JP3522522B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
トロイダル型無段変速機Info
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Description
あるいは産業機械等の変速機として使用可能なトロイダ
ル型無段変速機に関する。
は、例えば、特開平8−291850号公報、特開平7
−217660号公報等に開示されたものが存在する。
すように、入力軸1、押圧装置2、入力側ディスク3、
一対のトラニオン4、出力側ディスク12、出力軸13
等により構成されている。
ボットシャフト5が取り付けられており、このピボット
シャフト5には外輪6が固定され、又、玉軸受8及びラ
ジアルニードル軸受9を介してパワーローラ7が軸回わ
りに回動自在に取り付けられている。
変速機においては、入力軸1が回転すると、カム板2
a、保持器2b、及びローラ2cからなる押圧装置2を
介して入力側ディスク3が回転し、この入力側ディスク
3の回転により、入力側ディスク3の接触面3aに対し
てころがり接触をする一対のパワーローラ7がぞれぞれ
逆回わりに回転し、これらパワーローラ7と接触面12
aにて接触する出力側ディスク12が回転し、この出力
側ディスク12に固定された出力軸13が回転すること
になる。
速を行う場合は、図1において、各々の枢軸10を回転
軸として、上側に位置するトラニオン4を時計回わりに
所定角度回転させ、かつ下側に位置するトラニオン4を
反時計回わりに所定角度回転させる。
トラニオン4を反時計回わりにかつ、下側に位置するト
ラニオン4を時計回わりにそれぞれ所定角度回転させ
る。
速機においては、入力側ディスク3、パワーローラ7、
出力側ディスク12の順でトルクが伝達される際に、図
2に示すように、パワーローラ7に対してトラクション
力(T)が加わることになる。尚、図2は、図1中のA
−A部における断面を示すものである。
説明すると、図2に示すように、トラニオン4の略中央
部に形成された取り付け孔4aに、ラジアルニードル軸
受11を介して、ピボットシャフト5の支持軸部5aが
回動自在に取り付けられており、このピボットシャグト
5の略中間領域に位置する嵌合軸部5bには円環状の外
輪6が外嵌固定され、さらに、ピボットシャフト5の枢
支軸部5cには、ラジアルニードル軸受9を介して円環
状のパワーローラ7が回動自在に取り付けられている。
シャフト5は、図3に示すように、取り付け軸部5aの
軸芯L1と嵌合軸部5b及び枢支軸部5cの軸芯L2と
は、平行でかつ所定量偏位した状態となっている。
には、玉軸受8を設けるべく、図4に示すように、それ
ぞれ半径Rの円環状の溝をなす玉受面7a,6aが形成
されており、保持器8bに保持された複数の玉すなわち
鋼球8aが両玉受面7a,6a間に配置されて転動する
ようになっている。この玉軸受8は、パワーローラ7に
加わるスラスト方向の力を支えるスラスト軸受として作
用することになる。尚、外輪6の端面6cは、スラスト
ニードル軸受14を介してトラニオン4に支持されてお
り、同様にスラスト方向の力を支えている。
トロイダル型無段変速機においては、ピボットシャフト
5の取り付け軸部5a,ラジアルニードル軸受11,取
り付け孔4aの少なくともいずれか2つの間に軸受隙間
(がた)bが生じ、又、ピボットシャフト5の枢支軸部
5c,ラジアルニードル軸受9,円形孔7aの少なくと
もいずれか2つの間に軸受隙間(がた)aが生じるよう
になっている。
状態で、前述の如きトラクション力(T)がパワーロー
ラ7に加わると、図5に示すように、パワーローラ7
は、外輪6に対してトラクション力(T)の加わる方向
に(図5中右向きに、以下トラクション方向と称す)偏
倚した状態で回転し、ピボットシャフト5は、トラクシ
ョン方向に傾斜した状態となる。
受面6a上における鋼球8aの軌道Mは、正規の軌道N
に対して、トラクション方向では外周側に、又、トラク
ション方向と反対向きの反トラクション方向では内周側
にずれを生じることになる。
分布が不均一になって片摩耗が生じる。また、玉軌道が
ずれることにより生じる玉自転軸変化時に作用する力と
玉が回転することにより生じるジャイロモーメントの相
互作用により、鋼球8aの局部的な異常運動等が発生し
て、転動疲労による鋼球8aの寿命が低下する傾向にあ
る。さらに、ジャイロ滑りを抑制するにあたり、極めて
大きいスラスト加重を負荷するため、パワーローラ内外
輪には高い面圧が負荷されることになり、転動疲労によ
る寿命低下の傾向がみられる。
アルニードル軸受9,及びピボットシャフト5の枢支軸
部5c間でも、パワーローラ7のトラクション方向への
ずれ、ピボットシャフト5のトラクション方向への倒れ
等により、片当たりC1,C2を生じ、枢支軸部5c外
周面あるいはラジアルニードル軸受9の内周面に片摩耗
等を招く場合があり、結果的に転動疲労による軸受部の
寿命が低下する傾向にある。
明の目的とするところは、軸受部の片当たり、片摩耗等
を防止し、かつ、玉のジャイロ滑りを小さくすること及
びジャイロ限界を向上することにより、耐久性の向上を
図ることのできるトロイダル型無段変速機を提供するこ
とにある。
トロイダル型無段変速機は、入力側ディスク及び出力側
ディスクの間において揺動自在に配置されたトラニオン
と、前記トラニオンの取り付け孔に軸受を介して回動自
在に取り付けられたピボットシャフトと、前記ピボット
シャフトに取り付けられた円環状の外輪と、前記ピボッ
トシャフトに軸受を介して回動自在にかつ前記外輪と対
向するように取り付けられたパワーローラと、前記外輪
のパワーローラと対向する面に形成された円環状の溝を
なす第1玉受面と、前記パワーローラの外輪と対向する
面に形成されかつ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一
半径の円環状の溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第
2玉受面の間に挾持されるように配置されて転動する玉
とを含むトロイダル型無段変速機であって、前記第2玉
受面のピッチ円中心線が、前記第1玉受面のピッチ円中
心線に対して、トラクション方向と反対の方向にオフセ
ットしている構成となっている。
変速機は、入力側ディスク及び出力側ディスクの間にお
いて揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラニオ
ンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付けられ
たピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに外嵌接
