上に設けられた樹脂層とを有するマイクロレンズ基板であって、
前記マイクロレンズと前記樹脂層との間に、有機成分の移行を阻止するバリア層を有することを特徴とするマイクロレンズ基板。
【0010】
(2) 前記マイクロレンズは、湾曲凸状をなしており、
前記バリア層は、前記マイクロレンズの凸曲面に沿って、前記マイクロレンズを被覆するように形成されている上記(1)に記載のマイクロレンズ基板。
【0011】
(3) 前記バリア層は、セラミックで構成されている上記(1)または(2)に記載のマイクロレンズ基板。
【0012】
(4) 前記バリア層は、複数種類のセラミックを含むものである上記(1)または(2)に記載のマイクロレンズ基板。
【0013】
(5) 前記セラミックは、窒化物系セラミックである上記(3)または(4)に記載のマイクロレンズ基板。
【0014】
(6) 前記バリア層の平均厚さは、20nm〜50μmである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のマイクロレンズ基板。
【0015】
(7) 前記バリア層は、気相成膜法により形成されたものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のマイクロレンズ基板。
【0023】
(8)上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のマイクロレンズ基板と、前記バリア層上に設けられた透明導電膜とを有することを特徴とする液晶パネル用対向基板。
【0024】
(9)上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のマイクロレンズ基板と、前記バリア層上に設けられたブラックマトリックスと、該ブラックマトリックスを覆う透明導電膜とを有することを特徴とする液晶パネル用対向基板。
【0025】
(10)上記(8)または(9)に記載の液晶パネル用対向基板を備えたことを特徴とする液晶パネル。
【0026】
(11)画素電極を備えた液晶駆動基板と、該液晶駆動基板に接合された上記(8)または(9)に記載の液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆動基板と前記液晶パネル用対向基板との空隙に封入された液晶とを有することを特徴とする液晶パネル。
【0027】
(12)前記液晶駆動基板は、マトリックス状に配設された前記画素電極と、前記画素電極に接続された薄膜トランジスタとを有するTFT基板である上記(11)に記載の液晶パネル。
【0028】
(13)上記(10)ないし(12)のいずれかに記載の液晶パネルを備えたライトバルブを有し、該ライトバルブを少なくとも1個用いて画像を投射することを特徴とする投射型表示装置。
【0029】
(14)画像を形成する赤色、緑色および青色に対応した3つのライトバルブと、光源と、該光源からの光を赤色、緑色および青色の光に分離し、前記各光を対応する前記ライトバルブに導く色分離光学系と、前記各画像を合成する色合成光学系と、前記合成された画像を投射する投射光学系とを有する投射型表示装置であって、前記ライトバルブは、上記(10)ないし(12)のいずれかに記載の液晶パネルを備えたことを特徴とする投射型表示装置。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明者は、上記問題点を解決すべくその原因を追求した結果、マイクロレンズ基板900では、マイクロレンズ907と樹脂層904との界面付近で、マイクロレンズ907を構成する樹脂と樹脂層904を構成する樹脂との間で有機成分の移行が生じて両樹脂の屈折率が変化してしまい、これにより、設計通りの光学特性が得られなくなるとの合理的な推論をするに至った。
【0031】
本発明は、かかる知見に基づくものである。すなわち、本発明は、マイクロレンズ907を構成する樹脂と樹脂層904を構成する樹脂との間で有機成分の移行を防止することにより、上記問題を解決しようとするものである。以下、本発明を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明のマイクロレンズ基板の第1実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【0033】
同図に示すように、マイクロレンズ基板1Aは、透明基板5上に設けられたマイクロレンズ形成層6と、かかるマイクロレンズ形成層6上に設けられた樹脂層4と、かかる樹脂層4上に形成されたガラス層(表層)3Aと、マイクロレンズ形成層6と樹脂層4との間に形成されたバリア層8とを有しており、また、マイクロレンズ形成層6では、マイクロレンズ形成層6を構成する樹脂により多数のマイクロレンズ7が形成されている。
【0034】
透明基板5は、マイクロレンズ基板1の基材として機能する部分である。マイクロレンズ基板1Aが後述するように液晶パネル16等に用いられる場合には(図6参照)、透明基板5の熱膨張係数は、液晶パネル16が有するガラス基板171の熱膨張係数とほぼ等しいものであることが好ましい。これにより、液晶パネル16では、温度が変化したときに透明基板5とガラス基板171との熱膨張係数が違うことにより生じるそり、たわみ等が防止される。
【0035】
このような観点からは、透明基板5とガラス基板171との熱膨張係数の比は、1:0.01〜1:100程度が好ましい。かかる観点からは、透明基板5には、石英ガラス、ネオセラム(登録商標、日本電気ガラス(株)製)、OA−2(登録商標、日本電気ガラス(株)製)、パイレックスガラス(登録商標、岩城硝子(株)製)等の低膨張ガラスが好適に用いられる。
【0036】
このような透明基板5上には、樹脂よりなるマイクロレンズ形成層6が形成されており、このマイクロレンズ形成層6には、湾曲凸状のマイクロレンズ7が、例えば所定の画素数行列上に形成されている。かかるマイクロレンズ形成層6およびマイクロレンズ7は、例えば、屈折率の比較的高い(例えば1.3〜1.7程度)樹脂で構成されている。
【0037】
かかるマイクロレンズ形成層6上には、バリア層8を介して、マイクロレンズ7を覆うように樹脂層4が設けられている。かかる樹脂層4は、例えば、マイクロレンズ7を構成する材料の屈折率よりも低い屈折率(例えば1.1〜1.5程度)の樹脂で構成されている。
【0038】
この樹脂層4上には、例えば樹脂層4等を保護するガラス層(カバーガラス)3Aが設けられている。このガラス層3Aには、例えば透明基板5に用いられる材料と同様の材料が使用可能である。その中でも、マイクロレンズ基板1Aが後述する液晶パネル16の構成材料に用いられる場合、ガラス層3の材料としては、石英ガラスがより好ましい。これは、通常ガラス基板171には製造時の環境により特性が変化しにくい石英ガラスが好ましく用いられることと、ガラス層3はガラス基板171と対向するので、ガラス層3とガラス基板171との間で熱膨張係数の相違によるそり、たわみ等が、特に生じやすいこととによる。
【0039】
そして、マイクロレンズ基板1Aでは、マイクロレンズ形成層6と樹脂層4との間に、バリア層8が設けられている。かかるバリア層8は、例えば薄膜で構成され、マイクロレンズ7の凸曲面に沿って、マイクロレンズ7を被覆するように形成されている。
【0040】
本発明者は、マイクロレンズ7を構成する樹脂と樹脂層4を構成する樹脂との間で有機成分の移行を防止する方策について検討を重ねた結果、マイクロレンズ形成層6と樹脂層4との間に、バリア層8を形成するに至った。このようなバリア層8を設けることにより、マイクロレンズ7と樹脂層4との間で、有機成分の移行を阻止することができる(当然、マイクロレンズ形成層6と樹脂層4との間でも有機成分の移行を阻止することができる)。これにより、マイクロレンズ7を構成する樹脂、および、樹脂層4を構成する樹脂の屈折率が変化して、マイクロレンズ7の光学特性が変化することが防止される。
【0041】
特に、バリア層8を設けると、マイクロレンズ基板1Aの製造時にマイクロレンズ7の光学特性が変化してしまうことも、マイクロレンズ基板1Aを製造後、長期間経過するうちに、経時的にマイクロレンズ7の光学特性が変化してしまうことも、好適に防止することができるようになる。これらの効果について、マイクロレンズ基板1Aの製造方法を説明(後述)した後、詳細に説明する。
【0042】
また、バリア層8をマイクロレンズ7の凸曲面に沿ってマイクロレンズ7を被覆するような形状とすることにより、バリア層8の材料選択の幅が大きくなる。すなわち、バリア層8は、マイクロレンズ7の凸曲面に沿って膜厚がほぼ一定な薄膜状となっているので、バリア層8を構成する材料の屈折率の選択の幅は大きい。このため、バリア層8では、屈折率により材料選択の幅が制限されにくい。
【0043】
このようなバリア層8は、各種の材料で構成可能であるが、上記効果をより顕著に得る観点からは、バリア層8は、セラミック材料に代表される無機化合物材料で構成されていることが好ましい。これにより、有機成分の移行をより効果的に阻止することができるようになる。また、無機材料は一般的に化学的に安定であるので、樹脂との間で不必要な反応を起こすことも少ない。その中でも特に、セラミックは分子間の結合が強く、緻密(高密度)な薄膜が形成可能なので、薄くてバリア性に優れたバリア層8を形成することができる。さらには、バリア層8をセラミックで構成することにより、後述するように、マイクロレンズ基板1Aの製造時にマイクロレンズの光学特性が変化してしまうことを、さらに効果的に防止することができる。
【0044】
なお、セラミック材料としては、例えば、AlN、SiN、TiN、BN等の窒化物系セラミック、Al2O3、TiO2等の酸化物系セラミック、WC、TiC、ZrC、TaC等の炭化物系セラミックなどが挙げられる。このようなセラミック材料の中でも、バリア層8の構成材料としては、例えば、AlN、SiN、TiN、BN等の窒化物系セラミックがより好ましい。窒化物系セラミックは、バリア性が特に優れ、また、樹脂との密着性が高い。
【0045】
さらには、バリア層8をセラミック材料で構成する場合、かかるセラミックは、複数種類のセラミックを含むものであることが好ましい。セラミック材料は、その種類に応じてそれぞれの利点を有している。したがって、複数種類のセラミックでバリア層8を構成することにより、各セラミックの利点を併せ持つバリア層8を形成することが可能となる。
【0046】
特に、バリア層8をAlNとSiNとの複合セラミックで構成すると、有機成分の移行を好適に阻止することができ、しかも、かかるバリア機能が経時的に劣化しにくくなる。このような観点からは、AlとSiのモル比は、1:19〜19:1程度が好ましく、1:9〜9:1程度がより好ましい。
