JP3641719B2 - アシストグリップの取付構造 - Google Patents
アシストグリップの取付構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3641719B2 JP3641719B2 JP27985099A JP27985099A JP3641719B2 JP 3641719 B2 JP3641719 B2 JP 3641719B2 JP 27985099 A JP27985099 A JP 27985099A JP 27985099 A JP27985099 A JP 27985099A JP 3641719 B2 JP3641719 B2 JP 3641719B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- assist grip
- mounting seat
- grip
- mounting structure
- bracket
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Passenger Equipment (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のアシストグリップの取付構造に関し、詳しくは衝撃エネルギーを吸収することができ、かつアシストグリップが伸縮自在な取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車乗員が握って身体を支えるために、自動車室内の天井部にはアシストグリップが設けられている。またアシストグリップの取付部の天井内には、衝撃エネルギーを吸収するE/A部材が設けられるのが一般的であり、衝撃吸収効率を高めるためにE/A部材にアシストグリップの一端部を取付けることも行われている。さらに、アシストグリップとして用いない場合には、アシストグリップが車室内に突出しないようにして、車室内の見映え品質を高めた取付構造が種々提案されている。
【0003】
例えば図4に示すアシストグリップの取付構造は、車室天井内に埋設され車体に溶接されたE/A部材100にアシストグリップ200の一端部が保持されている。この取付構造では、E/A部材100にピアスナット101が固定され、アシストグリップ200の一端部の芯材201が樹脂クッション102及び座金103を介してボルト104により固定されている。
【0004】
アシストグリップ200の一端部の芯材201には長手方向に延びる長孔202が形成され、ボルト104を締結した状態で芯材201の相対移動が可能であり、アシストグリップ200は伸縮自在に保持されている。また芯材201とともに板バネ300がボルト104によって締結されている。この板バネ300は芯材201に弾接し、芯材201を押圧してアシストグリップ200を天井シート400に近接する方向へ付勢している。
【0005】
このアシストグリップの取付構造では、アシストグリップとしての不使用時には、板バネ300の付勢力により芯材201が押圧され、アシストグリップ200は天井シート400に沿っている。これにより車室内にアシストグリップ200が突出せず、車室内の見映えがよい。
【0006】
そしてアシストグリップの使用時には、アシストグリップ200を握って引張ると、芯材201は長孔202の存在により板バネ300の付勢力に抗して相対移動し、芯材201が伸びたようになってアシストグリップ200を使用することができる。また万一アシストグリップ200に大きな衝撃が加わると、E/A部材100の変形により衝撃エネルギーが吸収される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記したアシストグリップの取付構造では、E/A部材100の車体への溶接工数が必要であり、かつ板バネ300など部品点数が多く組み付け工数が多大となっている。すなわち上記取付構造を組み付けるには、樹脂クッション102と芯材201、座金103及び板バネ300を重ねた状態でE/A部材100に合わせてボルト104を締結しなければならず、位置決めも面倒であって組み付け工数が多大となっていた。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、部品点数を低減するとともにE/A部材の溶接を不要とし、上記した従来の取付構造と同等の作用効果を維持しつつ組み付け工数を大きく低減することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明のアシストグリップの取付構造の特徴は、アシストグリップと、アシストグリップの一端部を相対移動可能に保持する第1取付座と車体に固定される第2取付座と第1取付座及び第2取付座を連結する橋部とよりなるブラケットとからなり、ブラケットは主として橋部の変形により衝撃エネルギーを吸収可能であり、第1取付座はアシストグリップを押圧して車室天井に近接する方向へ付勢するバネ部をもつことにある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のアシストグリップの取付構造では、アシストグリップの不使用時にはバネ部の付勢力によりアシストグリップは車室天井に近接されるように付勢されているので、アシストグリップは天井に沿っている。これにより車室内にアシストグリップが突出せず、車室内の見映えがよい。
【0011】
そしてアシストグリップの使用時には、アシストグリップを握りバネ部の付勢力に抗して引張ると、一端部が第1取付座に対して相対移動し、アシストグリップは伸びたようになって使用が可能となる。また万一アシストグリップに大きな衝撃が加わった場合には、ブラケットの主として橋部の変形により衝撃エネルギーが吸収される。
【0012】
すなわち本発明のアシストグリップの取付構造では、バネ部がブラケットの第1取付座と一体化され、ブラケットの第2取付座がボルトなどで車体に固定されている。またブラケットが衝撃吸収機能を有している。したがって従来のE/A部材のような溶接工程が不要となり、別部品であった板バネが不要となるので、組み付け工数を大幅に低減することができる。
【0013】
