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JP3571074B2 - プリント配線板の現像方法 - Google Patents

プリント配線板の現像方法 Download PDF

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JP3571074B2 JP03676894A JP3676894A JP3571074B2 JP 3571074 B2 JP3571074 B2 JP 3571074B2 JP 03676894 A JP03676894 A JP 03676894A JP 3676894 A JP3676894 A JP 3676894A JP 3571074 B2 JP3571074 B2 JP 3571074B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はプリント配線板を電子写真法で作製する際の液体現像方法に関し、特に両面に光導電層を有する支持体を用いたプリント配線板の現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板の製造方法としては、サブトラクティブ法、アディティブ法が知られている。サブトラクティブ法は絶縁性基板に銅等の導電層を設けた積層板に回路部に相当するレジスト画像を形成し、そのレジスト画像で被覆されていない導電層をエッチングにより取り除く方法である。アディティブ法は絶縁性基板上の非回路部をレジスト層で保護し、回路部にのみ金属めっき法で導電層を形成する方法である。
【0003】
レジスト層に用いられる材料としては一般に感光性高分子が多く使用される。感光性高分子は露光によって化学反応を起こし、現像液に対して不溶化(ネガ型)もしくは、可溶化(ポジ型)する。露光方法はフォトマスクを通した紫外光露光が主に用いられているが、フォトマスクの作製に時間がかかり、フォトマスクとレジストの間のゴミ、ほこり等によって画像精度が低下したり、フォトマスクを剥す際にレジストに傷が生じるといった問題があった。ゆえに、レーザー光を用いた直接描画への期待が高まっている。感光性高分子が反応に必要とする露光量は数〜数百mJ/cmと大きく 、レーザー光による描画を行うことは困難であった。
【0004】
レーザー光露光を行うことができる高い光感度を有するレジスト層用材料として西独特許第1,117,391号、同第2,526,720号、同第3,210,577号、特開昭52−2437号、同57−48736号、同59−168462号、同63−129689号、特公平1−35518号、特開平5−275829号公報等に電子写真感光体が提案されている。特に特開昭63−129689号公報、特開平5−275829号公報等ではレーザー光を使用したプリント配線板製造方法が記載されている。
【0005】
電子写真感光体のプリント配線板への応用は、アディティブ法、サブトラクティブ法の両方において行われている。レジスト画像の形成は、アディティブ法では無電解金属めっき触媒層を設けた電気絶縁性基板の両面または片面に少なくとも光導電性化合物と結着樹脂を含有する光導電層を作成する。この光導電層上に帯電工程によって一様な電荷をのせ、露光によって電荷を消失し、配線パターンに対応する静電潜像を得る。続いて電子写真用現像剤を用いて現像、定着後、トナー画像が形成される。このトナー画像部以外の光導電層を溶出除去してトナー画像と光導電層からなるレジスト画像を形成する。このレジスト画像部以外の絶縁性基板上に無電解金属めっき法で金属配線パターンを形成し、必要な場合はレジストであるトナー画像および光導電層を除去する。
【0006】
サブトラクティブ法では、絶縁性基板の両面または片面に金属導電層を設けた支持体上に光導電層を設け、電子写真法で回路部に相当するトナー画像を形成し、非回路部の光導電層を溶出除去し、レジスト画像を得る。レジスト画像で被覆されていない金属導電層をエッチング除去し、必要な場合はレジスト画像を取り除いてプリント配線板を得る。
【0007】
プリント配線板の液体現像方法としてはこれまで一般の電子写真平版印刷版用の現像方法が用いられてきた。液体現像方法ではトナー画像を形成した後の余分な液体現像剤をできるだけ迅速にかつ均一に除去することが高解像度のトナー画像を得るために必要である。除去方法としては、被現像体である光導電層上に存在している余分な液体現像剤を上下のロールで挟みこむ絞りロール方式、特開平4−350877号公報記載の版面上に空気を吹き付けて液体現像剤を押し戻すエアナイフによる絞り方式、コロナ帯電による絞り方式等があるが、簡便性および絞り効果、絞り幅方向の均一性等から絞りロール方式が有効である。