【0047】
このようなバリア層8の厚さ(平均厚さ)は、特に限定されないが、20nm〜50μm程度が好ましく、40nm〜15μm程度がより好ましい。バリア層8が薄すぎると、有機成分の移行を十分阻止できなくなる場合があり、一方、バリア層8が厚すぎると、バリア層3の成膜時間が長くなり、製造効率が低下する。
【0048】
なお、透明基板5の厚さは、通常、0.3〜5mm程度とされ、好ましくは0.5〜2mm程度とされる。また、マイクロレンズ形成層6と樹脂層4とを併せた層の厚さは、0.1〜200μm程度が好ましく、1〜60μm程度がより好ましい。また、ガラス層3の厚さは、通常、10〜1000μm程度とされ、好ましくは20〜150μm程度とされる。
【0049】
図2は、本発明のマイクロレンズ基板の第2実施形態を示す模式的な縦断面図である。以下、マイクロレンズ基板1Bについて、マイクロレンズ基板1Aと相違する事項を中心に説明し、共通する事項についてはその説明を省略する。
【0050】
同図に示すように、マイクロレンズ基板1Bは、透明基板5上に設けられたマイクロレンズ形成層6と、かかるマイクロレンズ形成層6上に設けられた樹脂層4と、かかる樹脂層4上に形成された表面バリア層(表層)3Bと、マイクロレンズ形成層6と樹脂層4との間に形成されたバリア層8とを有しており、また、マイクロレンズ形成層6では、マイクロレンズ形成層6を構成する樹脂により多数のマイクロレンズ7が形成されている。
【0051】
この表面バリア層3Bは、樹脂層4との間で水分または有機成分の移行を阻止することができる。このように、樹脂層4上に表面バリア層3Bを設けると、マイクロレンズ基板にカバーガラス等を特段設けなくても、樹脂層4との間で水分または有機成分の移行を阻止することができる。例えば、マイクロレンズ基板1Bを後述する液晶パネル16に使用した場合(図6参照)、この表面バリア層3Bにより、樹脂層4中の成分(特に有機成分)が、液晶層18中に溶出することが防止される。また、液晶層18中の水分や有機成分が、樹脂層4中に移行することが防止される。このように、樹脂層4と液晶層18との間で水分または有機成分の移行を阻止することができると、液晶層18に不純物が混入することによる液晶の劣化を防止することができる。また、樹脂層4に不純物が混入することによる樹脂の白濁・変質、および、樹脂層4が水分を吸収することによる膨張を防止することができる。
【0052】
さらには、カバーガラス等の代わりに表面バリア層3Bを設けることにより、マイクロレンズ基板1Bの製造コストを大幅に削減することができる。
【0053】
加えて、マイクロレンズ基板1Bをこのような構成とすることにより、マイクロレンズ基板1Bでは、高硬度の材料で構成された部材を透明基板5のみとすることができる。このため、マイクロレンズ基板1Bの各構成部材が熱膨張したときに、各構成部材は、高硬度の透明基板5のみに追従することができるようになる。このため、マイクロレンズ基板1Bでは、熱膨張したときに歪みが発生しにくい。
【0054】
このような表面バリア層3Bは、各種の材料で構成可能であるが、例えば、前述したバリア層8に使用可能な材料と同様の材料が、好適に用いられる。その中でも特に、表面バリア層3Bは、前述と同様の理由からセラミックで構成することが好ましい。この場合、表面バリア層3Bを構成するセラミック材料とバリア層8を構成するセラミック材料とを同種類のものとすることもできるし、異なる種類のものとすることもできる。
【0055】
表面バリア層3Bとバリア層8とを同種類のセラミック材料で構成すると、両者を同一の成膜条件で形成することが容易となり、成膜の効率が向上する。
【0056】
また、表面バリア層3Bとバリア層8とを異なる種類のセラミック材料で構成すると、それぞれの場所に適したバリア特性を有する層の形成が可能となる。例えば、バリア層8では、有機成分の移行阻止に特に優れたバリア層を形成することができ、一方、表面バリア層3Bでは、水分の移行阻止に特に優れた層を形成すること、あるいは、後述するブラックマトリックス11を構成するような金属膜との密着性の高い層を形成することが可能となる。
【0057】
なお、図示の例では表面バリア層3Bは単層で構成されているが、表面バリア層3Bは、複数の層の積層体であってもよい。その場合、積層体を構成する各層のセラミック材料の種類が異なっていることが好ましい。これにより、例えば、バリア層のうち樹脂層4に接する層は、樹脂との密着性の高い材料を用いることができ、また、表面に露出する層は、バリア性の高い材料を選択することができる。換言すれば、表面バリア層3Bを積層体(多層構造)とすることにより、表面バリア層3Bが備える特性に多様性を持たせることが可能となる。
【0058】
このような表面バリア層3Bの厚さは、特に限定されないが、20nm〜15μm程度が好ましく、40nm〜1μm程度がより好ましい。表面バリア層3Bが薄すぎると、水分または有機成分の移行を十分阻止できなくなる場合があり、一方、表面バリア層3Bが厚すぎると、表面バリア層3Bの成膜時間が長くなり、製造効率が低下する。
【0059】
図3は、本発明のマイクロレンズ基板の第3実施形態を示す模式的な縦断面図である。以下、マイクロレンズ基板1Cについて、マイクロレンズ基板1Aと相違する事項を中心に説明し、共通する事項についてはその説明を省略する。
【0060】
同図に示すように、マイクロレンズ基板1Cは、透明基板5上に設けられたマイクロレンズ形成層6と、かかるマイクロレンズ形成層6上に設けられた樹脂層4と、かかる樹脂層4上に形成されたガラス層(表層)3Aと、マイクロレンズ形成層6と樹脂層4との間に形成されたバリア層8’とを有しており、また、マイクロレンズ形成層6では、マイクロレンズ形成層6を構成する樹脂により多数のマイクロレンズ7が形成されている。
【0061】
マイクロレンズ基板1Cでは、マイクロレンズ形成層6とバリア層8’とを合わせた層の厚さは、ほぼ均一なものとなっている。したがって、バリア層8’の樹脂層4と接する面は、透明基板5の表面とほぼ平行なものとなっている。マイクロレンズ基板1Cをこのような構造とすることにより、バリア層のバリア効果を向上させることができる。
【0062】
かかるバリア層8’は、前述したバリア層8と同様の材料で構成することができるが、その中でも特に、マイクロレンズ7を構成する樹脂の屈折率よりも低い屈折率を有する材料が好適に用いられる。
【0063】
このようなバリア層8’の厚さ(平均厚さ)は、特に限定されないが、5〜50μm程度が好ましく、10〜20μm程度がより好ましい。バリア層8’の厚さがこの範囲の下限値未満であると、マイクロレンズ7を十分に保護することができなくなる場合があり、一方、この範囲の上限値を超えると、バリア層3の製造効率が低下する。
【0064】
図1に示すようなマイクロレンズ基板1Aは、例えば以下のようにして製造することができる。以下、マイクロレンズ基板1Aの製造方法を、図4、5に沿って説明する。
【0065】
マイクロレンズ基板1Aの製造に先立って、図4(a)に示すような型9を用意する。かかる型9には、マイクロレンズ用の凹部91が形成されており、これら凹部91に樹脂が充填されることにより、マイクロレンズ7が形成される。このような型9は、例えば公知の方法により得ることができる。なお、凹部91の内面には、例えば離型剤などが塗布されていてもよい。
【0066】
まず、このような型9を、例えば、凹部91が鉛直上方に開放するように設置する。
【0067】
<A1>次に、型9上に、マイクロレンズ形成層6を構成することとなる未硬化の樹脂を供給する。
【0068】
<A2>次に、かかる樹脂に透明基板5を接合し、押圧・密着させる。
【0069】
<A3>次に、前記樹脂を硬化させる。この硬化方法は、樹脂の種類によって適宜選択され、例えば、紫外線照射、加熱、電子線照射などが挙げられる。
【0070】
これにより、図4(b)に示すように、マイクロレンズ形成層6が形成され、また、凹部91内に充填された樹脂により、マイクロレンズ7が形成される。
【0071】
<A4>次に、図4(c)に示すように、型9をマイクロレンズ7から取り外す。
【0072】
<A5>次に、図5(d)に示すように、マイクロレンズ形成層6上に、バリア層8を形成する。
【0073】
このようなバリア層8は、例えば、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等の気相成膜法、溶剤に溶かしたセラミック材料をマイクロレンズ形成層6上に塗布して焼成する方法などにより形成することができる。その中でも気相成膜法によると、緻密で樹脂との密着性が高く、しかも薄いバリア層8を形成することができる。
【0074】
このような気相成膜法の中でも、スパッタリング法が、バリア層8の厚みムラ、バラツキを非常に小さくでき、また、バリア層8とマイクロレンズ形成層6との間の密着力を非常に高くでき、しかも、組成調整、応力調整が容易なことから、より好ましい。
【0075】
さらに、気相成膜法により窒化物系セラミックのバリア層8を形成する場合には、気相成膜法は、窒素ガス(N2)を含む雰囲気中で行なうことが好ましい。これにより、Al、Si、Ti等が十分にNと化合できるようになり、バリア層8中に未反応のAl、Si、Ti等が残存しにくくなる。ゆえに、バリア層8は、経時的に劣化しにくくなる。
【0076】
このような観点からは、気相成膜法によりバリア層8を形成するときのN2分圧は、1〜50%程度が好ましく、5〜30%程度がより好ましい。また、このときの全圧は、1×10-3〜10×10-3Torr程度が好ましい。
【0077】
<A6>次に、例えばマイクロレンズ7が鉛直上方に向くように透明基板5を設置した後、樹脂層4を構成することとなる未硬化の樹脂を、マイクロレンズ形成層6上に供給する。この供給方法としては、例えば、スピンコート等の塗布法、平板の型等を使った2P法などが挙げられる。
【0078】
<A7>次に、ガラス層3Aをかかる樹脂に接合し、押圧・密着させた後、かかる樹脂を硬化させ、樹脂層4を形成する。
【0079】
<A8>その後、必要に応じ、ガラス層3Aの厚さを研削、研磨等により調整してもよい。
【0080】
これにより、図1に示すようなマイクロレンズ基板1Aが得られる。
【0081】
なお、図3に示すようなマイクロレンズ基板1Cもマイクロレンズ基板1Aと同様の方法により形成することができる。
【0082】
また、図2に示すようなマイクロレンズ基板1Bは、例えば以下のようにして製造することができる。以下、マイクロレンズ基板1Aの製造方法との相違点を中心に説明する。
【0083】
まず、前記<A1>〜<A6>と同様の工程を行なう。
【0084】
<B7>次に、樹脂層4を構成することとなる樹脂を硬化させ、図5(e)に示すように、樹脂層4を形成する。
