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JP3566773B2 - パワーダウン機能を有する出力バッファ回路 - Google Patents

パワーダウン機能を有する出力バッファ回路 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は一般にBiCMOS出力バッファに関し、さらに詳しくはパワーダウン・モードにしても、電源条件および外部インタフェース・バス条件から影響を受けない状態を維持できる3状態BiCMOS出力バッファに関する。
【0002】
【従来の技術】
出力バッファ(以下バッファという)が、大規模集積回路や電子システムにおいてバス・ラインを駆動するのに使用されることは、技術上周知である。これらのバッファは、システム構成に応じて、集積回路の同一ダイまたは異なるダイの上に配置できる。複数のバッファを共通のバス・ラインと接続して、このバス・ラインを今度はマイクロプロセッサ,メモリおよびレジスタなどのデバイスのアドレッシング入力に接続することもできる。これらのバッファは通常、3状態機能を組み込んでおり、一定の信号条件では出力バスで不要となる出力バッファ信号を除去する。
【0003】
電力消費量を削減するには、出力バッファなど、使用していない回路を非活動化するのが望ましい。また、一つの電源電圧によって電力が供給される回路を組み込むが、バス接続システム内の異なる電源電圧によって電力を供給されるデバイスとインタフェースがとれると便利である。
【0004】
しかしながら、電力逓減技術を利用する場合には、バス・ラインと、非活動状態のパワーダウン・バッファの電源ラインとの間に望ましくない状態が発生する可能性がある。たとえば、通常のBiCMOS出力バッファでは、PMOSトランジスタが上部駆動トランジスタとして使用される。バス・ライン(活動状態のバッファによって駆動される)は、共存するバス・バッファがパワーダウンされて、非活動化される場合でも、活動状態のバッファが示す電圧レベルおよび電流駆動機能を維持することが望ましい。通常、バス・ラインは、共通のバスに接続されるバッファがパワーダウン状態である間、なんらかの時点で、活動状態のバッファからの出力(この出力は高状態にある)を受け取る。このような状況が発生するとき、パワーダウンされたバッファの上部PMOS駆動トランジスタは、異常なバイアス状態を経験する。このトランジスタのドレイン、すなわちP形半導体材料は、バス・ラインの電圧レベルにバイアスされ続ける。しかしながら、この電圧はより高い電源電圧レイルに近くなる可能性がある。パワーダウンされたバッファの電源電圧は急低下するので、PMOSトランジスタのソースはゼロ・ボルトになる。PMOSトランジスタのバックゲート(backgate)は、N形材料で通常はトランジスタのソースと同一の電位にバイアスされ、これもゼロ・ボルトになる。このため、寄生PNダイオードが、トランジスタのドレインから急低下した電源電圧まで形成されて、電流がバス・ラインから外されるような望ましくない経路が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記の状況を克服するため、ダイオードが、電源とPMOSトランジスタのバックゲートとの間に配置されて、電流を遮断する構造を作る場合がある。しかしながらこのダイオードは、問題の一部しか解決しない。パワーダウンする以前に、非活動状態の回路が3状態モードに置かれた場合には、電流を奪う新たな機構が活動化される。この場合、PMOS構造のドレイン,ソースおよびバックゲートは上述の状態を維持するが、ゲートはそのときゼロ・ボルトもしくはその付近にバイアスされる。この状態では、PMOSトランジスタは反転モードで活動化され、これもバス・ラインから電流を逃して、ダイオードのプラス効果を無効にする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、バス・ライン上の一定のバッファ回路を非活動化する一方で、バス・ラインの所要の電圧レベルおよび所要の電流駆動条件の完全性を維持できる効率的なパワーダウン回路の必要性が存在する。
【0007】
まとめると、本発明は、パワーダウン機能を有するBiCMOSバッファ回路を提供し、複数の電圧を生じることが可能なバスに結合させる回路およびその方法を提供する。これを達成するには、パワーダウン中、バスがある電圧レベルにあり、出力バッファに供給される電力が低レベルにあるとき、出力PMOSトランジスタの存在により生じる漏れ電流路が、出力PMOSトランジスタのゲートに電力遮断信号を送るパワーダウン・センス回路を使用して排除されるようにバッファ回路を設計する。パワーダウン・センス回路は、PMOSトランジスタをバスからのフィードバック・トランジスタとして使用して、出力PMOSトランジスタのゲートおよびドレインにおいて同一電圧レベルを維持し、パワーダウン中、出力PMOSトランジスタをオフにする。PMOSトランジスタによってバッファ内で生じるバスへのさらなる漏れ電流路は、パワーダウン・センス回路の内部に回路を追加することによって排除され、各PMOSトランジスタのゲートおよびドレインの電圧レベルを同一に維持する。スイッチング・ノイズも、バッファの出力においてノイズ抑制電流ドライバ回路を使用することにより、最低限に抑えられる。
