JP3502419B2 - 乳酸および乳酸エステルの製造方法 - Google Patents
乳酸および乳酸エステルの製造方法Info
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Description
エステルの製造方法に関する。
飲料、漬物、醤油、製パンまたはビールなどの製造に使
用され、また、工業用として皮革、繊維、プラスチッ
ク、医薬品または農薬などの製造に使用されている。
間体である乳酸エチルまたは乳酸ブチルなどのエステル
類は安全性の高い溶剤、洗浄剤としての用途が広がって
いる。さらに乳酸のポリマーであるポリ乳酸は、生分解
性ポリマーとしての用途が拡大するものとして期待され
ている。
学製品から化学合成によって製造される乳酸と発酵によ
り製造される乳酸がある。このうち石油化学製品から化
学合成によって製造される乳酸は、一般に乳酸エステル
の形で精製されるため高純度であるが、ラセミ体であ
り、光学活性を有しない。一方、発酵により製造される
乳酸は、L体またはD体の光学活性体およびラセミ体が
存在し、発酵に使用する微生物の種類により自由に必要
とする光学活性体を調製できるが、一般に精製が容易で
なく、その品質は合成品より劣っており、医薬または農
薬に用いるには充分なものでなかった。すなわち、食
品、一般工業用としては、上記化学合成によって製造さ
れるラセミ体の乳酸またはそのエステルで全く差し支え
ないが、医薬、農薬の原料として利用される場合あるい
は分解性高分子材料としてのポリ乳酸の原料とする場合
には高い光学活性を持つ高純度の乳酸またはそのエステ
ルが必要とされる。
酸は、現在のところ発酵法でしか生産することができな
いのが現状であり、発酵により製造される光学活性を持
つ乳酸としては、現在、糖質や澱粉などを原料として乳
酸菌を用いる発酵法により製造されているが、その製造
方法は、原料に乳酸菌の栄養源としてホエー、コーンス
チープリカーまたは酵母エキスなどを用い、また生成す
る乳酸の中和剤として炭酸カルシウムを添加し、乳酸菌
を接種して乳酸発酵を行い、発酵が終了した時点で乳酸
カルシウムを含む発酵液に硫酸を添加して石膏を沈澱さ
せることによって乳酸を遊離させ、次いで石膏、菌体な
どの固形分を濾別して粗精製の乳酸とした後に、エーテ
ル抽出、活性炭処理などを経て精製するのが一般的であ
り、医薬および農薬の原料あるいは分解性高分子材料と
してのポリ乳酸の原料として要求される高純度の光学活
性を有する乳酸またはそのエステルを容易に精製するこ
とはできていない。
を容易に製造する方法の開発が医薬、農薬分野において
強く求められている。
を容易に製造する方法として、生成する乳酸の中和剤と
して炭酸カルシウムの代わりにアンモニアまたは水酸化
ナトリウムを用いて発酵を進め、乳酸アンモニウムまた
は乳酸ナトリウムとし、限外濾過により、これらの乳酸
塩を他の培地成分と分離した後にイオン交換により遊離
の乳酸を得る方法(特開昭63−38号)、さらに粗精
製の乳酸を乳酸亜鉛などの比較的溶解度の低い塩の形に
して晶析により高純度としてから遊離の乳酸とする方法
(特開昭63−188632号)などが記載されてい
る。
以下の(1)〜(3)に示すような問題点を有してい
る。
する乳酸とほぼ等量のアルカリを必要とするが、上記記
載の方法では、さらに生成した乳酸塩より乳酸を遊離さ
せるために当量の酸を必要とする。また、この際に副生
する石膏、硫安および硫酸ナトリウムなどの無機塩を適
切に処分しなければならず、精製が充分には容易なもの
でない。
る方法では高純度精製された乳酸は、なお得ることがで
きず、高純度で異臭もなく充分に熱安定性を持つような
乳酸を得るには粗精製の乳酸をエタノールまたはメタノ
ールなどのアルコールによりエステル化し、さらに蒸留
により精製された乳酸エステルを得た後、これを加水分
解する必要があるなど多くの操作を要する。
ル化や蒸留を行うためには、あらかじめ粗精製を行うこ
とが必要であり、経済的でない上に、特開昭58−56
690号に記載されているように、通常の発酵法で得ら
れた不純物を含む乳酸をエステル化する際と同様に、粗
精製後の乳酸に含まれる糖、菌体およびその他栄養源由
来の不純物のため蒸留塔および反応釜などに付着物が多
く、これらが反応釜壁に固着することにより、運転上の
トラブルの原因となるなどの問題も生じ、高純度の乳酸
を得ることは困難となる。
で晶析分離により精製する方法では、乳酸の母液中への
ロスが多くなるため、乳酸の収率が低下するなど経済的
とはいえない。
モニウムがアルコールにより直接にエステル化されるこ
とは以前より知られている(INDUSTRIAL AND ENGINEERI
NG CHEMISTRY VOL.44,No.9 2189-2191 Sept.1952) 。
エステル化を、実際に乳酸発酵液からの乳酸エステルの
合成または乳酸の精製に応用するには、後述するように
本発明者らが見出だしてなるアルコールを使用すること
に伴う多くの課題を解決する必要があり、さもなけれ
ば、単にアルコールを加えてエステル化しただけでは乳
酸エステルの収率は低く、工業的に満足のゆく収率は達
成できないものである。
クリーム(COCKREM) らにより、乳酸アンモニウムを含む
発酵液にブタノールおよび硫酸を加え、脱水、エステル
化を行いつつ、硫安を晶析させて、これを濾過により分
離して上澄液を蒸留する方法が提案されている。
のアルコール(例えば、ブタノール)による乳酸のエス
テル化については、該アルコールと水の共沸を利用して
脱水を進めることができるため、より低級なアルコール
よりもプロセス上有利にできることはすでに公知のこと
として記載されている。同様に、乳酸のエステル化を、
硫酸、酸性硫安、パラトルエンスルホン酸などの酸性触
媒下で行うことも、従来より広く行われている。
は、ブタノール、乳酸ブチルの有機溶媒中で、硫安が、
比較的大きな結晶として析出するために、従来の石膏を
沈殿濾過する方法よりも、濾過性が良好となることおよ
び硫安の晶析と同時にエステル化ができるため、充分に
満足な収率で、高純度の乳酸エステルを得ることができ
るとする点にあるといえる。
するアンモニアは、すべて硫安として回収する必要があ
るために、アンモニアの発酵へのリサイクルができず、
また廃棄物の量が多いという欠点を有している。
し、多量の硫安などの固形分を濾過しなければならず、
さらに該固形分を廃棄物処理するか、あるいは他の用途
に使用するには、そこに含まれるブタノールなどを除去
する必要があるため、工程が多くなる欠点も有してい
る。
本発明の目的は、新規な乳酸および乳酸のエステルの製