アシストグリップは従来と同様のものを用いることができ、例えば芯材となる板金と、その芯材の中央部を埋設するクッション体とクッション体を被覆する表皮とからなるグリップ部とからなるものを用いることができる。グリップ部は、芯材と表皮を型内に配置してクッション体を発泡成形する一体成形法、あるいは一対の半割形状のものを芯材を中心にして溶着などにより接合する接合法などを利用して製造することができる。
【0014】
ブラケットは、主として橋部の変形により衝撃エネルギーを吸収可能なものであり、板金を例えば断面コ字状に曲げ加工することで製造することができる。そして第1取付座にバネ部が一体的に形成される。この第1取付座にアシストグリップの一端部が相対移動自在に保持されるとともに、バネ部がアシストグリップを押圧して車室天井に近接する方向へ付勢している。アシストグリップの一端部を相対移動自在に保持するには、アシストグリップの芯材の一端部に長孔を形成しておき、ボルトなどで締結することで長孔の長さだけ相対移動可能とすることができる。
【0015】
そしてブラケットの第2取付座が車体に固定されている。この固定は、溶接などを用いずともボルトによる締結などを利用することで容易に行うことができる。
【0016】
したがって組み付け工程は、先ずブラケットの第2取付座を車体に固定し、その後第2取付座にアシストグリップの一端部を相対移動自在に、かつバネ部で車室天井に近接するように付勢された状態に保持することで行うことができ、工数が少なくてすむ。なお従来と同様に樹脂クッションを用いることもできるが、この場合はブラケットに予め樹脂クッションを装着しておけばよい。また第2取付座にアシストグリップの一端部を相対移動自在に保持するには、ボルト、クリップなどを利用することができる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0018】
図1及び図2に本発明の一実施例のアシストグリップの取付構造を示す。この取付構造は、アシストグリップ1と、アシストグリップ1の芯材10の一端が保持されたブラケット2とから主として構成されている。
【0019】
アシストグリップ1は、板金製の芯材10と、芯材10の中央部分を埋設するグリップ本体11とから構成されている。芯材10はグリップ本体11の両側に突出し、そのうち一方はブラケット2に保持され、他方は車室内の天井部の車体に固定されている。またグリップ本体11は発泡ウレタンから構成され、表面は図示しない表皮で被覆されている。
【0020】
ブラケット2は、図3に斜視図を示すように板金から断面略コ字状に形成され、板状の橋部22と、橋部22の両端がそれぞれ直角に曲折されて形成され、それぞれ互いに略平行に延びる板状の第1取付座20及び第2取付座21とから構成されている。
【0021】
第1取付座20の先端には、さらに直角に曲折されて橋部22と略平行に延びる先端部23が形成されている。また第1取付座20及び第2取付座21にはそれぞれ貫通孔24が同軸位置に形成され、第1取付座20の一端部には略くの字状に突出するバネ部25が形成されている。そして橋部22と先端部23には、一対の貫通孔24の軸方向と直角方向の同軸位置に、それぞれ係止孔26が形成されている。
【0022】
第1取付座20の橋部22と先端部23との間には、樹脂クッション3が保持されている。樹脂クッション3は潤滑性に優れたPPなどのオレフィン系樹脂あるいはシリコン系樹脂からなり、一端に第1取付座20を把持する把持部30をもつとともに、両側に突出する一致の突起31が一対の係止孔26にそれぞれ係合することで、第1取付座20に保持されている。また樹脂クッション3には、第1取付座20の貫通孔24と連通する貫通孔32が形成され、さらに貫通孔32の軸方向に対して直交する方向に、すなわち第1取付座20と平行に延びる空間部33が形成されている。空間部33は、橋部22及び第1取付座20と平行方向に樹脂クッション3を貫通している。
【0023】
空間部33には、芯材10の一端が挿通される。芯材10の一端には、厚さ方向に貫通する長孔12が形成され、長孔12が第1取付座20の貫通孔24及び樹脂クッション3の貫通孔32と連通し、そこにクリップ4が嵌合することで、芯材10の一端がブラケット2に伸縮自在に保持されている。そして芯材10の表面にはバネ部25が弾接し、バネ部25の弾接により芯材10はブラケット2へ引き込まれる方向へ付勢されている。
【0024】
また第2取付座21は、車体5に固定されたピアスナット50に貫通孔24からボルト51を締結することで車体5に固定されている。なおボルト51の締結は、クリップ4を嵌合させる前に第1取付座20の貫通孔24からビッドを挿通することで行われる。
【0025】
すなわち上記取付構造を車体5に組み付けるには、先ず樹脂クッション3が第1取付座20に組み付けられたブラケット2の第2取付座21をボルト51によって車体5に固定する。次に芯材10を樹脂クッション3の空間部32に挿通し、貫通孔24、貫通孔32及び長孔33を連通させそこへクリップ4を嵌合して樹脂クッション3に保持することで組付が終了する。
【0026】
さて上記のように構成された本実施例のアシストグリップの取付構造では、アシストグリップ1の不使用時には、バネ部25の付勢により芯材10が押圧され、グリップ本体11は車室内天井に近接するように押圧され、その力により芯材10はブラケット2側へ引き込まれた状態となっている。そしてグリップ本体11は車室内天井に沿い、車室内へ突出するのが防止されている。
【0027】
そしてアシストグリップとして使用時には、グリップ本体11を握ってバネ部25の付勢力に抗して引張ると、長孔12により芯材10がブラケット2に対して相対移動し、長孔12の端部がクリップ4と係合した位置で移動が規制される。樹脂クッション3は滑り性がよいので、芯材10は大きな抵抗なく相対移動する。この状態ではグリップ本体11が車室内に突出し、アシストグリップとして使用できる。
【0028】
またアシストグリップとしての使用中に大きな衝撃が加わると、橋部22の弾性変形あるいは塑性変形により衝撃が吸収される。そしてグリップ本体11を手から離すと、バネ部25の付勢力により芯材10が押圧され、グリップ本体11は車室内天井に近接するように押圧され、その力により芯材10はブラケット2側へ引き込まれる。
【0029】
したがって本実施例のアシストグリップの取付構造では、部品点数が少なく溶接も不要であるため、組み付け工数がきわめて小さく容易に組み付けることができる。
【0030】
【発明の効果】
