JP3557175B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体記憶装置に係わり、特にダイナミックRAM(DRAM)のセル構成及びセンスアンプ回路の改良をはかった半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、メモリセル構成及び読み出し・再書き込みシーケンスは、図14に示すようになっている。即ち、図14(a)に示すように、セルトランジスタQM のゲートはワード線WLに接続され、ドレインはビット線BL1 に接続され、ソースはセルキャパシタCM の一端に接続され、セルキャパシタCM の他端はプレート電極PLに接続されている。そして、上記のトランジスタQM 及びキャパシタCM からなるメモリセルMCは、図14(b)に示す信号によって駆動される。今後のDRAMの大容量化に際して、消費電力の増大を抑え、デバイスの信頼性を確保するために電源電圧を低下させる必要が生じるが、大容量化に伴う消費電流の増加により、上記従来のメモリセル及び読み出し・再書き込み方法では消費電力を抑えることは困難である。また、上記従来のメモリセルでは、セル容量が一定ならば、電源電圧の低下に伴って読み出し信号量が減少する。しかし、センスアンプ感度の下限に限界があることや、α線による信号量の減少などを考えると、あるレベルの読み出し信号量は必要不可欠であり、結果としてセルキャパシタの容量を増大させる必要がある。
【0003】
一方、DRAMのセンスアンプとして最も多く使用されているものに、図15に示すフリップフロップ型センスアンプがある。これは、回路構成が単純である等の長所を持つ反面、センスに要する時間が大きいという短所を持つ。また、今後要求されるであろう電源電圧の低電圧化に際しては、センスアンプを構成する4つのトランジスタQn1,Qn2,Qp1,Qp2のゲート・ソース間電位差が最大でも電源電圧の1/2しかとれず、またトランジスタのしきい値電圧を大幅に低減することは現実的ではないため、センスアンプ動作は更に遅くなる。
【0004】
例えば、ビット線電位の振幅を1Vとした場合、センスアンプトランジスタのゲート・ソース間には最大でも0.5Vの電位差しか得られない。n型トランジスタQn1,Qn2のしきい値電圧が0.6V、p型トランジスタQp1,Qp2のしきい値電圧が−0.6Vとすると、これらのトランジスタはもはやサブスレッショルド領域でしか動作できず、結果としてセンスに要する時間は大幅に増加し、実用的なセンス速度は得られなくなる。
【0005】
また、センス時のセンスアンプ駆動線の電位は、メモリセルへの書き込み電位と等しいため、これら2つの電位を異なるものとして最適化することはできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のDRAMにおいては、電源電圧を低下させると、それに比例してメモリセルからの読み出し信号量は減少する。読み出し信号量を大きくするためにセルキャパシタの容量を大きくすると、消費電力の増大を招く問題があった。
【0007】
また、従来のフリップフロップ型センスアンプは、センスに要する時間が大きく、さらに低電源電圧化が困難である。これらの問題点は、センスアンプを構成する4つのトランジスタのゲートとビット線とが接続されているために、動作するトランジスタのゲートとセンスアンプ駆動線の間の電位差が十分にとれないことに起因する。
【0008】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、センス動作の高速化,低電源電圧化への対応及び低電源電圧動作時のセンス動作の高速化をはかり得る半導体記憶装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(構成)
上記課題を解決するために本発明は、次のような構成を採用している。
【0010】
即ち、本発明(請求項1)は、複数のビット線対と複数のワード線とが交差して配置され、これらの各交差部にメモリセルが設けられたメモリセルアレイと、前記ビット線対の一方に第1のトランスファゲートを介して接続された第1のビット線及び該ビット線対の他方に第2のトランスファゲートを介して接続された第2のビット線からなるセンスアンプ側ビット線対と、前記センスアンプ側ビット線対の間に配置されたフリップフロップ型センスアンプ回路とを備えた半導体記憶装置において、前記センスアンプ回路は、ゲートが共通接続された第1のp型トランジスタ及び第1のn型トランジスタの各ドレインが第1のビット線に接続され、ゲートが共通接続された第2のp型トランジスタ及び第2のn型トランジスタの各ドレインが第2のビット線に接続され、第1及び第2のp型トランジスタの各ソースが第1のセンスアンプ駆動線に接続され、第1及び第2のn型トランジスタの各ソースが第2のセンスアンプ駆動線に接続され、第1のp型トランジスタのゲートが第3のトランスファゲートを介して第2のビット線に接続され、第2のp型トランジスタのゲートが第4のトランスファゲートを介して第1のビット線に接続された構成をとることを特徴とする。
【0011】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては、次のものがあげられる。
【0012】
(1) センスアンプ回路の動作において、メモリセルからの信号がビット線に読み出された後に、第1,第2のトランスファゲートをオフすることによって、セルアレイ部のビット線対と第1,第2のビット線を電気的に分離し、第1のセンスアンプ駆動線の電位を第1の電位に、第2のセンスアンプ駆動線の電位を第2の電位にして第1,第2のビット線の電位を第1,第2の電位にセンスし、その後に第3,第4のトランスファゲートをオフにして、第1のn型トランジスタのゲート及び第1のp型トランジスタのゲートと第2のビット線を、そして第2のn型トランジスタのゲート及び第2のp型トランジスタのゲートと第1のビット線を電気的に分離してゲート電位を記憶させ、その後に第1のセンスアンプ駆動線の電位を第1,第2の電位の範囲内の電位であるところの第3の電位にし、また第2のセンスアンプ駆動線の電位を第1,第2の電位の範囲内の電位であるところの第4の電位にし、第1,第2のトランスファゲートをオンにして、メモリセルの第3の電位又は第4の電位を再書き込みする。
【0013】
