JP3522258B2 - 方位情報取得方法 - Google Patents
方位情報取得方法Info
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Description
送信される信号により方位情報を取得する方法に関す
る。
星より送信されてくる信号により、緯度、経度、高度、
GPS時刻等の測位情報は容易に得られたが、方位情報
は得られなかった。
ンテナを用いて、方位情報を取得する方法を提案した
(特願2000−91362号)。
面パッチアンテナを互いに平行且つ背向で垂直に配置
し、各平面パッチアンテナに、向いている方向の上空の
四分の一天球にアンテナの感度が及ぶ上空覆域を形成さ
せ、それぞれのアンテナに接続されている受信機部より
受信した全てのGPS衛星の信号強度値を取り出し、こ
の取り出した信号強度の比較に基いて、それぞれの信号
を送信したGPS衛星がどちらのアンテナの上空覆域に
存在していたかの判定を行い、この衛星の存在領域判定
結果を円環的に整列させ、上記円環的判定結果列が含む
情報に基いて計測方向の方位を限定または特定した。
信機で実施させるため、本発明者は、更に、データ送信
部、データ受信部及びデータ処理部を設けたGPS受信
機を提案した(特願2000−364605号)。
互に平行且つ背向で垂直に配置すると共に、一対のGP
S受信機をデータ送信部とデータ受信部が互いに対面す
るよう配置させると、一方のGPS受信機で受信したG
PS衛星のデータを他方のGPS受信機へ送信すること
ができ、二つのデータをデータ処理部で処理して、方位
情報を容易に取得することが可能となった。
に影響されるコンパスによる方位情報に較べて信頼性が
高い。
位情報取得方法は、二枚の平面アンテナを平行に設置す
るため、背面や側面に高層建造物が存在して、全天のう
ち限られた方位部分のみが使用可能な場所では、幅が比
較的小さい方位限定の方位角の結果を得にくく、また地
物遮蔽方向に向けられたアンテナ覆域は無駄となった。
枚の平面アンテナを平行に設置するため、流線形状の先
頭部を有する陸上移動体には設置することが困難であっ
た。
少なくとも一つでもGPS衛星よりの信号を受ける上空
覆域領域が存在すれば、方位情報を得ることができる方
位情報取得方法を提供することを目的とする。
め、本発明に依る方位情報取得方法は、それぞれ半球の
アンテナパターンを有する一対の平面パッチアンテナを
それぞれの上空覆域の一部が少なくとも重なり合う共通
領域を形成するような角度で大地に垂直に配置し、上記
二つのアンテナにより形成する角度を検出し、上記二つ
のアンテナにそれぞれ接続しているGPS受信機でそれ
ぞれの上空覆域に存在するGPS衛星から送信される信
号の受信を試みさせ、得られた衛星の信号を比較して、
信号を送信した衛星が三つに分割した上空覆域のどの領
域に存在していたかの領域判定を行い、各三つの領域に
於て、衛星の方位角の数列を時計回りに作成し、初項の
方位角と終項の方位角を抽出し、少なくとも一つの領域
で得られた初項の方位角と終項の方位角と二つのアンテ
ナの形成する角度により方位を限定することを特徴とす
る。
方法は、山やビルが存在して地物遮蔽の顕著な状況で
も、みすみすアンテナ感度を全天に割り付けることを避
けられ、これまで方位限定の結果範囲が広くなりがちだ
った上記の状況でも、希望幅に近方位限定の結果を得や
すいという特徴をもった方位情報の取得が可能となっ
た。
一対のアンテナを所定の角度を形成するように設置する
ため、上記角度を流線形状の角度と設定することによ
り、陸上移動体の先頭部に容易に一対の平面アンテナを
設置することができ、走行中にも方位情報を得ることが
できる。
得方法の原理を図1〜3に基いて、説明する。それぞれ
半球のビームパターンを有する一対の平面パッチGPS
アンテナ11a,11bを図1に示すように角度δで大
地に垂直に配置する。図1では、どちらのアンテナの主
ビームも紙面裏側の空間方向へ伸びているとする。
テナの大きな特徴として、小型軽量であり、製造が容易
で、安価に作成できることが挙げられる。第1平面パッ
チアンテナ11a、第2平面パッチアンテナ11bの作
成時に実際には、設計時に無限大地板を仮定して理論的
に計算された対円偏波ビーム幅である半球よりも、若干
広い立体角の対円偏波ビーム幅を構成する平面アンテナ
が完成してしまうことがある。これは理論計算上無限地
板を想定して設計する結果と、現実の様相が異なること
から生じる。これについては、下記の文献に明示されて
いる。
面アンテナ」羽石操・平澤一広・鈴木康夫共著、初版平
成8年8月10日発行、P100.
