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JP3583482B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置 Download PDF

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JP3583482B2
JP3583482B2 JP24012694A JP24012694A JP3583482B2 JP 3583482 B2 JP3583482 B2 JP 3583482B2 JP 24012694 A JP24012694 A JP 24012694A JP 24012694 A JP24012694 A JP 24012694A JP 3583482 B2 JP3583482 B2 JP 3583482B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、半導体集積回路装置に関し、特に、ダイナミック型ランダムアクセスメモリ(以下、DRAM)のような内部電源回路を有する半導体記憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
DRAM等の半導体記憶装置の高集積化に伴うMOSトランジスタのゲート長のスケールダウンの結果において、トランジスタの信頼性確保とともに消費電力低減のためには、動作電源電圧の低電圧化が有効である。しかし、トランジスタトランジスタ論理(以下、TTL)との互換性維持のため、半導体記憶装置の外部電圧レベルとしては従来の5Vを用いざるを得ない。
【0003】
そこで、チップ内部に外部電源電圧ext.VCCを5Vから3〜4V程度まで降圧させ内部回路に供給する内部降圧回路を形成し、高信頼性、高速動作、低消費電力を満足させる方法が一般に採用されている。
【0004】
また、DRAMの高集積化によるメモリセル面積の指数関数的な減少にもかかわらず、十分なS/N比等ソフトエラー耐性を維持するためにメモリキャパシタ容量は一定値以上が必要で、必然的にメモリキャパシタ絶縁膜厚は薄膜化されることになる。しかし、薄膜化には膜質の劣化やトンネル電流の増加という困難があり、これを緩和させるために、メモリセルプレート電位VCPをVCC/2とし絶縁膜中の電界強度を減少させることが一般的である。
【0005】
さらに、集積化が進むにつれてビット線間隔も非常に狭くなり、ビット線間の結合容量を介して隣接ビット線から受ける干渉ノイズが無視できなくなる。この対策として、ビット線対を隣合って配置し、ビット線へのノイズをビット線対に共通に重畳させノイズキャンセルすることが行なわれる。この場合、ビット線はスタンバイ時にはVcc/2の電位に設定(プリチャージ電圧:VBL)されている。
【0006】
また、たとえばnチャネルMOSトランジスタのコンタクト領域であるn領域とそれが形成されているpウェルとの間に設けられるp−n接合容量を低減し回路の動作の高速化を図る等の理由によりp−ウェルあるいはp型シリコン基板自体に−2〜−3V程度の負電圧VBBが印加されるのが一般的で、この負電圧も5V単一電源からチップ上の基板バイアス回路により生成される。
【0007】
以上のように、高集積化が進んだDRAM等の半導体記憶装置においては、外部電源こそ5V単一であっても、チップ内でその回路動作に必要な様々な電位を形成する内部電源を搭載している。
【0008】
これらの内部電源回路は、その発生する電位がプロセス変動等の影響を受けにくい回路構成となるように設計されている。したがって、これら内部電源電位は、定常状態においては設計値に保持されているが、実際に半導体記憶装置が動作中においては、種々の要因により変動を受けている。
【0009】
さらに、これら内部電源により駆動される記憶保持を行なうメモリ回路や読出動作を行なうセンスアンプ回路等は、プロセス変動等の外的要因により内部電源電位に対してその正常動作可能な範囲(動作マージン)も変化する。
【0010】
そこで、内部電源電圧の変動に伴うDRAM等の内部回路の特性変化を試験することは、動作マージンの的確な評価、ひいては、それら内部回路から構成されるシステムとしてのDRAM等の信頼性向上につながる。
【0011】
図12に、従来のDRAMの構成を表わす概略ブロック図を示す。図12においてアドレスバッファ105は、外部から供給されたアドレス信号A0〜A8を行デコーダ102および列デコーダ103に選択的に供給する。行デコーダ102は、アドレスバッファ105から供給される行アドレス信号に応答して、複数のワード線WLのうち1つを選択して駆動する。列デコーダ103は、アドレスバッファ105から供給される列アドレス信号に応答して、複数のビット線対のうち1つを選択する。
【0012】
センスアンプ104は、その各々に対応するビット線対の間の電位差を増幅する。列デコーダ103によって選択されたビット線対に対応する増幅された信号は、出力バッファ107に供給される。出力バッファ107は、その供給された電位を増幅して出力データDQ1〜DQ8として外部に供給する。データ入力バッファ106は、外部から供給された入力データDQ1〜DQ8を増幅する。この増幅された信号が、列デコーダ103によって選択されたビット線対に供給される。
【0013】
次に、図12の概略ブロック図で示される従来のDRAMの読出動作を外部信号のタイミングチャート図13に従って説明する。/RAS信号が立下がる時点で行アドレス信号がアドレスバッファ105に取込まれ、行デコーダ102に入力される。続いて/CAS信号が立下がる時点で、列アドレス信号がアドレスバッファ105に取込まれ、列デコーダ103に入力される。このとき/WEがHレベルに保持されると、以下一連のリード動作が行なわれる。すなわち、指定された行および列の位置の記憶データが増幅され、データ出力バッファに転送される。出力イネーブル信号(/OE信号)がLレベルになることで出力ピンにデータが出力される。
【0014】
次に、同様に図14に従って書込動作について説明する。
行アドレスおよび列アドレスがアドレスバッファ105に取込まれる動作は読出動作と同様である。ただし書込動作では/CAS立下がり時に列アドレスがバッファ105に取込まれるとともにDin(入力データ)がデータ入力バッファ106に取込まれる。取込まれたデータは、データ入力バッファ106から、IO線を介して列アドレスによって選択されたビット線に書込まれる。このライト動作は、/CASと/WEとがともにLレベルになったときに起動される。この場合は、/OEの信号レベルは一連の動作に何ら影響は与えない。
【0015】
図15は、図12におけるメモリセルアレイ101を構成する1つのメモリセルMCおよびその周辺の回路を拡大した図である。ここで図15に従って、前記内部電源電圧int.VCC、VCP、VBL、VBBについて説明する。
【0016】