合された円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに軸受
を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように取り
付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーローラと
対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受面
と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成されか
つ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状の
溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間に
挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロイ
ダル型無段変速機であって、前記ピボットシャフトを嵌
合する前記外輪の嵌合孔の中心線が、前記第1玉受面の
ピッチ円中心線に対して、トラクション方向と反対の方
向にオフセットしている構成となっている。
変速機は、上記請求項2に係る構成に加えて、前記ピボ
ットシャフトを嵌合する前記外輪の嵌合孔の中心線が前
記第1玉受面のピッチ円中心線に対してトラクション方
向と反対の方向にオフセットするオフセット量をt1、
前記パワーローラを前記ピボットシャフトに対して回動
自在に支持する軸受領域に生じる隙間をa、前記ピボッ
トシャフトを前記トラニオンに対して回動自在に支持す
る軸受領域に生じる隙間をbとするとき、 a/2≦t1≦a/2+b なる関係式を満たす構成となっている。
変速機は、入力側ディスク及び出力側ディスクの間にお
いて揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラニオ
ンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付けられ
たピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに外嵌接
合された円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに軸受
を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように取り
付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーローラと
対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受面
と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成されか
つ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状の
溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間に
挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロイ
ダル型無段変速機であって、前記パワーローラを回動自
在に支持する前記ピボットシャフトの枢支軸部の軸芯
が、前記外輪を外嵌させる前記ピボットシャフトの嵌合
軸部の軸芯に対して、トラクション方向と反対の方向に
オフセットしている構成となっている。
変速機は、上記請求項4に係る構成に加えて、前記パワ
ーローラを回動自在に支持する前記ピボットシャフトの
枢支軸部の軸芯が前記外輪を外嵌させる前記ピボットシ
ャフトの嵌合軸部の軸芯に対してトラクション方向と反
対の方向にオフセットするオフセット量をt2、前記パ
ワーローラを前記ピボットシャフトに対して回動自在に
支持する軸受領域に生じる隙間をa、前記ピボットシャ
フトを前記トラニオンに対して回動自在に支持する軸受
領域に生じる隙間をbとするとき、 a/2≦t2≦a/2+b なる関係式を満たす構成となっている。
変速機は、入力側ディスク及び出力側ディスクの間にお
いて揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラニオ
ンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付けられ
たピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに取り付
けられた円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに軸受
を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように取り
付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーローラと
対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受面
と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成されか
つ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状の
溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間に
挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロイ
ダル型無段変速機であって、前記ピボットシャフトを前
記トラニオンに対して回動自在に取り付ける取り付け軸
部の軸芯がトラクション方向と反対の方向において前記
パワーローラを回動自在に支持する前記ピボットシャフ
トの枢支軸部の軸芯となす角度をθ1、前記ピボットシ
ャフトを前記トラニオンに対して回動自在に支持する軸
受領域に生じる隙間をb、前記ピボットシャフトの取り
付け軸部と前記トラニオンの取り付け孔との間に介在す
る軸受のころ長さをLとするとき、 0°<θ1<tan−1(b/L) なる関係式を満たす構成となっている。
変速機は、入力側ディスク及び出力側ディスクの間にお
いて揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラニオ
ンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付けられ
たピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに取り付
