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JP3410045B2 - 薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドの製造方法

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Publication number
JP3410045B2
JP3410045B2 JP14662799A JP14662799A JP3410045B2 JP 3410045 B2 JP3410045 B2 JP 3410045B2 JP 14662799 A JP14662799 A JP 14662799A JP 14662799 A JP14662799 A JP 14662799A JP 3410045 B2 JP3410045 B2 JP 3410045B2
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layer
insulating layer
magnetic pole
groove
inclined surface
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清 佐藤
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浮上式磁気
ヘッドなどに使用される記録用の薄膜磁気ヘッドに係
り、狭トラック化に対応できるとともに、適切にライト
フリンジングの発生を抑制することが可能な薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク装置などに搭載される薄
膜磁気ヘッドは、例えばハードディスクなどの記録媒体
へ信号を書き込むインダクティブヘッドと、前記記録媒
体からの信号を読み込むMRヘッドとから構成される。
【0003】一般的に前記インダクティブヘッドは、磁
性材料製の下部コア層および上部コア層と、前記コア層
に記録磁界を誘導するコイル層とを有して構成され、前
記コア層間における漏れ磁界により、記録媒体に磁気信
号が記録されるようになっている。
【0004】ところで近年の高記録密度化に伴い、イン
ダクティブヘッドのトラック幅Twを小さくして、狭ト
ラック化に対応する必要性がある。前記トラック幅Tw
は、記録媒体との対向面(ABS面)で露出する上部コ
ア層の先端の幅寸法で決定される。
【0005】従来では、例えば上部コア層は、いわゆる
フレームメッキ法で形成されていた。このフレームメッ
キ法では、前記上部コア層の形状にパターン形成された
レジスト層を形成し、前記パターン内に上部コア層の材
質となる磁性材料をメッキ形成する。そして前記レジス
ト層を除去すると、その先端がトラック幅Twで形成さ
れた上部コア層が完成する。
【0006】しかしながら前記フレームメッキ法では、
レジスト層のパターン形成時における露光の分解能の限
界などにより、微小なトラック幅Twを前記レジスト層
にパターン形成することは非常に困難であり、さらに今
後の高記録密度化に伴い、上記問題は顕著となる。
【0007】ここで特開平7−296328号公報に
は、上記フレームメッキ法とは異なる方法で形成された
インダクティブヘッドの構造およびその製造方法が開示
されている。図13は前記特開平7−296328号公
報に記載されたフレームメッキ法を示している。
【0008】図13に示す符号102は、下部磁極層
(下部コア層)であり、この下部磁極層102の上に例
えば、二酸化ケイ素等で形成されたノッチ構造体120
が形成されている。このノッチ構造体120は、図14
の斜視図に示す形状であり、前記ノッチ構造体120に
はトレンチ148が形成されている。このトレンチ14
8内に、磁極端層P1(T)、ギャップ層G、および磁
極端層P2(T)が積層される。
【0009】また前記磁極端層P2(T)及びノッチ構
造体120の上に、前記磁極端層P2(T)の幅寸法よ
りも大きい幅寸法を有する上部磁極層(上部コア層)1
04の磁極端部108が形成される。
【0010】この公報には、上記製造方法により、サブ
ミクロンのトラック幅を有する薄膜磁気書込みヘッドを
提供できると記載されている。また図13に示すよう
に、磁極端層P2(T)上には、前記磁極端層P2
(T)よりも幅寸法の大きい磁極端部108が形成され
ることで、狭トラック化に伴う磁気的な飽和を、前記磁
極端部108の形成により防ぐことが可能であるとして
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図13に示すインダク
ティブヘッドは、コア層間で発生する漏れ磁界により、
記録媒体へ記録信号を書き込む機能を有している。しか
し、磁極端層P2(T)の上端に磁極端部108が直角
に形成されているため、図13において破線で示すよう
に、前記漏れ磁界が磁極端部108から磁極端層P1
(T)に及び、その結果、記録媒体に対しトラック幅T
wの両側方に大きくはみ出るライトフリンジング(書き
込み滲み)が形成されやすい。
【0012】このライトフリンジングが発生すると、書
き込まれた記録媒体でのトラック位置検出を高精度に行
なうことができず、トラッキングサーボエラーを引き起
こす。特に、高密度記録を行なう場合には、隣接するト
ラックのピッチが狭くなるため、ライトフリンジングに
よる影響が大きくなる。
【0013】図15は、上記ライトフリンジングの発生
を抑制するための改良された薄膜磁気ヘッドの一製造工
程を示す部分正面図である。図15に示す方法では、磁
性材料で形成された下部コア層1の上に絶縁層5を形成
する。前記絶縁層5に溝部3をが形成し、この溝部3を
形成することにより、前記絶縁層5は図14に示すノッ
チ構造体120と同じような形状になる。
【0014】図15に示すように、前記絶縁層5の表面
上にレジスト層4をスピンコートで塗布すると、絶縁層
5の溝部3内の一部に前記レジスト層4が埋められる。
前記絶縁層5に溝部3が形成され、この溝部3内にレジ
スト層4が埋められる結果、絶縁層5上にのレジスト層
4は、溝部3に向けて膜厚が薄く形成される。
【0015】そして図15に示す状態から、例えばイオ
ンミリング法によって、レジスト層4が塗布された絶縁
層5表面をエッチングにて除去すると、前記絶縁層5
は、溝部3の両側縁部5a付近から削られる。その結
果、前記絶縁層5の両側縁部5aには、図16に示すよ
うに、下部コア層1方向に向けて間隔が狭くなる傾斜面
5b,5bが形成される。
【0016】図16に示すレジスト層4を全て除去した
後に、図16に示す溝部3内に、図13に示す磁極端層
P1(T)、ギャップ層Gおよび磁極端層P2(T)と
同等の層を積層し、さらに前記磁極端層P2(T)上
に、図13に示す磁極端部108と同じ層を形成する。
【0017】この製造方法では、図13の前記磁極端部
108に相当する層が絶縁層5の傾斜面5bに沿って形
成される。磁極端部108に相当する層がギャップ層G
から離れるにしたがって徐々に広がる形状となるため、
図13において破線で示したような漏れ磁界が発生しに
くくなり、トラック幅Twから側方へ大きくはみ出るよ
うなライトフリンジングが形成されなくなる。
【0018】しかしながら、図15,16に示す傾斜面
5b形成の方法では、絶縁層5に溝部3が形成されてい
るため、溝部3の両側部分で、絶縁層5の上面に形成さ
れるレジスト層4の厚みにばらつきが発生しやすくな
る。このレジスト層の厚みのばらつきにより、前記絶縁
層5に形成される傾斜面5b,5bの傾斜角や傾斜面5
bの形状にばらつきが発生しやすく、品質が不安定にな
る。
【0019】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、特に狭トラック化に対応することができると共
に、ライトフリンジングを有効に防止するための傾斜面
を、容易にしかも再現性良く形成することが可能な薄膜
磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁性材料製の
下部コア層と、記録媒体との対向面で前記下部コア層の
上に非磁性のギャップ層を介して対向する磁性材料の上
部コア層とを有する薄膜磁気ヘッドの製造方法におい
て、下部コア層の上に、記録媒体との対向面からハイト
方向へ延びるトラック幅寸法に相当する内幅寸法の溝部
を有する絶縁層を形成する第1工程と、前記溝部内に、
前記下部コア層と磁気的に接する下部磁極層をメッキ形
成する第2工程と、前記溝部内で、前記下部磁極層上に
非磁性材料のギャップ層を形成する第3工程と、前記溝
部内で、前記ギャップ層上に上部磁極層をメッキ形成す
る第4工程と、前記絶縁層上に、前記絶縁層の溝部より
も幅寸法の広い溝を有するレジスト層を形成して、この
レジスト層の溝内に上部磁極層の両側に位置する絶縁層
の一部を露出させる第5工程と、前記レジスト層の溝内
に露出する前記絶縁層をイオンミリングによって削り取
り、前記絶縁層に、前記上部磁極層側から絶縁層の表面
にかけて徐々に間隔が広がる傾斜面を形成する第6工程
と、前記レジスト層を除去する第7工程と、前記絶縁層
の傾斜面内で前記上部磁極層と磁気的に接する上部コア
層をメッキ形成する第8工程と、を有することを特徴と
するものである。
【0021】例えば、上記第4工程では、前記上部磁極
層の表面が絶縁層の表面よりも低い位置となるように、
前記上部磁極層をメッキ形成して、前記上部磁極層の表
面と絶縁層の表面との間に段差を形成し、前記第6工程
で、前記絶縁層の段差の部分を削り取って前記傾斜面を
形成する。
【0022】また、上記第6工程において、前記上部磁
極層の表面に、前記絶縁層に形成された傾斜面と連続す
る傾斜面を形成することが可能である。この場合、前記
のように上部磁極層の表面と絶縁層の表面との間に段差
が形成されていてもよいし、あるいは形成されていなく
てもよい。
【0023】また、前記ギャップ層として非磁性金属材
料を選択し、上記第3工程で、前記ギャップ層をメッキ
形成することができる。この場合に、前記非磁性金属材
料として、NiP、NiPd、NiPt、NiRh、N
iW、NiMo、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Cr
のうち1種または2種以上を選択することが可能であ
る。
【0024】このようにギャップ層に非磁性金属材料を
選択することで、下部磁極層及び上部磁極層のみなら
ず、前記ギャップ層をも溝部内に、均一な膜厚で形成す
ることができる。
【0025】本発明では、上述したように、下部コア層
上に形成された絶縁層の溝部内に、下部磁極層、ギャッ
プ層及び上部磁極層を連続的にメッキ形成し、さらに前
記上部磁極層の両側に、前記上部磁極層の表面から絶縁