例として、メモリキャパシタCsにHレベルが記憶されている場合を考え、メモリセルMCからこの記憶情報を読出す動作について述べる。図16は、図15の各部位の信号レベルの時間変化を示している。
【0017】
任意の時刻において、メモリキャパシタの基準電位VCPは、図12中のセルプレート電圧発生回路111で形成された電位VCP(=VCC/2)にバイアスされている。
【0018】
また、nチャネルMOSトランジスタの形成されているpウェルは、図12中の基板バイアス発生回路113で形成された負電位VBB(−2〜−3V程度)にバイアスされている。
【0019】
スタンバイ状態の時刻tにおいては、メモリキャパシタにはHレベル信号が記憶されているので、その対向電極(ストレージノード)の電位はVCCである。このときワード線(WL)の電位はLレベルであって、トランジスタQ51はオフ状態で、メモリキャパシタCsは、ビット線に対して電気的にフローティング状態にある。
【0020】
一方、ビット線(BLおよび/BL)の電位は、ビット線イコライズ信号(BLEQ信号)がHレベルにあり、トランジスタQ52、Q53、Q54がオン状態にあることで、図12中のビット線プリチャージ電圧発生回路112で形成された電位VBL(通常VCC/2)に保持されている。
【0021】
次に、時刻tにおいて、BLEQ信号がLレベルとなり、トランジスタQ52、Q53、Q54がオフ状態となって、ビット線対BLおよび/BLが電気的にフローティング状態となる。
【0022】
時刻tで、ワード線(WL)の電位がHレベルとなるとトランジスタQ51がオン状態となり、メモリキャパシタCsに蓄積されていた電荷がビット線BLに注入され、その電位が/BLに対して上昇する。ただし、ここで生じる電位差は一般に数百mVというわずかな変位でしかない。
【0023】
時刻tで、センスアンプがその活性化信号(図示せず)により動作を開始し、上記微小電位差を増幅し、ビット線BLの電位をVCCまで上昇させ、ビット線/BLの電位を0まで押し下げる。外部にはこの電位差VCCが出力信号として取出される。
【0024】
時刻tで、ワード線電位がLレベルとなり、トランジスタQ51がオフとなることで、ストレージノードの電位は再び読出前の電位VCC(Hレベル)に保持される。
【0025】
時刻tで、BLEQ信号がHレベルとなりビット線BL、/BLは再びVBLにプリチャージされる。
【0026】
以上のように、メモリセルからの記憶情報読出は、微小電圧を増幅することで行なうため、S/N比の維持のためには、内部電源電圧の安定性が必要であり、同時にその値の変動に対して十分な動作マージンを持っていることが不可欠である。
【0027】
また、前記DRAMの通常の読出、書込動作において以下の2点が特徴的である。
【0028】
1つは、内部電源電圧int.VCC、VCP、VBL、VBB等は外部電源電圧ext.VCCが決まると一意的に定まった値となり、外部からその値を測定したり、ましてや外部から直接にその値を独立に変化させることはできないという点である。
【0029】
もう1つは、/OE信号自体は内部でのその値int.OEが常にHレベル固定、つまり/OE信号はLレベル固定、であっても、通常の読出、書込動作が可能な点である。
【0030】
そこで、内部電源電圧に対する動作マージンを的確に評価することを可能とするために、上記第1の点について、これを問題点としてとらえ、その解決を図ったものに、たとえば特開平3−160699号公報等に記載された半導体集積回路装置がある。以下、その実施例の構成とその機能について述べる。
【0031】
図17は、上記実施例中に示された内部降圧回路の回路構成である。
降圧回路VDは、MOSFETQ1、Q2からなるカレントミラー回路を負荷とするMOSFETQ11、Q12、Q13からなる差動増幅回路を基本とする。
【0032】
MOSFETQ11およびQ12のゲートがそれぞれ反転入力端子および非反転入力端子となり、MOSFETQ13はそのゲートとドレインとが共通結合されており、定電流電源として作用する。MOSFETQ11のゲートには、基準電圧VREF が供給されており、MOSFETQ1およびQ11の共通結合されたドレインは、さらにpチャネルMOSFETQ3のゲートに結合される。MOSFETQ3のソースは、電源電圧ext.VCCに結合され、そのドレインは、MOSFETQ12のゲートに結合されるとともに、内部電源電圧供給点int.VCCに結合される。
【0033】
このとき、たとえば内部電源電圧int.VCCのレベルが上昇し、基準電位VREF より高くなった場合、MOSFETQ12のコンダクタンスが大きくなり、MOSFETQ11のコンダクタンスは逆に小さくなる。したがって、MOSFETQ3のゲート電圧は高くなり、そのコンダクタンスが小さくなるため、結果的にint.VCCのレベルが低くなる。一方、int.VCCのレベルが、基準電位VREF よりも低くなった場合は、上記と逆にint.VCCのレベルを高くするように回路が動作する。以上のようにしてint.VCCのレベルは、基準電位VREF に収束し安定化される。
【0034】
基準電圧発生回路VrGは、上記降圧回路VDに内部基準電位V1を供給する回路である。
【0035】
スイッチ回路SCは、図示しない信号源から供給されるテストモード信号tがLレベルのときは、降圧回路VDに基準電位V1を供給し、tがHレベルのときは、降圧回路VDの基準電位入力端子と外部端子A0とを接続するための切換回路である。図17中では、Q14、Q15がともにnチャネルMOSFETで、Q14のゲートには、インバータN1によりtの反転信号が入力する構成となっている。
【0036】
したがって、上記内部降圧回路VDは、テストモード信号tにより、テスト時に内部降圧電源電圧int.VCCを、外部端子A0から任意の基準電位V2を供給することで制御する方法を提供するものである。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記外部端子からの内部電源駆動回路には以下の3つの問題点がある。
【0038】
第1は、内部電源回路がその搭載される半導体集積回路に供給している電位そのものを実動作中に測定する方法が提供されていない点である。回路動作の解析、ひいては、集積回路動作の安定性・信頼性の向上のためには、まず上記方法を可能とする回路構造が望ましい。
【0039】
第2は、外部端子によるテスト時に必然的に発生する外部端子電位の正へのオーバーシュート、負へのアンダーシュートに対する保護がなされていない点である。
【0040】
外部端子で発生する上記オーバーシュートやアンダーシュートが、直接内部回路に伝達されると、たとえばDRAMでは、内部記憶情報の破壊や最悪の場合素子の破損等を招くことになる。
【0041】
第3には、前記のように内部発生電位は、基板バイアス電位VBBのごとく、負電位を発生する場合があり、この場合、上記負へのアンダーシュートに対しては、より負側の電位まで対策が必要である点である。
【0042】
