JP3593665B2 - 2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、エンジンの回転速度に対応して排気タイミングを可変できる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2サイクルエンジンにおいて、シリンダの内周壁にピストンによって開閉される排気口及び掃気口を形成し、この排気口の上部を低速時あるいは/及び低負荷時、閉方向に回動させるとともに、高速時あるいは/及び高負荷時、開方向に回動させる回転制御弁を設けて、全回転域にわたって高い出力を得ようとするものがある。
【0003】
その一例を示すと、特公昭63−30485号公報に開示されるように、回転制御弁に板状バルブを設けたものがあり、この板状バルブの先端縁をシリンダ内面と略同一の曲率半径にし、バルブ開放時におけるバルブ底面を排気通路の上縁と略面位置とし、高速運転時におけるバルブ開放時に排気通路内に流通抵抗を生じさせるものをなくし、排気の排出を円滑にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、高速運転時におけるバルブ開放時に排気通路内に流通抵抗を生じさせるものをなくすことで、排気の排出が円滑になっているが、バルブ閉鎖時の低速時の有効排気ポートの形状が中央高形状となり、低速時あるいは/及び低負荷時の排気の排出を円滑にすることができないという問題がある。
【0005】
この発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、低速時あるいは/及び低負荷時の排気の排出を円滑にし、安定した出力を得ることができる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、シリンダの内周壁にピストンによって開閉される排気口及び掃気口を形成し、この排気口の上部を低速時あるいは/及び低負荷時、閉方向に回動させるとともに、高速時あるいは/及び高負荷時、開方向に回動させる回転制御弁を設けてなる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置において、前記回転制御弁の胴部表面を中央部で、シリンダ内周面と略同一となるようにし、両側部において、シリンダ内周面より離間するようにし、且つ前記回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方前記回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるように構成したことを特徴としている。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、シリンダの内周壁にピストンによって開閉される排気口及び掃気口を形成し、この排気口の上部を低速時あるいは/及び低負荷時、閉方向に回動させるとともに、高速時あるいは/及び高負荷時、開方向に回動させる回転制御弁を設けてなる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置において、前記回転制御弁の胴部表面または回転制御弁に設けた板状バルブの先端縁をシリンダ内周面と略同一の曲率半径を有するようにし、且つ前記回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方前記回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるように構成したことを特徴としている。
【0008】
【作用】
請求項1記載の発明では、回転制御弁の胴部表面を中央部で、シリンダ内周面と略同一となるようにし、両側部において、シリンダ内周面より離間するようにし、且つ回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるようにし、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができる。
【0009】
請求項2記載の発明では、回転制御弁の胴部表面または回転制御弁に設けた板状バルブの先端縁をシリンダ内周面と略同一の曲率半径を有するようにし、且つ回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるようにし、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができる。
【0010】
【実施例】
以下、この発明の2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1乃至図9は2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置の第1実施例を示し、図1は2サイクルエンジンの縦断面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は回転制御弁を作動する機構を示す断面図、図4は回転制御弁を作動する機構を示す側面図、図5は図2のV−V線に沿う断面図、図6は図2のVI−VI線に沿う断面図、図7は図2のVII−VII線に沿う断面図、図8は回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を示す図、図9は図2のIX−IX線に沿う断面図である。
【0012】
