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JP3500697B2 - 自動車tv帯受信用リアガラスアンテナ - Google Patents

自動車tv帯受信用リアガラスアンテナ

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Publication number
JP3500697B2
JP3500697B2 JP10872094A JP10872094A JP3500697B2 JP 3500697 B2 JP3500697 B2 JP 3500697B2 JP 10872094 A JP10872094 A JP 10872094A JP 10872094 A JP10872094 A JP 10872094A JP 3500697 B2 JP3500697 B2 JP 3500697B2
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JP
Japan
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antenna conductor
antenna
television
broadcasting
defogger
Prior art date
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JP10872094A
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Inventor
剛資 山本
健一 石井
耕司 田畑
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラジオ放送及びテレビ放
送を最適に受信でき、特にテレビ放送帯全域に亘り、受
信感度特性がフラットになり、かつ、混変調を生じない
自動車TV帯受信用リアガラスアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】図5に示すとおり、従来のガラスアンテ
ナでは自動車リア窓のガラス板71に、通常、ヒーター
線HとバスバーB1、B2、B3とからなるデフォッガ
ーが設けられ、ヒーター線Hと干渉しないように、リア
窓のガラス板71の上部余白部と下部余白部にFM放送
波受信用のダイバーシティ受信に使用するアンテナ導体
A4、アンテナ導体61及びアンテナ導体62設けら
れている。ガラス板71のデフォッガーより上部の余白
部に設けられたアンテナ導体A4はAM放送波受信用と
しても共用されている。
【0003】さらに、テレビ放送受信用ガラスアンテナ
としては、デフォッガーがアンテナとなるようにデフォ
ッガーの左右に設けられたバスバーB1、B2、B3上
のいずれかにテレビ放送受信用の給電点を複数個設け
て、このデフォッガーが主にVHFLow帯(90MH
z〜110MHz)を受信し、さらに、デフォッガーの
下部余白ガラス板面に設けられたテレビ放送受信用のア
ンテナ導体61、62は主にVHFHigh帯(170
MHz〜220MHz)を受信するものが提案されてい
る。
【0004】この従来例では、アンテナ導体62はデフ
ォッガーと接続させていない。なお、図5において、ア
ンテナ導体63はFM放送受信用のものであり、80、
81、82、83、84、85は同軸ケーブル、90、
91、92、93、94、95は直流成分カット用のコ
ンデンサーである。
【0005】同軸ケーブル80、81、82、84はテ
レビ放送受信用のものであり、同軸ケーブル83、85
はFM放送受信用のものである。同軸ケーブル80、8
1は図5の左側より1つに束ねて配線を引き回し、同軸
ケーブル82、83、84、85は図5の右側より1つ
に束ねて配線を引き回している。そのため、この従来例
では混変調が生じ、音声が歪むことがあった。
【0006】また、従来例では、デフォッガーに励起さ
れた放送波の高周波電流が接地に漏れることを阻止する
ために、一のバスバーとバッテリーの正極との間及び他
のバスバーと接地との間にチョークコイル150を直列
に挿入接続している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のガラスアンテナではVHFHigh帯はVHFLo
w帯に比べ、受信感度が不足する。この欠点を解消しよ