したがって、この発明の1つの目的は、半導体集積回路に搭載される内部電源回路の発生する電位をその半導体集積回路の動作中に外部端子から測定することを可能とすることである。
【0043】
この発明の別の目的は、外部端子から供給する任意の電位に内部電源電圧を設定可能とし、その内部電源電圧に対するその半導体集積回路の動作マージンを的確に評価し得る半導体集積回路を提供することである。
【0044】
さらにこの発明の別の目的は、その外部端子において発生する供給電位の正へのオーバーシュートおよび負へのアンダーシュートに対して、内部回路を保護する機能を有する半導体集積回路を提供することである。
【0045】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の手段で前記課題の解決を図るものである。
【0046】
請求項1の発明によると、外部から供給される外部電源電圧により動作する半導体集積回路装置は、外部電源電圧を所定の内部電源電圧に変換して供給する内部電圧発生手段と、半導体集積回路装置の外部との信号の入出力のための外部端子と、テストモードを指定する信号を発生する手段と、内部電圧発生手段の出力と前記外部端子との間に設けられ、テストモード指定信号に応じて動作する、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段とを備える。
【0047】
請求項2の発明によると請求項1記載の半導体集積回路装置においては、内部電圧発生手段の発生する電位は、外部電源電位と逆極性であり、そのスイッチ手段が開状態では、pチャネルMOSトランジスタのゲートが上記逆極性電位にバイアスされている。
【0048】
請求項3の発明によると請求項1記載の半導体集積回路装置は、DRAMであって、その外部との信号を入出力する外部端子は、通常の動作においては、他の信号入力に供される。
【0049】
請求項4の発明によると請求項3記載のDRAMにおいては、その外部との信号を入出力する外部端子は、データ出力バッファに接続する出力イネーブル端子である。そのデータ出力バッファとの接続は、以下のようなバッファ回路を介している。
【0050】
つまり、出力イネーブル入力端子からの信号を受ける第1の入力と、テストモード指定信号を受ける第2の入力と、データ出力バッファに駆動信号を与える出力とを有し、テストモード信号に応答して、出力イネーブル入力端子からの信号をそのまま出力する第1の状態と、出力イネーブル入力端子からの信号にかかわりなくデータ出力バッファを駆動状態とする信号を出力する第2の状態とに切換わる2入力論理回路を介して、出力イネーブル入力端子と出力バッファが接続されている。
【0051】
さらに、出力イネーブル入力端子と内部電圧発生手段の出力とは、テストモード指定信号に応じて同時に開閉される、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段を介して接続している。
【0052】
請求項5の発明によると、請求項1記載の半導体集積回路装置は、DRAMであって、そのテストモード指定信号発生手段は、テストモードセット時に入力される擬似アドレス入力信号に応じてテストモード指定信号を発生して各スイッチ手段に供給する内部タイミング発生回路を含んでいる。
【0053】
請求項6の発明によると、外部から供給される外部電源電圧により動作する半導体集積回路装置は、外部電源電圧を所定の内部電源電圧に変換して供給する内部電圧発生手段と、半導体集積回路装置の外部から任意の電圧を印加するための外部端子と、テストモードを指定する信号を発生する手段と、テストモードにおいて内部電圧発生手段の動作を停止する手段と、内部電圧発生手段の出力と外部端子との間に設けられ、テストモード指定信号に応じて動作する、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段とを備える。
【0054】
請求項7の発明によると、請求項6記載の半導体集積回路装置においては、内部電圧発生手段の発生する電位は、外部電源電位と逆極性であり、そのスイッチ手段が開状態では、pチャネルMOSトランジスタのゲートが、上記逆極性電位にバイアスされている。
【0055】
請求項8の発明によると、請求項6記載の半導体集積回路装置は、DRAMであって、その外部からの印加電圧を入力する外部端子は、通常の動作においては、他の信号入力に供される。
【0056】
請求項9の発明によると、請求項8記載のDRAMにおいては、その外部からの印加電圧を入力する外部端子は、データ出力バッファに接続する出力イネーブル入力端子である。そのデータ出力バッファのと接続は、以下のようなバッファ回路を介している。つまり、出力イネーブル入力端子からの信号を受ける第1の入力と、テストモード指定信号を受ける第2の入力と、データ出力バッファに駆動信号を与える出力とを有し、テストモード信号に応答して、出力イネーブル入力端子からの信号をそのまま出力する第1の状態と、出力イネーブル入力端子からの信号にかかわりなくデータ出力バッファを駆動状態とする信号を出力する第2の状態とに切換わる2入力論理回路を介して、出力イネーブル入力端子と出力バッファが接続されている。
【0057】
さらに、出力イネーブル入力端子と内部電圧発生手段の出力とは、テストモード指定信号に応じて同時に開閉される、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段を介して接続している。
【0058】
請求項10の発明によると、請求項6記載の半導体集積回路装置は、DRAMであって、そのテストモード指定信号発生手段は、テストモードセット時に入力される擬似アドレス入力信号に応じてテストモード指定信号を発生し各スイッチ手段および内部電源回路に供給する内部タイミング発生回路を含んでいる。
【0059】
【作用】
本発明に係る半導体集積回路は、以下の作用を奏する。
【0060】
請求項1では、内部電源回路の出力と外部端子との接続を開閉するスイッチ手段をpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを直列に接続したスイッチ回路とした。したがって、外部端子の電位が正にオーバーシュートするとnチャネルMOSトランジスタによりカットオフされ、負にアンダーシュートするとpチャネルMOSトランジスタでカットオフされることで、内部電源に上記オーバーシュート、アンダーシュートを影響を与えることなく、上記半導体集積回路が動作している状態のままで、内部電源出力を外部から測定することができる。
【0061】
請求項2では、請求項1の発明において、そのスイッチ回路が開状態ではpチャネルMOSトランジスタのゲートが、内部電源の発生する負電位にバイアスされているので、この負電位以下のアンダーシュートは上記pチャネルMOSトランジスタでカットオフされる。このため、負極性の電位を発生する内部電源に対しても外部端子電位のオーバーシュート、アンダーシュートの影響を与えることなく、その半導体集積回路が動作している状態のままで、内部電源出力を外部から測定することができる。