【0008】
【実施例】
図1は、バッファ回路100の詳細なブロック図を示す。図1を参照して、単一電圧源BiCMOS3状態出力バッファ回路100は、従来の集積回路の加工工程を用いて集積回路として製造するのに適する形で示される。出力バッファ回路100はまた、集積回路どうしの組み合わせ、または集積回路と個別デバイスとの組み合わせとして実現できる。
【0009】
出力バッファ回路100は、バッファ回路ブロック120,パワーダウン・センス回路108およびインバータ104によって構成される。
【0010】
バッファ回路ブロック120内では、入力バッファ・ステージ102が入力INから論理入力信号を受け取る。INはまた、出力プルダウン電流ドライバ116の入力と結合されて、論理1または論理0の適正な信号を出力110に与える。INはまた、ノイズ抑制電流ドライバ112の入力にも導かれる。
【0011】
入力バッファ・ステージ102は、駆動信号を出力プルアップ電流ドライバ114に与え、利得素子として、第2利得素子であるインバータ106を駆動する。インバータ106からの結果の出力信号は、ノイズ抑制電流ドライバ112を駆動し、後者は、バッファ回路の出力110からフィードバック信号を受け取る。
【0012】
ノイズ抑制電流ドライバ112は、電流ブースト(boost) 信号を出力プルダウン・ドライバ116に与えて、出力110が論理0状態に駆動されるときに、出力110に現れる信号を高速でオンにする。
【0013】
出力プルアップ電流ドライバ114の出力は、出力プルダウン電流ドライバ116の出力と結合され、両出力とも出力110に結合される。
【0014】
パワーダウン・センス回路108は、出力110から信号を受け取る。電源導線118は、ショットキー・ダイオード215を介してノード126と結合され、このノードは、パワーダウン・センス回路108および出力プルアップ電流ドライバ114と共通接続(commonly connected)される。電源導線118はまた、出力プルアップ電流ドライバ114と接続される。但し、部材215はショットキー・ダイオードとして示したが、いずれのダイオードも部材215として利用できると理解されたい。
【0015】
パワーダウン・センス回路108は、ノード126に存在する電圧を検知する。この電圧はノード118の電圧の導関数である。パワーダウン・センス回路108の出力は、ライン119が示すように、バッファ回路ブロック120と結合される。バッファ回路ブロック120の部材は、図2,図3および図4に示すように、パワーダウン・センス回路108からのパワーダウン信号に応答する回路を含む。
【0016】
3状態「非出力イネーブル」論理信号NOEが、インバータ104,ノイズ抑制電流ドライバ112,出力プルアップ電流ドライバ114および出力プルダウン電流ドライバ116の入力に与えられる。インバータ104の出力はさらに、反転3状態NOE信号を入力バッファ・ステージ102,インバータ106およびパワーダウン・センス回路108に転送する。
【0017】
入力信号NOEが論理1のとき、出力110は3状態インピーダンス・モードに切り換わり、出力110はINに現れるいずれの入力信号も伝送可能となる。入力信号NOEが論理0のとき、出力110はバッファ回路ブロック120に与えられる論理信号入力INに正常に応答する。
【0018】
インバータ104,106はともに、第1電源導線VCC1と第2電源導線GND1との間に結合される。電源導線VCC1は絶えず活動状態にあり、バッファ回路ブロック120の正常動作中、もしくは独立したパワーダウン中、用途に応じて3ボルト乃至5ボルトとなる。
【0019】
インバータ104は、単純BiCMOSインバータであり、ここではその入力NOEが、出力バッファ回路100の使用不能(disable)状態または使用可能(enable)状態を判断する。インバータ104の出力は、入力バッファ・ステージ回路102およびインバータ回路106と結合される。入力バッファ・ステージ回路102は3状態入力ステージである。入力バッファ・ステージ回路102の機能は、出力バッファ回路100が使用可能状態の場合常に、入力信号INを反転することである。出力バッファ回路100が使用不能状態の場合には、入力バッファ・ステージ回路102の出力は、高インピーダンス状態を入力する。インバータ106は反転ステージであり、3層NMOSトランジスタのゲート(図3に示す。以下に詳述)が高になるときにその出力は低になる。このインバータ回路106は、パワーダウン中、プルダウン・トランジスタへの漏れ電流路を排除する。