【0008】
しかし絞りロール方式では、基板の厚みが厚くなると、絞りロール対を通過中の被現像体の両側端部で、絞りロール対が上、下の接触を断たれ、その空隙部に溜まった液体現像剤が再度光導電層に付着した状態で絞りロール対を出てくるため、特に被現像体の両側端部付近の絞りが悪く、完全に液体現像剤が除去できなかった。このように液体現像剤の絞りが不完全であると、次工程への現像液の持ち込み、トナー画像の乱れ等の悪影響が見られた。このような問題点は特公平2−44069号公報記載のように被現像体の搬出側に、空気を吹き付けることにより改善された。
【0009】
一般に電子写真平版印刷版の場合、画像形成は片面にのみ行われるので、プリント配線板のように支持体の両面に光導電層を設けた場合、液体現像装置に二度通して現像しなければならず、非画像部への余剰トナーの付着、トナーかぶり等や定着不良によるトナー流れ等が起こり、画像が損なわれることがあった。また、上記空気吹き付け手段だけでは吹き飛ばされた液体現像剤が被現像体の裏面に廻ってしまいトナー画像を乱すことがあった。さらに、一般に使用されている電子写真平版印刷版は厚くとも高々300μm程度であるが、プリント配線板の場合厚さ1.0〜1.6mmが一般的で、絞りロールの圧力調整と上記空気吹き付け手段だけでは余剰液体現像剤の除去が不完全で、高解像度のトナー画像が得られなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、支持体上に光導電層を有するプリント配線基板の現像方法に関し、解像力の高いトナー画像が得られる現像方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために鋭意検討した結果、少なくとも支持体の片面に、光導電層を有する被現像体を搬送しながら電子写真法により液体現像処理を行って、トナー画像を形成するプリント配線板の現像方法において、該現像処理によって被現像体に付着した余剰液体現像剤を少なくとも一対の絞りロール対により、および該絞りロール対と該絞りロール対を通過する該被現像体の端部とで形成される空隙部に向けて、該絞りロール対下流かつ該被現像体の上下両方向から気体を吹き付けることにより除去すれば良いことを見い出した。
【0012】
本発明のプリント配線板の現像方法によれば、被現像体の厚みに影響されず、また特に両面に光導電層を設けた被現像体を現像後、絞りロール対により余分の液体現像剤を除去するとともに、前記絞りロール対と該絞りロール対を通過する被現像体の両端部(両側端部)で形成される空隙部に向け、該絞りロール対の下流の、被現像体搬送路の上下面両方向から空気を吹き付けることで、空隙部に貯留する液体現像剤はロール対の内側に追いやり、被現像体への再度の付着を防止できる。
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。図1に本発明の現像方法を優位に実現する液体現像装置の断面概略図、図2に図1中に示したA1−A2線断面概念図を図示する。本発明のプリント配線板の現像方法では、図示しない帯電、露光装置で静電画像を設けた少なくとも支持体の片面に光導電層を有する、被現像体1を、図示しない側板に支持され、かつ図示しないモーターにより駆動力が伝達されている搬送ロール対12で挟持し、略水平に搬送し現像装置内に送る。現像装置内で、液体現像剤31をポンプ32により汲み上げ、液体現像剤送液管33、流量調整弁34、35を経て液体現像剤吐出部23、24から被現像体1に吐出する。現像後の被現像体1は、図示しない側板に支持され、かつ図示しないモーターにより駆動力が伝達されている絞りロール対11から現像装置外に搬送する。
【0014】
絞りロール対11を被現像体1が通過する際には、図2に示したように、被現像体1の両端部と絞りロール対11によって空隙部61が形成される。この空隙部61の大きさは被現像体1の厚み、硬さ、絞りロール対11の材質、硬さ、加圧力によって変化する。
【0015】
本発明のプリント配線板の現像方法では、上記空隙部61に向かって絞りロール対11の被現像体1の搬送方向下流側より、上下に取り付けられた吹き付けノズル41、42を使って気体を吹き付けるので、空隙部61に貯留している現像液は絞りロール対11の外に漏れることがない。また、被現像体1の上下部両方向から気体を吹き付けることで被現像体1の裏面への液体現像液の回り込みを防ぐことができる。
