JP3424399B2 - 尿中成分濃度測定装置 - Google Patents
尿中成分濃度測定装置Info
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Description
る特定成分の濃度を測定する尿中成分濃度測定装置に関
する。特には、尿を希釈しないでも広い濃度範囲にわた
って正確な尿糖測定の可能な尿中成分濃度測定装置に関
する。より具体的には、非侵襲で採尿可能な尿を用いて
健康管理を行うための尿中成分濃度測定装置に関する。
手段として血液中の成分を測定する装置がある。この装
置を利用することで極めて精度の高い測定が可能であ
り、医療の分野においては十分な役割を果たすものであ
る。しかしながら、血液の採取には痛みを伴うので健康
人が一般家庭において定期的に利用するには不向きであ
った。
る方法が存在する。この方法で最もポピュラーであるの
が試験紙を用いた測定方法であるが、定性分析であるた
めに日常の管理を目的とした成分測定には不向きであ
る。定量分析が可能な試薬を用いた測定方法や酵素電極
を用いた測定方法も考えられるが、試薬タンクや、希釈
液タンクなどが必要となり、装置の大型化、コストアッ
プ等の問題が生じてくる。
う一つの課題は、公衆の面前で採取できないこと、心理
的に非衛生的な存在であること、特に女性の場合はサン
プリングが困難なこと、が挙げられる。このため特開平
1−287455号等に開示される携帯型の測定装置を
利用しようとしても、センサー部に適量を供給する、或
は一定時間侵漬させるといった芸当は、コップやスポイ
トのような何らかの器材を介さないかぎり徹底できるこ
とではなく、また、前述の機材を利用すれば洗浄やその
後の処理が必要となってくる。
示されている尿糖計(グルコ−スメータ)を示す図であ
る。このグルコ−スメータ231は、プローブ232と
本体237が別体となっており、両者がリード線238
により接続されている。本体237には、回路部、電池
が収納され、電源スイッチ233、較正スイッチ23
4、表示部235が設けられている。1方、プローブ2
32の先端は、センサ棒装着部236とされ、センサ2
11を有するセンサ棒212が着脱自在に装着される。
で持って、センサ211に自分の尿を付着させて分析す
ると、尿中の尿糖値が表示部235にデジタルで表示さ
れる。なおセンサ211は、固定化酸素膜と電極を有す
るいわゆるバイオセンサである。
サ)は、白金電極上にH2O2の選択透過膜を形成したの
ち、同選択透過膜の上にGOD(グルコ−スオキシダ−
ゼ)を固定化した酵素膜を形成することによって構成さ
れる。
膜において以下の反応が起る。 C6 H12O6 + O2 → C6 H10O6 + H2 O2 ・・・・・(1) C6 H12O6 :グルコース(ブドウ糖)、C6 H10O
6 :グルコン酸 この反応で生じたH2 O2 (過酸化水素)は選択膜を通
って電極に至り、以下の反応により分解する。 H2 O2 → H2 O +1/2 O2 + e- ・・・・・・・・・(2) この反応により生じた電流を検出することにより尿中の
グルコース濃度を計ることができる。
接センサにかけるものであったため、尿糖値が高い場合
(例えば100mg/dl以上)、測定値が飽和してし
まい分析できなくなるという問題があった。これは尿中
の酸素不足のため、上述の(1)の反応が制限されるた
めである。
囲にわたって正確な尿糖測定の可能な尿中成分濃度測定
装置を提供することを目的とする。さらには、非侵襲で
採尿可能な尿を用いて健康管理を行うための尿中成分濃
度測定装置を提供することを目的とする。
め、本発明の尿中成分濃度測定装置は、尿を採取する尿
サンプリング手段と、尿サンプリング手段で採取された
尿と接触して、尿中の特定成分の濃度に対応した出力を
出すバイオセンサと、バイオセンサの出力を受けて該特
定成分濃度を演算出力する演算部を有し、装置各部を制
御する制御手段と、を備えた尿中成分濃度測定装置であ
って;上記バイオセンサが、尿に接触する最外層の膜で
あって、該特定成分が制限的に透過可能な制限透過膜
と、この制限透過膜の内側の膜であって、該特定成分と
接触して電極活性物質を生ぜしめる酵素が固定化された
酵素膜と、この酵素膜の内側の膜であって、該活性物質
を選択的に透過する選択透過膜と、この選択透過膜の内
側に配置された測定極であって、該活性物質が測定極に
おいて生起させる物理化学反応の量に関する物理量を収
集する測定極と、を具備し、さらに、上記尿と上記バイ
オセンサとの接触・非接触を選択的に切替える接触切替
手段を備え、上記制御手段が、該接触切替手段を駆動し
て、尿とバイオセンサとの接触時間をコントロールする
接触時間制御部を有することを特徴とする。
れた尿と接触し、尿中の特定成分の濃度に対応した出力
を出す。バイオセンサの最外層にある制限透過膜は、尿
中の特定成分の内の一部のみを透過する、つまり、セン
サ内に入る特定成分の濃度を薄める作用をする。そのた
め、制限透過膜がない場合には測定値が飽和してしま
い、定量測定が不可能となる高濃度の尿であっても濃度
測定が可能になる。つまり、尿(原液)を希釈せずに測
定する、いわゆる原液測定が可能となる。
ールする意味は、上述の制限透過膜同様、バイオセンサ
内に侵入する特定成分の量をコントロールすることであ
る。すなわち、接触時間が短ければ特定成分の量が少
く、接触時間が長ければ特定成分の量が多くなる。この
接触時間コントロールと制限透過膜とを併用することに
より、測定値の飽和を避けつつ、センサの良好な感度域
においてより正確な測定を行うことができる。なお、こ
のセンサと尿との接触時間コントロールについては、同
一出願人による特許出願(特願平6−243467)に
詳しく述べられている。
尿サンプリング手段とバイオセンサとは管路によって連
通され、サンプリングされた尿は管路に充填されたキャ
リア液によってバイオセンサに搬送されるとともに、サ
ンプリング手段からバイオセンサ間での管路長はサンプ
リングされた尿がキャリア液によって希釈されない程度
に設定されていることが好ましい。
キャリア液によって希釈されてしまう。そうなると、特
定成分の濃度が薄まり、測定値が低くなって誤差が生じ
てしまう。そのような事態を防止して、精度(再現性)
のよい測定を行うために、管路長を上述のように設定す
るのである。
本発明の一実施例に係る尿中成分濃度測定装置(ハンデ
ィタイプ尿糖計)の構成を示す図である。(A)は、全
体構造を示す模式的断面図である。(B)は、バイオセ
ンサの構造を示す模式的断面図である。
は、円柱形の棒である。この取替式センシング部3は、
その根元側において、本体5の先端側の取付穴31に嵌
合取り付けされている。取替式センシング部3の先端部
は、同じく円柱状の棒状採尿部11となっている。棒状
採尿部11の先端は先端球面部15となっている。取替
式センシング部3はある程度の長さを有し、採尿時に本
体5を握った手に尿のしぶきがかからないようになって
いる。なお、取替式センシング部3と本体5の境目に、
しぶきの付着を防止する鍔を設けてもよい。取替式セン
シング部3は、非使用時にはキャップ、カバー等(図示
されず)で覆われて保管されているので、塵や埃が採尿
孔に付着することが防止される。取替式センシング部3
は、内部に酵素センサ23を内蔵し、採尿孔13、本体
5との着脱機構等を備えるので、使い捨て型のセンサー
セルとして利用できる。棒状採尿部11の表面には、採
尿孔13が形成されている。採尿孔13は外拡がりの円
錐形をしている。
説明する。採尿孔13の底から奥へと、サンプル管路
(外)21が設けられている。サンプル管路21は、セ
ンサ23と隣接する電解室25へとつながっている。電
解室25は、サンプル管路(内)27につながってい
る。サンプル管路(内)27は、本体5内に延び、サン
プル管路内にキャリア液を往行・復行させる接触切替手
段(キャリア液駆動手段)301につながっている。
間には、サンプル管路(内)27を液密に接続する継手
や、センサ23と本体5内の制御手段311とを結ぶ配
線305の接続端子が設けられている(図2参照)。セ
ンサ23の具体的構造については後述する。
は、接触切替手段301、キャリア液を貯留するキャリ
ア液タンク303等が設けられている。また、接触切替
手段301を制御する接触時間制御部313を有すると