けられた円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに軸受
を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように取り
付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーローラと
対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受面
と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成されか
つ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状の
溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間に
挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロイ
ダル型無段変速機であって、前記トラニオンの取り付け
孔の中心線がトラクション方向において前記パワーロー
ラ及び外輪のスラスト荷重を支持する支持面となす角度
をθ2、前記ピボットシャフトを前記トラニオンに対し
て回動自在に支持する軸受領域に生じる隙間をb、前記
ピボットシャフトと前記トラニオンの取り付け孔との間
に介在する軸受のころ長さをLとするとき、 90°−tan−1(b/L)<θ2<90° なる関係式を満たす構成となっている。
変速機は、入力側ディスク及び出力側ディスクの間にお
いて揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラニオ
ンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付けられ
たピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに取り付
けられた円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに軸受
を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように取り
付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーローラと
対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受面
と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成された
円環状の溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受
面の間に挾持されるように配置されて転動する玉とを含
むトロイダル型無段変速機であって、前記第1玉受面
は、トラクション方向に長径を持ち、前記長径は前記第
2玉受面のピッチ円直径よりも大きく、かつ、短径は前
記第2玉受面のピッチ円直径よりも小さい構成となって
いる。
変速機は、入力側ディスク及び出力側ディスクの間にお
いて揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラニオ
ンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付けられ
たピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに取り付
けられた円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに軸受
を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように取り
付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーローラと
対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受面
と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成されか
つ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状の
溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間に
挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロイ
ダル型無段変速機であって、前記パワーローラを回動自
在に支持する前記ピボットシャフトの枢支軸部の外周面
を凸状の曲面に形成した構成となっている。
段変速機は、上記各請求項に係わる構成に加えて、第1
及び第2玉受面の間に挾持されるように配置されて転動
する玉の比重が、鋼球の比重に比べて小さく、かつ、そ
の表面硬さがHRC58以上である構成となっている。
段変速機によれば、パワーローラに形成された円環状の
溝をなす第2玉受面が、外輪に形成された円環状の溝を
なす第1玉受面に対して、トラクション方向と反対の方
向に予めオフセットされている為、作動時には、トラク
ション力によりパワーローラが移動して第2玉受面と第
1玉受面とが正規の位置で対面するようになり、その結
果、片当たり、玉の軌道ずれ等が低減され、転動疲労寿
命が向上するという効果がもたらされる。
変速機によれば、外輪に形成された第1玉受面がパワー
ローラに形成された第2玉受面に対して、予めトラクシ
ョン方向にオフセットされている為、作動時には、トラ
クション力によりパワーローラが移動して第2玉受面が
第1玉受面と正規の位置で対面するようになり、その結
果、片当たり、玉の軌道ずれ等が低減され、転動疲労寿
命が向上するという効果がもたらされる。
変速機によれば、作動時において第1玉受面と第2玉受
面とがより適合した位置で対面するようになり、その結
果、片当たり、玉の軌道ずれ等が一層低減され、転動疲
労寿命が一層向上するという効果がもたらされる。
変装機によれば、パワーローラを回動自在に支持するピ
ボットシャフトの枢支軸部が、外輪に嵌合されるピボッ
トシャフトの嵌合軸部に対してトラクション方向と反対
の方向にオフセットしている為、パワーローラの第2玉
受面が外輪の第1玉受面に対してトラクション方向と反
対の方向に予めオフセットして配置されることになり、
その結果、前述同様に作動時において、片当たり、玉の
軌道ずれ等が低減され、転動疲労寿命が向上するという
効果がもたらされる。
変速機によれば、作動時において、第1玉受面と第2玉