層表面に向かって、間隔が広がる傾斜面を形成する。
【0026】上記のように、本発明では、絶縁層に形成
された溝部内に、予め下部磁極層、ギャップ層及び上部
磁極層を埋め込んでおくことで、傾斜面の形成に使用さ
れるレジスト層を、ほぼ平坦な面上(絶縁層上及び上部
磁極層上)に形成することが可能である。従って前記レ
ジスト層を均一な厚みで形成でき、前記絶縁層の溝部の
両側端部に、所定形状の傾斜面を再現性・制御性良く形
成することが可能になっている。
【0027】このように所定形状の傾斜面を容易にしか
も再現性良く形成できるので、前記傾斜面上に上部コア
層を形成した際に、前記上部コア層と下部磁極層との距
離を適性に離すことが可能であり、よって、狭トラック
化に対応できるとともに、ライトフリンジングの発生が
無いインダクティブヘッドを歩留まり良く製造すること
が可能になっている。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の薄膜磁気ヘッド
の構造を示す部分正面図、図2は図1に示す2−2線か
ら切断した薄膜磁気ヘッドをB方向から見た部分断面図
である。
【0029】図1および図2に示す薄膜磁気ヘッドは書
き込み用のいわゆるインダクティブヘッドであり、この
インダクティブヘッドは、例えば磁気抵抗効果を利用し
た読み出しヘッドの上に積層される。
【0030】なお上記読み出しヘッドは、例えばスピン
バルブ膜に代表される巨大磁気抵抗効果を利用したGM
R素子や、異方性磁気抵抗効果を利用したAMR素子で
形成される磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子
の上下にギャップ層を介して形成されたシールド層とを
有して構成される。
【0031】図1と図2に示す符号10は、Fe―Ni
系合金(パーマロイ)などの高透磁率の軟磁性材料で形
成された下部コア層である。
【0032】本発明では図1及び図2に示すように、前
記下部コア層10上に絶縁材料で形成された絶縁層11
が形成されている。前記絶縁材料は、AlO、Al
23、SiO2、Ta25、TiO、AlN、AlSi
N、TiN、SiN、Si34、NiO、WO、W
3、BN、CrNのうち少なくとも1種からなり、前
記絶縁層11は、単層であるいは多層化されて形成され
ている。
【0033】本発明では、前記絶縁層11には、記録媒
体との対向面(ABS面)からハイト方向(図示Y方
向)にかけて、所定の長さ寸法L1で形成された溝部1
1aが形成されている。
【0034】前記溝部11aは、後述する製造方法で説
明するように、例ば反応性イオンエッチング(RIE
法)により形成されるものであり、前記絶縁層11に形
成された溝部11aは、微小な幅寸法で形成される。
【0035】図1に示すように、前記絶縁層11に形成
された溝部11aの幅寸法は、ほぼトラック幅Twとし
て規定されており、前記トラック幅Twは、1.0μm
以下で形成されることが好ましく、より好ましくは、
0.7μm以下である。
【0036】図1及び図2に示すように、前記絶縁層1
1に形成された溝部11aの内部には、最下層として、
下部コア層10と磁気的に接続する下部磁極層12が形
成されている。
【0037】この下部磁極層12は、パーマロイなどの
磁性材料で形成されているが、前記下部コア層10と同
じ材質でも異なる材質で形成されてもよい。また前記下
部磁極層12は、前記溝部11a内に電気メッキ法にて
形成される。メッキ形成により前記下部磁極層12は、
溝部11a内に均一な膜厚で矩形状に形成され、膜面
(表面)に歪み等が発生しにくい。
【0038】また図1及び図2に示すように、溝部11
a内であって、前記下部磁極層12の上には、ギャップ
層13が積層されている。
【0039】本発明では、前記ギャップ層13は、非磁
性金属材料で形成され、前記溝部11a内に電気メッキ
法により形成されていることが好ましい。メッキ形成に
より、前記ギャップ層13は、下部磁極層12上に均一
な膜厚で形成され、前記ギャップ層13の表面に歪み等
が発生しにくい。
【0040】本発明では、前記非磁性金属材料として、
NiP、NiPd、NiPt、NiRh、NiW、Ni
Mo、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Crのうち1種
または2種以上を選択することが好ましく、前記ギャッ
プ層13は、単層膜で形成されていても多層膜で形成さ
れていてもどちらであってもよい。
【0041】さらに図1及び図2に示すように、前記溝
部11a内であって、ギャップ層13の上には、上部磁
極層14が積層されている。この上部磁極層14は、後
述する上部コア層16と磁気的に接続されており、前述
した下部磁極層12と同様に、パーマロイ等の磁性材料
によってメッキ形成されている。なお前記上部磁極層1
4は、上部コア層16と同じ材質で形成されていてもよ
いし、異なる材質で形成されていてもよい。
【0042】図1に示すように、上部磁極層14は、絶
縁層11の表面11bよりも低い位置にまで形成されて
いる。すなわち、下部磁極層12、ギャップ層13及び
上部磁極層14の膜厚を合わせた総合膜厚H3よりも、
絶縁層11の厚さ寸法H1の方が大きくなっている。
【0043】ただし、前記絶縁層11の厚さ寸法H1が
あまり厚くなりすぎると、微小なトラック幅Twで形成
された溝部11aを、前記絶縁層11にパターン精度良
く形成しづらくなるといった問題が発生する。本発明で
は、前記厚さ寸法H1は、具体的に約1.0μmから
4.0μm程度であることが好ましい。
【0044】そして本発明では、前記上部磁極層14の
両側に、前記上部磁極層14の表面14aから、前記絶
縁層11の表面11bにかけて、間隔が徐々に広がって
傾斜する傾斜面11cが、前記絶縁層11に形成されて
いる。この絶縁層11は、後述する製造方法で説明する
ように、イオンミリング法によって形成される。
【0045】さらに本発明では、図1に示すように、前
記上部磁極層14上から傾斜面11c上にかけて上部コ
ア層16が形成されている。そして前記上部コア層16
は、前記傾斜面11cと絶縁層11の表面11bとの境
界から、さらに図示Z方向に垂直に延びて形成されてお
り、最も幅寸法の大きい部分がT1で形成されている。
この上部コア層16は、パーマロイなどの磁性材料で形
成され、従来と同様にフレームメッキ法などで形成され
てもよい。
【0046】前記上部コア層16は、図1に示すように
幅寸法T1で形成され、この幅寸法T1はトラック幅T
wよりも大きい幅寸法で形成される。従って、従来のよ
うに、前記上部コア層16のABS面に露出する先端部
分を、トラック幅Twと規定し、前記先端部分を、微小
なトラック幅Twで形成しなければならなかった場合に
比べ、前記上部コア層16をフレームメッキ法で、所定
形状に容易にしかも確実に形成することが可能である。
【0047】なお本発明では、図2に示すように、絶縁
層11の溝部11a内に形成されたギャップ層13上
に、ABS面からハイト方向(図示Y方向)に一定の間
隔(Gd)が空けられ、この間隔の後方のギャップ層1
3上からハイト側に位置する絶縁層11上にかけてGd
決め絶縁層17が形成されている。なお前記Gd決め絶
縁層17は、例えばポリイミドやレジスト材料などの有
機樹脂材料で形成されている。
【0048】このGd決め絶縁層17は、ギャップデプ
ス(Gd)を決定するために設けられたものであり、ギ
ャップデプスGdは、薄膜磁気ヘッドの電気特性に大き
な影響を与えることから、適正な長さ寸法で形成される
必要性がある。
【0049】このように本発明では、前記ギャップデプ
スGdを、所定の長さ寸法に設定するために、ギャップ
層13の上にGd決め絶縁層17を形成しているが、本
発明では他の形態として、絶縁層11に形成された溝部
11aの長さ寸法L1を、ギャップデプスGdとして設
定した場合、前記溝部11aの長さ寸法L1がギャップ
デプスGdとなり、この場合には、前記Gd決め絶縁層
17を形成する必要がない。またGd決め絶縁層17を
溝部11a内に形成して、ギャップデプスGdを設定し
た後、前記溝部11a内に、下部磁極層12、ギャップ
層13及び上部磁極層14を連続してメッキ形成しても
よい。
【0050】また図2に示すように、絶縁層11に形成
された溝部11aよりもハイト側に延びる前記絶縁層1
1の上には、コイル層18が螺旋状にパターン形成され
ている。図2に示す実施例では、前記コイル層18が絶
縁層11の上に直接形成されているが、前記コイル層1
8と絶縁層11との間に、前述したGd決め絶縁層17
が形成されていてもよい。
【0051】さらに前記コイル層18の上には、前記コ
イル層18を覆うようにしてコイル絶縁層19が形成さ
れており、なお、このコイル絶縁層19はレジスト材料
やポリイミドなどの有機樹脂材料で形成されている。
【0052】また図2に示すように、上述した上部コア
層16は、ABS面からハイト方向に延びて形成され、
上部コア層16の基端部16aは、下部コア層10上に
磁気的に接続されて形成されている。
【0053】図3は本発明における他の実施形態の薄膜
磁気ヘッドを記録媒体との対向面から見た部分正面図で
ある。この実施の形態では、図3に示すように、絶縁層
11に形成された傾斜面11cと連続する傾斜面14b
が、上部磁極層14にかけて形成されている。
【0054】そして図3に示すように、前記上部磁極層
14上には、前記上部磁極層14に形成された傾斜面1
4b上及び絶縁層11に形成された傾斜面11cにかけ
て延びる上部コア層16が形成されている。
【0055】この実施の形態のように、上部磁極層14
にまで絶縁層11に形成された傾斜面11cと連続する
傾斜面14bを形成するには、前記絶縁層11の傾斜面
11cを形成する際に用いられるイオンミリングの時間
等を適正に制御すればよい。
【0056】本発明におけるインダクティブヘッドで
は、コイル層18に記録電流が与えられると、下部コア
層10及び上部コア層16に記録磁界が誘導され、ギャ
ップ層13を介して対向する下部磁極層12及び上部磁
極層14間に漏れ磁界が発生し、この漏れ磁界により、
ハードディスクなどの記録媒体に磁気信号が記録され
る。
【0057】以上詳述したように、下部コア層10上に
形成された絶縁層11に溝部11aを形成し、本発明で
は、反応性イオンエッチング等により、前記溝部11a
の幅寸法を、1.0μm以下の微小なトラック幅Twで
形成することが可能である。
【0058】そしてトラック幅Twで形成された溝部1
1a内に、下部コア層10と磁気的に接続した下部磁極
層12及び前記下部磁極層12の上にギャップ層13を
介して形成された上部コア層16に磁気的に接続する上
部磁極層14を形成することにより、前記上部磁極層1
4と下部磁極層12との間で発生する漏れ磁界を、1.