【0085】
<B8>最後に、かかる樹脂層4上に、表面バリア層3Bを形成する。これにより、図2に示すように、マイクロレンズ基板1Bが得られる。
【0086】
このような表面バリア層3Bは、例えば、バリア層8と同様の方法により形成することができる。
【0087】
本発明のマイクロレンズ基板のように、バリア層8(および8’)を設けると、以下のような効果が得られる。
【0088】
マイクロレンズ基板を製造する際には、マイクロレンズ形成層6上に、樹脂層4を構成することとなる未硬化の樹脂を供給する(前記工程<A6>参照)。このとき、従来のようにバリア層8がないと、マイクロレンズ形成層6を構成する樹脂と樹脂層4を構成することとなる未硬化の樹脂とが直接接触することとなる。この場合、マイクロレンズ形成層6を構成する樹脂中の有機成分が、樹脂層4を構成することとなる未硬化の樹脂中に溶出し易い。このため、マイクロレンズ形成層6および樹脂層4を構成する樹脂は、目的の屈折率と異なる屈折率となってしまい、設計通りの光学特性が得られない場合がある。
【0089】
一方、本発明のように、バリア層8が設けられていると、マイクロレンズ形成層6を構成する樹脂と樹脂層4を構成することとなる未硬化の樹脂とが直接接触することが防止される。このため、マイクロレンズ形成層6を構成する樹脂中の有機成分が、樹脂層4を構成することとなる未硬化の樹脂中に溶出することが防止される。したがって、バリア層8を設けることにより、マイクロレンズ形成層6および樹脂層4を構成する樹脂の屈折率が、目的の屈折率から異なってしまうことが防止され、設計通りの光学特性を有するマイクロレンズが得られるようになる。
【0090】
また、バリア層8をセラミック材料のような高硬度材料で構成すると、マイクロレンズ7のレンズ形状が歪みにくい。特に、樹脂層4を構成することとなる未硬化の樹脂の粘度が高い場合、マイクロレンズ7上にかかる樹脂を供給する際に、マイクロレンズ7のレンズ形状が歪むおそれがある。このようなとき、セラミック材料のような高硬度材料で構成されたバリア層8を設けると、マイクロレンズ7のレンズ形状が歪みにくくなる。特に、バリア層8’では、このような効果が顕著に得られる。
【0091】
さらには、マイクロレンズ基板にバリア層8を設けることにより、マイクロレンズ基板を製造後、経時的にマイクロレンズの光学特性が変化してしまうことも、好適に防止される。すなわち、バリア層8を設けないと、マイクロレンズ形成層6と樹脂層4との界面付近で、一方の層の樹脂成分が、他方の層に移行して行く可能性があるが、バリア層8を設けると、このようなことは防止される。
【0092】
本発明のマイクロレンズ基板は、以下に述べる液晶パネル用対向基板および液晶パネル以外にも、CCD用マイクロレンズ基板、光通信素子用マイクロレンズ基板等の各種基板、各種用途に用いることができることは言うまでもない。
【0093】
前述したマイクロレンズ基板のガラス層3Aまたは表面バリア層3B上に、例えば、開口111を有するブラックマトリックス11を形成し、次いで、かかるブラックマトリックス11を覆うように透明導電膜12を形成することにより、液晶パネル用対向基板10を製造することができる(図6参照)。以下、マイクロレンズ基板1Bを代表として説明するが、同様のことは他の実施の形態のマイクロレンズ基板でも言える。
【0094】
ブラックマトリックス11は、遮光機能を有し、例えば、Cr、Al、Al合金、Ni、Zn、Ti等の金属、カーボンやチタン等を分散した樹脂などで構成されている。
【0095】
透明導電膜12は、導電性を有し、例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO2)などで構成されている。
【0096】
ブラックマトリックス11は、例えば、気相成膜法(例えば蒸着、スパッタリング等)により表面バリア層3B上にブラックマトリックス11となる薄膜を成膜し、次いで、かかる薄膜上に開口111のパターンを有するレジスト膜を形成し、次いで、ウエットエッチングを行い前記薄膜に開口111を形成し、次いで、前記レジスト膜を除去することにより設けることができる。
【0097】
また、透明導電膜12は、例えば、蒸着、スパッタリング等の気相成膜法などにより設けることができる。
【0098】
なお、ブラックマトリックス11は、設けなくてもよい。
【0099】
以下、このような液晶パネル用対向基板を用いた液晶パネル(液晶光シャッター)について、図6に基づいて説明する。
【0100】
同図に示すように、本発明の液晶パネル(TFT液晶パネル)16は、TFT基板(液晶駆動基板)17と、TFT基板17に接合された液晶パネル用対向基板10と、TFT基板17と液晶パネル用対向基板10との空隙に封入された液晶よりなる液晶層18とを有している。
【0101】
液晶パネル用対向基板10は、マイクロレンズ基板1Bと、かかるマイクロレンズ基板1Bの表面バリア層3B上に設けられ、開口111が形成されたブラックマトリックス11と、表面バリア層3B上にブラックマトリックス11を覆うように設けられた透明導電膜(共通電極)12とを有している。
【0102】
TFT基板17は、液晶層18の液晶を駆動するための基板であり、ガラス基板171と、かかるガラス基板171上に設けられ、マトリックス状(行列状)に配設された複数(多数)の画素電極172と、かかる画素電極172の近傍に設けられ、各画素電極172に対応する複数(多数)の薄膜トランジスタ(TFT)173とを有している。なお、図では、シール材、配向膜、配線などの記載は省略した。
【0103】
この液晶パネル16では、液晶パネル用対向基板10の透明導電膜12と、TFT基板17の画素電極172とが対向するように、TFT基板17と液晶パネル用対向基板10とが、一定距離離間して接合されている。
【0104】
ガラス基板171は、前述したような理由から、石英ガラスで構成されていることが好ましい。
【0105】
画素電極172は、透明導電膜(共通電極)12との間で充放電を行うことにより、液晶層18の液晶を駆動する。この画素電極172は、例えば、前述した透明導電膜12と同様の材料で構成されている。
【0106】
薄膜トランジスタ173は、近傍の対応する画素電極172に接続されている。また、薄膜トランジスタ173は、図示しない制御回路に接続され、画素電極172へ供給する電流を制御する。これにより、画素電極172の充放電が制御される。
【0107】
液晶層18は液晶分子(図示せず)を含有しており、画素電極172の充放電に対応して、かかる液晶分子、すなわち液晶の配向が変化する。
【0108】
この液晶パネル16では、通常、1個のマイクロレンズ7と、かかるマイクロレンズ7の光軸Qに対応したブラックマトリックス11の1個の開口111と、1個の画素電極172と、かかる画素電極172に接続された1個の薄膜トランジスタ173とが、1画素に対応している。
【0109】
液晶パネル用対向基板10側から入射した入射光Lは、透明基板5を通り、マイクロレンズ7(マイクロレンズ形成層6)を通過する際に集光されつつ、バリア層8、樹脂層4、表面バリア層3B、ブラックマトリックス11の開口111、透明導電膜12、液晶層18、画素電極172、ガラス基板171を透過する。なお、このとき、液晶パネル用対向基板10の入射側には通常偏光板(図示せず)が配置されているので、入射光Lが液晶層18を透過する際に、入射光Lは直線偏光となっている。その際、この入射光Lの偏光方向は、液晶層18の液晶分子の配向状態に対応して制御される。したがって、液晶パネル16を透過した入射光Lを、偏光板(図示せず)に透過させることにより、出射光の輝度を制御することができる。
【0110】
このように、液晶パネル16は、マイクロレンズ7を有しており、しかも、マイクロレンズ7を通過した入射光Lは、集光されてブラックマトリックス11の開口111を通過する。一方、ブラックマトリックス11の開口111が形成されていない部分では、入射光Lは遮光される。したがって、液晶パネル16では、画素以外の部分から不要光が漏洩することが防止され、かつ、画素部分での入射光Lの減衰が抑制される。このため、液晶パネル16は、画素部で高い光の透過率を有し、比較的少ない光量で明るく鮮明な画像を形成することができる。
【0111】
この液晶パネル16は、例えば、公知の方法により製造されたTFT基板17と液晶パネル用対向基板10とを配向処理した後、シール材(図示せず)を介して両者を接合し、次いで、これにより形成された空隙部の封入孔(図示せず)より液晶を空隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を塞ぐことにより製造することができる。その後、必要に応じて、液晶パネル16の入射側や出射側に偏光板を貼り付けてもよい。
【0112】
なお、上記液晶パネル16では、液晶駆動基板としてTFT基板を用いたが、液晶駆動基板にTFT基板以外の他の液晶駆動基板、例えば、TFD基板、STN基板などを用いてもよい。
【0113】
以下、上記液晶パネル16を用いた投射型表示装置(液晶プロジェクター)について説明する。
【0114】
図7は、本発明の投射型表示装置の光学系を模式的に示す図である。
【0115】
同図に示すように、投射型表示装置300は、光源301と、複数のインテグレータレンズを備えた照明光学系と、複数のダイクロイックミラー等を備えた色分離光学系(導光光学系)と、赤色に対応した(赤色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)24と、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)25と、青色に対応した(青色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)26と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラー面211および青色光のみを反射するダイクロイックミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム(色合成光学系)21と、投射レンズ(投射光学系)22とを有している。
【0116】
また、照明光学系は、インテグレータレンズ302および303を有している。色分離光学系は、ミラー304、306、309、青色光および緑色光を反射する(赤色光のみを透過する)ダイクロイックミラー305、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー307、青色光のみを反射するダイクロイックミラー(または青色光を反射するミラー)308、集光レンズ310、311、312、313および314とを有している。