うとしても、VHFLow帯の帯域幅が20MHzであ
るのに比べて、VHFHigh帯の帯域幅は50MHz
と広いので、VHF帯全域の受信感度を向上させ、か
つ、フラットにすることは困難であった。さらに、同軸
ケーブル82、83、84、85は図5の右側より配線
を引き回しているため、同軸ケーブル83、85のラジ
オ放送信号と同軸ケーブル82、84のテレビ放送信号
が互いに干渉し合い、混変調を生じるという欠点があっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決すべくなされたものであり、自動車のリア窓のガラス
板に、ヒーター線とヒーター線に電するようにガラス
板の左右に設けられるバスバーとを有する通電加熱式の
デフォッガーと、デフォッガーとの間で直流電流の送受
は行われないが高周波電流の送受は行われるように所定
間隔をおいて近接させて容量結合させた所定パターンの
ラジオ放送用アンテナ導体と、複数のテレビ放送用アン
テナ導体とを設け、一のバスバーとバッテリーとの間及
他のバスバーと接地との間にチョークコイルを挿入接
続した自動車TV帯受信用リアガラスアンテナにおい
て、テレビ放送用アンテナ導体の少なくとも1つは、ラ
ジオ放送用アンテナ導体と容量結合され、さらにテレビ
放送用アンテナ導体の少なくとも1つは、デフォッガー
と電気的に接続し、バスバーからテレビ放送用の給電を
1つ又は複数行い、テレビ放送用アンテナ導体の給電点
リア窓のガラス板の左右のうちの片側に設けられ、テ
レビ放送用の給電はテレビ放送用アンテナ導体の給電点
が存在する側のバスバーから行い、ラジオ放送用アンテ
ナ導体の給電点についてはリア窓のガラス板の左右の
ちテレビ放送用アンテナ導体の給電点が設けられている
側とは反対側に設けられていることを特徴とする自動車
TV帯受信用リアガラスアンテナを提供する。
【0009】また、本発明はテレビ放送用アンテナ導体
が主エレメントと主エレメントに付設された副エレメン
トとからなり、主エレメントはラジオ放送用アンテナ導
体と容量結合されている上記自動車TV帯受信用リアガ
ラスアンテナを提供する。
【0010】すなわち、従来例ではガラス板のデフォッ
ガーより上部の余白部にラジオ放送用アンテナ導体が設
けられているので、テレビ放送用アンテナ導体は下部余
白部に配設されていた。しかし、本発明におけるテレビ
放送用アンテナ導体の一部又は全部は、デフォッガーよ
り上部の余白部ガラス板に配設され、主エレメント及び
必要に応じて設けられる副エレメントとからなる。
【0011】ラジオ放送用アンテナ導体がガラス板のデ
フォッガーより下部の余白部に設けられている場合に
は、本発明におけるテレビ放送用アンテナ導体の一部又
は全部は、デフォッガーより下部の余白部ガラス板に配
設される。すなわち、本発明におけるテレビ放送用アン
テナ導体の一部又は全部は、ラジオ放送用アンテナ導体
が配設される側の余白部ガラス板に配設される。
【0012】本発明ではテレビ放送用アンテナ導体はラ
ジオ放送用アンテナ導体と容量結合されることが必要で
ある。この容量結合は、テレビ放送用アンテナ導体の有
する主エレメントとラジオ放送用アンテナ導体とを近接
させることにより(テレビ放送用アンテナ導体が副エレ
メントを有する場合には主エレメント及び副エレメント
の少なくとも一方とラジオ放送用アンテナ導体とを近接
させることにより)なされる。この容量結合により、ラ
ジオ放送用アンテナ導体に誘起されたテレビ放送波の高
周波電流を利用できる。
【0013】また、本発明ではバスバーからテレビ放送
用の給電を1つ又は複数行い、テレビ放送用アンテナ導
体の給電点を後部窓のガラス板の左右の片側に設け、テ
レビ放送用の給電についてはテレビ放送用アンテナ導体
の給電点が存在するバスバーから行い、ラジオ放送用ア
ンテナ導体の給電点については後部窓のガラス板の左右
のうちテレビ放送用アンテナ導体の給電点が設けられて
いる反対側に設けられていることを必要とする。複数の
テレビ放送信号同士を後部窓のガラス板の左右の同じ側
から引き出すことによって、テレビ放送信号とラジオ放
送信号とが互いに干渉し合い、混変調を生じるのを防止
するためである。
【0014】主エレメント長はVHFHigh帯波の1
/4波長×0.64(ガラス短縮率)である280mm
〜220mmにほぼ相当することが好ましいはずである