すなわち本発明のアシストグリップの取付構造によれば、従来の板バネとE/A部材とをブラケットで兼用しているため、部品点数が低減され組み付け工数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のアシストグリップの取付構造の断面図である。
【図2】本発明の一実施例のアシストグリップの取付構造の断面図である。
【図3】本発明の一実施例のアシストグリップの取付構造に用いたブラケットの斜視図である。
【図4】従来のアシストグリップの取付構造の断面図である。
【符号の説明】
1:アシストグリップ 2:ブラケット 3:樹脂クッション
4:クリップ 5:車体 11:芯材
12:長孔 20:第1取付座 21:第2取付座
25:バネ部 50:ピアスナット 51:ボルト
Claims (1)
- アシストグリップと、該アシストグリップの一端部を相対移動可能に保持する第1取付座と車体に固定される第2取付座と該第1取付座及び該第2取付座を連結する橋部とよりなるブラケットとからなり、該ブラケットは主として該橋部の変形により衝撃エネルギーを吸収可能であり、該第1取付座は該アシストグリップを押圧して車室天井に近接する方向へ付勢するバネ部をもつことを特徴とするアシストグリップの取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27985099A JP3641719B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | アシストグリップの取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27985099A JP3641719B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | アシストグリップの取付構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001097103A JP2001097103A (ja) | 2001-04-10 |
JP3641719B2 true JP3641719B2 (ja) | 2005-04-27 |
Family
ID=17616819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27985099A Expired - Fee Related JP3641719B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | アシストグリップの取付構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3641719B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114261323A (zh) * | 2021-12-22 | 2022-04-01 | 重庆长安汽车股份有限公司 | 汽车安全拉手组件及其安装结构 |
-
1999
- 1999-09-30 JP JP27985099A patent/JP3641719B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001097103A (ja) | 2001-04-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0645415Y2 (ja) | 自動車のステアリング装置における衝撃エネルギ吸収機構 | |
JP2011513136A (ja) | 乗用車ドア用2点保護パッド | |
CA2245851A1 (en) | Front structure of car body, and method of absorbing impact by means of the front structure | |
US20110133434A1 (en) | Fastener clip | |
JP2019093802A (ja) | 車両用ピラー構造 | |
US6431640B1 (en) | Assist grip | |
JP4233506B2 (ja) | 自動車のインストルメントパネル取付装置 | |
JP3641719B2 (ja) | アシストグリップの取付構造 | |
JP4433587B2 (ja) | フェエルフィラーチューブの保護構造 | |
JP2011131788A (ja) | 自動車のバックドア | |
JP2005112138A (ja) | 車両のフード構造 | |
JP4387373B2 (ja) | ヘッドレスト | |
JPS5934537Y2 (ja) | 乗員保護装置 | |
JP2001278071A (ja) | ステアリングコラムの支持装置 | |
JP3659866B2 (ja) | 成形天井組立体 | |
JP3739631B2 (ja) | 格納式アシストグリップの取付構造 | |
KR102633510B1 (ko) | 자동차의 트림고정용 클립 | |
JP6750428B2 (ja) | 車両用乗降グリップ取付構造 | |
JPH1159302A (ja) | 衝撃吸収装置 | |
US20100156081A1 (en) | Impact absorbing device for steering column of vehicle | |
JP3736316B2 (ja) | 自動車用アシストグリップ | |
JPS6319265Y2 (ja) | ||
JP4578013B2 (ja) | 自動車のコラムカバー構造 | |
KR100445176B1 (ko) | 자동차의 측면 충격 흡수구조 | |
KR200197874Y1 (ko) | 차량의 충격흡수용 필러 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041130 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041228 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050110 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080204 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |