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JP3405570B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JP3405570B2
JP3405570B2 JP26802293A JP26802293A JP3405570B2 JP 3405570 B2 JP3405570 B2 JP 3405570B2 JP 26802293 A JP26802293 A JP 26802293A JP 26802293 A JP26802293 A JP 26802293A JP 3405570 B2 JP3405570 B2 JP 3405570B2
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暢 栄田
英明 倉田
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーフィルタの製造
方法に関する。さらに詳しくは、パソコン、ワープロ、
壁掛テレビ、ポケット液晶テレビ、液晶プロジェクター
等のカラー液晶ディスプレイ、オーロラビジョン、固体
撮像素子(CCD)、及びオーディオ、車載用インパ
ネ、時計、電卓、ビデオデッキ、ファックス、通信機、
ゲーム、測定機器等のカラーディスプレイ等に好適に利
用できるカラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、カラーフィルタの従来技術を、カ
ラー液晶ディスプレイに用いられた場合を例にとって説
明する。近時の液晶テレビジョン、液晶プロジェクタ
ー、ラップトップパーソナルコンピュータ、ノート型パ
ーソナルコンピュータ等のディスプレイにカラー液晶デ
ィスプレイが用いられている。このカラー液晶ディスプ
レイには、絶縁性基板上に色素層を平面的にパターン
化、すなわち、分離配置して形成したカラーフィルタが
使用されている。
【0003】一般的なカラー液晶ディスプレイの構成を
図59示す。このカラー液晶ディスプレイは、二枚の基
板の間に液晶を挟持している。すなわち、その一枚の基
板としてカラーフィルタを用い、カラーフィルタ基板1
0と駆動用基板20の間に液晶30を封入している。液
晶30を封入した後、接着剤(封止材)40a,40b
で封止している。カラーフィルタ基板10は、絶縁性基
板としてのガラス基板やガラス基板に導電性薄膜を積層
形成した基板1上に複数色、例えば三原色、すなわち、
赤(レッド、R)、緑(グリーン、G)、青(ブルー、
B)(以下、必要に応じて単にR,G,Bと記載する)
の色素層5a,5b,5cをくりかえし形成して構成さ
れている。さらに、この色素層5a〜5c間に、そこで
の洩れ光によるコントラストと色純度との低下を防止す
るためブラックマトリックス(以下、必要に応じてBM
又はBLと記載する)2a,2b,2c,2dがくりか
えし設けられている。
【0004】また、ブラックマトリックス2a〜2d、
色素層5a〜5c上に保護膜6を形成して平坦化し、そ
の上面に液晶駆動用透明電極を設けている。一方、駆動
用基板20は、絶縁性基板21に駆動用透明電極22
a,22b,22cをくりかえし形成して構成されてい
る。このようなカラーフィルタの色素層は、通常、印刷
機を用いてガラス基板等の絶縁性基板上にR,G,B三
原色の顔料又は染料(色素)と樹脂を混練したインキを
印刷する印刷法によって形成されている。また、顔料ま
たは染料(色素)を分散させた紫外線硬化性樹脂(レジ
スト)をガラス基板上に塗布し、フォトリソグラフィー
法によるマスク露光、現像、及び熱硬化をR,G,Bご
とに三回繰り返して色素層を形成する分散法、また、ゼ
ラチン等の感光性天然高分子をガラス基板上に塗布し、
フォトリソグラフィー法によるマスク露光、現像後、
R,G,Bのうちの一色の染料でパターニングしたゼラ
チンを染色し、熱硬化する工程を残りの二色についても
同様に繰り返して色素層を形成する染色法が用いられて
いる。
【0005】さらに、電着ポリマーと顔料または染料
(色素)を液体中に分散させ、基板上に形成された導電
性薄膜のパターン(電極)を利用して、この電極上に
R,G,Bの色素層を順次電着塗装を行って、顔料また
は染料(色素)と電着ポリマーとからなる色素層を形成
する電着法又は界面活性剤と顔料または染料(色素)を
液体中に分散させ、先の電極上に顔料または染料のR,
G,Bの各色素を順次製膜して、色素層を形成するミセ
ル電解法が用いられている。
【0006】なお、上記のカラーフィルタの色素層を形
成するいずれの方法においても、平面的に配置した複数
色の色素層上に、さらに保護膜として熱硬化性樹脂など
が積層される場合がある。以上のカラーフィルタの製造
法の中において、ミセル電解法で形成した色素層は、顔
料または染料の含有量が高いため、耐光性に優れている
ことが知られている(特願平4−031905号)。こ
こで、ミセル電解法で耐光性に優れたカラーフィルタを
製造する場合としては、例えば工程1(特開平3−10
2302号)、工程2(特開平4−110901号)、
工程3(特開平5−142418号)を挙げることがで
きる。まず、ガラスなどの絶縁性透明基板上にインジウ
ム,スズの酸化物(ITO)などの透明導電性薄膜をパ
ターン化して色素層形成用電極を形成し、さらに黒色色
素(黒色顔料または染料混合物)含有のアクリル酸系光
硬化性レジスト硬化物(特開平4−13106号)から
なる電極取出しとブラックマトリックス層をパターン化
して同時に積層後、ミセル電解法でRGB三原色の顔料
を製膜して色素層を形成し、アクリル樹脂やシロキサン
樹脂などを主剤として含む保護膜剤で保護膜を形成し、
再びインジウム,スズの酸化物(ITO)などの透明導
電性薄膜を一面又は部分的に積層し液晶駆動用電極とし
た工程がある(工程1,図60,61)。
【0007】また、ガラスなどの絶縁性透明基板に、メ
タルクロムおよび酸化物クロムなどの金属又は金属酸化
物薄膜をパターン化したブラックマトリックス、シリカ
又はアクリル樹脂などの絶縁膜、インジウム,スズの酸
化物(ITO)などの透明導電性薄膜をパターン化した
色素層形成用電極を順次積層し、さらに、色素(顔料ま
たは染料)含有アクリル酸系光硬化性レジスト硬化物又
はアクリル酸系光硬化性レジスト硬化物からなる電極取
出し層を形成後、ミセル電解法でRGB三原色の顔料を
製膜して色素層を形成し、アクリル樹脂やシロキサン樹
脂などを主剤として含む保護膜剤で保護膜を形成し、再
びインジウム,スズの酸化物(ITO)などの透明導電
性薄膜を一面又は部分的に積層し液晶駆動用電極とした
工程がある(工程2,図62,63)。
【0008】さらに、ガラスなどの絶縁性透明基板に、
インジウム,スズの酸化物(ITO)などの透明導電性
薄膜をパターン化した色素層形成用電極を形成し、色素
(顔料または染料)含有アクリル酸系光硬化性レジスト
硬化物またはアクリル酸系光硬化性レジスト硬化物から
なる電極取出し層を積層後、ミセル電解法でRGB三原
色の顔料を製膜して色素層を形成し、アクリル樹脂やシ
ロキサン樹脂などを主剤として含む保護膜剤で保護膜を
形成し、再びインジウム,スズの酸化物(ITO)など
の透明導電性薄膜を一面又は部分的に積層し液晶駆動用
電極とし、さらにメタルクロムおよび酸化物クロムなど
の金属又は金属酸化物薄膜をパターン化したブラックマ
トリックスとした工程がある(工程3,図64,6
5)。なお、工程3については液晶駆動用電極とブラッ
クマトリックスの積層の順を逆にしたものもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上三つの工程の問題
点として、いずれにおいても、透明導電性薄膜をパター
ン化した色素層形成用電極(電着法も同様)と、電極取
出し層が不可欠となっていた。また、透明導電性薄膜
(主にITO)のパターン化には、フォトリソグラフィ
ー法による微細加工が必要であり、透明導電性薄膜のシ
ョートおよび断線による欠陥が発生しやすかった。一
方、電極取出し層も同様にパターン化する必要があり、
工程が煩雑であった。その結果、最終的にカラーフィル
タの歩留りの低下を避け得なかった。
【0010】また、ミセル電解法でRGBの色素のうち
一色を製膜するにあたって、その一色の色素層形成用電
極を連続的につなぐ必要があった。その際、色素層のパ
ターン配列として、ストライプ配列の他に、ダイアゴー
ナル配列、トライアングル配列等があるが、色素形成用
電極パターンのライン−アンド−スペースがダイアゴー
ナルとトライアングル配列の場合には、小さくなり、ス
トライプパターンに比較して、先のショート、断線によ
る欠陥の確率の増加すなわち歩留りの低下が著しかっ
た。
【0011】さらに、微細な色素層形成用電極を連続的
につなげることにより、透明導電性薄膜の抵抗による電
圧降下を発生させ、電極取出し層近辺と遠隔部に色素層
の膜厚差すなわちカラーフィルタの色斑をひきおこす場
合があった。特に、ダイアゴーナル、トライアングル配
列用には上記理由から色斑が発生しやすかった。以上の
問題点は、一般的にミセル電解法のみならず電着法につ
いても同様に存在した。
【0012】なお、カラーフィルタを電着法で製造する
場合において、レジスト電着法(特開平4−24740
2号など)で上記問題点の解決がなされている。すなわ
ち、(a)透明基板上に透明導電層を形成する工程、
(b)特定のポジ型感光性樹脂組成物(光可溶型レジス
ト)をこの透明導電層に形成する工程、(c)この感光
性樹脂層上に所望のパターンを有するマスクを載置した
後、露光・現像して、透明導電の一部を露出する工程、
(d)露出した透明導電層上に電着により所望の色の着
色層を形成する工程、及び(e)前記(c)及び(d)
の工程を必要回数繰り返す工程からなる多色表示装置
(カラーフィルタ)の製造方法が開示されている。しか
しながら、この製造法からなるカラーフィルタの色素層
(着色層)には、前述のように、電着ポリマー(水溶性
アクリル樹脂、エポキシ樹脂等)がかなりの割合で存在
し、顔料または染料の含有率が低くなるため、形成した
カラーフィルタの耐光性を電着ポリマーの劣化で低下さ
せてしまう問題があった。
【0013】一方、ミセル電解法においても、特開平4
−342205号公報において、レジスト電着法と同様
の方法(色素層の形成を電着法ではなく、ミセル電解法
で行う)により上記問題点の解決が図られているが、ミ
セル電解法で製膜した色素層は、多孔質であり電気的に
絶縁ができないため、繰り返し多色の色素層の形成を行
う際に、先に形成した色素層を後に形成する色素層で汚
染して、カラーフィルタに要求される色の分光が得られ
ないという問題が未解決であった。
【0014】一方、ミセル電解法及び電着法のみならず
他の製造法によって色素層を形成する場合にも種々の問
題点があった。すなわち、分散法カラーフィルタは、色
素(顔料または染料)を分散させた光硬化性レジストを
使用するため、色素の光吸収によって露光感度及び色素
層のパターンの精細度(解像度)が透明レジストに比べ
て悪くなり、さらに、色素含有レジストは、スピンコー
ターおよびロールコーターで塗布されるが、カラーフィ
ルタの中心部と末端部に色素含有レジストの膜厚差が生
じ、それが色むらを引き起こす原因となっていた。印刷
法カラーフィルタは、RGBを順次印刷する際の位置合
わせが難しく、高解像度(高精細)の色素パターンは現
状では望むことができなかった。染色法は、色素が染料
のみ使われるため、カラーフィルタの後加工上の耐熱性
および洗浄処理における耐薬品性に問題があった。さら
に、これらの分散法、印刷法、染色法いずれにおいて
も、色素層が顔料(色素)と樹脂(有機物)の共存し、
顔料に比べ樹脂の割合が多いため、形成したカラーフィ
ルタの耐光性に難があった。本発明は上述の問題点に鑑
みなされたものであり、高耐光性を維持しつつ高精細化
を可能とし、また、平坦化等の品質の向上、生産効率
(歩留り)の向上を図ることができるカラーフィルタの
製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明によれば、絶縁性基板上に、ミセル電解法によっ
て複数色の色素層を分離して配置し、所定の色素パター
ンを形成するカラーフィルタの製造方法において、絶縁
性基板上の、少なくとも複数色の色素層が配置される領
域、又は、少なくとも複数色の色素層が配置される領域
を含む連続するパターンに対応する領域に透明導電性薄
膜を積層、形成し、この透明導電性薄膜が積層、形成さ
れた絶縁性基板上に、複数の色素層を、単色の各色素層
としては下記工程群A(a1及びa2)又は工程群B
(b1,b2及びb3)のいずれかを用い、かつ、複数
色の色素層の集合体としては下記工程群A(a1及びa
2)及び工程群B(b1,b2及びb3)の両方を用い
て、分離、配置することを特徴とするカラーフィルタの
製造方法が提供される。なお、本発明の場合、各色素層
を分離配置するに際して、全ての色素層を工程群A(a
1及びa2)のみを用いて分離配置することはない。工程群A a1)透明導電性薄膜の全面又は一部上に、ミセル電解
法による製膜によって、複数色から選択した一つの色の
色素層を形成する工程 a2)一つの色の色素層の上に透明な光硬化性レジスト
を積層し、その一つの色の色素層に対応したマスクを用
いて露光し、かつ露光部の熱処理の前及び/又は後に、
未露光部分の光硬化性レジスト及び色素層を除去して、
一つの色の色素層を配置する工程工程群B b1)透明導電性薄膜の全面又は一部上に、光可溶化型
レジストを積層し、複数色から選択した一つの色の色素
層に対応したパターンを有するマスクを用いて露光し、
次いで、現像して露光した部分の光可溶化型レジストを
除去する工程 b2)ミセル電解法による製膜によって、前記一つの色
の色素層を、光可溶化型レジストを除去して露光させた
透明導電性薄膜上に配置する工程 b3)透明導電性薄膜上に残留した全ての光可溶化型レ
ジストを除去する工程
【0016】また、前記絶縁性基板上の所定の領域に透
明導電性薄膜を積層、形成する工程の前に、絶縁性基板
上に、ブラックマトリックスの形状にパターニングした
金属又は金属酸化物薄膜を積層、形成することを特徴と
するカラーフィルタの製造方法が提供される。
【0017】また、前記絶縁性基板上にブラックマトリ
ックスの形状にパターニングして積層、形成された金属
又は金属酸化物薄膜の上にさらに絶縁膜を積層、形成す
ることを特徴とするカラーフィルタの製造方法が提供さ
れる。
【0018】また、前記透明導電性薄膜が積層、形成さ
れた絶縁性基板上に複数の色素層を、単色の各色素層と
しては下記工程群A(a1及びa2)又は工程群B(b
1,b2及びb3)のいずれかを用い、かつ、複数色の
色素層の集合体としては下記工程群A(a1及びa2)
及び工程群B(b1,b2及びb3)の両方を用いて、
分離、配置する工程の前、中間又は後に、黒色色素を含
有する光硬化性レシストを、ブラックマトリックスの形
状にパターニングして積層、形成することを特徴とする
カラーフィルタの製造方法が提供される。
【0019】また、前記絶縁性基板上の所定の領域に透
明導電性薄膜を積層、形成する工程の後であって、かつ
複数色の各色素層を分離、配置する工程の前に、少なく
とも、複数色の色素層及びブラックマトリックスが配置
される領域に、金属又は金属酸化物薄膜を積層、形成す
る工程、並びに、光硬化性レジスト又は光可溶化型レジ
ストをブラックマトリックスの形状にパターニングして
積層、形成し、さらに下地の露出した金属又は金属酸化
物薄膜をエッチングして、ブラックマトリックスを形成
する工程を用いることを特徴とするカラーフィルタの製
造方法が提供される。
【0020】
【0021】また、前記複数色の各色素層を分離、配置
した部分以外の部分上に、保護膜を複数色の各色素層を
分離、配置する工程の前、又は中間に積層、形成するこ
とを特徴とするカラーフィルタの製造方法が提供され
る。
【0022】また、前記複数色の各色素層を分離、配置
する工程の後に、保護膜及び/又は液晶駆動用電極を積
層、形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方
法が提供される。
【0023】また、前記複数色の各色素(画素)が、
赤、青、緑の三原色、または三原色及び黒色に対応する
ものであることを特徴とするカラーフィルタの製造方法
が提供される。
【0024】また、前記複数色の各色素層を分離、配置
するに際し、一つの色の色素層をミセル電解法で製膜し
て形成した後に、紫外線洗浄を行なうことを特徴とする
カラーフィルタの製造方法が提供される。
【0025】さらに、前記光硬化性レジスト、及び/又
は保護膜を積層、形成する方法が、ミセル電解法、又は
電着法によるものであることを特徴とするカラーフィル
タの製造方法が提供される。
【0026】以下、従来のカラーフィルムの製造工程及
び本発明の具体的な製造工程を概略説明するとともに、
使用材料について詳細に説明する。
【0027】1.従来のカラーフィルタの製造工程 工程1:図61は、ストライプ型色素パターンを有する
カラーフィルタの構成を示す正面図、図60は、その製
造工程を示す図61のX−Y線断面図である。 (A):絶縁性基板上に透明導電性薄膜を成膜する。 (B):透明導電性薄膜をパターン化する。 (C):BL(黒色)色素含有光硬化性レジスト硬化物
パターンを形成し、ブラックマトリックス及び電極取出
し層を形成する。 (D):ミセル電解法製膜により、R,G,B色素層を
製膜形成する。 (E):保護膜を形成する。 (F):図60のA線で切断する。 (G):液晶駆動用透明電極を形成する。 以下、同様にして工程2〜3及び工程14〜16につい
て簡略化して説明する。
【0028】工程2:図63は、ダイアゴーナル型色素
パターンを有するカラーフィルタの構成を示す正面図、
図62は、その製造工程を示す図63のX−Y線断面図
である。 絶縁性基板上に金属又は金属酸化物薄膜パターン化(ブ
ラックマトリックス形成)→絶縁膜形成→透明導電性薄
膜成膜→透明導電性薄膜パターン化→光硬化性レジスト
硬化物パターン化(電極取出し層形成)→ミセル電解法
製膜R,G,B色素層形成→保護膜形成→基板カット→
液晶駆動用電極形成
【0029】工程3:図65はダイアゴーナル型色素パ
ターンを有するカラーフィルタの構成を示す正面図、図
64は、その製造工程を示す図65のX−Y線断面図で
ある。 絶縁性基板上に透明導電性薄膜成膜→透明導電性薄膜パ
ターン化→光硬化性レジスト硬化物パターン化(電極取
出し層形成)→ミセル電解法製膜R,G,B色素層形成
→保護膜形成→基板カット→液晶駆動用透明電極形成→
金属又は金属酸化物薄膜パターン化(ブラックマトリッ
クス形成)
【0030】工程14:図67はトライアングル型色素
パターンを有するカラーフィルタの構成を示す正面図、
図66は、その製造工程を示す図67のX−Y線断面図
である。 絶縁性基板上に金属又は金属酸化物薄膜パターン形成
(ブラックマトリックス形成)→R色素含有(分散)レ