【0020】
出力プルアップ電流ドライバ回路114は、出力プルアップ・トランジスタを含む。出力バッファはBiCMOSプルアップ構造を有する。このプルアップ回路構造は、出力バイポーラ・トランジスタ(図4に示す。以下に詳述)と並列接続された出力PMOSトランジスタを含む。パワーダウン中、出力PMOSトランジスタが存在するので、バスから電源導線118へと望ましくない漏れ電流路が存在する。この漏れ電流路を排除するため、本発明では、パワーダウン・センス回路108を設ける。パワーダウン・センス回路108は、フィードバックPMOSトランジスタ(図2に示す。以下に詳述)を使用することにより漏れ電流路を停止させる。パワーダウン中、フィードバックPMOSトランジスタは、出力PMOSトランジスタのゲートおよびドレインにおいて同一電圧レベルを維持する。PMOSトランジスタのゲートおよびドレインの電圧が同一であることは、トランジスタがオフであることを意味する。この動作については、図2から図4の詳細な説明で詳述する。
【0021】
出力プルダウン電流ドライバ回路116は、出力プルダウン・ドライバである。BiCMOS出力ドライバは、並列接続されたNMOSおよびバイポーラ・トランジスタを有する(図3に示す。以下に詳述)。しかしながら冷温では、出力プルダウン・ドライバ回路116内にNMOSトランジスタが存在すると、望ましくないスイッチング・ノイズが生じる。このスイッチング・ノイズの影響を最小限に抑えるため、本発明では、ノイズ抑制電流ドライバ回路112を設ける。ノイズ抑制電流ドライバ回路112は、出力プルダウン・ドライバ回路116と接続され、出力バッファ全体の速度に影響を与えずに出力110の高から低への遷移速度を遅くする。このことは、出力NMOSプルダウン・トランジスタが、出力バッファ回路100のノイズに微々たる影響しか与えないことを意味する。図2は、パワーダウン・センス回路108の詳細な回路図を示すためにバッファ回路100の一部を示したものである。図2を参照して、入力論理信号INは、N形トランジスタ201のゲートおよびP形トランジスタ203のゲートを介して、入力バッファ・ステージ102に結合される。トランジスタ201のソースは、第2電源導線GND1と接続される。トランジスタ201のドレインは、ノード122およびN形トランジスタ202のソースの両方と接続される。トランジスタ202のドレインは、ノード124,トランジスタ203のドレインおよびP形トランジスタ207のドレインと結合される。トランジスタ203のソースは、N形トランジスタ205のドレインと結合される。
【0022】
インバータ104の出力に現れる信号OEは、「非出力イネーブル」(NOE)からインバータ104を介して導かれる。インバータ104は、第1電源導線VCC1と第2電源導線GND1との間に結合される。インバータ104の出力信号OEは、トランジスタ202,207,210のゲートと結合される。
【0023】
信号NOEに論理0が現れると、その結果、信号OEに論理1が現れ、これにより、入力バッファ・ステージ102が使用可能になり、この入力信号を受信して、信号を出力ノード110に与える。信号NOEに論理1が現れると、その結果、信号OEに論理0が現れ、これによりバッファ102を3状態インピーダンス・モードにする。
【0024】
トランジスタ207のソースは、P形トランジスタ206のドレインと結合される。ノード110は、トランジスタ214のソースおよびP形トランジスタ212のソースと結合される。トランジスタ212のドレインは、N形トランジスタ209のゲート,トランジスタ205およびP形トランジスタ206のゲートと結合される。トランジスタ210のソースは、N形トランジスタ211のドレインと結合され、トランジスタ211のソースは、第2電源導線GND1と結合される。P形フィードバック・トランジスタ214は、そのソースがノード110と結合され、ドレインがノード124と結合される形で接続される。
【0025】
トランジスタ205,206のソースは、第1電源導線VCC1と結合される。トランジスタ211,212,214のゲートは、第1電源導線VCC1と結合され、バッファ回路ブロック120がシステムの残りとは独立してパワーダウンされるときに、パワーダウン・センス回路108がトランジスタを活動化する準備を行うようにする。P形トランジスタ203,205,206,207,212,214のバックゲートはノード126と結合される。N形トランジスタ201,202,209,210,211のバックゲートは、第2電源導線GND1と結合される。
【0026】