(2) センスアンプ回路の動作において、第1,第2のp型トランジスタと第1,第2のn型トランジスタのゲート電位を記憶させた後に、第1,第2のビット線のうち、その電位が第1の電位となっているビット線の電位を第3の電位以下にし、第1,第2のビット線のうちその電位が第2の電位となっているビット線の電位を第4の電位以上にし、第1,第2のセンスアンプ駆動線のうち、その電位が第1の電位となっているセンスアンプ駆動線の電位を第3の電位以下にし、第1,第2のセンスアンプ駆動線のうち、その電位が第2の電位となっているセンスアンプ駆動線の電位を第4の電位以上にし、その後に第1のセンスアンプ駆動線の電位を第1,第2の電位の範囲内の電位であるところの第3の電位にし、また第2のセンスアンプ駆動線の電位を第1,第2の電位の範囲内の電位であるところの第4の電位にし、第1,第2のトランスファゲートをオンにして、メモリセルへ第3の電位又は第4の電位を再書き込みする。
【0014】
また、本発明(請求項2)は、請求項1において、第1のn型トランジスタと第2のn型トランジスタをビット線方向に分離して配置し、それらの間に第3のトランスファゲートと第4のトランスファゲートをビット線方向に分離して配置し、さらにそれらの間に第1,第2のp型トランジスタを配置することを特徴とする。
【0015】
また、本発明(請求項3)は、請求項1において、第1のp型トランジスタと第2のp型トランジスタをビット線方向に分離して配置し、それらの間に第3のトランスファゲートと第4のトランスファゲートをビット線方向に分離して配置し、さらにそれらの間に第1,第2のn型トランジスタを配置することを特徴とする。
【0020】
また、本発明(請求項4)は、半導体記憶装置において、複数のビット線対と複数のワード線とが交差して配置され、これらの交差部に1個のトランジスタと1個のキャパシタからなり、トランジスタのゲートがワード線に接続され、ドレインが対をなすビット線の一方に接続され、ソースがキャパシタの第1の端子に接続され、キャパシタの第2の端子が対をなすビット線の他方に接続された構成をとるメモリセルが設けられたメモリセルアレイと、前記ビット線対の一方に第1のトランスファゲートを介して接続された第1のビット線及び該ビット線対の他方に第2のトランスファゲートを介して接続された第2のビット線からなるセンスアンプ側ビット線対と、前記センスアンプ側ビット線対の間に配置され、ゲートが共通接続された第1のp型及びn型トランジスタの各ドレインが第1のビット線に接続され、ゲートが共通接続された第2のp型及びn型トランジスタの各ドレインが第2のビット線に接続され、第1及び第2のp型トランジスタの各ソースが第1のセンスアンプ駆動線に接続され、第1及び第2のn型トランジスタの各ソースが第2のセンスアンプ駆動線に接続され、第1のp型トランジスタのゲートが第3のトランスファゲートを介して第2のビット線に接続され、第2のp型トランジスタのゲートが第4のトランスファゲートを介して第1のビット線に接続された構成をとるフリップフロップ型センスアンプ回路と、を備えたことを特徴とする。
【0021】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては、次のものがあげられる。
【0022】
(1) 読み出し及び再書き込み動作において、メモリセルからの信号がビット線対に読み出された後に、第1,第2のトランスファゲートをオフすることによってセルアレイ部のビット線対と第1,第2のビット線を電気的に分離し、第1のセンスアンプ駆動線の電位を第1の電位に、第2のセンスアンプ駆動線の電位を第2の電位にして、第1,第2のビット線の電位を第1,第2の電位にセンスし、その後に第3,第4のトランスファゲートをオフにして、第1のn型トランジスタのゲート及び第1のp型トランジスタのゲートと第2のビット線を、そして第2のn型トランジスタのゲート及び第2のp型トランジスタのゲートと第1のビット線を電気的に分離してゲート電位を記憶させ、その後、第1のセンスアンプ駆動線の電位を、
(第3の電位−第2の電位)≦2/3(第1の電位−第2の電位)
なる関係式を満たすような第3の電位にし、また第2のセンスアンプ駆動線の電位を、
(第4の電位−第2の電位)≧1/3(第1の電位−第2の電位)
なる関係式を満たすような第4の電位にし、第1,第2のトランスファゲートをオンにして、メモリセルへの再書き込みを行うこと。
【0023】
(2) センスアンプとして請求項3のような構成を採用し、読み出し及び再書き込み動作において、メモリセルからの信号が第1,第2のビット線に読み出された後に、第1,第2のトランスファゲートをオフすることによって、第1,第2のビット線と第3,第4のビット線を電気的に分離し、第1のセンスアンプ駆動線の電位を第1の電位に、第2のセンスアンプ駆動線の電位を第2の電位に、第3のセンスアンプ駆動線の電位を、
(第3の電位−第2の電位)≦2/3(第1の電位−第2の電位)
なる関係式を満たすような第3の電位にし、また第4のセンスアンプ駆動線の電位を、
(第4の電位−第2の電位)≧1/3(第1の電位−第2の電位)
なる関係式を満たすような第4の電位にして、メモリセルへの再書き込みを行うこと。
【0024】
(作用)
本発明(請求項1,4)によれば、センスアンプ回路において、第1,第2のn型,p型トランジスタのゲートに、第3,第4のトランスファゲートをオフすることで第1,第2の電位を記憶させ、それによって第1,第2のn型,p型トランジスタのゲートとセンスアンプ駆動線の間の電位差をリストア開始時にも大きく保つことができ、これによりセンス動作の高速化,低電源電圧化,低消費電力化を実現することが可能となる。
【0025】
また、本発明(請求項2)によれば、第1,第2のp型トランジスタを形成する領域の外側に第1,第2のn型トランジスタを分離配置しているため、各領域間においてp型及びn型トランジスタの各ゲートを接続するための配線は1本で済む。これにより、チップ面積の縮小をはかることが可能となる。
【0026】
ちなみに、第1,第2のp型トランジスタを同一領域(例えばnウェル)、第1,第2のn型トランジスタを同一領域(例えばpウェル)に形成した場合、これらのウェル間に2本のビット線と、p型及びn型トランジスタの各ゲートを接続するための2本の配線が必要となる。2本の配線はビット線と同じ層であるため、各ウェル間にビット線が4本配置されることになり、チップ面積の増大を招く。また、2本の配線をビット線と別の配線で形成することは、新たな配線の必要が生じ製作コストの増大を招き現実的でない。
【0027】
つまり、本発明では各領域間を接続するビット線は3本で良くなり、これによりチップ面積の縮小をはかることが可能となるのである。
【0028】
また、本発明(請求項3)によれば、第1,第2のn型トランジスタを形成する領域の外側に第1,第2のp型トランジスタを分離配置しているため、各領域間においてp型及びn型トランジスタの各ゲートを接続するための配線は1本で済む。これにより、チップ面積の縮小をはかることが可能となる。
【0029】