【0016】
本発明に係わる絞りロール対11としてはSUS製、鉄製等の心棒に弾性体としてニトリルゴム等を巻き付けて同一径に作製したものを用いる。ロールの硬度は30〜80度が好ましい。絞りロール対11は加圧機構によって、被現像体1に適した圧力が加圧される。
【0017】
本発明に係わる吹き付けノズル41、42の先端形状は四角錐、円錐、楕円錐等の形状を用いることができる。また、吹き付けノズルから供給される空気には、空隙部61の大きさや絞りロール対11の絞液効果等の影響を鑑みて圧縮空気を使用することもできる。
【0018】
本発明の現像方法では、被現像体1が少なくとも絞りロール対11に接触している間気体を吹き付けることが好ましい。被現像体1が絞りロール対11を通過している時以外に空気を吹き付けると、絞りロール対11に付着した液体現像剤9が乾燥、固着し、絞りロール対11による絞りむらが生じ、トナー画像の解像度が低下する。したがって、本発明の現像方法では、搬送ロール対12の前にある被現像体検知センサー51によって、搬送ロール対12に送り込まれた被現像体1が検知される。被現像体検知センサー51からの信号を基に図示しない電気制御部によって、空気の吹き付けの作動−停止を制御することが望ましい。
【0019】
本発明のプリント配線板の現像方法では、静電潜像と反対の極性の荷電を有する現像剤を用いて非露光部を現像する正現像法、静電潜像と同じ極性を有する現像剤を用いて適当なバイアス電圧の印加の下で露光部を現像する反転現像法とがある。反転現像法を行う場合は、図示しない電源から供給されたバイアス電圧が上部電極板21、下部電極板22から印加される。形成されたトナー画像は、例えば加熱定着、圧力定着、溶剤定着等の方法により定着できる。
【0020】
本発明に係わる液体現像剤は電子写真印刷版に使用する液体現像剤を使用することができるが、プリント配線板製造の後工程である非画像部の光導電層の除去、およびそれにより露出する導電性層のエッチング、非トナー画像部への無電解金属めっき等に対してレジスト性を有したものでなければならない。このために樹脂成分としては、例えばメタクリル酸、メタクリル酸エステル等から成るアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルとエチレンまたは塩化ビニル等との共重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラールの様なビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、スチレンとブタジエン、メタクリル酸エステル等との共重合物、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびその塩化物、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンイソフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカプラミドやポリヘキサメチレンアジポアミド等のポリアミド樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変性アルキッド樹脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエステル誘導体、その他ワックス、蝋等を含有することが好ましい。また、トナーには現像あるいは定着等に悪影響を及ぼさない範囲で、色素や電荷制御剤を含有させることもできる。さらに、その荷電は使用する光導電性化合物およびコロナ帯電の際の帯電極性に応じて正、負を使い分ける必要がある。
【0021】
本発明の被現像体1は、支持体の少なくとも片面に光導電層を有する構造である。本発明に係わる支持体とは、プリント配線板の製造をアディティブ法で行う場合は絶縁性基板、サブトラクティブ法で行う場合は絶縁性基板の少なくとも片面に金属導電層を設けた積層板である。絶縁性基板としては紙基材フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹脂、ガラス基材エポキシ樹脂、紙基材ポリエステル樹脂、ガラス基材ポリイミド樹脂等の一般に使用されているプリント配線板用絶縁性基板を用いることができる。また、基板に柔軟性が必要な場合は、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶縁性フィルムを使用することができる。この絶縁性基板には光導電層を設ける前に無電解めっきの前処理を行う。積層板には「プリント回路技術便覧」(社団法人日本プリント回路工業会編、1987年刊行、日刊工業新聞社発行)記載の上記絶縁性基板に銅層等を設けた積層板を使用することができる。