2サイクルエンジンのシリンダブロック1はクランクケース2に載置され、シリンダブロック1とクランクケース2とでクランク室3が形成され、クランクケース2にはクランク軸4が軸受5を介して軸支されている。クランク軸4にはクランクピン6を介してコンロッド7が設けられ、このコンロッド7はシリンダブロック1のシリンダ8内に往復動可能に設けられたピストン9とピストンピン10を介して連結されている。
【0013】
シリンダブロック1にはシリンダヘッド11が設けられ、このシリンダヘッド11には点火プラグ12が燃焼室13に臨むように設けられている。燃焼室13はシリンダブロック1に形成されたシリンダ8と、このシリンダ8内に往復動可能に設けられたピストン9と、シリンダヘッド11によって形成されている。
【0014】
シリンダブロック1には吸入口14に連通する吸入通路15、排気口16に連通する排気通路17、掃気口18に連通する掃気通路19及び対向掃気口20に連通する対向掃気通路21が形成され、吸入口14、排気口16、掃気口18及び対向掃気口20は、それぞれシリンダの内周壁に開口している。さらに、シリンダブロック1には排気通路17の両側に補助排気通路22が形成され、この補助排気通路22の補助排気口23はシリンダの内周壁に開口している。これらの吸入口14、排気口16、掃気口18、対向掃気口20及び補助排気口23はピストン9の上下動によって開閉される。
【0015】
2サイクルエンジンには排気タイミング制御装置が備えられ、この排気タイミング制御装置の回転制御弁24は排気口16に近接した排気通路17の上部に回動可能に軸支されている。回転制御弁24はガバナ機構25を介してエンジン回転数に連動して開閉するように構成されている。ガバナ機構25の回転軸26はカバー27とクランクケース2とで回動可能に軸支され、この回転軸26に一体回転可能に設けられたガバナギヤ28はクランク軸4に一体回転可能に設けられた駆動ギヤ29に噛み合っており、クランク軸4の回転力が駆動ギヤ29、ガバナギヤ28を介して回転軸26に伝達され連動して回転する。
【0016】
回転軸26の端部には固定カム30と可動カム31が設けられ、固定カム30と可動カム31の間にフライウエイト32が配置されている。可動カム31は回転軸26に軸方向へ移動可能に設けられ、この可動カム31とガバナギヤ28との間には圧縮バネ33が配置されている。この圧縮バネ33によって可動カム31は常に固定カム30方向へ付勢されている。回転軸26の回転速度に応じてフライウエイト32が遠心力によって外方へ移動し、これにより可動カム31が回転軸26上を圧縮バネ33に抗して移動するようになっている。
【0017】
可動カム31にはピン34を介してレバー35が設けられ、このレバー35は作動軸36に連結され、これにより可動カム31の移動に応じてレバー35を介して作動軸36が回転する。この作動軸36にはリンク37が固定され、このリンク37にはピン38を介してアーム39が連結され、このアーム39は回転制御弁24に固定したリンク40にピン41を介して連結され、これにより作動軸36の回転力がリンク37、アーム39及びリンク40を介して回転制御弁24に伝達され、回転制御弁24が作動軸36の回転に連動して回転する。
【0018】
回転制御弁24には小径軸部24aが形成され、この小径軸部24aには凹部24bが形成されている。この凹部24bを有する小径軸部24aにより回転制御弁24の胴部表面を、図5乃至図7に示すように、中央部24cで、シリンダ内周面8aと略同一となるようにし、両側部24dにおいて、シリンダ内周面8aより離間するようにし、且つ回転制御弁24を閉じた時の有効排気口形状42を、図8に示すように両側部42aで排気タイミングが早く、中央部42bで遅くなるよう設定し、一方回転制御弁24を開いた時、中央部42bと両側部42aとのタイミングの差が小さくなるように構成している。
【0019】
このように、ガバナ機構25を介してエンジン回転数に連動して回転制御弁24が開閉し、低速時あるいは/及び低負荷時には回転制御弁24が閉じており、このときの有効排気口形状42が図8のようになっている。このため、低速時あるいは/及び低負荷時には、排気効率が低下するが排気口16の両側部が先にブローダウンされるので、燃焼ガスが残留し易い排気口16の両側の燃焼室13の部分で掃排気によるガス交換が確実にされ、低速での不完全燃焼を軽減して安定した出力を導き出すことが可能である。
【0020】
このように、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口16の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口16の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができ、また同様に中速時あるいは/及び中負荷時においても安定した出力を得ることができる。
【0021】
特に、排気口16に対向する対向掃気口20を有する場合、また排気口16及び対向掃気口20を結ぶ線Lの両側に第2の掃気口18を有する場合において、低速時あるいは/及び低負荷時に、排気口16の両側が先にブローダウンされると、対向掃気口20や第2の掃気口18によって、排気口16の両側の燃焼室13の部分で掃排気によるガス交換が確実にされ、さらに低速で安定した出力を導き出すことが可能である。
【0022】
また、回転制御弁24を閉じた時の有効排気口形状42を、両側部42aで排気タイミングが早く、中央部42bで遅くなるよう設定し、一方回転制御弁24を開いた時、中央部42bと両側部42aとの排気タイミングの差を小さくして、排気タイミングに幅をつけており、これにより排気脈動の設定幅を大きくできる。従って、中速域の排気脈動に応じた排気タイミングに設定し、中速域の燃焼効率を改善し、中速域の出力の谷を無くすことが可能である。