が、デフォッガー等が有する浮遊容量等のため、誤差が
生じ、実際には、1/4波長×0.64×誤差(0.8
〜2.0)である560mm〜176mmの範囲が好ま
しい範囲となる。主エレメント長を、上述した寸法調整
により、VHFHigh帯のほぼ中心周波数200MH
zを最も受信しやすい寸法にするのが好ましい。主エレ
メントとラジオ放送用アンテナ導体との容量結合につい
ては、通常、両者が0.2mm〜30mmの間隔で近接
することによってなされる。
【0015】副エレメントは必要に応じ主エレメントに
付設され、付設する場合には主エレメントと一部におい
て接続され、通常、T字又はL字状の形状となる。ま
た、主エレメントと副エレメントとでコの字状又はルー
プ形状を構成してもよい。副エレメントは受信感度特性
をフラットにし、広帯域化に寄与する作用がある。
【0016】また、主エレメントと副エレメントの距離
を適宜寸法調整することによって広帯域化を図ることが
できる。なお、副エレメントと主エレメントとの間隔は
5mm〜100mm程度が好ましい。
【0017】主エレメントのみでも所望の周波数帯にお
いて良好な受信感度となることもあるが、通常、所望の
周波数帯の高低両サイドの周波数は受信感度不足の傾向
となる。そこで、副エレメントを主エレメントにある程
度の間隔をおいて付設することにより、受信感度特性の
ムラをなくし、広帯域化が可能となる。
【0018】テレビ放送用アンテナ導体は、デフォッガ
ーに接続され、デフォッガーに誘起したテレビ放送波の
高周波電流を利用するようにしている。すなわち、テレ
ビ放送用アンテナ導体は、ラジオ放送用アンテナ導体と
デフォッガーの両方に誘起したテレビ放送波の高周波電
流を利用している。テレビ放送用アンテナ導体とデフォ
ッガーとの接続手段については、接続導体によって直接
接続することが受信感度向上の点で望ましいが、容量結
合であっても使用できる。
【0019】テレビ放送用アンテナ導体とデフォッガー
との接続又は容量結合の位置については、特に限定され
ず、バスバーの上部下部又はヒーター線とテ
レビ放送用アンテナ導体とを接続又は容量結合てもよ
い。例えば、ガラス板のデフォッガーより上部の余白部
にラジオ放送用アンテナ導体が設けられている場合、
接続又は容量結合の位置がバスバーの中部又
は最上線以外のヒーター線であれば、テレビ放送用アン
テナ導体はラジオ放送用アンテナ導体近傍まで延設され
るため、ガラス板の面積が小さいものでもテレビ放送用
アンテナ導体の実長を長くできる。
【0020】また、ガラス板のデフォッガーより下部の
余白部にラジオ放送用アンテナ導体が設けられている場
合、上記接続又は容量結合の位置がバスバーの中
部又は最下線以外のヒーター線であれば、テレビ放送
用アンテナ導体はラジオ放送用アンテナ導体近傍まで延
設されるため、ガラス板の面積が小さいものでもテレビ
放送用アンテナ導体の実長を長くできる。
【0021】本発明では、デフォッガーをアンテナとし
て利用しているので、デフォッガーに励起された放送波
の高周波電流が接地に漏れることを阻止する必要があ
り、そのために、一のバスバーとバッテリーの正極との
間及び他のバスバーと接地との間、の少なくとも一方に
チョークコイルを直列に挿入接続する必要がある。
【0022】テレビ放送用アンテナ導体をデフォッガー
より上部余白部ガラス板に配設することにより、デフ
ォッガーより下部余白部ガラス板に、例えば電話用ガ
ラスアンテナ、GPSガラスアンテナ等の他のガラスア
ンテナを配設できる。
【0023】また、本発明において、デフォッガーをテ
レビ放送用アンテナ導体の1つに含めれば、テレビ放送
用アンテナ導体は2つ以上設けていることになるので、
通常、受信信号の強い方のテレビ放送用アンテナ導体を
利用するダイバーシティ受信が採用される。
【0024】
【作用】本発明では、主エレメントをラジオ放送用アン
テナ導体に近接させて容量結合させ、ラジオ放送用アン
テナ導体に誘起されたテレビ放送波の高周波電流を利用
するため、VHFHigh帯の受信感度が向上する。さ
らには、副エレメントを付設する場合には、副エレメン
トの広帯域化の作用によって、VHFHigh帯の受信
感度の向上が促進される。
【0025】VHFLow帯の受信感度の向上促進は、
テレビ放送用アンテナ導体をデフォッガーに接続し、デ
フォッガーに誘起したテレビ放送波の高周波電流を利用
することによりなされる。なぜならば、通常、デフォッ
