JP3414321B2 - 炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents
炭化珪素単結晶の製造方法Info
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Description
陥が閉塞された炭化珪素(SiC)単結晶の製造方法お
よびマイクロパイプ欠陥が閉塞された炭化珪素単結晶に
関する。
リー法(昇華法)にてSiC単結晶を製造する際、マイ
クロパイプ欠陥(中空貫通欠陥)と呼ばれる直径サブμ
m乃至数μmの中空貫通孔が略成長方向に沿って伸長
し、成長結晶中に内在される。マイクロパイプ欠陥はデ
バイスの電気的特性に悪影響を与えるため、マイクロパ
イプ欠陥があるSiC単結晶はデバイス形成用の基板に
適さない。このため、マイクロパイプ欠陥を低減するこ
とが重要な課題となっている。
国特許第5,679,153号明細書や特許第2804
860号公報や特許第2876122号公報に示される
方法が提案されている。米国特許第5,679,153
号明細書に示される方法は、シリコン中のSiC溶融を
用いた液相エピタキシー法によって結晶成長させると、
エピタキシャル成長途中でマイクロパイプ欠陥が閉塞さ
れていくことを利用して、マイクロパイプ欠陥を有する
種結晶(欠陥密度:50〜400cm-2)上にマイクロ
パイプ欠陥が低減されたエピタキシャル層(欠陥密度:
0〜50cm-2)を成長させている。
法は、種結晶の成長面として(0001)面に垂直な面
を使用することによって、アルカリエッチングに際し、
六角形エッチピットが全く観察されない単結晶、つまり
マイクロパイプ欠陥が存在しない単結晶を種結晶上に成
長させている。特許第2876122号公報に示されて
いる方法は、α(六方晶)−SiC単結晶基板(種結
晶)の表面に、熱化学的蒸着(CVD)法によりβ(立
方晶)−SiCもしくはα−SiCの多結晶膜の成膜
と、それによって得られた複合体に対する熱処理とを複
数回繰り返すことにより、複数層のβ−SiCもしくは
α−SiC多結晶膜をα−SiC単結晶基板(種結晶)
の結晶軸と同一方位に配向(ある種の固相エピタキシャ
ル成長)させることによって、種結晶上にマイクロパイ
プ欠陥などの結晶欠陥のない高品質、かつ、高膜厚の単
結晶SiCを成長させている。
共に、種結晶上に新たな単結晶を成長させ、その成長層
においてマイクロパイプ欠陥を低減するようにしてい
る。このため、第1の方法では、マイクロパイプ欠陥が
無い部分を得るために、液相エピタキシー法にて20〜
75μm以上のエピタキシャル層を成長させなければな
らず、また、その範囲以下では、依然としてマイクロパ
イプ欠陥が存在するという問題がある。また、このよう
に形成されたエピタキシャル層を種結晶として、再び昇
華法によって単結晶成長を行うと、マイクロパイプ欠陥
が閉塞された部分が薄いことから、その閉塞された部分
が昇華して再びマイクロパイプ欠陥の開口部を生じる可
能性があり、種結晶の試料調整や昇華法成長条件の適正
化が困難であるという問題もある。
陥の発生を抑制する点では効果があるが、成長させた単
結晶に新たな積層欠陥が導入されるため、基板の電気的
特性に異方性を生じ、電子デバイス用基板としては適さ
ないという問題がある。他方、第3の方法では、α−S
iC単結晶基板(種結晶)の表面にCVD法でβ−Si
Cもしくはα−SiC多結晶膜を形成するため、結晶粒
界を内在したSiC複合体が得られる。この複合体を熱
処理し、種結晶上に固相エピタキシャル成長させると、
β−SiCもしくはα−SiC多結晶膜中の結晶子が派
生成長(over growth)して明確な結晶粒界は熱処理と
ともに減少していくが、上記結晶粒界や不均一相変態に
伴う結晶境界などにおける内部歪みを原因とした結晶欠
陥が導入される危惧がある。こうした欠陥はキャリアの
トラップ源となるため電子デバイス用基板としては適さ
ないという問題がある。また、実用基板の厚さにするた
めに、成膜工程と熱処理工程と表面平滑工程を数回繰り
返す必要があるため、製造コストが高くなるという問題
もある。
成長層においてマイクロパイプ欠陥の発生、継承を抑制
するのではなく、炭化珪素単結晶に存在しているマイク
ロパイプ欠陥を炭化珪素単結晶の内部で閉塞させること
ができるようにすることを目的とする。
め、以下の技術的手段を採用する。請求項1に記載の発
明においては、炭化珪素単結晶(1)表面の少なくとも
一部を被覆材料(5)で被覆したのち、熱処理を施し、
炭化珪素単結晶に存在するマイクロパイプ欠陥を炭化珪
素単結晶の内部で閉塞させ、マイクロパイプ欠陥の少な
くとも一部が塞がれた閉塞孔を形成するとともに、被覆
材料として炭化珪素単結晶を用いることを特徴としてい
る。
とも一部を被覆材料としての炭化珪素単結晶で被覆した
のち、熱処理を施すことによって、炭化珪素単結晶に存
在するマイクロパイプ欠陥を閉塞することができる。こ
れにより、炭化珪素単結晶上に新たに成長する成長層に
おいてではなく、炭化珪素単結晶に存在するマイクロパ
イプ欠陥を、炭化珪素単結晶の内部で閉塞させることが
できる。炭化珪素単結晶には単結晶基板や単結晶インゴ
ットが含まれる。
珪素単結晶の他、請求項2に示す炭化珪素単結晶(1)
と同一多形の炭化珪素、請求項4に示す炭化珪素焼結
体、請求項5に示すアモルファス状態の炭化珪素、請求
項6に示すタングステン等、請求項7に示すカーボン材
料(例えば黒鉛)、若しくは請求項8に示す珪素を含む
材料とカーボン材料との複合材等を用いることができ
る。さらに、これら単結晶、多結晶の被覆材料の配向方
向がマイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素単結晶の結晶
軸の方位と一致していることが好ましい。
は、炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部に炭
化珪素単結晶(1)の結晶軸と同方位に配向するととも
に炭化珪素単結晶(1)と同一多形の炭化珪素エピタキ
シャル膜を形成して熱処理を施すことによって、炭化珪
素単結晶に存在するマイクロパイプ欠陥を閉塞すること
を特徴としている。
に配向性炭化珪素の炭化珪素エピタキシャル膜を形成す
ると、それら被覆層結晶が中空孔に炭化珪素が析出する
際のテンプレートの役目を果たし、マイクロパイプ欠陥
の閉塞効果がより大きくなる。請求項9に記載の発明に
おいては、炭化珪素単結晶表面をエッチングする工程を
含み、この工程の後に単結晶表面を被覆する工程を行う
ことを特徴としている。このように、炭化珪素単結晶の
表面をエッチングすると、マイクロパイプ欠陥開口付近
の結晶歪みを緩和する効果があるため、マイクロパイプ
欠陥の閉塞効果がより大きくなる。
クロパイプ欠陥の開口部が、被覆材料によって隙間なく
塞がれた状態になっていることを特徴とする。この状態
で熱処理を行うことにより、マイクロパイプ欠陥の閉塞
効果がより大きくなる。請求項11に記載の発明におい
ては、被覆材料の表面を保護する表面保護部材を被覆材
料上に配置して熱処理を施すことによって、炭化珪素単
結晶に存在するマイクロパイプ欠陥を閉塞することを特
徴としている。このように表面保護部材を被覆材料上に
配置すると、熱処理の際、被覆材料が熱エッチングされ
て昇華・消失してしまうことがなく、マイクロパイプ欠
陥の開口部が被覆材料によって隙間なく塞がれた状態を
熱処理時に確実に実現できるため、マイクロパイプ欠陥
の閉塞効果がより大きくなる。また、閉塞孔を形成した
後、被覆材料を除去する際に、被覆材料や炭化珪素単結
晶の厚さが熱処理前と比べて変化しないため、除去量が
わかり好適である。
原料がある雰囲気で熱処理を施すことにより、より一
層、被覆材料の熱エッチングを抑制できる。すなわち、
例えば、表面保護部材と被覆材料との間に数μmオーダ
ーの隙間があったとすると、その隙間から被覆材料が昇
華してしまう可能性があるが、この発明のように熱処理
を炭化珪素蒸気種の飽和蒸気圧下で行えば、その隙間が
あったとしても被覆材料の昇華を抑制することができる
ため、マイクロパイプ欠陥を効果的に閉塞させることが
できる。
および14に示したように、タングステン、タンタルな
どの高融点金属、黒鉛などのカーボン材料、炭化珪素基
板あるいは炭化珪素粉末などの高融点物質を用いること
ができる。これらの材料は、熱処理温度においても比較
的安定であるので表面保護部材として好ましい。
珪素単結晶を台座(3)に固定して、この台座を炭化珪
素原料(4)が内蔵された容器(2)に装着したのち、
熱処理によって炭化珪素原料を昇華させると共に、昇華
させた炭化珪素原料を供給して、炭化珪素単結晶の表面
に炭化珪素からなる被覆材料(5)を形成し、さらに熱
処理を続けて炭化珪素単結晶に存在するマイクロパイプ
欠陥を閉塞させ、マイクロパイプ欠陥の少なくとも一部
が塞がれた閉塞孔を形成することを特徴としている。
晶を結晶成長させる装置内に炭化珪素単結晶を収容し、
この装置内で炭化珪素単結晶上に被覆材料を形成すると
共に、さらに熱処理を続け炭化珪素単結晶に存在するマ
イクロパイプ欠陥を閉塞させることもできる。これによ
り請求項1と同様の効果が得られる。請求項16に記載
の発明においては、容器内を不活性ガス雰囲気にすると
共に、この不活性ガス雰囲気中に窒素ガスを導入させて
熱処理を行うことを特徴としている。
ると、窒素がドーピングされた被覆材料と基板結晶1と
の間に異種界面が形成できるため請求項1と同様の効果
が得られる。さらに本発明の他の特徴は、炭化珪素原料
と炭化珪素単結晶の温度をそれぞれTo、Ts(℃)と
し、温度差をΔT(=To−Ts)とすると、−200
℃<ΔT<200℃の範囲で熱処理を行うことにある
(請求項17)。通常、ΔT≧0の温度範囲で熱処理を
行うが、炭化珪素原料の温度に対して、炭化珪素単結晶
の温度が高くなるようにΔT<0の温度範囲で熱処理を
行うことも可能である。
を行うことで、炭化珪素単結晶と台座との間における再
結晶化、またはそれを原因とするクレバス状の欠陥が発
生することを防止することができる。上記再結晶化やク
レバス状欠陥を防止する別の手段としては、炭化珪素原
料と炭化珪素単結晶との間の温度差ΔTを小さくし(例
えば、|ΔT|≦10℃)、雰囲気圧力を高くして(≒
1.0×105 Pa)、熱処理を行う方法が挙げられ
る。
7に記載の炭化珪素単結晶の製造方法よって形成された
炭化珪素単結晶は、マイクロパイプ欠陥が閉塞されてい
るため、デバイス作製に使用したり、マイクロパイプ欠
陥を有しない新たな炭化珪素単結晶を成長させるための
種結晶として使用したりするのに好適である。
説明する。図1に、基板結晶(炭化珪素単結晶)1のマ
イクロパイプ欠陥を閉塞するのに用いる熱処理装置の概
略断面図を示す。熱処理装置は、上部が開口したるつぼ
2と、るつぼ2の開口部を覆う蓋体3により構成されて
いる。これらるつぼ2と蓋体3はグラファイトで構成さ
れている。
塞するための熱処理を再現性良く安定に行うための原料
となる炭化珪素原料4が収容されている。基板結晶1は
蓋体3上に支持されるようになっており、るつぼ2の開
口部を蓋体3で覆ったときに、基板結晶1が炭化珪素原
料4に対向配置されるようになっている。以下、基板結
晶1の両表面のうち載置面側を載置面側表面といい、載
置面の反対側を非載置面側表面という。
つぼ2の外周には、グラファイト製の抵抗発熱体が配置
されており、この抵抗発熱体によってるつぼ2内の温
度、具体的には基板結晶1の温度や炭化珪素原料4の温
度が調整可能となっている。また、図示されていない
が、るつぼ2は雰囲気の圧力を調整できる容器内に入れ
られており、るつぼ2内への不活性ガス等の導入や、雰
囲気圧力の調整が可能となっている。
載置面側が被覆材料5で覆われている。この被覆材料5
は、例えば、化学蒸着(CVD)法や分子線エピタキシ
ー(MBE)法やスパッタ蒸着法や昇華法などの気相成
長法、液相エピタキシー(LPE)法などの液相成長法
によって基板結晶1上に堆積させられる。被覆材料5に
は基板結晶1と同じ結晶形のSiC、異なる結晶形のS
iCいずれも適用可能であるが、基板結晶1の材料が六
方晶形炭化珪素単結晶の場合、立方晶形の炭化珪素が適
している。
C多結晶体、SiC焼結体、アモルファスSiC、カー
ボン材料(例えば黒鉛、カーボンナノチューブ、フラー
レン等)、珪素を含む材料とカーボン材料の複合体、及
び高融点物質(例えば、タングステン、炭化タングステ
ン、窒化ホウ素等)を適用することもできる。上記単結
晶、多結晶の被覆材料の配向方向が、マイクロパイプ欠
陥を有する炭化珪素単結晶の結晶軸の方位と一致してい
る場合、マイクロパイプ欠陥が閉塞する確率が高くな
る。
C−SiC)で構成する場合には、上記堆積方法の他
に、例えばポリメチルカルボシラン等、ポリカルボシラ
ン類等の有機珪素高分子を溶解した有機溶媒を基板結晶
1に均一塗布し有機溶媒を乾燥した後、真空中、あるい
は、Ar、N2 等の非酸化雰囲気中にて600〜150
0℃で熱分解してもよい。
被覆材料5で覆っているが、基板結晶1の両表面の少な
くとも一方を被覆材料5で覆っていればよく、非載置面
側表面である必要はない。また、後述する熱処理に先立
って被覆材料5を基板結晶1上に形成させてもよいが、
熱処理工程中に基板結晶1の表面に形成させてもよい。
この被覆材料5は、数10nm〜数mmの範囲で選択
することができるが、マイクロパイプ欠陥閉塞のための
熱処理条件の自由度と製造コストを考慮すると、数μm
〜数100μmの範囲で選択することが好ましい。
であるが、基板結晶1を厚くした方がよりマイクロパイ
プ欠陥がないものを一度に多く形成できること、さらに
基板結晶1が薄すぎると変形、破損の可能性があり製造
プロセス中の操作性に難点があるということを考慮する
と、少なくとも100μm以上とするのが望ましい。こ
のように構成される基板結晶1を図1に示す熱処理装置
内に配置したのち、熱処理を施す。
化珪素原料4と基板結晶1の温度をそれぞれTo
(℃)、Ts(℃)とし、炭化珪素原料4と基板結晶1
との間の温度差、距離をそれぞれΔT(=To−T
s)、L(cm)とすると、温度差ΔTが−200〜2
00℃の範囲、温度勾配ΔT/Lが−100〜100℃
/cmの範囲で選択可能であり、また基板結晶1の温度
Tsは1800〜2500℃の範囲で選択可能である。
0-8〜1×109 Paの範囲で適用可能である。図2、
図3に、それぞれ上記熱処理を施す前後の基板結晶1の
様子を示す。これらの図に示されるように、基板結晶1
の表面に開口を有していたマイクロパイプ欠陥6は、基
板結晶1の表面の少なくとも一方向から閉塞されてい
る。このとき、マイクロパイプ欠陥6の閉塞される長さ
を基板結晶1の表面から75μmより大きくすることが
できた。この図では、閉塞孔7が残留している状態とな
っているが、閉塞孔7は熱処理時間に応じて徐々に閉塞
されていくため、熱処理条件(例えば熱処理時間を増加
させるなど)によっては、マイクロパイプ欠陥6を実質
的に消滅させることも可能である。
件を満たす熱処理によって、基板結晶1におけるマイク
ロパイプ欠陥6を閉塞することができる。本実施形態の
変形例として、被覆材料5の上にさらに表面保護部材8
を配置した状態で基板結晶1をるつぼ2内に配置する場
合を図4に示す。このように、表面保護部材8を被覆材
料上に配置すると、熱処理の際、被覆材料が熱エッチン
グにより昇華して消失してしまうことがなく、マイクロ
パイプ欠陥の開口部が、被覆材料によって隙間なく塞が
れた状態を熱処理時に実現できるため、マイクロパイプ
欠陥6を確実に閉塞させることができる。また、閉塞孔
を形成した後、被覆材料を除去する際に、被覆材料や炭
化珪素単結晶の厚さが熱処理前と比べて変化しないため
除去量が正確にわかり、閉塞孔7まで除去してしまうこ
とを防止できる。
して熱処理を施すときには、るつぼ2内を炭化珪素蒸気
種の飽和蒸気圧雰囲気にすることができ、表面保護部材
8と被覆材料5との間の数μmオーダーの隙間(被覆材
料5や表面保護部材8の表面に数μmオーダーの凹凸が
ある場合)から被覆材料が昇華することを防止できるた
め、マイクロパイプ欠陥を効果的に閉塞させることが可
能である。また、上記と同様に、基板作製時に閉塞孔7
まで除去してしまうことを一層防止できる。
テン、タンタルなどの高融点金属、黒鉛などのカーボン
材料、炭化珪素基板あるいは炭化珪素粉末などの高融点
物質を用いることができる。これらの材料は熱処理温度
においても比較的安定であるので表面保護部材として好
ましい。マイクロパイプ欠陥6が閉塞されるメカニズム
については、以下のように推測される。
クトルを有するらせん転位芯が、大きな弾性歪みエネル
ギーを緩和するために中空貫通孔になったものと考えら
れている(F.C.Frank.Acta.Crys
t.4(1951)497参照)。マイクロパイプ欠陥
6の閉塞現象は上記マイクロパイプ欠陥6のメカニズム
とは逆の現象が起きていると推定される。マイクロパイ
プ欠陥6の閉塞推定モデルを図5を用いて説明する。
たマイクロパイプ欠陥6を含む基板結晶1が黒鉛製の蓋
体3に設置されている場合を考える(図5(a))。こ
の状態で図1に示した熱処理装置内に配置し、適当な温
度・圧力条件にて熱処理を行うと、その温度における平
衡蒸気圧を保つために、マイクロパイプ欠陥6の周辺、
3C−SiC膜及び蓋体のグラファイトから、Si、S
iC2 、Si2 C等の蒸気種が図中の矢印のように昇華
する。(図5(b))。
閉塞箇所の透過電子顕微鏡観察結果から、黒鉛製蓋体2
との界面及び被覆材との界面において、大きなバーガー
スベクトルを有するらせん転位(Super Screw Disloc
ation )から形成されるマイクロパイプ欠陥が分解され
て、1c(6H−SiCの場合、c=1.5nmで、c
は単位格子のc軸長に対応する。)以下のバーガースベ
クトルを有する数本のらせん転位の集合体(積層欠陥、
刃状転位を含む)となるとともに、中空孔にSiCが析
出したと推定される。
する中空孔であるよりSiCが析出した方が、表面を形
成していることによる表面エネルギー不利が解消され、
さらに、環境相(気相)の分子が結晶中に組み込まれる
ことによる自由エネルギーの低下が、SiCの析出によ
って生じる結晶中の歪みエネルギーによる損失を上回る
ため、全系として自由エネルギーの利得がある。このた
め、昇華−再析出(/再配列)が進行したと推定される
(図5(c)(d))。
る炭化珪素単結晶1の少なくとも一方の面を被覆材料5
で被覆して(黒鉛製蓋体2に設置しただけの場合も含
む)熱処理を行うことがマイクロパイプ欠陥6(らせん
転移)のバーガースベクトルを分解する役目を果たし、
結果的にマイクロパイプ欠陥6が閉塞される効果を奏し
たと推定される。
イクロパイプ欠陥6の存在しない領域(例えば、(00
01)面に平行な基板(on-axis 基板)もしくはその面
からある角度傾いた基板(off-axis基板))を切り出す
ことによって、実質的に全くマイクロパイプ欠陥6のな
い基板結晶1を得ることが可能になる。こうして得られ
た基板結晶1を加工処理、化学洗浄処理したのちデバイ
ス作製に供すれば、高性能の高耐圧、高周波数、高速、
耐環境デバイスを作製することができる。また、再度、
昇華法の種結晶として供することも可能となる。なお、
一旦閉塞したマイクロパイプ欠陥はエネルギー的には安
定であり、マイクロパイプ欠陥が閉塞した炭化珪素単結
晶(1)を単結晶成長の種結晶として用いて、この種結
晶上に炭化珪素単結晶を昇華法等によって成長させても
再度マイクロパイプ欠陥が発生することはない。従っ
て、マイクロパイプ欠陥が閉塞した炭化珪素単結晶を種
結晶として、高品位長尺単結晶成長を行い得られた単結
晶インゴットから数多くのマイクロパイプ欠陥のない炭
化珪素単結晶(例えば、デバイス形成用の基板)を切り
出すことができる。
で閉塞できるため、基板の大口径化プロセス、すなわ
ち、基板口径を高品位を維持したまま順次拡大するため
の数多くの成長実験に多大な労力を要する必要がなくな
り、製造コストが大幅に削減される。なお、基板結晶1
の結晶形は6H多形、4H多形、それ以外の多形のいず
れにも適用可能である。
に平行な面(on-axis 基板)のみでなく、例えばその面
からある角度傾いた基板(off-axis基板)を用いても同
様な効果がある。さらに、後述する実施例においては、
基板結晶1として厚みが1mm以下のものを例に挙げて
説明を行うが、それ以上の厚みの基板結晶1にも適用可
能である。特に本発明を単結晶インゴットに適用すれ
ば、マイクロパイプ欠陥が全く存在しない多数枚の基板
が一度に得られるため、工業的プロセスとして有効であ
る。
置として、図1に示すように、蓋体3が位置するるつぼ
2の上部に基板結晶1を配置し、下部に炭化珪素原料4
を配置する場合について説明したが、これ以外の装置、
例えばるつぼ2の上部に炭化珪素原料4、下部に基板結
晶1を配置する場合についても適用可能である。また、
縦型の熱処理装置について述べたが、横型の熱処理装置
にも適用可能である。さらに、加熱方式も従来周知の高
周波誘導加熱方式を用いても、同様な効果が得られる。
述べたが、それ以外の結晶、例えばZnS等の中空貫通
欠陥を有する材料にも上記方法を適用することができ
る。
体的に説明する。 (実施例1)まず、欠陥密度が約50cm-2のマイクロ
パイプ欠陥を有する厚さ300μmの6H多形のSiC
単結晶で構成された基板結晶1を用意し、この基板結晶
1の表面に被覆材料5として3C−SiCエピタキシャ
ル膜をCVD法にて約20μmの厚さで形成した。
顕微鏡を用いて観察したところ、マイクロパイプ欠陥6
の開口部は3C−SiCエピタキシャル膜によって隙間
なく塞がれていた。なお、基板結晶1の表面として(0
001)ジャスト面を用いており、3C−SiCエピタ
キシャル膜は(111)面を成長面として成膜されてい
る。
置に配置した。本実施例においては、炭化珪素原料4は
配置しなかった。マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、
雰囲気圧力6.7×104 Pa、基板結晶1の温度22
00℃程度、炭化珪素原料4と基板結晶1の間の温度差
ΔTを0℃として6時間の熱処理を行った。このような
工程を経て得られた基板結晶を<0001>軸方向に平
行に切断したのち切断面を研磨し、透過明視野にて顕微
鏡観察を行った。その結果、基板結晶1中に存在してい
たマイクロパイプ欠陥の70%が、少なくとも基板結晶
1の表面の一方向から閉塞していた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に特徴的に観察される、不均一な弾性
歪みに対応した複屈折干渉パターンを示さなかった。こ
のため、一旦閉塞したマイクロパイプ欠陥はエネルギー
的に安定であるといえる。
-2のマイクロパイプ欠陥を有する厚さ300μmの6H
多形のSiC単結晶で構成された基板結晶1を用意し、
この基板結晶1の表面に被覆材料5として3C−SiC
エピタキシャル膜をCVD法にて約20μmの厚さで形
成した。
顕微鏡を用いて観察したところ、マイクロパイプ欠陥の
開口部は3C−SiCエピタキシャル膜によって隙間な
く塞がれていた。なお、基板結晶1の表面として(00
01)ジャスト面を用いており、3C−SiCエピタキ
シャル膜は(111)面を成長面として成膜されてい
る。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、雰囲
気圧力1.3×102 Pa、温度2200℃程度で6時
間の熱処理を行った。この熱処理は、炭化珪素原料4と
基板結晶1の間の温度差ΔTを100℃にしたものと、
120℃にしたものの2通り行った。このような工程を
経て得られた基板結晶を<0001>軸方向に平行に切
断したのち切断面を研磨し、透過明視野にて顕微鏡観察
を行った。その結果、温度差ΔTを100℃にして熱処
理を行った場合には基板結晶1中に存在していたマイク
ロパイプ欠陥の70%が、温度差ΔTを120℃にして
熱処理を行った場合には基板結晶1に存在していたマイ
クロパイプ欠陥の75%が、少なくとも基板結晶1の表
面の一方向から閉塞していた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に特徴的に観察される、不均一な弾性
歪みに対応した複屈折干渉パターンを示さなかった。 (実施例3)まず、欠陥密度が約50cm-2のマイクロ
パイプ欠陥を有する厚さ300μmの6H多形のSiC
単結晶で構成された基板結晶1を用意し、この基板結晶
1の表面に被覆材料5として3C−SiCエピタキシャ
ル膜をCVD法にて約5μmの厚さで形成した。
顕微鏡を用いて観察したところ、マイクロパイプ欠陥6
の開口部は3C−SiCエピタキシャル膜によって完全
に塞がれていなかった。なお、基板結晶1の表面として
(0001)ジャスト面を用いており、3C−SiCエ
ピタキシャル膜は(111)面を成長面として成膜され
ている。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、雰囲
気圧力1.3×102 Pa、温度2200℃程度、炭化
珪素原料4と基板結晶1の間の温度差ΔTを100℃と
して6時間の熱処理を行った。このような工程を経て得
られた基板結晶を<0001>軸方向に平行に切断した
のち切断面を研磨し、透過明視野にて顕微鏡観察を行っ
た。その結果、基板結晶1中に存在していたマイクロパ
イプ欠陥の50%が、少なくとも基板結晶1の表面の一
方向から閉塞していた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に特徴的に観察される、不均一な弾性
歪みに対応した複屈折干渉パターンを示さなかった。 (実施例4)まず、欠陥密度が約50cm-2のマイクロ
パイプ欠陥を有する厚さ300μmの6H多形のSiC
単結晶で構成された基板結晶1を用意し、この基板結晶
1の表面に被覆材料5としてキシレンに溶解したポリメ
チルカルボシランを塗布し、乾燥させた後、Ar雰囲気
中1200℃で加熱し、熱分解を行う工程を合計4回繰
り返すことにより、3C−SiC層を約20μmの厚さ
で形成した。
顕微鏡を用いて観察したところ、マイクロパイプ欠陥6
の開口部は3C−SiC層によって隙間なく塞がれてい
た。次に、基板結晶1を図1に示した熱処理装置に配置
し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、雰囲気圧力
1.3×102 Pa、温度2200℃程度、炭化珪素原
料4と基板結晶1の間の温度差ΔTを100℃として6
時間の熱処理を行った。
<0001>軸方向に平行に切断したのち切断面を研磨
し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基
板結晶1中に存在していたマイクロパイプ欠陥の70%
が、少なくとも基板結晶1の表面の一方向から閉塞して
いた。さらに、熱処理時に形成された炭化珪素の結晶を
除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行に研磨
して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、マイク
ロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイクロパイ
プ欠陥周辺に特徴的に観察される、不均一な弾性歪みに
対応した複屈折干渉パターンを示さなかった。
-2のマイクロパイプ欠陥を有する厚さ300μmの6H
多形の基板結晶1を用意し、この基板結晶1の表面に被
覆材料5として、3C−SiCエピタキシャル膜をCV
D法にて約20μmの厚さで形成した。微分干渉顕微
鏡、偏光顕微鏡、走査型電子顕微鏡を用いて観察したと
ころ、マイクロパイプ欠陥の開口部は3C−SiCエピ
タキシャル膜によって隙間なく塞がれていた。なお、基
板結晶1の表面として(0001)ジャスト面を用いて
おり、3C−SiCエピタキシャル膜は(111)面を
成長面として形成されている。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として雰囲気
圧力1.3×102 Paで熱処理を行った。このとき、
炭化珪素原料4と基板結晶1の間の温度差ΔTが熱処理
の初期時に20℃、24時間経過後に65℃になるよう
に、温度が線形的に変化する温度プログラムにて熱処理
を行っており、さらにその後、温度差ΔTが65℃一定
となる熱処理を2時間行っている。また、結晶基板1の
温度Tsは、熱処理の初期時を2285℃として、24
時間経過後に2230℃となるように変化させた。
<0001>軸方向に平行に切断したのち切断面を研磨
し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基
板結晶1に存在していたマイクロパイプ欠陥のすべて
が、基板結晶1の表面の両側から閉塞していた。そし
て、マイクロパイプ欠陥のうちの45%が、長さ20μ
m以下となっていた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。 (実施例6)上記実施例5に対して、基板結晶1の厚さ
を250μm、基板結晶1の被覆材料5として、基板結
晶1と同一多形の6H−SiCエピタキシャル膜を10
μmの厚さで形成し、それによってマイクロパイプ欠陥
6の開口部は隙間なく塞がれていた。処理条件は上記実
施例5と同様にして熱処理を行った。
を、<0001>軸方向に平行に切断研磨し、透過明視
野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基板結晶1に存
在していたマイクロパイプ欠陥のすべてが、基板結晶1
の表面の少なくとも一方から閉塞していた。さらに、熱
処理時に形成された炭化珪素の結晶を除去すべく、基板
結晶1を(0001)面に平行に研磨して、直交偏光顕
微鏡観察を行った。その結果、マイクロパイプ欠陥が閉
塞した部分では、もはやマイクロパイプ欠陥周辺に観察
される特徴的な複屈折干渉パターンを示さなかった。
て、欠陥密度が40cm-2のマイクロパイプ欠陥を有す
る基板結晶1が4H多形で(0001)on-axis 基板、
および(0001)8°off-axis基板(それぞれ厚さは
300μm)上に、基板結晶1の被覆材料5として、3
C−SiCエピタキシャル膜を10μmの厚さで形成
し、それによってマイクロパイプ欠陥の開口部6は隙間
なく塞がれていた。処理条件は上記実施例5と同様にし
て熱処理を行った。
を、<0001>軸方向に平行に切断研磨し、透過明視
野にて顕微鏡観察を行った。その結果、各基板結晶に存
在していたマイクロパイプ欠陥の80%が、各基板の表
面の少なくとも一方から閉塞していた。さらに、熱処理
時に形成された炭化珪素の結晶を除去すべく、基板結晶
1を(0001)面に平行に研磨して、直交偏光顕微鏡
観察を行った。その結果、マイクロパイプ欠陥が閉塞し
た部分では、もはやマイクロパイプ欠陥周辺に観察され
る特徴的な複屈折干渉パターンを示さなかった。
て、基板結晶1が6H多形の(0001)on-axis 基板
(厚さは200μm)上に、基板結晶1の被覆材料5と
して、タングステンをスパッタ蒸着法を用いて10μm
の厚さで形成し、それによってマイクロパイプ欠陥6の
開口部は隙間なく塞がれていた。処理条件は上記実施例
5と同様にして熱処理を行った。
を、<0001>軸方向に平行に切断研磨し、透過明視
野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基板結晶1に存
在していたマイクロパイプ欠陥の70%が、基板結晶1
の表面の少なくとも一方から閉塞していた。さらに、熱
処理時に形成された炭化珪素の結晶を除去すべく、基板
結晶1を(0001)面に平行に研磨して、直交偏光顕
微鏡観察を行った。その結果、マイクロパイプ欠陥が閉
塞した部分では、もはやマイクロパイプ欠陥周辺に観察
される特徴的な複屈折干渉パターンを示さなかった。
1の厚さを900μm、3C−SiCエピタキシャル膜
の厚さを2μmに変え、その他の条件(例えば温度条
件、雰囲気圧力等)は同様として熱処理を行った。な
お、マイクロパイプ欠陥6の開口部は、3C−SiCエ
ピタキシャル膜によって完全に塞がれていなかった。
<0001>軸方向に平行に切断したのち切断面を研磨
し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基
板結晶1に存在していたマイクロパイプ欠陥の40%
が、基板結晶1の表面の少なくとも一方から閉塞してい
た。さらに、熱処理時に形成された炭化珪素の結晶を除
去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行に研磨し
て、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、マイクロ
パイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイクロパイプ
欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パターンを示
さなかった。
マイクロパイプ欠陥を有する厚さ300μmの4H−S
iC基板結晶1を4枚用意した。上記基板上に、被覆材
料5として、3C−SiCエピタキシャル膜を10μm
の厚さで形成し、それによってマイクロパイプ欠陥6の
開口部は隙間なく塞がれた状態になっていた。さらに、
上記被覆材料の表面上に以下の表面保護部材を配置し
た。(0)表面保護部材なし、(1)タンタル(厚さ:
10μm、スパッタ蒸着法で形成)、(2)グラファイ
ト板(厚さ:800μm、カーボン系接着剤で固定)、
(3)多結晶3C−SiC基板(厚さ:500μm、カ
ーボン系接着剤で固定)。なお、処理条件は上記実施例
5と同様にして熱処理を行った。
<0001>軸方向に平行に切断研磨し、透過明視野に
て顕微鏡観察を行った。その結果、各基板結晶に存在し
ていたマイクロパイプ欠陥が(0)では80%、(1)
〜(3)では90〜100%が、各基板結晶の表面の少
なくとも一方から閉塞していた。 (実施例11)まず、欠陥密度が約40cm-2のマイク
ロパイプ欠陥を有する厚さ900μmの6H多形の基板
結晶1を用意する。なお、基板結晶1の表面として(0
001)ジャスト面を採用している。この基板結晶1に
は特に前もって被覆膜は形成されていない。
に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、雰囲気
圧力1.3×102 Pa、炭化珪素原料4と基板結晶1
の温度差ΔTを100℃として6時間の熱処理を行っ
た。このような工程を経て得られた基板結晶を<000
1>軸方向に平行に切断したのち切断面を研磨し、透過
明視野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基板結晶1
に存在していたマイクロパイプ欠陥の30%が基板結晶
1の表面の少なくとも一方向から閉塞していた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。また、基板結晶1の表面を鋭意観
察すると、基板結晶1を構成する母結晶と結晶の色の違
う層が形成されていることを発見した。この層をラマン
散乱分光法にて同定した結果、3C−SiCであること
が判明した。
て、基板結晶1の表面に異種多形(3C−SiC)が形
成され、その後連続的に熱処理を施すことにより、マイ
クロパイプ欠陥が閉塞したのであると考えられる。一
方、昇華法成長層に3C−SiC層が形成されていない
領域でも、基板結晶1の載置面からマイクロパイプ欠陥
が閉塞されているものが観察された。このことは、マイ
クロパイプ欠陥中をSiC蒸気種の飽和状態にて熱処理
することが、マイクロパイプ欠陥が閉塞するために有効
であることを示している。
プ欠陥6の開口部が塞がれていない状態であっても、マ
イクロパイプ欠陥内をSiC蒸気種で飽和状態にして昇
華法による熱処理を行うことで、マイクロパイプ欠陥を
閉塞することができる。 (実施例12)まず、欠陥密度が約50cm-2のマイク
ロパイプ欠陥を有する厚さ300μmの6H多形の基板
結晶1を用意し、この基板結晶1の表面にCVD法にて
3C−SiCエピタキシャル膜を約4μmの厚さで成膜
した。微分干渉顕微鏡、偏光顕微鏡、走査型電子顕微鏡
を用いて観察したところ、マイクロパイプ欠陥は3C−
SiCエピタキシャル膜によって隙間なく塞がれてい
た。なお、基板結晶1の表面として(0001)ジャス
ト面を用いており、3C−SiCエピタキシャル膜は
(111)面を成長面として成膜されている。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として雰囲気
圧力6.7×104 Paで12時間の熱処理を行った。
このとき、熱処理の初期時における炭化珪素原料4と基
板結晶1との間の温度差ΔTを20℃とし、基板結晶1
の温度Tsを2230℃一定として熱処理を行った。こ
のような工程を経て得られた基板結晶を<0001>軸
方向に平行に切断したのち切断面を研磨し、透過明視野
にて顕微鏡観察を行った。その結果、基板結晶1に存在
していたマイクロパイプ欠陥のすべてが、基板結晶1の
表面の少なくとも一方から閉塞していた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。 (実施例13)まず、欠陥密度が約50cm-2のマイク
ロパイプ欠陥を有する厚さ500μmの6H多形の基板
結晶1を用意し、この基板結晶1の表面にCVD法にて
3C−SiCエピタキシャル膜を約10μmの厚さで成
膜した。微分干渉顕微鏡、偏光顕微鏡、走査型電子顕微
鏡を用いて観察したところ、マイクロパイプ欠陥の開口
部は3C−SiCエピタキシャル膜によって隙間なく塞
がれていた。なお、基板結晶1の表面として(000
1)ジャスト面を用いており、3C−SiCエピタキシ
ャル膜は(111)面を成長面として形成されている。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として雰囲気
圧力2.0×108 Paで6時間の熱処理を行った。こ
のとき、熱処理時における炭化珪素原料4と基板結晶1
の間の温度差ΔTを0℃とし、基板結晶1の温度Tsを
2200℃一定として熱処理を行った。このような工程
を経て得られた基板結晶を<0001>軸方向に平行に
切断したのち切断面を研磨し、透過明視野にて顕微鏡観
察を行った。その結果、基板結晶1に存在していたマイ
クロパイプ欠陥のすべてが、基板結晶1の表面の少なく
とも一方から閉塞していた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。このように、非常に高圧下におい
て熱処理を行った場合でも、マイクロパイプ欠陥を閉塞
することができる。
m-2のマイクロパイプ欠陥を有する厚さ300μmの6
H多形の基板結晶1を用意し、この基板結晶1の両面に
CVD法にて、載置面側を約12μmの厚さ、非載置面
側を約4μmの厚さで3C−SiCエピタキシャル膜を
形成した。微分干渉顕微鏡、偏光顕微鏡、走査型電子顕
微鏡を用いて観察したところ、マイクロパイプ欠陥の開
口部は3C−SiCエピタキシャル膜によって隙間なく
塞がれていた。なお、基板結晶1の表面として(000
1)ジャスト面を用いており、3C−SiCエピタキシ
ャル膜は(111)面を成長面として形成されている。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として雰囲気
圧力1.3×102 Paで熱処理を行った。このとき、
炭化珪素原料4と基板結晶1の間の温度差ΔTが、熱処
理初期時には20℃、24時間後には42℃となるよう
に、温度が線形的に変化するように設定された温度プロ
グラムにて熱処理を行った。また、基板結晶1の温度T
sが、熱処理の初期時には2230℃、24時間後には
2208℃となるように変化させた。
<0001>軸方向に平行に切断したのち切断面を研磨
し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基
板結晶1に存在していたマイクロパイプ欠陥のすべて
が、基板結晶1の表面の少なくとも一方から閉塞してい
た。そして、マイクロパイプ欠陥のうちの41%が、基
板結晶1の表面の両側から閉塞していた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。 (実施例15)まず、欠陥密度が約50cm-2のマイク
ロパイプ欠陥を有する厚さ700μmの6H多形の基板
結晶1を用意し、この基板結晶1の表面に高速Arイオ
ンビームを照射することで、基板結晶1の表面に厚さ約
5μmのアモルファスSiC層を形成した。この表面改
質処理後に、微分干渉顕微鏡、偏光顕微鏡、走査型電子
顕微鏡を用いて基板結晶1を観察したところ、マイクロ
パイプ欠陥の開口部はアモルファスSiC層で塞がれて
いないことが確認された。なお、基板結晶1の表面とし
て(0001)ジャスト面を用いている。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として雰囲気
圧力1.3×102 Paで熱処理を行った。このとき、
炭化珪素原料4と基板結晶1の間の温度差ΔTを60℃
として6時間の熱処理を行った。なお、Tsは2230
℃とした。このような工程を経て得られた基板結晶を<
0001>軸方向に平行に切断したのち切断面を研磨
し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基
板結晶1に存在していたマイクロパイプ欠陥のうちの7
0%が基板結晶1の表面の少なくとも一方から閉塞して
いた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。なお、ここでは、イオン注入によ
ってアモルファスSiC層を形成したが、アモルファス
SiC層を基板結晶1上に堆積形成してもよい。
m-2のマイクロパイプ欠陥を有し、窒素原子密度が8.
8×1017atoms/cm3 の厚さ700μmの6H
多形の基板結晶1を用意する。なお、基板結晶1の表面
として(0001)ジャスト面を用いている。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、不活
性雰囲気中に窒素ガスを導入させて雰囲気圧力1.3×
10 2 Paで6時間の熱処理を行った。このとき、炭化
珪素原料4と基板結晶1の間の温度差ΔTを65℃とし
て熱処理を行った。なお、Tsは2230℃とした。こ
のような工程を経て得られた基板結晶を<0001>軸
方向に平行に切断したのち切断面を研磨し、透過明視野
にて顕微鏡観察を行った。その結果、基板結晶1に存在
していたマイクロパイプ欠陥のうちの80%が基板結晶
1の表面の少なくとも一方から閉塞していた。
窒素濃度を測定したところ、1.3×1018atoms
/cm3 であった。従って、昇華法の成長において、基
板結晶表面にSiC構成元素以外の不純物原子がドープ
された6H−SiCからなる同種多形層を形成した場合
にも、その後連続的に熱処理を施すことによりマイクロ
パイプ欠陥を閉塞することができる。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。 (実施例17)まず、欠陥密度が約40cm-2のマイク
ロパイプ欠陥を有する厚さ700μmの6H多形の基板
結晶1を用意し、この基板結晶1の表面を溶融アルカリ
(KOH)にて500℃、10分間のエッチングをおこ
なった。なお、基板結晶1の表面として(0001)ジ
ャスト面を用いた。
面に、CVD法にて3C−SiCエピタキシャル膜を形
成した。なお、3C−SiCエピタキシャル膜の膜厚
は、エッチングピットが生じていない箇所において約2
0μm、3C−SiCの成長面は(111)面であっ
た。また、マイクロパイプ欠陥6の開口部は3C−Si
Cエピタキシャル膜によって隙間なく塞がれていた。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として雰囲気
圧力1.3×102 Paで熱処理を行った。このとき、
熱処理の初期時における炭化珪素原料4と基板結晶1の
間の温度差ΔTを20℃として、温度差ΔTが24時間
経過後に65℃になる温度プログラムにて熱処理を行っ
ており、さらにその後、温度差ΔTが65℃一定となる
熱処理を2時間行った。また、基板結晶1の温度Ts
は、熱処理の初期時を2285℃として、24時間経過
後に2225℃となるように変化させた。
<0001>軸方向に平行に切断したのち切断面を研磨
し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基
板結晶1に存在していたマイクロパイプ欠陥のすべて
が、基板結晶1の表面の両側から閉塞していた。そし
て、マイクロパイプ欠陥のうちの50%以上が、長さ2
0μm以下となっていた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。このように、基板結晶1の表面を
エッチングしたのち、3C−SiCエピタキシャル膜を
形成し、さらに熱処理を行ってもマイクロパイプ欠陥を
閉塞することができる。
m-2のマイクロパイプ欠陥を有する厚さ300μmの6
H多形の基板結晶1を用意した。そして、基板結晶1の
両側にカーボン系接着剤を介して黒鉛板を貼付け、基板
結晶1を黒鉛板で挟み込んだ。なお、基板結晶1の表面
として(0001)ジャスト面を用いた。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、雰囲
気圧力1.3×102 Paで24時間の熱処理を行っ
た。このとき、炭化珪素原料4と基板結晶1の間の温度
差ΔTを65℃とし、基板結晶1の温度Tsを2230
℃として熱処理を行った。このような工程を経て得られ
た基板結晶を<0001>軸方向に平行に切断したのち
切断面を研磨し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。
その結果、基板結晶1に存在していたマイクロパイプ欠
陥のうちの90%が、基板結晶1の表面の少なくとも一
方からが閉塞していた。そして、マイクロパイプ欠陥の
うちの20%が、基板結晶1の表面の両側から閉塞して
いた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。このように、基板結晶1の両側に
黒鉛板を配置して熱処理を行った場合にもマイクロパイ
プ欠陥を閉塞することができる。そして、マイクロパイ
プ欠陥のうちの50%が、基板結晶1の表面の両側から
閉塞していた。
2の上部に炭化珪素原料4、下部(蓋体)に基板結晶1
を配置するタイプを採用した。上記実施例18に対し
て、まず、実施例18と同様の基板結晶1(厚さは30
0μm)を蓋体にカーボン系接着剤を介して接着し、基
板結晶の非載置面側にキシレンに溶解したポリメチルカ
ルボシランを塗布し、それを介して黒鉛板を貼り付け
た。処理条件は、上記実施例18と同様にして熱処理を
行った。
を、<0001>軸方向に平行に切断研磨し、透過明視
野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基板結晶1に存
在していたマイクロパイプ欠陥のすべてが、基板結晶1
の表面の少なくとも一方から閉塞していた。そして、マ
イクロパイプ欠陥のうちの65%が、基板結晶1の表面
の両側から閉塞していた。
結晶を除去すべく、基板結晶1を(0001)面に平行
に研磨して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、
マイクロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイク
ロパイプ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パタ
ーンを示さなかった。 (実施例20)上記実施例18に対して、まず、実施例
18と同様の基板結晶1(厚さは300μm)を蓋体3
にカーボン系接着剤を介して接着し、基板結晶1の非載
置面側にSiC粉末、またはSiC基板を配置し、その
上に黒鉛板を配置した。なお、基板結晶1上のSiC粉
末やSiC基板が、減圧プロセス時等に動かないよう
に、それらを固定できるような(加圧)治具をるつぼ内