【0062】
請求項3では、請求項1における半導体集積回路装置はDRAMであって、前記外部端子は通常の動作においては他の信号入力に供されるものであるので、新たに外部端子用の入力ピンを作製する必要がなく、上記内部電源電圧の測定を行なうことができる。
【0063】
請求項4では、請求項3におけるDRAMの出力バッファと出力イネーブル入力端子とは、テストモード信号に応答して、出力イネーブル入力端子からの信号にかかわりなくデータ出力バッファを駆動状態とする信号を出力する論理回路を介して接続している。しかも、出力イネーブル入力端子と内部電源発生手段の出力とは、テストモード指定信号に応じて同時に開状態となる、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段を介して接続している。
【0064】
したがって、上記出力イネーブル入力端子を外部端子として使用することで、外部端子電位のオーバーシュート、アンダーシュートの影響を内部回路に与えることなく、しかも、外部端子用の入力ピンを新たに作製する必要なく、上記内部電源発生手段の出力電圧の測定を行なうことができる。
【0065】
請求項5では、請求項1における半導体集積回路装置はDRAMであって、各スイッチ手段に対するテストモード指定信号は、テストモードセット時に擬似アドレス入力信号として入力された信号に応じて、内部タイミング発生回路から供給されるので、上記テストモード指定信号用の新たな入力ピンを作製することなく、上記内部電源電圧の測定を行なうことができる。
【0066】
請求項6では、内部電源回路の出力と外部端子との接続を開閉するスイッチ手段をpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを直列に接続したスイッチ回路とし、かつテストモード指定信号により、内部電源を停止できる手段を有するので、外部端子の電位が正にオーバーシュートするとnチャネルMOSトランジスタによりカットオフされ、負にアンダーシュートするとpチャネルMOSトランジスタでカットオフされることで、内部電源に上記オーバーシュート、アンダーシュートの影響を与えることなく、外部端子から内部電源電圧に相当する任意の電圧を供給することができる。
【0067】
請求項7では、請求項3において、そのスイッチ回路が開状態ではpチャネルMOSトランジスタのゲートが内部電源の発生する負電位にバイアスされているので、この負電位以下のアンダーシュートは上記pチャネルMOSトランジスタでカットオフされる。このため、負極性の電位を発生する内部電源に対しても、外部端子の電位のオーバーシュート、アンダーシュートの影響を与えることなく、外部端子から内部電源電圧に相当する任意の電圧を供給することができる。
【0068】
請求項8では、請求項7における半導体集積回路装置はDRAMであって、前記外部端子は通常の動作においては、他の信号入力に供されるものであるので、新たに外部端子用の入力ピンを作製する必要なく、上記内部電源電圧に相当する任意の電圧を供給することができる。
【0069】
請求項9では、請求項8におけるDRAMの出力バッファと出力イネーブル入力端子とは、テストモード信号に応答して、出力イネーブル入力端子からの信号にかかわりなくデータ出力バッファを駆動状態とする信号を出力する論理回路を介して接続している。しかも、出力イネーブル入力端子と内部電源発生手段の出力とは、テストモード指定信号に応じて同時に開状態となる、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段を介して接続している。
【0070】
したがって、上記出力イネーブル入力端子を外部端子として使用することで、外部端子電位のオーバーシュート、アンダーシュートの影響を内部回路に与えることなく、しかも、外部端子用の入力ピンを新たに作製する必要なく、上記内部電源電圧に相当する任意の電圧を外部端子から供給することができる。
【0071】
請求項10では、請求項6における半導体集積回路装置は、DRAMであって、各スイッチ手段および内部電源発生手段に対するテストモード指定信号は、テストモードセット時に擬似アドレス入力信号として入力された信号に応じて、内部タイミング発生回路から供給されるので、上記テストモード指定信号用の新たな入力ピンを作製することなく、内部電源電圧に相当する任意の電圧を外部から供給することができる。
【0072】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例であるDRAMを示す概略ブロック図である。
【0073】
図1に示した実施例は、下記の点を除いて、図12に示した従来例と同じであり、共通する部分については説明を省略する。
【0074】
すなわち、電圧降圧回路109の出力が、テストモード指定信号S1によって切換制御されるスイッチ回路SW1を介して外部端子114に接続されるとともに、基準電圧発生回路110の出力も、テストモード指定信号S2によって、切換制御されるスイッチ回路SE6を介して外部端子114に接続される。
【0075】
さらに、セルプレート電圧発生回路111の出力は、テストモード指定信号S2によって切換制御されるスイッチ回路SW2を介して、ビット線プリチャージ電圧回路112の出力は、テストモード指定信号S3によって切換制御されるスイッチ回路SW3を介して、基板バイアス発生回路113の出力は、テストモード指定信号S4によって切換制御されるスイッチ回路SW4を介して、外部端子114に接続される。以下、図1に示した各スイッチおよび各内部電源回路の動作について個別に説明する。
【0076】
図2は、図1中でSW1〜SW4で示されたスイッチ回路の回路構成を示す。各スイッチ回路は、nチャネルMOSトランジスタT1とpチャネルMOSトランジスタT2の直列に接続された構成となっている。外部端子114は、nチャネルMOSトランジスタT1のドレインと接続されている。nチャネルMOSトランジスタT1とpチャネルMOSトランジスタT2のソース同士が接続され、pチャネルMOSトランジスタT2のドレインと内部電源回路、たとえば図1の電圧降圧回路109の出力とが接続している。
【0077】
nチャネルMOSトランジスタT1のゲートには、テストモード指定信号、たとえば図2中のS1が入力し、pチャネルMOSトランジスタT2のゲートにはテストモード指定信号S1をインバータ116で反転したものが入力する。したがって、S1がHレベルでは、このスイッチ回路はオン状態となり、Lレベルでオフ状態となる。
【0078】
図3は、図1のDRAMのうち、図2のスイッチ回路のnチャネルMOSトランジスタT1およびpチャネルMOSトランジスタT2に相当する部分の断面を示す図である。この図によりこのスイッチに外部端子114から入力する電圧に対するカットオフ特性を説明する。例として、p型Si基板を用いた場合に、nチャネルMOSトランジスタは、pウェル内に、pチャネルMOSトランジスタはnウェル内に形成されているとする。