トランジスタ209は、ノード128と結合されたドレインを有し、入力信号を図3のノイズ抑制電流ドライバ回路112に与える。トランジスタ209のソースは、第2電源導線GND1と結合される。3ボルトまたは5ボルトの電源がノード118と接続される。ノード118に現れるこの電源電圧は、出力バッファ回路100に適用される他の電源導線VCC1,GND1とは独立してパワーダウンできる。ついでノード118は、ショットキー・ダイオード215(その陽極がノード118)を介してノード126と結合される。
【0027】
図2は、入力バッファ・ステージ回路102およびパワーダウン・センス回路108を示す。入力ステージ・バッファ回路102は、出力バッファ回路100が使用可能状態にあるときにインバータの働きをし、出力バッファ回路100が使用不能状態のときはインピーダンス状態になる。パワーダウン・センス回路108は、フィードバックPMOSトランジスタ214を使用する。パワーダウン中、出力ノード110のバス電圧がトランジスタ214のしきい値電圧を上回るときに、フィードバックPMOSトランジスタ214はオンになり、ノード124の電圧を、出力ノード110の電圧と同じレベルに維持する。ノード124は、図4に示す出力プルアップPMOSトランジスタ404のゲートを駆動する。出力プルアップPMOSトランジスタ404のゲートは出力ノード110と同じ電圧を有するので、出力プルアップPMOSトランジスタ404はオフになり、出力プルアップPMOSトランジスタ404の漏れ電流路を遮断する。
【0028】
しかしながら、フィードバックPMOSトランジスタ214を追加すると、トランジスタ214がパワーダウン中ずっとオン状態になるので、新たな漏れ電流路が生じる。この新たな漏れ電流路は、トランジスタ214を通って、トランジスタ203,207を介して入力ステージへと後戻りして電源ノード118に達する。この漏れ電流路を排除するため、本発明は、トランジスタ205,206,210,211,212を設ける。パワーダウン中、トランジスタ210,211はオフになり、トランジスタ212はオンになって、これは、PMOSトランジスタ205,206のゲートが、出力ノード110の電圧と同じになること、またトランジスタ205,206がオフになって、これによりトランジスタ203,207を通る漏れ電流路を排除することを意味する。トランジスタ209は、パワーダウン中、出力プルダウンNMOSトランジスタ312がノード128を介してオフになるよう確保する。ノード128は、図3に示すように出力プルダウンNMOSトランジスタ312のゲートと結合される。このため、トランジスタ209は、プルダウン回路116(トランジスタ312の制御電極)の入力に現れる電圧を、出力110に現れる電圧とほぼ等しく維持し、これによりプルダウン回路116を使用不能にする。
【0029】
図3は、ノイズ抑制電流ドライバ回路112および出力プルダウン回路116の詳細な回路図を示す。図3を参照して、3状態「非出力イネーブル」論理信号NOEが、インバータ106の入力に与えられる。インバータ104の出力はさらに、反転3状態NOE信号を、N形トランジスタ304のゲートを介してインバータ106に転送し、トランジスタ304のソースは第2電源導線GND1と結合される。トランジスタ304のドレインは、N形トランジスタ303のソースと結合され、トランジスタ303のゲートは、ノード122を介して信号INの反転形を受信する。トランジスタ303のドレインは、N形トランジスタ302のソースと結合される。トランジスタ302のドレインは、P形トランジスタ301のドレイン,norゲート306への入力,およびN形トランジスタ310のゲートと結合され、トランジスタ310のソースは、第2電源導線GND1と結合される。
【0030】
トランジスタ301,302のゲートは、第1電源導線VCC1と結合される。トランジスタ301のバックゲートは、ノード126と結合される。norゲート306の出力は、NPNショットキー・クランプ・トランジスタ309のベースと結合される。トランジスタ309のエミッタは、トランジスタ310のドレイン,N形トランジスタ314,315のドレイン,およびNPNショットキー・クランプ・トランジスタ313のベースと結合される。
【0031】
トランジスタ313のエミッタは、第2電源導線GND1と結合される。またトランジスタ314,315のソースは、第2電源導線GND1と結合される。インバータ104は、第1電源導線VCC1と第2電源導線GND1との間に結合される。
【0032】
ノード122に現れる信号INの反転形は、抵抗器308を介してノード128,N形プルダウン・ドライバ・トランジスタ317,318のドレイン,およびN形出力トランジスタ312のゲートに与えられる。トランジスタ317,318のソースは第2電源導線と結合され、一方、トランジスタ317,318のゲートはそれぞれ結合されて、信号INおよびNOEを受信する。
【0033】