ジストパターン形成(R色素層形成)→G色素含有(分
散)レジストパターン形成(G色素層形成)→B色素含
有(分散)レジストパターン形成(B色素層形成)→保
護膜形成→液晶駆動用透明電極形成
【0031】工程15:図69はダイアゴーナル型色素
パターンを有するカラーフィルタの構成を示す正面図、
図68は、その製造工程を示す図69のX−Y線断面図
である。 絶縁性基板上に金属又は金属酸化物薄膜パターン化(ブ
ラックマトリックス形成)→透明導電性薄膜成膜→光可
溶化型レジストパターン形成(R色素パターン用)→電
着法R色素含有(分散)電着ポリマーパターン形成→光
可溶化型レジストパターン形成(G色素パターン用)→
電着法G色素含有(分散)電着ポリマーパターン形成→
光可溶化型レジストパターン形成(B色素パターン用)
→電着法B色素含有(分散)電着ポリマーパターン形成
→光可溶化型レジスト除去→保護膜形成→液晶駆動用透
明電極形成
【0032】工程16:図71はストライプ型色素パタ
ーンを有するカラーフィルタの構成を示す正面図、図7
0は、その製造工程を示す図71のX−Y線断面図であ
る。 絶縁性基板上に透明導電性薄膜成膜→光可溶化型レジス
トパターン形成(G色素パターン用)→ミセル電解法製
膜G色素層形成→光可溶化型レジストパターン形成(B
色素パターン用)→ミセル電解法製膜B色素形成→光可
溶化型レジストパターン形成(R色素パターン用)→ミ
セル電解法製膜R色素層形成→光可溶化型レジスト除去
→保護膜形成→液晶駆動用透明電極形成
【0033】2.本発明のカラーフィルタ等の製造工程 以下、代表的な例を示すが、本発明は、以下の例に限ら
れることはない。なお、色素層R,G,Bの形成の順は
任意である。 工程4:図2は、ストライプ型色素パターンを有する、
カラーフィルタの構成を示す正面図、図1は、その製造
工程を示す図2のX−Y線断面図である。 (A):絶縁性基板上に、透明導電性薄膜を成膜する
(a)。 (B):ミセル電解法によってR色素層を製膜する
(b)。 (C)透明光硬化性レジストを積層する(c)。 (D):光硬化性透明レジスト積層パターンを形成し、
不要部分のR色素層もエッチングにより除去する。(R
色素層の形成)(d)。 (E):ミセル電解法によってB色素層を形成し、次ぎ
に透明光硬化性レジスト積層パターンを形成し、不要部
分のB色素層もエッチングにより除去する(B色素層形
成)(e)。 (F):光可溶化型レジストパターンを形成する(G色
素層形成用)(f)。 (G):ミセル電解法によってG色素層を形成する。
(G色素層形成)(g)。 (H):光可溶化型レジストを除去する(h)。 ここで、上記に加えて、(I):保護膜(i)及び/又
は(J):液晶駆動用透明導電性薄膜の電極(j)を少
なくともR,B,G色素層上に積層してもよい。また、
三色目(ここでは、G)の光可溶化型レジストの積層パ
ターン化は、三色目の色素層領域だけでもよいし、一色
目、二色目の色素層の領域を含めた、カラーフィルタの
複数色の色素層の形成される部分(表示部)でもよい。
さらに、カラーフィルタの複数色の色素層の形成される
部分(表示部)を除いた部分に保護膜を積層してもよ
い。その積層は、R,B,G色素層の形成工程の前、ま
たはR,B,Gの各色素層の形成工程の間でもよい。以
下、同様に工程5〜工程13について簡略化して説明す
る。
【0034】工程5:図4は、トライアングル型色素パ
ターンを有する、カラーフィルタの構成を示す正面図、
図3は、その製造工程を示す図4のX−Y線断面図であ
る。 絶縁性基板上に透明導電性薄膜成膜及びパターン化
(a)→ミセル電解法B色素層形成(b)→光硬化性レ
ジスト積層(c)→光硬化性レジストパターン化及び不
要部分のB色素層をエッチングにより除去(B色素層形
成)(d)→(b),(c),(d)をR色素について
繰り返す(R色素層形成)(e)→光可溶化型レジスト
積層パターン化(f)→ミセル電解法G色素層の形成
(G色素層形成)(g)→光可溶化型レジスト除去
(h) ここで、上記に加えて、保護膜及び/又は液晶駆動用透
明電極を少なくともR,B,G色素層上に積層してもよ
いが、STN方式及びMIM方式の液晶駆動方式におい
ては、透明導電性薄膜パターン(ストライプ)をして液
晶駆動することができるので、保護膜及び/又は液晶駆
動用透明導電性薄膜を必ずしも積層しなくてもよい。ま
た、三色目(ここでは、G)の光可溶化型レジストの積
層パターン化は、三色目の色素層領域だけでもよいし、
一色目及び二色目の色素層の領域を含めた、カラーフィ
ルタの複数色の色素層の形成される部分(表示部)でも
よい。さらに、カラーフィルタの複数の色素層の形成さ
れる部分(表示部)を除いた部分に保護膜を積層しても
よい。その積層は、R,B,G色素層の形成工程の前ま
たはR,B,Gの各色素層の形成工程の間でもよい。
【0035】工程6:図10は、ダイアゴーナル型色素
パターンを有する、カラーフィルタの構成を示す正面
図、図9は、その製造工程を示す図10のX−Y線断面
図である。 絶縁性基板上に金属または金属酸化物薄膜成膜およびパ
ターン化(ブラックマトリックスの形成)(a)→透明
導電性薄膜成膜(b)→ミセル電解法G色素層形成
(c)→光硬化性レジスト積層(d)→光硬化性レジス
トパターン化及び不要部分のG色素層エッチングにより
除去(G色素層形成)(e)→(c),(d),(e)
をB色素について繰り返す(B色素層形成)(f)→光
可溶化型レジスト積層パターン化(g)→ミセル電解法
R色素層形成(h)→光可溶化型レジスト除去(i) ここで、上記に加えて、保護膜及び/又は液晶駆動用透
明電極を少なくともR,B,G色素層上に積層してもよ
い。また、三色目(ここでは、R)の光可溶化型レジス
トの積層パターン化は、三色目の色素層領域だけでもよ
いし、一色目、二色目の色素層の領域を含めた、カラー
フィルタの複数の色素層の形成される部分(表示部)で
もよい。さらに、カラーフィルタの複数の色素層の形成
される部分(表示部)を除いた部分に保護膜を積層して
もよい。その積層は、R,B,G色素層の形成工程の前
またはR,B,Gの各色素層の形成工程の間でもよい。
【0036】工程7:図12は、トライアングル型色素
パターンを有する、カラーフィルタの構成を示す正面
図、図11は、その製造工程を示す図12のX−Y線断
面図である。 絶縁性基板上に金属または金属酸化物薄膜成膜およびパ
ターン化(ブラックマトリックスの形成)(a)→絶縁
膜積層(b)→透明導電性薄膜成膜およびパターン化
(c)→ミセル電解法B色素層形成(d)→光硬化性レ
ジスト積層(e)→光硬化性レジストパターン化及び不
要部分のB色素層エッチングにより除去(B色素層形
成)(f)→(d),(e),(f)をG色素について
繰り返す(G色素層形成)(g)→光可溶化型レジスト
積層パターン化(h)→ミセル電解法R色素層形成
(i)→光可溶化型レジスト除去(j)→保護膜形成
(k) ここで、上記に加えて、液晶駆動用透明電極を少なくと
もR,B,G色素層上に積層してもよいが、STN方式
及びMIM方式の液晶駆動方式においては、透明導電性
薄膜パターン(ストライプ)をして液晶駆動することが
できるので、保護膜及び/又は液晶駆動用透明電極を必
ずしも積層しなくてもよい。また、三色目(ここでは、
R)の光可溶化型レジストの積層パターン化は、三色目
の色素層領域だけでもよいし、一色目及び二色目の色素
層の領域を含めた、カラーフィルタの複数の色素層の形
成される部分(表示部)でもよい。さらに、カラーフィ
ルタの複数の色素層の形成される部分(表示部)を除い
た部分に保護膜を積層してもよい。その積層は、R,
B,G色素層の形成工程の前またはR,B,Gの各色素
層の形成工程の間でもよい。
【0037】工程8:図6は、トライアングル型色素パ
ターンを有する、カラーフィルタの構成を示す正面図、
図5は、その製造工程を示す図6のX−Y線断面図であ
る。 絶縁性基板上に透明導電性薄膜成膜(a)→BL色素含
有光硬化性レジストパターン化(ブラックマトリックス
形成)(b)→ミセル電解法R色素層形成(c)→光硬
化性レジスト積層(d)→光硬化性レジストパターン化
及び不要部分のR色素層エッチングにより除去(R色素
層形成)(e)→(c),(d),(e)をB色素につ
いて繰り返す(B色素層形成)(f)→光可溶化型レジ
スト積層パターン化(g)→ミセル電解法G色素層形成
(h)→光可溶化型レジスト除去(i)→保護膜形成
(j)→液晶駆動用透明電極形成(k) ここで、三色目(ここでは、G)の光可溶化型レジスト
の積層パターン化は、三色目の色素層領域だけでもよい
し、一色目、二色目の色素層の領域を含めた、カラーフ
ィルタの複数色の色素層の形成される部分(表示部)で
もよい。さらに、カラーフィルタの複数の色素層の形成
される部分(表示部)を除いた部分に保護膜を積層して
もよい。その積層は、R,B,G色素層の形成工程の前
またはR,B,Gの各色素層の形成工程の間でもよい。
【0038】工程9:図8は、トライアングル型色素パ
ターンを有する、カラーフィルタの構成を示す正面図、
図7は、その製造工程を示す図8のX−Y線断面図であ
る。 絶縁性基板上に透明導電性薄膜形成及びパターン化
(a)→BL色素含有光硬化性レジストパターン化(ブ
ラックマトリックス形成)(b)→ミセル電解法B色素
層形成(c)→光硬化性レジスト積層(d)→光硬化性
レジストパターン化及び不要部分のB色素層エッチング
により除去(B色素層形成)(e)→(c),(d),
(e)をR色素について繰り返す(R色素層形成)
(f)→光可溶化型レジスト積層パターン化(g)→ミ
セル電解法G色素層形成(h)→光可溶化型レジスト除
去(i) ここで、上記に加えて、保護膜及び/又は液晶駆動用透
明電極を少なくともR,B,G色素層上に積層してもよ
いが、STN方式及びMIM方式の液晶駆動方式におい
ては、透明導電性薄膜パターン(ストライプ)をして液
晶駆動することができるので、保護膜及び/又は液晶駆
動用透明電極を必ずしも積層しなくてもよい。また、三
色目(ここでは、G)の光可溶化型レジストの積層パタ
ーン化は、三色目の色素層領域だけでもよいし、一色目
及び二色目の色素層の領域を含めた、カラーフィルタの
複数の色素層の形成される部分(表示部)でもよい。さ
らに、カラーフィルタの複数の色素層の形成される部分
(表示部)を除いた部分に保護膜を積層してもよい。そ
の積層は、R,B,G色素層の形成工程の前またはR,
B,Gの各色素層の形成工程の間でもよい。また、工程
8、9において、BL色素含有光硬化性レジストパター
ン化すなわちブラックマトリックスの形成は、R,G,
B色素層の形成工程の前の他に、R,B,Gの各色素層
の形成工程の間でもよいし、R,G,B色素層形成工程
終了後でもよい。
【0039】工程10:図14は、ダイアゴーナル型色
素パターンを有する、カラーフィルタの構成を示す正面
図、図13は、その製造工程を示す図14のX−Y線断
面図である。 絶縁性基板上に透明導電性薄膜成膜(a)→金属または
金属酸化物薄膜成膜(b)→光硬化性レジストパターン
化及び金属および金属酸化物薄膜エッチング(ブラック
マトリックスの形成)(c)→光可溶化型レジスト積層
パターン化(d)→ミセル電解法R色素層形成(R色素
層形成)(e)→光可溶化型レジストパターン化(f)
→ミセル電解法G色素層形成(g)→光可溶化型レジス
トパターン化(h)→ミセル電解法B色素層形成(i)
→光可溶化型レジスト除去(j)→保護膜形成(k)→
液晶駆動用透明電極形成(l) また、各色素層形成毎に、光可溶化型レジストを除去し
てもよい。
【0040】工程11:図16は、ダイアゴーナル型色
素パターンを有する、カラーフィルタの構成を示す正面
図、図15は、その製造工程を示す図16のX−Y線断
面図である。 絶縁性基板上に透明導電性薄膜成膜(a)→金属または
金属酸化物薄膜成膜(b)→光硬化性レジストパターン
化及び金属または金属酸化物薄膜エッチング(ブラック
マトリックスの形成)(c)→ミセル電解法R色素層形
成(d)→光硬化性レジスト積層(e)→光硬化性レジ
ストパターン化及び不要部分のR色素膜エッチング(R
色素層形成)(f)→(d),(e),(f)をB色素
について繰り返す(B色素層形成)(g)→光可溶化型
レジスト積層パターン化(h)→ミセル電解法G色素層
形成(i)→光可溶化型レジスト除去(j)→保護膜形
成(k)→液晶駆動用透明電極形成(l) ここで、三色目(ここでは、G)の光可溶化型レジスト
の積層パターン化は、三色目の色素層領域だけでもよい
し、一色目及び二色目の色素層の領域を含めた、カラー
フィルタの複数の色素層の形成される部分(表示部)で
もよい。さらに、カラーフィルタの複数の色素層の形成
される部分(表示部)を除いた部分に保護膜を積層して
もよい。その積層は、R,B,G色素層の形成工程の前
またはR,B,Gの各色素層の形成工程の間でもよい。
【0041】工程12:図18は、ダイアゴーナル型色
素パターンを有する、カラーフィルタの構成を示す正面
図、図17は、その製造工程を示す図18のX−Y線断
面図である。 絶縁性基板上に透明導電性薄膜成膜(a)→金属または
金属酸化物薄膜パターン化(ブラックマトリックスの形
成)(b)→光可溶性レジストパターン化(c)→ミセ
ル電解法R色素層形成(R色素層形成)(d)→光可溶
化型レジストパターン化(e)→ミセル電解法G色素層
形成(G色素層形成)(f)→光可溶化型レジストパタ
ーン化(g)→ミセル電解法B色素層形成(B色素層形
成)(h)→光可溶化型レジスト除去(i)→保護膜形
成(j)→液晶駆動用透明電極形成(k) また、各色素層形成毎に、光可溶化型レジストを除去し
てもよい。
【0042】工程13:図20は、ダイアゴーナル型色
素パターンを有する、カラーフィルタの構成を示す正面
図、図19は、その製造工程を示す図20のX−Y線断
面図である。 絶縁性基板上に透明導電性薄膜成膜(a)→金属または
金属酸化物薄膜パターン化(ブラックマトリックスの形
成)(b)→ミセル電解法R色素層形成(c)→光硬化
性レジスト積層(d)→光硬化性レジストパターン化及
び不要部分のR色素膜エッチング(R色素層形成)
(e)→(c),(d),(e)をB色素について繰り
返す(B色素層形成)(f)→光可溶化型レジストパタ
ーン化(g)→ミセル電解法G色素層形成(h)→光可
溶化型レジスト除去(G色素層形成)(i)→保護膜形
成(j)→液晶駆動用透明電極形成(k) ここで、三色目(ここでは、G)の光可溶化型レジスト
の積層パターン化は、三色目の色素層領域だけでもよい
し、一色目及び二色目の色素層の領域を含めた、カラー
フィルタの複数の色素層の形成される部分(表示部)で
もよい。さらに、カラーフィルタの複数の色素層の形成
される部分(表示部)を除いた部分に保護膜を積層して
もよい。その積層は、R,B,G色素層の形成工程の前
またはR,B,Gの各色素層の形成工程の間でもよい。
【0043】2.使用材料及びその使用方法 以下、本発明で使用される各種材料及びその使用方法に
ついて詳細に説明する。 (1)絶縁性基板 本発明で用いる絶縁性基板としては、特に制限はなく、
ガラス板やプラスチック板を用いることができる。具体
的に、ガラス板としては、低膨張ガラス、無アルカリガ
ラス(コーニング社製7059,HOYA製NA4
5),石英ガラス,ソーダライムガラス等を挙げること
ができる。プラスチック板としては、ポリエチレンテレ
フタレートなどのプラスチック板を挙げることができ
る。中でも、ガラス板が好適で、その研磨品が特に好ま
しいが無研磨品でもよい。
【0044】(2)透明導電性薄膜 透明導電性薄膜としては、ミセル化剤のフェロセン誘導
体の酸化電位より貴な金属または導電体を挙げることが
できる。具体的には、インジウムとスズの混合酸化物
(ITO),二酸化スズ,透明導電性ポリマーを挙げる
ことができる。透過率は95%以上(薄膜のみ)、膜厚
は100〜2000⌒、シート抵抗は500Ω/□以下
であることが好ましい。その形成方法は、特に制限はな
く、スパッタ法、蒸着法、CVD法、コーティング法、
パイロゾル法等により、絶縁性基板上の、少なくとも複
数色の色素層の形成される領域に形成するか、少なくと
も複数色の色素層の形成される領域を含むパターンに対
応する領域に形成される。具体的には、絶縁性基板上平
面的に見て、全面でもよいし、マスキング(例:図3
6)の手法により、少なくともカラーフィルタの複数色
の色素層の形成される領域に形成する。また、この透明
導電性薄膜を、所定のマスク(例:図25)を介して、
フォトリソグラフィー法などで、例えば少なくともカラ
ーフィルタの複数色の色素層の形成される領域を含むパ
ターンに対応する領域に形成する。
【0045】(3)ブラックマトリックス ブラックマトリックスとしては、金属又は金属酸化物薄
膜、黒色色素含有光硬化性レジスト硬化物、ミセル電解
法製膜黒色色素層等を用いることができる。具体的に、
金属又は金属酸化物薄膜としては、クロム(Cr)、ニ
ッケル(Ni)、銅(Cu)等の金属又は、その酸化
物、並びに、上記金属又は金属酸化物の混合物を挙げる
ことができる。光学濃度は3.0以上(膜厚0.05〜
0.5μm)であることが好ましい。その形成方法につ
いては特に制限はなく、スパッタリング法、蒸着法、C
VD法等により絶縁性基板を平面的に見て、全面か、マ
スキングの方法により少なくともブラックマトリックス
と複数色の色素層の形成される領域を含んだ全面に上記
金属または金属酸化物薄膜を成膜後、フォトリソグラフ
ィー法によりパターニングを行う(一般的には、光可溶
化型レジスト塗布→露光(ブラックマトリックス形成用
マスク使用)→現像→ポストベーク→金属又は金属酸化
物薄膜のエッチング→光可溶化型レジスト除去)方法を
挙げることができる。
【0046】黒色色素含有光硬化性レジスト硬化物とし
ては、下記のものを用いることができる。黒色色素とし
ては、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブ
ラック又はコバルトや鉄、又はその酸化物のうち、単品
およびそのすくなくとも二種以上を混合してなる顔料お
よび顔料混合物(A)、及び黒色,赤色,青色,緑色,
紫色,シアニン,マゼンタ有機顔料(主にミセル電解法
製膜色素層に用いられる顔料を使用してもよい)のう
ち、少なくとも二種以上を混合してなる擬似黒色化顔料
混合物(B)、並びに(A)及び(B)の混合物(特開
平4−13106号,特開平4−190362号)を挙
げることができる。
【0047】光硬化性レジストとしては、アクリル、メ
タクリル酸誘導体とその共重合体(バインダー)の混合
物を挙げることができる。上記アクリル、メタクリル酸
誘導体にエポキシ基、シロキサン基、ポリイミド前駆体
を導入したものであってもよい。光開始剤としては、ト
リアジン系、アセトフォノン系、ベンジイン系、ベンゾ
フェノン系、チオキサンソン系等を挙げることができ
る。分散剤としては非イオン性、イオン性界面活性剤、
有機顔料誘導体、ポリエステル系の単品および二種以上
の混合物を挙げることができる。溶剤としてはシクロヘ
キサノン等のケトン類、およびセロソルブアセテート等