共に、センサ23よりの出力信号を受けて尿中の糖分
(特定成分)の濃度を演算する演算部66を有する制御
手段311も設けられている。これらの接触切替手段及
び制御手段については、後で詳しく述べる。
ボタン65が設けられている。測定ボタン63は、尿糖
計1の分析動作指令を与えるボタンである。詳しくは後
述するが、測定ボタン63を一回押すと、キャリア液が
採尿孔13に供給される。そして、採尿孔13で尿を採
尿後に再度測定ボタン63を押すと、その後の尿分析動
作が開始される。
時に使うボタンである。校正液を採尿孔13に入れて、
上述の尿分析と同じような分析を行った後、演算部66
の校正データの更新をして、尿糖計1の校正を行う。
設けられている。表示部67は液晶パネルであって、演
算部66で算出した尿糖値をデジタル表示する。さら
に、尿糖計1の運転状態に関する表示も行う。表示部6
7の右側は、被験者が尿糖計1を持つ把持部70となっ
ている。
(B)及び図2を参照しつつ説明する。バイオセンサ2
3は、酵素固定化膜を備えたポーラログラフ・セルによ
り尿中の物質を定量分析するように構成されている。ま
ず図2の分解図により、バイオセンサ23の全体構造を
説明する。センサの中核部であるポーラログラフ・セル
は、プラスチックなどからなる基板107と、電極を担
持したセラミック基板105と、シリコーンゴムなどか
らなるスペーサ95と、ABS樹脂などからなる取替式
センシング部3の本体とを、接着等により互いに一体的
に液密に締結することにより構成することができる。
セラミックスからなり、金属ペーストの印刷と焼結によ
り、白金の作用極101と、白金の対極99と、銀/ 塩
化銀の参照極103と、が形成されている。夫々の電極
には端子97が形成されており、これらの端子97に
は、取替式センシング部3の本体に設けた端子91が夫
々電気接触させてある。端子91は、夫々リード線等に
よって、制御手段(図1の符号311)に電気的に接続
されている。
開口93が切り欠いてあり、図1(A)に示したよう
に、センサ23前面の電解室25を形成するようになっ
ている。本発明の測定装置では、尿を原液のままセンサ
に接触させて計測を行うので、電解室25は尿採取量の
1/2 〜1/5 程度の容量(本発明では10μl)があればよ
い。
解室25に連通するサンプル管路(ポート)21、27
が形成してあり、電解室に尿原液と緩衝液を通過させる
ようになっている。また、これらのポート及びサンプル
管路の径は非常に小さく形成され、さらに採尿孔からセ
ンサに到達するまでの距離及び時間が短いので、尿原液
をほとんど希釈することなくセンサに接触させることが
可能となっている。
サ23の電極101付近の構造を説明する。図1(B)
は、図2に示されている作用極(測定極である電極)1
01周辺のバイオセンサ23の構造を示す断面図であ
る。センサ23の作用極101は白金よりなり、セラミ
ック基板105(アルミナ)上に薄い膜状(厚さ10μ
m)に形成されている。作用極101上には、3層の膜
(下から上に選択透過膜335、酵素膜333、制限透
過膜331)が形成されている。
透過膜331は、電解室25内の液(尿又はキャリア
液)と直接接している。この制限透過膜331は、尿中
のグルコ−ス(特定成分)が作用極方向に透過する量、
すなわち酵素膜333に到達する量を制限する(少しし
か通さない)役割を果たす。本実施例の制限透過膜33
1は、牛血清アルブミンからなる。
スオキシダーゼ(GOD)と牛血清アルブミンの架橋構
造からなる。制限透過膜331を透過して酵素膜333
に達したグルコ−スは、酵素膜333に固定化されてい
るグルコ−スオキシダーゼの酵素反応により、以下のよ
うに反応する。 C6 H12O6 +O2 →C6 H10O6 +H2 O2 C6 H12O6 :グルコ−ス、C6 H10O6 :グルコン
酸、H2 O2 :過酸化水素 この反応で生じたH2 O2 が、本実施例のバイオセンサ
23における活性物質である。
セルロースからなり、作用極101に直接接している。
この選択透過膜335は、活性物質であるH2 O2 を選
択的に透過し、測定の外乱となる他の物質(例えばアス