造方法を提供することにある。
酸発酵を用いる乳酸または乳酸エステルの製造におい
て、簡単な装置および操作により、精製に関わるコスト
を低減すると同時に、副生成物の発生量が少なく高収率
で、かつ高純度の光学活性を有する乳酸を容易に精製す
ることのできる方法を提供することにある。
めに、本発明者らは新規な乳酸および乳酸のエステルの
製造方法について鋭意検討した結果、乳酸菌などによる
乳酸発酵において、乳酸発酵時の培地のpH調整をアン
モニアを用いて行い、(1)乳酸アンモニウムを含む発
酵液に炭素数が4または5のアルコールを直接添加して
加熱すると乳酸と該アルコールとのエステル化反応が行
なわれ、(2)この際に過剰分のアルコールと水が共沸
するが、この共沸組成蒸気は冷却すると容易に二層分離
するためにアルコールを反応部へ還流し易く、(3)ま
た、乳酸と該アルコールのエステル化反応と同時に、ア
ンモニアの大部分が遊離して容易に回収することがで
き、(4)さらにアンモニアの遊離が終わった後で残存
するアンモニアに対して僅かに過剰な量の鉱酸を添加し
て酸触媒とし、加熱を続けることにより乳酸エステルの
合成収率を上げることができ、また、ここで生成する副
生塩の量も少なくてすみ、(5)この反応液からは容易
に乳酸エステルを蒸留分離することができ、その際に反
応器内壁への不純物の付着がほとんどなく、該乳酸エス
テルは蒸留によって容易に高純度精製することができ、
また乳酸は該乳酸エステルを加水分解することによって
容易に得ることができることを知り、この知見に基づき
本発明を完成するに至ったものである。
物による乳酸発酵を含むプロセスにおいて、乳酸発酵
時の培地のpH調整をアンモニアによって行い、該発
酵により得られる乳酸アンモニウムの溶液、該乳酸アン
モニウムの濃縮液およびそれらから発酵に用いた微生物
を含む固形分を除去した液よりなる群から選ばれた少な
くとも1種の液に炭素数が4または5であるアルコール
を添加し、加熱することにより脱水および乳酸と該アル
コールのエステル化反応を行わしめると同時にアンモニ
アを遊離、回収し、上記のエステル化反応によって
得られた溶液に鉱酸を添加して酸性下に加熱、脱水を行
い、該乳酸と該アルコールのエステル化を促進、完了さ
せることを特徴とする乳酸エステルの製造方法により達
成される。また、このエステル化反応液からは、蒸留に
より簡単に乳酸エステルを分離精製することができる。
の添加量が、乳酸に対して1.5〜4倍モルである上記
(1)に示す乳酸エステルの製造方法によっても達成さ
れる。
ルが、n−ブタノールである上記(1)または(2)に
示す乳酸エステルの製造方法によっても達成される。
(1)ないし(3)のいずれかに示す方法によって製造
した乳酸エステルを加水分解する乳酸の製造方法によっ
ても達成される。
としては、特に限定されることなく、いかなる乳酸発酵
法をも用いることができ、例えば、シュークロース、ラ
クトース、グルコースおよび/または澱粉などを主原料
とし、さらに酵母エキス、コーンスチープリカーなどの
乳酸菌の栄養源や培養に必要な無機塩などを添加した培
地に、ラクトバシラス(Lactobacillus) またはラクトコ
ッカス(Lactococcus)などのいわゆる乳酸菌、またはリ
ゾプス オリザエ(Rhizopus oryzae) など乳酸発酵能を
持つ菌体などを接種して発酵を行わせるような方法など
を用いることができる。
を含むプロセスにおいては、まず第1工程として、生成
する乳酸量に応じて乳酸発酵時の培地のpH調整をアン
モニア水によって行う、いわゆる発酵工程が行われる。
は、アンモニアガスやアンモニア水など気体、液体など
の状態を問わず用いることができるが、操作の簡単なア
ンモニア水を用いることが望ましい。該アンモニア水の
場合には、該濃度は特に限定されるものでないが、通
常、20〜30%の範囲である。また、リゾプス オリ
ザエ(Rhizopus oryzae) など乳酸発酵能を持つ菌体で
は、好気性であるため液体培地を用いる際に、該培地を
通気する必要があり、この際に併せてアンモニアガスも
該培地中に吹き込むことでpHを調節することも可能で
ある。
pHは、用いる微生物の種類および発酵条件などにより
異なるため各条件に応じて任意に決定されるものである
が、通常4〜7、好ましくは5.5〜6.5の範囲に調
整される。該pHが4未満の場合には、発酵速度が低下
し、最終的には用いる微生物が死滅するなど好ましくな
い。また、該pH値は、常に一定値を保持する必要はな
く、例えば、リゾプスオリザエ(Rhizopus oryzae) など
乳酸発酵能を持つ菌体の培地pHでは、該菌体の培養に
おける最適pHにコントロールしても良いが、該菌体が
ペレットを形成する一定期間については菌糸の生育をお
さえることによって、全体的に均一な形状、大きさのペ
レットを形成させることが好ましいことから、該培地p
Hをやや低く保つなどしてpHを任意に調整することも
可能である。
酸発酵を含むプロセスにおいては、第2工程として、発
酵により得られる乳酸アンモニウムの溶液、該乳酸アン
モニウムの濃縮液、またはそれらから発酵に用いた微生
物を含む固形分を除去した液より選ばれた少なくとも1
種の液に炭素数が4または5であるアルコールを添加
し、加熱することにより脱水および乳酸と該アルコール
のエステル化反応を行わしめると同時にアンモニアを遊
離、回収する、いわゆる脱アンモニア工程が行われる。
る乳酸アンモニウムの溶液には、発酵が終了した培地に
乳酸アンモニウムのほかに、発酵に用いた微生物(菌
体)、栄養源あるいは無機塩の残査および発酵に使用さ
れなかった糖、澱粉などの原料が含まれているが、これ
らは、例えば、リゾプス オリザエ(Rhizopus oryzae)
などの菌体のように特に大量に菌体が生成するもの以外
には、次の工程に進む前に培地と分離する必要はなく、
乳酸アンモニウムの溶液としてそのまま用いることがで
きる。
溶液の代わりに乳酸アンモニウムの濃縮液を用いること
が望ましい。これは該脱アンモニア工程での発酵により
得られる乳酸アンモニウムの溶液では、発酵終了液中の
該乳酸アンモニウム濃度が、一般に15重量%以下と低
いためであり、通常は、アルコールを添加してエステル
化する前に濃縮される。該乳酸アンモニウムの溶液の濃
縮の程度は、任意であるが、乳酸換算で濃縮液中に通常
60〜75重量%、好ましくは65〜70重量%とする
のが適当である。また、該濃縮条件としては、特に制限
されるものでないが、水の蒸発のほかに少量のアンモニ
アも遊離してくるため、これを簡単に冷却捕集するため