のエステル類の単品および二種以上の混合物を挙げるこ
とができる。
【0048】以上を混合、分散、瀘過後、フォトリソグ
ラフィー法によりパターニングを行う。一般的には、上
記レジストを塗布し、必要に応じて酸素遮断膜(ポリビ
ニルアルコール)を塗布し、露光し(ブラックマトリッ
クス形成用マスク使用)、現像し、ポストベークする。
なお、基板の裏面より露光する(バック露光)により、
ブラックマトリックス形成用マスクを使用する必要がな
い場合もある。例えば、RGB色素層(色素パターン)
がすでに形成されている場合には、RGB色素層をブラ
ックマトリックス形成用のマスクとすることができる。
光学濃度は、2.0以上(膜厚1.0μm)であること
が好ましい。具体的な商品名としては、CK−2000
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)、V
−259ブラック(新日鉄社製)等を挙げることができ
る。
【0049】ミセル電解法製膜黒色色素層としては下記
のものを挙げることができる。黒色色素としてはカーボ
ンブラック、チタンブラック、アニリンブラック、又
は、コバルトや鉄又はその酸化物のうち単品および、す
くなくとも二種以上を混合してなる顔料および顔料混合
物(A)、及び黒色,赤色,青色,緑色,紫色,シアニ
ン,マゼンタ有機顔料(主にミセル電解法製膜色素層に
用いられる顔料を使用してよい)のうち、少なくとも二
種以上を混合してなる擬似黒色顔料混合物(B)、並び
に(A)と(B)の混合物。以上をミセル電解法で製膜
する。
【0050】色素層の形成は、導電性薄膜上にミセル電
解法で黒色色素層を製膜し、さらに光硬化性レジストを
積層して、フォトリソグラフィー法によりブラックマト
リックスの形状でレジストのパターニングと色素層のエ
ッチングにより得ることができる(特願平4−2654
22号,5−144320号))。また、導電性薄膜上
に光可溶化型レジストを積層し、フォトリソグラフィー
法によりブラックマトリックスの形状でレジストのパタ
ーニングを行い、露出した導電性薄膜上にミセル電解法
で黒色色素層を製膜して得ることができる(特願平5−
91996号)。また、すでにRGBの色素層が形成さ
れていれば、その間隙にミセル電解法で黒色色素膜を製
膜しても得ることができる(特願平4−265422
号)。光学濃度は2.5以上(膜厚1.0μm)である
ことが好ましい。
【0051】以上のブラックマトリックスの形状は、複
数色の色素層間での漏れ光によるコントラストと色純度
との低下を防止する役割を果たすために、少なくとも色
素層間の間隙に存在しなければならない。各色素層がブ
ラックマトリックスと一部重なるようにするのがより好
ましい。さらに、ブラックマトリックスの領域が絶縁性
基板上の複数色の色素層の存在しない部分(カラーフィ
ルタの表示部外周辺部)にも存在する形状としてもよ
い。
【0052】(4)透明光硬化性レジスト 本発明に用いられる透明光硬化性レジストとしては、紫
外光(i線、g線、h線)などにおける露光部分が重
合、架橋、硬化するものであって、透明性の高いものほ
どよい。具体的には、たとえばアクリル、メタクリル酸
誘導体と、その共重合体(バインダー)の混合物を挙げ
ることができる。このアクリル、メタクリル酸誘導体と
しては、エポキシ基、シロキサン基、ポリイミド前駆体
を導入したものを好適に用いることができる。光開始剤
としては、トリアジン系、アセトフェノン系、ベンジイ
ン系、ベンゾフェノン系、チオキサンソン系等を好適に
用いることができる。溶剤としては、シクロヘキサノン
等のケトン類、セロソルブアセテート等のエステル類の
単品及び二種以上の混合物を挙げることができる。これ
らを混合、分散、濾過してレジストを調整する。
【0053】具体的な商品名としては、CT(富士ハン
トエレクトロニクステクノロジー社製)、V−259P
A(新日鐵社製)、JNPC06,JNPC09,JN
PC16(JSR社製)、CFGR(東京応化社製)、
及びフォトニースUR3100(東レ社製)等を挙げる
ことができる。透明光硬化性レジスト硬化物の膜厚と透
過率は、膜厚0.1〜4.0μm,透過率90%以上/
460nmが好ましい。なお透過率はレジスト膜のみの
値である。
【0054】(5)光可溶化型レジスト 本発明に用いられる光可溶化型レジストとしては、特に
制限はなく、紫外線(i線、g線、h線)などにおける
露光部分が現像液で溶出するものであればよい。具体的
には、ジアゾニウム塩とパラフォルムアルデヒド縮重合
物を含む感光性樹脂組成物(特公昭38−11365
号,米国特許1762033号記載など)、オルト−キ
ノンジアジド類、またはオルト−ジアゾオキシド類を含
む感光性樹脂組成物(特公昭37−3627号,特公昭
43−28403号,特公昭45−9610号記載な
ど)、アルカリ可溶性アジドポリマーを含む感光性樹脂
組成物(特公昭40−28499号,特公昭45−22
085号,英国特許第843541号記載など)、水ま
たはアルカリ水溶液で現像可能なアジド化合物を含む感
光性樹脂組成物(特公昭41−7100号,特公昭44
−28725号,米国特許第2,692,826号,特
公昭45−22082号記載など)、及び、カルボン酸
のtert−ブチルエステルまたはフェノールのter
t−ブチルカルボナートよりなる酸に不安定な枝分かれ
した基を有する重合体と露光時に酸を生じる光重合開始
剤(オニウム塩)とを含むポジ型感光性樹脂組成物等を
挙げることができる。具体的な商品名としては、例え
ば、HPR204、FH2130等(富士ハントエレク
トロニクステクノロジー社製)、OFPR(東京応化社
製)を挙げることができる。
【0055】(6)ミセル電解法製膜色素層 赤色(R)色素層としては、ペリレン系顔料、レーキ顔
料、アゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、キナクリドン系顔
料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソ
インドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等の単品又
は少なくとも二種以上の混合物を挙げることができる。
緑色(G)色素層としては、ハロゲン多置換フタロシア
ニン系顔料、ハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料、
トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔
料、イソインドリノン系顔料、アゾ顔料、ジスアゾ顔料
系等の単品又は少なくとも二種以上の混合物を挙げるこ
とができる。青色(B)色素層としては、銅フタロシア
ニン系顔料、フタロジアニン系顔料、インダンスロン系
顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオ
キサジン系顔料等の単品又は少なくとも二種以上の混合
物を挙げることができる。黒色(BL)色素層として
は、前述のブラックマトリックスの説明で挙げたものを
用いることができる。上記の色素層をミセル電解法で製
膜する。
【0056】それぞれの色素層の膜厚と透過率は下記と
することが好ましい。赤色(R)は、膜厚が0.5〜
1.5μm(透過率が60%以上/610nm),緑色
(G)は、膜厚が0.5〜1.5μm(透過率が60%
以上/545nm),青色(B)は、膜厚が0.2〜
1.5μm(透過率が60%以上/460nm)。な
お、透過率は色素層のみの値による。
【0057】ミセル電解法の条件としては、前記色素
(顔料または染料)、光硬化性レジスト又は後述の熱硬
化性樹脂を、フェロセン誘導体からなる界面活性剤(ミ
セル化剤)を用い水性媒体中に分散させて、ミセル分散
液を調製する。この際に用いられる水性媒体としては、
水をはじめ、水とアルコールとの混合液、水とアセトン
との混合液など種々の媒体を挙げることができる。ミセ
ル化剤(フェロセン誘導体界面活性剤)の代表例として
以下のものを挙げることができる。
【0058】
【化1】
【0059】なお、フェロセン誘導体としては、このほ
か国際公開WO89/0193号明細書、特開平1−4
5370号公報、特開平1−226894号公報、特開
平2−83387号公報、特開平2−250892号公
報などに記載された方法によって製造されるものを使用
することができる。本発明の方法においては、界面活性
剤(ミセル化剤)として前記フェロセン誘導体を1種用
いてもよいし、2種以上を組合せてもよく、また、所望
により、前記フェロセン誘導体と他の界面活性剤とを組
み合せて用いてもよい。他の界面活性剤としては、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル等の非イオン性界面活性剤、アルキル硫
酸塩,ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩,塩
化アルキルトリメチルアンモニウム,脂肪酸ジエチルア
ミノエチルアミド等のカチオン性およびアニオン性界面
活性剤を挙げることができる。
【0060】ミセル分散液の調製は、たとえば下記のよ
うにする。水性媒体中に前記フェロセン誘導体、所望に
応じて用いられる他の界面活性剤および所望の前記色素
(顔料又は染料)、光硬化性レジスト、又は熱硬化性樹
脂を入れて、メカニカルホモジナイザー,超音波ホモジ
ナイザー,ボールミル,サンドミル,スターラーなどに
より十分攪拌する。この操作で顔料は界面活性剤の作用
で、水媒体中に均一に分散またはミセル化して、分散液
またはミセル溶液となる。この際のミセル化剤の濃度に
ついては、特に制限はないが、通常は該フェロセン誘導
体および所望により用いられる他の界面活性剤の合計濃
度が臨界ミセル濃度以上、好ましくは0.1ミリモル/
リットル〜1モル/リットルの範囲で選ばれる。一方、
顔料濃度は通常1〜500グラム/リットルの範囲で選
ばれる。
【0061】また、水性媒体の電気伝導度を調節するた
めに、支持塩(支持電解質)を必要に応じて加えること
ができる。この支持塩の添加量は、分散している顔料の
析出を妨げない範囲であればよく、通常は0.05〜1
0モル/リットルの範囲で選ばれる。
【0062】この支持塩を加えずに電解を行うこともで
きるが、この場合支持塩を含まない純度の高い薄膜(色
素層)が得られる。また支持塩を用いる場合、その支持
塩の種類は、ミセルの形成や、電極への前記顔料の析出
を妨げることなく、水性媒体の電気伝導度を調節しうる
ものであれば特に制限はない。
【0063】具体的には、一般に広く支持塩として用い
られている硫酸塩(リチウム,カリウム,ナトリウム,
ルビジウム,アルミニウムなどの塩),酢酸塩(リチウ
ム,カリウム,ナトリウム,ルビジウム,ベリリウム,
マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウ
ム,アルミニウムなどの塩)、更にはアンモニウム塩な
どが好適であり、例えば、LiBr,KCl,Li2
4,(NH4)BF4などが挙げられる。
【0064】このようにして、前記赤色色素(顔料又は
染料),緑色色素(顔料又は染料),青色色素(顔料又
は染料)および黒色色素(顔料)を、それぞれを分散し
た4種のミセル分散液を調製する。なお、混合顔料のミ
セル分散液は、水性媒体中に混合すべき顔料をミセル化
剤とともに一度加え、分散させることにより調製しても
よいし、又は水性媒体中に混合すべき単一顔料をミセル
化剤とともに加え、分散させて得られたそれぞれのミセ
ル分散液を混合させることにより、調製してもよい。
【0065】ミセル電解法製膜は、たとえば下記のよう
にする。前記のミセル分散液のいずれか一つに、例えば
透明導電性薄膜がその少なくとも複数色の色素層の形成
される領域に形成された絶縁性基板を挿入し、これを通
電してミセル電解を行いこの基板の透明導電性薄膜上に
所望の色素層を形成する。
【0066】電解条件は、各種状況に応じて適宜選べば
よいが、通常液温は0〜90℃、好ましくは10〜70
℃の範囲で選ぶことができ、電圧は0.03〜1.5
V、好ましくは0.1〜0.9Vの範囲で選ぶことがで
きる。また、電流密度は通常10mA/cm2以下好ま
しくは50〜300μA/cm2の範囲で選ぶことがで
きる。この電解処理を行うと、ミセル電解法の原理にし
たがった反応が進行する。これをフェロセン誘導体のF
eイオンの挙動に着目すると陽極ではフェロセンのFe
2+がFe3+となって、ミセルが崩壊し、顔料粒子又は染
料が陽極(透明導電性薄膜)上に析出する。一方、陰極
では陽極で酸化されたFe3+がFe2+に還元されてもと
のミセルに戻るので、繰り返し同じ溶液で製膜操作を行
うことができる。各色素層の膜厚および透過率は、上記
の電圧の範囲において、電解時間を操作すれば、コント
ロールすることができる。次に、ミセル電解処理により
形成された色素層は、通常純水などで洗浄された後、室
温での風乾を行ってもよいし、必要に応じて200℃ま
での温度範囲で加熱処理を行ってもよい。
【0067】さらに、前記光硬化性レジストまたは熱硬
化性樹脂のミセル分散液に、色素層の形成された基板を
挿入し、これを通電してミセル電解を行いこの基板の色
素層上に所望の光硬化性レジスト膜または熱硬化性樹脂
膜(保護膜)を積層する。色素層は多孔質であり、下地
の透明導電性薄膜と光硬化性レジストまたは熱硬化性樹
脂のミセル分散液が導通するため、光硬化性レジスト膜
または熱硬化性樹脂膜を、ミセル電解法により色素層上
に積層することが可能である。電解は、色素(顔料又は
染料)と同様の条件で行われ、ミセル電解法の原理を適
用することができる。ただし、光硬化性レジストまたは
熱硬化性樹脂膜が積層され、色素層の空隙を埋めてくる
と、だんだん色素層の導電性を失う。その結果、色素層
を含めた光硬化性レジスト膜、熱硬化性樹脂膜のシート
抵抗が109Ω/□以上となると製膜不能となる。した
がって、色素層を含めた光硬化性レジスト膜または熱硬
化性樹脂膜の膜厚は、色素層の膜厚でコントロールされ
る。次に、ミセル電解処理により形成されたレジスト膜
は、通常純水などで洗浄された後、室温での風乾を行っ
てもよいし、必要に応じて150℃までの温度範囲で加
熱処理を行ってもよい。一方、熱硬化性樹脂膜は保護膜
として使われるため、通常純水などで洗浄された後、室
温での風乾を行ってもよいし、必要に応じて150℃ま
での温度範囲で加熱処理を行った後、150〜300℃
の加熱処理を行って、完全に熱硬化する。なお、光硬化
性レジストまたは熱硬化性樹脂の積層は、ミセル電解法
のみなず電着法でも可能であるが、いずれの方法におい
ても、色素層を含む光硬化性レジスト膜中の色素(顔料
又は染料)の割合が多いため、形成したカラーフィルタ
の耐光性を低下させない。
【0068】(7)カラーフィルタの複数色の色素層の
形成 上記基板(透明導電性薄膜およびブラックマトリックス
を積層した絶縁性基板)と、ミセル電解法製膜、透明光
硬化性レジスト、光可溶化型レジストを用いて、カラー
フィルタの複数色の色素層を形成することが可能であ
る。まず、本発明に用いられる工程群Aについて説明す
る。すなわち、絶縁性基板上の、少なくともカラーフィ
ルタの複数色の色素層の形成される領域に成膜された透
明導電性薄膜または、少なくともカラーフィルタの複数
色の色素層の形成される領域を含むパターンに対応する
領域に形成された透明導電性薄膜上において、複数色の
うち一つの色素(例えばR)を透明導電性薄膜上にミセ
ル電解法で製膜する(a1)。次いで、光硬化性レジス
トをスピンコートおよびロールコート、先のミセル電解
法、光硬化性電着ポリマーを利用した電着法(特開平4
−104102号)によりR色素層上に積層塗布して、
R色素層に対応するマスクを介して露光し、未露光部分
の光硬化性レジストと色素層をエッチングする(a
2)。ここで光硬化性レジスト(熱硬化性樹脂も同様)
の膜厚は、スピンコートおよびロールコートの場合に
は、レジストの粘度およびスピンコートの回転数、回転
時間によってコントロールし、ミセル電解法および電着
法の場合には、絶縁化された時点が積層の終点となる。
従って、カラーフィルタの色素層の膜厚は、ロールコー
トまたはスピンコートの場合には、色素層と光硬化性レ
ジストの膜厚の和からレジストの色素層への浸透分を差
し引いた分であり、ミセル電解法または電着法の場合に
はほとんど色素層の膜厚に近い。次に、露光は、コンタ
クト露光、プロキシミティー露光、ミラープロジェクシ
ョン、ステッパーのどの方式でもよく、使用したレジス
トの分光感度に応じた露光を行えばよい。露光エネルギ
ーは、例えばi線(365nm)の場合には20〜60
0mJ/cm2が一般的である。次に、現像液を噴霧
し、露光されていない部分の光硬化性レジストを溶解さ
せ、さらに下層の色素層を純水シャワー、高圧純水シャ
ワー、ブラシスクラブ、超音波純水シャワー等の方法に
よりリンスと同時にエッチングして、露光部の色素層と
積層した光硬化性レジストを残し、さらに150〜30
0℃のオーブンもしくはホットプレートにより加熱し
て、色素層と積層した光硬化性レジストを完全に硬化さ
せる。現像液は、レジストに対応する一般的なものが用
いられ、例えば有機系としては、テトラメチルアンモニ
ウムハイドロキシド(TMAH)などの第四級アミンの
の水溶液が、無機系としては、炭酸ナトリウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、アルカリ金属塩の水溶液が用いられ、温度は室温か
ら80℃のものが使用される。また上層の光硬化性レジ
ストの露光後の現像およびリンス処理により、光硬化性
レジストのみパターニングし、先の加熱処理にて硬化さ
せた後に露出した色素層を例えば先の現像液のほかに有
機溶剤(エタノール、アセトン)あるは、界面活性剤等
で処理してエッチングしてもよい。ここで、色素層のエ
ッチングの方法は、先のウエットエッチングだけでな
く、UV/オゾン、プラズマ、スパッタ、イオンビーム
などのドライエッチングも可能であるし、ウエットエッ
チングとドライエッチングを適宜併用してもよい。この
ような工程を複数色のさらに別の色素(例えばBG)に
ついても同様に行う。
【0069】次に、本発明に用いられる工程群Bについ
て説明する。すなわち、絶縁性基板上の、少なくともカ
ラーフィルタの複数色の色素層の形成される領域に成膜
された透明導電性薄膜または、少なくともカラーフィル
タの複数色の色素層の形成される領域を含んで、たとえ
ば、ストライプ状にパターニングされた透明導電性薄膜
上において、光可溶化型レジストをスピンコートおよび
ロールコートにより積層塗布して、さらに複数色のうち
の一つの色素(例えばR)層に対応するマスクを介して
露光し、露光した部分の光可溶化型レジストを常法によ
り現像、リンスして除去し(b1)、さらにR色素層を
光可溶化型レジストを除去し露出した透明導電性薄膜上
にミセル電解法で製膜し、R色素層を形成する(b
2)。この工程を複数色のさらに別の色素(例えばB
G)についても同様に行う。ここで露光、現像は光硬化