【0023】
また、ガバナ機構25により回転制御弁24を開閉する場合、加速時にはアクセルグリップやスロットル弁の開度が大きくなるが、エンジン回転数が低下して低速状態で回転制御弁24は閉じており、ガバナ機構25により回転制御弁24が制御されるため排気タイミングの進角化が遅れるが、このように加速時排気タイミングの進角化が遅れても、掃気効率が低速時においても悪化しないで安定した出力を得ることができ、従来のものに比べて出力の谷ができにくく、加速途中のもたつきがなく、加速性が良くなる。
【0024】
なお、補助通路22は図9で示す通り、途中の通路断面積を回転制御弁24により可変とされている。高速時あるいは/及び高負荷時、凹部24eは前記通路断面積を最大にしている。このため、排気ブローダウンが排気口16からのみでなく、補助排気口23からなされるので、ガス交換の効率が上がり、エンジンは十分な性能を発揮する。
【0025】
また、低速時あるいは/及び低負荷時凹部24eは図9中二点鎖線で示すように、前記通路断面積を最小にする。このことにより、線Lの両側の第2の掃気口18の上方、排気口16よりのガス交換のしにくい箇所の排気のブローダウンを、吹き抜けが起きない範囲で可能とするので、燃費の悪化を起こさないで低速安定性を向上することができる。
【0026】
図10及び図11は2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置の第2実施例を示し、図10は2サイクルエンジンの横断面図、図11は図10のXI−XI線に沿う断面図である。
【0027】
この実施例の2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置が適用される2サイクルエンジンは、第1実施例の2サイクルエンジンと同様に構成されるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0028】
この2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置は、回転制御弁50がアクセルグリップ51またはスロットル弁52に連動して回転するようになっている。この回転制御弁50には板状バルブ53が設けられ、この板状バルブ53の先端縁53aをシリンダ内周面8aと略同一の曲率半径を有するようにし、且つ回転制御弁50を閉じた時の有効排気口形状42を、両側部42aで排気タイミングが早く、中央部42bで遅くなるよう設定し、一方回転制御弁50を開いた時、中央部42bと両側部42aとのタイミングの差が小さくなるように構成している。
【0029】
このように、アクセルグリップ51またはスロットル弁52に連動して回転制御弁50が開閉し、低速時あるいは/及び低負荷時には回転制御弁50が閉じており、このときの板状バルブ53によって形成される有効排気口形状42が図8のようになる。このため、低速時あるいは/及び低負荷時には、排気効率が低下するが排気口16の両側部が先にブローダウンされるので、燃焼ガスが残留し易い排気口16の両側の燃焼室13の部分で掃排気によるガス交換が確実にされ、低速での不完全燃焼を軽減して安定した出力を導き出すことが可能である。
【0030】
図12は2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置の第3実施例を示し、図12は2サイクルエンジンの縦断面図である。
【0031】
この実施例の2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置が適用される2サイクルエンジンは、第1実施例の2サイクルエンジンと同様に構成されるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0032】
この2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置では、回転制御弁60の胴部表面60aをシリンダ内周面8aと略同一の曲率半径を有するようにし、且つ回転制御弁60を閉じた時の有効排気口形状42を、両側部42aで排気タイミングが早く、中央部42bで遅くなるよう設定し、一方回転制御弁60を開いた時、中央部42bと両側部42aとのタイミングの差が小さくなるように構成している。
【0033】
このように、回転制御弁60が開閉し、低速時あるいは/及び低負荷時には回転制御弁60が閉じており、このときの回転制御弁60の胴部表面60aによって形成される有効排気口形状42が図8のようになる。このため、低速時あるいは/及び低負荷時には、排気効率が低下するが排気口16の両側部が先にブローダウンされるので、燃焼ガスが残留し易い排気口16の両側の燃焼室13の部分で掃排気によるガス交換が確実にされ、低速での不完全燃焼を軽減して安定した出力を導き出すことが可能である。
【0034】
【発明の効果】
前記のように、請求項1記載の発明は、回転制御弁の胴部表面を中央部で、シリンダ内周面と略同一となるようにし、両側部において、シリンダ内周面より離間するようにし、且つ回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるようにしたから、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができる。
【0035】