【0079】
通常、pウェルは接地電位VSSあるいは基板バイアスVBBにバイアスされている。また、nウェルは、外部電源電圧ext.VCCにバイアスされている。したがって、テストモード指定信号S1がHレベル(=ext.VCC)になると、nチャネルMOSトランジスタのゲート直下には、n型反転層が形成され導通し、pチャネルMOSトランジスタのゲートにはLレベル(=0V)が印加され、その直下にはp型反転層が形成されて導通状態となる。
【0080】
ここで、外部端子114の電位が、VCCを超えて正にオーバーシュートすると、nチャネルMOSトランジスタのゲート電位はVCCであるので、nチャネルMOSトランジスタのドレイン近傍でn型反転層が消失し、導通状態がカットオフされる。
【0081】
一方で、外部端子114の電位が、0Vを下回って負にアンダーシュートすると、pチャネルMOSトランジスタのゲート電位は0Vであるので、pチャネルMOSトランジスタのソース近傍でp型反転層が消失し、導通状態がカットオフされる。
【0082】
以上のように図3のスイッチ回路では、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタとが直列に接続されているので、外部端子114の電位が正へオーバーシュートした場合も、負にアンダーシュートした場合も、導通状態がカットオフされる。この結果、内部電源回路に接続している内部回路に直接オーバーシュートあるいはアンダーシュートした電圧が印加されることがなく、内部の記憶情報等が破壊されるのを防ぐことが可能である。
【0083】
図4は、上記スイッチ回路を用いて、図1中の内部電圧降圧回路109を外部端子114によりモニタする場合の概略ブロック図である。内部降圧回路109は図17の従来例とほぼ同一の回路構成であり、差動増幅回路の定電流電源トランジスタQ13のゲート電位が外部より制御できる構成となっている点のみが従来例と異なる。
【0084】
以下の説明ではまず、このnチャネルMOSトランジスタQ13がオン状態、つまり、テストモード指定信号(TE2信号)がLレベルの場合について述べる。テストモード指定信号S1がHレベル、テストモード指定信号S6がLレベルのときは、スイッチ回路SW1がオン状態、スイッチ回路SW6がオフ状態となり、外部端子114により、内部降圧電源電圧int.VCCの値をモニタすることが可能である。
【0085】
一方、テストモード指定信号S1がLレベル、テストモード指定信号S6がHレベルのときは、スイッチ回路SW1がオフ状態、スイッチ回路SW6がオン状態となり、外部端子114により基準電圧発生回路の出力VREF をモニタすることが可能である。
【0086】
図5は、前記スイッチ回路を用いて図1中のセルプレート電圧発生回路111あるいはビット線プリチャージ電圧発生回路112の出力を外部端子114によりモニタする場合の概略ブロック図である。まず、セルプレート電圧発生回路111あるいはビット線プリチャージ電圧発生回路112の動作について簡単に説明する。
【0087】
両電圧発生回路は、どちらも外部電源電圧ext.VCCから、VCC/2の電圧を発生する回路であり、基本構成は全く同一である。この回路では、基本となる構成は、nチャネルMOSトランジスタQ22とpチャネルMOSトランジスタQ23との直列接続であり、これらのMOSトランジスタを流れる電流をスイッチングトランジスタのpチャネルMOSトランジスタQ21でオン/オフする構成となっている。
【0088】
以下では、pチャネルMOSトランジスタQ21がオン状態つまりテストモード指定信号TE3がLレベルの場合を考える。nチャネルMOSトランジスタQ22のゲートには、VCC/2+|Vthn |(Vthn :nチャネルトランジスタのしきい値)の電圧が印加され、pチャネルMOSトランジスタQ23のゲートには、VCC/2−|Vthp |(Vthp :pチャネルトランジスタのしきい値)の電圧が印加されることにより、出力ノードには、VCC/2の電圧が発生する構成となっている。
【0089】
テストモード指定信号S3(S4)が、Hレベルとなるとスイッチ回路SW3(SW4)がオン状態となり、外部端子114により内部電源電圧VBLあるいはVCPをモニタすることが可能である。
【0090】
次に、内部電源の発生する電圧が負電位である場合にその内部電源電圧をモニタする回路構成について述べる。
【0091】
まず、負電位を発生する内部電源回路である基板バイアス発生回路113の動作を図6に示した概略ブロック図により説明する。リングオシレータ200で発生した信号は途中NOR回路117を経由してドライブ回路300に入力する。そのときテストモード信号TE1がLレベルであれば、NOR回路の出力はリングオシレータ400からの入力を反転したものとなり、テストモード指定信号TE1がHレベルであれば、NOR回路の出力は常時Lレベルとなって本回路の動作は停止する。
【0092】
以下は、テストモード指定信号TE1がLレベルの場合について述べる。A点の電位、VBBは最初はともに0Vである。ドライブ回路500からの出力が0VからVCCに立上がると、A点はポンプ用容量CによりHレベルに上昇する。すると、pチャネルMOSトランジスタQ31がオンしてA点をVthレベルまで下げようとする(このときpチャネルMOSトランジスタQ32はオフしたまま)。A点の電位がVthになった時点で、pチャネルMOSトランジスタQ31はオフする。
【0093】
次にドライブ回路500からの出力がVCCから0Vに立下がると、A点はポンプ用容量Cにより−(VCC−Vth)レベルに立下げられる。するとpチャネルMOSトランジスタQ32がオンしてA点からVBBへ電子が供給される。このためA点の電位は−(VCC−Vth)レベルから、−Vthのレベルへ上昇していく(このときpチャネルMOSトランジスタQ31はオフしたまま)。A点の電位が、−Vthになった時点でpチャネルMOSトランジスタQ32はオフする。この結果、VBBの電位は少し負の値となる。
以上の動作が繰り返されることにより、VBBの電位は徐々に負の値になっていき、VBB=−(VCC−2Vth)の時点でpチャネルMOSトランジスタQ32を経由するA点からVBBへの電子の供給が止まる。
【0094】
つまり、上記基板バイアス回路によりVBB=−(VCC−2Vth)の負電位が基板に印加されることになる。
【0095】
図7は、図1中の基板バイアス発生回路113で発生する負電位を外部端子114からモニタする回路構成を示す。
【0096】
nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタを直列に接続しているという点では、図2のスイッチ回路と基本的に同様である。異なる点は、テストモード指定信号S4がHレベルのときは、図6で説明した基板バイアス発生回路113と同様の負電位発生回路400によりpチャネルMOSトランジスタQ42のゲートに負電位が印加される構成としたことである。
【0097】