トランジスタ301のソース,norゲート306の電源導線,トランジスタ312のドレイン,およびトランジスタ309,313のコレクタは、出力ノード110と共通接続される。トランジスタ302,303,304,310,312,314,315,316,317のバックゲートは、第2電源導線GND1と共通接続される。
【0034】
出力プルダウン電流ドライバ回路116は、トランジスタ312,313,317,318を含む。出力バッファ回路100の入力が低のとき、トランジスタ312,313はオンになり、この時点で出力バッファ回路100は、トランジスタ312,313を通る電流を引き込んで、バッファ回路100の出力はノード110においてプルダウンされる。しかしながら低温でNMOSトランジスタ312が出力プルダウン電流ドライバ回路116内に存在すると、望ましくないスイッチング・ノイズが生じる。本発明は、あらゆる温度におけるスイッチング・ノイズの影響を最低限に抑えるために、ノイズ抑制電流ドライバ回路112を設ける。ノイズ抑制電流ドライバ回路112は、3入力フィードバックnorゲートを使用して、出力プルダウン・バイポーラ・トランジスタ309を駆動する。出力バッファ回路100の入力は、norゲート306の一つの入力を直接駆動するので、110における高から低への遷移は速い。しかし、出力110において高から低への遷移が速くなることは、バッファ回路100のノイズ・レベルが高くなることに等しい。出力バッファ回路100全体の速度に影響を与えずに高から低への遷移を遅くするため、抵抗器308が、出力プルダウンNMOSトランジスタ312のゲートとノード122との間に結合され、これは入力ステージ回路102の出力になる。ノード110における高から低への遷移の間、大半の動作はバイポーラ・トランジスタ313によって行われるが、トランジスタ312はごく一部しか、ノード110における電圧のプルダウンに寄与しない。トランジスタ312の利点は、DC動作中、トランジスタ312が一定のDC仕様に従って電流を引き込むことが可能なことである。またAC切り換え中も、トランジスタ312は、出力110が完全にプルダウンされるように確保する。
【0035】
インバータ回路106は、トランジスタ301,302,303,304によって構成される。これらのトランジスタが存在することにより、パワーダウン中、およびパワーアップ中、トランジスタ309に対して発生する可能性のあるベース電流を排除する。トランジスタ302,303,304の入力が高になるとき、インバータ回路106の出力は低になる。
【0036】
図4は、出力プルアップ回路114の詳細な回路図を示すために、バッファ回路100の一部を示したものである。図4を参照して、ノード124の論理信号は、図1において入力バッファ・ステージ102の出力として生成されたものであり、P形トランジスタ404およびN形トランジスタ405のゲート,およびP形トランジスタ408のゲートと結合される。トランジスタ404のドレインは、出力ノード110およびNPNショットキー・トランジスタ407のエミッタと結合される。トランジスタ405,408のドレインおよびN形トランジスタ406のドレインは、トランジスタ407のベースと結合される。トランジスタ405,406のソースは、第2電源導線GND1と共通結合される。トランジスタ406のゲートは、非出力イネーブル信号NOEを受信する。トランジスタ404,408のソースは電源導線118と結合され、一方、それらのバックゲートはノード126と結合される。同様にノード126と結合されるのが、トランジスタ407のコレクタである。トランジスタ405,406のバックゲートは、第2電源導線GND1と共通接続される。
【0037】
信号INが論理1のとき、ノード124は低になり、これによりトランジスタ404,408,407をオンにし、プルアップ電流ドライバ回路ノード110の出力を論理1状態に強制する。しかしながら、信号INが論理低のとき、ノード124は高に駆動され、これによりトランジスタ404,408,407をオフにし、これがノード110のバッファ回路の出力をオフにして、論理低にプルダウンする。パワーダウン中、ノード124は、図2のトランジスタ214がオンのとき、バッファ・ノード110の出力とほぼ同じ電圧レベルにある。トランジスタ404のゲートおよびドレインはパワーダウン中、同一電圧レベルにあるので、トランジスタ404を通る漏れ電流はなくなる。
【0038】
以上により、パワーダウン機能を備えた3状態BiCMOS出力バッファが提供されることが明かであろう。このバッファは、入力信号に応答する入力ステージを含み、プルアップ・ドライバと出力プルダウン・ドライバの両方と結合される出力を有する。これら2つのドライバは、入力信号に応答して、出力信号をバッファの出力に与える。またバッファは、電源ノードと結合されるパワーダウン・センス回路を含み、電源ノードがパワーダウンされるときに出力プルアップ・トランジスタをオフにし、これによってバッファ内の漏れ電流路を排除する。このバッファはまた、ノイズ抑制回路を含み、バッファの出力における高から低への遷移の速度を遅くして、これによって、バッファ全体の速度には影響を与えずにバッファのスイッチング・ノイズを逓減する。