請求項2記載の発明では、回転制御弁の胴部表面または回転制御弁に設けた板状バルブの先端縁をシリンダ内周面と略同一の曲率半径を有するようにし、且つ回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるようにしたから、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2サイクルエンジンの縦断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】回転制御弁を作動する機構を示す断面図である。
【図4】回転制御弁を作動する機構を示す側面図である。
【図5】図2のV−V線に沿う断面図である。
【図6】図2のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図2のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を示す図である。
【図9】図2のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】2サイクルエンジンの横断面図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿う断面図である。
【図12】2サイクルエンジンの縦断面図である。
【符号の説明】
8 シリンダ
8a シリンダ内周面
9 ピストン
16 排気口
18 掃気口
24 回転制御弁
24c 中央部
24d 両側部
42 有効排気口形状
42a 両側部
42b 中央部
【産業上の利用分野】
この発明は、エンジンの回転速度に対応して排気タイミングを可変できる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2サイクルエンジンにおいて、シリンダの内周壁にピストンによって開閉される排気口及び掃気口を形成し、この排気口の上部を低速時あるいは/及び低負荷時、閉方向に回動させるとともに、高速時あるいは/及び高負荷時、開方向に回動させる回転制御弁を設けて、全回転域にわたって高い出力を得ようとするものがある。
【0003】
その一例を示すと、特公昭63−30485号公報に開示されるように、回転制御弁に板状バルブを設けたものがあり、この板状バルブの先端縁をシリンダ内面と略同一の曲率半径にし、バルブ開放時におけるバルブ底面を排気通路の上縁と略面位置とし、高速運転時におけるバルブ開放時に排気通路内に流通抵抗を生じさせるものをなくし、排気の排出を円滑にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、高速運転時におけるバルブ開放時に排気通路内に流通抵抗を生じさせるものをなくすことで、排気の排出が円滑になっているが、バルブ閉鎖時の低速時の有効排気ポートの形状が中央高形状となり、低速時あるいは/及び低負荷時の排気の排出を円滑にすることができないという問題がある。
【0005】
この発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、低速時あるいは/及び低負荷時の排気の排出を円滑にし、安定した出力を得ることができる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、シリンダの内周壁にピストンによって開閉される排気口及び掃気口を形成し、この排気口の上部を低速時あるいは/及び低負荷時、閉方向に回動させるとともに、高速時あるいは/及び高負荷時、開方向に回動させる回転制御弁を設けてなる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置において、前記回転制御弁の胴部表面を中央部で、シリンダ内周面と略同一となるようにし、両側部において、シリンダ内周面より離間するようにし、且つ前記回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方前記回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるように構成したことを特徴としている。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、シリンダの内周壁にピストンによって開閉される排気口及び掃気口を形成し、この排気口の上部を低速時あるいは/及び低負荷時、閉方向に回動させるとともに、高速時あるいは/及び高負荷時、開方向に回動させる回転制御弁を設けてなる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置において、前記回転制御弁の胴部表面または回転制御弁に設けた板状バルブの先端縁をシリンダ内周面と略同一の曲率半径を有するようにし、且つ前記回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方前記回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるように構成したことを特徴としている。
【0008】
【作用】
請求項1記載の発明では、回転制御弁の胴部表面を中央部で、シリンダ内周面と略同一となるようにし、両側部において、シリンダ内周面より離間するようにし、且つ回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるようにし、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができる。
【0009】