コルビン酸)をブロックする。なお、この選択的透過の
メカニズムは、分子量の小さい分子(H2 O2 分子量3
4)は通し、分子量の大きな分子(アスコルビン酸分子
量176)は通さないというものである。
用極101に電子を与えながら、水と酸素に分解する。
すなわち以下のように反応する。 H2 O2 →H2 O+1/2 O2 +e- この電子により作用極101は負に印加される。
学反応に起因する物理量たる電気出力を取り出す方法に
ついて説明する。図3に示したように、尿中のグルコー
スの濃度測定に際しては、ポテンショスタット115に
より、参照極103に対する作用極101の電位が正の
一定値(例えば+0.6V)になるように、作用極101を
対極97との間に印加される電圧が可変制御される。作
用極101と対極97との間を流れる電流は過酸化水素
の発生量に応じて変化する。したがって、作用極101
を対極97との間を流れる電流を、制御回路117によ
って検出することにより、過酸化水素の発生量を検出
し、これに基づいて、尿中のグルコース濃度を演算する
ことができる。
コースの酸化により生成する過酸化水素の発生量を検出
するようになっている。過酸化水素の発生量の検出は、
上記反応式における酸素の消費量(減少量)を検出する
よりもはるかに正確に行うことができる。
液駆動手段を含む他の1実施例について説明する。図4
は、他の一実施例に係る尿糖計の構成を示す図である。
図5は、図4の一実施例に係る尿糖計の作動の一態様を
説明する模式図である。図6は、図4の尿糖計を用いて
計測を行う場合の手順を示すフローチャートである。
電気化学的な原理によって作動するセンサ401と、セ
ンサ401のセンシング面を含むとともにサンプル給排
口406を有するサンプル管408と、このサンプル管
408のサンプル給排口406とは反対端に設けられた
三方弁402と、緩衝液を貯蔵する緩衝液タンク40
4と、緩衝液タンク404と三方弁402をつなぐ緩衝
液管409と、緩衝液を吸引及び吐出するポンプ403
と、ポンプ403と三方弁402をつなぐポンプ吸吐管
410とを、具備する。
方弁402は電動ロータリーバルブであり、三方弁40
2の一ポートは緩衝液管409を介して緩衝液タンク4
04を接続されている。三方弁402の他の一ポートは
ポンプ吸吐管410を介して電動シリンジポンプ403
に接続されている。電動シリンジポンプ403は、ステ
ッピングモータによって駆動され正確な計量・搬送が可
能となっている。電動ロータリーバルブは電動シリンジ
ポンプ403と別体に形成、配置されているが、1つの
一体モジュールとして形成すれば、バルブとポンプ40
3の間のポンプ給吐管の容積を最小にすることができ
る。ロータリーバルブのポート数は3つに限られること
なく必要に応じてその数を増やすことも可能である。
示す。計測装置の本体に内蔵された制御ユニット405
は、プログラムされたマイクロコンピュータ460と、
複数の操作スイッチ461と、使用者に対する指示や分
析結果を表示する液晶表示パネル411と、分析データ
を格納するフラッシュメモリ462などで構成すること
ができる。操作スイッチとしては、電源回路のON/ O
FFスイッチ461aと測定開始スイッチ461bと較
正スイッチ461cなどを設けることができる。制御ユ
ニット405に備えられたマイクロコンピュータ460
は、計測装置の構成要素を後述のフローチャートのごと
く制御するべくプログラムされている。ポーラログラフ
・セルの作用極と対極との間を流れる電流は増幅回路に
より増幅された後、マイクロコンピュータのA/D変換
回路に入力される。マイクロコンピュータは、夫々のド
ライバを介して、ロータリーバルブ駆動用モータ、(シ
リンジポンプの)プランジャ駆動用モータを駆動する。
トを合わせて参照しながら、本発明の計測装置の作動の
一態様を説明する。図5(A)は、計測開始直後の状態
を示す。すなわち、図6の計測フローにおいて、計測開
始S1から緩衝液注入S2に進んだ状態を示す。このと
き、三方弁402は、緩衝液管409とポンプ給吐管4
10とが通じる位置にある。電動シリンジポンプ403
のプランジャの動き(ポンプ403内の中間位置まで右
