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JP3571284B2 - 布類投入装置 - Google Patents

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JP3571284B2
JP3571284B2 JP2000308220A JP2000308220A JP3571284B2 JP 3571284 B2 JP3571284 B2 JP 3571284B2 JP 2000308220 A JP2000308220 A JP 2000308220A JP 2000308220 A JP2000308220 A JP 2000308220A JP 3571284 B2 JP3571284 B2 JP 3571284B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、布類を少なくとも2点で保持して左右に拡げ、次工程に投入するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばテーブルクロス等、サイズの大きい布類を洗濯等のための装置に投入するために拡げる場合、従来は布類の上部の両端をクランプで摘み、クランプを左右へ移動させて拡げる方法がとられて来た。しかし、大型の布類では重量も大きいため、クランプ間の上辺に撓みが生じ、そのままでは布類の先端が弓なりに撓んだまま次工程へ投入されることになり、原型を回復できないという問題を生じる。またその結果は折り畳み製品の形態に影響し、さらにテーブルクロスとしての品位を損う。
【0003】
布類の先端の撓みを解消するには、クランプにより布類を拡げる張力を高めれば良いが、張力に耐えきれず、やがて布類が破れてしまうことになる。大型の布類ではあっても生地の厚さや強度に限界があり、洗濯後、アイロナーへ投入するときには脱水されただけで、湿っているため重量も増しており、従来の方法では布類の耐用期間を縮める結果となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は布類に過度の張力を加えなくても、先端を直線状にして次工程に投入できるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するにあたり本発明は、保持点間に生じる布類の撓みをなくすために、保持点間の布類を吸引して持ち上げ重量を一部負担するように吸引ノズルを布類に対して設置し、かつ布類を吸引ノズルに接触させるように誘導する誘導手段を布類に向けて設置し、前記吸引ノズルに吸引作用を有効にするか否かを切り換える手段を設け、誘導手段により布類を吸引ノズルに接触させるのとほぼ同時に切り換え手段を切り換え、吸引ノズルが布類を吸引可能とするという手段を講じたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に係る布類投入装置は、布類を少なくとも2点で保持して左右に拡げ、次工程に投入するための装置である。特に本発明のものは投入のために吊り下げられている布類の上辺、即ち投入される布類の先端が撓んだまま投入されないようにしたものである。
【0007】
保持点間に生じる布類の撓みをなくすために、本発明では保持点間にて布類を吸引により保持し、持ち上げることによって、布類の重量を一部負担するという対策を取る。吸引という手段を取ることによって、布類に対する持ち上げ作用が容易に行われるようになり、かつ挟むような手段に比較して布類に跡が残るということもない。吸引手段のノズルは布類に対して設置する。この吸引ノズルはそれ自体が上を向くか、吸引ノズルを取り付けてある部分ごと上方へ移動可能であるかによって、布類を持ち上げられるようにされていることが望ましい。
【0008】
さらに、布類を吸引ノズルに接触させるように仕向ける誘導手段を布類に向けて設置する。布類が吸引ノズルから離れていると、吸引力が強力でもそれだけで布類を吸引ノズルに吸着させることは困難であり、確実な吸着には吸引ノズルと布類が接触していることが望まれる。そのためには、まず布類を動かして吸引ノズルに接触させる方法を取り得る。誘導手段にはエア噴射が使用可能であり、この場合布類には加圧気流による押す力と吸引気流による引く力が同時に作用することになる。その他布類を押す部材やあおる部材などで機械的に誘導することもできる。さらに、布類を動かす代わりに、吸引ノズルを吸引力が及ばないほど離れた位置から、布類に接触可能な接触位置まで移動可能とすることも十分可能である。
【0009】
吸引ノズルは吸引路を介して吸引機に接続する。同時に、その吸引系統の適当な箇所には切り換え手段が設けられる。切り換え手段は、常時運転状態に置かれる吸引機の吸引作用を遮断可能として、不用時等に吸引ノズルに吸引力を生じさせないために設けられる。従って、吸引ノズルによる吸引が必要となるその都度流れを切り換える場合には切り換え弁を用いることができ、吸引の都度、吸引機を作動させる場合にはスイッチによるオン、オフを選択することができる。
【0010】
前記誘導手段により布類を吸引ノズルに接触させるのとほぼ同時に、切り換え手段を切り換えて、吸引ノズルが布類を吸引し得るようにする。つまり、布類に対する前記押し引きがほぼ同時に作用して、布類に吸引ノズルが確実に吸着できることになる。ほぼ同時、とは吸引ノズルと誘導手段の布類に対する作用開始のタイミングを意味することとなるが、その先、後はどちらでも余り差がないということである。
【0011】
【実施例】