【0117】
液晶ライトバルブ25は、前述した液晶パネル16と、液晶パネル16の入射面側(マイクロレンズ基板が位置する面側、すなわちダイクロイックプリズム21と反対側)に接合された第1の偏光板(図示せず)と、液晶パネル16の出射面側(マイクロレンズ基板と対向する面側、すなわちダイクロイックプリズム21側)に接合された第2の偏光板(図示せず)とを備えている。液晶ライトバルブ24および26も、液晶ライトバルブ25と同様の構成となっている。これら液晶ライトバルブ24、25および26が備えている液晶パネル16は、図示しない駆動回路にそれぞれ接続されている。
【0118】
なお、投射型表示装置300では、ダイクロイックプリズム21と投射レンズ22とで、光学ブロック20が構成されている。また、この光学ブロック20と、ダイクロイックプリズム21に対して固定的に設置された液晶ライトバルブ24、25および26とで、表示ユニット23が構成されている。
【0119】
以下、投射型表示装置300の作用を説明する。
【0120】
光源301から出射された白色光(白色光束)は、インテグレータレンズ302および303を透過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグレータレンズ302および303により均一にされる。
【0121】
インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、ミラー304で図7中左側に反射し、その反射光のうちの青色光(B)および緑色光(G)は、それぞれダイクロイックミラー305で図7中下側に反射し、赤色光(R)は、ダイクロイックミラー305を透過する。
【0122】
ダイクロイックミラー305を透過した赤色光は、ミラー306で図7中下側に反射し、その反射光は、集光レンズ310により整形され、赤色用の液晶ライトバルブ24に入射する。
【0123】
ダイクロイックミラー305で反射した青色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミラー307で図7中左側に反射し、青色光は、ダイクロイックミラー307を透過する。
【0124】
ダイクロイックミラー307で反射した緑色光は、集光レンズ311により整形され、緑色用の液晶ライトバルブ25に入射する。
【0125】
また、ダイクロイックミラー307を透過した青色光は、ダイクロイックミラー(またはミラー)308で図7中左側に反射し、その反射光は、ミラー309で図7中上側に反射する。前記青色光は、集光レンズ312、313および314により整形され、青色用の液晶ライトバルブ26に入射する。
【0126】
このように、光源301から出射された白色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバルブに導かれ、入射する。
【0127】
この際、液晶ライトバルブ24が有する液晶パネル16の各画素(薄膜トランジスタ173とこれに接続された画素電極172)は、赤色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路(駆動手段)により、スイッチング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。
【0128】
同様に、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ25および26に入射し、それぞれの液晶パネル16で変調され、これにより緑色用の画像および青色用の画像が形成される。この際、液晶ライトバルブ25が有する液晶パネル16の各画素は、緑色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッチング制御され、液晶ライトバルブ26が有する液晶パネル16の各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッチング制御される。
【0129】
これにより赤色光、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ24、25および26で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および青色用の画像がそれぞれ形成される。
【0130】
前記液晶ライトバルブ24により形成された赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ24からの赤色光は、面213からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211で図7中左側に反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出射面216から出射する。
【0131】
また、前記液晶ライトバルブ25により形成された緑色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ25からの緑色光は、面214からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211および212をそれぞれ透過して、出射面216から出射する。
【0132】
また、前記液晶ライトバルブ26により形成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ26からの青色光は、面215からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面212で図7中左側に反射し、ダイクロイックミラー面211を透過して、出射面216から出射する。
【0133】
このように、前記液晶ライトバルブ24、25および26からの各色の光、すなわち液晶ライトバルブ24、25および26により形成された各画像は、ダイクロイックプリズム21により合成され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ22により、所定の位置に設置されているスクリーン320上に投影(拡大投射)される。
【0134】
かかる投射型表示装置300は、前述したマイクロレンズ基板を備えた液晶パネルを有しているので、長期間使用しても、明るさむら等の画質の劣化が生じにくい。
【0135】
【実施例】
(実施例1)
以下のようにして、図1に示すような構造のマイクロレンズ基板を製造した。
【0136】
まず、深さ10μmのマイクロレンズ用凹部が1024×768個行列上に配置された石英ガラス製の型を用意した。そして、この型を、凹部が鉛直上方に開放するように設置した。
【0137】
−A1− この型に、未硬化の紫外線硬化型アクリル樹脂(屈折率1.56)を設けた。
【0138】
−A2− 次に、この樹脂に厚さ1.2mmの石英ガラス基板を接合し、密着させ、押圧した。
【0139】
−A3− 次に、紫外線を照射することにより前記樹脂を硬化させて、マイクロレンズ(およびマイクロレンズ形成層)を形成した。
【0140】
−A4− 次に、型を取り外し、離型した。
【0141】
−A5− 次に、マイクロレンズ(マイクロレンズ形成層)上に、スパッタリング法により、厚さ100nmのAlNとSiNとの複合セラミック(Al:Si=モル比8:2)で構成されたバリア層を形成した。なお、スパッタリングは、N2+Arガスの混合雰囲気中で行ない、スパッタ炉内のN2分圧は、20%に設定し、スパッタ全圧は4×10-3Torrとし、また、RF出力は500Wとした。
【0142】
−A6− 次に、マイクロレンズが鉛直上方に向くように石英ガラス基板を設置した後、未硬化の紫外線硬化型エポキシ樹脂(屈折率1.387)を、スピンコートにより、マイクロレンズ上に塗布した。
【0143】
−A7− 次に、石英ガラス製のカバーガラスをかかる樹脂に接合し、密着させた後、紫外線を照射して樹脂を硬化させ、樹脂層を形成した。このとき、硬化後にマイクロレンズ形成層と樹脂層とを併せた厚さが20μmとなるように、カバーガラスの押圧圧力を調整した。
【0144】
−A8− 最後に、カバーガラスを研削、研磨して、カバーガラスの厚さを50μmに調整した。
【0145】
これにより、マイクロレンズ基板を得た。
【0146】
(実施例2)
以下のようにして、図2に示すような構造のマイクロレンズ基板を製造した。
【0147】
まず、前記工程−A5−までと同様の工程を行なった。
【0148】
−B6− 次に、マイクロレンズが鉛直上方に向くように石英ガラス基板を設置した後、未硬化の紫外線硬化型エポキシ樹脂(屈折率1.387)を、スピンコートにより、マイクロレンズ上に塗布した。このとき、硬化後にマイクロレンズ形成層と樹脂層とを併せた厚さが50μmとなるように、樹脂の塗布量を調整した。
【0149】
−B7− 次に、紫外線を照射してかかる樹脂を硬化させ、樹脂層を形成した。
【0150】
−B8− 最後に、かかる樹脂層上に、スパッタリング法により、厚さ1μmのAlNとSiNとの複合セラミック(Al:Si=モル比8:2)で構成された表面バリア層を形成した。なお、スパッタリングの条件は、前記工程−A5−と同様の条件に設定した。
【0151】
これにより、マイクロレンズ基板を得た。
【0152】
(実施例3)
前記工程−A5−におけるバリア層をアクリル系樹脂(屈折率1.387)で構成し、また、バリア層の厚さを厚くすることにより(平均厚さ15μm)、バリア層と樹脂層との界面が石英ガラス基板の表面とほぼ平行な、図3に示すようなマイクロレンズ基板を製造した。なお、他の条件は、実施例1と同様とした。なお、バリア層は、スピンコートにより設けた。
【0153】
(実施例4)
前記工程−A5−におけるバリア層をAlNのみで構成し、また、前記工程−B8−における表面バリア層をSiNのみで構成した以外は、前記実施例2と同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。なお、いずれのスパッタリングにおいても、スパッタ全圧は4×10-3Torrとし、また、RF出力は500Wとした。また、いずれの膜を成膜する場合にも、スパッタリングは、N2+Arガスの混合雰囲気中で行ない、スパッタ炉内のN2分圧を20%に設定した。
【0154】
(実施例5)
前記工程−B8−における表面バリア層を二層構造とした以外は、前記実施例2と同様にして、マイクロレンズ基板を製造した。なお、表面バリア層は、まず、スパッタリングにより樹脂層上に厚さ1μmのSiO2膜を成膜し、次いで、かかるSiO2膜上に厚さ1μmのSiN膜を成膜することにより形成した。なお、いずれのスパッタリングにおいても、スパッタ全圧は4×10-3Torrとし、また、RF出力は500Wとした。また、SiN膜を成膜する際には、スパッタリングは、N2+Arガスの混合雰囲気中で行ない、スパッタ炉内のN2分圧を20%に設定した。