性レジストと同様である。最後に、残存する光可溶化型
レジスト全てを一般に用いられているレジスト剥離剤、
例えば第四級アミンなどのアミン類の溶液、ジメチルス
ルホキサイド(DMSO)、ジメチルフォルムアミド
(DMF)などの溶媒を用いて室温から160℃程度で
処理して剥離(除去)する(b3)。また、光可溶化型
レジストの剥離は、各色素層を形成する毎に行ってもよ
い。なお、光可溶化型レジストをより除去しやすいよう
にレジスト剥離剤にさらす前に20〜800mJ/cm
2の例えばi線露光を光可溶化型レジスト上に行うのが
より好ましい。
【0070】本発明では、上記二つの色素層の形成法
(工程群A、工程群B)を組み合わせて、所望の複数色
の色素層を平面的に配置したカラーフィルタを得ること
ができる。この場合、単色の各色素層は工程群A又は工
程群Bのいずれかを用いて形成され、全ての色素層を、
工程群Aのみで形成することはない。また、絶縁性基板
上において、少なくともカラーフィルタの複数色の色素
層の形成される領域に透明導電性薄膜を製膜し、次いで
少なくともカラーフィルタのブラックマトリックスと複
数色の色素層の形成される領域に金属または金属酸化物
薄膜を成膜する。そして、光硬化性レジストをブラック
マトリックスの形状でフォトリソグラフィー法にて常法
によりパターニングし、さらに下地の露出した金属また
は金属酸化物薄膜を硝酸セリウムアンモニウムと過塩素
酸の混合水溶液などでエッチングして、ブラックマトリ
ックスを形成する。また、金属または金属酸化物薄膜上
に光可溶化型レジストをブラックマトリックスの形状で
フォトリソグラフィー法にて常法によりパターニング
し、さらに下地の露出した金属または金属酸化物薄膜を
硝酸セリウムアンモニウムと過塩素酸の混合水溶液など
でエッチングし、さらに上記で記載したレジスト剥離剤
を用いて、同様に光可溶化型レジストを剥離して、ブラ
ックマトリックスを形成する。このようにして作製した
基板を用いた場合には、複数色の色素層の集合体を工程
群Aおよび工程群B、又は工程群Bのみをくりかえし用
いて、所望の複数色の色素層を平面的に配置したカラー
フィルタを得ることができる。
【0071】(8)絶縁膜 絶縁膜は、透明導電性薄膜と金属または金属酸化物薄膜
(ブラックマトリックス)との電気的導通を防ぐために
用いられ、たとえば、ストライプ状にパターニングされ
た透明導電性薄膜とブラックマトリックスとの間に介在
して電気的絶縁を行う。絶縁性の黒色色素含有光硬化性
レジスト硬化物のブラックマトリックス(特開平4−1
3106号,特開平4−190362号)を用いる場合
は、絶縁膜は必要としない。本発明に用いられる絶縁膜
としては、透明光硬化性レジストの硬化物、透明熱硬化
性樹脂等を好適に用いることができ、また、絶縁膜と透
明導電性薄膜、絶縁膜と金属または金属酸化物薄膜との
密着性を高めるために、シリカ、アルミナ、チタニア等
の透明な無機酸化物の薄膜を接着面に介在させることが
さらに好ましい。ここで、光硬化性レジストとしては前
述のものを用いることができる。熱硬化性樹脂として
は、例えば、アクリル、メタクリル酸誘導体とその共重
合体(バインダー)の混合物を挙げることができる。ま
た、上記アクリル、メタクリル酸誘導体にエポキシ基、
シロキサン基、ポリイミド前駆体を導入したものを好適
に用いることができる。開始剤としては、トリアジン
系、アセトフェノン系、ベンジイン系、ベンゾフェノン
系、チオキサンソン系等を挙げることができる。溶剤と
しては、シクロヘキサノンなどのケトン類、セロソルブ
アセテートなどのエステル類の単品および二種以上の混
合物を挙げることができる。以上を混合、分散、濾過し
て、透明な熱硬化性樹脂を調製する。このような光硬化
性レジストまたは熱硬化性樹脂を、ロールコートまたは
スピンコート、オフセット印刷により、少なくともブラ
ックマトリクスの形状でパターニングされた金属または
金属酸化物薄膜上を含む全面に塗布し、オーブンやホッ
トープレートで150〜300℃で加熱熱硬化させて、
絶縁膜を形成する。具体的な商品名としては、オプトマ
ーSS7265,JHR−8484、JSS−819、
JSS715(JSR社製)、OS−808(長瀬産業
社製),LC2001(三洋化成社製)、V−259P
A(新日鉄化学社製)、CT(富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製)等を挙げることができる。透明
光硬化性レジスト硬化物又は透明熱硬化性樹脂硬化物の
膜厚と透過率は、膜厚0.1〜4.0μm,透過率90
%以上/460nmが好ましい。なお、透過率は前記硬
化物のみの値である。膜厚については、透明光硬化性レ
ジストは透明熱硬化性樹脂剤の粘度およびスピンコート
の回転数、回転時間によりコントロール可能である。
【0072】無機酸化物薄膜としては、アルミナ、シリ
カ、チタニア等を挙げることができる。上記透明熱硬化
性樹脂に分散して上記のように塗布してもよいし、スパ
ッタ法、蒸着法、CVD法、にて独立に成膜してもよ
い。無機酸化物薄膜の膜厚と透過率は、膜厚0.01〜
3.5μm,透過率90%以上/460nmが好まし
い。なお、透過率は前記薄膜のみの値である。
【0073】(9)保護膜 保護膜は、複数色の色素層を平面的に配置したのち、色
素層の基板への接着性、色素層間の膜厚段差を低減する
(平坦性を高める)ため、または所望の場所だけにミセ
ル電解法で色素層を製膜するために、積層形成すること
が好ましい。本発明に用いられる保護膜は、例えば、透
明光硬化性レジスト、及び透明熱硬化性樹脂剤を用いて
形成することができる。透明光硬化性レジストとして
は、前述のものを用いることができる。ロールコートま
たはスピンコート、オフセット印刷などで、少なくとも
複数色の色素層の形成された領域に、積層塗布し、オー
ブンやホットープレートで150〜300℃で加熱硬化
させて、保護膜を形成することができる。または、ロー
ルコート又はオフセット印刷などで、複数色の色素層の
形成工程の前または、各形成工程の間で、少なくともカ
ラーフィルタの複数色の色素層の形成される領域(表示
部)を除いた部分に積層塗布し、オーブンやホットープ
レートで150〜300℃で加熱硬化させて、保護膜を
形成することもできる。また、ロールコートまたはスピ
ンコート、オフセット印刷などで複数色の色素層の形成
された領域を含む基板全面に塗布し、フォトリソグラフ
ィー法にて少なくとも複数色の色素層の形成された領域
または、複数色の色素層の形成工程の前または、各形成
工程の間で、少なくともカラーフィルタの複数色の色素
層の形成される領域を除いた部分に積層されるようにパ
ターニングし、オーブンやホットープレートで150〜
300℃で加熱熱硬化させて、保護膜を形成することも
できる。
【0074】透明熱硬化性樹脂としては、前述のものを
用いることができる。ロールコート又はスピンコート、
オフセット印刷などで、少なくともカラーフィルタの複
数色の色素層の形成された部分に、積層塗布し、オーブ
ンやホットープレートで150〜300℃で加熱硬化さ
せて、保護膜を形成することができる。または、ロール
コートまたはオフセット印刷などで、複数色の色素層の
形成工程の前または、各形成工程の間で、少なくともカ
ラーフィルタの複数色の色素層の形成される領域を除い
た部分に積層塗布し、オーブンやホットープレートで1
50〜300℃で加熱硬化させて、保護膜を形成するこ
ともできる。なお、色素層上(光硬化性レジストが積層
されておらず、絶縁化されていない色素層)である場合
(例えば、(7)カラーフィルタの複数色の色素層の形
成における工程群B)では、ミセル分散液に分散した光
硬化性レジストおよび熱硬化性樹脂をミセル電解法で製
膜、または特開平4−104102号記載の光硬化性電
着ポリマーを用いた電着法においても光硬化性電着ポリ
マーの保護膜を少なくともカラーフィルタの複数色の色
素層の形成された部分に積層することができる。
【0075】(10)液晶駆動用透明電極 液晶駆動用透明電極としては、前記透明導電性薄膜と同
様の材料および形成方法を用いることができる。
【0076】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。 製造例1 1.透明導電性薄膜成膜基板の作製 鏡面研磨した300mm角の白板ガラス基板(コーニン
グ社製7059)上に、スパッタリング装置(アルバッ
ク社製:SDP−550VT)を用いて、ITO薄膜を
約1300Å蒸着を行った。このとき、基板温度を25
0℃、ITO膜の表面抵抗を20Ω/□に調整した。
【0077】 2.透明導電性薄膜(ITO)のパターニング ITO薄膜を成膜した基板上に、光可溶化型レジストの
FH2130(富士ハントエレクトロニクステクノロジ
ー社製)を基板全面にロールコーターで1.5μmの膜
厚で塗布し、110℃のホットプレートで5分プリベー
クした。共通部分(ミセル電解法製膜用電極取出し部)
を有しかつストライプ状にパターニングされたITOパ
ターン形成用のマスク(図25)を介して、プロキシミ
ティー方式の露光機(プロキシミティーギャップ60μ
m)で100mJ/cm2でi線露光後、室温の有機ア
ルカリ系水溶液の現像液(2.38%TMAH水溶液:
富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製FHD−
5)で2分間スピン現像し、純水で洗浄し、150℃の
オーブンで30分ポストベークした。次いでこの基板を
37℃の第二塩化鉄水溶液(ボウメ42)と12N塩酸
水溶液の等量混合物中に5分間浸漬して、レジストの積
層されていない部分のITO膜をエッチングし、純水で
洗浄してエアブローにより乾燥した。次いで、基板を室
温の有機アルカリ系の剥離液(N−303:長瀬産業社
製)に5分間浸漬後、純水で洗浄、エアブローで乾燥し
て、残存している光可溶化型レジストを完全に除去し、
ITOのパターニングを終えた。
【0078】3.ミセル分散液の調製 純水1リットル中において、顔料としてジアントラキノ
ニルレッド(チバガイギー社製)を用い、顔料濃度1
1.31g/リットル、フェロセン誘導体ミセル化剤と
してFPEG(11−フェロセニルウンデシルポリオキ
シエチレンエーテル)を用いて、2.75ミリモル/リ
ットル、支持塩として臭化リチウムを用いて0.1モル
/リットルの濃度で混合し、また、顔料としてジスアゾ
イエロー(大日本インキ化学工業社製)を用い、顔料濃
度12.45g/リットル、前記FPEGを2.00ミ
リモル/リットル、臭化リチウムを0.1モル/リット
ルの濃度で混合し、それぞれの混合液を超音波ホモジナ
イザーで30分分散させたのち、重量比9:1の割合で
それぞれの顔料の分散液を混合し、さらにこの混合液を
超音波ホモジナイザーで30分分散させ、Rの混合ミセ
ル分散液を調製した。
【0079】また、純水1リットル中において、顔料と
してハロゲン化銅フタロシアニン(BASF社製)を用
い、顔料濃度14.85g/リットル、前記FPEGを
用いて、3.00ミリモル/リットル、支持塩として臭
化リチウムを用いて0.1モル/リットルの濃度で混合
し、また、顔料としてジスアゾイエロー(大日本インキ
化学工業社製)を用い、顔料濃度12.45g/リット
ル、前記FPEGを2.00ミリモル/リットル、臭化
リチウムを0.1モル/リットルの濃度で混合し、それ
ぞれの混合液を超音波ホモジナイザーで30分分散させ
たのち、重量比6:4の割合でそれぞれの顔料の分散液
を混合し、さらにこの混合液を超音波ホモジナイザーで
30分分散させ、Gの混合ミセル分散液を調製した。
【0080】さらに、純水1リットル中において、顔料
として銅フタロシアニン(BASF社製)を用い、顔料
濃度6.90g/リットル、前記FPEGを用いて、
1.25ミリモル/リットル、支持塩として臭化リチウ
ムを用いて0.1モル/リットルの濃度で混合し、ま
た、顔料としてジオキサジンバイオレット(三陽色素社
製)を用い、顔料濃度4.88g/リットル、前記FP
EGを3.00ミリモル/リットル、臭化リチウムを
0.1モル/リットルの濃度で混合し、それぞれの混合
液を超音波ホモジナイザーで30分分散させたのち、重
量比7:3の割合でそれぞれの顔料の分散液を混合し、
さらにこの混合液を超音波ホモジナイザーで30分分散
させ、Bの混合ミセル分散液を調製した。
【0081】さらに、純水1リットル中において、光硬
化性レジストとしてアクリル酸系レジストCT(富士ハ
ントエレクトロニクステクノロジー社製)を用い、レジ
スト固形分濃度10.00g/リットル、前記FPEG
を用いて、1.50ミリモル/リットル、支持塩として
臭化リチウムを用いて0.1モル/リットルの濃度で混
合し、超音波ホモジナイザーで30分分散させたのち、
光硬化性レジストのミセル分散液を調製した。
【0082】実施例1 製造例1で作製したITO成膜基板を、製造例1で調製
したRの前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜と
ポテンションスタットの陽極を接続して、0.4V、1
8分間の定電位電解を行い、透明導電性薄膜上にRの色
素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブローにより水
を切り、100℃オーブンで乾燥した。透明光硬化性レ
ジストとして、JNPC06(日本合成ゴム社製)をR
色素層上に1500rpmでスピンコートし、80℃の
ホットプレートで5分プリベークした。次に、R色素層
パターン形成用のマスク(ストライプ用:図26)を介
して、プロキシミティー方式の露光機(プロキシミティ
ーギャップ60μm)で300mJ/cm2でi線露光
後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液(0 .5%
TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロ
ジー社製FHD−5)を1分間噴霧し、アクリル製の毛
ブラシにてスクラブを行い、さらに純水で洗浄して、未
露光部のR色素層と光硬化性レジストをエッチングし
た。最後に200℃のオーブンに基板を挿入して、露光
部の光硬化性レジストを完全に熱硬化させ、R色素層を
配置した。次いで製造例1で調製したBの前記ミセル分
散液に挿入し、透明導電性薄膜とポテンションスタット
の陽極を接続して、0.5V、5分間の定電位電解を行
い、R色素層形成部分以外の透明導電性薄膜上にBの色
素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブローにより水
を切り、100℃オーブンで乾燥した。透明光硬化性レ
ジストとして、JNPC06(日本合成ゴム社製)をR
色素層とB色素層上に1500rpmでスピンコート
し、80℃のホットプレートで5分プリベークした。次
に、B色素層パターン形成用のマスク(ストライプ用:
(図28)を介して、プロキシミティー方式の露光機
(プロキシミティーギャップ60μm)で300mJ/
cm2でi線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現
像液(0 .5%TMAH水溶液:富士ハントエレクト
ロニクステクノロジー社製FHD−5)を1分間噴霧
し、アクリル製の毛ブラシにてスクラブを行い、さらに
純水で洗浄して、未露光部のB色素層と光硬化性レジス
トをエッチングした。最後に200℃のオーブンに基板
を挿入して、露光部の光硬化性レジストを完全に熱硬化
させ、B色素層を配置した。次に、光可溶化型レジスト
のHPR204(富士ハントエレクトロニクステクノロ
ジー社製)を基板全面に1500rpmでスピンコート
し、110℃のホットプレートで5分プリベークした。
G色素層パターン形成用のマスク(ストライプ用:(図
27)を介して、プロキシミティー方式の露光機(プロ
キシミティーギャップ60μm)で300mJ/cm2
でi線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液
(0.5%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニク
ステクノロジー社製FHD−5)で2分間スピン現像
し、純水で洗浄した。次いでこの基板を製造例1で調製
したGの前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜と
ポテンションスタットの陽極を接続して、0.7V、1
0分間の定電位電解を行い、上記露光部に露出した透明
導電性薄膜上にGの色素層を形成し、純水で洗浄したの
ちエアブローにより水を切り、100℃オーブンで乾燥
した。次に、基板を室温の有機アルカリ系の剥離液(N
−303:長瀬産業社製)に5分間浸漬後、純水で洗浄
して、残存している光可溶化型レジストを完全に除去
し、RGBの色素層を形成した。次に、この基板上に保
護膜として透明な熱硬化性樹脂剤LC2001(三洋化
成工業社製)を900rpmでスピンコートし、220
℃のオーブンで完全に熱硬化させた。最後に、スパッタ
リング装置(アルバック社製:SDP−550VT)を
用いて、ITO薄膜を約1200⌒、保護膜上にスパッ
タリングして液晶駆動用の透明導電性薄膜(電極)を形
成した。このとき、基板温度を200℃、ITO膜の表
面抵抗を20Ω/□に調整した。以上のようにして、カ
ラーフィルタを製造した(工程4,図1)
【0083】実施例2 製造例1で作製したITO成膜基板上に、黒色色素(カ
ーボンブラック)含有光硬化性レジスト(CK−200
0:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)を
500rpmでスピンコートし、85℃のホットプレー
トで5分間プリベークした。さらに、10%エタノール
含有のポリビニルアルコール水溶液(CP:富士ハント
エレクトロニクステクノロジー社製)を500rpmで
スピンコートし、85℃のホットプレートで5分間プリ
ベークした。次に、プロキシミティー方式(プロキシミ
ティーギャップ60μm)の露光機でトライアングル色
素層パターン対応のブラックマトリックス形成用マスク
(図29)を用いて、100mJ/cm2でi線露光
後、室温の無機アルカリ系水溶液の現像液(0.1N炭
酸ナトリウム水溶液:富士ハントエレクトロニクステク
ノロジー社製CD)で2分間スピン現像し、純水でブラ
シスクラブ洗浄し、さらに220℃のオーブンで60分
間熱処理(ポストベーク)し、黒色色素含有レジスト硬
化物が埋め込められ、ブラックマトリックスが形成され
た。次に、ブラックマトリックスを形成した基板を、製
造例1で調製したRの前記ミセル分散液に挿入し、透明
導電性薄膜とポテンションスタットの陽極を接続して、
0.4V、18分間の定電位電解を行い、透明導電性薄
膜上にRの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブ
ローにより水を切り、100℃オーブンで乾燥した。透
明光硬化性レジストとして、CT(富士ハントエレクト