0μm以下のトラック幅Twに収めることができ、今後
のさらなる高記録密度化に十分に対応することができる
薄膜磁気ヘッドを作製することが可能である。
【0059】また図1及び図3に示すように、上部磁極
層14上に形成される上部コア層16の幅寸法T1をト
ラック幅Twよりも大きく形成しており、これにより上
部コア層16の先端付近での磁気飽和を抑えることがで
きると共に、本発明では、絶縁層11に傾斜面11cを
形成し、この傾斜面11c上に上部コア層16を形成す
ることで、前記傾斜面11c上に形成された上部コア層
16と、下部磁極層12との距離を適切に離すことがで
き、これによりライトフリンジングの発生を適正に防止
することが可能になっている。
【0060】特に本発明では、以下に説明する製造方法
によって、前記絶縁層11に形成される傾斜面11c
を、精度良く所定形状に形成することが可能になってい
る。
【0061】図4から図11は、本発明における絶縁層
11に形成される傾斜面11cの形成方法を示す工程図
である。なお図4から図7までは製造工程を部分斜視図
で、図8から図11までは、製造工程を部分正面図で表
している。
【0062】図4では、基板(図示しない)上に下部コ
ア層10を形成し、さらに前記下部コア層10上に絶縁
層11を形成する。
【0063】前記絶縁層11として使用される絶縁材料
には、AlO、Al23、SiO2、Ta25、Ti
O、AlN、AlSiN、TiN、SiN、Si34
NiO、WO、WO3、BN、CrNのうち少なくとも
1種が選択され、前記絶縁層11は、単層であるいは多
層化されて、スパッタ法や蒸着法などで形成されてい
る。
【0064】また前記絶縁層11の厚さ寸法はH1で形
成され、具体的には、前記厚さ寸法H1は約1.0μm
から4.0μm程度であることが好ましい。
【0065】次に図5に示すように、前記絶縁層11上
にレジスト材料をスピンコート法などで塗布し、その
後、前記絶縁層11上に形成されたレジスト層20に、
露光現像によって、ABS面からハイト方向に延びる矩
形状の溝部20aをパターン形成する。
【0066】なお図5に示すように、前記レジスト層2
0に形成された溝部20aの幅寸法はT2で形成され、
また前記溝部20aの長さ寸法はL2で形成されてい
る。
【0067】本発明では前記溝部20aの幅寸法T2
は、ほぼトラック幅Twで形成されており、前記幅寸法
T2は、1.0μm以下で形成されることが好ましく、
より好ましくは、0.7μm以下で形成されることであ
る。
【0068】また前記溝部20aの長さ寸法L2は、ギ
ャップデプスGdとほぼ同じか、あるいはそれよりも長
く形成される。
【0069】図6に示す工程では、前記レジスト層20
に覆われていない絶縁層11を、異方性エッチングによ
って削り、前記絶縁層11に、レジスト層20に形成さ
れた溝部20aとほぼ同形状の溝部11aを形成する。
前記異方性エッチングには、例えば反応性イオンエッチ
ング法(RIE法)を使用することが可能である。
【0070】異方性エッチングにより形成された前記溝
部11aは、絶縁層11の表面11bに対して垂直に削
り込まれ、前記溝部11aの側端面11dと絶縁層11
の表面11bとの角度は、ほぼ83°から90°とな
る。
【0071】そして図7はレジスト層20を剥離した状
態であるが、上記のようにして絶縁層11に形成された
溝部11aは、その幅寸法がトラック幅Twで形成され
ることになり、特に本発明では、前記トラック幅Tw
を、1.0μm以下、好ましくは0.7μm以下で形成
することが可能になっている。
【0072】次に図8に示すように、前記絶縁層11に
形成された溝部11a内に、前記下部コア層10と磁気
的に接続される下部磁極層12をメッキ形成する。メッ
キ形成することで、前記下部磁極層12を、均一な膜厚
で形成でき、表面に歪みなどの発生がない。
【0073】なお前記下部磁極層12として使用される
磁性材料は、下部コア層10の形成に使用される磁性材
料と同じ材質であってもよいし、異なる材質であっても
よい。
【0074】さらに図8に示すように、溝部11a内で
あって前記下部磁極層12上に、ギャップ層13を形成
する。
【0075】本発明では、前記ギャップ層13は、非磁
性金属材料で形成されることが好ましく、具体的には、
NiP、NiPd、NiPt、NiRh、NiW、Ni
Mo、Au、Pt、Rh、Pd、Ru、Crのうち1種
または2種以上を選択することが好ましい。また本発明
では、前記ギャップ層13は、単層膜で形成されていて
も多層膜で形成されていてもどちらであってもよい。
【0076】上記のようにギャップ層13を非磁性金属
材料で形成することにより、前記ギャップ層13を溝部
11a内でメッキ形成することができ、前記ギャップ層
13を下部磁極層12上に均一な膜厚で形成でき、表面
に歪みなどの発生がない。
【0077】さらに本発明では、溝部11a内であって
前記ギャップ層13の上に、上部磁極層14をメッキ形
成する。この上部磁極層14は、後述する上部コア層に
磁気的に接続されるものであり、前記上部磁極層14の