Applications Volume I Edited byBradford W. Parkins
on and James J. Spilker Jr. Published by the Ameri
canInstitute of Aeronautics and Astronautics, Inc.
1996, P342-P343, P722.
やパッチサイズなどをわずかに変更しながら、修正を施
していき所望のアンテナパターンを得ることはアンテナ
パターンシェーピングとして知られる。
製作結果が半天球よりも大きめのビームを持つ場合、不
要な感度部分を除去するために、裏側に電波遮蔽素材か
ら成る遮蔽物質を配置すれば簡単に半天球ビームアンテ
ナが構成できる。
角度δは、それぞれのアンテナの上空覆域の一部が重複
する共通領域を少なくとも形成する角度とする。即ち、
図2に示すように、第1平面パッチアンテナ11aの上
空覆域は、第1領域1と第2領域2となり、第2平面パ
ッチアンテナ11bの上空覆域は、第2領域2と第3領
域3となり、第2領域は両アンテナの共通領域となる。
図2では使用者の上空を、さらに上から見おろした状態
を想定して描かれているので、使用者にとっての天頂と
使用者の位置は重なっている。円弧は使用者からみた仰
角0度と一致し、中心の天頂は使用者から見た仰角90
度と一致する。アンテナに関してはわかりやすさのため
に模式的に大きく表現してある。
(第2平面パッチアンテナ11bに近い方の)片端の指
している方向4を計測する方向Xとすると、第1アンテ
ナ11aの反対の方向はXに180度加算した方向とな
り、第2アンテナ11bの(第1平面パッチアンテナ1
1aに近い方の)片端の指している方向はXより角度δ
を減算した方向であり、反対方向はその方向に180度
加算した方向となる。
に示すように、第1GPS受信機12aが接続され、第
2平面パッチアンテナ11bには、第2GPS受信機1
2bがそれぞれ接続されている。
チアンテナ11aを通して、上空半天球に存在する衛星
よりの信号に対する同期・復号を試み、そして測位を試
みる。同様に、第2GPS受信機12bは、第2平面パ
ッチアンテナ11bを通して、上空半天球に存在する衛
星よりの信号に対する同期・復号を試み、そして測位を
試みる。
2GPS受信機12bの持つべき機能・仕様は広く普及
しているL1波利用の小型の携帯型測位装置が含むGP
S受信機と同等でよい。すなわち民生用GPS測位装置
の小型軽量化に際して培われた小型性・量産性を受け継
ぎ流用する。民生用GPS測位装置の小型軽量化では、
平面パッチアンテナに応分のサイズのGPS受信機がす
でに多く存在している。あるいは容易に製造できる。ま
た、平面パッチアンテナとGPS受信機が筐体に一体型
となっており、両者を併せても、手のひらにすっぽり収
まる程度の小型のものもすでに安価に存在しており、製
造技術として問題はない。これら既存の、小型化技術の
蓄積を流用することができるので、本発明に使用するG
PS受信機などは経済的にかつ小型に構成できる。
以下の周期で出力するもの、即ち、標準的な仕様のもの
を用いる。出力に含まれるデータは次のようである。ま
ず現在時刻、そして、測位データとして、緯度、経度、
高度、測位計算時刻、測位計算モード(3衛星を用いた
2次元測位か4衛星を用いた3次元測位かを示す)、そ
して、チャネル1に割り当てられた衛星番号、衛星仰
角、衛星方位角、チャネル状態、チャネル2に割り当て
られた衛星番号、衛星仰角、衛星方位角、チャネル状
態、・・・、チャネルnに割り当てられた衛星番号、衛
星仰角、衛星方位角、チャネル状態である。チャネル数
nは通常12が用いられている。これは12衛星の信号
に並列同期できるもので、現在の標準的な仕様であると
いえる。本発明は、これら普及型の廉価な携帯用L1波
GPS受信機と平面アンテナをほぼそのまま流用でき
る。出力は、データ処理部13へ送られる。
1GPS受信機12aは衛星信号に対する同期・復号を
試みそして測位を試みる。同様に第2平面パッチアンテ
ナ11bを通して第2GPS受信機12bは衛星信号に
対する同期・復号を試みさらに測位を試みる。即ち第1
GPS受信機12a、第2GPS受信機12bには、通
常の携帯型衛星測位装置のGPS受信機同様、あたかも
上空半天球を覆域としているアンテナに接続されている