ロニクステクノロジー社製)をR色素層上に1500r
pmでスピンコートし、80℃のホットプレートで5分
プリベークした。次に、R色素層パターン形成用のマス
ク(トライアングル用:図30)を介して、プロキシミ
ティー方式(プロキシミティーギャップ60μm)の露
光機で100mJ/cm2でi線露光後、室温の有機ア
ルカリ系水溶液の現像液(0 .5%TMAH水溶液:
富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製FHD−
5)を1分間噴霧し、アクリル製の毛ブラシにてスクラ
ブを行い、さらに純水で洗浄して、未露光部のR色素層
と光硬化性レジストをエッチングした。最後に200℃
のオーブンに基板を挿入して、露光部の光硬化性レジス
トを完全に熱硬化させ、R色素層を配置した。次いで製
造例1で調製したBの前記ミセル分散液に挿入し、透明
導電性薄膜とポテンションスタットの陽極を接続して、
0.5V、5分間の定電位電解を行い、R色素層形成部
分以外の透明導電性薄膜上にBの色素層を形成し、純水
で洗浄したのちエアブローにより水を切り、100℃オ
ーブンで乾燥した。透明光硬化性レジストとして、CT
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)をR
色素層とB色素層上に700rpmでスピンコートし、
80℃のホットプレートで5分プリベークした。次に、
B色素層パターン形成用のマスク(トライアングル:図
31)を介して、プロキシミティー方式(プロキシミテ
ィーギャップ60μm)の露光機で100mJ/cm2
でi線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液
(0 .5%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製FHD−5)を1分間噴霧し、ア
クリル製の毛ブラシにてスクラブを行い、さらに純水で
洗浄して、未露光部のB色素層と光硬化性レジストをエ
ッチングした。最後に200℃のオーブンに基板を挿入
して、露光部の光硬化性レジストを完全に熱硬化させ、
B色素層を配置した。次に、光可溶化型レジストのHP
R204(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社
製)を基板全面に1500rpmでスピンコートし、1
10℃のホットプレートで5分プリベークした。G色素
層パターン形成用のマスク(トライアングル用:図3
2)を介して、プロキシミティー方式(プロキシミティ
ーギャップ60μm)の露光機で100mJ/cm2
i線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液
(2.38%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製FHD−5)で2分間スピン現像
し、純水で洗浄した。次いでこの基板を製造例1で調製
したGの前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜と
ポテンションスタットの陽極を接続して、0.7V、1
0分間の定電位電解を行い、上記露光部に露出した透明
導電性薄膜上にGの色素層を形成し、純水で洗浄したの
ちエアブローにより水を切り、100℃オーブンで乾燥
した。次に、基板を室温の有機アルカリ系の剥離液(N
−303:長瀬産業社製)に5分間浸漬後、純水で洗浄
して、残存している光可溶化型レジストを完全に除去
し、RGBの色素層を形成した。次に、保護膜として透
明光硬化性レジストV−259PA(新日鉄化学社製)
を500rpmでスピンコートし、80℃オーブンで1
5分プリベークした。次いで、カラーフィルタのブラッ
クマトリックスおよびRGB色素層上のみを露光できる
マスクを介して300mJ/cm2で露光し、室温の
0.1Nの炭酸ナトリウム水溶液(富士ハントエレクト
ロニクステクノロジー社製CD純水希釈品)で浸漬現像
し、さらに純水シャワーにより洗浄してからエアブロー
により乾燥後、200℃オーブンで60分間加熱してブ
ラックマトリックスおよびRGBの色素層上のみに保護
膜を形成した。最後に、スパッタリング装置(アルバッ
ク社製:SDP−550VT)を用いて、ITO薄膜を
約1200⌒、スパッタリングして液晶駆動用の透明導
電性薄膜を形成した。このとき、基板温度を200℃、
ITO膜の表面抵抗を20Ω/□に調整した。以上のよ
うにして、カラーフィルタを製造した(工程8,図5)
【0084】実施例3 製造例1において作製したITOパターニング基板上
を、製造例1で調製したBの前記ミセル分散液に挿入
し、透明導電性薄膜(ITOの共通部分)とポテンショ
ンスタットの陽極を接続して、0.5V、8分間の定電
位分解を行い、透明導電性薄膜上にBの色素層を形成
し、純水で洗浄したのちエアブローにより水を切り、1
00℃オーブンで乾燥した。次に、透明光硬化性レジス
トとして、V259PA(新日鉄化学社製)をB色素層
上に500rpmでスピンコートし、80℃のホットプ
レートで5分プリベークした。次に、B色素層パターン
形成用のマスク(トライアングル用:図31)を介し
て、プロキシミティー方式(プロキシミティーギャップ
60μm)の露光機で300mJ/cm2 でi線露光
後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液(0.5%T
MAH水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロジ
ー社製FHD−5)を1分間噴霧し、アクリル製の毛ブ
ラシにてスクラブを行い、さらに純水で洗浄して、未露
光部のB色素層と光硬化性レジストをエッチングした。
最後に200℃のオーブンに基板を挿入して、露光部の
光硬化性レジストを完全に熱硬化させ、B色素層を配置
した。次いで製造例1で調製したRの前記ミセル分散液
に挿入し、透明導電性薄膜(ITOの共通部分)とポテ
ンションスタットの陽極を接続して、0.4V、15分
間の定電位電解を行い、B色素層形成部分以外の透明導
電性薄膜上にRの色素層を形成し、純水で洗浄したのち
エアブローにより水を切り、100℃オーブンで乾燥し
た。透明光硬化性レジストとして、V259PA(新日
鉄化学社製)をB色素層とR色素層上に700rpmで
スピンコートし、80℃のホットプレートで5分プリベ
ークした。次に、R色素層パターン形成用のマスク(ト
ライアングル:図30)を介して、プロキシミティー方
式(プロキシミティーギャップ60μm)の露光機で3
00mJ/cm2 でi線露光後、室温の有機アルカリ系
水溶液の現像液(0.5%TMAH水溶液:富士ハント
エレクトロニスクテクノロジー社製FHD−5)を1分
間噴霧し、アクリル製の毛ブラシにてスクラブを行い、
さらに純水で洗浄して、未露光部のR色素層と光硬化性
レジストをエッチングした。最後に200℃のオーブン
に基板を挿入して、露光部の光硬化性レジストを完全に
熱硬化させ、R色素層を配置した。次に光可溶化型レジ
ストのHPR204(富士ハントエレクトロニクステク
ノロジー社製)を基板全面に1500rpmでスピンコ
ートし、110℃のホットプレートで5分プリベークし
た。G色素層パターン形成用のマスク(トライアングル
用:図32)を介して、プロキシミティー方式(プロキ
シミティーギャップ60μm)の露光機で100mJ/
cm2 でi線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現
像液(2.38%TMAH水溶液:富士ハントエレクト
ロニスクテクノロジー社製FHD−5)で2分間スピン
現像し、純水で洗浄した。次いでこの基板を製造例1で
調製したGの前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄
膜(ITOの共通部分)とポテンションスタットの陽極
を接続して、0.7V、10分間の定電位電解を行い、
上記露光部に露出した透明導電性薄膜上にG色素層を形
成し、純水で洗浄したのちエアブローにより水を切り、
100℃オーブンで乾燥した。次に、基板を室温の有機
アルカリ系の剥離液(N−303:長瀬産業社製)に5
分間浸漬後、純水で洗浄して、残存している光可溶化型
レジストを完全に除去し、RGBの色素層を形成した。
最後に、ITOの共通(導通部分)をカットして、IT
Oのストライプを独立させ、カラーフィルタを完成した
(工程5,図3)
【0085】実施例4 製造例1において作製したITOパターニング基板上
に、樹脂ブラックマトリックス形成レジストとして富士
ハントエレクトロニクステクノロジー社製のカラーモザ
イクCKに同CR、CG、CBをそれぞれ、3:1:
1:1重量部混合したもの(特開平4−13106号)
を用い、スピンコーター500rpmでを塗布し、80
℃オーブンで15分間プリベークした。次いで、酸素遮
断膜のポリビニルアルコール(PVA)水溶液(CP:
富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)をレジ
ストと同様に塗布した。次に、プロキシミティー方式
(プロキシミティーギャップ60μm)の露光機でトラ
イアングル色素層パターン対応のブラックマトリックス
形成用マスク(図29)を用いて、80mJ/cm2
露光後、室温の無機アルカリ系水溶液の現像液(0.1
N炭酸ナトリウム水溶液:富士ハントエレクトロニクス
テクノロジー社製CD)で2分間スピン現像し、純水で
ブラシスクラブ洗浄し、さらに220℃のオーブンで6
0分間熱処理(ポストベーク)し、黒色色素含有レジス
ト硬化物が埋め込められ、ブラックマトリックスが形成
された。次に、ブラックマトリックスを形成した基板
を、製造例1で調製したBの前記ミセル分散液に挿入
し、透明導電性薄膜(ITOの共通部分)とポテンショ
ンスタットの陽極を接続して、0.5V、8分間の定電
位電解を行い、透明導電性薄膜上にBの色素層を形成
し、純水で洗浄したのちエアブローにより水を切り、1
00℃オーブンで乾燥した。次に、透明光硬化性レジス
トとして、V259PA(新日鉄化学社製)をB色素層
上に500rpmでスピンコートし、80℃のホットプ
レートで5分プリベークした。次に、B色素層パターン
形成用のマスク(トライアングル用:図31)を介し
て、プロキシミティー方式(プロキシミティーギャップ
60μm)の露光機で300mJ/cm2でi線露光
後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液(0 .5%
TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロ
ジー社製FHD−5)を1分間噴霧し、アクリル製の毛
ブラシにてスクラブを行い、さらに純水で洗浄して、未
露光部のB色素層と光硬化性レジストをエッチングし
た。最後に200℃のオーブンに基板を挿入して、露光
部の光硬化性レジストを完全に熱硬化させ、B色素層を
配置した。次いで製造例1で調製したRの前記ミセル分
散液に挿入し、透明導電性薄膜(ITOの共通部分)と
ポテンションスタットの陽極を接続して、0.4V、1
5分間の定電位電解を行い、B色素層形成部分以外の透
明導電性薄膜上にRの色素層を形成し、純水で洗浄した
のちエアブローにより水を切り、100℃オーブンで乾
燥した。透明光硬化性レジストとして、V259PA
(新日鉄化学社製)をB色素層とR色素層上に700r
pmでスピンコートし、80℃のホットプレートで5分
プリベークした。次に、R色素層パターン形成用のマス
ク(トライアングル:図30)を介して、プロキシミテ
ィー方式(プロキシミティーギャップ60μm)の露光
機で300mJ/cm2でi線露光後、室温の有機アル
カリ系水溶液の現像液(0 .5%TMAH水溶液:富
士ハントエレクトロニクステクノロジー社製FHD−
5)を1分間噴霧し、アクリル製の毛ブラシにてスクラ
ブを行い、さらに純水で洗浄して、未露光部のR色素層
と光硬化性レジストをエッチングした。最後に200℃
のオーブンに基板を挿入して、露光部の光硬化性レジス
トを完全に熱硬化させ、R色素層を配置した。次に、光
可溶化型レジストのHPR204(富士ハントエレクト
ロニクステクノロジー社製)を基板全面に1500rp
mでスピンコートし、110℃のホットプレートで5分
プリベークした。G色素層パターン形成用のマスク(ト
ライアングル用:図32)を介して、プロキシミティー
方式(プロキシミティーギャップ60μm)の露光機で
100mJ/cm2でi線露光後、室温の有機アルカリ
系水溶液の現像液(2.38%TMAH水溶液:富士ハ
ントエレクトロニクステクノロジー社製FHD−5)で
2分間スピン現像し、純水で洗浄した。次いでこの基板
を製造例1で調製したGの前記ミセル分散液に挿入し、
透明導電性薄膜(ITOの共通部分)とポテンションス
タットの陽極を接続して、0.7V、10分間の定電位
電解を行い、上記露光部に露出した透明導電性薄膜上に
Gの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブローに
より水を切り、100℃オーブンで乾燥した。次に、基
板を室温の有機アルカリ系の剥離液(N−303:長瀬
産業社製)に5分間浸漬後、純水で洗浄して、残存して
いる光可溶化型レジストを完全に除去し、RGBの色素
層を形成した。最後に、ITOの共通(導通部分)をカ
ットして、ITOのストライプを独立させ、カラーフィ
ルタを完成した(工程9、図7)。
【0086】製造例2 金属薄膜(ブラックマトリックス)上透明導電性薄膜成
膜基板の作製 鏡面研磨した300mm角の白板ガラス基板(NA4
5:HOYA製)上に、スパッタリング装置(アルバッ
ク社製:SDP−550VT)を用いて、Cr薄膜を約
1200⌒蒸着した。このとき、基板温度を250℃に
調整した。次に、蒸着したCr薄膜上に、光可溶化のポ
ジ型レジスト(HPR204:富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製)をロールコーターで1.5μm
膜厚でコートし、110℃のオーブンで30分間プリベ
ークし、ダイアゴーナル色素層パターン対応のブラック
マトリックス形成用のマスク(図33)を介して、プロ
キシミティー方式(プロキシミティーギャップ60μ
m)の露光機で60mJ/cm2で露光した。次に室温
の有機アルカリ系水溶液の現像液(2.38%TMAH
水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製
FHD−5)で2分間スピン現像して、純水シャワー洗
浄し、さらに130℃のオーブンで60分間熱処理(ポ
ストベーク)して、レジストパターンを形成した。次
に、硝酸第二セリウムアンモニウム165gと過塩素酸
42mlと純水で1リットルのCrエッチャントを調製
し、レジストパターンを形成した基板を室温で2分間浸
漬し、純水シャワーで洗浄してレジストパターンのない
部分のCr薄膜をエッチングし、さらに、有機アルカリ
系水溶液のレジスト剥離材(N−303:長瀬産業社
製)に室温で、5分間浸漬、純水シャワーで洗浄して、
金属薄膜(Cr)のブラックマトリックスを形成した。
次に、スパッタリング装置(アルバック社製:SDP−
550VT)を用いて、ITO薄膜を約1300⌒、蒸
着を行った。このとき、基板温度を250℃、ITO膜
の表面抵抗を20Ω/□に調整した。
【0087】実施例5 製造例2で作製した基板上に、製造例1で調製したGの
前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜(ITO)
とポテンションスタットの陽極を接続して、0.7V、
15分間の定電位電解を行い、透明導電性薄膜上にGの
色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブローにより
水を切り、100℃オーブンで乾燥した。次に、透明光
硬化性レジストとして、JNPC16(日本合成ゴム社
製)をG色素層上に1500rpmでスピンコートし、
80℃のホットプレートで5分プリベークした。次に、
G色素層パターン形成用のマスク(ダイアゴーナル用:
図34)を介して、プロキシミティー方式の露光機(プ
ロキシミティーギャップ60μm)で300mJ/cm
2でi線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液
(0 .5%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製FHD−5)を1分間噴霧し、ア
クリル製の毛ブラシにてスクラブを行い、さらに純水で
洗浄して、未露光部のG色素層と光硬化性レジストをエ
ッチングした。最後に200℃のオーブンに基板を挿入
して、露光部の光硬化性レジストを完全に熱硬化させ、
G色素層を配置した。次いで製造例1で調製したBの前
記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜とポテンショ
ンスタットの陽極を接続して、0.5V、5分間の定電
位電解を行い、G色素層形成部分以外の透明導電性薄膜
上にBの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブロ
ーにより水を切り、100℃オーブンで乾燥した。透明
光硬化性レジストとして、JNPC16(日本合成ゴム
社製)をG色素層とB色素層上に1000rpmでスピ
ンコートし、80℃のホットプレートで5分プリベーク
した。次に、B色素層パターン形成用のマスク(ダイア
ゴーナル用:図35)を介して、プロキシミティー方式
の露光機(プロキシミティーギャップ60μm)で30
0mJ/cm2でi線露光後、室温の有機アルカリ系水
溶液の現像液(0 .5%TMAH水溶液:富士ハント
エレクトロニクステクノロジー社製FHD−5)を1分
間噴霧し、アクリル製の毛ブラシにてスクラブを行い、
さらに純水で洗浄して、未露光部のB色素層と光硬化性
レジストをエッチングした。最後に200℃のオーブン
に基板を挿入して、露光部の光硬化性レジストを完全に
熱硬化させ、B色素層を配置した。次に、光可溶化型レ
ジストのHPR204(富士ハントエレクトロニクステ
クノロジー社製)を基板全面に1500rpmでスピン
コートし、110℃のホットプレートで5分プリベーク
した。次に電極取出し部を含めてブラックマトリックス
およびRGBの色素層領域全てを露光できるマスク(図
36)を介して、プロキシミティー方式の露光機(プロ
キシミティーギャップ60μm)で300mJ/cm2
でi線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液
(2.38%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製FHD−5)で2分間スピン現像
し、純水で洗浄した。次いでこの基板を製造例1で調製