に、通常常圧下で、105〜140℃、好ましくは12
0〜125℃で加熱して濃縮することが望ましい。
捕集して、それぞれ発酵培地の調整用水および発酵時の
pH調整用のアンモニアとして循環して再使用すること
ができる。
溶液の代わりに乳酸アンモニウムの溶液または乳酸アン
モニウムの濃縮液から発酵に用いた微生物を含む固形分
を除去した液を用いることが望ましい。これは、後の工
程においてエステル化反応器内壁などへの発酵残査の付
着が問題となる場合においては、微生物の精密濾過によ
る分離やその他の高分子残査の限外濾過による分離の操
作を必要とし、またコーンスチープリカーなどの副原料
を用いた場合においては、副原料に含まれる不必要な固
形分を発酵培地にアルコールを添加してエステル化する
前に取り除くなどの操作が必要とされるためである。
分離は、上記に記述する発酵液の濃縮の前後いずれでも
差し支えない。
り得られる乳酸アンモニウムの溶液、該乳酸アンモニウ
ムの濃縮液、またはそれらから発酵に用いた微生物を含
む固形分を除去した液より選ばれた少なくとも1種の液
(以下、これらを単に乳酸アンモニウム溶液ともいう)
に炭素数が4または5であるアルコール(以下、単にC
4 〜C5 アルコールともいう)を添加し、加熱すること
により脱水および乳酸と該アルコールのエステル化反応
を行わしめると同時にアンモニアを遊離、回収するもの
である。
ば、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t
−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、sec−
アミルアルコール、t−アミルアルコール、イソアミル
アルコール、sec−イソアミルアルコール、活性アミ
ルアルコール、ジエチルカルビノール、t−ブチルカル
ビノールなどを用いることができるが、より好ましく
は、n−ブチルアルコールである。該n−ブチルアルコ
ールを使用する場合には、後述するアルコールの添加量
として、上記乳酸アンモニウム溶液に含まれる乳酸(乳
酸塩および乳酸の重合体を含む)に対して1〜10倍、
好ましくは1.5〜4倍のモル数を添加する。次に加熱
条件としては、通常常圧下で、100〜170℃、好ま
しくは120〜150℃である。該加熱により、エステ
ル化反応と同時にアンモニアを遊離、回収することによ
り、後述する実施例に示すように、アンモニアの回収率
は、前記乳酸アンモニウムの濃縮液を用いる場合に、該
濃縮時に遊離するアンモニア量も含めて容易に90%以
上に達し得る。また、この場合には、n−ブチルアルコ
ールと水が共沸することになるが、この共沸組成物は適
当に冷却捕集することによりn−ブチルアルコールと水
が2相に分離するため、エステル化反応系へのn−ブチ
ルアルコールの還流が簡単に達成することができるなど
極めて好ましいアルコールといえる。
合には、エステル化によるアンモニアの遊離は可能であ
るが、生成する乳酸エステルが高沸点のため、後の乳酸
エステルの蒸留による生成が困難となる。また、エタノ
ールやメタノールのように沸点の低いアルコールでは、
反応温度が上昇せず、満足にアンモニアを遊離すること
ができない。さらに炭素数が3のアルコールでは、水と
の相分離が不十分であるために効率のよい運転ができず
好ましくない。
量としては、上記乳酸アンモニウム溶液に含まれる乳酸
(乳酸塩および乳酸の重合体を含む)に対してモル数で
1〜10倍が好ましく、より好ましくは1.5〜4倍の
範囲である。
化反応を行わしめる反応条件としては、使用するアルコ
ールの種類などによっても変わるが、反応圧力として
は、何ら制限されることなく、常圧下で充分であり、反
応温度としては、後述する回分式または連続式によって
も温度条件は異なるが、通常100〜170℃、好まし
くは120〜150℃の範囲で行うことが望ましい。該
温度が120℃未満ではエステル化、アンモニアの遊離
の速度が遅いため生産性が低く、さらに100℃未満で
は、工業的に満足な程度の反応速度が得られない。ま
た、該温度が150℃を越える場合には、乳酸が一部分
解したり、アルコール2分子よりなる対応したエーテル
を生じるなどの現象が現れ、また、170℃を越える場
合には、より乳酸が分解し、アルコール2分子よりエー
テルを生じる現象が顕著となるため好ましくない。
ニアを遊離、回収する方法としては、例えば、反応に伴
い発生する蒸気にアンモニア、水およびアルコールが含
まれるため、一般には、撹拌翼付きのエステル化反応器
を用い、該反応器上部に数段の蒸留塔を設けて乳酸エス
テルの溜出を防ぎ、該蒸留塔出口に設けられたコンデン
サーなどで水とアルコールを冷却捕集し、該コンデンサ
ー下部に水、アルコールを相分離するためのタンクを設
けてアルコール相を該反応器に還流し、一方、上記コン
デンサーで冷却捕集されなかったアンモニアガスについ
ては、別に捕集用の水に冷却下で吸収して回収する方法
などを利用することができる。なお、本発明は、上述の
方法に限定されるものでなく、適当な方法を適宜選択し
て利用することができる。
工程を回分式で行うときは、初めに乳酸アンモニウム溶
液中に水が多量に存在しており、この状態で発酵培地を
高温に保つと用いるエステル化反応器内壁にスケールが
若干発生するなど好ましくない。これに対して該工程を
連続化し、該反応器内の乳酸アンモニウム溶液中に水分
がほとんど存在しない状態に保てば、該乳酸アンモニウ
ム溶液中に固形分は析出するが、該反応器内壁へのスケ
ールなどの付着はほとんどない状態で運転できるため、
回分式よりもむしろ連続式で脱アンモニア工程を行うの
が好ましい。
での脱アンモニアおよび脱水の進行に伴なって徐々に反
応温度が上昇するが、連続式では反応温度が常に高温に
保たれるので、平均の滞留時間が短くなり、装置の小型
化が期待できる。
酸発酵を含むプロセスにおいては、第3工程として、所
望の乳酸エステルを得るために、上記脱アンモニア工程
によって得られた溶液に鉱酸を添加して酸性下に加熱、
脱水を行い、該乳酸と該アルコールのエステル化を促
進、完了させる、いわゆるエステル化促進工程が行われ
る。
ニア工程において乳酸の一部が自己縮合するので、アン
モニアの回収率が90%以上にも達するにも拘らず、乳
酸エステルの生成率は、上記乳酸アンモニウム溶液に含
まれる乳酸(乳酸塩および乳酸の重合体を含む)に対し
て50〜80重量%にとどまり、直接蒸留により精製し
て乳酸エステルを得るには充分なものではない。
工程として、乳酸エステルの収率を上げるため、残存す
るアンモニアの化学当量以上、好ましくは等モル以上の