【0039】
本発明の具体的実施例を示して説明してきたが、当業者にはさらなる変形および改良が考えられよう。本発明は、図に示した具体的形態に限定されないことを理解されたい。また添付請求の範囲は、本発明の真正の意図および範囲から逸脱しない本発明のすべての変形をカバーすることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパワーダウン機能を有する単一電圧源BiCMOS3状態出力バッファ回路のブロック図である。
【図2】図1に示す3状態入力ステージ回路およびパワーダウン・シーケンス回路の一実施例を詳細に示した回路図である。
【図3】図1に示すインバータ回路,ノイズ抑制電流ドライバ回路,および出力プルダウン・ドライバ回路の一実施例を詳細に示した回路図である。
【図4】図1に示す出力プルアップ・ドライバ回路の一実施例を詳細に示した回路図である。
【符号の説明】
100 出力バッファ回路
102 入力バッファ・ステージ
104,106 インバータ
108 パワーダウン・センス回路
110 出力
112 ノイズ抑制電流ドライバ
114 出力プルアップ電流ドライバ
116 出力プルダウン電流ドライバ
118 ノード
119 ライン
120 バッファ回路ブロック
122,124,126,128 ノード
201,202,205,209,210,211 N形トランジスタ
203,206,207,212 P形トランジスタ203
214 P形フィードバック・トランジスタ
215 ショットキー・ダイオード
301 P形トランジスタ
302,303,304,310,314,315 N形トランジスタ
306 norゲート
308 抵抗器
309,313 NPNショットキー・クランプ・トランジスタ
312 N形出力トランジスタ
317,318 N形プルダウン・ドライバ・トランジスタ
404 出力プルアップPMOSトランジスタ
405,406 N形トランジスタ
407 NPNショットキー・トランジスタ
408 P形トランジスタ

Claims (2)

  1. パワーダウン機能を有する出力バッファ回路において、
    入力及び出力を有する入力ステージであって、前記入力ステージの前記入力は入力信号を受け取るため結合された入力ステージと、
    入力及び出力を有するプルアップ回路であって、前記プルアップ回路の前記入力は前記入力ステージの前記出力に結合され、前記プルアップ回路の前記出力は電流を前記出力バッファ回路の出力に供給するプルアップ回路と、
    入力及び出力を有するプルダウン回路であって、前記プルダウン回路の前記入力は前記入力ステージの前記入力に結合され、前記プルダウン回路の前記出力は前記出力バッファ回路の前記出力に直接接続されて前記出力バッファ回路の前記出力に電流を引き込むプルダウン回路と、
    前記入力ステージの前記出力に応答して前記出力バッファ回路の前記出力に現れる信号の遷移速度を遅くする電流駆動手段であって、前記プルダウン回路に結合された出力を有する電流駆動手段と、
    パワーダウン条件に応じた第1の電圧に応答して前記出力バッファ回路を使用不能にするパワーダウン・センス回路であって、前記入力ステージ、前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路に結合されたパワーダウン・センス回路と
    を備える出力バッファ回路。
  2. プルアップ回路及びプルダウン回路を含むバッファ回路をパワーダウンする方法において、
    入力信号を受け取るステップと、
    第1の論理状態にある前記入力信号に応答して第1の電流を前記バッファ回路の出力に供給するステップであって、前記第1の電流は前記バッファ回路の前記出力に直接結合されている第1の電流源から供給される、前記供給するステップと、
    第2の論理状態にある前記入力信号に応答して第2の電流を前記バッファ回路の前記出力に引き込むステップであって、前記第2の電流は第2の電流源により前記バッファ回路の前記出力から直接引き込まれる、前記引き込むステップと、
    前記バッファ回路の前記出力に現れる論理的遷移を遅くするステップと、
    パワーダウン条件に応答して第1の端子に現れる電圧を検知するステップと、
    前記第1の端子で検知された前記電圧に応答して前記バッファ回路を使用不能にするステップと
    を備えるバッファ回路をパワーダウンする方法。
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