したRの前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜と
ポテンションスタットの陽極を接続して、0.5V、1
5分間の定電位電解を行い、上記露光部に露出した透明
導電性薄膜上にRの色素層を形成し、純水で洗浄したの
ちエアブローにより水を切り、100℃オーブンで乾燥
した。次に、基板全面を600mJ/cm2でi線露光
した後、室温の有機アルカリ系の剥離液(N−303:
長瀬産業社製)に3分間浸漬後、純水で洗浄して、残存
している光可溶化型レジストを完全に除去し、RGBの
色素層を形成した。次に、この基板上に保護膜として透
明な熱硬化性樹脂剤オプトマーSS7265(日本合成
ゴム社製)を900rpmでスピンコートし、220℃
のオーブンで完全に熱硬化させた。最後に、スパッタリ
ング装置(アルバック社製:SDP−550VT)を用
いて、ITO薄膜を約1200⌒、保護膜上にスパッタ
リングして液晶駆動用の透明導電性薄膜(電極)を形成
した。このとき、基板温度を200℃、ITO膜の表面
抵抗を20Ω/□に調整した。以上のようにして、カラ
ーフィルタを製造した(工程6,図9)
【0088】製造例3 金属酸化物薄膜(ブラックマトリックス)上透明導電性
薄膜(ITO)パターニング基板の作製 製造例2において金属薄膜Crを金属酸化物Cr23
して、さらにトライアングル用のブラックマトリックス
形成用マスク(図37)を用いた事以外は同様にブラッ
クマトリックスを形成した基板上に、絶縁膜として透明
な熱硬化性樹脂剤JSS819(日本合成ゴム社製)を
1000rpmでスピンコートし、220℃のオーブン
で完全に熱硬化させたあと、さらにスパッタリング装置
(アルバック社製:SDP−550VT)を用いて、シ
リカ(SiO2)薄膜を約500⌒、透明導電性薄膜と
して、ITO薄膜を1300⌒を順次にスパッタリング
して、積層した。次に、ITO薄膜を製膜した基板上
に、光可溶化型レジストのFH2130(富士ハントエ
レクトロニクステクノロジー社製)を基板全面にロール
コーターで1.5μmの膜厚で塗布し、110℃のホッ
トプレートで5分プリベークした。共通部分を有しかつ
ストライプ状にパターニングされたITOパターン形成
用のマスク(図25)を介して、プロキシミティー方式
の露光機(プロキシミティーギャップ60μm)で10
0mJ/cm2でi線露光後、室温の有機アルカリ系水
溶液の現像液(2.38%TMAH水溶液:富士ハント
エレクトロニクステクノロジー社製FHD−5)で2分
間スピン現像し、純水で洗浄し、150℃のオーブンで
30分ポストベークした。次いでこの基板を37℃の第
二塩化鉄水溶液(ボウメ42)と12N塩酸水溶液の等
量混合物中に5分間浸漬して、レジストの積層されてい
ない部分のITO膜をエッチングし、純水で洗浄してエ
アブローにより乾燥した。次いで、基板を室温の有機ア
ルカリ系の剥離液(N−303:長瀬産業社製)に5分
間浸漬後、純水で洗浄、エアブローで乾燥して、残存し
ている光可溶化型レジストを完全に除去し、ITOのパ
ターニングを終えた。
【0089】実施例6 製造例3で作製した基板上に、製造例1で調製したBの
前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜(ITO共
通部分)とポテンションスタットの陽極を接続して、
0.5V、5分間の定電位電解を行い、透明導電性薄膜
上にBの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブロ
ーにより水を切り、100℃オーブンで乾燥した。次
に、透明光硬化性レジストとして、CT(富士ハントエ
レクトロニクステクノロジー社製)をB色素層上に80
0rpmでスピンコートし、80℃のホットプレートで
5分プリベークした。次に、B色素層パターン形成用の
マスク(トライアングル用:図31)を介して、プロキ
シミティー方式の露光機(プロキシミティーギャップ6
0μm)で100mJ/cm2でi線露光後、室温の有
機アルカリ系水溶液の現像液(0 .5%TMAH水溶
液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製FH
D−5)を1分間噴霧し、アクリル製の毛ブラシにてス
クラブを行い、さらに純水で洗浄して、未露光部のB色
素層と光硬化性レジストをエッチングした。最後に20
0℃のオーブンに基板を挿入して、露光部の光硬化性レ
ジストを完全に熱硬化させ、B色素層を配置した。次い
で製造例1で調製したGの前記ミセル分散液に挿入し、
透明導電性薄膜(ITO共通部分)とポテンションスタ
ットの陽極を接続して、0.5V、10分間の定電位電
解を行い、B色素層形成部分以外の透明導電性薄膜上に
Gの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブローに
より水を切り、100℃オーブンで乾燥した。透明光硬
化性レジストとして、CT(富士ハントエレクトロニク
ステクノロジー社製)をB色素層とG色素層上に120
0rpmでスピンコートし、80℃のホットプレートで
5分プリベークした。次に、G色素層パターン形成用の
マスク(トライアングル用:図38)を介して、プロキ
シミティー方式の露光機(プロキシミティーギャップ6
0μm)で100mJ/cm2でi線露光後、室温の有
機アルカリ系水溶液の現像液(0 .5%TMAH水溶
液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製FH
D−5)を1分間噴霧し、アクリル製の毛ブラシにてス
クラブを行い、さらに純水で洗浄して、未露光部のG色
素層と光硬化性レジストをエッチングした。最後に20
0℃のオーブンに基板を挿入して、露光部の光硬化性レ
ジストを完全に熱硬化させ、G色素層を配置した。次
に、光可溶化型レジストのHPR204(富士ハントエ
レクトロニクステクノロジー社製)を基板全面に150
0rpmでスピンコートし、110℃のホットプレート
で5分プリベークした。R色素層パターン形成用のマス
ク(トライアングル用:図39)を介して、プロキシミ
ティー方式の露光機(プロキシミティーギャップ60μ
m)で300mJ/cm2でi線露光後、室温の有機ア
ルカリ系水溶液の現像液(0.5%TMAH水溶液:富
士ハントエレクトロニクステクノロジー社製FHD−
5)で2分間スピン現像し、純水で洗浄した。次いでこ
の基板を製造例1で調製したRの前記ミセル分散液に挿
入し、透明導電性薄膜とポテンションスタットの陽極を
接続して、0.5V、15分間の定電位電解を行い、上
記露光部に露出した透明導電性薄膜上にRの色素層を形
成し、純水で洗浄したのちエアブローにより水を切り、
100℃オーブンで乾燥した。次に、基板全面を600
mJ/cm2でi線露光した後、室温の有機アルカリ系
の剥離液(N−303:長瀬産業社製)に3分間浸漬
後、純水で洗浄して、残存している光可溶化型レジスト
を完全に除去し、RGBの色素層を形成した。次に、こ
の基板上に保護膜として透明な熱硬化性樹脂剤オプトマ
ーSS7265(日本合成ゴム社製)をオフセット印刷
機を用いて、RGBの色素層上に約2.0μm塗布し、
220℃のオーブンで完全に熱硬化させたあと、最後
に、ITOの共通(導通)部分をカットして、ITOの
ストライプを独立させ、カラーフィルタを製造した(工
程7,図11)
【0090】製造例4 透明導電性薄膜上金属(Cr)薄膜ブラックマトリック
ス形成基板の作製 製造例1において作製した透明導電性薄膜(ITO)製
膜基板上に、さらに金属(Cr)薄膜をスパッタリング
装置(アルバック社製:SDP−550VT)を用い
て、Cr薄膜を約1200⌒蒸着した。このとき、基板
温度を250℃に調整した。次に、蒸着したCr薄膜上
に、光硬化性レジスト(V259PA:新日鉄化学社
製)をスピンコーターで1500rpmでコートし、8
0℃のオーブンで30分間プリベークし、ストライプお
よびダイアゴーナル色素層パターン対応のブラックマト
リックス形成用のマスク(図40)を介して、プロキシ
ミティー方式(プロキシミティーギャップ60μm)方
式の露光機で300mJ/cm2で露光した。次に室温
の有機アルカリ系水溶液の現像液(0.5%TMAH水
溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製F
HD−5)で2分間スピン現像して、純水シャワー洗浄
し、さらに200℃のオーブンで60分間熱処理(ポス
トベーク)して、レジストパターンを形成した。次に、
硝酸第二セリウムアンモニウム165gと過塩素酸42
mlと純水で1リットルのCrエッチャントを調製し、
レジストパターンを形成した基板を室温で2分間浸漬
し、純水シャワーで洗浄してレジストパターンのない部
分のCr薄膜をエッチングした後、エアブローにて乾燥
して、金属薄膜(Cr)のブラックマトリックスを形成
した。
【0091】実施例7 製造例4で作製した基板上に、光可溶化型レジストのH
PR204(富士ハントエレクトロニクステクノロジー
社製)を基板全面に750rpmでスピンコートし、1
10℃のホットプレートで5分プリベークした。R色素
層パターン形成用のマスク(ダイアゴーナル用:図4
1)を介して、プロキシミティー方式の露光機(プロキ
シミティーギャップ60μm)で100mJ/cm2
i線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液
(2.38%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製FHD−5)で2分間スピン現像
し、純水で洗浄した。次いでこの基板を製造例1で調製
したRの前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜と
ポテンションスタットの陽極を接続して、0.5V、1
5分間の定電位電解を行い、上記露光部に露出した透明
導電性薄膜上にRの色素層を形成し、純水で洗浄したの
ちエアブローにより水を切り、100℃オーブンで乾燥
した。次に、光可溶化型レジストのHPR204(富士
ハントエレクトロニクステクノロジー社製)を基板全面
に1500rpmでスピンコートし、110℃のホット
プレートで5分プリベークした。G色素層パターン形成
用のマスク(ダイアゴーナル用:図42)を介して、プ
ロキシミティー方式の露光機(プロキシミティーギャッ
プ60μm)で100mJ/cm2でi線露光後、室温
の有機アルカリ系水溶液の現像液(2.38%TMAH
水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製
FHD−5)で3分間スピン現像し、純水で洗浄した。
次いでこの基板を製造例1で調製したGの前記ミセル分
散液に挿入し、透明導電性薄膜とポテンションスタット
の陽極を接続して、0.5V、10分間の定電位電解を
行い、上記露光部に露出した透明導電性薄膜上にGの色
素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブローにより水
を切り、100℃オーブンで乾燥した。さらに、光可溶
化型レジストのHPR204(富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製)を基板全面に1500rpmで
スピンコートし、110℃のホットプレートで5分プリ
ベークした。B色素層パターン形成用のマスク(ダイア
ゴーナル用:図43)を介して、プロキシミティー方式
の露光機(プロキシミティーギャップ60μm)で10
0mJ/cm2でi線露光後、室温の有機アルカリ系水
溶液の現像液(2.38%TMAH水溶液:富士ハント
エレクトロニクステクノロジー社製FHD−5)で4分
間スピン現像し、純水で洗浄した。次いでこの基板を製
造例1で調製したBの前記ミセル分散液に挿入し、透明
導電性薄膜とポテンションスタットの陽極を接続して、
0.5V、15分間の定電位電解を行い、上記露光部に
露出した透明導電性薄膜上にBの色素層を形成し、純水
で洗浄したのちエアブローにより水を切り、100℃オ
ーブンで乾燥した。次に、基板全面を600mJ/cm
2のi線露光してから、基板を室温の有機アルカリ系の
剥離液(N−303:長瀬産業社製)に3分間浸漬後、
純水で洗浄して、残存している光可溶化型レジストを完
全に除去し、RGBの色素層を形成した。次に、この基
板上に保護膜として透明な熱硬化性樹脂剤JSS715
(日本合成ゴム社製)を900rpmでスピンコート
し、220℃のオーブンで完全に熱硬化させた。最後
に、スパッタリング装置(アルバック社製:SDPー5
50VT)を用いて、ITO薄膜を約1200⌒、保護
膜上にスパッタリングして液晶駆動用の透明導電性薄膜
(電極)を形成した。このとき、基板温度を200℃、
ITO膜の表面抵抗を20Ω/□に調整した。以上のよ
うにして、カラーフィルタを製造した(工程10,図1
3)
【0092】実施例8 製造例4で作製した基板を、製造例1で調製したRの前
記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜とポテンショ
ンスタットの陽極を接続して、0.4V、18分間の定
電位電解を行い、透明導電性薄膜上にRの色素層を形成
し、純水で洗浄したのちエアブローにより水を切り、1
00℃オーブンで乾燥した。透明光硬化性レジストとし
て、CT(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社
製)をR色素膜上に1500rpmでスピンコートし、
80℃のホットプレートで5分プリベークした。次に、
R色素層パターン形成用のマスク(ダイアゴーナル用:
(図44)を介して、プロキシミティー方式の露光機
(プロキシミティーギャップ60μm)で100mJ/
cm2でi線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現
像液(0 .5%TMAH水溶液:富士ハントエレクト
ロニクステクノロジー社製FHD−5)を1分間噴霧
し、アクリル製の毛ブラシにてスクラブを行い、さらに
純水で洗浄して、未露光部のR色素層と光硬化性レジス
トをエッチングした。最後に200℃のオーブンに基板
を挿入して、露光部の光硬化性レジストを完全に熱硬化
させ、R色素層を配置した。次いで製造例1で調製した
Bの前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜とポテ
ンションスタットの陽極を接続して、0.5V、5分間
の定電位電解を行い、R色素層形成部分以外の透明導電
性薄膜上にBの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエ
アブローにより水を切り、100℃オーブンで乾燥し
た。透明光硬化性レジストとして、CT(富士ハントエ
レクトロニクステクノロジー社製)をR色素層とB色素
層上に1000rpmでスピンコートし、80℃のホッ
トプレートで5分プリベークした。次に、B色素層パタ
ーン形成用のマスク(ダイアゴーナル用:図35)を介
して、プロキシミティー方式の露光機(プロキシミティ
ーギャップ60μm)で100mJ/cm2でi線露光
後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液(0 .5%
TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロ
ジー社製FHD−5)を1分間噴霧し、アクリル製の毛
ブラシにてスクラブを行い、さらに純水で洗浄して、未
露光部のB色素層と光硬化性レジストをエッチングし
た。最後に200℃のオーブンに基板を挿入して、露光
部の光硬化性レジストを完全に熱硬化させ、B色素層を
配置した。次に、光可溶化型レジストのHPR204
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)を基
板全面に1500rpmでスピンコートし、110℃の
ホットプレートで5分プリベークした。G色素層パター
ン形成用のマスク(ダイアゴーナル用:図45)を介し
て、プロキシミティー方式の露光機(プロキシミティー
ギャップ60μm)で100mJ/cm2でi線露光
後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液(0.5%T
MAH水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロジ
ー社製FHD−5)で2分間スピン現像し、純水で洗浄
した。次いでこの基板を製造例1で調製したGの前記ミ
セル分散液に挿入し、透明導電性薄膜とポテンションス
タットの陽極を接続して、0.7V、10分間の定電位
電解を行い、上記露光部に露出した透明導電性薄膜上に
Gの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブローに
より水を切り、100℃オーブンで乾燥した。次に、基
板を室温の有機アルカリ系の剥離液(N−303:長瀬
産業社製)に5分間浸漬後、純水で洗浄して、残存して
いる光可溶化型レジストを完全に除去し、RGBの色素
層を形成した。次に、この基板上に保護膜として透明な
熱硬化性樹脂剤オプトマーSS7265(日本合成ゴム
社製)を900rpmでスピンコートし、220℃のオ
ーブンで完全に熱硬化させた。最後に、スパッタリング
装置(アルバック社製:SDP−550VT)を用い
て、ITO薄膜を約1200⌒、保護膜上にスパッタリ
ングして液晶駆動用の透明導電性薄膜を形成した。この
とき、基板温度を200℃、ITO膜の表面抵抗を20
Ω/□に調整した。以上のようにして、カラーフィルタ
を製造した(工程11,図15)
【0093】製造例5 透明導電性薄膜上金属酸化物(Cr23)薄膜ブラック
マトリックス形成基板の作製 製造例1において作製した透明導電性薄膜(ITO)製
膜基板上に、さらに金属酸化物(Cr23)薄膜をスパ
ッタリング装置(アルバック社製:SDP−550V
T)を用いて、Cr23薄膜を約1200⌒蒸着した。
このとき、基板温度を250℃に調整した。次に、蒸着
したCr23薄膜上に、光可溶化型レジスト(HPR2
04:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)
をスピンコーターで750rpmでコートし、80℃の
ホットプレートで5分間プリベークし、ストライプおよ
びダイアゴーナル色素層パターン対応のブラックマトリ
ックス形成用のマスク(図33)を介して、プロキシミ
ティー方式(プロキシミティーギャップ60μm)の露
光機で100mJ/cm2で露光した。次に室温の有機
アルカリ系水溶液の現像液(2.38%TMAH水溶
液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製FH
D−5)で2分間スピン現像して、純水シャワー洗浄
し、エアブローで乾燥させた。さらに130℃のオーブ
ンで30分間熱処理(ポストベーク)して、レジストパ