鉱酸を添加して酸触媒とし、加熱脱水を続けることによ
り残存する乳酸のエステル化を促進するものである。な
お、酸触媒としての鉱酸の添加量の上限は特に制限され
るものではないが、経済性の面から考慮すれば、添加量
が少ないほうが望ましく、残存アンモニア量および培地
成分の緩衝作用のため発酵培地の成分によって添加量を
変える必要があるが、一般の培地ではアンモニアの中和
量以外に、さらに乳酸の0.2倍等量以下の鉱酸で充分
である。
鉱酸としては、特に限定されるものでないが、硫酸が工
業的に最も有利である点で好ましいといえる。
アの大部分が、前工程の脱アンモニア工程で回収されて
いるので、本工程で副生する塩の量は従来法の場合より
遥かに少なくてすむ。
モニア工程と比較して低温でもエステル化反応が充分に
進行するため、最終的な乳酸エステルの収率を上げるた
めに、さらにアルコールを添加し、該エステル化反応の
平衡を乳酸エステルの生成側に移動させることも可能で
ある。ここで添加する該アルコールとしては、前述の炭
素数が4または5であるアルコールであればよく、該ア
ルコールをそのまま使用することができ、好ましくはn
−ブタノールである。
としては、使用するアルコールの種類などによっても変
わるが、反応圧力としては、何ら制限されることなく、
通常常圧下で充分であるが、下記に説明する理由から1
00mmHg以上で760mmHg未満、好ましくは、
200〜350mmHgとする減圧下で反応を進めるこ
とも可能である。すなわち、常圧下でエステル化の促進
を行うと、反応温度は後述するように130℃程度にな
るので、添加するC4 〜C5 アルコール2分子から、こ
れに対応したエーテルを多量に生成する(例えば、n−
ブタノールを用いる場合には、ジブチルエーテルを生成
する)現象が現れ、このエーテルは分解しにくいので、
そのままC4 〜C5 アルコールの減少になる。さらに該
アルコールのリサイクル使用において、該エーテルの蓄
積が生じるために、かかるエーテルの分離のための手間
もかかることになる。したがって、こうしたエーテルの
発生を防ぐために上記減圧の範囲で、かつ以下に示すよ
うな比較的低温でエステル化の促進を行うこともでき
る。次に反応温度としては、上記の如く反応圧力により
異なり、常圧下で行う場合には、通常100〜160
℃、好ましくは120〜130℃の範囲であり、上記減
圧下で行う場合には、通常60〜120℃、好ましくは
90〜110℃の範囲で行うことが望ましい。
ともなって、アルコールも共沸して溜出してくるが、前
述の脱アンモニア工程の場合と同様に該アルコールと水
を分離して該アルコールを該エステル化促進工程内のエ
ステル化反応部へ還流することが望ましい。これにより
該アルコールを有効に再利用することができ、経済的に
も優れたものとなる。
テル化が充分促進されたエステル化液は、水をほとんど
含まず、アルコール、該アルコールの乳酸エステル、ア
ンモニアの鉱酸塩、乳酸菌などの微生物、その他の不純
物を含んでいるが、アンモニウム塩、高分子の不純物ま
たは乳酸菌などは固形分として存在し、スラリー状にな
っている。
剰のアルコールを分離する方法としては、特に制限され
るものでなく、通常の蒸留技術により回分式または連続
式で容易に行い得るものであり、例えば、エステル化液
をそのままで減圧下に蒸留してもよいし、また蒸留時の
エステル化反応器内の残留物が高粘度であったり、該反
応器内壁にスケールの付着が著しい場合には、膜濾過あ
るいはデカンテターなどであらかじめ上記固形分を除去
した後に蒸留してもよい。好ましくは、硫酸アンモニウ
ム、硫酸水素アンモニウムなどの塩の結晶固形分のみを
通常の方法により濾過分離することにより除去した後に
蒸留するものである。この場合には乳酸菌などの微生
物、その他の微細な粒子を濾過分離することなく含んで
いてもまったく問題はなく、蒸留後の反応器内壁の残留
物の流動性も良好であり、さらに回分式または連続式に
かかわらず、該反応器内壁への付着も全く見られない状
態となるなど好ましいものである。
る方法、膜分離などによる培地の前処理で、あらかじめ
固形分を除去する方法、発酵中に膜分離によって培地と
菌体を分離して発酵する方法、あるいは発酵後に菌体、
その他の固形分を除去するなどの方法を利用する場合に
は、エステル化液から乳酸エステルおよび余剰のアルコ
ールを分離する方法として、エステル化促進工程内のエ
ステル化反応部までにおいて発生する硫安または酸性硫
安、その他の沈澱物の分離をすることなく直接蒸留する
こともできる。
び余剰のアルコールを分離する蒸留部では、酸性硫安な
どの液相成分の残分は、その一部を該エステル化促進工
程内のエステル化反応部にリサイクルすることも可能で
あり、これにより、さらに乳酸エステルの収率を向上さ
せることができる。
応じて、通常の蒸留操作を繰り返し用いることにより、
さらに高純度の乳酸エステルに精製することが可能であ
る。
乳酸エステルの製造方法によって得られた乳酸エステル
を通常は酸触媒を用いて加水分解することにより成され
るものである。これにより、乳酸エステルに残留してい
るアルコールを除去することができ、高度に精製された
乳酸を得ることができるものである。
樹脂、鉱酸などを用いることができる。
面を参照して、さらに詳細に説明する。
の一実施態様として、微生物による発酵により得られた
乳酸アンモニウムの濃縮液にn−ブタノールを添加して
乳酸ブチルを製造するために用いた乳酸ブチルの製造装
置を示す概略図である。
成としては、まず、発酵槽102 、濃縮器103 、脱アンモ
ニア缶104 、エステル化促進缶105 およびフラッシュ蒸
留器106 がそれぞれ配管107 、108 、109 および110 で
連結されている。
およびアンモニア貯蔵槽(図示せず)が配管111 および
112 で連結されている。
捕集塔(図示せず)が配管113 で連結されている。
塔114 およびアルコール貯蔵槽(図示せず)が配管115
および116 で連結されている。また該蒸留塔114 には、
冷却器117 が配管118 で連結されている。また冷却器11
7 は、アンモニア吸収器(図示せず)および二液相分離
缶119 に配管120 および121 で連結されている。また、
二液相分離缶119 は、該二液相分離缶119 の上相成分を
還流すべく配管122 により蒸留塔114 塔頂部に連結さ
れ、該二液相分離缶119 の下相成分を回収すべく水回収
槽(図示せず)に配管121 で連結されている。
蒸留塔123 および鉱酸貯蔵槽(図示せず)が配管124 お
よび125 で連結されている。また該蒸留塔123 には、冷