材質は、上部コア層と同じでもあるいは異なっていても
よい。
【0078】また、上部磁極層14の形成によって、絶
縁層11に形成された溝部11aを完全に塞がずに、上
部磁極層14の表面14aが、絶縁層11の表面11b
よりも低い位置となるように前記上部磁極層14を溝部
11a内にメッキ形成し、前記上部磁極層14の表面1
4aと絶縁層11の表面11bとの間に段差A,Aを形
成することが好ましい。
【0079】前記段差A,Aの形成により、次の工程で
説明する絶縁層11への傾斜面11cの形成を容易にし
かも確実に行なうことが可能になる。ただし前記段差A
の高さH2は、それほど高くない方が好ましい。具体的
には、前記段差Aの高さ寸法H2は、0.1から0.5
μmで形成されることが好ましい。
【0080】前記段差Aの高さH2が大きくなると、次
の工程での前記絶縁層11上に形成されるレジスト層2
1の膜厚を、均一な膜厚で形成することができず、前記
レジスト層21に形成される溝部21aを、パターン精
度良く形成することができないといった問題が発生す
る。
【0081】また本発明では、前記上部磁極層14が、
絶縁層11の表面11bとほぼ同程度にまで形成され
て、前記溝部11aが上部磁極層14の形成により完全
に塞がれていてもよい。
【0082】次に図9に示す工程では、まず前記絶縁層
11上に、スピンコートなどでレジスト材料を塗布す
る。
【0083】本発明では前述したように、上部磁極層1
4の表面14aと絶縁層11の表面11bとの間には、
僅かな段差Aが形成されているものの、絶縁層11に形
成された溝部11aが、下部磁極層12、ギャップ層1
3及び上部磁極層14によって埋められているために、
前記上部磁極層14の表面14aと絶縁層11の表面1
1bを含めたレジスト材料を塗布すべき表面は、ほぼ平
坦な面になっている。
【0084】このように本発明では、前記絶縁層11及
び上部磁極層14上に塗布されるレジスト材料を、ほぼ
平坦な面に塗布することが可能であるので、前記絶縁層
11及び上部磁極層14上に形成されるレジスト層21
を、ほぼ均一な膜厚で形成することが可能になってい
る。
【0085】そして図9に示すように、上部磁極層14
上に形成されたレジスト層21の部分21aを、露光現
像によって取り除き、前記レジスト層21に、ABS面
からハイト方向(紙面垂直方向)に延びる溝部21aを
パターン形成する。
【0086】この溝部21aは、その幅寸法がT3で形
成され、この幅寸法T3は少なくともトラック幅Twよ
りも大きく形成されている。また前記溝部21aのハイ
ト方向への長さ寸法は、前記絶縁層11に形成された溝
部11aのハイト方向への長さ寸法L1(図2参照)と
同程度か、あるいはそれよりも長く形成される。
【0087】上記のように、レジスト層21に溝部21
aを形成することで、ABS面から見ると、前記レジス
ト層21は、下部磁極層12、ギャップ層13及び上部
磁極層14が形成された溝部11aの両側の絶縁層11
上に、二手に分かれて形成された状態になっている。
【0088】そして、前記レジスト層21に形成された
溝部21aの幅寸法T3がトラック幅Twよりも大きく
形成されることで、前記溝部21aからは、上部磁極層
14の表面のみならず、前記上部磁極層14の両側に位
置する絶縁層11表面の一部が露出した状態になってい
る。
【0089】本発明では、前述したように、前記レジス
ト層21を、ほぼ平坦な面上に形成できることで、前記
レジスト層21の膜厚を、ほぼ均一に形成することが可
能であるため、前記レジスト層21に対し露光現像によ
って溝部21aを形成する際に、フォーカスがほぼどの
位置においてもほぼ同じくらいなので、精度良く前記レ
ジスト層21に溝部21aをパターン形成することがで
きる。
【0090】このように本発明では、予め絶縁層11に
形成された溝部11a内に、下部磁極層12、ギャップ
層13及び上部磁極層14を積層して前記溝部11aを
埋めておくことで、前記絶縁層11上に形成されるべき
レジスト層21を、均一な膜厚で形成することができ、
前記レジスト層21にパターン精度良く溝部21aを形
成することが可能になっている。また絶縁層11に形成
された溝部11aが、垂直な方向(図示z方向)に形成
され、しかも前記溝部11aの側面11dと絶縁層11
の表面11bとがほぼ90°で形成されることで、前記
レジスト層21に、溝部21aを形成する際に、アライ
メント精度を向上させることができ、前記レジスト層2
1に左右対称な溝部21aを形成することができる。
【0091】そして本発明では、図10に示す工程で、
レジスト層21に形成された溝部21aから露出する上
部磁極層14及び絶縁層11表面を、イオンミリングで
エッチングする。
【0092】このイオンミリングにより、図10に示す
レジスト層21の点線部分21c及び絶縁層11の点線
部分11dが斜めに削り取られていき、前記レジスト層
21と絶縁層11とに連続する傾斜面21b及び傾斜面
11cが形成される。
【0093】さらに前記イオンミリングにより上部磁極
層14の点線部分14dもが削り取られる。なお前記イ