なお、この実施例では、テストモード指定信号S4がLレベルでは、nチャネルMOSトランジスタQ46がオン状態となり、pチャネルMOSトランジスタQ42のゲートには、pチャネルMOSトランジスタQ45のしきい値電圧が印加されている構成としている。テストモード指定信号S4がLレベルのとき、pチャネルMOSトランジスタQ42がオフとなる電圧が印加されるのであれば、特にこのような構成に限定されない。
【0098】
この場合も、図2、図3と同様な理由により、このスイッチ回路により外部端子114の電位のオーバーシュート、アンダーシュートをカットオフすることが可能である。すなわち、このスイッチ回路SW4が開状態においては、nチャネルMOSトランジスタQ41のゲートには、Hレベルの信号VCCが印加されているので、この信号よりも高い電位が、このトランジスタのドレインに印加されると、ゲート直下のn型反転層は、ドレイン近傍で消失し、カットオフされる。一方、pチャネルMOSトランジスタQ42のゲートは、負電位(この場合はVBBに等しい)にバイアスされており、この負電位以下の電位がこのトランジスタのソースに印加されると、ゲート直下のp型反転層がソース近傍で消失し、カットオフされることになる。
【0099】
したがって、図7のスイッチ回路SW4の構成でテストモード指定信号S4をHレベルにすると、外部端子114の電位が正へオーバーシュートした場合も、負にアンダーシュートした場合も、導通状態がカットオフされるので、内部電源回路およびそれに接続している内部回路に直接オーバーシュートあるいはアンダーシュートした電圧が印加されることがない。したがって、内部の記憶情報等が破壊されることを防ぐことが可能で、半導体集積回路の内部電源電位の評価を安定かつ信頼性の高い状態で測定することが可能である。
【0100】
次に、内部電源電位に相当する電圧を外部から任意の値に制御する回路構成について説明する。
【0101】
まず、図4の内部電圧降圧電源109については、テストモード時に、テストモード指定信号TE2をHレベルにする(/TE2をLレベルにする)ことにより、nチャネルMOSトランジスタQ13をオフにすることで、降圧回路動作を停止させ、同時に制御信号S1をHレベルとすることでスイッチ回路SW1をオン状態とし、外部端子114から電圧を供給すればよい。
【0102】
このとき、従来例(特開平3−160699号公報)と同様にテストモード指定信号TE2をLレベルとし、テストモード指定信号S6をHレベルとすることによりスイッチ回路SW6をオン状態とすることで、外部端子114から、任意の基準電位VREF を供給し、内部降圧電圧int.VCCを任意の値に変化させることも可能である。
【0103】
以上の手続により、外部から内部降圧電源電圧int.VCCを任意の値に変化させて、DRAMの動作マージンを評価することが可能となる。
【0104】
次に、図5のビット線プリチャージ電圧発生回路112(セルプレート電圧発生回路111)については、テストモード時にテストモード指定信号TE3(TE4)をHレベルとし、pチャネルMOSトランジスタQ21をオフ状態とすることで、この回路動作を停止し、テストモード指定信号S3(S4)をHレベルとし、スイッチ回路SW3(SW4)をオン状態とすることで、外部端子114から各々任意の電圧を供給すればよい。
【0105】
この場合も、ビット線プリチャージ電圧VBL、セルプレート電圧VCPを外部から任意の値に変化させることが可能である。
【0106】
さらに外部電源と逆極性の内部電源電圧に相当する電圧を外部から任意の値に制御する回路構成について説明する。
【0107】
これは、まず図6の基板バイアス発生回路113において、テストモード指定信号TE1をHレベルとすることで、この回路動作を停止し、図7においてテストモード指定信号S4をHレベルとすることにより、スイッチ回路をオン状態とし、外部端子114から、任意の電位を供給すればよい。
【0108】
以上により、負電位VBBに相当する電圧を外部から任意の値に制御することができる。
【0109】
上述の第1の実施例では、内部電源電圧の外部からのモニタおよび制御のために専用の外部端子114を用いていたが、通常モードでは他の信号入力に使われている端子を用いることも可能である。DRAMは、通常たとえば28ピンのパッケージに封入されるものの、集積規模の増大に伴うアドレス入力ピン数やデータ入出力ピン数の増加により、通常動作モードにおいて使用されないピンの空きは、存在しなくなる傾向にある。
【0110】
このため、テストモードにおいては通常データや制御信号の入力に供されるピンを上記外部端子として使うことが必要となる。
【0111】
この発明の第2の実施例は、通常の動作では他の信号入力に供されている端子として、特に出力イネーブル端子115を用いるものである。図8にその概略ブロック図を示す。従来の技術の項において、従来のDRAMにおいては、/OE信号がLレベル固定であっても、通常の読出、書込動作が可能であることを述べた。そこで、出力イネーブル入力端子115と出力バッファとの間に、図8においてSW5で表わされる図9の回路を挿入する。図9の回路において、テストモード指定信号S5がHレベルとなると、インバータ116を介してこの信号が2入力NAND回路118の一方の入力端子に印加されるので、もう一方の入力端子に接続される出力イネーブル入力端子のレベルに無関係に、NAND出力のint.OE信号はHレベルすなわち、/OE信号がLレベルに固定されているのと同等になる。一方テストモード指定信号S5がLレベルでは、NAND出力信号int.OEは/OE信号と一致する。したがって、テストモード指定信号S5をHレベルとすると、/OE信号がLレベル固定となって、読出、書込動作が常時可能となり、テストモード指定信号S5をLレベルとすると通常の/OE信号と同一動作が可能となる。
【0112】
なお、上述の第1および第2の実施例において、テストモード指定信号S1〜S6およびTE1〜TE4は、テストモードセット時に擬似アドレス信号として、アドレス入力端子に入力された信号に応じて内部タイミング発生回路108で発生されるものとする。
【0113】
図9に、擬似アドレス信号と制御信号との組合せの態様の一例を示す。たとえば、内部降圧電源電圧を外部からモニタする場合、擬似アドレス信号(A、A、A、A、A、A、A、A、A)=(0、0、0、0、/、/、/、/、/)(/は任意)を与えると、内部タイミング発生回路108でテストモード指定信号S1、S5および/TE2をHレベル信号としてそれぞれ供給する構成とすることである。
【0114】