に動く)によって、一定量の緩衝液が電動シリンジポン
プ403内に吸引される。なお、このとき、サンプル管
408内及びセンサ401(ポーラログラフ・セル)内
は、前回計測最終段階で送り込まれた緩衝液で満たされ
ている。緩衝液はポーラログラフ・セル1の安定な作動
に必要な緩衝作用を行うもので、KH2 PO4 やNa2
HPO4 のようなpH調節剤やKClのような塩素イオ
ン強度調節剤が添加された水溶液からなる。緩衝液は、
更に、サンプル液をポーラログラフ・セル1に搬送する
キャリア液として作用すると共に、ポーラログラフ・セ
ル並びに管路を洗浄する役割も持っている。
ル管408内に吸い込み、サンプル液がセンサ401に
達した状態を示す。すなわち、図6の測定フローにおい
て、サンプル吸引S3、分析開始S4、吸引停止S5と
進んだ状態である。このとき、三方弁402は、ポンプ
吸吐管410とサンプル管408とを連通する位置にあ
る。この状態で、プランジャ駆動用モータを駆動させて
ポンプ403のプランジャを図の最右端まで移動させ
て、サンプル管内にサンプル液を吸引する。吸引された
サンプル液は、サンプル管内を移送されて電解室29内
に到達し、センサ401の作用極、参照極、対極に接触
する。吸引の停止は、吸引開始から予め設定された時間
△t1 が経過した時点で行う。△t1 は、プランジャ駆
動用モータの速度と管路の容積から決定せれ、確実にサ
ンプルとセンサ401とが接触するよう設定される。
ータ460は、センサ401の作用極と対極との間の電
流検知を開始する(S4)。サンプル液がセンサ401
に到達する前の状態における電流検出を行い、この電流
値をバックグランド電流として記憶する。
て、作用極に担持した酵素固定化膜にてサンプル液に含
有される物質濃度に応じて過酸化水素が発生し、前述し
たように作用極と対極との間に過酸化水素発生量に応じ
た電流が流れる。図3及び図7に示されているように、
この電流は増幅回路により増幅され、マイクロコンピュ
ータ460のA/D変換回路に入力される。ポーラログ
ラフ・セルの電解室においては、一定時間だけ(例えば
2秒間)サンプル液と酵素センサの接触が行われる。マ
イクロコンピュータ460は、入力された電流値を基に
濃度の演算を行い(S8)、その結果を表示部11等に
表示する。
がサンプル管408から排出された状態を示す。すなわ
ち、図6の計測フローにおいて、緩衝液排出S6、管路
・センサ洗浄S7、測定完了S10と進んだ状態であ
る。このとき、三方弁402は、図5(B)と同様、ポ
ンプ吸吐管410とサンプル管408とが通じる位置に
ある。マイクロコンピュータ460は、吸引開始から予
め設定された時間△t2経過後に、ブランジャ駆動用モ
ータを吸引時と逆位相となるように駆動させて、同図の
最左端までプランジャを駆動させる。この動作によっ
て、ポーラログラフ・セル401及びサンプル管中のサ
ンプル液は電動シリンジポンプ403のシリンダ内及び
ポンプ給吐管内の緩衝液に押し出される形でサンプル給
排口406から外部に排出される。サンプル液の排出に
続いて、ポーラログラフ・セル401及びサンプル管を
洗浄した緩衝液も同様にサンプル給排口406から排出
される。
ついて説明する。 (1)セラミック基板 アルミナ成分粉末、粒径1.0〜3.0μm、シリカ成
分粉末、及びバインダーと、加塑材としてPVB、DB
Pを用い、各々83wt%、6wt%、11wt%、の比率で
混合し、スラリーを作る。そのスラリーをシート成形材
にて、0.8±0.02mmの厚みのセラミックの生シ
ートを成型する。
プラチナペーストをスクリーン印刷する。この時、プラ
チナペーストは溶剤テルピネートにプラチナ粉末(粒径
0.5μm)を重量比2:8にて混合し、ペーストにし
たものを準備した。印刷後、乾燥したのち、大気焼成炉
で1600°C、2Hr焼成して、電極を焼き付けた。
形成した電極の厚さは10μm程度であった。
リー紙で研磨した。次いで、研磨くず等を除去するた
め、電極表面をエタノールで拭いた後、硫酸+過酸化水
素水溶液中に浸して洗浄した。
媒:ジアセトンアルコール)を基板全面に担持し、尿中
のアスコルビン酸等の測定の妨害物となる物質の電極へ