時と全く同じ様に、上空に存在することが期待されてい
る全GPS衛星の信号探索を行わせるのである。
全GPS衛星の軌道情報(アルマナックデータ)も含ま
れており、これは全ての衛星から送信されている。その
ため、現在位置からみて仰角0度以上の上空に存在はす
るが、地物や地形の遮蔽により信号が遮断されている場
合か、あるいは、アンテナの覆域に存在しておらず、信
号と同期できない状態のGPS衛星についての仰角およ
び方位角は、どちらかのアンテナによって同期した他の
GPS衛星から受信されたところのデータから簡易な計
算によって算定および出力可能となっている。事実その
ような情報を出力する機器は存在する。
で信号を送信するが、疑似雑音符号による拡散スペクト
ル(Spread Spectrum)通信方式という技術を用いてい
るために、同じ周波数を用いていても混信するおそれが
ない。疑似雑音符号とよばれる、0と1が一見不規則に
交代するディジタル符号の配列を、それぞれのGPS衛
星に違う配列のものを割り当てることで、各衛星からの
信号を識別し、分離受信が可能となっており、即ち,現
在位置から見て仰角0度以上に存在しているGPS衛星
すべてに関してそれらの上空における仰角、方位角のみ
ならず、それらの衛星からの信号に対する同期の成立・
非成立すなわち受信状態を分離検出することは原理的に
容易となっている。
で、各衛星のデータである、GPS衛星の衛星番号、衛
星仰角、衛星方位角、チャネル状態を双方のGPS受信
機から周期的に出力させる。また、測位結果データであ
る、緯度、経度、高度、測位計算時刻、測位計算モー
ド、および現在時刻も双方から周期的に出力させる。な
お、データの出力を行う周期は特に限定されるものでは
なく、現在では毎秒程度のGPS受信機が普及している
が、さらに短い周期で出力するものを用いることが可能
ならば、そうしても良い。
て、緯度、経度、高度、測位計算時刻、測位計算モード
のデータは、最も最近の測位計算成立時の値を出力させ
る。その最も最近の測位計算成立時の、緯度、経度、高
度を活用して、かつ現在時刻を利用して、衛星軌道要素
から衛星仰角と衛星方位角を算出するという、極めて標
準的な仕様のGPS受信機を用いる。すると、仮に測位
が成立しない状況下でも、最も最近の測位計算が近傍の
地点で成立していさえすれば、その近傍地点での測位計
算成立結果と現在時刻とを用いて、極めてよい精度で、
衛星仰角、衛星方位角を算出できる。例えば、300k
m離れた地点で、測位計算が成立していたとして、その
値と現在時刻とを用いて、衛星方位角、衛星角を算出し
たとしてさえ、衛星仰角、衛星方位角のずれは、非常に
小さく(1度未満)、非常に良い精度で算出できる。即
ち、誤差は事実上無視できる。
信機双方ともチャネル状態がともに同期していないこと
を示しているGPS衛星のデータを除外する。(このよ
うな衛星が存在するのは地物遮蔽による場合と、アンテ
ナ感度のない上空領域にある場合とがあるが、区別する
必要は特にない。)次に天頂に近い高仰角、例えば仰角
85度以上のGPS衛星は、それらの方位角の数値上差
異は認められても、実際の離角としては、極く微小であ
るので、それらの衛星のデータを除去する。
データを相互に比較して、第1領域1、共通領域2、第
3領域3のいずれに存在していたかの領域判定を行う。
ら送信される信号に割り当てられた、チャネル状態が同
期を示しており、第2GPS受信機内において、その衛
星から送信される信号に割り当てられた、チャネル状態
が同期を示していない時は、上記衛星は第1領域1に存
在していると判定できる。
ら送信される信号に割り当てられた、チャネル状態が同
期を示しており、第1GPS受信機内において、その衛
星から送信される信号に割り当てられた、チャネル状態
が同期を示していない時は、上記衛星は第3領域3に存
在していると判定できる。
ら送信される信号に割り当てられた、チャネル状態が同
期を示しており、第2GPS受信機内においても、その
衛星から送信される信号に割り当てられた、チャネル状
態が同期を表している時は、上記衛星は共通領域2に存
在していると判定できる。
GPS受信機から、出力されている、衛星方位角を用い
て、上記の領域判定済み衛星について、下記の処理を行
う。
位角の数列を時計回りに作成し、数列の先頭(初項)の
衛星と最後(終項)の衛星のデータを抽出する。領域に
衛星が一つしか存在しない場合は、初項=終項として処
理する。領域に衛星が二つ以上存在する場合は、次のよ
うに初項と終項を定める。領域に存在しているとされた
衛星のみについて衛星方位角の順序で円順列を作る。該
円順列においてある衛星(Aとする)の方位角と、時計
回りに見て次に存在する衛星(Bとする)の方位角が時
計回りに構成する角度が、360度から領域の中心角度
を減じた角度以上のとき、該衛星Aを終項とし該衛星B
を初項とすればよい。
第1領域1の初項衛星となり、衛星6は終項衛星とな
る。共通領域2に於ても、4個の衛星が存在するが、衛
星7が初項衛星となり、衛星8が終項衛星となる。第3
領域3には衛星9が一つしか存在しないので、衛星9は
初項兼終項衛星となる。
記号A(S1,1)等は、下記のように規定された衛星
の方位角を示す。
の左側のS1は第1領域1に存在すると判定された衛星
の数列であることを表し、右側の1は数列内の何番目の
項かを表す。よってA(S1,1)は、領域1に存在す
る衛星の数列の初項衛星の方位角を表す。衛星8の場
合、第2領域2に存在しているので、カッコ内の左側の
表示はS2となり、右側にはこの領域内の時計回りに見
た方位角の数列内での何番目かを表すことになるが、衛
星8は終項なので、第2領域2における数列の終項を表
す表示としてe2として示される。(より具体的には、
4番目であるので、e2=4である。)
る。
位の出現順序を示す。
に基き、方位Xを制約する式を導き出す方法を説明す
る。
項と終項を抽出可能性に基づき落とす。
算する。
を加算する。
(1−2)と式(1−3)を連結する。
残し他を落とすことにより、領域1の初項・終項によっ
て方位Xを制約する式(1−5)を得る。
終項に基き、方位Xを制約する式の導き出す方法を説明
する。
初項と終項を抽出可能性に基づき落とす。
る。
(2−2)と式(2−3)を連結。
残し他を落とすことにより、領域2の初項・終項によっ
て方位Xを制約する式(2−5)を得る。
に基き、方位Xを制約する式の導き出す方法を説明す
る。先ず式(1)から、領域3以外の領域の初項・終項
を抽出可能性に基づき落とす。
を加算する。
180)と同じであるから書き換える。
−1)と(3−3)を連結する。
み残し他を落とすことにより、領域3の初項・終項によ
って方位Xを制約する式(3−5)を得る。
(2−5)、式(3−5)は、本発明における方位情報
取得において重要な役目を果たし、これら主要三式の
内、一つのみが得られていればその式を使って方位情報
を取得し、複数の式が得られていればそれらを同時に満
たす方位角範囲を取って更に正確な方位情報を取得する
ことができ、液晶画面、スピーカー等の結果出力部14
より出力される。
るが、このデータ処理部は、数値演算機能とメモリ保持
機能を有する汎用のマイクロプロセッサによって構成す
ることができる。
の項からなる正しい方位の円順列から、環状の順序を保
って3つ以上の要素を抽出して表記しても、正しい方位
の円順列が成立する、という定理に基く。
全項に任意の角度の回転を加算(あるいは減算)して
も、正しい方位の円順列が成立する、という定理に基
く。
列内に項aとその直後に続く項bがあり、別の正しい方
位の円順列において項bとその直後に続く項aがある場
合、前者の方位の円順列をa、b間で切断して作った数
列と、後者の方位の円順列をb、a間で切断して作った
数列とを、互いに、aとa、bとbに関して連結して新
しい方位の円順列を作成しても、それは方位の円順列と
して正しい、という定理に基く。
(2−5),(3−5)を用いて、具体的に方位情報を
取得する方法を説明するが、角度の単位は度(deg)を
用い、北を0度として時計回り方向に東が90度、南が
180度、西が270度の方位角表示を用いる。また仰
角は水平面を0度として、天頂を90度とする仰角表示
を用いている。
11bを所定の角度δで大地に垂直に配置する。上記角
度δは、測定する位置の状況、方位取得方向等を考慮し
て適宜設定するが、それぞれのアンテナの上空覆域の一
部が少なくとも重複する共通領域を少なくとも形成する
角度とする。
転角度を電圧等の数値として取り出すことの出来る可変
容量コンデンサ、可変抵抗器等の公知の角度検出器で測
定する。
a、11bの形成する角度δを100度と設定すると、
第1領域1は、開始方位角X+180度、終端方位角X