受面とがより適合した位置で対面するようになり、その
結果、片当たり、玉の軌道ずれ等が一層低減され、転動
疲労寿命が一層向上するという効果がもたらされる。
イダル型無段変速機によれば、ピボットシャフトをトラ
ニオンに取り付ける軸受領域におけるがたつきを予め低
減するように構成されている為、作動時においてのトラ
クション力によるピボットシャフトの傾きが抑制され、
これにより、片当たり、玉の軌道ずれ等が低減され、転
動疲労寿命が向上するという効果がもたらされる。
変速機によれば、作動時においては、入力側ディスクと
出力側ディスクとに挟まれたパワーローラが、その挾持
力により変形し、パワーローラに形成された円環状の溝
をなす第2玉受面もトラクション方向に長径をもつよう
な楕円環状に変形することになる。これにより、第2玉
受面は、予め楕円環状に形成された外輪の第1玉受面と
適合することになり、片当たり、玉の軌道ずれ等が低減
され、転動疲労寿命が向上するという効果がもたらされ
る。
変速機によれば、パワーローラを回動自在に支持するピ
ボットシャフトの軸受領域における片当たりを一層低減
できて、この領域での転動疲労寿命を向上させることが
できるという効果がもたらされる。
段変速機によれば、玉軌道面がずれることにより生じた
玉自転軸が変化する時に作用する力及び玉が回転するこ
とにより生じるジャイロモーメントの相互作用により生
じる転動疲労に対して、ジャイロモーメントを小さくす
ることで転動疲労寿命が向上するという効果がある。
小さいため、ジャイロモーメントを防止するためのスラ
スト荷重を小さくでき、ジャイロ限界を向上できるた
め、温度上昇を抑制できかつ転動疲労寿命も向上でき
る。
外輪および玉に使用される材料は、十分な転動疲労寿命
を得るために、通常表面硬さがHRC58以上であると
されており、本発明においても、玉の硬さはHRC58
以上と規定した。
に基づいて説明する。
速機のパワーローラ7と外輪6との関係を示す断面図で
ある。図7に示すように、外輪6の中央部には、ピボッ
トシャフト5の嵌合軸部5b(図8参照)を嵌合させる
ための嵌合孔6bが形成されており、又、この嵌合孔6
bの中心線Lp6を中心としてピッチ円半径Rの円環状
の溝をなす第1玉受面6aがパワーローラ7と対向する
面に形成されている。
アルニードル軸受9を介してピボットシャフト5の枢支
軸部5cを挿入する円形孔7bが形成されており、又、
この円形孔7bの中心線Lp7を中心としてピッチ円半
径Rの円環状の溝をなす第2玉受面7aが外輪6と対向
する面に形成されている。
は、図8に示すようなピボットシャフト5、すなわち、
嵌合軸部5bの軸芯L2に対して、枢支軸部5cの軸芯
L3がトラクション方向と反対の方向にオフセットした
ピボットシャフト5に対して、中心線Lp6が軸芯L2
に、又、中心線Lp7が軸芯L3にそれぞれ一致するよ
うに取り付けられる。
の中心線Lp6に対してパワーローラ7の円形孔7bの
中心線が、トラクション方向と反対方向にオフセット、
すなわち、パワーローラ7の第2玉受面7aのピッチ円
中心線Lp7が、外輪6の第1玉受面6aのピッチ円中
心線に対して、トラクション方向と反対の方向にオフセ
ットするように配置されることになる。
ては、トラクション力(T)によりパワーローラ7が図
8中右方向にずれて、第2玉受面7aが第1玉受面6a
と正規の位置で対面するようになり、玉8aの軌道ずれ
が低減される。
cを嵌合軸部5bに対してオフセットさせるオフセット
量t2は、パワーローラ7をピボットシャフト5の枢支
軸部5cに対して回動自在に支持する軸受領域に生じる
隙間をa(図2参照)、ピボットシャフト5の取り付け
軸部5aをトラニオン4の取り付け孔4aに対して回動
自在に支持する軸受領域に生じる隙間をb(図2参照)
とするとき、 a/2≦t2≦a/2+b なる関係式を満たすように設定すれば、長寿命化等の点
でより好ましい。
外輪6の配置関係の他の実施例を示す断面図である。図
9に示すように、本実施例では、外輪6において、半径
Rのピッチ円をもった円環状の溝をなす第1玉受面6a
が形成されており、又、このピッチ円の中心線Lp6に
対してトラクション方向と反対の方向にオフセットした
位置にピボットシャフト5の嵌合軸部5bの軸芯L2が
位置するように、嵌合孔6bが形成されている。
が、第1玉受面6aのピッチ円中心線Lp6に対して、
トラクション方向と反対の方向にオフセットするように
形成されている。
アルニードル軸受9を介してピボットシャフト5の枢支
軸部5cを挿入する円形孔7bが形成されており、又、
この円形孔の中心線Lp7を中心としてピッチ円半径R
の円環状の溝をなす第2玉受面7aが外輪6と対向する
面に形成されている。
は、図3に示すようなピボットシャフト5にそれぞれ取
り付けられる。
6aが、パワーローラ7の第2玉受面7aに対して、ト
ラクション方向にオフセット、すなわち、外輪6の第1
玉受面6aに対して、パワーローラ7の第2玉受面7a
が、相対的にトラクション方向と反対の方向にオフセッ
トするように配置されることになる。
ては、トラクション力(T)によりパワーローラ7が図
9中右方向にずれて、第2玉受面7aと第1玉受面6a
とが適合し、玉8aの軌道ずれ等が低減される。
bを嵌合する外輪6の嵌合孔6bの中心線が、第1玉受
面6aのピッチ円中心線Lp6に対してトラクション方
向と反対の方向にオフセットするオフセット量t1は、
パワーローラ7をピボットシャフト5の枢支軸部5cに
対して回動自在に支持する軸受領域に生じる隙間をa
(図2参照)、ピボットシャフト5の取り付け軸部5a
をトラニオン4の取り付け孔4aに対して回動自在に支
持する軸受領域に生じる隙間をb(図2参照)とすると
き、 a/2≦t1≦a/2+b なる関係式を満たすように設定すれば、長寿命化、耐久
性等の点でより好ましい。
変速機のピボットシャフト5の一実施例を示す側面図で
ある。
10に示すように、トラニオン4の取り付け孔4aに挿
着する取り付け軸部5aの軸芯L1が、他の嵌合軸部5
b及び枢支軸部5cの軸芯L2に対して、トラクション
方向と反対の方向にθ1の角度をなすように形成されて
いる。
トをトラニオン4の取り付け孔4aに対して回動自在に
支持する軸受領域に生じる隙間をb(図10参照)、こ
の軸受領域に介在するラジアルニードル軸受11のころ
長さをLとするとき、 0°<θ1<tan−1(b/L) の範囲に含まれるように設定する。尚、tan−1(b
/L)の値として、例えば0.5°を採用することがで
きる。
を傾斜させることにより、ピボットシャフト5をトラニ
オン4に取り付けた状態でトラクション力(T)が加わ
っても、ピボットシャフト5のトラクション方向への倒
れを抑制することができる。
ト5を用いて組み付けを行った状態での断面図を示すも