却器126 が配管127 で連結されている。また冷却器126
には、二液相分離缶128 が配管129 で連結され、さらに
冷却器126 には、大気放出用の排気筒130 が設置されて
いる。また、該二液相分離缶128 は、該二液相分離缶12
8 の上相成分を還流すべく配管131 により蒸留塔123 塔
頂部に連結され、該二液相分離缶128 の下相成分を回収
すべく水回収槽(図示せず)に配管132 で連結されてい
る。
酸ブチル回収塔(図示せず)および残査回収槽(図示せ
ず)にそれぞれ配管133 および134 で連結されている。
て、バルブ(図示せず)が、反応器(例えば、発酵槽10
2 、濃縮器103 、脱アンモニア缶104 、エステル化促進
缶105 およびフラッシュ蒸留器106 )などへの原料や反
応液などをコントロールできるように配置されている。
1 を用いて乳酸ブチルの製造を行うには、発酵に供する
微生物として乳酸菌を選択した場合には、まず、発酵槽
102に原料塔より配管111 を通じて、グルコースおよび
コーンスチープリカーなどの栄養源から成る発酵培地組
成に乳酸菌を接種してなる原料を供給し、乳酸発酵に最
適な30〜50℃の温度に保ち、また用いる微生物の発
酵に適した雰囲気、乳酸菌では嫌気性雰囲気中で、適当
に撹拌しながらアンモニア貯蔵槽より配管112を通じ
て、20〜30%アンモニア水でpH5.5〜6.5に
コントロールしつつ発酵を行う。使用する微生物種など
により異なるが、乳酸菌では、発酵工程でのグルコース
に対する乳酸の収率は94〜97%程度となる。
液は、配管107 を通じて濃縮器103に送り込まれ、該濃
縮器103 中で、常圧下で煮沸脱水され、通常、乳酸濃度
65〜70%まで濃縮される。溜出する水と一部遊離す
るアンモニアは、配管113 を介して水・アンモニア捕集
塔で捕集した水からは煮沸によりアンモニアを完全に除
去し、アンモニアは別に用意した捕集用水に冷却下に吸
収することによりそれぞれ回収を行う。
0%まで濃縮された濃縮液が、配管108 を通じて脱アン
モニア缶104 に送り込まれる。これにアルコール貯蔵槽
より配管116 を通じてn−ブタノールを乳酸に対して通
常、1.5〜4倍モルの範囲で添加して反応液とし、該
脱アンモニア缶104 中に備えられた撹拌翼による撹拌下
に120〜150℃の範囲で加熱しエステル化の反応を
進行させる。この加熱反応により生じる水とn−ブタノ
ールの共沸組成物は、脱アンモニア缶104 の上方の蒸留
塔114 を経て該蒸留塔114 塔頂の上方の冷却器117 で捕
集され、該冷却器117 の下方の二液相分離缶119 で水相
とブタノール相に分離される。上相成分のn−ブタノー
ル(少量の水を含む)は配管121 を通じて蒸留塔114 上
部に還流され、下相成分の水(少量のn−ブタノールお
よびアンモニアを含む)は随時配管122 を通じて抜き出
され水回収槽に回収される。また蒸留塔114 を通過した
アンモニアガスは、冷却器117 では捕集されず、さらに
配管120 を経て氷冷水式のアンモニア吸収器によって捕
集される。
済み液(エステル、塩などを含む全乳酸成分)は、配管
109 を通じてエステル化促進缶105 に送り込まれる。こ
れに鉱酸貯蔵槽より配管125 を通じて濃硫酸を乳酸に対
して通常、0.05〜0.2倍モルの範囲で添加して反
応液とし、該エステル化促進缶105 中に備えられた撹拌
翼による撹拌下に120〜130℃の範囲で加熱を続け
てエステル化の促進を行う。この加熱反応により生じる
水とn−ブタノールの共沸組成物は、該エステル化促進
缶105 の上方の蒸留塔123 を経て該蒸留塔123 塔頂の上
方の冷却器126で捕集され、該冷却器126 の下方の二液
相分離缶128 で水相とブタノール相に分離される。上相
成分のn−ブタノール(少量の水を含む)は配管131 を
通じて蒸留塔123 上部に還流され、下相成分の水(少量
のn−ブタノールを含む)は随時配管132 を通じて抜き
出され水回収槽に回収される。また極微量のアンモニア
ガスは、冷却器126 では捕集されず、排気筒130 より大
気中に放出される。
応済み液は、配管110 を通じてフラッシュ蒸留器106 に
送り込まれる。続いて該フラッシュ蒸留器106 内を10
0〜150℃で10〜100torrで該反応済み液を
平行状態に保って液相と気相に分離した後、液相成分の
酸性硫安など他の残分は配管134 を通じて残査回収槽に
回収し、気相成分の乳酸ブチルおよびn−ブタノールは
配管133 を通じて乳酸ブチル回収塔に捕集することによ
り、所望の乳酸ブチルを得るものである。また、上記液
相成分の酸性硫安などの固形成分は、配管110 の経路上
に固形分を分離できる濾過器などを設置し、フラッシュ
蒸留器106 に送り込む前に除去することもある。
よびグルコースの定量はすべて高速液体クロマトグラフ
ィー(示差屈折率検出器)により行った。同様に反応液
中の乳酸ブチルおよびジブチルエーテルの分析はガスク
ロマトグラフィーでおこない、アンモニアの分析は高速
液体クロマトグラフィー(蛍光検出器)でおこなった。
に水道水を加えて1リットルとした発酵培地組成をジャ
ーファーメンターに仕込み121℃で15分間滅菌し、
あらかじめ前培養したラクトバシラス カセイ 亜種
ラムノサス(Lactobacillus casei subsp. rhamnosus)I
FO 3863の菌体40mlを接種して、42℃に保
ち、少量の窒素を流しつつ50rpmで撹拌しながら1
0モル%アンモニア水でPH6.0にコントロールし
た。
する乳酸の収率は96.2%であった。
を丸底フラスコに移し、常圧下で煮沸脱水して乳酸濃度
62.0%まで濃縮し、溜出する水(一部遊離するアン
モニアを含む)を捕集し、捕集した水からは煮沸により
アンモニアを完全に除去し、アンモニアは別に用意され
た捕集用の水に冷却下に吸収した。捕集水の量は822
g、アンモニアの捕集量は0.135モルであった。
図を示す。
バス202 のオイル浴中に攪拌翼を備えてなる反応器203
が設置され、該反応器203 には蒸留塔204 が配管205 に
より連結され、該蒸留塔204 は、冷却器206 および二相
分離器207 に二股配管208 により連結されている。ま
た、冷却器206 は、アンモニア吸収器(図示せず)に配
管209 で連結されている。また、二相分離器207 は、該
二相分離器207 の上相成分を還流すべく配管210 により
二股配管208 に連結され、該二相分離器207 の下相成分
を回収すべく水回収槽(図示せず)に配管211 で連結さ
れている。
用いて上記発酵培地の濃縮操作により乳酸濃度62.