−100度、時計回りで定まる中心角80度の扇形であ
る。
態が、第1GPS受信機12aでは同期で、第2GPS
受信機12bでは同期でないものが該当する。三つの衛
星が領域内に存在すると判定され、それぞれの衛星の方
位角は、12度、6度、351度であったとする。
12<351と表記できる。この領域1の中心角は80
度であった。ある衛星(Aとする)の方位角と、時計回
りに見て次の衛星(Bとする)の方位角が時計回りに構
成する角度が、360度から領域の中心角度を減じた角
度(360−80=280度)より大きければ、該衛星
Aが終項、衛星Bを初項とするので、衛星5の351度
を初項A(S1,1)とし、衛星6の12度を終項A
(S1,e1)とする。
351、終項A(S1,e1)は12であることが判明
したので、既述の式(1−5)にこれらを代入する。
れる。
開始方位角X−100度、終端方位角X度、時計回り、
で定まる中心角100度の扇形である。
ル状態が、第1GPS受信機12aでは同期で、第2G
PS受信機12bでも同期である衛星が該当する。4個
の衛星が領域内に存在すると判定され、それぞれの衛星
の方位角は、72度、53度、148度、102度であ
ったとする。
いは、148<52<72<102或いは、102<1
48<53<72或いは、72<102<148<53
と表記される。
りに見て次の衛星(Bとする)の方位角が時計回りに構
成する角度が、360度から領域の中心角度を減じた角
度(360−100=260度)より大きければ、該衛
星Aが終項、衛星Bを初項とするので、衛星7の53度
を初項A(S2,1)とし、衛星8の148度を終項A
(S2,e2)とする。
53、終項A(S2,e2)は148であることが判明
したので、既述の式(2−5)に代入する。
開始方位角X度、終端方位角X+80度、で定まる中心
角80度の扇形である。
態が、第1GPS受信機12aでは同期でなく、第2G
PS受信機12bで同期である衛星が該当する。一個の
衛星9が領域内に存在すると判定され、その衛星9の方
位角が215度であったとすると、初項A(S3,
1)、終項A(S3,e3)共にこの値を既述の式(3
−5)に代入する。
を同時に満たす方位角範囲として、148<X<153
が得られる。
8度以上153度以下の範囲の方位である、という情報
が得られる。
どで遮蔽されて全天のうち一部の方向領域にある衛星の
信号しか受信できない場合の方位情報取得方法について
説明する。
高い建造物などの遮蔽により、衛星情報が得られる可能
性がある(空が開けている)上空領域が、天頂を中心に
持つ中心角約100度の扇形にしかない場合を考える。
この場合には、二つのアンテナ11a,11bは、例え
ば、δが30度となるように、且つ、共通領域2が空が
開けている方向に形成するよう配置する。
PS受信機を作動させ、上空半天球にあるGPS衛星の
信号の同期・復号および測位を試みさせる。
即ち第1平面パッチアンテナの覆域)では実際には6個
の衛星が存在してはいたが、4個の衛星よりの信号は建
造物の陰となって受信(同期)できず(このことを観察
者は、該衛星がアンテナ感度のない上空領域にいたため
か、そうでなくて地物遮蔽されているためか、を区別は
できないが)、結果的に2個の衛星(衛星18と衛星2
2)よりの信号のみが受信でき、そのうち1個(衛星1
8)は共通領域2に存在している衛星と判定できたとす
る。
信できない領域を示し、グレイの丸印は領域1に存在す
ると判定された衛星、黒丸印は領域2に存在すると判定
された衛星、白丸に十の字の印は領域3に存在すると判
定された衛星、白丸印は領域1,2,3のいずれに存在
するか判定されえなかった衛星を示す。また、実線の最
外周円は仰角0度を示し、実線の各同心円は仰角を10
度毎示す。
即ち第二平面パッチアンテナの覆域)では、同様に、6
個の衛星が存在していたが、4個の衛星よりの信号は建
物の陰となって受信できず(このことを観察者は衛星が
不感度領域にあったためか、地物遮蔽のためか区別でき
ないが)、結果的に2個の衛星(衛星18と衛星20)
よりの信号のみが受信でき、そのうち1個(衛星18)
は共通領域2に存在している衛星のものと判定できたと
する。
ぞれ1個宛の衛星が存在しているので、初項=終項とな
り、それぞれの領域で下記の情報が得られる。
衛星方位角の情報である。