請求項2記載の発明では、回転制御弁の胴部表面または回転制御弁に設けた板状バルブの先端縁をシリンダ内周面と略同一の曲率半径を有するようにし、且つ回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるようにし、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができる。
【0010】
【実施例】
以下、この発明の2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1乃至図9は2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置の第1実施例を示し、図1は2サイクルエンジンの縦断面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は回転制御弁を作動する機構を示す断面図、図4は回転制御弁を作動する機構を示す側面図、図5は図2のV−V線に沿う断面図、図6は図2のVI−VI線に沿う断面図、図7は図2のVII−VII線に沿う断面図、図8は回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を示す図、図9は図2のIX−IX線に沿う断面図である。
【0012】
2サイクルエンジンのシリンダブロック1はクランクケース2に載置され、シリンダブロック1とクランクケース2とでクランク室3が形成され、クランクケース2にはクランク軸4が軸受5を介して軸支されている。クランク軸4にはクランクピン6を介してコンロッド7が設けられ、このコンロッド7はシリンダブロック1のシリンダ8内に往復動可能に設けられたピストン9とピストンピン10を介して連結されている。
【0013】
シリンダブロック1にはシリンダヘッド11が設けられ、このシリンダヘッド11には点火プラグ12が燃焼室13に臨むように設けられている。燃焼室13はシリンダブロック1に形成されたシリンダ8と、このシリンダ8内に往復動可能に設けられたピストン9と、シリンダヘッド11によって形成されている。
【0014】
シリンダブロック1には吸入口14に連通する吸入通路15、排気口16に連通する排気通路17、掃気口18に連通する掃気通路19及び対向掃気口20に連通する対向掃気通路21が形成され、吸入口14、排気口16、掃気口18及び対向掃気口20は、それぞれシリンダの内周壁に開口している。さらに、シリンダブロック1には排気通路17の両側に補助排気通路22が形成され、この補助排気通路22の補助排気口23はシリンダの内周壁に開口している。これらの吸入口14、排気口16、掃気口18、対向掃気口20及び補助排気口23はピストン9の上下動によって開閉される。
【0015】
2サイクルエンジンには排気タイミング制御装置が備えられ、この排気タイミング制御装置の回転制御弁24は排気口16に近接した排気通路17の上部に回動可能に軸支されている。回転制御弁24はガバナ機構25を介してエンジン回転数に連動して開閉するように構成されている。ガバナ機構25の回転軸26はカバー27とクランクケース2とで回動可能に軸支され、この回転軸26に一体回転可能に設けられたガバナギヤ28はクランク軸4に一体回転可能に設けられた駆動ギヤ29に噛み合っており、クランク軸4の回転力が駆動ギヤ29、ガバナギヤ28を介して回転軸26に伝達され連動して回転する。
【0016】
回転軸26の端部には固定カム30と可動カム31が設けられ、固定カム30と可動カム31の間にフライウエイト32が配置されている。可動カム31は回転軸26に軸方向へ移動可能に設けられ、この可動カム31とガバナギヤ28との間には圧縮バネ33が配置されている。この圧縮バネ33によって可動カム31は常に固定カム30方向へ付勢されている。回転軸26の回転速度に応じてフライウエイト32が遠心力によって外方へ移動し、これにより可動カム31が回転軸26上を圧縮バネ33に抗して移動するようになっている。
【0017】
可動カム31にはピン34を介してレバー35が設けられ、このレバー35は作動軸36に連結され、これにより可動カム31の移動に応じてレバー35を介して作動軸36が回転する。この作動軸36にはリンク37が固定され、このリンク37にはピン38を介してアーム39が連結され、このアーム39は回転制御弁24に固定したリンク40にピン41を介して連結され、これにより作動軸36の回転力がリンク37、アーム39及びリンク40を介して回転制御弁24に伝達され、回転制御弁24が作動軸36の回転に連動して回転する。
【0018】
回転制御弁24には小径軸部24aが形成され、この小径軸部24aには凹部24bが形成されている。この凹部24bを有する小径軸部24aにより回転制御弁24の胴部表面を、図5乃至図7に示すように、中央部24cで、シリンダ内周面8aと略同一となるようにし、両側部24dにおいて、シリンダ内周面8aより離間するようにし、且つ回転制御弁24を閉じた時の有効排気口形状42を、図8に示すように両側部42aで排気タイミングが早く、中央部42bで遅くなるよう設定し、一方回転制御弁24を開いた時、中央部42bと両側部42aとのタイミングの差が小さくなるように構成している。
【0019】
このように、ガバナ機構25を介してエンジン回転数に連動して回転制御弁24が開閉し、低速時あるいは/及び低負荷時には回転制御弁24が閉じており、このときの有効排気口形状42が図8のようになっている。このため、低速時あるいは/及び低負荷時には、排気効率が低下するが排気口16の両側部が先にブローダウンされるので、燃焼ガスが残留し易い排気口16の両側の燃焼室13の部分で掃排気によるガス交換が確実にされ、低速での不完全燃焼を軽減して安定した出力を導き出すことが可能である。