図8および図11により、内部タイミング発生回路の動作のタイミングチャートの一例について説明する。まず、内部タイミング発生回路108は、WCBR(/WE・/CASビフォア/RAS)サイクルが実行されることで、入力された擬似アドレス信号に応じた信号S1、S5を発生し、テストモードに入る。この状態で通常どおり、/RAS信号の立下がりで行アドレスを取込み、/CAS信号の立下がりで列アドレスを取込み、同時に入力データが取込まれ書込動作が行なわれる。このとき、制御信号S5がHレベルとなることで、int.OE信号はHレベル、つまり、/OE信号がLレベル固定となっているので書込動作は正常に行なわれる。また、テストモード指定信号S1がHレベルとなることで、スイッチ回路S1がオン状態となり、出力イネーブル端子/OEにより、内部降圧電源電圧int.VCCを測定することが可能である。
【0115】
【発明の効果】
以上の説明のように本発明の半導体集積回路装置は以下のような効果を奏する。
【0116】
請求項1の発明によると、外部から供給される外部電源電圧により動作する半導体集積回路装置は、外部電源電圧を所定の内部電源電圧に変換して供給する内部電圧発生手段と、半導体集積回路装置の外部との信号の入出力のための外部端子と、テストモードを指定する信号を発生する手段と、内部電圧発生手段の出力と外部端子との間に設けられ、テストモード指定信号に応じて動作する、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段とを備えているので、半導体集積回路を動作させつつ、上記内部電源出力のモニタをすることが可能である。
【0117】
しかも、回路テスタによりテスト中に、上記スイッチ回路がオン状態で、外部端子の電位が正へオーバーシュートあるいは負へアンダーシュートしても、その影響を内部回路に与えないことが可能である。したがって、内部電源電圧の変動に伴う内部回路の特性変化を安定かつ高い信頼性で試験することが可能である。
【0118】
請求項2の発明によると、請求項1記載の半導体集積回路装置においては、内部電圧発生手段の発生する電位は、外部電源電圧と逆極性であり、そのスイッチ手段の開状態では、pチャネルMOSトランジスタのゲートが上記逆極性電位にバイアスされているので、外部端子の電位がテスト中に正へオーバーシュートあるいは上記逆極性電位以下にアンダーシュートしてもその影響を内部回路に与えないことが可能である。したがって請求項1と同様な効果を奏することが可能である。
【0119】
請求項3の発明によると、請求項1記載の半導体集積回路装置は、DRAMであって、その外部との信号を入出力する外部端子は、通常の動作においては、他の信号入力に供されるものであるので、新たに外部端子用の入力ピンを作製する必要なく、上記内部電源電圧の測定を行なうことが可能である。かつ、請求項1と同様の効果を奏する。
【0120】
請求項4の発明によると、請求項3記載のDRAMの出力バッファと出力イネーブル入力端子とは、テストモード信号に応答して、出力イネーブル入力端子からの信号にかかわりなくデータ出力バッファを駆動状態とする信号を出力する論理回路を介して接続している。しかも、出力イネーブル入力端子と内部電源発生手段の出力とは、テストモード指定信号に応じて同時に開状態となる、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段を介して接続している。
【0121】
したがって、上記出力イネーブル入力端子を外部端子として使用することで、外部端子電位のオーバーシュート、アンダーシュートの影響を内部回路に与えることなく、しかも、外部端子用の入力ピンを新たに作製する必要なく、上記内部電源電圧の測定を行なうことが可能であり、かつ請求項3と同様の効果を奏する。
【0122】
請求項5の発明によると、請求項1記載の半導体集積回路装置は、DRAMであって、各スイッチ手段や内部電源回路への外部からの制御信号は、テストモードセット時に、擬似アドレス入力信号として入力された信号に応じて、内部タイミング発生回路から供給されるので、上記外部信号用の新たな入力ピンを作製することなく、上記内部電源電圧の測定を行なうことが可能であり、かつ請求項1と同様の効果を奏する。
【0123】
請求項6の発明によると、外部から供給される外部電源電圧により動作する半導体集積回路装置は、外部電源電圧を所定の内部電源電圧に変換して供給する内部電圧発生手段と、半導体集積回路装置の外部から任意の電圧を印加するための外部端子と、テストモードを指定する信号を発生する手段と、前記テストモードにおいて内部電圧発生手段の動作を停止する手段と、内部電圧発生手段の出力と外部端子との間に設けられ、テストモード指定信号に応じて動作する、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段とを備えているので、外部端子の電位が正にオーバーシュートするとnチャネルMOSトランジスタによりカットオフされ、負にアンダーシュートするとpチャネルMOSトランジスタでカットオフされることで、内部電源に上記オーバーシュート、アンダーシュートの影響を与えることなく、外部端子から内部電源電圧に相当する電圧を供給することができる。したがって、内部電源電圧変動に対する半導体集積回路の動作マージンを的確に評価でき、ひいては、上記半導体集積回路装置の高信頼度化、高速化、低消費電力化を図ることができる。
【0124】
請求項7の発明によると、請求項6記載半導体集積回路装置においては、内部電圧発生手段の発生する電位は、外部電源電圧と逆極性であり、そのスイッチ手段が開状態では、pチャネルMOSトランジスタのゲートが上記逆極性電位にバイアスされているので、外部端子の電位がテスト中に正へオーバーシュートあるいは上記逆極性電位以下にアンダーシュートしてもその影響を内部回路に与えることなく、外部端子から内部電源電圧に相当する電圧を供給することができ、請求項6と同様の効果を奏する。
【0125】
請求項8の発明によると、請求項6記載の半導体集積回路装置は、DRAMであって、その外部からの任意の電圧を入力する外部端子は、通常の動作においては他の信号入力に供されるものであるので、新たに外部端子用の入力ピンを作製する必要なく、上記内部電源電圧に相当する任意の電圧を外部から供給することができ、請求項6と同様の効果を奏する。
【0126】
請求項9の発明によると、請求項7記載のDRAMの出力バッファと出力イネーブル入力端子とは、テストモード信号に応答して、出力イネーブル入力端子からの信号にかかわりなくデータ出力バッファを駆動状態とする信号を出力する論理回路を介して接続している。しかも、出力イネーブル入力端子と内部電源発生手段の出力とは、テストモード指定信号に応じて同時に開状態となる、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段を介して接続している。
【0127】
したがって、上記出力イネーブル入力端子を外部端子として使用することで、外部端子電位のオーバーシュート、アンダーシュートの影響を内部回路に与えることなく、しかも、外部端子用の入力ピンを新たに作製する必要なく、上記内部電源電圧に相当する電圧を外部から供給することが可能で、請求項8と同様の効果を奏する。
【0128】