ターンを形成した。次に、硝酸第二セリウムアンモニウ
ム165gと過塩素酸42mlと純水で1リットルのC
rエッチャントを調製し、レジストパターンを形成した
基板を室温で2分間浸漬し、純水シャワーで洗浄してレ
ジストパターンのない部分のCr薄膜をエッチングした
後、室温のレジスト剥離剤(N303:長瀬産業社製)
に3分間浸漬し、純水シャワーにてリンスして、エアブ
ローにて乾燥し、金属酸化物薄膜(Cr23)のブラッ
クマトリックスを形成した。
【0094】実施例9 製造例5で作製した基板を用いて、実施例7と同一の方
法でカラーフィルタを製造した(工程12、図17)。
【0095】実施例10 製造例5で作製した基板を用いて、実施例8と同一の方
法でカラーフィルタを製造した(工程13、図19)。
【0096】実施例11 実施例8において、透明光硬化性レジストをスピンコー
トする前に、60秒のUV洗浄を行う事以外は、同一の
方法でカラーフィルタを製造した(工程11、図1
5)。
【0097】実施例12 実施例8において、透明光硬化性レジストをスピンコー
トするかわりに、製造例1で調製した光硬化性レジスト
のミセル分散液中に各R、Bの色素層をミセル電解法で
製膜した基板を挿入し、透明導電性薄膜とポテンション
スタットの陽極を接続してRBについていずれも0.5
Vで10分間の定電位電解を行って、各RB色素層上に
光硬化性レジストの膜を積層した。次いで、純水で洗浄
したのち、エアブローで水を切り、100オーブンで乾
燥した。以上の事以外は、実施例8と同一の方法でカラ
ーフィルタを製造した(工程11、図15)。
【0098】実施例13 実施例8において、透明光硬化性レジストをスピンコー
トするかわりに、透明光硬化性電着ポリマー(特開平4
−104102号)を用いて、この10%透明光硬化性
電着ポリマー電着液に、各R、Bの色素層をミセル電解
法で製膜した基板を挿入し、透明導電性薄膜とポテンシ
ョンスタットの陽極を接続してRBいずれも100Vで
1分間の定電位電着を行って、各RB色素層上に光硬化
性電着ポリマーの膜を積層した。次いで、純水で洗浄し
たのち、エアブローで水を切り、100オーブンで乾燥
した。以上の事以外は、実施例8と同一の方法でカラー
フィルタを製造した(工程11、図15)。
【0099】実施例14 実施例7においてRGBの色素層を形成した後、保護膜
として熱硬化性樹脂の代わりに製造例1で調製した光硬
化性レジストのミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜
とポテンションスタットの陽極を接続して0.5Vで1
0分間の定電位電解を行って、各RGB色素層上に光硬
化性レジストの膜を積層した。次いで、純水で洗浄した
のち、エアブローで水を切り、220オーブンで乾燥、
熱硬化した。以上の事以外は、実施例7と同一の方法で
カラーフィルタを製造した(工程10、図21)。
【0100】実施例15 製造例1において作製したITOを成膜した基板上に、
透明な熱硬化性樹脂としてオプトマーSS7265(日
本合成ゴム社製)を電極取出し部分を除き、かつ、RG
Bの色素層の形成される予定の部分以外(図46)に、
オフセット印刷により1.5μmの膜厚で印刷して、2
20℃のオーブンで熱硬化した。以下この基板を用い
て、実施例1と同一の方法でカラーフィルタを製造した
(工程4、図23)。
【0101】比較例1 ITO薄膜パターニング(色素層形成用電極形成) ITO膜として20Ω/□の面抵抗を持つガラス基板
(青板ガラス、研磨、シリカディップ品:ジオマテック
社製)に光可溶化型レジスト(FH2030M:富士ハントエレ
クトロニクステクノロジー社製)を1,000 rpm でス
ピンコートした。スピンコート後、80℃で15分間プ
リベークを行った。その後、この基板を露光機にセット
する。マスクは、ストライプのITOパターニング用
(図48)を用いた。プロキシミティーギャップ70μm
をとり、80mJ/cm2でi線露光した後、25℃の
無機アルカリ系の現像液(LSI現像液:富士ハントエ
レクトロニクステクノロジー社製)にて現像した。現像
後、純水にてリンスした後、180℃でポストベークし
た。次に、エッチャントとして1M FeCl3 6N HCl 0.1NH
NO3 0.1N Ce(NO3)4の水溶液を準備し、前記基板のIT
Oをエッチングする。エッチングの終点は電気抵抗によ
り測定した。前記エッチングには約10分の時間を必要
とした。エッチング後、純水でリンスし、レジストを剥
離剤(N−303:長瀬産業社製)にて 剥離した。こ
うしてITOパターニングガラス基板を得た。
【0102】ブラックマトリックス形成及び電極取出し
層形成 ブラックマトリックス形成レジストとして富士ハントエ
レクトロニクステクノロジー社のカラーモザイクCKに
同CR、CG、CBをそれぞれ、3:1:1:1重量部
混合したもの(特開平4−13106号)を用いた。
先に作製したITOパターニングガラス基板上にスピン
コーターで、500rpmで先のレジストを塗布し、8
0℃オーブンで15分間プリベークした。次いで、酸素
遮断膜のポリビニルアルコール(PVA)水溶液(C
P:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社)をレ
ジストと同様に塗布した。そして、アライメント機能の
ある露光機で位置合わせ機で位置合わせしながら、スト
ライプ色素層パターン対応のブラックマトリックスおよ
び電極取出し層形成用デザインのマスク(図49)を用
いて80μmのプロキシミティーギャップを取ってi線
露光した後、無機アルカリ現像液(0.1N炭酸ナトリ
ウム水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー
社製CD)にて現像した。さらに、純水でリンスし、2
20℃のオーブンで、ポストベークした。
【0103】色素層の形成 銀ペーストで各色ごとに導通を取った前記ブラックマト
リックス付きITOパターニング基板(図50)を製造
例1記載のRの前記ミセル溶液に挿入し、ストライプの
R列に導通をとった銀ペーストとポテンショスタットの
陽極を接続した。0.8V、15分間の定電位電解を行
い、R色素層を得た。その後、純水で洗浄後、オーブン
にてプレベーク(100℃×15分間)した。次に、こ
の基板をGの前記ミセル溶液挿入し、ストライプのG列
に導通をとった銀ペーストとポテンショスタットの陽極
を接続し、0.4V、18分間の定電位電解を行い、カ
ラーフィルタRG色素層の薄膜を得る。製膜後、Rの製
膜と同じ条件で後処理を行った。最後に、この基板をB
の前記ミセル溶液挿入し、ストライプのB列に導通をと
った銀ペーストとポテンショスタットの陽極を接続し、
0.7V、10分間の定電位電解を行い、カラーフィル
タRGB色素層を得た。製膜後、Rの製膜と同じ条件で
後処理を行った。
【0104】保護膜の形成 前記色素薄膜基板に保護膜としてOS−808(長瀬産
業社製)を800rpmでスピンコートし、その後、2
40℃、1時間ベークし硬化させた。こうして保護膜を
形成した。
【0105】基板カットおよび面取り 保護膜を形成した基板を図61のA線で±0.3mm以
下の精度でスクライバーを用いてカットし、切断面を面
取り機により面取り研磨した。
【0106】液晶駆動用透明電極の形成 最後に、スパッタリング装置(アルバック社製:SDP
−550VT)を用いて、ITO薄膜を約1200⌒、
保護膜上にスパッタリングして液晶駆動用の透明導電性
薄膜(電極)を形成した。このとき、基板温度を200
℃、ITO膜の表面抵抗を20Ω/□に調整し、カラー
フィルタを完成した(工程1,図60)。
【0107】比較例2 金属薄膜(Cr)ブラックマトリックス形成 無アルカリガラス基板(NA45:HOYA)に、Cr
薄膜を約1300⌒スパッタした(アルバック:SDP−5
50VT)。この上にに光可溶化型レジスト剤(HPR20
4:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)を1,
000 rpm でスピンコートした。次いで、100℃で5
分間ホットプレートでプリベークを行った。その後、こ
の基板をミラープロジェクション方式の露光機にセット
し、ダイアゴーナル色素層パターン対応のブラックマト
リックスパターンのマスク(図47)を介して80mJ
/cm2でi線露光し、無機アルカリ水溶液の現像液
(2.38%TMAH水溶液、富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製FHD−5)で浸漬現像した。次
に、純水にてシャワーリンスした後、150℃でポストベ
ークした。次にエッチャントとして室温の硝酸セリウム
アンモニウムと過塩素酸の混合水溶液でCrを3分間浸
漬エッチングした。エッチング後、純水でリンスし、有
機アルカリ水溶液の剥離剤(N−303:長瀬産業社
製)でレジストを剥離した。純水で十分に洗浄し、ブラ
ックマトリックス(BM)を得た。
【0108】絶縁膜及びITO薄膜パターン形成(色素
層形成用電極形成) 次に、このBM上に絶縁膜としてシリカ分散液(OCD
TYPE−7;東京応化社製)を1,000 rpm でスピ
ンコートし、250℃で60分間ベークした後、さら
に、アルバック社製SDP−550VTに基板をセット
し、基板の上からITOを約1300⌒スパッタした。
このときワークを200℃としてITOの表面抵抗を2
0Ω/□に調整した。次いで、この基板をに光可溶化型
レジスト(FH2030M:富士ハントエレクトロニクステクノ
ロジー社製)を1,000 rpm でスピンコートし、80
℃オーブンで15分間プリベークを行った。次いで、コ
ンタクト露光機にてダイアゴーナルパターンのマスク
(図51)を介して、アライメント露光(露光エネルギ
ー60mJ/cm2(i線))した後、無機アルカリ水
溶液の現像液(LSI現像液:富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製)にてスピン現像した。現像後、
純水シャワーにてリンスした後、150℃でポストベー
クした。次に、エッチャントとして37℃の第二塩化鉄
水溶液(ボウメ42)と塩酸の等量混合液で前記基板の
ITOを3分間エッチングした。エッチングの終点は電
気抵抗により測定した。エッチング後、純水でリンス
し、レジストを有機アルカリ水溶液(N−303:長瀬
産業社製)にて剥離除去した。さらに純水で洗浄してI
TO電極の隣接同志の電気的リークがないことを確認
し、ITOパターニングBM付き基板を完成した。
【0109】電極取出し層の形成 アクリル酸系レジスト(CT:富士ハントエレクトロニク
ステクノロジー社製)を電極取出し層として用い、上記
基板上に850rpmでスピンコートし、100℃オー
ブンで45分間プリベークした。次いで、プロキシミテ
ィー露光機(プロキシミティーギャップ60μm)で位
置合わせしながら、電極取出し層の部分のみのマスク
(図52)を介して、露光した(露光エネルギー40m
J/cm2(i線))。その後、無機アルカリ水溶液
(0.1N炭酸ナトリウム水溶液:富士ハントエレクト
ロニクステクノロジー社製CD)の現像液で1分間浸漬
現像した。さらに、純水でリンスし、200℃オーブン
で、60分間ポストベークして、カラーフィルタ用基板
を完成させた。
【0110】色素層の形成 銀ペーストによる電極取出しを図53のように行ったこ
と以外は、比較例1と同一の工程で行い、RGBの色素
層を得た。
【0111】保護膜の形成 次に、前に形成した色素層の製膜された基板上に保護膜
剤として熱硬化性樹脂剤(オプトマーSS7265:日
本合成ゴム(JSR)社製)を900rpmでスピンコ
ートし、さらに、220℃オーブンで、60分間ポスト
ベークした。
【0112】基板カットおよび面取り 図62,63のA線でカットした以外は比較例1と同一
の工程で行った。
【0113】液晶駆動用透明電極の形成 最後に、スパッタリング装置(アルバック社製:SDP
−550VT)を用いて、ITO薄膜を約1200⌒、
保護膜上にスパッタリングして液晶駆動用の透明導電性
薄膜(電極)を形成した。このとき、基板温度を200
℃、ITO膜の表面抵抗を20Ω/□に調整し、カラー
フィルタを完成した(工程2,図62)。
【0114】比較例3 ITO薄膜パターニング(色素層形成用電極形成) ITO膜/ガラス基板(無アルカリガラス;ITO:2
0Ω/□)に光可溶化型レジスト(HPR204:富士ハントエ
レクトロニクステクノロジー社製)を1,000rpm でス
ピンコートした。スピンコート後、80℃オーブンで1
5分間プリベークを行った。その後、この基板をコンタ
クト露光機にてダイアゴーナル色素層パターンのマスク
(図51)を介して80mJ/cm2で露光した後、有
機アルカリ水溶液の現像液(2.38%TMAH水溶
液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)に
て浸漬現像した。現像後、純水にてリンスした後、15
0℃でポストベークした。次に、エッチャントとして3
7℃の第二塩化鉄水溶液(ボウメ42)と塩酸の等量混
合物にて前記基板のITOを3分間エッチングした。エ
ッチングの終点は電気抵抗により測定した。次いで、純
水でリンスし、レジストを有機アルカリ水溶液(N−3
03:長瀬産業社製)にて剥離除去した。さらに純水で
洗浄してITO電極の隣接同志の電気的リークがないこ
とを確認してITOパターニング基板を完成した。
【0115】電極取出し層形成 比較例2と同一の工程で行い、電極の取出し層を形成し
た。
【0116】色素層形成 比較例2と同一の工程で行い、RGBの色素層を形成し
た。
【0117】保護膜形成 比較例2と同一の工程を行い、保護膜を形成した。
【0118】基板カットおよび面取り 図64,65のA線でカットした以外は比較例1と同一
の工程で行った。
【0119】液晶駆動用透明電極の形成 最後に、スパッタリング装置(アルバック社製:SDP
−550VT)を用いて、ITO薄膜を約1200⌒、
保護膜上にスパッタリングして液晶駆動用の透明導電性
薄膜(電極)を形成した。このとき、基板温度を200
℃、ITO膜の表面抵抗を20Ω/□に調整した。
【0120】ブラックマトリックス形成 前記基板にCr薄膜を約1500⌒スパッタした(アル
バック社製:SDP−550VT型)。次に、光可溶化
型レジスト剤(FH2130:富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製)を1,500 rpmでスピンコート
した。スピンコート後、90℃オーブンで15分間プリ
ベークを行った。その後、この基板をプロキシミティー
方式の露光機(プロキシミティーギャップ80μm)に
セットし、ダイアゴーナル色素層対応のブラックマトリ
ックスパターンのマスク(図47)を介して、下地IT
Oパターンと位置合わせをして60mJ/cm2 でi線
露光した。次いで、無機アルカリ水溶液(LSI現像
液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)の
現像液で浸漬し、純水にてリンスした後、150℃でポ
ストベークした。次に、エッチャントとして硝酸セリウ
ムアンモニウムと過塩素酸の混合水溶液にてCrを3分
間エッチングした。エッチングの終点は電気抵抗により
測定した。次いで、純水でリンスし、レジストを有機ア
ルカリ水溶液の剥離剤(N−303:長瀬産業社製)に
て剥離除去した。純水で十分に洗浄し、ブラックマトリ
ックス(BM)を得、カラーフィルタを完成した。(工
程3,図64)
【0121】比較例4(分散法カラーフィルタ) ブラックマトリックス形成 トライアングル色素層パターン対応のブラックマトリク
スパターンのマスク(図37)を用いたこと以外は、比
較例2と同一の工程で行った。
【0122】色素層形成 ブラックマトリックスを形成した基板上に、赤色(R)
色素含有レジストCR−2000(富士ハントエレクト
ロニクステクノロジー社製)を500rpmでスピンコ
ートし、85℃オーブンで15分プリベークし、次いで
酸素遮断膜(CP:同社製)を上記レジストと同様に積
層コートした。この基板を、コンタクト露光機にセット
し、ブラックマトリックスと位置合わせ(アライメン
ト)してR色素層パターンのマスク(トライアングル色
素層パターン形成用:図30)を介して30mJ/cm
2でi線露光し、無機アルカリ水溶液の現像液で(0.
1N炭酸ナトリウム水溶液:CD:同社製)でスプレイ
現像し、さらに純水シャワーによりリンスした。次い
で、200℃オーブンで60分ポストベークして、R色
素層を形成した。以下同様に、緑色(G)色素含有レジ
スト(CG−2000:同社製)、青色(B)色素含有
レジスト(CB−2000:同社製)をコートし、それ
ぞれの色素層形成用のマスク(トライアングル色素層パ
ターン形成用:図38,31)でアライメントのi線露
光、現像、リンス、ポストベークを繰り返してRGB3
色の色素層を形成した。
【0123】保護膜形成・液晶駆動用透明電極形成 比較例2と同一の工程を行い、カラーフィルタを完成し
た(工程14,図66)。
【0124】比較例5(レジスト電着法カラーフィル
タ) N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、スチレ
ン、エチルアクリレート、p−ヒドロキシ安息香酸とグ
リシジルアクリレートの等モル反応によって得られた化
合物をモル比で3:2:4:1、重量平均分子量7万に
共重合した有機重合体バインダー800g、2,2−ジ
メトキシ−2−フェニルアセトフェノン5g、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート145gからなるカチ
オン性感光性樹脂組成物をエチレングリコールモノブチ
ルエーテルで固形分20%に希釈し、0.5等量の酢酸
で中和し、純水で固形分10%に調製した。上記のよう
に調製した電着樹脂組成物に各色の顔料を以下のように
混合してカチオン電着液を調製した。すなわち、R色カ
チオン電着液は、カチオン性感光性電着樹脂組成物:ア
ゾ金属塩赤顔料=995.0:5.0、B色カチオン電
着液は、カチオン性感光性電着樹脂組成物:銅フタロシ
アニン=995.0:5.0、G色カチオン電着液は、
カチオン性感光性電着樹脂組成物:ハロゲン化銅フタロ
シアニン=995.0:5.0の比率で混合した。製造
例2で作製したクロム薄膜ブラックマトリクス上透明導
電性薄膜(ITO)成膜基板上に、光可溶化型レジスト
として、HPR204(富士ハントエレクトロニクステ
クノロジー社製)を1500rpmでスピンコートし、
110℃のホットプレートで5分プリベークした。R色
素層パターン形成用のマスク(ダイアゴーナル用:図4
1)を介して、プロキシミティー方式の露光機(プロキ
シミティーギャップ60μm)で80mJ/cm2でi
線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液(2.