【0022】
本発明に係わる光導電層には、公知の有機または無機の光導電性化合物を使用できる。有機光導電性化合物としては、無金属あるいは金属(酸化物)フタロシアニンおよびナフタロシアニン、およびその誘導体等がある。無機光導電性化合物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、硫化カドミウム等が挙げられる。これらの光導電性化合物は単独または2種類以上混合して用いることができる。
【0023】
本発明に係わる光導電層は少なくとも結着樹脂を含有する。本発明に係わる結着樹脂の具体例としては、スチレン/マレイン酸モノエステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、および酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エステル共重合体等の、スチレン、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、および安息香酸ビニル単量体等と(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸等、もしくは無水マレイン酸およびフマル酸のモノエステル等のカルボキシル基含有単量体との共重合体、フェノール樹脂等が挙げられる。アディティブ法では例えば特開昭57−88457号公報等に記載されたトリフェニルメタンポリマー等の酸可溶型の結着樹脂を用いることができる。
【0024】
上記光導電性化合物の結着樹脂に対する混合比は、光導電層の電子写真特性によって異なるが、概ね樹脂量の1〜100重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは5〜40重量%が良い。
【0025】
本発明の現像方法を行う前に、被現像体に帯電、露光を行う。すなわち、暗所にて本発明で用いられる光導電層を実質的に一様に帯電し、画像露光により露光部の電荷を消失させて静電潜像を形成する。露光方法としては、キセノンランプ、タングステンランプ、蛍光灯等を光源として反射画像露光、透明陽画フィルムを通した密着露光や、レーザー光、発光ダイオード等による走査露光が挙げられる。走査露光を行なう場合は、He−Neレーザー、He−Cdレーザー、アルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、ルビーレーザー、YAGレーザー、窒素レーザー、色素レーザー、エキサイマーレーザー、GaAs/GaAlAs、InGaAsPの様な半導体レーザーや、アレキサンドライトレーザー、銅蒸気レーザー等のレーザー光源による走査露光、あるいは発光ダイオード、液晶シャッタを利用した走査露光(発光ダイオードアレイ、液晶シャッタアレイ等を用いたラインプリンタ型の光源も含む)によって露光することができる。
【0026】
本発明のプリント配線板の現像方法を用いたプリント配線板の製造方法では、電子写真法により光導電層上にトナー画像を形成後、非トナー画像部の光導電層を溶出除去する。アルカリ可溶型樹脂の溶出には基本的にはアルカリ溶出液を使用した非画像部溶出型印刷版用の溶出処理器を使用することができる。本発明で用いられるアルカリ溶出液は塩基性化合物を含有する。塩基性化合物としては、例えばけい酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、リン酸および炭酸アルカリ金属およびアンモニウム塩等の無機塩基性化合物、エタノールアミン類、エチレンジアミン、プロパンジアミン類、トリエチレンテトラミン、モルホリン等の有機塩基性化合物等を用いることができる。上記塩基性化合物は単独または混合物として使用できる。また、アルカリ溶出液の溶媒としては水を有利に用いることができる。酸可溶型結着樹脂の場合、溶出液には酸性化合物を含有する溶出液を使用する。酸性化合物としては塩酸、硫酸、燐酸、蟻酸、酢酸、メタスルホン酸等を用いることができる。
【0027】
アディティブ法によるプリント配線板の製造方法では上記工程を経て絶縁性基板上にトナー画像と光導電層からなる非回路部に相当するレジストが形成される。この絶縁性基板に無電解金属めっき法で配線部に相当する金属配線パターンを形成する。