【0155】
(実施例6)
前記工程−A2−におけるガラス基板を、厚さ1mmのガラス基板(日本電気ガラス(株)製「ネオセラム」)に変更した以外は、前記実施例1と同様にしてマイクロレンズ基板を製造した。
【0156】
(実施例7)
前記工程−A2−におけるガラス基板を、厚さ1mmのガラス基板(日本電気ガラス(株)製「ネオセラム」)に変更した以外は、前記実施例2と同様にしてマイクロレンズ基板を製造した。
【0157】
(比較例1)
マイクロレンズと樹脂層との間にバリア層を形成しなかった以外は、前記実施例1と同様にしてマイクロレンズ基板を製造した。
【0158】
(比較例2)
マイクロレンズと樹脂層との間にバリア層を形成しなかった以外は、前記実施例2と同様にしてマイクロレンズ基板を製造した。
【0159】
(評価)
次に、各実施例および各比較例で製造した各マイクロレンズ基板に対して、スパッタリング法およびフォトリソグラフィー法を用いて、カバーガラスまたは表面バリア層のマイクロレンズに対応した位置に開口が設けられた厚さ0.16μmの遮光膜(Cr膜)、すなわち、ブラックマトリックスを形成した。さらに、ブラックマトリックス上に厚さ0.15μmのITO膜(透明導電膜)をスパッタリング法により形成し、液晶パネル用対向基板を製造した。
【0160】
さらに、これら液晶パネル用対向基板と、別途用意したTFT基板(ガラス基板は石英ガラス製)とを配向処理した後、両者をシール材を介して接合した。次に、液晶パネル用対向基板とTFT基板との間に形成された空隙部の封入孔から液晶を空隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を塞いで図6に示すような構造のTFT液晶パネルをそれぞれ製造した。
【0161】
そして、これら各TFT液晶パネルについて、平均30℃、50%RHの環境下に6ヶ月間放置した後、それぞれ、マイクロレンズ基板側から光を透過させた。このとき、TFT液晶パネルの有効レンズ領域全体の光透過率を測定した。
【0162】
その結果、本発明の実施例のマイクロレンズ基板を備えた液晶パネルでは、光透過率は18〜20%と高いものであった。
【0163】
一方、比較例のマイクロレンズ基板を備えた液晶パネルでは、光透過率は16〜17%と低いものであった。
【0164】
これは、各実施例のマイクロレンズ基板では、マイクロレンズと樹脂層との間で樹脂中の成分の移行が防止されたため、樹脂の屈折率が変化しなかったためと考えられる。一方、各比較例のマイクロレンズ基板では、マイクロレンズと樹脂層との間で樹脂中の成分の移行または反応が生じたため、両層の界面付近で、マイクロレンズを構成する樹脂と樹脂層を構成する樹脂との屈折率差が減少し、レンズパワーが低下したことによるものと推測される。
【0165】
次に、各実施例で得られたマイクロレンズ基板より製造したTFT液晶パネルを用いて、図7に示すような構造の液晶プロジェクター(投射型表示装置)を組み立てた。その結果、得られた各液晶プロジェクターは、いずれも、スクリーン上に明るく鮮明な画像を投射できた。
【0166】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、マイクロレンズ基板中のマイクロレンズを化学的、物理的に保護できる。このため、マイクロレンズ基板の光学特性を所望のものに設定することが容易となる。しかも、本発明によれば、マイクロレンズ基板の光学特性が経時的に劣化しにくくなる。
【0167】
さらには、本発明によれば、マイクロレンズ基板が有するバリア層のバリア効果により、長期間使用しても画質が劣化しにくい液晶パネルおよび投射型表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロレンズ基板の第1実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【図2】本発明のマイクロレンズ基板の第2実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【図3】本発明のマイクロレンズ基板の第3実施形態を示す模式的な縦断面図である。
【図4】本発明のマイクロレンズ基板の製造方法を説明するための模式的な縦断面図である。
【図5】本発明のマイクロレンズ基板の製造方法を説明するための模式的な縦断面図である。
【図6】本発明の液晶パネルの実施例を示す模式的な縦断面図である。
【図7】本発明の実施例における投射型表示装置の光学系を模式的に示す図である。
【図8】従来のマイクロレンズ基板を示す模式的な縦断面図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C マイクロレンズ基板
3A ガラス層
3B 表面バリア層
4 樹脂層
5 透明基板
6 マイクロレンズ形成層
7 マイクロレンズ
8、8’ バリア層
9 型
91 凹部
10 液晶パネル用対向基板
11 ブラックマトリックス
111 開口
12 透明導電膜
16 液晶パネル
17 TFT基板
171 ガラス基板
172 個別電極
173 薄膜トランジスタ
18 液晶層
300 投射型表示装置
301 光源
302、303 インテグレータレンズ
304、306、309 ミラー
305、307、308 ダイクロイックミラー
310〜314 集光レンズ
320 スクリーン
20 光学ブロック
21 ダイクロイックプリズム
211、212 ダイクロイックミラー面
213〜215 面
216 出射面
22 投射レンズ
23 表示ユニット
24〜26 液晶ライトバルブ
900 マイクロレンズ基板
902 ガラス基板
903 カバーガラス
904 樹脂層
906 マイクロレンズ形成層
907 マイクロレンズ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a microlens substrate, a counter substrate for a liquid crystal panel, a liquid crystal panel, and a projection display device.
[0002]
[Prior art]
A projection display device (liquid crystal projector) that projects an image on a screen is known. In such a projection display device, a liquid crystal panel (liquid crystal light shutter) is mainly used for image formation. This liquid crystal panel has, for example, a configuration in which a liquid crystal driving substrate for driving liquid crystal and a liquid crystal panel counter substrate are bonded via a liquid crystal layer.
[0003]
Among liquid crystal panels having such a configuration, there are known ones in which a large number of microlenses are provided at positions corresponding to the respective pixels of the counter substrate for the liquid crystal panel in order to increase the light use efficiency. Thereby, a liquid crystal panel having high light utilization efficiency can be obtained.
[0004]
FIG. 8 is a schematic longitudinal sectional view showing a conventional structure of a microlens substrate used for a counter substrate for a liquid crystal panel.
[0005]
As shown in the figure, a
[0006]
However, in such a
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a microlens substrate that easily sets optical characteristics to a desired one, a counter substrate for a liquid crystal panel including the microlens substrate, a liquid crystal panel, and a projection display device. is there.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
Such an object is achieved by the following inventions (1) to (14).
[0009]
(1) A microlens substrate provided on a transparent substrate and having a plurality of microlenses made of a resin and a resin layer provided on the microlens,
A microlens substrate comprising a barrier layer that prevents migration of an organic component between the microlens and the resin layer.
[0010]
(2) The microlens has a curved convex shape,