また、本発明(請求項4)によれば、センスアンプ回路において、メモリセルから信号が読み出された後に第1,第2のトランスファゲートをオフにし、センスアンプ部のみで信号のセンスを行い、インバータ回路によってリストアを行うことにより、請求項2と同様にセンス動作の高速化,低電源電圧化,低消費電力化を実現することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0031】
(実施例1)
図1は、本発明の第1の実施例に係わる半導体記憶装置のメモリセルの回路構成図である。
【0032】
BL1 ,BL2 はビット線対を構成するセルアレイ部のビット線を表わし、WLはワード線を表わす。ビット線対とワード線の交差点にはメモリセルMCが設置される。メモリセルMCはセルトランジスタQM とセルキャパシタCM から構成され、QM のドレインはBL1 に、QM のゲートはWLに、QM のソースはCM の第1の端子に、CM の第2の端子はBL2 に接続される。また、SNはストレージノードを表わす。
【0033】
図2を用いて、本メモリセルの読み出し・再書き込み動作について説明する。図2(a)は2つのメモリセルを示し、図2(b)は駆動信号を示している。プリチャージサイクルにおいては、ワード線WL1 ,WL2 はVss、イコライズ信号EQLはVcc、ビット線BL1 ,BL2 はVcc/2である。その後、EQLがVssとなり、WL1 が選択されてVcc+αとなると、メモリセルMC1 からBL1 ,BL2 に信号が読み出され、BL1 ,BL2 の電位はそれぞれVcc/2+ΔVs ,Vcc/2−ΔVs となる。
【0034】
なお、これは読み出された信号が高レベルの場合であり、低レベルの信号が読み出された場合はそれぞれVcc/2−ΔVs,Vcc/2+ΔVs となる。以下は高レベルの信号の読み出しについて述べ、[ ]で表わす括弧内に低レベルの信号の読み出しの場合のBL1 ,BL2 の電位を示す。
【0035】
次いで、センスアンプを駆動してBL1 ,BL2 の電位をそれぞれVcc−β,Vss+β[Vss+β,Vcc−β]にして、メモリセルMC1 への再書き込みを行う。ここで、βはβ≧ 1/3(Vcc−Vss)なる関係を満たす必要がある。その後、WL1 をVssとし、EQLをVccとしてイコライズを行う。このとき、ストレージノードSN1 はフローティング状態であるため、SN1 の電位はBL2 の電位変化によって 3/2Vcc−2β[Vss−Vcc/2+2β]となる。
【0036】
ここで、MC1 と逆の情報がMC2 に記録されている場合を考えると、MC2 の情報が上記と同様に読み出された場合、再書き込み時においてSN1 の電位は2Vcc−3β[Vss−Vcc+3β]となる。このときのSN1 の電位はβ= 1/3VccのときにVcc(Vss)となるため、上記のβの条件がこれにより決定される。また、メモリセルからの読み出し信号量ΔVs は、図14に示す従来のメモリセルと比較して、β= 1/3Vccで約4/3倍、β= 3/8Vccで同等となる。
【0037】
(実施例2)
図3は、本発明の第2の実施例に係わるメモリセル及びメモリセルアレイの回路構成図である。
【0038】
BL1 とBL2 及びBL3 とBL4 を交差させ、メモリセルを全て同方向に設置することで、ビット線対を構成するBL1 とBL2 (BL3 とBL4 )のビット線容量を等しくする。
【0039】
(実施例3)
図4は、本発明の第3の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示すもので、(a)はメモリセルを上部から見た平面図、(b)は(a)のA−A′断面図であり、(c)は(a)のB−B′断面図である。
【0040】
本実施例は、SOI基板を用いて素子を作成している。即ち、セルトランジスタQM は基板上に形成された絶縁膜上に設置され、そのセルトランジスタQM の上部にセルキャパシタCM が設置される。セルトランジスタQM には縦型トランジスタであるSGT(Surrounding Gate Transistor )を用い、高濃度不純物層で形成されるドレインが下部ビット線BL1 をも同時に形成する。高濃度不純物層で形成されるセルトランジスタQM のソースの上部にはセルキャパシタCM の第1の端子が設置され、ストレージノードを形成する。セルキャパシタCM の第2の端子は上部ビット線BL2 に接続される。
【0041】
このような縦型のセル構造をとることで、4F2 サイズのメモリセルが実現でき、メモリセルの高密度化,高集積化が可能となる。
【0042】
(実施例4)
図5は、本発明の第4の実施例に係わるセンスアンプ及びメモリセルの回路構成図である。BL1 ,BL2 はセルアレイ部のビット線対を表わし、それぞれワード線との交差点には複数個のメモリセルが配置される。BL1’,BL2’はセンスアンプ部のビット線対を表わし、トランスファゲートQTG1 ,QTG2 を介してBL1 ,BL2 と接続される。
【0043】
BL1’,BL2’の間には、p型トランジスタQp1,Qp2から構成されるp型センスアンプPSAと、n型トランジスタQn1,Qn2から構成されるn型センスアンプNSAが配置される。また、Qp1,Qp2のドレインとソースは、一方がp型センスアンプ駆動線SAPに接続され、もう一方はそれぞれBL1’,BL2’に接続される。Qn1,Qn2のドレインとソースは、一方がn型センスアンプ駆動線/SANに接続され、もう一方はそれぞれBL1’,BL2’に接続される。Qp1,Qn1のゲートは、トランスファゲートQTG3 を介してBL2’に接続され、Qp2,Qn2のゲートはトランスファゲートQTG4 を介してBL1’に接続される。
【0044】
また、トランスファゲートQTG1 ,QTG2 はそれぞれ制御信号φT で、トランスファゲートQTG3 ,QTG4 はそれぞれ制御信号φS で制御される。ビットラインとセンスアンプ駆動線は、イコライズ信号EQLで電源電圧の中間電位Vcc/2にイコライズされる。
【0045】
図6を用いて、本センスアンプの動作を説明する。
【0046】
プリチャージサイクルにおいては、ワード線WLはVss、クロックφT ,φS はVcc+α、イコライズ信号EQLはVcc+αであり、そのため、セルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 と、センスアンプ部のビット線BL1’,BL2’と、センスアンプ駆動線/SAN,SAPと、p型センスアンプとn型センスアンプを構成するトランジスタのゲートVG1,VG2はVcc/2となる。その後、イコライズ信号EQLがVssとなった後、ワード線WLが選択されてVcc+αとなると、ビット線BL1,2,1’,2’ に信号が読み出され、BL1 とBL1’の電位はVcc/2+ΔVs に、BL2 とBL2’の電位はVcc/2−ΔVs になる。
【0047】
なお、これは読み出された信号が高レベルの場合であり、低レベルの信号が読み出された場合はBL1 とBL1’の電位はVcc/2−ΔVs に、BL2 とBL2’の電位はVcc/2+ΔVs になる。ここでは、高レベルの読み出しを例として述べる。
【0048】
次いで、クロックφT をVssとして、セルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 とセンスアンプ部のビット線BL3 ,BL4 を電気的に分離する。そしてp型センスアンプ駆動線SAPをVccに、n型センスアンプ駆動線/SANをVssにし、センスアンプ部でのみセンスを行う。その後、クロックφS をVssとして、p型センスアンプとn型センスアンプを構成する4つのトランジスタQp1,Qp2,Qn1,Qn2のゲートVG1,VG2の電位を記憶させる。そして、イコライズ信号EQLをVcc+αとして、センスアンプ駆動線SAP,/SANとセンスアンプ部のビット線BL1’,BL2’をVcc/2にイコライズする。この時においても、p型センスアンプPSAとn型センスアンプNSAを構成するトランジスタQp1,Qp2,Qn1,Qn2のゲートVG1,VG2の電位はVcc,Vssに保持される。
【0049】
イコライズ終了後、イコライズ信号EQLをVssとし、クロックφT をVcc+αとし、p型センスアンプ駆動線SAPをVcc−βに、n型センスアンプ駆動線/SANをVss+βとして、メモリセルに情報を書きこむ。その後、ワード線WLをVssとし、イコライズ信号EQLをVcc+αとする。
【0050】
上記動作の際、n型センスアンプとp型センスアンプを構成する4つのトランジスタQp1,Qp2,Qn1,Qn2のゲートVG1,VG2の電位を記憶させる際は、セルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 は電気的に分離されているため、ビット線容量は小さい。そのため、この時のセンス動作は高速に行われる。
【0051】
また、メモリセルへの情報の再書き込み時には、ゲートVG1,VG2の電位はビット線の振幅に係わらず、Vcc,Vssとなっているため、大きなゲート・ソース間の電位差が与えられ、高速に再書き込みが行われる。加えて、メモリセルへの情報の再書き込み時には、βの範囲をβ≧ 1/3(Vcc−Vss)とすることでビット線の電位をVcc−β,Vss+βとし、メモリセルのストレージノードの電位変動をVcc〜Vss以内とする。
【0052】
これにより信頼性を確保し、ビット線電位の振幅を減少させることで低消費電流が実現される。
【0053】
チップの外部へのデータの読み出しは、クロックφT をオフにしてのセンス時、クロックφT をオンにしての再書き込み時のどちらにおいても行うことが可能である。また、外部からのデータの書き込みは、クロックφS をオンにして逆のデータをゲートVG1,VG2に記憶させた後、φS をオフにして、メモリセルに書き込まれる。
【0054】
図7は、図6の動作波形を基本とした別の動作を示す。
【0055】
相違点は、前述の例が、メモリセルへの情報の再書き込み時に、p型センスアンプ駆動線SAPをVcc−βに、n型センスアンプ駆動線SANをVss+βにしていたのに対して、本例ではp型センスアンプ駆動線SAPをVccに、n型センスアンプ駆動線/SANをVssとしている点と、前述の例が、メモリセルへの情報の再書き込みの前にセンスアンプ部のビット線対BL1 ,BL2 とセンスアンプ駆動線SAP,/SANの電位をイコライズして中間電位Vcc/2にしていたのに対して、本例ではこれらのイコライズを行っていない点である。
【0056】
本例の場合、クロックφT をオンにして、セルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 とセンスアンプ部のビット線BL1’,BL2’を電気的に接続した際、ビット線BL1’とBL2’の間の電位差はVccから減少する。従来のように、ゲートVG1,VG2とビット線BL1’,BL2’が常に接続されている場合、ゲートVG1,VG2の電位も変化し、その結果、センスアンプ駆動線とゲートの間の電位差が減少し、再書き込みの速度は遅くなる。
【0057】
これに対して本例の場合、ビット線BL1’,BL2’の電位が変動しても、ゲートVG1,VG2の電位は保たれるためにセンスアンプ駆動線とゲートの間の電位差はVccに保たれ、再書き込みは高速に行われる。
【0058】
(実施例5)
図8は、本発明の第5の実施例に係わるセンスアンプの回路構成図である。BL1 ,BL2 はセルアレイ部のビット線対を表わし、それぞれワード線WLとの交差点には複数個のメモリセルが配置される。BL1’,BL2’はセンスアンプ部のビット線対を表わし、トランスファゲートQTG1 ,QTG2 を介してBL1 ,BL2 と接続される。BL1’とBL2’の間には、p型トランジスタQp1,Qp2から構成されるp型センスアンプPSAと、n型トランジスタQn1,Qn2から構成されるn型センスアンプNSAが配置される。
【0059】
Qp1とQn1のゲートはBL2’に接続され、Qp2,Qn2のゲートはBL1’に接続される。また、Qp1,Qp2のドレインとソースは、一方がp型センスアンプ駆動線SAP1 に、もう一方はそれぞれBL2’,BL1’に接続される。Qn1,Qn2のドレインとソースは、一方がn型センスアンプ駆動線/SAN1 に、もう一方はそれぞれBL2’,BL1’に接続される。
【0060】
インバータ回路INV1 はp型トランジスタQP3とn型トランジスタQn3から構成され、Qp3のソースはSAP2 に、Qn3のソースは/SAN2 に接続され、Qp3のドレインとQn3のドレインは互いに接続されてBL1 に接続される。Qp3とQn3のゲートは互いに接続され、BL2’に接続される。
【0061】
インバータ回路INV2 はp型トランジスタQp4とn型トランジスタQn4から構成され、Qp4のソースはSAP2 に、Qn4のソースは/SAN2 に接続され、Qp4のドレインとQn4のドレインは互いに接続されてBL2 に接続される。Qp4とQn4のゲートは互いに接続され、BL1’に接続される。また、トランスファゲートQTG1 ,QTG2 はそれぞれ制御信号φT で制御される。
【0062】
図9を用いて、本センスアンプの動作を説明する。
【0063】
プリチャージサイクルにおいては、ワード線WLはVss、クロックφT はVcc+α、イコライズ信号EQLはVccであり、セルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 とセンスアンプ部のビット線BL1’,BL2’とセンスアンプ駆動線SAP1 ,SAP2 ,/SAN1 ,/SAN2 はVcc/2である。その後、イコライズ信号EQLがVssとなった後、ワード線WLが選択されてVcc+αとなると、メモリセルから信号がビット線BL1,2,1’,2’ に読み出され、ビット線BL1 ,BL1’の電位はVcc/2+ΔVs に、ビット線BL2 ,BL2’の電位はVcc/2−ΔVs になる。
【0064】
なお、これは読み出された信号が高レベルの場合であり、低レベルの信号が読み出された場合のビット線BL1 ,BL1’の電位はVcc/2−ΔVs に、ビット線BL2 ,BL2’の電位はVcc/2+ΔVs になる。ここでは、高レベルの信号を読み出す場合を例として述べる。
【0065】
次いで、クロックφT をVssとして、セルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 とセンスアンプ部のビット線BL1’,BL2’を電気的に分離する。そして、p型センスアンプ駆動線SAP1 の電位をVccに、n型センスアンプ駆動線/SAN1 の電位をVssにし、センスアンプ部でセンスを行う。このとき、SAP2 と/SAN2 の電位をそれぞれVcc−β,Vss+β(β≧ 1/3(Vcc−Vss))としてインバータ回路INV1 ,INV2 を活性化し、セルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 の電位をVcc−β,Vss+βにしてメモリセルへの再書き込みを行う。その後、ワード線WLをVssとし、イコライズ信号EQLをVccとする。
【0066】
上記動作の際、センスアンプ動作時には、センスアンプ部のビット線BL1’,BL2’は、セルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 と電気的に分離されているため、ビット線容量は小さくなる。そのために、PSA,NSAによるセンス動作は高速に行われる。また、メモリセルへの再書き込みは、インバータ回路INV1 ,INV2 によって行われるが、PSA,NSAの動作開始と同時に再書き込みが行われるため、再書き込み動作も高速に行われる。
【0067】
また、インバータ回路INV1 ,INV2 において、SAP2 ,/SAN2 にはセンスアンプ駆動線に与える信号とは独立した信号を与えることで、メモリセルのストレージノードの電位変動をVcc〜Vss以内として信頼性を確保する。また、ビット線電位の振幅を減少させることで低消費電流が実現される。
【0068】
(実施例6)
図10は、本発明の第6の実施例に係わるセンスアンプの回路構成図である。本実施例は、情報再書き込み用インバータ回路INV1 ,INV2 の出力端子の接続されるビット線BL5 ,BL6 を、トランスファゲートによってセルアレイ部のビット線BL3 (BL1’),BL4 (BL2’)と電気的に分離可能としている。つまり、本例は複数のセルアレイで1つのセンスアンプを共有する、いわゆるシェアードセンスアンプ方式の回路構成に先の第5の実施例を適用したものである。
【0069】
図11を用いて、本実施例におけるセンスアンプの動作を説明する。
【0070】
図11は図10中のセンスアンプの左側のメモリセルMC1 の情報を読み出し、再書き込みする場合の動作波形である。先の第5の実施例と異なる点は、イコライズ信号EQLの電位がVssとなってイコライズ動作が終了した後にトランスファゲートQTG5 ,QTG6 をオフにして、読み出しを行わないメモリセルの接続されているビット線BL7 ,BL8 をビット線BL5 ,BL6 と電気的に分離する動作を行っている点である。
【0071】
(実施例7)
図12は、本発明の第7の実施例に係わるセンスアンプの回路構成図である。本実施例も先の第6の実施例と同様に、いわゆるシェアードセンスアンプ方式に対応している。第6の実施例がトランスファゲートによって読み出し・再書き込みを行うメモリセルを選択していたのに対して、本実施例では再書き込み用インバータ回路を複数設け、読み出し・再書き込み動作を行うメモリセルに接続されている再書き込み用インバータ回路のみを動作させることでシェアードセンスアンプ方式に対応する。
【0072】
センスアンプ部のビット線BL3 ,BL4 のそれぞれの両端にはトランスファゲートQTG1 ,QTG2 及びQTG3 ,QTG4 が設けられ、それらを介してセルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 及びBL5 ,BL6 と接続される。再書き込み用インバータ回路は各セルアレイに対して一組ずつ設置され、各インバータ回路の駆動線対SAP2 ,/SAN2 及びSAP3 ,/SAN3 は、各インバータ対毎に設置される。
【0073】
図13を用いて、本実施例におけるセンスアンプの動作を説明する。
【0074】
図13は図12中のセンスアンプの左側のメモリセルMC1 の情報を読み出し、再書き込みする場合の動作波形である。イコライズ信号EQLの電位がVssとなってイコライズ動作が終了した後に、読み出し・再書き込み動作を行わないセルアレイのビット線BL5 ,BL6 を、トランスファゲートQTG3 ,QTG4 をオフすることによって電気的に分離する。その後、選択されたワード線WL1 の電位をVcc+αにしてメモリセルの情報をビット線に読み出した後、トランスファゲートQTG1 ,QTG2 をオフにしてセルアレイ部のビット線BL1 ,BL2 とセンスアンプ部のビット線BL3 ,BL4 を電気的に分離する。
【0075】
次いで、センスアンプ駆動線SAP1 ,/SAN1 の電位をそれぞれVcc,Vssにしてセンス動作を行う。また、再書き込みは、再書き込み用インバータ回路駆動線SAP2 ,/SAN2 のみの電位をそれぞれVcc−β,Vss+β(β≧ 1/3(Vcc−Vss))とすることで行う。このとき、SAP3 ,/SAN3 の電位は変化させない。
【0076】
なお、本発明は上述した各実施例に限定されるものではない。実施例で説明した図5、図8、図10、図12のセンスアンプ回路は、必ずしも図1のようなメモリセルに限らず、セルキャパシタの第2の端子をプレートに接続した通常のメモリセル構造を有するDRAMに適用することもできる。また、メモリセル構造は図4に何等限定されるものではなく、仕様に応じて適宜変更可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0077】
(実施例8)
先に説明した第4の実施例におけるセンスアンプ(図5)においては、n型,p型センスアンプをそれぞれ構成するn型トランジスタのゲートとp型トランジスタのゲートが接続されるため、従来の配置方法ではn型トランジスタのゲートとp型トランジスタのゲートを接続するために、図22に示すように本来のビット線以外にゲート接続のための2本のビット線を新たに配置する必要が生ずる。これにより、センスアンプの面積は従来よりもビット線の配線幅と間隔幅だけは最低でも増加する。また、ビット線以外をn型トランジスタとp型トランジスタのそれぞれのゲートの接続に用いた場合、構成上従来から使用している配線層は使用できないため、新たな配線層を形成する必要が生じるが、これは製作コスト等の点からみて現実的でない。
【0078】
このように、従来のセンスアンプトランジスタ配置方法で、図5に示すような回路構成のセンスアンプを設置した場合、設置に要する面積が大きい。これはn型センスアンプを構成するn型トランジスタとp型センスアンプを構成するp型トランジスタのゲートが接続されているためである。
【0079】
そこで本実施例では、図5に示すような回路構成のセンスアンプの設置において、ビット線長方向と垂直な方向のセンスアンプの幅が、図15に示す一般的なフリップフロップ形センスアンプを従来方法で設置した場合と比較して、ほぼ同じ幅となることを目的としている。
【0080】
図16は、本発明の第8の実施例に係わるセンスアンプのトランジスタ配置を模式的な回路図で示したものである。この図には示さないが前記図5と同様に、セルアレイ部のビット線対BL1 ,BL2 にトランスファゲートQTG1 ,QTG2 を介して、センスアンプ部のビット線対BL1’,BL2’が接続されている。
【0081】
BL1’,BL2’の間には、n型センスアンプを構成するn型トランジスタQn1,Qn2と、p型センスアンプを構成するp型トランジスタQp1,Qp2と、トランスファゲートQTG3 ,QTG4 が配置される。各トランジスタの接続関係は前記図5と同様であるが、本実施例ではQn1,Qn2をビット線方向に分離して配置し、これらQn1,Qn2間にQTG3 ,QTG4 を分離して配置し、さらにQTG3 ,QTG4 間にQp1,Qp2を配置している。
【0082】
図17は、図16で示すセンスアンプ回路のレイアウト配置図である。分割して配置されたn型トランジスタQn からなるセンスアンプNSAの間にトランスファーゲートQTGが2個配置され、その間にp型トランジスタQp からなるセンスアンプPSAが配置される。
【0083】
このような配置を行うことで、各領域(Qp1,Qp2を形成したnウェル、Qn1,QTG3 を形成したpウェル、Qn2,QTG4 を形成したpウェル)間を接続するビット線の数を少なくすることができる(2本のビット線と、p型トランジスタ及びn型トランジスタのゲートを接続するための1本の配線)。これにより、チップ面積の縮小をはかることが可能となる。
【0084】
図18は、図16で示すセンスアンプ回路の別のレイアウト配置図である。図17とはQTGのゲートパターンを変えているのみで、他は全く同様である。このような配置を行うことで、前記の配置と同様に、各領域間を接続するビット線の数を少なくすることができ、チップ面積の縮小をはかることが可能となる。
【0085】
(実施例9)
図19は、本発明の第9の実施例に係わるセンスアンプのトランジスタ配置を模式的な回路図で示したものである。実質的な接続関係は図16と同じであるが、本実施例では、Qp1,Qp2をビット線方向に分離して配置し、これらQp1,Qp2間にQTG3 ,QTG4 を分離して配置し、さらにQTG3 ,QTG4 間にQn1,Qn2を配置している。
【0086】
図20は、図19で示すセンスアンプ回路のレイアウト配置図である。分割して配置されたp型トランジスタQp からなるPSAの間にQTGが2個配置され、その間にn型トランジスタQn からなるNSAが配置される。
【0087】
このような配置を行うことで、第8の実施例と同様に、各領域間を接続するビット線の数を少なくすることができ、チップ面積の縮小をはかることが可能となる。
【0088】
図21は、図19で示すセンスアンプ回路の別のレイアウト配置図である。図20とはQTGのゲートパターンを変えているのみで、他は全く同様である。このような配置を行うことで、前記の配置と同様に、各領域間を接続するビット線の数を少なくすることができ、チップ面積の縮小をはかることが可能となる。
【0089】
(実施例10)
次に、本発明に使用するメモリセルの素子構造の例について、図23〜図31を参照して説明する。なお、以下の図で(a)はメモリセルを上部から見た平面図で、(b)は(a)のA−A′断面図である。
【0090】
(実施例10−1)
図23に示すように、BL1 ,BL2 はそれぞれビット線を表し、BL1 とBL2 はビット線対を形成する。SNはストレーシノードを、WLはワード線を表す。
【0091】
セルキャパシタはビット線の下に形成され、一方の端子PLはその上部にあるビット線に、もう一方の端子SNはセルトランジシタの拡散層(ソース)に接続される。セルトランジスタのドレインを形成する拡散層は、図23(a)に示すように、セルキャパシタの一端が接続されたビット線と対を成すビット線の下部に達するように形成され、そこでコンタクトを介してビット線と接続される。
【0092】
このような構成をとることで、8F2 サイズの信号量増加メモリセルを実現することが可能となる。
【0093】
図24に示す例は、図23の例のSNの形状をいわゆるクラウン(王冠)タイプにしたものである。また、図25に示す例は、図23の例のSNの形状をいわゆるフィン(翼)タイプにしたものである。
【0094】
(実施例10−2)
図26に示すように、BL1 ,BL2 はそれぞれビット線を表し、BL1 とBL2 はビット線対を形成する。SNはストレーシノードを、WLはワード線を表す。
【0095】
セルキャパシタはビット線の下に形成され、一方の端子PLはその上部にあるビット線に、もう一方の端子SNはセルトランジスタの拡散層(ソース)に接続される。セルトランジスタのドレインは第1配線層とダイレクトコンタクトを介して接続され、第1配線層は、ダイレクトコンタクトの上部にあるビット線と対を成すビット線の下でコンタクトを介してそのビット線と接続される。
【0096】
このような構成を取ることで、8F2 サイズの信号量増加メモリセルを実現することが可能となる。
【0097】
図27に示す例は、図26の例のSNの形状をいわゆるクラウン(王冠)タイプにしたものである。図28に示す例は、図26の例のSNの形状をいわゆるフィン(翼)タイプにしたものである。
【0098】
(実施例10−3)
図29に示すように、BL1 ,BL2 はそれぞれビット線を表し、BL1 とBL2 でビット線対を形成する。SNはストレーシノードを、WLはワード線を表す。
【0099】
ビット線とセルトランジスタのドレインは、第1配線層を介してコンタクトとダイレクトコンタクトで接続される。セルキャパシタはビット線の下に形成され、一方の端子SNはセルトランジスタの拡散層(ソース)に、もう一方の端子PLは、T字形の第1配線層に接続される。第1配線層は、セルキャパシタの上部にあるビット線と対を成すビット線の下まで延び、そこでコンタクトを介してビット線と接続される。また、上述したように、ダイレクトコンタクトを介してセルトランジスタのドレインとも接続される。
【0100】
このような構成をとることで、8F2 サイズの信号量増加メモリセルを実現できる。
【0101】
図30に示す例は、図29の例のSNの形状をいわゆるクラウン(王冠)タイプにしたものである。また、図31の例は、図29の例のSNの形状をいわゆるフィン(翼)タイプにしたものである。
【0102】
なお、本発明は上述した各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0103】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のセンスアンプ及びセンス方式によれば、センス時間の高速化,低電源電圧化への対応及び低電源電圧動作時のセンス動作の高速化をはかることができ、さらにセンスアンプ部でのビット線電位の振幅とセルアレイ部でのビット線電位の振幅を異なるものとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係わる半導体記憶装置のメモリセルを示す回路構成図。
【図2】第1の実施例における読み出し・再書き込み動作を説明するための図。
【図3】第2の実施例に係わるメモリセル及びメモリセルアレイの回路構成図。
【図4】第3の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す図。
【図5】第4の実施例に係わるセンスアンプ及びメモリセルの回路構成図。
【図6】第4の実施例におけるセンスアンプの動作を説明するための図。
【図7】図6の動作波形を基本とした別の動作を示す図。
【図8】第5の実施例に係わるセンスアンプの回路構成図。
【図9】第5の実施例におけるセンスアンプの動作を説明するための図。
【図10】第6の実施例に係わるセンスアンプの回路構成図。
【図11】第6の実施例におけるセンスアンプの動作を説明するための図。
【図12】第7の実施例に係わるセンスアンプの回路構成図。
【図13】第7の実施例におけるセンスアンプの動作を説明するための図。
【図14】従来のメモリセル構成及び読み出し・再書き込みシーケンスを示す図。
【図15】従来のフリップフロップ型センスアンプを示す回路構成図。
【図16】第8の実施例に係わるセンスアンプのトランジスタ配置を示す回路構成図。
【図17】図16で示すセンスアンプのレイアウト配置図。
【図18】図16で示すセンスアンプの別のレイアウト配置図。
【図19】第9の実施例に係わるセンスアンプのトランジスタ配置を示す回路構成図。
【図20】図19で示すセンスアンプのレイアウト配置図。
【図21】図19で示すセンスアンプの別のレイアウト配置図。
【図22】第4の実施例におけるセンスアンプの一般的なレイアウト配置図。
【図23】第10の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す平面図と断面図。
【図24】第10の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す平面図と断面図。
【図25】第10の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す平面図と断面図。
【図26】第10の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す平面図と断面図。
【図27】第10の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す平面図と断面図。
【図28】第10の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す平面図と断面図。
【図29】第10の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す平面図と断面図。
【図30】第10の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す平面図と断面図。
【図31】第10の実施例に係わるメモリセルの素子構造を示す平面図と断面図。
【符号の説明】
1…セルアレイ
2…センスアンプ回路
MC…メモリセル
QM …セルトランジスタ
CM …セルキャパシタ
PSA…p型トランジスタからなるセンスアンプ
NSA…n型トランジスタからなるセンスアンプ
BL…ビット線
WL…ワード線
QTG…トランスファゲート
Qn…NSAを構成するn型トランジスタ
Qp…PSAを構成するp型トランジスタ
VG …ゲート
SAP…p型センスアンプ駆動線
/SAN…n型センスアンプ駆動線
φT ,φS …クロック
EQL…イコライズ信号
INVインバータ回路
Claims (6)
- 複数のビット線対と複数のワード線とが交差して配置され、これらの各交差部にメモリセルが設けられたメモリセルアレイと、
前記ビット線対の一方に第1のトランスファゲートを介して接続された第1のビット線及び該ビット線対の他方に第2のトランスファゲートを介して接続された第2のビット線からなるセンスアンプ側ビット線対と、
前記センスアンプ側ビット線対の間に配置され、ゲートが共通接続された第1のp型トランジスタ及び第1のn型トランジスタの各ドレインが第1のビット線に接続され、ゲートが共通接続された第2のp型トランジスタ及び第2のn型トランジスタの各ドレインが第2のビット線に接続され、第1及び第2のp型トランジスタの各ソースが第1のセンスアンプ駆動線に接続され、第1及び第2のn型トランジスタの各ソースが第2のセンスアンプ駆動線に接続され、第1のp型トランジスタのゲートが第3のトランスファゲートを介して第2のビット線に接続され、第2のp型トランジスタのゲートが第4のトランスファゲートを介して第1のビット線に接続されたフリップフロップ型センスアンプ回路と、
を備え、
前記センスアンプ回路は、前記メモリセルのデータ読み出しに対して、第1のp型及びn型トランジスタの共通接続ゲートと第2のp型及びn型トランジスタの共通接続ゲートに読み出しデータを記憶させるための1回目の活性化と、読み出しデータを前記メモリセルへリストアするための2回目の活性化とを行うものであり、
第3及び第4のトランスファゲートは、前記センスアンプ回路の1回目の活性化の際にオンであり、前記センスアンプ回路の2回目の活性化の際にオフであること、
ことを特徴とする半導体記憶装置。 - 複数のビット線対と複数のワード線とが交差して配置され、これらの各交差部にメモリセルが設けられたメモリセルアレイと、
前記ビット線対の一方に第1のトランスファゲートを介して接続された第1のビット線及び該ビット線対の他方に第2のトランスファゲートを介して接続された第2のビット線からなるセンスアンプ側ビット線対と、
前記センスアンプ側ビット線対の間に配置され、ゲートが共通接続された第1のp型トランジスタ及び第1のn型トランジスタの各ドレインが第1のビット線に接続され、ゲートが共通接続された第2のp型トランジスタ及び第2のn型トランジスタの各ドレインが第2のビット線に接続され、第1及び第2のp型トランジスタの各ソースが第1のセンスアンプ駆動線に接続され、第1及び第2のn型トランジスタの各ソースが第2のセンスアンプ駆動線に接続され、第1のp型トランジスタのゲートが第3のトランスファゲートを介して第2のビット線に接続され、第2のp型トランジスタのゲートが第4のトランスファゲートを介して第1のビット線に接続されたフリップフロップ型センスアンプ回路と、
を備え、
第1のn型トランジスタと第2のn型トランジスタをビット線方向に分離して配置し、これら第1,第2のn型トランジスタ間に第3のトランスファゲートと第4のトランスファゲートをビット線方向に分離して配置し、これら第3,第4のトランスファゲート間に第1,第2のp型トランジスタを配置してなる半導体記憶装置であって、
前記センスアンプ回路は、前記メモリセルのデータ読み出しに対して、第1のp型及びn型トランジスタの共通接続ゲートと第2のp型及びn型トランジスタの共通接続ゲートに読み出しデータを記憶させるための1回目の活性化と、読み出しデータを前記メモリセルへリストアするための2回目の活性化とを行うものであり、
第3及び第4のトランスファゲートは、前記センスアンプ回路の1回目の活性化の際にオンであり、前記センスアンプ回路の2回目の活性化の際にオフであること、
ことを特徴とする半導体記憶装置。 - 複数のビット線対と複数のワード線とが交差して配置され、これらの各交差部にメモリセルが設けられたメモリセルアレイと、
前記ビット線対の一方に第1のトランスファゲートを介して接続された第1のビット線及び該ビット線対の他方に第2のトランスファゲートを介して接続された第2のビット線からなるセンスアンプ側ビット線対と、
前記センスアンプ側ビット線対の間に配置され、ゲートが共通接続された第1のp型トランジスタ及び第1のn型トランジスタの各ドレインが第1のビット線に接続され、ゲートが共通接続された第2のp型トランジスタ及び第2のn型トランジスタの各ドレインが第2のビット線に接続され、第1及び第2のp型トランジスタの各ソースが第1のセンスアンプ駆動線に接続され、第1及び第2のn型トランジスタの各ソースが第2のセンスアンプ駆動線に接続され、第1のp型トランジスタのゲートが第3のトランスファゲートを介して第2のビット線に接続され、第2のp型トランジスタのゲートが第4のトランスファゲートを介して第1のビット線に接続されたフリップフロップ型センスアンプ回路と、
を備え、
第1のp型トランジスタと第2のp型トランジスタをビット線方向に分離して配置し、これら第1,第2のp型トランジスタ間に第3のトランスファゲートと第4のトランスファゲートをビット線方向に分離して配置し、これら第3,第4のトランスファゲート間に第1,第2のn型トランジスタを配置してなる半導体記憶装置であって、
前記センスアンプ回路は、前記メモリセルのデータ読み出しに対して、第1のp型及びn型トランジスタの共通接続ゲートと第2のp型及びn型トランジスタの共通接続ゲートに読み出しデータを記憶させるための1回目の活性化と、読み出しデータを前記メモリセルへリストアするための2回目の活性化とを行うものであり、
第3及び第4のトランスファゲートは、前記センスアンプ回路の1回目の活性化の際にオンであり、前記センスアンプ回路の2回目の活性化の際にオフであること、
ことを特徴とする半導体記憶装置。 - 複数のビット線対と複数のワード線とが交差して配置され、これらの交差部に1個のトランジスタと1個のキャパシタからなり、トランジスタのゲートがワード線に接続され、ドレインが対をなすビット線の一方に接続され、ソースがキャパシタの第1の端子に接続され、キャパシタの第2の端子が対をなすビット線の他方に接続された構成をとるメモリセルが設けられたメモリセルアレイと、
前記ビット線対の一方に第1のトランスファゲートを介して接続された第1のビット線及び該ビット線対の他方に第2のトランスファゲートを介して接続された第2のビット線からなるセンスアンプ側ビット線対と、
前記センスアンプ側ビット線対の間に配置され、ゲートが共通接続された第1のp型及びn型トランジスタの各ドレインが第1のビット線に接続され、ゲートが共通接続された第2のp型及びn型トランジスタの各ドレインが第2のビット線に接続され、第1及び第2のp型トランジスタの各ソースが第1のセンスアンプ駆動線に接続され、第1及び第2のn型トランジスタの各ソースが第2のセンスアンプ駆動線に接続され、第1のp型トランジスタのゲートが第3のトランスファゲートを介して第2のビット線に接続され、第2のp型トランジスタのゲートが第4のトランスファゲートを介して第1のビット線に接続された構成をとるフリップフロップ型センスアンプ回路と、
を備え、
前記センスアンプ回路は、前記メモリセルのデータ読み出しに対して、第1のp型及びn型トランジスタの共通接続ゲートと第2のp型及びn型トランジスタの共通接続ゲートに読み出しデータを記憶させるための1回目の活性化と、読み出しデータを前記メモリセルへリストアするための2回目の活性化とを行うものであり、
第3及び第4のトランスファゲートは、前記センスアンプ回路の1回目の活性化の際にオンであり、前記センスアンプ回路の2回目の活性化の際にオフであること、
ことを特徴とする半導体記憶装置。 - 前記センスアンプ回路の1回目の活性化の際に第1及び第2のトランスファゲートはオフであり、2回目の活性化の際に第1及び第2のトランスファゲートはオンであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の半導体記憶装置。
- 前記センスアンプ回路の1回目の活性化と2回目の活性化の間に、前記センスアンプ側ビット線対をプリチャージすることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の半導体記憶装置。
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