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JP3409894B2 - 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法

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JP3409894B2
JP3409894B2 JP28830293A JP28830293A JP3409894B2 JP 3409894 B2 JP3409894 B2 JP 3409894B2 JP 28830293 A JP28830293 A JP 28830293A JP 28830293 A JP28830293 A JP 28830293A JP 3409894 B2 JP3409894 B2 JP 3409894B2
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purifying
gas purification
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希夫 木村
祐三 川合
葉子 熊井
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    • B01D53/94Chemical or biological purification of waste gases of engine exhaust gases by catalytic processes
    • B01D53/9445Simultaneously removing carbon monoxide, hydrocarbons or nitrogen oxides making use of three-way catalysts [TWC] or four-way-catalysts [FWC]
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排ガス浄化用触媒及び排
ガス浄化方法に関し、詳しくは、排ガス中に含まれる一
酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)を酸化するのに必
要な量より過剰な酸素が含まれている排ガス中の、窒素
酸化物(NOx)を効率よく浄化する触媒及び方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の排ガス浄化用触媒と
して、CO及びHCの酸化とNOxの還元とを同時に行
って排ガスを浄化する三元触媒が用いられている。この
ような触媒としては、例えばコージェライトなどの耐熱
性担体にγ−アルミナからなる担持層を形成し、その担
持層にPt,Pd,Rhなどの貴金属触媒を担持させた
ものが広く知られている。
【0003】ところで、このような排ガス浄化用触媒の
浄化性能は、エンジンの空燃比(A/F)によって大き
く異なる。すなわち、空燃比の大きい、つまり燃料濃度
が希薄なリーン側では排ガス中の酸素量が多くなり、C
OやHCを浄化する酸化反応が活発である反面NOxを
浄化する還元反応が不活発になる。逆に空燃比の小さ
い、つまり燃料濃度が濃いリッチ側では排ガス中の酸素
量が少なくなり、酸化反応は不活発となるが還元反応は
活発になる。
【0004】一方、自動車の走行において、市街地走行
の場合には加速・減速が頻繁に行われ、空燃比はストイ
キ(理論空燃比)近傍からリッチ状態までの範囲内で頻
繁に変化する。このような走行における低燃費化の要請
に応えるには、なるべく酸素過剰の混合気を供給するリ
ーン側での運転が必要となる。したがってリーン側にお
いてもNOxを十分に浄化できる触媒の開発が望まれて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本願出願人は、
先にアルカリ土類金属酸化物とPtを担持した排ガス浄
化用触媒を提案している(特願平4−130904
号)。この触媒によれば、NOxはアルカリ土類金属に
吸着し、それがHCなどの還元性ガスと反応して浄化さ
れるため、リーン側においてもNOxの浄化性能に優れ
ている。
【0006】特願平4−130904号に開示された触
媒では、例えばバリウムが単独酸化物として担体に担持
され、それがNOxと反応して硝酸バリウム(Ba(N
32 )を生成することでNOxを吸着するものと考
えられている。ところが排ガス中には、燃料中に含まれ
る硫黄(S)が燃焼して生成したSO 2 が含まれ、それ
が酸素過剰雰囲気中で触媒金属によりさらに酸化されて
SO3となる。そしてそれがやはり排ガス中に含まれる
水蒸気により容易に硫酸となり、これらがバリウムと反
応して亜硫酸バリウムや硫酸バリウムが生成し、これに
よりバリウムが被毒劣化することが明らかとなった。す
なわち、このようにバリウムが亜硫酸塩や硫酸塩となる
と、もはやNOxを吸着することができなくなり、その
結果上記触媒では、耐久後のNOxの浄化性能が低下す
るという不具合があった。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、耐久後における酸素過剰の排ガス中のNO
x浄化性能を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の排ガス浄化用触媒は、硫黄酸化物を含む排ガス中の
一酸化炭素、炭化水素及び窒素酸化物を同時に浄化して
排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒であって、チタニア
にアルカリ金属,アルカリ土類金属及び希土類金属の中
から選ばれる少なくとも1種の元素を固溶させた担体
と、担体に担持された貴金属触媒と、からなり、酸素過
剰雰囲気において担体に硫黄酸化物と窒素酸化物を吸収
させ、ストイキ〜リッチ雰囲気において吸収した硫黄酸
化物を放出させ、吸収した窒素酸化物を一酸化炭素及び
炭化水素と反応させて浄化することを特徴とする。
【0009】また本発明の排ガス浄化方法は、硫黄酸化
物を含む排ガス中の一酸化炭素、炭化水素及び窒素酸化
物を同時に浄化して排ガスを浄化する方法において、
タニアにアルカリ金属,アルカリ土類金属及び希土類金
属の中から選ばれる少なくとも1種の元素を固溶させた
担体に貴金属触媒を担持してなる排ガス浄化用触媒に排
ガスを接触させ、酸素過剰雰囲気において担体に硫黄酸
化物と窒素酸化物を吸収させ、ストイキ〜リッチ雰囲気
において吸収した硫黄酸化物を放出させ、吸収した窒素
酸化物を一酸化炭素及び炭化水素と反応させて浄化する
ことを特徴とする。担体としては、チタニアにアルカリ
金属,アルカリ土類金属及び希土類金属の中から選ばれ
る少なくとも1種を固溶させたチタニア(以下、チタニ
ア固溶体という)から全体を形成してもよいし、コージ
ェライト、耐熱金属などから形成されたハニカム体にチ
タニア固溶体をコートして担体とすることもできる。
【0010】チタニア固溶体中のアルカリ金属,アルカ
リ土類金属及び希土類金属は、1種でもよいし複数種類
を固溶させることもできる。その固溶量は、チタニア1
00g(1.25mol)に対して0.01〜0.1m
olの範囲が望ましい。固溶量が0.01molより少
なくなると耐久後におけるNOx浄化性能の向上が望め
ず、0.1molより多くなっても効果が飽和する。
【0011】貴金属触媒としては、Pt,Pd及びRh
から選択して1種以上用いることができる。この貴金属
触媒の担持量は、担体1リットル当たり0.5〜3gの
範囲が望ましい。0.5gより少ないと浄化性能に劣
り、3gより多く担持しても効果が飽和しコストの上昇
を招くのみである。
【0012】
【作用】本発明の排ガス浄化用触媒では、担体はチタニ
ア固溶体から構成されている。このチタニア固溶体はS
OxとNOxを吸収するが、ストイキ〜リッチ雰囲気で
低温でSOxを分解・放出するため、チタニア固溶体は
充分NOxの吸収に寄与する。そしてチタニア固溶体に
吸収されたNOxは、ストイキ〜リッチ雰囲気時に排ガ
ス中のCO,HCなどと反応してN2 に還元浄化され、
このときCO,HCなども酸化浄化される。
【0013】このような機構により、耐久後にSOxの
蓄積によるNOx吸収性能の低下がなく、耐久後のNO
x浄化性能に優れているものと考えられる。さらにチタ
ニア固溶体では、アルカリ金属,アルカリ土類金属及び
希土類金属の粒子径が細かくなり、かつ硫酸塩としての
結晶成長がないので、硫酸塩の分解が容易となることも
高活性を維持できる理由の一つと推察される。
【0014】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1) <チタニア固溶体の調製>チタニア粉末1kgに濃度1
mol/リットルの硝酸ランタン水溶液1リットルを吸
収させ、乾燥後800℃で2時間焼成した。得られた粉
体についてX線回折分析したところ、Laはチタニア中
に固溶していることが確認された。なお、焼成温度が6
00℃程度以上であれば固溶体が生成することが明らか
となっている。 <触媒の調製>次に得られたチタニア固溶体の粉末10
0重量部にチタニアゾル70重量部、蒸留水30重量部
を加えてコーティング用スラリーを調製した。このスラ
リーにコージェライト質ハニカム担体基材を浸漬後余分
なスラリーを吹き払い、80℃で20分間乾燥後、60
0℃で1時間焼成してコート層をもつ担体を形成した。
コート量は担体の体積1リットル当たり100gであ
り、Laは担体の体積1リットル当たり0.1mol固
溶している。
【0015】このコート層をもつ担体をジニトロジアン
ミン白金水溶液に浸漬し、余分な水滴を吹き払った後1
10℃で乾燥させ、その後250℃で1時間焼成してP
tを担持させた。Ptの担持量は、担体1リットル当た
り1.5gである。 <浄化性能試験>希薄燃焼エンジン(1.6リットル)
搭載車両の排気通路に上記触媒と熱交換器を設置し、市
街地走行モード(10・15モード)で走行してCO,
HC及びNOxの浄化率を測定した。
【0016】次に同じ型式のエンジンの排気系にその触