The microlens substrate according to (1), wherein the barrier layer is formed so as to cover the microlens along a convex curved surface of the microlens.
[0011]
(3) The microlens substrate according to (1) or (2), wherein the barrier layer is made of ceramic.
[0012]
(4) The microlens substrate according to (1) or (2), wherein the barrier layer includes a plurality of types of ceramics.
[0013]
(5) The microlens substrate according to (3) or (4), wherein the ceramic is a nitride ceramic.
[0014]
(6) The microlens substrate according to any one of (1) to (5), wherein the barrier layer has an average thickness of 20 nm to 50 μm.
[0015]
(7) The microlens substrate according to any one of (1) to (6), wherein the barrier layer is formed by a vapor deposition method.
[0023]
(8) A counter substrate for a liquid crystal panel, comprising: the microlens substrate according to any one of (1) to (7) above; and a transparent conductive film provided on the barrier layer.
[0024]
(9) The microlens substrate according to any one of (1) to (7) above, a black matrix provided on the barrier layer, and a transparent conductive film covering the black matrix. Counter substrate for liquid crystal panel.
[0025]
(10) A liquid crystal panel comprising the liquid crystal panel counter substrate according to (8) or (9).
[0026]
(11) A liquid crystal driving substrate provided with pixel electrodes, a liquid crystal panel counter substrate according to (8) or (9) bonded to the liquid crystal driving substrate, the liquid crystal driving substrate, and the liquid crystal panel counter substrate And a liquid crystal sealed in the gap.
[0027]
(12) The liquid crystal panel according to (11), wherein the liquid crystal driving substrate is a TFT substrate having the pixel electrodes arranged in a matrix and thin film transistors connected to the pixel electrodes.
[0028]
(13) A projection display device comprising a light valve including the liquid crystal panel according to any one of (10) to (12), and projecting an image using at least one light valve. .
[0029]
(14) Three light valves corresponding to red, green, and blue that form an image, a light source, light from the light source is separated into red, green, and blue light, and the light valves corresponding to the respective lights A projection-type display device having a color separation optical system that guides the image, a color synthesis optical system that synthesizes the images, and a projection optical system that projects the synthesized image. ) To (12). A projection display device comprising the liquid crystal panel according to any one of (12) to (12).
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As a result of pursuing the cause to solve the above-mentioned problems, the present inventor, in the
[0031]
The present invention is based on such knowledge. That is, the present invention seeks to solve the above problem by preventing the migration of organic components between the resin constituting the
[0032]
FIG. 1 is a schematic longitudinal sectional view showing a first embodiment of a microlens substrate of the present invention.
[0033]
As shown in the figure, the
[0034]
The
[0035]
From such a viewpoint, the ratio of the thermal expansion coefficient between the
[0036]
A
[0037]
On the
[0038]
On the
[0039]
In the microlens substrate 1 </ b> A, a
[0040]
As a result of repeated investigations on measures for preventing the migration of organic components between the resin constituting the
[0041]
In particular, when the
[0042]
In addition, when the
[0043]
Although such a
[0044]
Examples of the ceramic material include nitride ceramics such as AlN, SiN, TiN, and BN, Al 2 O Three TiO 2 And oxide ceramics such as WC, TiC, ZrC, and TaC. Among such ceramic materials, as the constituent material of the
[0045]
Furthermore, when the
[0046]
In particular, when the
[0047]
The thickness (average thickness) of the
[0048]
The thickness of the
[0049]
FIG. 2 is a schematic longitudinal sectional view showing a second embodiment of the microlens substrate of the present invention. Hereinafter, the
[0050]
As shown in the figure, the
[0051]
This surface barrier layer 3 </ b> B can prevent the transfer of moisture or organic components between the
[0052]
Furthermore, the manufacturing cost of the
[0053]
In addition, by configuring the
[0054]
Such a
[0055]
When the
[0056]
Further, when the
[0057]
In the illustrated example, the
[0058]
The thickness of the
[0059]
FIG. 3 is a schematic longitudinal sectional view showing a third embodiment of the microlens substrate of the present invention. Hereinafter, the microlens substrate 1 </ b> C will be described focusing on matters that are different from the microlens substrate 1 </ b> A, and descriptions of common matters will be omitted.