ガーの横幅は500mm〜2000mmの範囲内であ
り、かかる範囲はVHFLow帯の1/4波長×ガラス
短縮率0.64×誤差(0.8〜2.0)=1060m
m〜352mmの範囲と重複しているからである。
【0026】また、本発明では、複数のテレビ放送信号
同士をリア窓のガラス板の左右のうちの同じ側から引き
出すことによって、テレビ放送信号とラジオ放送信号と
が互いに干渉し合い、混変調を生じるのを防止してい
る。
【0027】
【実施例】(実施例1) 図1に実施例1を示す。図1において、1は自動車リア
窓のガラス板、21はFMとAM共用のラジオ放送用ア
ンテナ導体、22はラジオ放送用アンテナ導体21のエ
レメント、23はラジオ放送用アンテナ導体21のエレ
メント、24はラジオ放送用アンテナ導体21の給電
点、34、41はテレビ放送用アンテナ導体、42は主
エレメント、44はテレビ放送用アンテナ導体41の給
電点、45は主エレメント42と副エレメント43との
分岐点、46は接続導体、B1、B2、B3はバスバ
ー、31はFM放送用アンテナ導体、Hはヒーター線、
100、101、102、103、104、105は同
軸ケーブル、110、111、112、113、11
4、115は直流成分カット用のコンデンサー、13
1、134は給電点、150はチョークコイルである。
なお、実施例1においては、副エレメント43は設けな
かった。
【0028】実施例1においては、自動車リア窓のガラ
ス板1の中央付近に防曇用のデフォッガーを構成するヒ
ーター線H(横方向の寸法は実長1240mm)が配設
されており、デフォッガーのガラス板1の上部余白部表
面と下部余白部表面には導電ペースト(実施例1では銀
ペースト)によって焼き付け印刷した線幅0.7mmの
所定パターンの複数のアンテナ導体が配設されている。
【0029】実施例1に示すラジオ放送用アンテナ導体
21とFM放送用アンテナ導体31とは、ラジオ用のダ
イバーシティ受信に使用される。
【0030】実施例1においては、ラジオ放送用アンテ
ナ導体21とFM放送用アンテナ導体31とは別に、ラ
ジオ放送用アンテナ導体21とデフォッガーとの間付近
にテレビ放送用アンテナ導体41を配設した。エレメン
ト23はヒーター線Hに近接して容量結合しており、デ
フォッガーに誘起したラジオ放送の高周波電流を利用し
ている。
【0031】テレビ放送用アンテナ導体41は主エレメ
ント42を有する。主エレメント42はラジオ放送用ア
ンテナ導体21の左右横方向に延びるエレメント22に
距離10mmで近接し、ラジオ放送用アンテナ導体21
に誘起した高周波電流を容量結合を利用してテレビ放送
用アンテナ導体41の給電点44に誘導している。
【0032】前述した如く、主エレメント42長を56
0mm〜176mmの範囲に適宜寸法調整を行うことに
よってVHFHigh帯域の受信感度を向上させること
ができる。実施例1においての主エレメント42長(給
電点44の右端から先端までの距離)は適宜寸法調整を
行った結果400mmとした。
【0033】実施例1では給電点44とバスバーB1と
を線幅0.7mmの接続導体46で図1に示すような態
様で接続し、VHFHigh帯のみならず、VHFLo
w帯の受信感度向上をも図った。
【0034】図4に実施例1におけるテレビ放送用アン
テナ導体41及び従来のテレビ放送用アンテナ導体61
の受信感度特性を示す。図4からわかるようにVHFH
igh帯において、実施例1のテレビ放送用アンテナ導
体41は、図5に示す従来例のテレビ放送用アンテナ導
体61と比較してフラットな受信感度特性を示す。
【0035】また、実施例1では、同軸ケーブル10
0、101、102、103は1つに束ねて配線し、同
軸ケーブル104、105も1つに束ねて配線した。そ
のため混変調は全く生じなかった。
【0036】VHFLow帯の受信感度特性について
は、実施例1のテレビ放送用アンテナ導体41は、図5
に示す従来のテレビ放送用アンテナ導体61とほぼ同様
の特性を示し、45dBμV±3dBμVの範囲の受信
感度となった
【0037】(実施例2) 実施例1と同様のテレビ放送用アンテナ導体の主エレメ
ント42に副エレメント43(破線で示す)を付設し、
図1に示す自動車TV帯受信用リアガラスアンテナを作
成した。
【0038】主エレメント42と副エレメント43との
分岐点45の位置は、給電点44の右端から主エレメン