【0028】
サブトラクティブ法によるプリント配線板の製造方法では積層板上に回路部に相当するレジストを形成し、露出した金属導電層をエッチングにより除去する。エッチング工程では、「プリント回路技術便覧」(社団法人日本プリント回路工業会編、1987年刊行、日刊工業新聞社発行)記載の方法等を使用することができる。エッチング液は金属導電層を溶解除去できるもので、また光導電層が耐性を有しているものであれば良い。一般に金属導電層に銅層を使用する場合には塩化第二鉄液、塩化第二銅液等を使用することができる。
【0029】
無電解金属めっき、エッチング工程を終えた段階では支持体上にレジストとして光導電層およびトナー画像が残存している。これらはそのまま存在していても良いが回路構成部品、チップ等の接続の際に不要となる場合がある。このときは、一般の感光性高分子を利用したプリント配線板製造時と同様に溶出液よりもさらにアルカリ度または酸性度の強い溶液で処理することによりこれらを除去することができる。また、必要によってはメチルエチルケトン、ジオキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールの様な有機溶剤を使用することもできる。
【0030】
【実施例】
本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。本発明はその主旨を越えない限り、下記の実施例に限定されるものではない。
【0031】
実施例1
光導電層の作製
紙基材エポキシ樹脂基板(200x200x1.6mm)に無電解銅めっき前処理を行って、触媒である金属パラジウムを付着させた後、無金属フタロシアニン(Fastogen Blue 8120、大日本インキ(株)製)1重量部とビニルフェノール30重量部/メタクリル酸n−ブチルエステル70重量部からなる共重合体6重量部および1、4−ジオキサン70重量部を含有する光導電層形成用塗布液を用いて、厚さ5μmからなる均一な光導電層を両面にバーコート法により作製した。光導電層の電子写真特性を川口電機(株)製静電場測定器SP−428で測定したところ 、V(コロナ帯電直後の表面電位、初期電位)280V、DD10(帯電10秒後の電位保持率)93%であった。また帯電10秒後に白色(タングステン)光2luxを当てたところ 、感度E1/2(表面電位がVの半分になるまでに必要な露光量)は3.5lux・secとなり 、良好な帯電性と光導電性を有していることが確認された。
【0032】
トナー画像の形成
光導電層を有する絶縁性基板を暗所にて表面電位が約+280Vになるように帯電させた後、半導体レーザー(波長780nm)を用いて走査露光を行い、直ちに図1のような現像装置を用いて非回路部に相当するトナー画像を形成した。液体現像剤9として正電荷トナー(三菱製紙(株)製、「ODP−TW」)を用い、反転現像(バイアス電圧:+100V)を行った。絞りロール対11および吹き付けノズル41、42から同時に気体を吹き付けたことで、絞りロール対11から搬出した被現像体1である絶縁性基板の光導電層上には余剰トナーは見られなかった。得られたトナー画像を70℃、3分間熱定着した。トナー画像部以外の光導電層をメタけい酸ナトリウム10重量部、水酸化ナトリウム5重量部、水85重量部からなる溶出液を用いて溶出除去し、レジストを得た。
【0033】
金属配線パターンの作製
レジスト画像を設けた紙基材エポキシ樹脂基板を奥野製薬(株)OPC−750無電解銅めっき浴Mに25℃で1時間浸漬して無電解銅めっきを行い、厚み約8μmの銅を回路部に析出させた。この後、3%水酸化ナトリウム溶液で非回路部のレジストを除去して銅回路パターンを得た。得られたパターンは線幅40μmで、途中回路の欠落、非回路部への銅の析出等の不良は確認されなかった。
【0034】
比較例1
実施例1と同様に作製した光導電層を有する紙機材エポキシ樹脂基板(200x200x1.6mm)を帯電、露光し、図1の液体現像装置の下部吹き付けノズル42から気体を吹き付けない他は、全く実施例1と同様にしてトナー画像を作製した。絞りロール11から搬出された絶縁性基板の裏面の光導電層上に余剰液体現像剤によるトナー画像の乱れが確認された。熱定着後、トナー画像部以外の光導電層を溶出除去したところ、絶縁性基板の裏面では、回路部にレジスト画像が存在していた。この絶縁性基板に無電解銅めっき法で銅回路パターンを作製したところ、裏面のトナー画像の乱れが確認された部位に回路の欠落が確認された。
【0035】
実施例2
光導電層の作製