のである。図11に示すように、ピボットシャフト5の
倒れにより生じていた分の第2玉受面7aと第1玉受面
6aとのずれが抑制され、玉8aは両玉受面7a,6a
のピッチ円に近い領域(P1,P2,P3,P4)で接
触しながら転動するようになる。よって、玉の軌道ずれ
が低減されて、図12に示すように、本来の適正な軌道
をころがるようになり、転動疲労寿命が向上することに
なる。
変速機の一部をなすトラニオン4の一実施例を示す断面
図である。本実施例に係るトラニオン4の取り付け孔4
aは、図13に示すように、トラクション方向と反対の
方向に傾斜して形成されている。すなわち、取り付け孔
4aの側壁面の伸長方向(取り付け孔4aの中心線
L4)とパワーローラ7及び外輪6のスラスト荷重を支
える支持面4bとが、トラクション方向において、角度
θ2をなすように形成されている。
ト5をトラニオン4の取り付け孔4aに対して回動自在
に支持する軸受領域に生じる隙間をb(図13参照)、
この軸受領域に介在するラジアルニードル軸受11のこ
ろ長さをLとするとき、 90°−tan−1(b/L)<θ2<90° の範囲に含まれるように設定する。尚、tan−1(b
/L)の値としては、例えば、0.5°を採用すること
ができる。
ション方向と反対の方向に傾斜させて形成することによ
り、図13に示すように、ピボットシャフト5をトラニ
オン4に取り付けた状態でトラクション力(T)が加わ
っても、ピボットシャフト5のトラクション方向への倒
れを抑制することができる。
より生じていた分の第2玉受面7aと第1玉受面6aと
のずれが抑制され、玉8aが本来の適正な軌道(図12
参照)をころがるようになり、転動疲労寿命が向上する
ことになる。
変速機の一部をなすパワーローラ7及び外輪6の他の実
施例を示す断面図及び平面図である。
部に円形孔7bが形成されており、又、外輪6と対向す
る面に、円形孔7bの中心線と同軸上に半径Rのピッチ
円の中心線が位置するような円環状の溝をなす第2玉受
面7aが形成されている。
形成されており、又、パワーローラ7と対向する面に、
嵌合孔6bの中心線と同軸上に中心線が位置しかつトラ
クション方向に長径をもつような楕円環状の溝をなす第
1玉受面6aが形成されている。
1)は第2玉受面7aのピッチ円直径(2R)よりも大
きく、かつ、第1玉受面6aの短径(2R2)は第2玉
受面7aのピッチ円直径(2R)よりも小さくなるよう
な寸法とされている。
ては、パワーローラ7が入力側ディスク2と出力側ディ
スク12とに挟まれて押圧され、トラクション方向に伸
びるように変形することから、パワーローラ7の第2玉
受面7aも同様に楕円環状に変形し、予め楕円環状に形
成された第1玉受面6aと適合するようになる。
内の適正な軌道をころがるようになり、転動疲労寿命が
向上することになる。
変速機の一部をなすピボットシャフトの他の実施例を示
す側面図である。
15に示すように、パワーローラ7を回動自在に支持す
る枢支軸部5cの外周表面が、凸状の曲面となるように
形成されている。
5cにおける片当たりが低減され、この領域での転動疲
労寿命が向上することになる。
ル型無段変速機の評価試験について説明する。尚、以下
に述べる実施例1ないし14及び比較例1ないし4にお
いては、軸受領域の隙間a,bは全て0.1mmであっ
た。
第1玉受面6aのピッチ円中心線に対して、トラクショ
ン方向と反対の方向に0.03mm(t1)オフセット
した外輪6を採用した以外は、従来のトロイダル型無段
変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当たりの評
価試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌道ずれ、
転動疲労寿命及びパワーローラ軸受部の片当たりは従来
に比べて向上した。
第1玉受面6aのピッチ円中心線に対して、トラクショ
ン方向と反対の方向に0.2mm(t1)オフセットし
た外輪6を採用した以外は、従来のトロイダル型無段変
速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当たりの評価
試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌道ずれ、転
動疲労寿命及びパワーローラ軸受部の片当たりは従来に
比べて向上した。
第1玉受面6aのピッチ円中心線に対して、トラクショ
ン方向と反対の方向に0.1mm(t1)オフセットし
た外輪6を採用した以外は、従来のトロイダル型無段変
速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当たりの評価
試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌道ずれ及び
転動疲労寿命は従来に比べて著しく向上し、又、パワー
ローラ軸受部の片当たりも従来に比べて向上した。
が、嵌合軸部5bの軸芯L2に対して、トラクション方
向と反対の方向に0.03mm(t2)オフセットした
ピボットシャフト5を採用した以外は、従来のトロイダ
ル型無段変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当
たりの評価試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌
道ずれ、転動疲労寿命及びパワーローラ軸受部の片当た
りは、従来に比べて向上した。
が、嵌合軸部5bの軸芯L2に対して、トラクション方
向と反対の方向に0.2mm(t2)オフセットしたピ
ボットシャフト5を採用した以外は、従来のトロイダル
型無段変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当た
りの評価試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌道
ずれ、転動疲労寿命及びパワーローラ軸受部の片当たり
は、従来に比べて向上した。
が、嵌合軸部5bの軸芯L2に対して、トラクション方
向と反対の方向に0.1mm(t2)オフセットしたピ
ボットシャフト5を採用した以外は、従来のトロイダル
型無段変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当た
りの評価試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌道
ずれ及び転動疲労寿命は従来に比べて著しく向上し、
又、パワーローラ軸受部の片当たりも従来に比べて向上
した。
芯L1が、嵌合軸部5b及び枢支軸部5cの軸芯L2に
対して0.3度(θ1)の傾斜をなすピボットシャフト
5を採用した以外は、従来のトロイダル型無段変速機と