請求項10の発明である請求項6記載の半導体集積回路装置は、DRAMであって、そのテストモード指定信号は以下のような信号である。つまりそのテストモード指定信号は、テストモードセット時に入力される擬似アドレス入力信号に応じて内部タイミング発生回路で発生され、各スイッチ手段および内部電圧発生手段に供給されるので、上記テストモード指定信号用の新たな入力ピンを作製することなく、上記内部電源電圧に相当する電圧を外部から供給することができ、請求項6と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例によるDRAMの概略ブロック図である。
【図2】この発明の第1の実施例中のスイッチ回路の構成を示す図である。
【図3】図1のトランジスタ部の断面構造を示す図である。
【図4】この発明の第1の実施例中の1つの要部を示す概略ブロック図である。
【図5】この発明の第1の実施例中の他の要部を示す概略ブロック図である。
【図6】基板バイアス発生回路を示す概略ブロック図である。
【図7】この発明の第1の実施例中のさらに他の要部を示す概略ブロック図である。
【図8】この発明の第2の実施例によるDRAMの概略ブロック図である。
【図9】図8中のスイッチ回路SW5の構成を示す図である。
【図10】この発明のアドレス信号と制御信号との組合せを示す図である。
【図11】この発明の第2の実施例のタイミングチャート図である。
【図12】従来のDRAMを示す概略ブロック図である。
【図13】従来のDRAMの読出動作のタイミングチャート図である。
【図14】従来のDRAMの書込動作のタイミングチャート図である。
【図15】従来のDRAMのメモリセル部の回路図である。
【図16】従来のDRAMの書込動作のタイミングチャート図である。
【図17】従来の内部電圧可変方法を示す図である。
【符号の説明】
100 DRAM回路、101 メモリセル、102 行デコーダ回路、103 列デコーダ回路、104 センスアンプとI/O制御回路、105 アドレスバッファ回路、106 データ入力バッファ回路、107 データ出力バッファ回路、108 タイミング発生回路、109 電圧降圧回路、110 基準電圧発生回路、111 セルプレート電圧発生回路、112 ビット線プリチャージ電圧発生回路、113基板バイアス発生回路、114 外部端子、115 出力イネーブル入力端子、116 インバータ、117 NOR回路、118 NAND回路、200 リングオシレータ回路、300 ドライブ回路、400 負電位発生回路。

Claims (10)

  1. 外部から供給される外部電源電圧により動作する半導体集積回路装置であって、
    前記外部電源電圧を所定の内部電源電圧に変換して供給する内部電圧発生手段と、
    前記半導体集積回路装置の外部との信号の入出力のための外部端子と、
    テストモードを指定する信号を発生する手段と、
    前記内部電圧発生手段の出力と前記外部端子との間に設けられ、前記テストモード指定信号に応じて動作する、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段とを備えた、半導体集積回路装置。
  2. 前記内部電圧発生手段の発生する電位は、外部電源電位と逆極性であり、前記スイッチ手段が開状態ではpチャネルMOSトランジスタのゲートが上記逆極性電位にバイアスされている、請求項1記載の半導体集積回路装置。
  3. 前記半導体集積回路装置は、ダイナミック型RAMであって、前記外部端子は、通常の動作においては他の信号入力に供されるものである、請求項1記載の半導体集積回路装置。
  4. 前記外部端子は、データ出力バッファに駆動信号を供給する出力イネーブル入力端子であり、
    前記出力イネーブル入力端子からの信号を受ける第1の入力と、前記テストモード指定信号を受ける第2の入力と、データ出力バッファに駆動信号を与える出力とを有し、前記テストモード信号に応答して、前記出力イネーブル入力端子からの信号をそのまま出力する第1の状態と、前記出力イネーブル入力端子からの信号にかかわりなくデータ出力バッファを駆動状態とする信号を出力する第2の状態とに切換わる2入力論理回路をさらに含み、
    前記出力イネーブル入力端子と前記内部電圧発生手段の出力とは、前記スイッチ手段を介して接続されている、請求項3記載の半導体集積回路装置。
  5. 前記半導体集積回路装置は、ダイナミック型RAMであって、前記テストモード指定信号発生手段は、テストモードセット時に擬似アドレス入力信号として入力された信号に応じて前記テストモード指定信号を発生して各スイッチ手段に供給する内部タイミング発生回路を含む、請求項1記載の半導体集積回路装置。
  6. 外部から供給される外部電源電圧により動作する半導体集積回路装置であって、
    前記外部電源電圧を所定の内部電源電圧に変換して供給する内部電圧発生手段と、
    前記半導体集積回路装置の外部から任意の電圧を印加するための外部端子と、
    テストモードを指定する信号を発生する手段と、
    前記テストモードにおいて前記内部電圧発生手段の動作を停止する手段と、
    前記内部電圧発生手段の出力と前記外部端子との間に設けられ、前記テストモード指定信号に応じて動作する、直列接続されたpチャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジスタとを含むスイッチ手段とを備えた、半導体集積回路装置。
  7. 前記内部電圧発生手段の発生する電位は、外部電源電位と逆極性であり、前記スイッチが開状態ではpチャネルMOSトランジスタのゲートが上記逆極性電位にバイアスされている、請求項6記載の半導体集積回路装置。
  8. 前記半導体集積回路装置は、ダイナミック型RAMであって、前記外部端子は、通常の動作においては他の信号入力に供されるものである、請求項6記載の半導体集積回路装置。
  9. 前記外部端子は、データ出力バッファに駆動信号を供給する出力イネーブル入力端子であり、
    前記出力イネーブル入力端子からの信号を受ける第1の入力と、前記テストモード指定信号を受ける第2の入力と、データ出力バッファに駆動信号を与える出力とを有し、前記テストモード信号に応答して、前記出力イネーブル入力端子からの信号をそのまま出力する第1の状態と、前記出力イネーブル入力端子からの信号にかかわりなくデータ出力バッファを駆動状態とする信号を出力する第2の状態とに切換わる2入力論理回路をさらに含み、
    前記出力イネーブル入力端子と前記内部電圧発生手段の出力とは、前記スイッチ手段を介して接続されている、請求項8記載の半導体集積回路装置。
  10. 前記半導体集積回路装置は、ダイナミック型RAMであって、前記テストモード指定信号発生手段は、テストモードセット時に擬似アドレス入力信号として入力された信号に応じて前記テストモード指定信号を発生して各スイッチ手段あるいは内部電圧発生手段に供給する内部タイミング発生回路を含む、請求項6記載の半導体集積回路装置。
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