オンミリングに対する、パーマロイなどで形成された上
部磁極層14のエッチングレートと、例えばSiO2
どで形成された絶縁層11のエッチングレートは、ほぼ
同程度か、あるいは、絶縁層11のエッチングレートの
方が、若干速くなっている。またレジスト層21を、現
像後、ポストベーク(熱処理)して、前記レジスト層2
1の表面をテーパ処理し(図9に示す一点鎖点)、イオ
ンミリングにおけるシャドー効果を抑制させてもよい。
【0094】このように本発明では、イオンミリングに
よって、上部磁極層14の両側に、上部磁極層14の表
面14aから、絶縁層11の表面11bにかけて徐々に
間隔が広がる傾斜面11cを、前記絶縁層11に形成す
ることができる。
【0095】本発明では前述したように、絶縁層11上
に形成されるレジスト層21の膜厚をほぼ均一に形成で
き、前記レジスト層21にパターン精度良く溝部21a
を形成することが可能である。
【0096】従って本発明では、前記レジスト層21に
形成された溝部21a内に露出する絶縁層11に、所定
形状の傾斜面11cを再現性良く形成でき、前記傾斜面
11cの形状にばらつきが発生しにくい。
【0097】特に本発明では図9に示すように、上部磁
極層14の表面14aを、絶縁層11の表面11bより
も低い位置にまで形成し、意図的に前記上部磁極層14
表面14aと絶縁層11表面11bとの間に段差A,A
を形成しておくことで、イオンミリングによって、前記
絶縁層11は、段差A,Aの部分から削られていき前記
絶縁層11に傾斜面11cを形成しやすくなっている。
【0098】そして本発明では傾斜面11cの形成後、
前記絶縁層11上に形成されたレジスト層21を除去し
(図11参照)、さらにフレームメッキ法などで、図1
1に示す上部磁極層14上から絶縁層11の傾斜面11
c上にかけて上部コア層16を形成すると、図1に示す
インダクティブヘッドが完成する。
【0099】本発明では、前述したように、前記絶縁層
11に形成された傾斜面11cは、所定形状に精度良く
形成され、製品毎に傾斜面11cの形状にばらつきが発
生しにくいために、全ての製品において、前記傾斜面1
1c上に形成された上部コア層16と、下部磁極層12
(図1参照)との間を所定の距離にて適切に離すことが
でき、ライトフリンジングの発生しにくいインダクティ
ブヘッドを、歩留まり良く形成することができる。
【0100】なお絶縁層11に形成される傾斜面11c
の角度を変化させるためには、図10に示すイオンミリ
ングの角度θや、レジスト層21の位置あるいは厚さ等
を適性に調整すれば良い。
【0101】またイオンミリングの角度θや、レジスト
層21の位置あるいは厚さ、さらにはイオンミリングの
時間などを適正に調整することで、図12に示すよう
に、上部磁極層14にも、絶縁層11に形成された傾斜
面11cと連続する傾斜面14bが形成されていてもよ
い。
【0102】そして図12に示す上部磁極層14上から
絶縁層11の傾斜面11c上にかけて、フレームメッキ
法などで上部コア層16を形成する。
【0103】なお本発明では、図11または図12に示
す上部磁極層14上から絶縁層11の傾斜面11上にか
けて形成される上部コア層16の形状及び形成方法はど
のようなものであってもよい。
【0104】また、図2に示すGd決め絶縁層17を形
成する場合には、図8に示すギャップ層13を絶縁層1
1の溝部11a内に形成した後、前記Gd決め絶縁層1
7を、前記ギャップ層13上に形成し、その後、前記ギ
ャップ層13上からGd決め絶縁層17にかけて上部磁
極層14を形成する。その後の製造工程は、上述した図
9ないし図11に示す工程を同じである。
【0105】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、下部コア
層の上に、トラック幅Twで形成された溝部を有する絶
縁層を形成し、その後、前記溝部内に、下部磁極層、ギ
ャップ層及び上部磁極層を連続的にメッキ形成する。
【0106】このように、予め絶縁層に形成された溝部
内を、下部磁極層、ギャップ層及び上部磁極層で埋めて
おき、前記絶縁層の表面と、上部磁極層の表面とをほぼ
同一平面にしておくことで、前記絶縁層に傾斜面を形成
する際に使用されるレジスト層を、絶縁層上及び上部磁
極層上にほぼ均一な膜厚で形成することが可能になる。
【0107】このように本発明では前記レジスト層を均
一な膜厚で形成することができるので、絶縁層に傾斜面
を形成するために必要となる溝部を前記レジスト層に精
度良くパターン形成でき、前記溝部から露出する前記絶
縁層に、所定形状の傾斜面を再現性・制御性良く形成す
ることが可能になっている。
【0108】本発明では、前記絶縁層に、所定形状の傾
斜面を容易にしかも再現性良く形成でき、製品毎に前記
傾斜面の形状にばらつきが発生しにくいために、全ての
製品において、前記傾斜面上に形成された前記上部コア
層と、下部磁極層との距離を適性に離すことが可能であ
り、よって狭トラック化に対応できるとともに、ライト
フリンジングの発生が無いインダクティブヘッドを歩留