[0060]
As shown in the figure, the
[0061]
In the
[0062]
Such a
[0063]
The thickness (average thickness) of such a
[0064]
The
[0065]
Prior to manufacturing the
[0066]
First, such a
[0067]
<A1> Next, an uncured resin that will form the
[0068]
<A2> Next, the
[0069]
<A3> Next, the resin is cured. This curing method is appropriately selected depending on the type of resin, and examples include ultraviolet irradiation, heating, and electron beam irradiation.
[0070]
Thereby, as shown in FIG. 4B, the
[0071]
<A4> Next, the
[0072]
<A5> Next, as shown in FIG. 5D, the
[0073]
Such a
[0074]
Among such vapor phase film forming methods, the sputtering method can extremely reduce the thickness unevenness and variation of the
[0075]
Further, when the nitride-based
[0076]
From this point of view, N when the
[0077]
<A6> Next, for example, after the
[0078]
<A7> Next, the glass layer 3 </ b> A is bonded to the resin and pressed and adhered, and then the resin is cured to form the
[0079]
<A8> Thereafter, the thickness of the
[0080]
Thereby, a
[0081]
Note that the
[0082]
Moreover, the
[0083]
First, the same steps as <A1> to <A6> are performed.
[0084]
<B7> Next, the resin that forms the
[0085]
<B8> Finally, the
[0086]
Such a
[0087]
When the barrier layer 8 (and 8 ′) is provided as in the microlens substrate of the present invention, the following effects can be obtained.
[0088]
When the microlens substrate is manufactured, an uncured resin that forms the
[0089]
On the other hand, when the
[0090]
If the
[0091]
Furthermore, by providing the
[0092]
Needless to say, the microlens substrate of the present invention can be used for various substrates and various applications such as a microlens substrate for CCD and a microlens substrate for optical communication elements, in addition to the counter substrate for liquid crystal panel and the liquid crystal panel described below. Yes.
[0093]
By forming, for example, the
[0094]
The
[0095]
The transparent
[0096]
The
[0097]
The transparent
[0098]
The
[0099]
Hereinafter, a liquid crystal panel (liquid crystal optical shutter) using such a counter substrate for a liquid crystal panel will be described with reference to FIG.
[0100]
As shown in the figure, a liquid crystal panel (TFT liquid crystal panel) 16 of the present invention includes a TFT substrate (liquid crystal drive substrate) 17, a
[0101]
The
[0102]
The TFT substrate 17 is a substrate for driving the liquid crystal of the
[0103]
In the
[0104]
The
[0105]
The
[0106]
The
[0107]
The
[0108]
In the
[0109]
Incident light L incident from the
[0110]
Thus, the
[0111]
The
[0112]
In the
[0113]
Hereinafter, a projection display device (liquid crystal projector) using the
[0114]
FIG. 7 is a diagram schematically showing an optical system of the projection display device of the present invention.
[0115]
As shown in the figure, the
[0116]
The illumination optical system includes
[0117]
The liquid crystal light valve 25 includes the
[0118]
In the
[0119]
Hereinafter, the operation of the
[0120]
White light (white light beam) emitted from the
[0121]
The white light transmitted through the
[0122]
The red light transmitted through the
[0123]
Green light out of blue light and green light reflected by the
[0124]
The green light reflected by the
[0125]
Further, the blue light transmitted through the
[0126]
As described above, the white light emitted from the
[0127]
At this time, each pixel (the
[0128]
Similarly, green light and blue light are incident on the liquid
[0129]
As a result, red light, green light, and blue light are modulated by the liquid
[0130]
The red image formed by the liquid crystal
[0131]
Further, the green image formed by the liquid crystal light valve 25, that is, the green light from the liquid crystal light valve 25, enters the
[0132]
Further, the blue image formed by the liquid crystal
[0133]
Thus, the light of each color from the liquid
[0134]
Since the
[0135]
【Example】
(Example 1)
A microlens substrate having a structure as shown in FIG. 1 was manufactured as follows.
[0136]
First, a quartz glass mold in which concave portions for microlenses having a depth of 10 μm were arranged on a matrix of 1024 × 768 was prepared. And this type | mold was installed so that a recessed part might open | release up vertically.
[0137]
-A1- This mold was provided with an uncured ultraviolet curable acrylic resin (refractive index of 1.56).
[0138]
-A2- Next, a quartz glass substrate having a thickness of 1.2 mm was bonded to the resin, brought into close contact with the resin, and pressed.
[0139]
-A3- Next, the resin was cured by irradiating ultraviolet rays to form a microlens (and a microlens forming layer).
[0140]
-A4- Next, the mold was removed and released.
[0141]
-A5- Next, a barrier layer made of a composite ceramic (Al: Si = molar ratio 8: 2) of AlN and SiN having a thickness of 100 nm is formed on the microlens (microlens forming layer) by sputtering. Formed. Sputtering is N 2 Performed in a mixed atmosphere of + Ar gas and N in the sputtering furnace 2 The partial pressure is set to 20% and the total sputtering pressure is 4 × 10. -3 Torr and RF output were 500 W.
[0142]
-A6- Next, after setting the quartz glass substrate so that the microlens is directed vertically upward, an uncured ultraviolet curable epoxy resin (refractive index: 1.387) was applied onto the microlens by spin coating. .
[0143]
-A7- Next, a cover glass made of quartz glass was bonded to and adhered to the resin, and then the resin was cured by irradiating with ultraviolet rays to form a resin layer. At this time, the pressing pressure of the cover glass was adjusted so that the thickness of the microlens forming layer and the resin layer combined after curing was 20 μm.
[0144]
-A8- Finally, the cover glass was ground and polished to adjust the thickness of the cover glass to 50 μm.
[0145]
Thereby, a microlens substrate was obtained.
[0146]
(Example 2)
A microlens substrate having a structure as shown in FIG. 2 was manufactured as follows.
[0147]
First, the same steps as in the step-A5- were performed.
[0148]
-B6- Next, after setting the quartz glass substrate so that the microlens faces vertically upward, an uncured ultraviolet curable epoxy resin (refractive index: 1.387) was applied onto the microlens by spin coating. . At this time, the application amount of the resin was adjusted so that the combined thickness of the microlens forming layer and the resin layer was 50 μm after curing.
[0149]
-B7- Next, the resin was cured by irradiating ultraviolet rays to form a resin layer.
[0150]
-B8- Finally, a surface barrier layer made of a composite ceramic (Al: Si = molar ratio 8: 2) of AlN and SiN having a thickness of 1 μm was formed on the resin layer by sputtering. The sputtering conditions were set to the same conditions as in the step-A5-.
[0151]
Thereby, a microlens substrate was obtained.
[0152]
(Example 3)
The barrier layer in the step-A5- is composed of an acrylic resin (refractive index: 1.387), and the barrier layer is thickened (average thickness is 15 μm), whereby the interface between the barrier layer and the resin layer is obtained. Produced a microlens substrate as shown in FIG. 3, which is substantially parallel to the surface of the quartz glass substrate. The other conditions were the same as in Example 1. The barrier layer was provided by spin coating.
[0153]
(Example 4)
A microlens substrate was manufactured in the same manner as in Example 2 except that the barrier layer in the step-A5- was composed only of AlN and the surface barrier layer in the step-B8- was composed only of SiN. . In any sputtering, the total sputtering pressure is 4 × 10. -3 Torr and RF output were 500 W. In addition, when any film is formed, sputtering is performed by N 2 Performed in a mixed atmosphere of + Ar gas and N in the sputtering furnace 2 The partial pressure was set to 20%.
[0154]
(Example 5)
A microlens substrate was manufactured in the same manner as in Example 2 except that the surface barrier layer in Step -B8- had a two-layer structure. The surface barrier layer is first formed by sputtering on the resin layer with a thickness of 1 μm. 2 A film is deposited, and then such SiO 2 A SiN film having a thickness of 1 μm was formed on the film. In any sputtering, the total sputtering pressure is 4 × 10. -3 Torr and RF output were 500 W. Further, when forming a SiN film, sputtering is performed using N 2 Performed in a mixed atmosphere of + Ar gas and N in the sputtering furnace 2 The partial pressure was set to 20%.
[0155]
(Example 6)
A microlens substrate was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the glass substrate in the step-A2- was changed to a glass substrate having a thickness of 1 mm (“Neoceram” manufactured by Nippon Electric Glass Co., Ltd.).