【0020】
このように、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口16の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口16の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができ、また同様に中速時あるいは/及び中負荷時においても安定した出力を得ることができる。
【0021】
特に、排気口16に対向する対向掃気口20を有する場合、また排気口16及び対向掃気口20を結ぶ線Lの両側に第2の掃気口18を有する場合において、低速時あるいは/及び低負荷時に、排気口16の両側が先にブローダウンされると、対向掃気口20や第2の掃気口18によって、排気口16の両側の燃焼室13の部分で掃排気によるガス交換が確実にされ、さらに低速で安定した出力を導き出すことが可能である。
【0022】
また、回転制御弁24を閉じた時の有効排気口形状42を、両側部42aで排気タイミングが早く、中央部42bで遅くなるよう設定し、一方回転制御弁24を開いた時、中央部42bと両側部42aとの排気タイミングの差を小さくして、排気タイミングに幅をつけており、これにより排気脈動の設定幅を大きくできる。従って、中速域の排気脈動に応じた排気タイミングに設定し、中速域の燃焼効率を改善し、中速域の出力の谷を無くすことが可能である。
【0023】
また、ガバナ機構25により回転制御弁24を開閉する場合、加速時にはアクセルグリップやスロットル弁の開度が大きくなるが、エンジン回転数が低下して低速状態で回転制御弁24は閉じており、ガバナ機構25により回転制御弁24が制御されるため排気タイミングの進角化が遅れるが、このように加速時排気タイミングの進角化が遅れても、掃気効率が低速時においても悪化しないで安定した出力を得ることができ、従来のものに比べて出力の谷ができにくく、加速途中のもたつきがなく、加速性が良くなる。
【0024】
なお、補助通路22は図9で示す通り、途中の通路断面積を回転制御弁24により可変とされている。高速時あるいは/及び高負荷時、凹部24eは前記通路断面積を最大にしている。このため、排気ブローダウンが排気口16からのみでなく、補助排気口23からなされるので、ガス交換の効率が上がり、エンジンは十分な性能を発揮する。
【0025】
また、低速時あるいは/及び低負荷時凹部24eは図9中二点鎖線で示すように、前記通路断面積を最小にする。このことにより、線Lの両側の第2の掃気口18の上方、排気口16よりのガス交換のしにくい箇所の排気のブローダウンを、吹き抜けが起きない範囲で可能とするので、燃費の悪化を起こさないで低速安定性を向上することができる。
【0026】
図10及び図11は2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置の第2実施例を示し、図10は2サイクルエンジンの横断面図、図11は図10のXI−XI線に沿う断面図である。
【0027】
この実施例の2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置が適用される2サイクルエンジンは、第1実施例の2サイクルエンジンと同様に構成されるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0028】
この2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置は、回転制御弁50がアクセルグリップ51またはスロットル弁52に連動して回転するようになっている。この回転制御弁50には板状バルブ53が設けられ、この板状バルブ53の先端縁53aをシリンダ内周面8aと略同一の曲率半径を有するようにし、且つ回転制御弁50を閉じた時の有効排気口形状42を、両側部42aで排気タイミングが早く、中央部42bで遅くなるよう設定し、一方回転制御弁50を開いた時、中央部42bと両側部42aとのタイミングの差が小さくなるように構成している。
【0029】
このように、アクセルグリップ51またはスロットル弁52に連動して回転制御弁50が開閉し、低速時あるいは/及び低負荷時には回転制御弁50が閉じており、このときの板状バルブ53によって形成される有効排気口形状42が図8のようになる。このため、低速時あるいは/及び低負荷時には、排気効率が低下するが排気口16の両側部が先にブローダウンされるので、燃焼ガスが残留し易い排気口16の両側の燃焼室13の部分で掃排気によるガス交換が確実にされ、低速での不完全燃焼を軽減して安定した出力を導き出すことが可能である。
【0030】
図12は2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置の第3実施例を示し、図12は2サイクルエンジンの縦断面図である。
【0031】
この実施例の2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置が適用される2サイクルエンジンは、第1実施例の2サイクルエンジンと同様に構成されるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0032】