まり良く製造することが可能になっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッ
ド)のABS面構造を示す部分正面図、
【図2】図1に示す2−2線から切断した薄膜磁気ヘッ
ドをB方向から見た部分断面図、
【図3】本発明の他の薄膜磁気ヘッド(インダクティブ
ヘッド)のABS面構造を示す部分正面図、
【図4】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を示す一工
程図、
【図5】図4に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図6】図5に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図7】図6に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図8】図7に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図9】図8に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図10】図9に示す製造工程の次に行なわれる一工程
図、
【図11】図10に示す製造工程の次に行なわれる一工
程図、
【図12】図11に示す薄膜磁気ヘッドの形状とは異な
る形状で形成された薄膜磁気ヘッドの一工程図、
【図13】従来の薄膜磁気ヘッド(インダクティブヘッ
ド)のABS面構造を示す部分正面図、
【図14】図13に示す薄膜磁気ヘッドの部分斜視図、
【図15】従来における薄膜磁気ヘッドの製造方法を示
す一工程図、
【図16】図15に示す製造工程の次に行なわれる一工
程図、
【符号の説明】
10 下部コア層 11 絶縁層 11b (絶縁層の)表面 11c、14b 傾斜面 12 下部磁極層 13 ギャップ層 14 上部磁極層 14a (上部磁極層の)表面 16 上部コア層 17 Gd決め絶縁層 18 コイル層 19 コイル絶縁層 20、21 レジスト層 Tw トラック幅

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料製の下部コア層と、記録媒体と
    の対向面で前記下部コア層の上に非磁性のギャップ層を
    介して対向する磁性材料の上部コア層とを有する薄膜磁
    気ヘッドの製造方法において、 下部コア層の上に、記録媒体との対向面からハイト方向
    へ延びるトラック幅寸法に相当する内幅寸法の溝部を有
    する絶縁層を形成する第1工程と、 前記溝部内に、前記下部コア層と磁気的に接する下部磁
    極層をメッキ形成する第2工程と、 前記溝部内で、前記下部磁極層上に非磁性材料のギャッ
    プ層を形成する第3工程と、 前記溝部内で、前記ギャップ層上に上部磁極層をメッキ
    形成する第4工程と、 前記絶縁層上に、前記絶縁層の溝部よりも幅寸法の広い
    溝を有するレジスト層を形成して、このレジスト層の溝
    内に上部磁極層の両側に位置する絶縁層の一部を露出さ
    せる第5工程と、 前記レジスト層の溝内に露出する前記絶縁層をイオンミ
    リングによって削り取り、前記絶縁層に、前記上部磁極
    層側から絶縁層の表面にかけて徐々に間隔が広がる傾斜
    面を形成する第6工程と、 前記レジスト層を除去する第7工程と、 前記絶縁層の傾斜面内で前記上部磁極層と磁気的に接す
    る上部コア層をメッキ形成する第8工程と、 を有することを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第4工程では、前記上部磁極層の表
    面が絶縁層の表面よりも低い位置となるように、前記上
    部磁極層をメッキ形成して、前記上部磁極層の表面と絶
    縁層の表面との間に段差を形成し、 前記第6工程で、前記絶縁層の段差の部分を削り取って
    前記傾斜面を形成する請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第6工程において、前記上部磁極層
    の表面に、前記絶縁層に形成された傾斜面と連続する傾
    斜面を形成する請求項1または2に記載の薄膜磁気ヘッ
    ドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ギャップ層として非磁性金属材料を
    選択し、上記第3工程で、前記ギャップ層をメッキ形成
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッ
    ドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記非磁性金属材料として、NiP、N
    iPd、NiPt、NiRh、NiW、NiMo、A
    u、Pt、Rh、Pd、Ru、Crのうち1種または2
    種以上を選択する請求項4記載の薄膜磁気ヘッドの製造
    方法。
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