[0156]
(Example 7)
A microlens substrate was produced in the same manner as in Example 2 except that the glass substrate in the step-A2- was changed to a glass substrate having a thickness of 1 mm (“Neoceram” manufactured by Nippon Electric Glass Co., Ltd.).
[0157]
(Comparative Example 1)
A microlens substrate was manufactured in the same manner as in Example 1 except that no barrier layer was formed between the microlens and the resin layer.
[0158]
(Comparative Example 2)
A microlens substrate was manufactured in the same manner as in Example 2 except that no barrier layer was formed between the microlens and the resin layer.
[0159]
(Evaluation)
Next, for each microlens substrate manufactured in each example and each comparative example, an opening was provided at a position corresponding to the microlens of the cover glass or the surface barrier layer using a sputtering method and a photolithography method. A light shielding film (Cr film) having a thickness of 0.16 μm, that is, a black matrix was formed. Further, an ITO film (transparent conductive film) having a thickness of 0.15 μm was formed on the black matrix by a sputtering method to manufacture a counter substrate for a liquid crystal panel.
[0160]
Furthermore, after aligning the counter substrate for liquid crystal panels and a separately prepared TFT substrate (the glass substrate is made of quartz glass), both were bonded via a sealing material. Next, liquid crystal is injected into the gap from the gap hole formed between the counter substrate for the liquid crystal panel and the TFT substrate, and then the TFT liquid crystal having a structure as shown in FIG. Each panel was manufactured.
[0161]
Each of these TFT liquid crystal panels was allowed to stand for 6 months in an environment of an average of 30 ° C. and 50% RH, and then light was transmitted from the microlens substrate side. At this time, the light transmittance of the entire effective lens region of the TFT liquid crystal panel was measured.
[0162]
As a result, in the liquid crystal panel provided with the microlens substrate of the example of the present invention, the light transmittance was as high as 18 to 20%.
[0163]
On the other hand, in the liquid crystal panel provided with the microlens substrate of the comparative example, the light transmittance was as low as 16 to 17%.
[0164]
This is thought to be because the refractive index of the resin did not change in the microlens substrate of each example because the migration of components in the resin was prevented between the microlens and the resin layer. On the other hand, in the microlens substrate of each comparative example, since the components in the resin migrate or react between the microlens and the resin layer, the resin and the resin layer constituting the microlens are configured near the interface between the two layers. This is presumably because the difference in refractive index from the resin used decreases and the lens power decreases.
[0165]
Next, a liquid crystal projector (projection type display device) having a structure as shown in FIG. 7 was assembled using a TFT liquid crystal panel manufactured from the microlens substrate obtained in each example. As a result, each of the obtained liquid crystal projectors could project a bright and clear image on the screen.
[0166]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the microlenses in the microlens substrate can be protected chemically and physically. For this reason, it becomes easy to set the optical characteristics of the microlens substrate to a desired one. Moreover, according to the present invention, the optical characteristics of the microlens substrate are unlikely to deteriorate over time.
[0167]
Furthermore, according to the present invention, it is possible to provide a liquid crystal panel and a projection display device that are unlikely to deteriorate in image quality even when used for a long time due to the barrier effect of the barrier layer of the microlens substrate.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic longitudinal sectional view showing a first embodiment of a microlens substrate of the present invention.
FIG. 2 is a schematic longitudinal sectional view showing a second embodiment of the microlens substrate of the present invention.
FIG. 3 is a schematic longitudinal sectional view showing a third embodiment of the microlens substrate of the present invention.
FIG. 4 is a schematic longitudinal sectional view for explaining a method for manufacturing a microlens substrate of the present invention.
FIG. 5 is a schematic longitudinal sectional view for explaining a method for manufacturing a microlens substrate of the present invention.
FIG. 6 is a schematic longitudinal sectional view showing an embodiment of the liquid crystal panel of the present invention.
FIG. 7 is a diagram schematically showing an optical system of a projection display apparatus in an embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a schematic longitudinal sectional view showing a conventional microlens substrate.
[Explanation of symbols]
1A, 1B, 1C Microlens substrate
3A glass layer
3B Surface barrier layer
4 Resin layer
5 Transparent substrate
6 Microlens formation layer
7 Micro lens
8, 8 'barrier layer
91 recess
10 Counter substrate for LCD panel
11 Black matrix
111 opening
12 Transparent conductive film
16 LCD panel
17 TFT substrate
171 Glass substrate
172 Individual electrodes
173 Thin film transistor
18 Liquid crystal layer
300 Projection display
301 light source
302, 303 Integrator lens
304, 306, 309 Mirror
305, 307, 308 Dichroic mirror
310-314 Condensing lens
320 screens
20 Optical block
21 Dichroic Prism
211, 212 Dichroic mirror surface
213-215
216 Output surface
22 Projection lens
23 Display unit
24-26 Liquid crystal light valve
900 Microlens substrate
902 Glass substrate
903 Cover glass
904 Resin layer
906 Microlens formation layer
907 micro lens
Claims (14)
された請求項8または9に記載の液晶パネル用対向基板と、前記液晶駆動基板と前記液晶パネル用対向基板との空隙に封入された液晶とを有することを特徴とする液晶パネル。A liquid crystal driving substrate provided with a pixel electrode, a liquid crystal panel counter substrate according to claim 8 or 9 bonded to the liquid crystal driving substrate, and a gap between the liquid crystal driving substrate and the liquid crystal panel counter substrate. And a liquid crystal panel.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22874899A JP3642235B2 (en) | 1999-08-12 | 1999-08-12 | Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection display device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22874899A JP3642235B2 (en) | 1999-08-12 | 1999-08-12 | Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection display device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001051103A JP2001051103A (en) | 2001-02-23 |
JP3642235B2 true JP3642235B2 (en) | 2005-04-27 |
Family
ID=16881219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22874899A Expired - Fee Related JP3642235B2 (en) | 1999-08-12 | 1999-08-12 | Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection display device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3642235B2 (en) |
-
1999
- 1999-08-12 JP JP22874899A patent/JP3642235B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001051103A (en) | 2001-02-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6618200B2 (en) | System and method for providing a substrate having micro-lenses | |
JP3799829B2 (en) | Electro-optical device, manufacturing method thereof, and projection display device | |
JP2001188107A (en) | Method for producing microlens substrate, microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projective display device | |
US7693389B2 (en) | Electro-optic device, method for manufacturing electro-optic device, projector, and electronic apparatus | |
WO2005057274A1 (en) | Method of producing micro-lens-carrying display panel and display unit and exposure system | |
TW200405060A (en) | Microlens array substrate and fabrication method thereof, and projection-type liquid crystal display device using same | |
US6407866B1 (en) | Method for manufacturing microlens substrate, microlens substrate, opposing substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel, and projection display apparatus | |
US20100149442A1 (en) | Method of manufacturing a microlens substrate, an opposed substrate for a liquid crystal panel, a liquid crystal panel and a projection type display apparatus | |
JP2005121915A (en) | Method for manufacturing base plate with recessed part for microlens, base plate with recessed part for microlens, microlens base plate, counter base plate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection type display device | |
JP3675245B2 (en) | Liquid crystal panel and projection display device | |
JP3642235B2 (en) | Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection display device | |
JP2008097032A (en) | Micro-lens array, liquid crystal display element, and liquid crystal display device of projection-type | |
JP2002006114A (en) | Method for fabricating microlens substrate, microlens substrate, electro-optical device opposed substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel, and projection displaying device | |
JP3410598B2 (en) | Display element manufacturing method | |
JP2009175599A (en) | Microlens substrate, method of manufacturing the same, liquid crystal panel, and liquid crystal device | |
JP3529900B2 (en) | Reflective liquid crystal display device and display device using the same | |
JP2003177212A (en) | Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection type display device | |
JP2001141910A (en) | Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal pane, liquid crystal panel and projection display device | |
JP2003177211A (en) | Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection type display device | |
JP2001141909A (en) | Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection display device | |
JPH08271875A (en) | Production of liquid crystal display device provided with microlens array | |
JP2004101856A (en) | Microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection display apparatus | |
WO2022064999A1 (en) | Liquid crystal display device and projection display device | |
JP3799867B2 (en) | Substrate with concave for microlens, microlens substrate, counter substrate for liquid crystal panel, liquid crystal panel and projection display device | |
JPH1124059A (en) | Micro-line base plate |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041005 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050105 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050118 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080204 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120204 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |