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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワークの両側面に穿孔等の加工を施すようにした工作機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の工作機械においては、一対の加工装置が対向して配設され、それらの加工装置間の所定加工位置に、治具を使用してワークを位置決め固定するようになっている。そして、このワークの位置決め配置状態で、両加工装置により、ワークの両側面の所定位置に穿孔等の加工が施されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この種の従来の工作機械においては、ワークの大きさや形状に適合する各種の治具を使用して、ワークを加工装置間の所定加工位置に位置決め配置するようになっているため、大きさや形状の異なった多種類の治具を用意しなければならず、そのワークにあわせて治具の交換が必要になるといういわゆる作業効率が悪いという問題があった。
【0004】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、ワークを一対の加工装置間の所定加工位置に、容易に搬入出することができるとともに、多種類の治具を用意することなく、大きさや形状の異なったワークに対応することができる工作機械を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、ワークを加工位置の前方の加工準備位置に搬入するための搬入機構と、加工準備位置に搬入されたワークを左右両側から挟持して加工位置に対し左右方向の所定位置に位置決めする第1の位置決め機構及びワークを前後両側から挟持して加工位置に対し前後方向の所定位置に位置決めする第2の位置決め機構と、前記第1の位置決め機構及び第2の位置決め機構により位置決めされたワークを上下から固定するクランプ手段を備え、該クランプ手段によりワークを上下からクランプした状態で、ワークを加工準備位置より加工位置に移動させて、加工位置に対し前後方向及び上下方向の所定位置に位置決め配置するクランプ装置と、加工が終了してクランプ装置により加工位置から加工準備位置に移動されたワークを加工準備位置から搬出するための搬出機構とを備え、前記搬入、搬出機構(14,76,77)は、 搬入用ローラコンベア(42)、フレームに支軸(50)を介して回動可能に支持される支持枠(49)及び該支持枠(49)の上端に並設される複数のローラ(51)より構成される受渡し用ローラコンベア(43)、並びに搬出用ローラコンベア(44)よりなるコンベアユニット(41)を備え、加工準備位置(P3)に対応する受渡し用ローラコンベア(43)を、支持枠(49)が支軸(50)を中心に回動されてローラ(51)がワーク搬送面の位置から下降可能な構成とした。
【0006】
従って、請求項1に記載の工作機械の運転時には、ワークが搬入機構により、加工位置の前方の加工準備位置に搬入される。次に、加工準備位置に搬入されたワークは、第1の位置決め機構により左右両側から挟持されて、加工位置に対し左右方向の所定位置に位置決めされる。又、ワークは、第2の位置決め機構により前後両側から挟持されるとともに、クランプ装置により上下からクランプされ、加工準備位置より加工位置に移動され、加工位置に対し前後方向及び上下方向の所定位置に位置決め配置される。この状態で、一対の加工装置によりワークの両側面に加工が施される。そして、加工を終了したワークは、クランプ装置により加工位置から加工準備位置に移動され、搬出機構により、加工準備位置から搬出される。また、加工準備位置に対応する受渡し用ローラコンベアを下方へ待避させることができ、クランプ装置により把持されたワークの加工準備位置から加工位置への移動を円滑に行うことができる。
【0007】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の工作機械において、前記第1の位置決め機構は、ワークをその左右両側から挟持する第1及び第2の挟持部材を左右方向に移動可能に配設するとともに、一方の挟持部材をワークの側面に対応する位置と、その上方位置との間で移動可能にした。
【0008】
従って、請求項2に記載の発明では、一方の挟持部材が下降された状態において、その挟持部材によりワークの加工準備位置への搬入が行われる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の工作機械において、他方の挟持部材の左右移動範囲内に前記加工準備位置が含まれるようにその挟持部材の左右移動範囲を設定した。
【0009】
従って、請求項3に記載の発明では、他方の挟持部材により加工準備位置のワークを搬出することができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の工作機械において、前記クランプ装置は、ワークを載置支持するためのベースと、ワークの上面を押圧するための複数のクランプ体とを対向して配設し、それらのクランプ体をワークの大きさに応じて選択的に作動させるようにした。
【0010】
従って、請求項4に記載の発明では、ワークの大きさに応じたクランプを行うことができる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の工作機械において、前記クランプ体をクランプ動作させるための駆動部材に対してクランプ体を揺動可能に支持した。
【0011】
従って、請求項5に記載の発明では、駆動部材によりクランプ体がベースに向かって接近移動されたとき、クランプ体がワークの上面の形状に応じて位置調整され、ワークをクランプすることができる。
【0012】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の工作機械において、クランプ体と駆動部材との間には凹凸の関係で対応する円弧面が形成され、クランプ体はその円弧面に沿って揺動される。
【0013】
従って、請求項6に記載の発明では、クランプ体の揺動が円弧面に沿って円滑に行われ、ワークに対するクランプ体の押圧状態が適正になる。
【0015】
請求項7に記載の発明では、請求項1〜6のいずれかに記載の工作機械において、前記搬入機構の近傍にはワーク上に付設されたバーコードを読み取るための読取装置を配設し、そのバーコードのデータに基づいて、第1,第2の位置決め機構及びクランプ装置の動作が制御される。
【0016】
従って、請求項7に記載の工作機械においては、バーコードに記録されたワークの大きさや形状等の情報に基づいて、第1,第2の位置決め機構及びクランプ装置を作動制御することができて、ワークを加工位置に対し左右方向、前後方向及び上下方向の所定位置に正確に位置決め配置することができる。
請求項8に記載の発明では、請求項1〜7のいずれかに記載の工作機械において、前記支持枠(49)にはピストンロッドが連結され、該ピストンロッドの伸縮動作により、前記ローラ(51)がワーク搬送面の位置から下降するよう構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の工作機械の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
まず、この工作機械の概略構成及びその動作を図1〜図4により説明すると、図1の概略斜視図に示すように、ワーク13の両側面に対して穿孔等の加工を施すための一対の加工装置11は、左右方向(Y軸方向)に延びるベース12の上面においてそれぞれ同方向の往復動可能に対向配置されている。この明細書では図1の左右方向を示すY軸(水平)方向と直交するX軸(水平)方向を前後方向とし、Z軸方向を上下方向とする。
【0018】
ワーク搬入出機構14は前記加工装置11の前方(X軸方向)に位置するように、ベース12の前方に配設されている。そして、この搬入出機構14を構成する搬入用ローラコンベア42のローラ46に案内されて未加工のワーク13が作業者によりワークを一時的に停止するための第1搬入停止位置P1に搬入された後、Y軸方向右方に移動されて、ワーク13に設けたバーコード72を読み取る第2搬入停止位置P2へ搬入され、次に加工準備位置P3へ搬入される。
【0019】
第1の位置決め機構15は前記搬入出機構14の上方に配設され、この第1の位置決め機構15を構成する第1挟持部材81と第2挟持部材88とによりワーク13が加工準備位置P3においてY軸方向の左右両側から挟持されて、前記一対の加工装置11と対応する加工位置P4に対しY軸方向の所定位置に位置決めされる。前記第1の位置決め機構15の第1挟持部材81はワーク13を前記第2搬入停止位置P2から加工準備位置P3へ搬入する動作を、第2挟持部材88は加工済みのワーク13を加工準備位置P3から搬出位置P5へ搬出する動作を行う機能も有している。
【0020】
ワーク13をクランプするクランプ装置16は、常には前記一対の加工装置11の間の加工位置P4と対応するように前記ベース12の上面にX軸方向(前後方向)の往復動可能に装設されている。そして、クランプ装置16は加工位置P4からX軸方向前方に移動して加工準備位置P3に停止し、該準備位置P3において前記第1の位置決め機構15によりY軸方向に位置規制されたワーク13を受け取ってクランプ可能である。
【0021】
第2の位置決め機構17は前記クランプ装置16に設けた固定挟持体96と対向するようにワーク搬入出機構14の前方所定位置に配置されている。そして、第2の位置決め機構17を構成する挟持用シリンダ97に取り付けた可動挟持体98をX軸方向後方に突出動作させて、加工準備位置P3にあるクランプ装置16の前記固定挟持体96にワーク13を押圧してワーク13をX軸方向の所定位置に位置規制可能である。
【0022】
加工準備位置P3においてクランプ装置16のベース95上でY軸方向及びX軸方向に位置規制されたワーク13は、該ベース95と第1クランプ体105とによりクランプされる。この状態で、該クランプ装置16が該加工準備位置P3からX軸方向後方に移動されてワーク13が加工位置P4に停止される。
【0023】
加工位置P4において一対の加工装置11によりワーク13に穿孔等の加工作業が行われ、加工が終了すると、クランプ装置16は再びX軸方向前方に移動されて、加工位置P4から加工準備位置P3へ戻される。この加工準備位置P3においてクランプ装置16による加工済みワーク13のクランプ状態が解除される。そして、搬入出機構14の搬出部材88によりワーク13が加工準備位置P3からY軸方向右方に移動されて搬出位置P5へ搬出される。
【0024】
以上が工作機械の構成及び動作の概要であるが、前記各構成について以下に詳述する。
(加工装置11)
図2,3に示すように、加工装置11における左右一対のコラム21は左右(Y軸)方向に移動可能にベース12上に所定間隔をおいて立設されている。主軸ヘッド22は各コラム21に上下(Z軸)方向へ移動可能に装着され、コラム21の内部に装着された図示しない主軸モータによって回転自在に構成されている。主軸ヘッド22の先端には各々主軸23が装着され、それらの主軸23の先端には工具24が着脱可能に取り付けられている。
【0025】
Y軸移動用モータ25は前記各コラム21の背面に装設され、このモータ25の回転により、図示しないボールねじを介して主軸ヘッド22が左右(Y軸)方向に移動される。上下移動用モータ26は各コラム21の上面に装設され、このモータ26の回転により、図示しないボールねじを介して主軸ヘッド22が上下(Z軸)方向に移動される。
【0026】
図4に示すように、工具マガジン27は前記各コラム21の前側面上方に装設され、その外周には種類の異なった複数の工具24が着脱可能に支持されている。工具交換アーム28は工具マガジン27と主軸ヘッド22との間に位置するようにコラム21の前方に配設され、この工具交換アーム28により、工具マガジン27に収納された複数の工具の内、選択された一つの工具と主軸23との間で工具24の交換が行われる。
【0027】
図2,3に示すようにカバー29は前記両加工装置11を覆うようにベース12上に装設され、その前面中央には加工準備位置P3から加工位置P4へワーク13を出し入れするための開口部30が形成されている。シャッタ31はカバー29の開口部30に開閉可能に装着され、加工装置11によるワーク13の加工時に、このシャッタ31により開口部30が閉じられて、切削油や切粉がカバー29やシャッタ31の外方へ飛び散るのが防止される。
【0028】
複数のエアノズル32は前記カバー29内において開口部30に近接して配置され、ワーク13の加工終了後に、シャッタ31を閉じた状態で、これらのエアノズル32からワーク13に向けて高圧エアが噴射される。これにより、ワーク13に付着した切削油や切粉が飛散除去されて、加工位置P4から加工準備位置P3へのワーク13の移動時に、切削油や切粉がワーク13とともに持ち出されるのが抑制される。
(搬入出機構14)
図2,図3に示すように、前記搬入出機構14は加工装置11の前方に左右(Y軸)方向へ延長して配置され、搬入用ローラコンベア42と、一対の受渡し用ローラコンベア43と、搬出用ローラコンベア44とを備えている。受渡し用ローラコンベア43は加工準備位置P3においてY軸方向に所定距離Wを隔てて配設されている。搬入用ローラコンベア42は受渡し用ローラコンベア43の左側部に近接して配置され、一対の支持枠45間に多数のローラ46を並設して構成されている。搬出用ローラコンベア44は受渡し用ローラコンベア43の右側部に近接して配置され、一対の支持枠47間に多数のローラ48を並設して構成されている。
【0029】
図9及び図10に示すように、前記各受渡し用ローラコンベア43の一対の支持枠49は支軸50を介してベース12に固定された図示しないフレームに回動可能に支持され、その上端には複数のローラ51が並設されている。受渡し用ローラコンベア43の回動用シリンダ52の基端部は支持部材54に回動自在に支持され、そのピストンロッドが支持枠49に連結されている。そして、この回動用シリンダ52のピストンロッドの伸縮動作により、支持枠49が支軸50を中心に回動されて、ワーク13を支持するローラ51が図10に実線で示す上方位置、つまりワーク搬送面の位置と鎖線で示す下方位置との間で回動される。
【0030】
規制ねじ53は前記支持枠49の下端に調節可能に螺合されている。そして、回動用シリンダ52のピストンロッドの突出動作により、支持枠49が図10の支軸50を中心に反時計方向に回動されたとき、この規制ねじ53が支持部材54の一部と係合して、支持枠49の回動が規制される。この回動規制により、受渡し用ローラコンベア43のローラ51が、搬入用ローラコンベア42のローラ46及び搬出用ローラコンベア44のローラ48と同一の高さの上方位置、すなわちワーク13の搬入出高さに配置される。
(第1ストッパ機構57)
図2及び図11に示すように、第1ストッパ機構57は前記搬入用ローラコンベア42の中央部付近に配設されている。この第1ストッパ機構57の支持アーム58は中間部において支軸59によりベース12から図示しないフレームに支持された支持部材54に回動可能に支持され、その一端には係合片60が突設されるとともに、他端にはウェイト61が取り付けられている。支持アーム58の回動を規制する規制ネジ62はウェイト61に調節可能に螺合され、支持部材54の一部に当接可能に対向配置されている。
【0031】
この構成により、常には支持アーム58がウェイト61の重量にて図11の反時計方向に回動されて、係合片60が搬入用ローラコンベア42の複数のローラ46間から上方に突出されている。そして、規制ネジ62と支持部材54の一部との当接により、係合片60が突出状態に保持されている。このため、作業者によりワーク13が搬入用ローラコンベア42の左端部から右側方に移動されると、そのワーク13は第1ストッパ機構57の係合片60に係合して、第1搬入停止位置P1に一時的に停止される。
【0032】
次に、第1搬入停止位置P1にワーク13が搬入停止された後に、第2搬入停止位置P2へ搬入する際は、作業者により第1搬入停止位置P1のワーク13に右方への移動力が付与される。すると、ワーク13の前方下面が係合片60の傾斜部に当接し、ワーク13の重量によって係合片60が押し下げられて、支持アーム58がウェイト61の重量による回動付勢力に抗して、図11の時計方向に回動される。これにより、ワーク13が搬入用ローラコンベア42上で、第1搬入停止位置P1から係合片60を乗り越えて右側方の第2搬入停止位置P2に移動される。
(第2ストッパ機構63)
第2ストッパ機構63は前記搬入用ローラコンベア42の終端部付近に配設されている。この第2ストッパ機構63の支持アーム64は中間部において支軸65によりベース12から図示しないフレームに支持された支持部材54に回動可能に支持され、その一端には係合片66が突設されるとともに、他端には規制片67が支持部材54の一部と係合可能に取り付けられている。
【0033】
係合片66の出没用シリンダ68は支持部材54に回動自在に支持され、そのピストンロッドが支持アーム64に連結されている。そして、この出没用シリンダ68のピストンロッドが突出動作されたときには、支持アーム64が図11の反時計方向に回動されて、係合片66が搬入用ローラコンベア42のローラ46間から上方に突出される。そして、規制片67と支持部材54の一部との当接により、係合片66が突出状態に保持される。このため、搬入用ローラコンベア42に沿って第1搬入停止位置P1から移動されてくるワーク13は、この第2ストッパ機構63の係合片66と係合して、第2搬入停止位置P2に再び停止される。
【0034】
又、このワーク13の停止後に、出没用シリンダ68が没入動作されると、支持アーム64が図11の時計方向に回動されて、係合片66が搬入用ローラコンベア42のローラ46間から下方に没入される。これにより、搬入用ローラコンベア42から受渡し用ローラコンベア43へワーク13の搬出動作が可能になる。
(読取装置71)
図2及び図6に示すように、バーコード読取装置71は前記搬入用ローラコンベア42に対応してベース12上に配設されている。一方、バーコード72は各ワーク13の前側部に付設され、このバーコード72にはワーク13の大きさや形状等の各種情報が記録されている。そして、ワーク13が第2ストッパ機構63により第2搬入停止位置P2に停止されたとき、作業者によって読取装置71によりバーコード72に記録された情報が読み取られる。又、この読み取られた情報に基づいて、後述する第2の挟持部材としての搬出部材88及びクランプ装置16における固定挟持体96の規制位置が調整される。
(第1の位置決め機構15を兼用する搬入機構76及び搬出機構77)
図3に示すように、前記搬入出機構14の搬入機構76は搬入用ローラコンベア42の上方に対応して配設されている。搬出機構77は搬出用ローラコンベア44及び受渡し用ローラコンベア43の上方に対応して配設されている。そして、この搬入機構76及び搬出機構77により、前記第1の位置決め機構15が兼用されている。
【0035】
前記搬入機構76の移動体78はレール79に沿って搬入用ローラコンベア42の延長方向へ移動可能に配設され、移動用モータ80により図示しないボールねじを介して移動される。搬入部材81は一対のガイドロッド82を介して移動体78の下面に昇降可能に支持され、前記第1の位置決め機構15の一方(第1)の挟持部材を兼用している。
【0036】
昇降用シリンダ83は移動体78上に配設され、そのピストンロッドが搬入部材81に連結されている。そして、この昇降用シリンダ83の昇降動作により、搬入部材81がワーク13の側面と対応してそのワーク13と当接可能な下方位置と、ワーク13に当接しない上方位置とに移動配置される。光電センサ84は搬入用ローラコンベア42に近接して配置され、搬入部材81の下方の搬入用ローラコンベア42上にワーク13が存在するとき、それを検出して昇降用シリンダ83のピストンロッドの突出動作を禁止する。これにより、移動途中のワーク13が、搬入用ローラコンベア42と搬入部材81との間で挟着されるのが防止される。
【0037】
そして、ワーク13が作業者により搬入用ローラコンベア42に沿って移動されるときには、この搬入機構76の移動体78が図3に実線で示す位置に移動配置され、搬入部材81が上方位置に配置されている。その後、第2搬入停止位置P2においてワーク13が図2及び図11の鎖線で示すように第2ストッパ機構63により第2搬入停止位置P2に停止され、その位置でバーコード72が読み取られると、搬入部材81が下方位置に移動されるとともに、第2ストッパ機構63の時計方向の回動により係合片66の上面がローラ46の上面より下方に移動し、次いで、搬入部材81が図3の上方位置から下降されてワーク13の側面位置に移動され、移動体78が右側方に移動される。このため、搬入部材81がワーク13の左側面に当接して、そのワーク13が搬入部材81により第2搬入停止位置P2から加工準備位置P3に搬入される。
【0038】
前記搬出機構77の搬出部材88はレール86に沿って搬出用ローラコンベア44及び受渡し用ローラコンベア43の延長(左右)方向へ移動可能に配設され、移動用モータ87により図示しないボールねじを介してY軸方向に移動される。搬出部材88は前記第1の位置決め機構15の他方(第2)の挟持部材を兼用している。
【0039】
そして、前記第1挟持部材兼用の搬入部材81により、ワーク13が加工準備位置P3に搬入された状態で、図9に示すように、前記バーコード読取装置71の読み取り情報に基づくワーク13の大きさに応じた所定の規制位置に配置するようにワーク13が第1挟持部材兼用の搬入部材81と第2挟持部材兼用の搬出部材88との間で左右両側から挟持されて、両加工装置11間の加工位置P4の中心線L(図6参照)に対しワーク13の左右(Y軸)方向の中心位置が一致するように位置決めされる。
【0040】
又、ワーク13に対して加工装置11により加工が施されている間に、搬出機構77の搬出部材88が、図6に鎖線で示すように加工準備位置P3の左側方に移動され、前記読取装置71の読み取り情報に基づくワーク13の大きさ等に応じた所定の規制位置に配置される。そして、加工を終了したワーク13が加工位置P4から加工準備位置P3に移動されて、受渡し用ローラコンベア43上に支持された後、搬出部材88が図6に鎖線で示す位置から右側方に移動される。これにより、搬出部材88が加工済のワーク13の左端縁に当接して、そのワーク13が受渡し用ローラコンベア43上の加工準備位置P3から、搬出用ローラコンベア44上の搬出位置P5に移動される。その後、ワーク13は作業者により搬出位置P5から、搬出用ローラコンベア44に沿って右側方に搬出される。
従って、搬出部材88の左右動範囲には、加工準備位置P3が含まれる。
(クランプ装置16及び第2の位置決め機構17)
図4に示すように、前記クランプ装置16の移動テーブル91はベース12上にレール92を介して前後(X軸)方向へ移動可能に支持されている。そして、移動用モータ93により図示しないボールねじを介してクランプ装置16全体がX軸方向後方(図4の右方)の加工位置P4又は前方の加工準備位置P3に移動配置される。移動テーブル91が加工準備位置P3に移動されたとき、図3及び図9に示すように、一対の受渡し用ローラコンベア43間に進入配置される。ベース95は移動テーブル91の上面に前後(X軸)方向へ延びるように配設されている。そして、このベース95が加工準備位置P3に配置された状態において、一対の受渡し用ローラコンベア43のローラ51が図10に実線で示す上方位置から鎖線で示す下方位置に移動されると、ワーク13がローラ51上からベース95上に受け渡されて載置される。
【0041】
ワーク固定挟持体96は前記加工準備位置P3におけるワーク13のX軸方向後端縁と当接可能に対応するように、ベース95の後端上面に突設されている。
図4,6に示すように挟持用シリンダ97は前記固定挟持体96と対応するように、加工準備位置P3のX軸方向の前方所定位置に配設され、そのピストンロッドには可動挟持体98が取り付けられている。そして、加工準備位置P3においてワーク13がベース95上に受け渡された後、この挟持用シリンダ97がX軸方向の後方へ突出動作されることにより、ワーク13が固定挟持体96と可動挟持体98との間でX軸方向前後両側から挟持され、ワーク13の前後方向の位置決めが行われる。前記可動挟持体98がX軸方向に突出動作されるとき、ワーク13は搬入部材81と搬出部材88の間でガイドされ、このとき、両部材81,88の挟持力はガイドを許容する程度に弱められる。この実施形態では前記固定挟持体96及び挟持用シリンダ97により前記第2の位置決め機構17が構成されている。
【0042】
図7に示すように、支持アーム101は前記移動テーブル91の後端に立設され、ベース95に沿ってX軸方向の前方に延びている。駆動部材としての第1駆動軸102は支持アーム101の基端近傍に連結板103及び一対のガイドロッド104を介して上下動可能に支持されている。
【0043】
図8は支持アーム101の断面を示し、第1クランプ体105は前記第1駆動軸102の下端に吊下部材106を介して揺動可能に吊下支持されている。又、吊下部材106の中央には第1駆動軸102のピン107に係合する長孔108が形成されるとともに、吊下部材106の上端には第1駆動軸102の円弧状凹面109に係合可能な円弧状凸面110が形成されている。従って、円弧状凹面109と円弧状凸面110とは凹凸の係合関係で対応している。
【0044】
第1クランプ用シリンダ112は支持アーム101の上面に配設され、そのピストンロッドが第1駆動軸102の上端に連結されている。
そして、この第1クランプ用シリンダ112が突出動作されたとき、第1クランプ体105が第1駆動軸102及び吊下部材106を介して上方位置から下降され、ピン107と長孔108との係合により自在揺動を許容されながら、ベース95上のワーク13の上面に接合される。その後、第1駆動軸102の円弧状凹面109が吊下部材106の円弧状凸面110に係合して、第1クランプ体105がワーク13の上面に圧接される。これにより、ワーク13がベース95と第1クランプ体105との間で上下両側からクランプされる。
【0045】
図7及び図8に示すように、第2駆動軸113は前記支持アーム101の先端に上下動可能に支持されている。第2クランプ体114は第2駆動軸113の下端に取り付けられ、その下面中央には可動挟持体98の通過を許容するための凹所115が形成されている。第2クランプ用シリンダ116は支持アーム101の上面に配設され、そのピストンロッドが第2駆動軸113の上端に連結されている。
【0046】
そして、前記読取装置71で読み取られたワーク13の前後方向の長さが第1クランプ体105より長い所定値以上である場合には、この第2クランプ用シリンダ116が第1クランプ用シリンダ112と同時に突出動作されて、第2クランプ体114が第1クランプ体105とともに下降される。このため、ワーク13はベース95と両クランプ体105,114との間で上下両側からクランプされる。
【0047】
この実施形態では、前記ベース95、支持アーム101、第1,第2のクランプ体105,114及び第1,第2のクランプ用シリンダ112,116等によりクランプ手段を構成している。
【0048】
図7に示すように、一対のワーク着座確認用センサ117,118は前記固定挟持体96の前面及びベース95の後端上面に配設されている。そして、ワーク13が固定挟持体96と可動挟持体98との間で挟持されるとともに、ベース95とクランプ体105,114との間でクランプされたとき、両ワーク着座確認用センサ117,118からクランプ確認の検出信号が出力される。この確認用センサ117,118はワーク13に向かって圧縮エアを噴出するために固定挟持体96及びベース95に貫設されたノズル(図示しない)と、圧縮エアの背圧を検出する検出器(図示しない)とよりなる。
【0049】
又、この確認用センサ117,118からの検出信号に基づいて、挟持用シリンダ97が後退動作され、固定挟持体96と可動挟持体98とによるワーク13のX軸方向の前後両側からの挟持が解放される。その後、移動用モータ93により移動テーブル91が後方に移動されて、ベース95とクランプ体105,114との間でクランプされた状態にあるワーク13が、加工準備位置P3から加工位置P4に移動テーブル91とともに移動される。
【0050】
そして、この加工位置P4において、移動テーブル91が該加工位置P4に対応するように前後(X軸)方向に移動されるとともに、両加工装置11の主軸ヘッド22が左右(Y軸)方向及び上下(Z軸)方向に移動されて、主軸23上の工具24の回転により、ワーク13の所定位置に対しその両側面にY軸方向から穿孔加工が施される。
【0051】
次に、前記のように構成された工作機械の一連の動作を、ワーク13の移動順序に従って図12〜図13を中心に説明する。
さて、この工作機械の停止時には、搬入出機構14の搬入機構76が図12(a)に示すように移動配置(図6の鎖線参照)され、第1の位置決め機構15の搬入部材81が上方位置(図4参照)に配置されている。又、搬入出機構14の搬出機構77が右側方の退避位置に移動配置(図6の実線参照)され、第1の位置決め機構15の搬出部材88が加工準備位置P3の右側方に配置されている。さらに、図13(a)に示すようにクランプ装置16は加工位置P4に停止されている。
【0052】
この状態で、作業者によりワーク13が図12(a)に実線で示す搬入用ローラコンベア42の左端部から右側方に移動されると、そのワーク13は第1ストッパ機構57の係合片60との当接により、図12(a)に鎖線で示すように第1搬入停止位置P1に一時的に停止される。その後、作業者により第1搬入停止位置P1のワーク13に右方への移動力が付与されると、ワーク13は係合片60を押し下げて右側方に移動され、図12(b)に示すように第2ストッパ機構63の係合片66との間に入り、第2搬入停止位置P2に停止される。
【0053】
このワーク13の停止状態で、作業者によってワーク13の側面に付設されたバーコード72上に記録されているワーク13の大きさや形状等の各種情報が、読取装置71によって読み取られる。
【0054】
次いで、図示しない起動スイッチがオンされると、第2ストッパ機構63の係合片66が下方に没入されるとともに、搬出機構77の搬出部材88が退避位置から左側方に移動され、この搬出部材88が読取装置71の読み取り情報に基づくワーク13の大きさ等に応じた所定の規制位置、つまり図12(b)の鎖線で示す作動位置に配置される。この時、同時にクランプ装置16が図13(a)に示す加工位置P4から図13(b)に示す加工準備位置P3に前進移動される。
【0055】
次いで、第2ストッパ機構63の回動により係合片66が下降され、搬入機構76の搬入部材81が図12(a)の実線で示す退避位置から図12(b)の鎖線で示す下降位置に移動されるとともに、搬入機構76全体が右側方に移動されて、搬入部材81によりワーク13が第2搬入停止位置P2から図12(c)に示すように加工準備位置P3に搬入され、搬入用ローラコンベア42上から受渡し用ローラコンベア43上へのワーク13の搬入が行われる。これにより、ワーク13は加工準備位置P3において、搬入部材81と搬出部材88との間で左右両側から挟持され、加工位置P4に対して左右方向の所定位置に位置決めされて、ワーク13の左右方向中心と、加工位置P4の中心線Lとが一致する。
【0056】
次いで、受渡し用ローラコンベア43が図12(c)に示す上方位置から図12(d)に示す下方位置に下降されて、ワーク13がローラ51上からベース95上に受け渡される。そして、搬入部材81と搬出部材88の駆動用シリンダの圧力を緩め、搬入部材81と搬出部材88がワークガイドとなって挟持用シリンダ97により可動挟持体98が図13(c)に示すように後(右)方に移動され、ワーク13が固定挟持体96と可動挟持体98との間で前後両側から挟持されて、前後方向の所定位置に位置決めされる。
【0057】
その後、図13(d)に示すように第1クランプ用シリンダ112により第1クランプ体105が下降され、ワーク13がベース95と第1クランプ体105との間で上下両側からクランプされる。このとき、読取装置71で読み取られたワーク13の前後方向の長さが第1クランプ体105よりも長い所定値以上である場合には、第2クランプ用シリンダ116により第2クランプ体114も同時に下降されて、ワーク13はベース95と両クランプ体105,114との間でクランプされる。その後、図13(e)に示すように可動挟持体98が前(左)方の元の位置に戻り、クランプ装置16が加工準備位置P3から加工位置P4に移動される。
【0058】
そして、カバー29の開口部30のシャッタ31が閉鎖される。この状態で加工位置P4において、ワーク13の加工プログラムに従ってクランプ装置16が前後方向に移動されるとともに、両加工装置11の主軸ヘッド22が左右方向及び上下方向に移動されて、主軸23上の工具24の回転により、ワーク13の両側面に対し所定の穿孔加工が施される。
【0059】
一方、このワーク13の加工中に、搬出機構77の搬出部材88が図12(e)に示す加工準備位置P3の左側(図6の鎖線参照)まで移動される。そして、ワーク13の加工が終了すると、エアノズル32からのエアによりブローが行われた後に、シャッタ31が開放される。次いで、クランプ装置16が加工位置P4から図13(f)に示すように加工準備位置P3に移動された後、クランプ体105,114によるワーク13のクランプが解放される。この状態で、図12(e)に示すように受渡し用ローラコンベア43の上方位置への上昇により、ワーク13がベース95上から受渡し用ローラコンベア43上に受け渡される。
【0060】
その後、搬出機構77の搬出部材88が図12(e)に鎖線で示すように右側方に移動されて、ワーク13が受渡し用ローラコンベア43上の加工準備位置P3から、搬出用ローラコンベア44上の搬出位置P5に移動される。その後、ワーク13は作業者により搬出位置P5から、搬出用ローラコンベア44に沿って右側方に搬出される。
【0061】
前記の実施形態によって期待できる効果について、以下に記載する。
○ この実施形態の工作機械においては、ワーク13が搬入機構76により、加工位置P4の前方の加工準備位置P3に搬入される。次に、加工準備位置P3に搬入されたワークは、第1の位置決め機構15により左右両側から挟持されて、加工位置P4に対し左右方向の所定位置に位置決めされるとともに、第2の位置決め機構17により前後両側から挟持される。そして、ワークとともに、クランプ装置16により上下両側からクランプされて、加工準備位置P3より加工位置P4に移動され、加工位置P4に対し前後方向及び上下方向の所定位置に位置決め配置される。この状態で、一対の加工装置11によりワーク13の両側面に加工が施される。そして、加工を終了したワーク13は、搬出機構77により、加工準備位置P3から搬出される。
【0062】
このように、ワークの位置決め、搬入及び搬出が一連の動作で効率的に行われる。しかも、第1及び第2の位置決め機構15,17は、それらの搬入部材81,搬出部材88,挟持用シリンダ97を動作させることにより、ワーク13の大きさに自在に対処できる。このため、多種類の治具を容易したり、段取り替えしたりする必要がない。
○ 前記第1の位置決め機構15は、ワーク13をその左右両側から挟持する搬入部材81,搬出部材88を左右方向に移動可能に配設するとともに、搬入部材81をワーク13の側面と対応する位置と、その上方位置との間で移動可能にした。
【0063】
そして、搬入部材81が下降された状態において、その搬入部材81によりワーク13の搬送が行われる。言い換えれば、第1の位置決め機構15の一部がワーク13の搬入機能を有するため、専用の搬入機構が不要になり、構成が簡単になる。
【0064】
○ 搬出部材88の左右移動範囲内に加工準備位置P3が含まれるようにその搬出部材の左右移動範囲を設定した。従って、搬出部材88により加工準備位置P3のワーク13を搬出することができ、前記と同様に専用の搬出機構が不要になり、構成が簡単になる。
【0065】
○ クランプ装置16には、ワーク13の上面を押圧するための複数のクランプ体105,114を配設し、それらのクランプ体105,114をワーク13の大きさに応じて選択的に作動させるようにした。従って、ワーク13の大きさに応じたクランプを行うことができる。ワーク13の大きさが様々であっても、確実にクランプして高精度加工に寄与できる。
【0066】
○ クランプ体105をクランプ動作させるための第1駆動軸102に対してクランプ体105を揺動可能に支持した。従って、クランプ体105がワーク13の上面の形状に応じて位置調整され、クランプ体105とワーク13との接触面積を確保して強固なクランプ状態を得ることができ、高精度加工に寄与できる。
【0067】
○ クランプ体105と第1駆動軸102との間には凹凸の関係で対応する円弧面109,110が形成され、クランプ体105がその円弧面109,110に沿って揺動される。従って、クランプ体105の揺動が円弧面109,110に沿って円滑に行われ、クランプ体105とワーク13との接触面積の確保を一層確実に行うことができ、強固なクランプ状態を得ることができる。
【0068】
○ 加工準備位置P3と対応する部分の受渡し用ローラコンベア43をワーク搬送面の位置から下降可能に構成したため、その受渡し用ローラコンベア43を下方へ待避させることができる。従って、受渡し用ローラコンベア43からクランプ装置16にワーク13を受渡す際、クランプ体105、114の押圧力により受渡し用ローラコンベア43がワーク13と圧接されて、そのワーク13や受渡し用ローラコンベア43が損傷することを阻止できる。又、クランプ装置16に把持されたワーク13の加工準備位置P3から加工位置P4への移動又はその反対方向への移動を円滑に行うことができる。
【0069】
○ バーコードのデータのワーク13の大きさや形状に基づいて、第1,第2の位置決め機構15,17及びクランプ装置16の動作が制御されるため、ワーク13を加工位置P4に対し左右方向、前後方向及び上下方向の所定位置に正確に位置決め配置することができる。従って、ワーク13に対して正確な加工を施すことができる。
【0070】
なお、この発明は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 搬入出機構14のコンベアユニット41を、ベルトコンベア等の駆動機構を備えたコンベアに変更すること。
【0071】
・ 第1の位置決め機構15の挟持部材を、搬入出機構14の搬入部材81及び搬出部材88と兼用することなく、別に装設すること。
・ クランプ装置16のクランプ体105,114を、3個以上の複数個並設すること。
【0072】
・ 第1,第2の位置決め機構15,17及びクランプ装置16の動作を、プログラム制御により行うこと。
【0073】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1及び請求項8の発明によれば、ワークの位置決め、搬入及び搬出が一連の動作で効率的に行うことができるとともに、多種類の治具を用意したり、段取り替えしたりする必要がない。また、ワークをクランプ装置に受渡す際、ワークやコンベアユニットが損傷することを阻止できる。
【0074】
請求項2の発明によれば、第1の位置決め機構の一部がワークの搬入機能を有するため、専用の搬入機構が不要になり、構成が簡単になる。
請求項3の発明によれば、第1の位置決め機構の一部によりにより加工準備位置のワークを搬出することができ、前記と同様に専用の搬出機構が不要になり、構成が簡単になる。
【0075】
請求項4の発明によれば、ワークの大きさが様々であっても、確実にクランプして高精度加工に寄与できる。
請求項5の発明によれば、クランプ体とワークとの接触面積を確保して強固なクランプ状態を得ることができ、高精度加工に寄与できる。
【0076】
請求項6の発明によれば、クランプ体とワークとの接触面積の一層確実に行うことができ、強固なクランプ状態を得ることができる。
【0077】
請求項7の発明によれば、バーコードのデータに基づいて、ワークを加工位置に対して正確に位置決め配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の工作機械の一実施形態を示す要部斜視図。
【図2】この発明の工作機械の一実施形態を示す平面図。
【図3】その工作機械の正面図。
【図4】同じく工作機械の側面図
【図5】同じく工作機械の側面図
【図6】搬入出機構及び第1の位置決め機構を拡大して示す要部平面図。
【図7】クランプ装置を拡大して示す要部側面図。
【図8】クランプ装置のクランプ体の支持構成を拡大して示す部分断面図。
【図9】搬入出機構のコンベアユニットを拡大して示す部分正面図。
【図10】コンベアユニットの昇降機構を示す要部拡大正面図。
【図11】搬入出機構におけるワークのストップ機構を示す要部正面図。
【図12】(a)〜(e)は搬入出動作を説明する正面図。
【図13】(a)〜(f)は搬入出動作を説明する側面図。
【符号の説明】
11…加工装置、12…ベース、13…ワーク、14…搬入出機構、15…第1の位置決め機構、16…クランプ装置、17…第2の位置決め機構、24…工具、41…コンベアユニット、42…搬入用ローラコンベア、43…受渡し用ローラコンベア、44…搬出用ローラコンベア、52…回動用シリンダ、71…読取装置、72…バーコード、76…搬入機構、77…搬出機構、81…搬入部材、88…搬出部材、95…ベース、96…固定挟持体、97…挟持用シリンダ、98…可動挟持体、102…駆動部材としての第1駆動軸、105…第1クランプ体、106…吊下部材、112…第1クランプ用シリンダ、113…第2駆動軸、114…第2クランプ体、116…第2クランプ用シリンダ、P3…加工準備位置、P4…加工位置。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE
[0002]
[Prior art]
In a machine tool of this type, a pair of processing devices are disposed to face each other, and a work is positioned and fixed at a predetermined processing position between the processing devices using a jig. Then, in the state where the work is positioned and arranged, processing such as drilling is performed at predetermined positions on both side surfaces of the work by the two processing devices.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in this type of conventional machine tool, various types of jigs that match the size and shape of the work are used to position the work at a predetermined processing position between the processing devices. It is necessary to prepare various kinds of jigs having different pod shapes, and there is a problem that it is necessary to exchange jigs according to the work, so-called work efficiency is poor.
[0004]
The present invention has been made by paying attention to the problems existing in such a conventional technique. Its purpose is to be able to easily carry in and out a work to a predetermined processing position between a pair of processing devices, and to support works of different sizes and shapes without preparing various types of jigs. It is to provide a machine tool capable of performing such operations.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, a carry-in mechanism for carrying a work to a work preparation position in front of a work position and a work carried into the work preparation position are clamped from both left and right sides. A first positioning mechanism for positioning the workpiece at a predetermined position in the left-right direction with respect to the processing position, a second positioning mechanism for holding the workpiece from both front and rear sides and positioning the workpiece at a predetermined position in the front-rear direction with respect to the processing position, A clamping mechanism for fixing the work positioned by the positioning mechanism and the second positioning mechanism from above and below, and moving the work from the processing preparation position to the processing position in a state where the work is clamped from above and below by the clamp means; A clamping device that is positioned and arranged at a predetermined position in the front-rear direction and up-down direction with respect to the processing position; And a delivery mechanism for unloading the moved workpiece to the factory ready position from the processing ready positionThe loading / unloading mechanism (14, 76, 77) includes a loading roller conveyor (42), a support frame (49) rotatably supported by a frame via a support shaft (50), and the support frame (49). 49), a transfer roller conveyor (43) composed of a plurality of rollers (51) arranged side by side and a conveyor unit (41) composed of an unloading roller conveyor (44). The transfer roller conveyor (43) corresponding to ()) is configured such that the support frame (49) is rotated about the support shaft (50) and the roller (51) can be lowered from the position of the work transfer surface..
[0006]
Therefore, during the operation of the machine tool according to the first aspect, the work is carried into the machining preparation position in front of the machining position by the carry-in mechanism. Next, the work carried into the processing preparation position is clamped from both left and right sides by the first positioning mechanism, and is positioned at a predetermined position in the left and right direction with respect to the processing position. Further, the work is clamped from both the front and rear sides by the second positioning mechanism, clamped from above and below by a clamp device, moved from the processing preparation position to the processing position, and moved to the predetermined position in the front-back direction and the vertical direction with respect to the processing position. It is positioned and arranged. In this state, both sides of the work are processed by the pair of processing devices. Then, the workpiece that has been processed is moved from the processing position to the processing preparation position by the clamp device, and is unloaded from the processing preparation position by the unloading mechanism.In addition, the delivery roller conveyor corresponding to the processing preparation position can be retracted downward, and the work held by the clamp device can be smoothly moved from the processing preparation position to the processing position.
[0007]
According to a second aspect of the present invention, in the machine tool according to the first aspect, the first positioning mechanism is capable of moving the first and second holding members for holding the work from both left and right sides in the left-right direction. In addition to the arrangement, one of the holding members can be moved between a position corresponding to the side surface of the workpiece and an upper position thereof.
[0008]
Therefore, according to the second aspect of the present invention, when one of the holding members is lowered, the work is carried into the work preparation position by the holding member.
According to a third aspect of the present invention, in the machine tool according to the second aspect, the left-right movement range of the holding member is set such that the processing preparation position is included in the left-right movement range of the other holding member.
[0009]
Therefore, according to the third aspect of the present invention, the workpiece at the processing preparation position can be carried out by the other holding member.
According to a fourth aspect of the present invention, in the machine tool according to any one of the first to third aspects, the clamp device includes a base for mounting and supporting the work, and a plurality of bases for pressing an upper surface of the work. The clamp bodies are arranged to face each other, and these clamp bodies are selectively operated according to the size of the work.
[0010]
Therefore, according to the fourth aspect of the invention, it is possible to perform clamping according to the size of the work.
According to a fifth aspect of the present invention, in the machine tool according to the fourth aspect, the clamp body is swingably supported by a driving member for performing the clamp operation of the clamp body.
[0011]
Therefore, when the clamp body is moved closer to the base by the driving member, the position of the clamp body is adjusted according to the shape of the upper surface of the work, and the work can be clamped.
[0012]
According to a sixth aspect of the present invention, in the machine tool according to the fifth aspect, a corresponding arc surface is formed between the clamp body and the driving member in a concave-convex relationship, and the clamp body extends along the arc surface. Rocked.
[0013]
Therefore, according to the sixth aspect of the present invention, the swing of the clamp body is smoothly performed along the arc surface, and the pressing state of the clamp body against the work becomes appropriate..
[0015]
Claim7In the invention described in
[0016]
Therefore, the claims7In the machine tool described in (1), the operation of the first and second positioning mechanisms and the clamp device can be controlled based on the information such as the size and shape of the work recorded in the barcode, and the work is moved to the processing position. However, it can be accurately positioned and arranged at predetermined positions in the left-right direction, the front-back direction, and the up-down direction.
According to an eighth aspect of the present invention, in the machine tool according to any one of the first to seventh aspects, a piston rod is connected to the support frame (49), and the roller (51) is expanded and contracted by the piston rod. ) Descends from the position of the work transfer surface.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of a machine tool according to the present invention will be described below with reference to the drawings.
First, the schematic configuration and operation of this machine tool will be described with reference to FIGS. 1 to 4. As shown in a schematic perspective view of FIG. The
[0018]
The work loading /
[0019]
The
[0020]
A
[0021]
The
[0022]
The
[0023]
At the processing position P4, a processing operation such as punching is performed on the
[0024]
The above is the outline of the configuration and operation of the machine tool. Each of the configurations will be described in detail below.
(Processing device 11)
As shown in FIGS. 2 and 3, a pair of left and
[0025]
The Y-
[0026]
As shown in FIG. 4, the
[0027]
As shown in FIGS. 2 and 3, a
[0028]
The plurality of air nozzles 32 are arranged in the
(Carry-in / out mechanism 14)
As shown in FIGS. 2 and 3, the carry-in / out
[0029]
As shown in FIGS. 9 and 10, a pair of support frames 49 of each of the
[0030]
The regulating
(First stopper mechanism 57)
As shown in FIGS. 2 and 11, the
[0031]
With this configuration, the
[0032]
Next, when the
(Second stopper mechanism 63)
The
[0033]
The
[0034]
When the
(Reading device 71)
As shown in FIGS. 2 and 6, the
(The carry-in
As shown in FIG. 3, the carry-in
[0035]
The moving
[0036]
The lifting
[0037]
When the
[0038]
The unloading
[0039]
Then, in a state where the
[0040]
Further, while the
Therefore, the left / right movement range of the carry-out
(Clamping
As shown in FIG. 4, a moving table 91 of the
[0041]
The work fixing holding
As shown in FIGS. 4 and 6, the holding
[0042]
As shown in FIG. 7, the
[0043]
FIG. 8 shows a cross section of the
[0044]
The
When the
[0045]
As shown in FIGS. 7 and 8, the
[0046]
When the length of the
[0047]
In this embodiment, the
[0048]
As shown in FIG. 7, a pair of workpiece
[0049]
Further, based on the detection signals from the
[0050]
Then, at this processing position P4, the moving table 91 is moved in the front-rear (X-axis) direction so as to correspond to the processing position P4, and the main spindle heads 22 of both processing
[0051]
Next, a series of operations of the machine tool configured as described above will be described with reference to FIGS.
When the machine tool is stopped, the carry-in
[0052]
In this state, when the operator moves the
[0053]
While the
[0054]
Next, when a start switch (not shown) is turned on, the engaging
[0055]
Next, the
[0056]
Next, the
[0057]
Thereafter, as shown in FIG. 13D, the
[0058]
Then, the
[0059]
On the other hand, during the processing of the
[0060]
After that, the unloading
[0061]
The effects that can be expected from the above embodiment will be described below.
In the machine tool of this embodiment, the
[0062]
In this manner, the positioning, loading, and unloading of the work are efficiently performed by a series of operations. In addition, the first and
The
[0063]
Then, with the carry-in
[0064]
The horizontal movement range of the carry-out
[0065]
The
[0066]
The
[0067]
The corresponding arc surfaces 109 and 110 are formed between the
[0068]
Since the
[0069]
The operations of the first and
[0070]
The present invention can be embodied with the following modifications.
-The
[0071]
-The holding member of the
-Three or
[0072]
-The operations of the first and
[0073]
【The invention's effect】
The present invention is configured as described above, and has the following effects.
Claim 1And claim 8According to the invention, the positioning, loading and unloading of the work can be efficiently performed by a series of operations, and there is no need to prepare various kinds of jigs or change the setup.Further, when transferring the work to the clamp device, it is possible to prevent the work and the conveyor unit from being damaged.
[0074]
According to the second aspect of the present invention, since a part of the first positioning mechanism has a work loading function, a dedicated loading mechanism is not required, and the configuration is simplified.
According to the third aspect of the present invention, the work at the processing preparation position can be unloaded by a part of the first positioning mechanism, and a dedicated unloading mechanism is not required as described above, and the configuration is simplified.
[0075]
According to the fourth aspect of the present invention, even if the size of the work is various, it is possible to reliably clamp and contribute to high precision machining.
According to the invention of claim 5, it is possible to secure a contact area between the clamp body and the work and obtain a strong clamping state, which can contribute to high precision machining.
[0076]
According to the sixth aspect of the present invention, the contact area between the clamp body and the work can be more reliably performed, and a strong clamping state can be obtained..
[0077]
Claim7According to the invention, the work can be accurately positioned and arranged with respect to the processing position based on the barcode data.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a main part showing an embodiment of a machine tool according to the present invention.
FIG. 2 is a plan view showing an embodiment of the machine tool according to the present invention.
FIG. 3 is a front view of the machine tool.
FIG. 4 is a side view of the same machine tool.
FIG. 5 is a side view of the same machine tool.
FIG. 6 is an enlarged plan view showing a main part of the carry-in / out mechanism and the first positioning mechanism;
FIG. 7 is an enlarged side view of a main part of the clamp device.
FIG. 8 is an enlarged partial sectional view showing a support structure of a clamp body of the clamp device.
FIG. 9 is an enlarged partial front view of a conveyor unit of the carry-in / out mechanism.
FIG. 10 is an enlarged front view of a main part showing a lifting mechanism of the conveyor unit.
FIG. 11 is an essential part front view showing a work stop mechanism in the loading / unloading mechanism.
12 (a) to 12 (e) are front views for explaining a loading / unloading operation.
13 (a) to 13 (f) are side views for explaining a loading / unloading operation.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (8)
前記ワーク(13)を加工位置(P4)の前方の加工準備位置(P3)に搬入するための搬入機構(14,76)と、
加工準備位置(P3)に搬入されたワークを左右両側から挟持して加工位置(P4)に対し左右方向の所定位置に位置決めする第1の位置決め機構(15)及びワークを前後両側から挟持して加工位置(P4)に対し前後方向の所定位置に位置決めする第2の位置決め機構(17)と、
前記第1の位置決め機構(15)及び第2の位置決め機構(17)により位置決めされたワークを上下に固定するクランプ手段(95,105,112)を備え、該クランプ手段(95,105,112)によりワークを上下からクランプした状態で、ワークを加工準備位置(P3)より加工位置(P4)に移動させて、加工位置(P4)に対し前後方向及び上下方向の所定位置に位置決め配置するクランプ装置(16)と、
加工が終了してクランプ装置(16)により加工位置(P4)から加工準備位置(P3)に移動されたワークを加工準備位置(P3)から搬出するための搬出機構(14,77)とを備え、
前記搬入、搬出機構(14,76,77)は、 搬入用ローラコンベア(42)、フレームに支軸(50)を介して回動可能に支持される支持枠(49)及び該支持枠(49)の上端に並設される複数のローラ(51)より構成される受渡し用ローラコンベア(43)、並びに搬出用ローラコンベア(44)よりなるコンベアユニット(41)を備え、加工準備位置(P3)に対応する受渡し用ローラコンベア(43)を、支持枠(49)が支軸(50)を中心に回動されてローラ(51)がワーク搬送面の位置から下降可能な構成とした工作機械。A pair of processing devices (11) are arranged to face each other, the work (13) is disposed at a processing position (P4) between the two processing devices (11), and the processing device performs processing on both side surfaces of the work. Machine tool
A loading mechanism (14, 76) for loading the work (13) into the processing preparation position (P3) in front of the processing position (P4);
A first positioning mechanism (15) for holding the work carried into the processing preparation position (P3) from both left and right sides and positioning the work at a predetermined position in the left and right direction with respect to the processing position (P4), and holding the work from both front and rear sides. A second positioning mechanism (17) for positioning at a predetermined position in the front-rear direction with respect to the processing position (P4);
Clamp means (95, 105, 112) for vertically fixing the work positioned by the first positioning mechanism (15) and the second positioning mechanism (17), and the clamp means (95, 105, 112) With the workpiece clamped from above and below, the workpiece is moved from the processing preparation position (P3) to the processing position (P4), and is positioned and arranged at predetermined positions in the front-rear direction and the vertical direction with respect to the processing position (P4). (16),
And an unloading mechanism (14, 77) for unloading the workpiece moved from the processing position (P4) from the processing position (P3) to the processing preparation position (P3) by the clamping device (16) at the processing preparation position (P3). ,
The loading / unloading mechanism (14, 76, 77) includes a loading roller conveyor (42), a support frame (49) rotatably supported by a frame via a support shaft (50), and the support frame (49). ), A transfer roller conveyor (43) composed of a plurality of rollers (51) arranged side by side, and a conveyor unit (41) composed of an unloading roller conveyor (44), and a processing preparation position (P3). A transfer roller conveyor (43) corresponding to the above (1), wherein the support frame (49) is rotated about the support shaft (50) so that the roller (51) can be lowered from the position of the work transfer surface .
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