の到達を防ぐ。この際、スピンコータを利用すれば、遠
心力により任意の膜厚の選択透過膜を形成することがで
きる。選択透過膜を強力に固定するために、N−メチル
ジシラザンの架橋剤を用いて、基板及び電極上にシロキ
サン基を導入してもよい。
グルコースを過酸化水素へと変換するGOD(グルコ−
スオキシダーゼ)をBSA(牛血清アルブミン)と混合
し、更に両タンパクの架橋剤としてのグルタルアルデヒ
ドを添加した水溶液を作用極上に一定量滴下して製膜す
る。
BSAにグルタルアルデヒドとジアセトンアルコール
(酢酸セルロースの膜面を荒らして食いつきを良くす
る)を添加した水溶液を、酵素膜を覆うように一定量滴
下して製膜する。酵素膜を強力に固定するために、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン等の架橋剤を用い
て、基板及び電極上にアミノ基を導入してもよい。
成分濃度測定装置を有する便器を示す斜視図である。図
9は、図8の尿中成分濃度測定装置のサンプリング容器
の詳細を示す図である。(A)は平面図、(B)は断面
図である。図8のように、尿のサンプリング装置を便座
に取付けることで採尿を自動化し、さらに使い勝手の良
い測定装置を提供することができる。
中空部を利用して取付けてある。より詳しくはステッピ
ングモーター等の駆動源を便座の着座面の裏側に取付け
る。便座暖房用のヒーター線がある場合には、ヒーター
線とサンプリング装置の間に遮蔽板を設ける。サンプリ
ング装置355は、便座353に揺動自在に軸支された
アーム部379を有し、一端を前述の駆動源に連動可能
に連結されている。アーム部371の他端には採尿容器
が取付けられており、一定量の貯尿が可能な尿溜り部3
73を備えている。
動させて採尿容器372を便器351のボール空間35
2で移動させる。被験者が男性であれば便器の前方で、
女性であれば中ほどから後方で採尿を行うように採尿容
器を移動させる。
(図示せず)によって吸引され、採尿孔375から管路
382を通って酵素電極を備えたセンサセル383に導
かれる。キャリア液の節約、サンプリング量の微小化を
考慮すれば、センサセル383は採尿孔375の近傍に
設置されるのが好ましい。消耗品であるセンサセル38
3と採尿器372を一体化して着脱が容易な構造(ボス
377に嵌合式等)にすれば使い勝手の良い測定装置を
提供することができる。
れる位置に収納されている。好ましくは、収納位置に洗
浄装置を設け、測定終了後にサンプリング容器を洗浄す
れば採尿器の汚損を防ぐことができる。なお、ポンプ、
緩衝液タンクは便座353の中空部に設置してもよい
が、便器351に付設されるハウジング357に収納し
てもよい。このほか、他の実施態様として、便器のリム
に引っ掛けることが可能なハウジングに必要な機材を収
容すれば、既設の便器に後付け可能な測定装置を提供す
ることもできる。
装置の操作や測定結果表示は、トイレの壁面に設置され
ている操作パネル361にて行う。すなわち、操作パネ
ル361上の操作ボタンで、測定や校正、結果のプリン
トアウト等の指示を行う。測定結果は、LCD表示器3
67に表示されるとともに、プリンタ363で紙テープ
にプリントアウトすることもできる。
の尿中成分濃度測定装置は以下の効果を発揮する。 酵素電極を採用しているので精度の高い定量分析が
可能であり日常の健康管理に最適である。 制限透過膜付きの酵素電極を採用したので、高濃度
の測定物質を含む尿であっても溶存酵素不足による電極
の出力飽和を生じない。 酵素膜に制限透過膜を構成する成分が含まれる場合
には、2つの膜は強固に固着され、耐久性の高い酵素電
極を提供できる。また、耐熱性も向上するので流通段階
において常温での輸送が可能となる。 選択透過膜として酢酸セルロースを採用する場合に
は、薄く緻密な膜が形成でき、酵素電極の感度を向上さ
せることができる。
(ハンディタイプ尿糖計)の構成を示す図である。
(A)は全体構造を示す模式的断面図である。(B)
は、バイオセンサの構造を示す模式的断面図である。
ある。
を接続したところを示す配線図である。
る。
である。
示すフローチャートである。
すブロック図である。