0%まで濃縮された濃縮液によりエステル化反応を行い
つつ脱アンモニアを行った。
1.02モル)およびn−ブタノール2.55(乳酸に
対して2.5倍モル)を加えて反応液とし、該反応器20
3 中に備えられた撹拌翼による撹拌下に加熱反応させ
た。この際の加熱温度(オイルバス202 のオイル浴温
度)は、150〜160℃の範囲とした。加熱により、
水と共沸するn−ブタノールは、反応器203 の上方に位
置する蒸留塔204 塔頂の上方の冷却器206 で捕集され、
冷却器206 の下方の二相分離器207 で水相とブタノール
相に分離され、上相成分のブタノール(少量の水を含
む)は配管210 を通じて蒸留塔204 上部の二股配管208
に還流され、下相成分の水(少量のn−ブタノールを含
む)は随時配管211 を通じて抜き出され、水回収槽に回
収された。また蒸発したアンモニアガスは、冷却器206
で捕集されないため、アンモニア吸収器(氷冷水)を用
いて捕集をおこなった。
徐々に上昇し、10時間後に132℃となり、蒸留塔20
4 の塔頂からの水の溜出がほとんど止まったため、反応
を停止させた。反応後の反応器203 内の反応液中には乳
酸ブチル0.784モル、アンモニア0.0612モル
が存在していた。
は、反応液の液面付近に固形物が多く付着していたが、
反応液の液面下部にもやや付着が見られた。
の反応液(エステル、塩などを含む全乳酸として1.0
0モル)に濃硫酸0.08モル、n−ブタノール0.5
モルを添加して、さらに上記回分式による脱アンモニ
アと同じ加熱条件により加熱脱水をつづけてエステル化
の促進を行ったところ、3時間後に蒸留塔204 の塔頂か
ら水はほとんど溜出しなくなったため、反応を停止させ
た。反応後の反応器203 内の反応液中には、細かい固形
物が含まれているが、反応器203の内壁への付着はまっ
たくなくなっていた。該反応液中には乳酸ブチル0.9
87モルが含まれていた。
の後、全乳酸0.96モル)から固形分を濾過して除き
濾液を得た。さらに該固形分をn−ブタノールで洗浄し
た洗液を上記濾液と合わせて乳酸ブチルの蒸留反応液と
した。
の蒸留装置の概略図を示す。
イルバス302 のオイル浴中に攪拌翼を備えてなる蒸留缶
303 が設置され、該蒸留缶303 には冷却器304 が配管30
5 により連結され、該冷却器304 に、受器306 に配管30
7 により連結されている。また、該受器306 は、真空ポ
ンプ(図示せず)にフレキシチューブ308 で接続されて
いる。また、該蒸留缶303 には、上記乳酸ブチルの蒸留
反応液を徐々に供給することができるように配管309 に
より該蒸留反応液貯蔵槽(図示せず)と連結されてい
る。
1 を用いて上記エステル化の反応液より乳酸ブチルの蒸
留を行った。
全体を約20mmHgに減圧すると共に、オイルバス30
2 のオイル浴温度を調整することにより、蒸留缶303 内
の反応液温度を約120℃に保持しつつ、貯蔵槽より蒸
留缶303 中に配管309 を通じて蒸留反応液(n−ブタノ
ールと乳酸ブチル)を徐々に送り込みながら、該反応液
を該蒸留装置301 を用いて流加的に単蒸留した。当該蒸
留操作により該受器306 に捕集される精製乳酸ブチルの
蒸留収量は0.938モルで、蒸留収率は99.0%で
あった。
冷却すると高粘度となったが60℃以上では充分に流動
性があり、蒸留缶303 の内壁への固形分の析出および付
着は全く見られなかった。
ノールの分離および乳酸ブチルの精製は、本実施例で用
いたような通常の蒸留操作により簡単に行えることが確
認できた。
点成分、例えば、乳酸の重合体などは上記のエステル
化の促進工程などへ戻すことにより、該重合体成分が加
熱により分解し反応することで、所望の乳酸エステルの
生成に利用でき、乳酸エステルの収率を向上させること
ができることも確認できた。
略図を示す。
は、マントルヒーター402 上に加水分解缶403 が設置さ
れ、該加水分解缶403 には蒸留塔404 が配管405 により
連結され、該蒸留塔404 は、冷却器406 および二相分離
装置407 に二股配管408 により連結されている。また、
二相分離器407 には、該二相分離器407 の上相成分を回
収すべくブタノール捕集槽(図示せず)と配管409 で連
結され、該二相分離器407 の下相成分を還流すべく配管
410 により加水分解缶403 に連結されている。さらに該
冷却器406 には、大気放出用の排気筒411 が連結されて
いる。
置401 を用いて上記乳酸ブチルの加水分解を行い乳酸の
生成を行った。
水を加水分解缶403 中に加え、これに酸触媒として、強
酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライト200C、オル
ガノ株式会社製)を添加した後、マントルヒーター402
で95〜110℃の範囲で加熱し、加水分解して生成し
たn−ブタノールは、水と共沸して加水分解缶403 の上
方に位置する蒸留塔404 塔頂の上方に位置する冷却器40
6 で捕集され、冷却器406 の下方に位置する二相分離器
407 で水相とn−ブタノール相に分離され、上相成分の
n−ブタノール(少量の水を含む)は随時配管409 を通
じて抜き出され、ブタノール捕集槽に回収された。ま
た、下相成分の水(少量のn−ブタノールを含む)は配
管410 を通じて加水分解缶403 に還流された。n−ブタ
ノールがほとんど加水分解缶403 中になくなった時点
で、該n−ブタノールを完全に溜去するために該二相分
離器407 より水の還流を止めた後、加水分解缶403 中よ
りさらに共沸組成物中の水の量が約20mlとなるまで
該共沸組成物を溜出させ加水分解を止めた。加水分解缶