この2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置では、回転制御弁60の胴部表面60aをシリンダ内周面8aと略同一の曲率半径を有するようにし、且つ回転制御弁60を閉じた時の有効排気口形状42を、両側部42aで排気タイミングが早く、中央部42bで遅くなるよう設定し、一方回転制御弁60を開いた時、中央部42bと両側部42aとのタイミングの差が小さくなるように構成している。
【0033】
このように、回転制御弁60が開閉し、低速時あるいは/及び低負荷時には回転制御弁60が閉じており、このときの回転制御弁60の胴部表面60aによって形成される有効排気口形状42が図8のようになる。このため、低速時あるいは/及び低負荷時には、排気効率が低下するが排気口16の両側部が先にブローダウンされるので、燃焼ガスが残留し易い排気口16の両側の燃焼室13の部分で掃排気によるガス交換が確実にされ、低速での不完全燃焼を軽減して安定した出力を導き出すことが可能である。
【0034】
【発明の効果】
前記のように、請求項1記載の発明は、回転制御弁の胴部表面を中央部で、シリンダ内周面と略同一となるようにし、両側部において、シリンダ内周面より離間するようにし、且つ回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるようにしたから、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができる。
【0035】
請求項2記載の発明では、回転制御弁の胴部表面または回転制御弁に設けた板状バルブの先端縁をシリンダ内周面と略同一の曲率半径を有するようにし、且つ回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるようにしたから、低速時あるいは/及び低負荷時の掃気において排気口の両側部の排気タイミングが早いことにより、排気口の両側部から排気ガスが排出され、燃焼室に残留する排気ガス量が低下するため、掃気効率が低速時あるいは/及び低負荷時においても悪化しないで安定した出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2サイクルエンジンの縦断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】回転制御弁を作動する機構を示す断面図である。
【図4】回転制御弁を作動する機構を示す側面図である。
【図5】図2のV−V線に沿う断面図である。
【図6】図2のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図2のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を示す図である。
【図9】図2のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】2サイクルエンジンの横断面図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿う断面図である。
【図12】2サイクルエンジンの縦断面図である。
【符号の説明】
8 シリンダ
8a シリンダ内周面
9 ピストン
16 排気口
18 掃気口
24 回転制御弁
24c 中央部
24d 両側部
42 有効排気口形状
42a 両側部
42b 中央部
Claims (2)
- シリンダの内周壁にピストンによって開閉される排気口及び掃気口を形成し、この排気口の上部を低速時あるいは/及び低負荷時、閉方向に回動させるとともに、高速時あるいは/及び高負荷時、開方向に回動させる回転制御弁を設けてなる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置において、前記回転制御弁の胴部表面を中央部で、シリンダ内周面と略同一となるようにし、両側部において、シリンダ内周面より離間するようにし、且つ前記回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方前記回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるように構成したことを特徴とする2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置。
- シリンダの内周壁にピストンによって開閉される排気口及び掃気口を形成し、この排気口の上部を低速時あるいは/及び低負荷時、閉方向に回動させるとともに、高速時あるいは/及び高負荷時、開方向に回動させる回転制御弁を設けてなる2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置において、前記回転制御弁の胴部表面または回転制御弁に設けた板状バルブの先端縁をシリンダ内周面と略同一の曲率半径を有するようにし、且つ前記回転制御弁を閉じた時の有効排気口形状を、両側部で排気タイミングが早く、中央部で遅くなるよう設定し、一方前記回転制御弁を開いた時、中央部と両側部とのタイミングの差が小さくなるように構成したことを特徴とする2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置。
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JP25654993A Expired - Fee Related JP3593665B2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 2サイクルエンジンの排気タイミング制御装置 |
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