媒を装着し、エンジンベンチにて触媒入りガス温度65
0℃で100時間運転する耐久試験を行い、その後上記
と同じ条件でCO,HC及びNOxの浄化率を測定し耐
久後の浄化率とした。それぞれの結果を表1に示す。 (実施例2〜8)Laに代えて表1に示すアルカリ金属
又はアルカリ土類金属又は希土類金属の酢酸塩又は硝酸
塩を用いてチタニア固溶体を調製し、貴金属触媒として
Pt又はPdを用いたこと以外は実施例1と同様にして
実施例2〜8の触媒を調製した。その詳細は表1に示
す。なお、X線回折の結果、実施例2〜8で用いたチタ
ニア固溶体では、用いたアルカリ金属,アルカリ土類金
属及び希土類金属はそれぞれチタニア中に固溶してい
た。
【0017】そして各触媒について実施例1と同様に浄
化性能試験が行われ、結果を表1に示す。 (比較例1〜8)アルミナ粉末100重量部と、アルミ
ナゾル(アルミナ含有率10wt%)70重量部と、4
0wt%硝酸アルミニウム水溶液15重量部及び水30
重量部を混合し、コーティング用スラリーを調製した。
【0018】そのスラリーに実施例1と同様のコージェ
ライト質ハニカム担体基材を浸漬後余分なスラリーを吹
き払い、乾燥後600℃で1時間焼成してアルミナコー
ト層を形成した。コート量はハニカム担体基材の体積1
リットル当たり120gである。このアルミナコート層
をもつハニカム担体基材をジニトロジアンミン白金水溶
液又は硝酸パラジウム水溶液に浸漬し、余分な水滴を吹
き払った後250℃で乾燥してPt又はPdを担持させ
た。Pt又はPdの担持量は表1に示すとおりである。
【0019】次に、表1に示す担持量となるように調製
された所定濃度のアルカリ金属又はアルカリ土類金属又
は希土類金属の硝酸塩又は酢酸塩の水溶液に上記Pt又
はPd担持ハニカム担体を浸漬し、余分な水滴を吹き払
って乾燥後500℃で1時間焼成して、それぞれの触媒
を調製した。そして比較例の各触媒についても実施例1
と同様に浄化性能試験が行われ、結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】<評価>表1より、初期のNOxの浄化性
能については、実施例は比較例より劣るものの、耐久後
のNOx浄化率の低下度合いは比較例に比べて実施例の
方が格段に優れており、耐久後のNOx浄化率では実施
例の方が優っていることが明らかである。そしてこの実
施例の触媒の顕著な効果は、担体にチタニア固溶体を用
いたことに起因していることが明らかである。
【0022】
【発明の効果】すなわち本発明の排ガス浄化用触媒及び
排ガス浄化方法によれば、耐久後にも良好なNOx浄化
性能を示し、酸素過剰のリーン側で安定して効率よくN
Oxを浄化することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01J 23/56 ZAB (72)発明者 川合 祐三 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 熊井 葉子 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平4−193345(JP,A) 特開 平5−317652(JP,A) 実開 昭63−193532(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/86,53/94

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄酸化物を含む排ガス中の一酸化炭
    素、炭化水素及び窒素酸化物を同時に浄化して排ガスを
    浄化する排ガス浄化用触媒であって、 チタニアにアルカリ金属,アルカリ土類金属及び希土類
    金属の中から選ばれる少なくとも1種の元素を固溶させ
    た担体と、該担体に担持された貴金属触媒と、から
    り、 酸素過剰雰囲気において該担体に硫黄酸化物と窒素酸化
    物を吸収させ、ストイキ〜リッチ雰囲気において吸収し
    た硫黄酸化物を放出させ、吸収した窒素酸化物を一酸化
    炭素及び炭化水素と反応させて浄化する ことを特徴とす
    る排ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 硫黄酸化物を含む排ガス中の一酸化炭
    素、炭化水素及び窒素酸化物を同時に浄化して排ガスを
    浄化する方法において、 チタニアにアルカリ金属,アルカリ土類金属及び希土類
    金属の中から選ばれる少なくとも1種の元素を固溶させ
    た担体に貴金属触媒を担持してなる排ガス浄化用触媒に
    排ガスを接触させ、 酸素過剰雰囲気において該担体に硫黄酸化物と窒素酸化
    物を吸収させ、ストイキ〜リッチ雰囲気において吸収し
    た硫黄酸化物を放出させ、吸収した窒素酸化物を一酸化
    炭素及び炭化水素と反応させて浄化する ことを特徴とす
    る排ガス浄化方法。
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