(1−5),(2−5),(3−5)へ代入する。
下記の式が得られる。
って、244<X<262が得られる。即ち、求めてい
た方位Xは、244度から262度の範囲となる。
オフを考えながら観察者が決定する。
あるため、共通領域2で衛星が1つでも捕らえられる
と、ただちに、δの幅の方位限定が行われることにな
る。この意味では、δを狭く取るメリットは精度の良い
結果が得られることである。しかしδを狭く取ると、共
通領域2の中心角を狭めるので、1つも衛星が捉えられ
ない可能性もある。
て定まる、上空利用可能衛星数を考える。中緯度地域で
ある東京における実際のGPS利用可能衛星数は、常時
8から12個であることが知られている。よって、利用
可能衛星数の平均値として、10個を仮定することは妥
当である。仮に、観察者の今いる場所から見あげた上空
の利用可能な空の領域は、たった36度の中心角しかな
い扇形領域のみの場合を想定する。すると、観察者の上
空のこの狭い36度角の空領域に、存在が期待できる利
用可能衛星数を試算すると1衛星(10衛星×36度/
360度=1衛星)が統計確率的に期待できる。
36度に設定して、中心角36度の共通領域を上記の利
用可能な空領域と一致させる。すると、存在が期待され
る一衛星の信号が捕捉される可能性が高い。そして、一
般に、本発明による計測では、共通領域で、たった1つ
の衛星が捕捉されただけで、瞬く間に、幅δの方位限定
ができる(式(2−5)即ちA(S2,e2)<X<A
(S2,1)+δにおいて、初項=終項、即ち、e2=
1とおけば、A(S2,1)<X<A(S2,1)+δ
より1衛星でも即座に幅δの方位限定がなされる)。こ
のような狭い空領域しか使えない環境でも、本発明によ
れば、高い確率で、36度程度の方位限定が期待でき
る。
いう劣悪な環境であることは普通あまりなく、より広い
場合が多い。その場合に捕捉されうる衛星数は当然なが
らより増える。これは式(2−5)における項数(e
2)も増えることを意味する。この場合式(2−5)だ
けからでもδより小さく方位限定できうるし、さらに領
域1や領域3におけるS1やS3の存在が期待でき、式
(1−5)や、式(3−5)もつかえるようになり、方
位限定の限定の精度もより上がる。
される高い建造物などの遮蔽により、衛星情報が得られ
る可能性がある(空が開けている)上空領域が、天頂を
中心に持つ中心角約45度の扇形にしかない場合を考え
る。観察者は、何らかの理由により、25度幅以下の情
報を欲しているとする。この場合には、上空覆域が測定
できる方向に共通領域2が形成するよう、二つのアンテ
ナ11a,11bを例えばδ=25度で配置し、それぞ
れのアンテナに接続しているGPS受信機に上空のGP
S衛星について同期・復号そして測位を試みさせる。
を判定できたら、得られた方位角度(244度)とδ=
25を、領域2の重要式に代入する。この場合も、衛星
が一つであるので初項A(S2,1)と終項A(S2,
e2)は同じなので下記の如くなる。
る。
しか捕らえられないような劣悪な環境を考える。その一
衛星を、もし共通領域2で捕らえたとき、方位限定幅
は、δ度である。(式(2−5)即ち、A(S2,e
2)<X<A(S2,1)+δにおいて、初項=終項、
即ち、e2=1とおけば、A(S2,1)<X<A(S
2,1)+δより1衛星でも即座に幅δ度の方位限定が
なされることが解る)。
は、180−δ度である。(式(1−5)即ち、A(S
1,e1)+δ<X<A(S1,1)+180におい
て、初項=終項、即ち、e1=1とおけば、A(S1,
1)+δ<X<A(S1,1)+180より1衛星でも
即座に幅180−δ度の方位限定がなされることが解
る)。
定幅は、同じく180−δである。(式(3−5)即
ち、A(S3,e3)+δ−180<X<A(S3,
1)において、初項=終項、即ち、e3=1とおけば、
A(S3,1)+δ−180<X<A(S3,1)より
1衛星でも即座に幅180−δ度の方位限定がなされる
ことが解る)。
の結果と比べるとその優位性が解る。即ち、δ=0の
(共通領域を持たない)設定では、1つの衛星を、第1領
域で捕らえても、第3領域で捕らえても、そのときの方
位限定幅は、180度である(式(1−5)においてe
1=1およびδ=0を代入した場合に相当する)。すな
わち、共通領域2を持たせることは、たった一つの衛星