ト42上で0〜100mm程度が好ましい。実施例2で
は20mmとした。
【0039】副エレメント43と主エレメント42との
間隔は、実施例2では25mmとした。副エレメント4
3長(分岐点45から副エレメント43の先端までの導
体の長さ)は適宜寸法調整を行った結果405mmとし
た。
【0040】受信感度特性は図4の線のようになっ
た。また、実施例1同様混変調は全く生じなかった。
【0041】(実施例3) 図2に実施例3を示す。図2において、図1と同じ名称
の部分は同じ番号等を使用している。
【0042】実施例3では、主エレメント42と副エレ
メント43とでループ形状を構成している点と、接続導
体46の位置が副エレメント43とヒーター線との間に
設けられている点とFM放送用アンテナ導体31の形状
のみが実施例1、2と相違する。
【0043】主エレメント42と副エレメント43とで
構成されるループ形状の導体長(給電点44の右端から
分岐点45までの長さを含まない)は、810mmとし
た。その他の部分の寸法は実施例1と同様とした。受信
感度特性は実施例2とほぼ同様であった。また、実施例
1同様混変調は全く生じなかった。
【0044】(実施例4) 図3に実施例4を示す。図3において、図1と同じ名称
の部分は同じ番号等を使用している。
【0045】実施例4では、テレビ放送用アンテナ導体
41をガラス板1のラジオ放送用アンテナ導体21より
上部の余白部に配設した。
【0046】分岐点45の位置は、給電点44の上端か
ら主エレメント42上で、分岐点45から横方向に延び
る主エレメント42の一部が、ラジオ放送用アンテナ導
体21に接触しないような任意の位置とすることができ
る。主エレメント42の横方向の部分とラジオ放送用ア
ンテナ導体21との上下距離は10mmとして、両者を
容量結合させた。実施例4において、主エレメント42
長(給電点44の上端から先端までの導体長)は適宜寸
法調整を行った結果500mmとした。
【0047】分岐点45の位置は、給電点44の上端か
ら主エレメント42上で100mmとした。副エレメン
ト43と主エレメント42との間隔は、実施例4では2
5mmとした。副エレメント43長(分岐点45から副
エレメント43の先端までの長さ)は適宜寸法調整を行
った結果250mmとした。
【0048】その他の部分の寸法等の仕様は実施例3と
同様とした。受信感度特性は実施例2とほぼ同様であっ
た。また、実施例1同様混変調は全く生じなかった。
【0049】(実施例5) 図6に実施例5を示す。図6において、図1と同じ名称
の部分は同じ番号等を使用している。
【0050】また、実施例5では、同軸ケーブル10
0、101、102は1つに束ねて配線し、同軸ケーブ
ル104、105も1つに束ねて配線した。そのため混
変調は全く生じなかった。実施例5では、テレビ放送用
アンテナ導体41はバスバーB1の下部に接続された給
電点44に接続し、テレビ放送用アンテナ導体41の一
部をガラス板1のデフォツガーより上部の余白部に配設
した。
【0051】このような構成により、ガラス板1の面積
が狭い場合であっても、テレビ放送用アンテナ導体41
の実長を長くできる。
【0052】(実施例6) 図7に実施例6を示す。図7において、図6と同じ名称
の部分は同じ番号等を使用している。
【0053】実施例6では、テレビ放送用アンテナ導体
41が主エレメント42及び副エレメント43からな
り、かつ、主エレメント42及び副エレメント43がラ
ジオ放送用アンテナ導体21の下側に配設され、その他
の仕様については実施例5と同1である。
【0054】実施例5〜6では、図4に記載された従来
例より数dB、VHFHigh帯及びVHFLow帯の
受信感度が向上し、混変調は全く生じなかった。
【0055】なお、実施例8の変更例として主エレメン
ト42及び副エレメント43をガラス板1のラジオ放送
用アンテナ導体21より上部の余白部に配設してもよ
い。
【0056】本発明は、図1〜図3、図6〜図7に示す
形状等の仕様に限定されず、例えば、バスバーB1が右
側に配され、バスバーB2、B3が左側に配されてもよ
い。また、図1〜図3、図6〜図7では、デフォッガー
がバスバーB1、B2、B3の3つのバスバーを有する
いわゆるコの字状のものであるが、これに限定されず、
2つのバスバーを有するいわゆるハの字状のデフォッガ
ーであってもよい。
【0057】
【発明の効果】本発明では、テレビ放送用アンテナ導体