403 中に得られた乳酸は着色、異臭なく、熱安定性も良
好であった。
し、1時間煮沸後、遠心分離して上澄み液を取り、実施
例1と同様に乳酸発酵を行った。
様にして乳酸65%まで濃縮し、乳酸の2.5倍モルの
n−ブタノールを加えて実施例1の回分式による脱ア
ンモニアと同様にして脱アンモニアを行った。反応器20
3 内の最終温度は131℃であった。反応後の該反応器
203 中に存在する反応液中のアンモニア量は乳酸に対し
て0.064倍モルであり、該反応器203 内の液面付近
に黒い固形物が付着していたが、液面下での付着はわず
かしか見られなかった。
酵培地を、実施例1の発酵培地の濃縮と同様にして乳
酸濃度63.6%まで濃縮した。
ンモニア装置の概略図を示す。
オイルバス502 のオイル浴中に攪拌翼を備えてなる反応
器503 が設置され、該反応器503 には蒸留塔504 が配管
505により連結され、該蒸留塔504 は、冷却器506 およ
び二相分離器507 に二股配管508 により連結されてい
る。また、冷却器506 は、アンモニア吸収器(図示せ
ず)に配管509 で連結されている。また、二相分離器50
7 は、該二相分離器507 の上相成分を還流すべく配管51
0 により二股配管508 に連結され、該二相分離器507 の
下相成分を回収すべく水回収槽(図示せず)に配管511
で連結されている。さらに該反応器503 には上記濃縮液
およびn−ブタノールを連続的に供給することができる
ようにそれぞれ配管512 、513 により該濃縮液およびn
−ブタノールの各貯蔵槽(図示せず)と連結されてい
る。また、該該反応器503 には、上記反応液の液面がほ
ぼ一定の高さを保つように該反応液を連続的に抜き出せ
るように該反応液中にまで達する配管514 が取り付けら
れ、該配管514 の他端は、反応液回収槽(図示せず)に
連結されている(該反応液は、本発明の方法をすべて連
続的に行う場合には、該反応液回収槽を設けることな
く、次工程に送られる)。
式による脱アンモニアの操作を行って得られた反応液3
00mlを仕込んだ後、オイルバス502 のオイル浴温度
を調節して該反応液の温度を約130℃に昇温した。そ
の後、上記乳酸濃度63.6%まで濃縮した濃縮液とn
−ブタノールをそれぞれ全乳酸0.247モル/hr、
n−ブタノール0.520モル/hrで配管512 、513
を通じて連続的に反応器503 に供給することにより、該
反応器203 内の反応液は、加熱により、水と共沸するn
−ブタノールが、反応器503 の上方に位置する蒸留塔50
4 塔頂の上方の冷却器506 で捕集され、冷却器506 の下
方の二相分離器507 で水相とブタノール相に分離され、
上相成分のn−ブタノール(少量の水を含む)は配管51
0 を通じて蒸留塔504 上部の二股配管508 に還流され、
下相成分の水(少量のn−ブタノールを含む)は随時配
管511 を通じて抜き出され、水回収槽に回収された。ま
た微量のアンモニアガスは、冷却器506 で捕集されるこ
となく配管509 を通じてアンモニア吸収器(氷冷水)に
捕集された。さらに、該反応器503 内の反応液の液面が
常に一定となるように配管514 を通じて反応液を抜き出
し反応液回収槽に回収した。10、20および30時間
後に配管514 を通じて抜き出される反応液中のアンモニ
ア量は乳酸に対しそれぞれ順に0.072、0.088
および0.076倍モルであった。
近には固形分がわずかに付着するが、一定量以上には成
長せず、また、液面下には全く付着はなかった。
水がほとんどない状態では、先の実施例1の回分式に
よる脱アンモニアの操作よりも反応器503 の内壁への固
形分の付着がかなり軽減されることが確認された。
発酵を行った。発酵は62時間で終了し、発酵収率は9
7.9%であった。この発酵液を乳酸濃度64%まで濃
縮後、2.5倍モルのn−ブタノールを加えて実施例1
の回分式による脱アンモニアの操作と同様にして脱ア
ンモニアを行った。アンモニアはアンモニア吸収器で氷
冷下に蒸留水に吸収させて捕集した。エステル反応後の
反応器203 内の反応液中に残存するアンモニアは乳酸に
対して0.048倍モルであり、アンモニア吸収器で捕
集されたアンモニアは6.826モルであった。発酵液
濃縮時に回収した水からアンモニアを加熱により除去し
た回収水を実施例1で用いた水道水の替わりとし、脱ア
ンモニア時に捕集した回収アンモニア水を実施例1で用
いた10モル%アンモニア水の替わりに中和剤として用
いて実施例1と同様に1リッターの培地を仕込んで乳酸
発酵を行ったところ、約72時間で発酵が終了し、発酵
収率は98.0%となった。このことから回収水、回収
アンモニア水を再度発酵に使用することによって発酵速
度が若干遅くはなるが、収率には問題なく再利用できる
ことが確認された。
ったところ、3時間で蒸留缶303 内の温度は最終的に1
30.1℃となり、このときジブチルエーテルの生産量
は、仕込みのn−ブタノールに対して0.56%であっ
た。
mHgの減圧下で行ったところ、反応時間10時間、最
終の蒸留缶303 内の温度は101.1℃であり、このと
きジブチルエーテルの生産量は仕込みのn−ブタノール
に対してわずかに0.02%であった。
プリカー20gおよび酵母エキス2gに水道水を加えて
1リットルとした以外は、実施例1と全く同じ条件で発
酵を行った。すなわち、この実施例では、実施例1に比
較して、不純物を多く含むコーンスチープリカーを半分
に減らしているため、発酵終了液中の乳酸に対する不純
物の量が少なくなっている。
する乳酸の収率は96.1%であった。以下、実施例1
と同様に、回分式で濃縮し、脱アンモニアし、エステル
化の促進を行った。
の仕込みで行い、反応後の反応液中には乳酸ブチル0.