しか捕らえられない状況下では、特に優れた方位限定機
能を持たせることになるのである。
明で明らかなように、上空の一部が遮蔽された場所や地
物遮蔽が明らかに予想されるような場所でも、方位情報
を効果的に得ることができる。
所でも、遮蔽されていない上空に少なくとも一つの衛星
が存在し、信号を受信することができれば、方位情報を
得ることができる。
する必要が無いため、例えば、流線形部分を先頭に保持
する移動体(流線型カウルを持つ自動二輪車等)に配置
することにより、走行方向に常に方位情報を取得しなが
ら走行が可能となる。
平面パッチアンテナをそれぞれの上空覆域の少なくとも
一部が互に重なり合う共通領域を形成するような角度で
配置し、アンテナの上空覆域を、第1のアンテナ覆域の
みの領域、第2のアンテナ覆域のみの領域、両アンテナ
覆域の共通領域に分け、少なくとも一つの領域に少なく
とも一つの衛星が存在し、信号を受信することができれ
ば、効率的に方位限定の情報を得ることができるので、
上空の大部分が遮蔽されたような場所でも方位限定の情
報を有効に得ることができる。
域にそれぞれ衛星が存在し、各領域で方位が得られた
ら、それぞれの方位の共通の積集合をとって一つの方位
に限定することにより、より正確な方位情報を得ること
ができる。
パッチアンテナの配置状態の説明図である。
各アンテナの形成する上空覆域の説明図である。
置のブロック図である。
対のアンテナと上空衛星との位置関係を示す説明図であ
る。
する中心角約100度の扇形のみである場合に、方位情
報を取得するための説明図である。
する中心角約45度の扇形のみである場合に、方位情報
を取得するための説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 それぞれ半球のアンテナパターンを有す
る一対の平面アンテナをそれぞれの上空覆域の一部が少
なくとも重なり合う共通領域を形成するような角度で大
地に垂直に配置し、 上記二つのアンテナにより形成する角度を検出し、 上記二つのアンテナにそれぞれ接続しているGPS受信
機で上空半天球に存在するGPS衛星から送信される信
号の捕捉を試みさせ、 得られた衛星信号を比較して、信号を送信した衛星が三
つに分割した上空覆域のどの領域に存在していたかの領
域判定を行い、 各三つの領域に於て、衛星の方位角の数列を時計回りに
作成し、初項の方位角と終項の方位角を抽出し、 少なくとも一つの領域で得られた初項の方位角と終項の
方位角と二つのアンテナの形成する角度により方位を限
定する、 ことを特徴とする方位情報取得方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方位情報取得方法にお
いて、 上記少なくとも一つの領域に一つの衛星が存在し、初項
の方位角と終項の方位角が同じである、 ことを特徴とする方位情報取得方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の方位情報取得方法にお
いて、 複数の領域で得られたそれぞれの方位は、共通の積集合
をとって一つの方位を限定する、 ことを特徴とする方位情報取得方法。
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Citations (3)
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US6018315A (en) | 1998-05-04 | 2000-01-25 | Motorola, Inc. | Method and system for attitude sensing using monopulse GPS processing |
JP3430459B2 (ja) | 2000-03-29 | 2003-07-28 | 独立行政法人通信総合研究所 | 方位情報取得方法及び装置 |
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-
2002
- 2002-03-28 JP JP2002093385A patent/JP3522258B2/ja not_active Expired - Fee Related
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