装置を有する便器を示す斜視図である。
置の詳細を示す図である。(A)は平面図、(B)は断
面図である。
尿糖計(グルコ−スメータ)の一例を示す図である。
ング部 5 本体 11 棒状採尿部 13 採尿孔 15 先端球面部 17 尿 21 サンプル管
路 23 センサ 25 電解室 27 サンプル管路 31 取付穴 63 測定ボタン 65 校正ボタン 66 演算部 67 表示部 69 電池 70 把持部 91 端子 93 開口 95 スペーサ 97 端子 99 対極 101 作用極 103 参照極 105 セラミック基板 107 基板 301 接触切替手段 303 キャリア液タンク 305 配線 311 制御手段 313 接触時間
制御部 331 制限透過膜 333 酵素膜 335 選択透過膜
Claims (2)
- 【請求項1】 尿を採取する尿サンプリング手段と、 尿サンプリング手段で採取された尿と接触して、尿中の
特定成分の濃度に対応した出力を出すバイオセンサと、 バイオセンサの出力を受けて該特定成分濃度を演算出力
する演算部を有し、装置各部を制御する制御手段と、 を備えた尿中成分濃度測定装置であって; 上記バイオセンサが、 尿に接触する最外層の膜であって、該特定成分が制限的
に透過可能な制限透過膜と、 この制限透過膜の内側の膜であって、該特定成分と接触
して活性物質を生ぜしめる酵素が固定化された酵素膜
と、 この酵素膜の内側の膜であって、該活性物質を選択的に
透過する選択透過膜と、 この選択透過膜の内側に配置された測定極であって、該
活性物質が測定極において生起させる物理化学反応の量
に関する物理量を収集する測定極と、 を具備し、 さらに、上記尿と上記バイオセンサとの接触・非接触を
選択的に切替える接触切替手段を備え、 上記制御手段が、該接触切替手段を駆動して、尿とバイ
オセンサとの接触時間をコントロールする接触時間制御
部を有することを特徴とする尿中成分濃度測定装置。 - 【請求項2】 上記制限透過膜がグルコースの透過量を
制御する牛血清アルブミンの架橋構造を有し、 上記酵素膜がグルコースオキシダーゼ(GOD)と牛血
清アルブミンの架橋構造からなる請求項1記載の尿中成
分濃度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19578695A JP3424399B2 (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 尿中成分濃度測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19578695A JP3424399B2 (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 尿中成分濃度測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0921779A JPH0921779A (ja) | 1997-01-21 |
JP3424399B2 true JP3424399B2 (ja) | 2003-07-07 |
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ID=16346955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3424399B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
WO2003025559A1 (fr) * | 2001-09-11 | 2003-03-27 | Arkray, Inc. | Instrument de mesure, corps d'installation et mesureur de densite |
-
1995
- 1995-07-10 JP JP19578695A patent/JP3424399B2/ja not_active Expired - Fee Related
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