同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当たりの評価試験を
行った。その結果、玉受面での玉の軌道ずれ及び転動疲
労寿命は従来に比べて著しく向上し、又、パワーローラ
軸受部の片当たりも従来に比べて向上した。
線L4と支持面4bとのなす角度(θ2)が89.7度
のトラニオン4を採用した以外は、従来のトロイダル型
無段変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当たり
の評価試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌道ず
れ及び転動疲労寿命は従来に比べて著しく向上し、又、
パワーローラ軸受部の片当たりも従来に比べて向上し
た。
第1玉受面6aのピッチ円中心線に対して、トラクショ
ン方向と反対の方向に0.05mm(t1)オフセット
した外輪6と、図10に示すような取り付け軸部5aの
軸芯L1が、嵌合軸部5b及び枢支軸部5cの軸芯L2
に対して0.2度(θ1)の傾斜をなすピボットシャフ
ト5を採用した以外は、従来のトロイダル型無段変速機
と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当たりの評価試験
を行った。その結果、玉受面での玉の軌道ずれ及び転動
疲労寿命は従来に比べて著しく向上し、又、パワーロー
ラ軸受部の片当たりも従来に比べて向上した。
が、第1玉受面6aのピッチ円中心線に対して、トラク
ション方向と反対の方向に0.05mm(t1)オフセ
ットした外輪6と、図13に示すような取り付け孔4a
の中心線L4と支持面4bとのなす角度(θ2)が8
9.8度のトラニオン4を採用した以外は、従来のトロ
イダル型無段変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び
片当たりの評価試験を行った。その結果、玉受面での玉
の軌道ずれ及び転動疲労寿命は従来に比べて著しく向上
し、又、パワーローラ軸受部の片当たりも従来に比べて
向上した。
が、第1玉受面6aのピッチ円中心線に対して、トラク
ション方向と反対の方向に0.1mm(t1)オフセッ
トした外輪6と、図15に示すような枢支軸部5cの外
周面が凸状の面をなすピボットシャフト5を採用した以
外は、従来のトロイダル型無段変速機と同様の仕様にし
て、軌道ずれ及び片当たりの評価試験を行った。その結
果、玉受面での玉の軌道ずれ、転動疲労寿命及びパワー
ローラ軸受部の片当たりは、共に従来に比べて著しく向
上した。
が、第1玉受面6aのピッチ円中心線に対して、トラク
ション方向と反対の方向に0.1mm(t1)オフセッ
トしており、かつ、図14に示すようなトラクション方
向に長径をもった楕円環状の溝をなす第1玉受面6aが
形成された外輪6を採用した以外は、従来のトロイダル
型無段変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当た
りの評価試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌道
ずれ及び転動疲労寿命は従来に比べて著しく向上し、
又、パワーローラ軸受部の片当たりも従来に比べて向上
した。
段変速機において、鋼球に比べて比重の小さいSi3N
4製セラミックス球を第1及び第2玉受面6a,7aの
間に挾持されるように配置した以外は、従来のトロイダ
ル型無断変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び転動
疲労の評価試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌
道ずれは、従来並みであるが、転動疲労寿命は従来に比
べて向上した、
速機において、図9に示すような、嵌合孔6bの中心線
が、第1玉受面6aのピッチ円中心線に対して、トラク
ション方向と反対の方向に0.03mm(t1)オフセ
ットした外輪6と鋼球に比べて比重の小さいSi3N4
製セラミックス球を第1及び第2玉受面6a,7aの間
に挾持されるように配置した以外は、従来のトロイダル
型無段変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び転動疲
労の評価試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌道
ずれ及び転動疲労寿命は従来に比べて著しく向上した。
変速機について、軌道ずれ及び片当たりの評価試験を行
った。その結果、玉受面において玉の軌道ずれを生じ、
又、パワーローラ軸受部においても片当たりを生じた。
芯L1が、嵌合軸部5b及び枢支軸部5cの軸芯L2に
対して0.7度(θ1)の傾斜をなすピボットシャフト
5を採用した以外は、従来のトロイダル型無段変速機と
同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当たりの評価試験を
行った。その結果、玉受面での玉の軌道ずれ、転動疲労
寿命及びパワーローラ軸受部の片当たりは、共に従来と
同等あるいはそれ以下であった。
線L4と支持面4bとのなす角度(θ2)が89.3度
のトラニオン4を採用した以外は、従来のトロイダル型
無段変速機と同様の仕様にして、軌道ずれ及び片当たり
の評価試験を行った。その結果、玉受面での玉の軌道ず
れ、転動疲労寿命及びパワーローラ軸受部の片当たり
は、共に従来と同等あるいはそれ以下であった。
の溝をなす第1玉受面6aが形成された外輪6を採用し
た以外は、従来のトロイダル型無段変速機と同様の仕様
にして、軌道ずれ及び片当たりの評価試験を行った。そ
の結果、玉受面での玉の軌道ずれ、転動疲労寿命及びパ
ワーローラ軸受部の片当たりは、共に従来と同等あるい
はそれ以下であった。
1ないし4の結果を下記の表1に示す。
ラ7をピボットシャフト5に対して回動自在に支持する
軸受領域に生じる隙間aが0.1mm程度、ピボットシ
ャフト5をトラニオン4に対して回動自在に支持する軸
受領域に生じる隙間bが0.1mm程度のとき、外輪6
の嵌合孔6bの中心線を第1玉受面6aのピッチ円中心
線に対してオフセットさせるオフセット量t1は、好ま
しくは0.03mm〜0.2mmの範囲であり、より好
ましくは0.05mm〜0.1mmの範囲である。
mm程度のとき、ピボットシャフト5の嵌合軸部5bに
対する枢支軸部5cのオフセット量t2もt1と同様
に、0.03mm〜0.2mmの範囲が好ましく、より
好ましくは0.05mm〜0.1mmの範囲である。
程度、tan−1(b/L)=0.5度程度のとき、ピ
ボットシャフト5の取り付け軸部5aの軸芯と嵌合軸部
5b及び枢支軸部5cの軸芯とのなす角度θ1は、0.