722モル、アンモニア0.0653モルが存在してい
た。
7モルの仕込みに対して、反応後の反応液中には、乳酸
ブチル0.949モルが含まれていた。
後で固形分を濾過して除去しているが、この実施例で
は、発酵培地の組成が異なり、不純物が少ないために、
固形分を含んだ液を直接蒸留した。
作で行った。乳酸ブチルの蒸留では、乳酸換算で0.9
2モルのエステル化促進終了液に対して、乳酸ブチルの
蒸留終了は0.888モルで、蒸留収率は98.7%で
あった。
も充分な流動性があり、内壁への固形分の析出および付
着は全く見られなかった。
った。
4モル)、n−ブタノール272.3g(3.672モ
ル)を図2の反応器203 に仕込み、撹拌しつつ、濃硫酸
66.83g(0.667モル)を徐々に添加し、pH
1.0とした後、加熱脱水しつつ、エステル化を進め
た。3時間で液温は132℃となり、反応液中には乳酸
ブチル1.137モルが生成していた。
分(主に硫安)をn−ブタノールで洗浄後、乾燥したと
ころ、乾燥重量は83.96g(乳酸1に対して重量比
0.802)であった。
液(乳酸換算1.03モル)を、実施例1の乳酸ブチル
の蒸留と同時に、図3の蒸留装置により蒸留し、0.9
12モルの乳酸ブチルを得た。乳酸ブチルの蒸留収率は
98.2%であった。
流動性を保っていたが、原料送りを停止すると、撹拌が
困難な程度の粘性を示し、蒸留缶303 内壁への付着が見
られた。
方法により、炭素数が4または5であるアルコールを使
用することにより、エステル化の時に発生する水とアル
コールの混合蒸気を冷却して得られる溜出液が水相とア
ルコール相の二層に分離して、しかも相互溶解度が充分
に低いため、アルコール相をそのまま反応部に効率的に
還流できること、および生成する乳酸エステルが通常の
蒸留により簡単に精製できることから、工業的に有利と
なる。
を加えてエステル化したのみでは乳酸エステルの収率が
低いため、硫酸または塩酸などの鉱酸を添加してエステ
ル化を進めることが可能であり、工業的に満足できる収
率を達成することができる。
下に挙げる特有の効果を奏するものである。
酸を遊離させ、分離して粗製乳酸とする工程を必要とし
ない。
モニアの大部分を分離回収でき、発酵に再利用できる。
来法に比較して大幅に減少させることができる。
ステル化が進むが、上記のように溜出分離したアルコー
ルを反応系に還流することによって反応系をアルコール
過剰に保ちエステル化反応とアンモニアの回収を促進す
ることが容易である。
を進めれば、高収率で乳酸エステルが生成し、蒸留する
ことにより培地の成分との分離ができ、高度に精製され
た乳酸エステルを簡単な装置で得ることが可能である。
用する方法、膜分離などによる培地の前処理で、あらか
じめ固形分を除去する方法、発酵中に膜分離によって培
地と菌体を分離して発酵する方法、あるいは発酵後に菌
体、その他の固形分を除去するなどの方法によって、エ
ステル化促進工程内のエステル化反応部までにおいて発
生する硫安または酸性硫安、その他の沈澱物の分離をせ
ずに直接蒸留することが可能である。
テルおよび余剰のアルコールを蒸留分離する際に酸性硫
安などの液相成分の残分は、その一部をエステル化促進
工程内のエステル化反応部にリサイクルすることも可能
であり、これにより、さらに乳酸エステルの収率向上が
可能である。
エステルを加水分解して容易に高純度の乳酸が得られ
る。
様として、発酵により得られた乳酸アンモニウムの濃縮
液にn−ブタノールを添加した場合の乳酸ブチルの製造
方法に用いた乳酸ブチルの製造装置を示す概略図であ
る。
示す概略図である。
離装置を示す概略図である。
解装置を示す概略図である。
装置を示す概略図である。
3 …濃縮器、 104 …脱アンモニア
缶、105 …エステル化促進缶、 106 …フラッ
シュ蒸留器、107 〜113,115,116,118,120 〜122,124,12
5,127,129,131,132,205,209 〜211,305,307,309,405,40
9,410,505,509 〜514 …配管、114,123,204,404,504 …
蒸留塔、 117,126,206,304,406,506 …冷却器、119,
128 …二液相分離缶、 130,411 …気放出用の
排気筒、201 …脱アンモニア装置、 202,302,
502 …オイルバス、203,503 …反応器、
207,407,507 …二相分離器、208,408,508 …二股配
管、 301 …乳酸ブチルの蒸留装置、303 …蒸
留缶、 306 …受器、308 …フレキ
シチューブ、 401 …乳酸ブチルの加水分解装
置、402 …マントルヒーター、 403 …加水分
解缶、501 …連続式脱アンモニア装置。
Claims (4)
- 【請求項1】 微生物による乳酸発酵を含むプロセスに
おいて、(1)乳酸発酵時の培地のpH調整をアンモニ
アによって行い、(2)該発酵により得られる乳酸アン
モニウムの溶液、該乳酸アンモニウムの濃縮液およびそ
れらから発酵に用いた微生物を含む固形分を除去した液
よりなる群から選ばれた少なくとも1種の液に炭素数が
4または5であるアルコールを添加し、加熱することに
より脱水および乳酸と該アルコールのエステル化反応を
行わしめると同時にアンモニアを遊離、回収し、(3)
(2)のエステル化反応によって得られる溶液に鉱酸を
添加して酸性下に加熱、脱水を行い、該乳酸と該アルコ
ールのエステル化を促進、完了させることを特徴とする
乳酸エステルの製造方法。 - 【請求項2】 前記アルコールの添加量が、乳酸に対し
て1〜10倍モルである請求項1に記載の乳酸エステル
の製造方法。 - 【請求項3】 前記アルコールが、n−ブタノールであ
る請求項1または2に記載の乳酸エステルの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
の方法によって製造した乳酸エステルを加水分解する乳
酸の製造方法。
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