に設置して、上記実施例18と同様な処理条件にて熱処
理を行った。
を、<0001>軸方向に平行に切断研断し、透過明視
野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基板結晶1に存
在していたマイクロパイプ欠陥のうち60%が、基板結
晶1の表面の両側から閉塞していた。 (実施例21)まず、欠陥密度が約40cm-2のマイク
ロパイプ欠陥を有する厚さ500μmの6H多形の基板
結晶1を用意し、基板結晶1の表面の両面にCVD法に
て、載置面側を約20μmの厚さ、非載置面側を約10
μmの厚さで3C−SiCエピタキシャル膜を形成し
た。微分干渉顕微鏡、偏光顕微鏡、走査型電子顕微鏡を
用いて観察したところ、マイクロパイプ欠陥の開口部は
3C−SiCエピタキシャル膜によって隙間なく塞がれ
ていた。なお、基板結晶1の表面として(0001)ジ
ャスト面を用いており、3C−SiCエピタキシャル膜
は(111)面を成長面として形成されている。
置に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、雰囲
気圧力6.7×104 Paで12時間の熱処理を行っ
た。このとき、炭化珪素原料4と基板結晶1の間の温度
差ΔTを−10℃とし、基板結晶1の温度Tsを223
0℃一定として熱処理を行った。つまり、炭化珪素原料
4の温度の方が基板結晶1よりも低温となるようにして
熱処理を行った。
<0001>軸方向に平行に切断したのち切断面を研磨
し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基
板結晶1に存在していたマイクロパイプ欠陥のすべて
が、基板結晶1の表面の少なくとも一方から閉塞してい
た。さらに、基板結晶1を(0001)面に平行に研磨
して、直交偏光顕微鏡観察を行った。その結果、マイク
ロパイプ欠陥が閉塞した部分では、もはやマイクロパイ
プ欠陥周辺に観察される特徴的な複屈折干渉パターンを
示さなかった。
置面(実施例18では黒鉛板)と基板結晶1との間にお
いて、基板結晶1の再結晶化、又はそれを原因とするク
レバス状の欠陥が発生したが、本実施例の場合、これら
の発生を防止できることが判明した。このため、従来の
昇華法のように炭化珪素原料4の温度に対して基板結晶
1の温度が低くなるような温度勾配で熱処理を行うので
はなく、基板結晶1と炭化珪素原料4の温度関係を逆転
させて熱処理を行うと、基板結晶1の再結晶化、又はそ
れを原因とするクレバス状の欠陥を防止するのに有効で
あると言える。
で得られたマイクロパイプ欠陥が閉塞された基板結晶1
を、(0001)面に平行に切り出すと共に研磨して、
再び昇華法成長用の基板結晶1として使用して、高品位
単結晶成長を行った。その結果、マイクロパイプ欠陥が
ない単結晶が成長し、一旦閉塞したマイクロパイプ欠陥
が再度開口するという現象は確認されなかった。また、
成長層にて、新たにマイクロパイプ欠陥が誘発されると
いうことも生じなかった。
イクロパイプ欠陥が閉塞された基板結晶1を種結晶とし
て、この種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させても、マ
イクロパイプ欠陥がない単結晶を製造することができ
る。さらに、このように形成された炭化珪素単結晶を切
り出し、研磨することによって、デバイス形成に使用で
きる炭化珪素基板とすることができる。
パイプ欠陥を効果的に閉塞することができる例を示した
が、参考として比較例を以下に示す。 (比較例1)まず、被覆膜が形成されていない欠陥密度
が約40cm-2のマイクロパイプ欠陥を有する厚さ90
0μmの6H多形の基板結晶1を用意した。なお、基板
結晶1の表面として(0001)ジャスト面を採用し
た。
に配置し、マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、雰囲気
圧力1.3×102 Pa、基板結晶1の温度2200℃
程度、基板結晶1と炭化珪素原料4との温度差ΔTを6
5℃として6時間の熱処理を行った。このような工程を
経て得られた基板結晶を<0001>軸方向に平行に切
断したのち切断面を研磨し、透過明視野にて顕微鏡観察
を行った。その結果、基板結晶1に存在していたマイク
ロパイプ欠陥のうち基板結晶1の表面の少なくとも一方
向から閉塞していたものは、わずか数%にとどまった。
が約40cm-2のマイクロパイプ欠陥を有する厚さ90
0μmの6H多形の基板結晶1を用意した。なお、基板
結晶1の表面として(0001)ジャスト面を採用し
た。この基板結晶1を図1に示した熱処理装置に配置し
た。なお、本比較例においては、炭化珪素原料4は配置
しなかった。マイクロパイプ欠陥閉塞工程として、雰囲
気圧力を6.7×104 Pa、基板結晶1の温度を26
00℃程度、基板結晶1と炭化珪素原料4が配置される
箇所との温度差ΔTを0℃として6時間の熱処理を行っ
た。
<0001>軸方向に平行に切断したのち切断面を研磨
し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。その結果、基
板結晶1に存在していたマイクロパイプ欠陥は閉塞した
という事実は確認されなかった。また、基板結晶1の表
面が炭化され、さらにマイクロパイプ欠陥も開口した状
態であることが確認された。このことはマイクロパイプ
欠陥中が未飽和状態の場合、マイクロパイプ欠陥は閉塞
しないことを意味している。
晶1の厚さを300μmとし、基板結晶1の被覆材料5
として無配向3C−SiC多結晶膜を5μmの厚さで形
成した。微分干渉顕微鏡、偏光顕微鏡、走査型電子顕微
鏡を用いて観察したところ、SiC粒が島状成長してお
り、マイクロパイプ欠陥の開口部に粒界やクレバス状の
欠陥も観察された。従ってマイクロパイプ欠陥の開口部
が完全に塞がれていないものと推察された。
施例と同様にして熱処理を行った。このような工程を経
て得られた基板結晶を<0001>軸方向に平行に切断
研磨し、透過明視野にて顕微鏡観察を行った。その結
果、基板結晶1に存在していたマイクロパイプ欠陥のう
ち、基板結晶1の表面の少なくとも一方から閉塞してい
たものは30%にとどまった。このことは、マイクロパ
イプ欠陥の開口部が、被覆材料によって隙間なく塞がれ
ている基板結晶を熱処理することが、マイクロパイプ欠
陥を閉塞させるために有効であることを示している。
の結晶軸の方位と被覆材料の配向の方向が同じである場
合が、マイクロパイプ欠陥が閉塞する確率が増加するこ
とが判明した。ここで、上記各実施例および比較例の結
果を定量化するために、閉塞に係わる評価指数を導入す
る。それぞれの評価指数は下記のように定義される。
マイクロパイプ数×100(%) 平均閉塞長=マイクロパイプ欠陥の閉塞した距離の和/
全マイクロパイプ数(μm) 閉塞長率=平均閉塞長/基板厚さ×100(%)
8に示す。
を製造するために用いられれる熱処理装置の断面図であ
る。
結晶1を示す図である。
す図である。
いる炭化珪素単結晶1を示す図である。
明するための図である。
結果を示す図表である。
結果を示す図表である。
結果を示す図表である。
体、4…炭化珪素原料、5…被覆材料、6…マイクロパ
イプ欠陥、7…閉塞孔、8…表面保護部材。
Claims (18)
- 【請求項1】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素単
結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備
え、 前記被覆工程は、前記炭化珪素単結晶の表面の少なくと
も一部に炭化珪素単結晶を形成する工程である ことを特
徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項2】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素単
結晶(1)を用意する工程と、前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備
え、 前記被覆工程は、前記炭化珪素単結晶の表面の少なくと
も一部に前記炭化珪素単結晶(1)と同一多形の炭化珪
素を形成する工程である ことを特徴とする炭化珪素単結
晶の製造方法。 - 【請求項3】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素単
結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備
え、 前記被覆工程は、前記炭化珪素単結晶の表面の少なくと
も一部に前記炭化珪素単結晶(1)の結晶軸と同方位に
配向するとともに前記炭化珪素単結晶(1)と 同一多形
の炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程であること
を特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項4】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素単
結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備
え、 前記被覆工程は、前記炭化珪素単結晶の表面の少なくと
も一部に炭化珪素焼結体を形成する工程であることを特
徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項5】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素単
結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備
え、 前記被覆工程は、前記炭化珪素単結晶の表面の少なくと
も一部にアモルファス状態の炭化珪素を形成する工程で
ある ことを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項6】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素単
結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備
え、 前記被覆工程は、前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少
なくとも一部にタング ステン、炭化タングステンまたは
窒化ホウ素のいずれかを配置する工程であることを特徴
とする炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項7】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素単
結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備
え、 前記被覆工程は、前記炭化珪素単結晶の表面の少なくと
も一部にカーボン材料を配置する工程であることを特徴
とする炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項8】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素単
結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備
え、 前記被覆工程は、前記炭化珪素単結晶(1)の少なくと
も一部に珪素を含む材料を介してカーボン材料を配置す
る工程であることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方
法。 - 【請求項9】 前記炭化珪素単結晶の表面をエッチング
する工程を含み、 前記被覆工程が、前記炭化珪素単結晶の表面をエッチン
グ工程の後に行われることを特徴とする請求項1乃至8
のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項10】 前記被覆工程により、前記炭化珪素単
結晶(1)中のマイクロパイプ欠陥の開口部が、前記被
覆材料によって隙間なく塞がれた状態になっていること
を特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の炭
化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項11】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素
単結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 前記被覆材料(5)の表面を保護する表面保護部材を前
記被覆材料上に配置する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備え
ていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項12】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素
単結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)の表面の少なくとも一部を被
覆材料(5)で被覆する工程と、 前記被覆材料(5)の表面を保護する表面保護部材を前
記被覆材料上に配置する工程と、 前記炭化珪素単結晶(1)を台座(3)に固定して、こ
の台座を炭化珪素原料(4)が内蔵された容器(2)に
装着する工程と、 熱処理を施すことにより、前記炭化珪素単結晶(1)に
存在する前記マイクロパイプ欠陥を前記炭化珪素単結晶
(1)の内部で閉塞させ、前記マイクロパイプ欠陥の少
なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形成する工程とを備え
ていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項13】 前記表面保護部材は、高融点物質から
なることを特徴とする請求項11又は12に記載の炭化
珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項14】 前記表面保護部材は、カーボン材料、
炭化珪素基板あるいは炭化珪素粉末からなることを特徴
とする請求項11又は12に記載の炭化珪素単結晶の製
造方法。 - 【請求項15】 マイクロパイプ欠陥を有する炭化珪素
単結晶(1)を用意する工程と、 前記炭化珪素単結晶を台座(3)に固定して、この台座
を炭化珪素原料(4)が内蔵された容器(2)に装着す
る工程と、 前記炭化珪素原料を昇華させると共に、昇華させた炭化
珪素原料を供給して、前記炭化珪素単結晶の表面に炭化
珪素からなる被覆材料(5)を形成し、さらに熱処理を
続けて前記炭化珪素単結晶に存在するマイクロパイプ欠
陥を前記炭化珪素単結晶(1)の内部で閉塞させ、マイ
クロパイプ欠陥の少なくとも一部が塞がれた閉塞孔を形
成する工程とを備えていることを特徴とする炭化珪素単
結晶の製造方法。 - 【請求項16】 前記容器内を不活性ガス雰囲気にする
と共に、この不活性ガス雰囲気中に窒素ガスを導入させ
て前記熱処理を行うことを特徴とする請求項15に記載
の炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項17】 前記炭化珪素原料の温度と前記炭化珪
素単結晶の温度との温度差(ΔT)を−200℃<ΔT
<200℃として、前記熱処理を行うことを特徴とする
請求項15に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。 - 【請求項18】 請求項1乃至17のいずれか1つに記
載の炭化珪素単結晶の製造方法によって形成されたマイ
クロパイプ欠陥が閉塞された炭化珪素単結晶を種結晶と
して新たな炭化珪素単結晶を結晶成長させることを特徴
とする炭化珪素単結晶の製造方法。
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