2度以上0.7度未満の範囲が好ましく、より好ましく
は0.2度〜0.5度の範囲である。
aの中心線と支持面4bとのなす角度θ2も上記角度θ
1と同様の範囲が好ましい。
してセラミックス球を用いたことによる転動疲労寿命の
向上について以下に説明する。
ン方向(T)に直角な方向の両端点すなわちA点及びB
点に作用する力の釣り合いは、図16に示す通りとな
る。図16に示すように、ジャイロモーメントが作用す
る力の方向と玉自転軸が作用する時に作用する力の方向
が、A点では同一であるのに対して、B点では逆とな
る。軌道がずれる場合には寿命が低下する傾向にある
が、寿命となる剥離発生位置はA点である場合がほとん
どである。
力の方向と玉自転軸が作用する時に作用する力の方向が
同一となる場所において剥離が発生し、寿命が低下する
傾向にある。このことから、ジャイロモーメントを小さ
くすることが剥離抑制には効果的である。このジャイロ
モーメントMdは、次式で表わされる。
度、ωr:公転角速度を示す。
するためには、玉の慣性モーメントを小さくすればよい
ことが分かる。そこで、玉として、鋼球に比べて比重の
小さいSi3N4製セラミックス球を用いれば、慣性モ
ーメントを小さくすることができる。
場合、温度上昇を若干抑制する作用がある。これは、鋼
対鋼の場合に比べ、セラミックス対鋼の場合接触楕円が
小さくなり、すべりによる熱発生源が小さくなることに
起因する。
合のもう一つの大きな利点は、パワーローラに作用する
軸力を軽減できるところにある。すなわち、第1及び第
2玉受面の間に挾持されるように配置されて転動する玉
は、高速回転になるとジャイロすべりを発生するため、
これを防止するため過大なスラスト力を加える必要があ
るが、比重の小さい玉を組み込むことにより、ジャイロ
モーメントを小さくでき、より少ないスラスト力でジャ
イロすべりを防止できる。
するスラスト力が小さくできるため、面圧が小さくな
り、転動疲労寿命を長くすることができる。
成図である。
ニオン,外輪,パワーローラ,ピボットシャフト等の組
み付け状態を示す断面図である。
ットシャフトを示す側面図である。
ーローラ及び外輪を示すものであり、図4(a)は両者
の断面図、図4(b)は外輪の平面図である。
る際にトラクション力が加わった状態を示す断面図であ
る。
ている際の軸受用の玉の軌道を示す平面図である。
ーローラ及び外輪を示す断面図である。
ットシャフトを示す側面図である。
ーローラ及び外輪を示す断面図である。
ボットシャフトを示す側面図である。
だトロイダル型無段変速機を示す断面図である。
動している際の軸受用の玉の軌道を示す平面図である。
ラニオンを示す断面図である。
ワーローラ及び外輪を示すものであり、図14(a)は
両者の断面図、図14(b)は外輪の平面図である。
ボットシャフトの他の実施例を示す側面図である。
関係を説明するための図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 入力側ディスク及び出力側ディスクの間
において揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラ
ニオンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付け
られたピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに取
り付けられた円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに
軸受を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように
取り付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーロー
ラと対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受
面と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成され
かつ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状
の溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間
に挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロ
イダル型無段変速機であって、 前記第2玉受面のピッチ円中心線が、前記第1玉受面の
ピッチ円中心線に対して、トラクション方向と反対の方
向にオフセットしていることを特徴とするトロイダル型
無段変速機。 - 【請求項2】 入力側ディスク及び出力側ディスクの間
において揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラ
ニオンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付け
られたピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに外
嵌接合された円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに
軸受を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように
取り付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーロー
ラと対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受
面と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成され
かつ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状
の溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間
に挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロ
イダル型無段変速機であって、 前記ピボットシャフトを嵌合する前記外輪の嵌合孔の中
心線が、前記第1玉受面のピッチ円中心線に対して、ト
ラクション方向と反対の方向にオフセットしていること
を特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 【請求項3】 前記ピボットシャフトを嵌合する前記外
輪の嵌合孔の中心線が前記第1玉受面のピッチ円中心線
に対してトラクション方向と反対の方向にオフセットす
るオフセット量をt1、前記パワーローラを前記ピボッ
トシャフトに対して回動自在に支持する軸受領域に生じ
る隙間をa、前記ピボットシャフトを前記トラニオンに
対して回動自在に支持する軸受領域に生じる隙間をbと
するとき、 a/2≦t1≦a/2+b なる関係式を満たすことを特徴とする請求項2記載のト
ロイダル型無段変速機。 - 【請求項4】 入力側ディスク及び出力側ディスクの間
において揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラ
ニオンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付け
られたピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに外
嵌接合された円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに
軸受を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように
取り付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーロー
ラと対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受
面と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成され
かつ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状
の溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間
に挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロ
イダル型無段変速機であって、 前記パワーローラを回動自在に支持する前記ピボットシ
ャフトの枢支軸部の軸芯が、前記外輪を外嵌させる前記
ピボットシャフトの嵌合軸部の軸芯に対して、トラクシ
ョン方向と反対の方向にオフセットしていることを特徴
とするトロイダル型無段変速機。 - 【請求項5】 前記パワーローラを回動自在に支持する
前記ピボットシャフトの枢支軸部の軸芯が前記外輪を外
嵌させる前記ピボットシャフトの嵌合軸部の軸芯に対し
てトラクション方向と反対の方向にオフセットするオフ
セット量をt2、前記パワーローラを前記ピボットシャ
フトに対して回動自在に支持する軸受領域に生じる隙間
をa、前記ピボットシャフトを前記トラニオンに対して
回動自在に支持する軸受領域に生じる隙間をbとすると
き、 a/2≦t2≦a/2+b なる関係式を満たすことを特徴とする請求項4記載のト