紙基材エポキシ樹脂銅張り積層板(松下電工(株)製、200x200x1.6mm、銅厚18μm)の両面に、無金属フタロシアニン(Fastogen Blue 8120、大日本インキ(株)製)1重量部とメタクリル酸20重量部/メタクリル酸メチルエステル40重量部/アクリル酸n−ブチルエステル40重量部からなる共重合体5重量部および1、4−ジオキサン70重量部を含有する光導電層形成用塗布液を用いて、厚さ5μmからなる均一な光導電層をバーコート法により作製した。光導電層の電子写真特性を川口電機(株)製静電場測定器SP−428で測定したところ 、V+290V、DD1095%であった。また感度E1/2は2.8lux・secとなり 、良好な帯電性と光導電性を有していることが確認された。
【0036】
トナー画像の形成
光導電層を有する銅張り積層板を暗所にて表面電位が約+280Vになるように帯電させた後、半導体レーザー(波長780nm)を用いて走査露光を行い、直ちに図1のような現像装置を用いて回路部に相当するトナー画像を形成した。液体現像剤9として正電荷トナー(三菱製紙(株)製、「ODP−TW」)を用い、反転現像(バイアス電圧:+120V)を行った。絞りロール対11および吹き付けノズル41、42から気体を吹き付けたところ、絞りロール対11から搬出した積層板の光導電層上には余剰トナーは見られなかった。得られたトナー画像を70℃、3分間熱定着した。トナー画像部以外の光導電層を三菱OPCプリンティングシステム用溶出液「ODP−DFII」(三菱製紙(株)製)を用いて溶出除去することによりトナー画像および光導電層からなる回路部レジストを形成した。
【0037】
金属配線パターンの作製
レジストを形成した銅張り積層板に45℃に加熱されたボーメ42゜の塩化第二鉄エッチング液をスプレー圧力2.5kg/cm で1分間スプレーすることによりレジスト被覆されていない銅層を除去した。その後、3.0%水酸化ナトリウム溶液でレジストを除去したところ、線幅約40μmの銅配線パターンが作製された。得られた銅配線パターンには回路の短絡等の欠陥は見られなかった。
【0038】
比較例2
光導電層の作製
実施例2と同様にして、光導電層を有する紙基材エポキシ樹脂銅張り積層板を帯電露光後、図1の液体現像装置の下部吹き付けノズル42から気体を吹き付けない他は、全く実施例1と同様にしてトナー画像を作製した。絞りロール対11から搬出された絶縁性基板の裏面の光導電層の両端部に余剰液体現像剤による画像の乱れが確認された。熱定着後、トナー画像部以外の光導電層を溶出除去したところ、絶縁性基板の裏面では、非回路部にレジスト画像が存在していた。この銅張り積層板をエッチングし、レジストを剥離したところ、裏面に回路の欠落が確認された。
【0039】
【発明の効果】
本発明のプリント配線板の現像方法によって、光導電層を有する支持体に液体現像処理を行えば、余剰現像剤の絞りが容易に行え、液体現像剤の絞り不良によるトナー画像の乱れ、にじみ等の発生はなく、特に支持体の両面に光導電層を有する場合にも良好で鮮明なトナー画像を得ることができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント配線基板用電子写真液体現像装置の断面概略図
【図2】本発明のプリント配線基板用電子写真液体現像装置の絞りロールの断面概略図
【符号の説明】
1 被現像体
11 絞りロール対
12 搬送ロール対
21 上部電極板
22 下部電極板
23 上部液体現像剤吐出部
24 下部液体現像剤吐出部
31 液体現像剤
32 ポンプ
33 送液管
34、35 流量調整弁
36 液体現像剤タンク
41、42 吹き付けノズル
43、44 ノズル接続口
51 基板検知センサー
61 空隙部

Claims (2)

  1. 少なくとも支持体の片面に、光導電層を有する被現像体を搬送しながら電子写真法により液体現像処理を行って、トナー画像を形成するプリント配線板の現像方法において、該現像処理によって被現像体に付着した余剰液体現像剤を少なくとも一対の絞りロール対により、および該絞りロール対と該絞りロール対を通過する該被現像体の端部とで形成される空隙部に向けて、該絞りロール対下流かつ該被現像体の上下両方向から気体を吹き付けることにより除去することを特徴とするプリント配線板の現像方法。
  2. 被現像体が少なくとも絞りロールに接触している間気体を吹き付ける請求項1記載のプリント配線板の現像方法。
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