以下図面を参照して本発明を実施例により詳細に説明する。図1、図2は布類投入装置10の全体を示しており、同装置10は、正面上部に設置された投入コンベア11、その上部に投入コンベア11の略全幅に亘って設けられた布類の展張部12及び、展張部12へ布類を預け渡す布類の取り付け部13を有する。布類取り付け部13は左右にあって、夫々昇降可能に設けられた二対の預けクランプ14、15を有し、上部で待機する左右各二対の展張クランプ16、17に布類を預け渡す。18は展張クランプ16、17の移動機構を示す。
【0012】
例示の装置では、二対の展張クランプ16、17が保持点となるので、保持点間に生じる布類の撓みをなくすための吸引ノズル21を有する吸引部20が、展張クランプ16、17で保持されている布類の重量を一部負担するためその上辺よりも下方の位置に配置される。吸引ノズル21は、吸引部20のケース内に設けられた回転軸22によって布類の正面下方から上方へ回転可能に設けられている。回転軸22はシリンダ装置23にリンク23aにより結合されている。
【0013】
上記吸引部20は、そのケースに接続した吸引ダクト24によって装置正面の略中央部に吊り下げるように設置されており、吸引ダクト24の他端は、吸引機25であるブロワに接続されている。従って、吸引機25を常時運転とするときには、その吸引力が吸引ノズル21に作用するのを制御するための切り換え手段として切り換え弁が設けられている。例示の切り換え手段は、弁筐内に設けられた開閉弁26と、閉弁時に外気を吸入するための外気吸入口27とを有する。しかし、切り換え手段として上記の弁等を設けず、吸引ノズル21を布類Mに吸引力が及ばない位置まで移動可能とする構成を設けても良い。なお布類Mの展張は確認センサ28で、また吸引ノズル21の作動は始動センサ29で制御される。
【0014】
さらに、布類Mを吸引ノズル21に接触させるように仕向ける誘導手段30が布類Mに向けて設けられる。実施例の場合誘導手段30としてエアブローノズルが採用されており、同ノズルは下向きになっている吸引ノズル21の方向へ、布類Mを挟んで向い側から気流を噴射するように配置されている。切り換え手段として上記の弁等を設けない場合には、誘導手段として吸引ノズル21を動かすシリンダ装置23及びリンク23aから成る移動手段の可動範囲を拡大することで対応することとなる。例えば図4において吸引ノズル21の長さを布類Mに接触可能な寸法に延長し、かつ図4の下方へ向く位置まで可動範囲を拡大する。
【0015】
本発明に係る装置では、左右の預けクランプ14、14、15、15のどちらかに布類Mの上辺の左右両端部を取り付けることから作業を開始する。例えば預けクランプ15、15は上昇して展張クランプ17、17に布類Mを預け渡すので、布類Mは上辺の左右両端部にて展張クランプにより2点で保持され、拡げられる(図5(a))。展張されつつある布類Mの先端(上辺Ma)が吸引部20に設けられている始動センサ29に検出されると、誘導手段30から気流が噴射され、それと同時に切り換え弁が開となるので、吸引ノズル21から吸引作用が始まる(図5(b))。
【0016】
誘導手段30の噴射気流が布類Mを吸引ノズル21に接触させると、吸引ノズル21が布類Mに吸着し、さらに上方へ回転することで、布類Mの重量を中央部にて負担するようになる(図5(c))。その結果、布類Mの先端にかかる負担が減少し、上辺Maが直線状になるまで展張クランプ15、15で展張され、直線状になったかどうかを確認センサ28によって確かめる。このとき、布類Mの上辺には殆ど重量がかかっていないので展張力がそれほど強くなくても上辺Maは直線状となり、従って破れるほど強力な展張力が加えられることはない(図5(d))。
【0017】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成されかつ作用するものであるから、布類の重量の一部が吸引ノズルにより布類の保持によって負担され、過度の張力を布類に加える必要がないので布類の先端は少い張力で直線状に保たれ、整った形状で布類を次工程に投入することができ、かつまた布類の損耗を早めることもない等、顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る布類投入装置の実施例を示す全体正面図。
【図2】同じく側面図。
【図3】同上要部を拡大して示す正面図。
【図4】同じく側面図。
【図5】(a)布類の展張途中の状態を示す工程図。
(b)吸引ノズルが作動を始める段階の工程図。
(c)吸引ノズルにより布類を持ち上げる状態を示す工程図。
(d)布類の上辺が直線状になった状態を示す工程図。

Claims (2)

  1. 布類を少なくとも2点で保持して左右に拡げ、次工程に投入するための装置であって、保持点間に生じる布類の撓みをなくすために、保持点間の布類を吸引して持ち上げ重量を一部負担するように吸引ノズルを布類に対して設置し、かつ布類を吸引ノズルに接触させるように誘導する誘導手段を布類に向けて設置し、前記吸引ノズルによる吸引作用を有効にするか否かを切り換える手段を設け、誘導手段により布類を吸引ノズルに接触させるのとほぼ同時に切り換え手段を切り換え、吸引ノズルが布類を吸引し得るようにしたことを特徴とする布類投入装置。
  2. 誘導手段としてエア噴射を使用し、エア噴射の加圧気流による押す力と吸引ノズルへの気流による引く力が布類に同時に作用するように構成された請求項1記載の布類投入装置。
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