ロイダル型無段変速機。 - 【請求項6】 入力側ディスク及び出力側ディスクの間
において揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラ
ニオンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付け
られたピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに取
り付けられた円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに
軸受を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように
取り付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーロー
ラと対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受
面と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成され
かつ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状
の溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間
に挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロ
イダル型無段変速機であって、 前記ピボットシャフトを前記トラニオンに対して回動自
在に取り付ける取り付け軸部の軸芯がトラクション方向
と反対の方向において前記パワーローラを回動自在に支
持する前記ピボットシャフトの枢支軸部の軸芯となす角
度をθ1、前記ピボットシャフトを前記トラニオンに対
して回動自在に支持する軸受領域に生じる隙間をb、前
記ピボットシャフトの取り付け軸部と前記トラニオンの
取り付け孔との間に介在する軸受のころ長さをLとする
とき、 0°<θ1<tan−1(b/L) なる関係式を満たすことを特徴とするトロイダル型無段
変速機。 - 【請求項7】 入力側ディスク及び出力側ディスクの間
において揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラ
ニオンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付け
られたピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに取
り付けられた円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに
軸受を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように
取り付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーロー
ラと対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受
面と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成され
かつ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状
の溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間
に挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロ
イダル型無段変速機であって、 前記トラニオンの取り付け孔の中心線がトラクション方
向において前記パワーローラ及び外輪のスラスト荷重を
支持する支持面となす角度をθ2、前記ピボットシャフ
トを前記トラニオンに対して回動自在に支持する軸受領
域に生じる隙間をb、前記ピボットシャフトと前記トラ
ニオンの取り付け孔との間に介在する軸受のころ長さを
Lとするとき、 90°−tan−1(b/L)<θ2<90° なる関係式を満たすことを特徴とするトロイダル型無段
変速機。 - 【請求項8】 入力側ディスク及び出力側ディスクの間
において揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラ
ニオンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付け
られたピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに取
り付けられた円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに
軸受を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように
取り付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーロー
ラと対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受
面と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成され
た円環状の溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉
受面の間に挾持されるように配置されて転動する玉とを
含むトロイダル型無段変速機であって、 前記第1玉受面は、トラクション方向に長径を持ち、前
記長径は前記第2玉受面のピッチ円直径よりも大きく、
かつ、短径は前記第2玉受面のピッチ円直径よりも小さ
いことを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 【請求項9】 入力側ディスク及び出力側ディスクの間
において揺動自在に配置されたトラニオンと、前記トラ
ニオンの取り付け孔に軸受を介して回動自在に取り付け
られたピボットシャフトと、前記ピボットシャフトに取
り付けられた円環状の外輪と、前記ピボットシャフトに
軸受を介して回動自在にかつ前記外輪と対向するように
取り付けられたパワーローラと、前記外輪のパワーロー
ラと対向する面に形成された円環状の溝をなす第1玉受
面と、前記パワーローラの外輪と対向する面に形成され
かつ前記第1玉受面のピッチ円半径と同一半径の円環状
の溝をなす第2玉受面と、前記第1及び第2玉受面の間
に挾持されるように配置されて転動する玉とを含むトロ
イダル型無段変速機であって、 前記パワーローラを回動自在に支持する前記ピボットシ
ャフトの枢支軸部の外周面は凸状の曲面となっているこ
とを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 【請求項10】 第1及び第2玉受面の間に挾持される
ように配置されて転動する玉の比重が、鋼球の比重に比
べて小さく、かつ、その表面硬さがHRC58以上であ
ることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に
記載のトロイダル型無段変速機。
Priority Applications (1)
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JP02531898A JP3522522B2 (ja) | 1997-06-20 | 1998-02-06 | トロイダル型無段変速機 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16419097 | 1997-06-20 | ||
JP9-164190 | 1997-06-20 | ||
JP02531898A JP3522522B2 (ja) | 1997-06-20 | 1998-02-06 | トロイダル型無段変速機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1172153A JPH1172153A (ja) | 1999-03-16 |
JP3522522B2 true JP3522522B2 (ja) | 2004-04-26 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02531898A Expired - Fee Related JP3522522B2 (ja) | 1997-06-20 | 1998-02-06 | トロイダル型無段変速機 |
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---|---|
JP (1) | JP3522522B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006308037A (ja) * | 2005-05-02 | 2006-11-09 | Nsk Ltd | トロイダル型無段変速機 |
-
1998
- 1998-02-06 JP JP02531898A patent/JP3522522B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1172153A (ja) | 1999-03-16 |
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