をラジオ放送用アンテナ導体に近接させて容量結合さ
せ、ラジオ放送用アンテナ導体に誘起されたテレビ放送
波の高周波電流を利用し、かつ、テレビ放送用アンテナ
導体をデフォッガーに接続するため、テレビ放送用アン
テナ導体は、ラジオ放送用アンテナ導体とデフォッガー
の両方に誘起したテレビ放送波の高周波電流を利用して
いる。したがって、VHFLow帯の受信感度を向上さ
せるのみならず、VHFHigh帯の受信感度を向上さ
せることができる。さらには、副エレメントを主エレメ
ントに付設した場合には、副エレメントの広帯域化の作
用によって、VHFHigh帯の受信感度の向上が促進
される。
【0058】VHFLow帯の受信感度の向上促進につ
いては、テレビ放送用アンテナ導体をデフォッガーに接
続し、デフォッガーに誘起したテレビ放送波の高周波電
流を利用することによりなされている。このように、本
発明ではテレビ放送帯全域をフラットな受信感度で受信
できる。
【0059】また、本発明では、複数のテレビ放送信号
同士をリア窓のガラス板の左右の同じ側から引き出して
いるため、テレビ放送信号とラジオ放送信号とが互いに
干渉し合うことがなく、混変調が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1又は実施例2の正面図
【図2】実施例3の正面図
【図3】実施例4の正面図
【図4】従来例、実施例1、実施例2におけるテレビ放
送用アンテナ導体の受信感度特性図
【図5】従来例の正面図
【図6】実施例5の正面図
【図7】実施例6の正面図
【符号の説明】
1:自動車リア窓のガラス板 21:FMとAM共用のラジオ放送用アンテナ導体 22:ラジオ放送用アンテナ導体21のエレメント 23:ラジオ放送用アンテナ導体21のエレメント 41:テレビ放送用アンテナ導体 42:主エレメント 43:副エレメント 44:テレビ放送用アンテナ導体41の給電点 45:主エレメント42と副エレメント43との分岐点 46:接続導体 B1、B2、B3:バスバー 31:FM放送用アンテナ導体 H:ヒーター線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−164229(JP,A) 実開 昭63−149612(JP,U) 実開 昭63−147006(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 1/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車のリア窓のガラス板に、ヒーター線
    とヒーター線に電するようにガラス板の左右に設けら
    れるバスバーとを有する通電加熱式のデフォッガーと、
    デフォッガーとの間で直流電流の送受は行われないが高
    周波電流の送受は行われるように所定間隔をおいて近接
    させて容量結合させた所定パターンのラジオ放送用アン
    テナ導体と、複数のテレビ放送用アンテナ導体とを設
    け、一のバスバーとバッテリーとの間及び他のバスバー
    と接地との間にチョークコイルを挿入接続した自動車T
    V帯受信用リアガラスアンテナにおいて、 テレビ放送用アンテナ導体の少なくとも1つは、ラジオ
    放送用アンテナ導体と容量結合され、さらにテレビ放送
    用アンテナ導体の少なくとも1つは、デフォッガーと電
    気的に接続し、 バスバーからテレビ放送用の給電を1つ又は複数行い、
    テレビ放送用アンテナ導体の給電点リア窓のガラス板
    の左右のうちの片側に設けられ、テレビ放送用の給電は
    テレビ放送用アンテナ導体の給電点が存在する側のバス
    バーから行い、 ラジオ放送用アンテナ導体の給電点についてはリア窓の
    ガラス板の左右のうちテレビ放送用アンテナ導体の給電
    点が設けられている側とは反対側に設けられていること
    を特徴とする自動車TV帯受信用リアガラスアンテナ。
  2. 【請求項2】テレビ放送用アンテナ導体が主エレメント
    と主エレメントに付設された副エレメントとからなり、
    主エレメントはラジオ放送用アンテナ導体と容量結合さ
    れている請求項1に記載の自動車TV帯受信用リアガラ
    スアンテナ。
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