38%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニクステ
クノロジー社製FHD−5)で1分間浸漬現像し、純水
で洗浄した。次に、上記R色素層形成用に光可溶化型レ
ジストをパターン化した基板を、上記で調製したR色カ
チオン電着液に挿入し、透明導電性薄膜とポテンション
スタットの負電極と接続して、5V、30秒間の定電位
電着を行い、上記露光部に露出した透明導電性薄膜上に
Rの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアナイフに
より水を切り、100℃オーブンで乾燥した。次に、G
色素層パターン形成用のマスク(ダイアゴーナル用:図
42)を介して、上記基板をプロキシミティー方式の露
光機(プロキシミティーギャップ60μm)で80mJ
/cm2で露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像
液(2.38%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロ
ニクステクノロジー社製FHD−5)で1分間浸漬現像
し、純水で洗浄した。次いでこの基板を上記で調製した
G色のカチオン電着液にに挿入し、透明導電性薄膜と負
電極のポテンションスタットを接続して、5V、45秒
の定電位電着を行い、上記露光部に露出した透明導電性
薄膜上にGの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエア
ナイフにより水を切り、100℃オーブンで乾燥した。
さらに、RGの色素層を形成した基板をB色素層パター
ン形成用のマスク(ダイアゴーナル用:図43)を介し
て、プロキシミティー方式の露光機(プロキシミティー
ギャップ60μm)で80mJ/cm2でi線露光後、
室温の有機アルカリ系水溶液の現像液(2.38%TM
AH水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロジー
社製FHD−5)で1分間浸漬現像し、純水で洗浄し
た。次いでこの基板を上記で調製したB色カチオン電着
液に挿入し、透明導電性薄膜と負電極のポテンションス
タットを接続して、5V、30秒の定電位電着を行い、
上記露光部に露出した透明導電性薄膜上にBの色素層
(薄膜)を形成し、純水で洗浄したのちエアブローによ
り水を切り、100℃オーブンで乾燥した。次に、基板
全面を600mJ/cm2でi線露光後、RGBの色素
層を形成した基板を室温の有機アルカリ系の剥離液(N
−303:長瀬産業社製)に10分間浸漬後、純水で洗
浄して、残存している光可溶化型レジストを完全に除去
した。 次に、この基板上に保護膜として透明な熱硬化
性樹脂剤(オプトマーSS7265:日本合成ゴム社
(JSR)製)を700rpmでスピンコートし、22
0℃のオーブンで60分間熱処理(ポストベーク)し
て、熱硬化した。最後に、スパッタリング装置(アルバ
ック社製:SDP−550VT)を用いて、ITO薄膜
を約1200⌒、保護膜上にスパッタリングして液晶駆
動用の透明導電性薄膜(電極)を形成した。このとき、
基板温度を200℃、ITO膜の表面抵抗を20Ω/□
に調整した。以上のようにして、カラーフィルタを製造
した(工程15,図68)
【0125】比較例6 製造例1で作製した基板に、光可溶化型レジストとし
て、HPR204(富士ハントエレクトロニクステクノ
ロジー社製)を750rpmでスピンコートし、110
℃のホットプレートで5分プリベークした。G色素層パ
ターン形成用のマスク(ストライプ用:(図27)を介
して、プロキシミティー方式の露光機(プロキシミティ
ーギャップ60μm)で80mJ/cm2でi線露光
後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液(2.38%
TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニクステクノロ
ジー社製FHD−5)で1分間スピン現像し、純水で洗
浄した。次いでこの基板を製造例1で調製したGの前記
ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜とポテンション
スタットの陽極を接続して、0.4V、18分間の定電
位電解を行い、上記露光部に露出した透明導電性薄膜上
にGの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブロー
により水を切り、100℃オーブンで乾燥した。次に、
B色素層パターン形成用のマスク(ストライプ用:(図
55)を介して、プロキシミティー方式の露光機(プロ
キシミティーギャップ60μm)で80mJ/cm2
i線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液
(2.38%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製FHD−5)で2分間スピン現像
し、純水で洗浄した。次いでこの基板を製造例1で調製
したBの前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性薄膜と
ポテンションスタットの陽極を接続して、0.7V、1
0分間の定電位電解を行い、上記露光部に露出した透明
導電性薄膜上にBの色素層を形成し、純水で洗浄したの
ちエアブローにより水を切り、100℃オーブンで乾燥
した。さらに、R色素層パターン形成用のマスク(スト
ライプ用:(図54)を介して、プロキシミティー方式
の露光機(プロキシミティーギャップ60μm)で80
mJ/cm2で露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の
現像液(2.38%TMAH水溶液:富士ハントエレク
トロニクステクノロジー社製FHD−5)で3分間スピ
ン現像し、純水で洗浄した。次いでこの基板を製造例1
で調製したRの前記ミセル分散液に挿入し、透明導電性
薄膜とポテンションスタットの陽極を接続して、0.8
V、15分間の定電位電解を行い、上記露光部に露出し
た透明導電性薄膜上にRの色素層を形成し、純水で洗浄
したのちエアブローにより水を切り、100℃オーブン
で乾燥した。次に、GBRの色素層を形成した基板を室
温の有機アルカリ系の剥離液(N−303:長瀬産業社
製)に5分間浸漬後、純水で洗浄して、残存している光
可溶化型レジストを完全に除去した。次に、この基板上
に保護膜として透明な熱硬化性樹脂剤LC2001(三
洋化成工業社製)を900rpmでスピンコートし、2
20℃のオーブンで完全に熱硬化させた。最後に、スパ
ッタリング装置(アルバック社製:SDP−550V
T)を用いて、ITO薄膜を約1200⌒、保護膜上に
スパッタリングして液晶駆動用の透明導電性薄膜(電
極)を形成した。このとき、基板温度を200℃、IT
O膜の表面抵抗を20Ω/□に調整した。以上のように
して、カラーフィルタを製造した。(工程16,図7
0)
【0126】参考例1(特願平4−265422号) 実施例1において、RBの色素層を形成した基板を製造
例1で調製したGの前記ミセル分散液に挿入し、透明導
電性薄膜とポテンションスタットの陽極を接続して、
0.7V、10分間の定電位電解を行い、透明導電性薄
膜上にGの色素層を形成し、純水で洗浄したのちエアブ
ローにより水を切り、100℃オーブンで乾燥した。次
に、透明光硬化性レジストとして、JNPC06(日本
合成ゴム社製)を1500rpmでスピンコートし、8
0℃のホットプレートで5分プリベークした。次に、G
色素層パターン形成用のマスク(ストライプ用:(図5
6)を介して、プロキシミティー方式の露光機(プロキ
シミティーギャップ60μm)で300mJ/cm2
i線露光後、室温の有機アルカリ系水溶液の現像液(0
.5%TMAH水溶液:富士ハントエレクトロニクス
テクノロジー社製FHD−5)を1分間噴霧し、アクリ
ル製の毛ブラシにてスクラブを行い、さらに純水で洗浄
して、未露光部のG色素層と光硬化性レジストをエッチ
ングした。最後に200℃のオーブンに基板を挿入し
て、露光部の光硬化性レジストを完全に熱硬化させ、G
色素層を配置した。以下、実施例1と同様にカラーフィ
ルタを製造した(図57)。
【0127】以上のカラーフィルタの製造工程(比較例
6は除く)における、生産歩留り、色むら、精細度、耐
熱性、耐光性の評価結果を示す(表1、2)。また、実
施例1と比較例6で製造したカラーフィルタの分光特性
の比較を図72に示す。 生産歩留り:絶縁性基板(ガラス基板)を20枚投入し
た時に対するカラーフィルタの良品数の割合(%)を示
す。良品の条件として、外観検査により、白欠陥および
黒欠陥30μm径以下とした。ミセル電解法によるカラ
ーフィルタでは、ITOパターンの断線による色素層の
欠陥は白欠陥、ITOパターンのリークによる色素層の
重複は黒欠陥に相当する。また、カラーフィルタ面の突
起を表面粗さ計で測定し、突起の高さが4ミクロン以上
が存在しないものを良品とした。色むら:基板上9点の
画素の色度をRGB別に測定し、その色差の最も大きい
ものをΔEとして評価した。なおΔEはJIS Z87
24,Z8723に準じた。 精細度:設計マスクパターン(50μm□)に対する色
素層パターンの寸法精度(μm)を示す。 耐熱性:260℃×1時間(酸素雰囲気)の熱処理によ
る色純度(G色素層パターンについて)の変化(%)
(熱処理前の色純度と熱処理後の色純度の差)を示す。
耐光性:100万ルクスのメタルハライドランプの10
00時間照射による色純度(G色素層について)の変化
(%)(照射前の色純度と照射後の色純度の差)を示
す。なお、色純度は、各色ごとに色度座標を取り、C光
源とその色度座標を直線で結び、外挿された直線と外周
部の交点を色純度100%としたとき、その色度座標の
C光源からの距離の割合(%)を示す。
【0128】
【表1】
【0129】[表2] ────────────────────────────────── 色素層ハ゜ターン 生産歩留 色むら 精細度 耐熱性 耐光性 ────────────────────────────────── 比較例1 ストライフ゜ 60 <5 ±2.0 0 0 工程1 比較例2 タ゛イアコ゛ーナル 25 <5 ±2.0 0 0 工程2 比較例3 タ゛イアコ゛ーナル 20 <5 ±2.0 0 0 工程3 比較例4 トライアンク゛ル 60 <5 ±3.0 10 60 工程14 比較例5 タ゛イアコ゛ーナル 60 <3 ±2.0 10 70 工程15 ──────────────────────────────────
【0130】表1及び表2から、本発明のカラーフィル
タの製造法によって、種々の色素層のパターンの対して
も、歩留りよくカラーフィルタを生産することが可能で
あり、色むらも低減し、精細度も良好であることがわか
った。さらに、耐熱性のみならず、特に耐光性について
は、本発明で得られた色素層(パターン)が優れている
ことを確認した。また、表3のRGBの色素層間段差
(色素層の膜厚最大値と最小値の差)の比較より、保護
膜を積層することにより色素層間の平坦性が向上するこ
とを確認した。
【0131】 [表3] ─────────────────────── 保護膜 色素層間段差(μm) ─────────────────────── 実施例2 あり <0.2 実施例3 なし <0.5 ───────────────────────
【0132】さらに、実施例1と比較例6で製造したカ
ラーフィルタの分光特性の比較図(図72)からわかる
ように、明らかに、比較例6ではカラーフィルタの分光
特性の低下が見られた。ミセル電解法で形成した色素層
は電気的に絶縁されていないため、比較例6のように絶
縁化せずに複数色の色素層を形成すると、先に形成した
色素層が後で形成する色素層で汚染されることがわかっ
た。従って、少なくとも先に形成する色素層については
電気的に絶縁化されていなければならない。従って、実
施例1のようにミセル電解法で製膜した色素層上に光硬
化性レジストを積層して絶縁化し(色素層パターンを形
成し)、先に形成した色素層上に後の色素層が積層され
て汚染されないような工夫が必要であることがわかっ
た。また、表4に実施例1と参考例1の比較を行った。
実施例1では、ミセル電解法で製膜した色素層上に塗布
した透明な光硬化性レジストを所望の色に対応したマス
クを介して露光後、露光されていない部分の光硬化性レ
ジストおよび色素層をエッチングして色素層(パター
ン)を形成する工程と、光可溶化型レジストを露光、現
像して形成した光可溶化型レジストパターンの空隙の透
明導電性薄膜上にミセル電解法において色素層を形成す
る工程を複数色の色素層について組み合わせて繰り返し
てカラーフィルタを製造し、参考例1では、ミセル電解
法で製膜した色素層上に塗布した透明な光硬化性レジス
トを所望の色に対応したマスクを介して露光後、露光さ
れていない部分の光硬化性レジストおよび色素層をエッ
チングして色素層(パターン)を形成する工程を複数色
の色素層について繰り返してカラーフィルタを製造し
た。表4の結果より、参考例1のようなエッチングの困
難な色素(例えばG色素層)を選択する場合には、実施
例1のように、光可溶化型レジストを露光、現像して形
成した光可溶化型レジストパターンの空隙の透明導電性
薄膜上にミセル電解法において色素層を形成する工程を
選べば、歩留りよくカラーフィルタを製造できることが
わかった。
【0133】
【0134】
【発明の効果】本発明のカラーフィルタの製造法によれ
ば、まず、<1>透明導電性薄膜を微細加工によりパタ
ーン化する必要がなく、例え微細加工を行ったとして
も、比較的容易な(例:ストライプ)パターンでよいの
で、先のショート、断線による歩留の低下を避けること
ができる。また、<2>カラーフィルタの色素層(色素
層のパターン)において、ダイアゴーナル、トライアン
グルパターン配列が難しいとされていた従来技術に対
し、本発明では、容易に適用が可能となった。また、<
3>色素層のある一色について透明導電性薄膜の微細パ
ターンを連続してつなぐ必要がないので、先の電圧降下
によるカラーフィルタの色斑を低減することができる。
また、<4>本発明では、ミセル電解法で製膜した色素
膜上に塗布した透明な光硬化性レジストを所望の色に対
応したマスクを介して露光後、露光されていない部分の
光硬化性レジストおよび色素層をエッチングして色素層
(パターン)を形成する工程、および、ほとんど透明な
光可溶化型レジストを露光、現像して形成した光可溶化
型レジストの空隙にミセル電解法において色素層を形成
する工程のため、分散法カラーフィルタのような色素
(顔料)含有光硬化性レジストの色素の光吸収によるレ
ジストの露光感度および解像度の低下がない。その結
果、本発明のカラーフィルタを用いて、さらに高精細な
カラー液晶ディスプレイへの応用が期待できる。このよ
うな効果に加えて、<5>元来ミセル電解法カラーフィ
ルタの色素層は、特に顔料(色素)の含有割合が大きい
ため、高い耐光性および耐熱性の長所を生かすことがで
きる。また、<6>この製造法によれば、電極取出し層
の形成を行う必要がなく、カラーフィルタ製造の工程を
簡略にできる。また、<7>カラーフィルタの製造工程
において、先のレジスト電着法では、一度形成した色素
層が電着ポリマーと共存するため電気的に絶縁化され、
光可溶化型レジストを一回塗布すればそのまま三原色の
色素層の形成が可能であるが、ミセル電解法で形成した
色素層は電気的に絶縁されていないため、三原色の色素
層の形成には、少なくとも2色の色素層について電気的
に絶縁化されていなければならない。従って、ミセル電
解法で製膜した色素層上に光硬化性レジストまたは、光
可溶化型レジストを積層して絶縁化し、先に形成した色
素層上に後の色素層が形成されないような工夫が必要で
ある。この工夫により、ミセル電解法においても、先に
形成した色素層を後で形成する色素層により汚染するこ
となく所望の分光を有するカラーフィルタを製造するこ
とが可能となる。また、<8>ミセル電解法で製膜した
色素層上に塗布した透明な光硬化性レジストを所望の色
に対応したマスクを介して露光後、露光されていない部
分の光硬化性レジストおよび色素層をエッチングして色
素層(パターン)を形成する工程と、光可溶化型レジス
トを露光、現像して形成した光可溶化型レジストの空隙
にミセル電解法において色素層を形成する工程を複数色
の色素層について組み合わせて繰り返してカラーフィル
タを製造することにより、任意の色素の選択が可能とな
る。すなわち、上記色素層のエッチングには、色素によ
ってエッチングが困難なものが存在し、ウェットエッチ
ングでは、色素の凝集状態が密の色素層はエッチングが
難しく、ドライエッチングでは色素の分子構造がエッチ
ングガスに耐性を有するものが存在するので、上記のよ
うな色素層のエッチングだけでは選択できる色素が限ら
れてくる。従って、エッチングの困難な色素を選択する
ばあいには、本発明のように、光可溶化型レジストを露
光、現像して形成した光可溶化型レジストパターンの空
隙の透明導電性薄膜上にミセル電解法において色素層を
形成する工程を選べば、より歩留りよくカラーフィルタ
を製造できる。また、<9>このようなカラーフィルタ
の製造法に加えて、ミセル電解法で製膜した色素層上に
紫外線(UV)洗浄を行なう。これによって、色素層中
に混入している油脂等の異物を紫外光と空気中の酸素と
の反応による微量のオゾンによって分解し、かつ、光硬
化性レジストおよび保護膜の濡れ性を向上させ、光硬化
性レジストおよび保護膜の塗膜のピンホールを減少さ
せ、カラーフィルタの製造歩留りを一層向上させること
が可能となる。また、<10>色素層上の光硬化性レジ
スト及び/又は保護膜を積層する方法が、ミセル電解
法、または、電着法による製膜方法が、ミセル分散液お
よび電着液のようにウェットの状態の中で行なわれる
が、スピンコーターやロールコーターのようなドライプ
ロセスに一般的に問題となるコーター周辺の雰囲気およ
びコーター装置の摺動部などから異物の混入を低減さ
せ、上記と同様にカラーフィルタの製造歩留りを一層向
上させることが可能となる。また、<11>このような
カラーフィルタの製造法で得られるカラーフィルタの複
数色の色素層の形成する部分を除いた部分に保護膜を複
数色の色素層の形成工程の前または、各色素層の形成工
程の間に形成することにより、ミセル電解法での色素層
の製膜範囲が狭くなり、かつ、色素層のエッチング範囲
が少なくてよいため、ミセル分散液中の色素を節約でき
る上、製膜時間およびエッチング時間を短縮でき、カラ
ーフィルタ製造の能率を上げることができる。さらにエ
ッチングされる色素量も少ないため、カラーフィルタ上
へエッチングされた色素が異物として混入することも減
り、歩留りを上げることができる。また、<12>ミセ
ル電解法で製膜した色素層上に、保護膜及び/又は液晶
駆動用透明導電性薄膜を積層するため、色素層の基板へ
の接着性をより向上させることができる。さらに、<1
3>色素層間の膜厚段差を低減する(平坦性を高める)
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1〜24】本発明のカラーフィルタの製造工程を模
式的に示す断面図とカラーフィルタ完成時の模式的平面
図である。
【図25〜56】カラーフィルタの製造に使用されるマ
スクを模式的に示す平面図である。
【図57〜58】参考例におけるカラーフィルタの製造
工程を模式的に示す断面図とカラーフィルタ完成時の模
式的平面図である。
【図59】一般的なカラー液晶ディスプレイを模式的に
示す断面図である。
【図60〜71】従来のカラーフィルタの製造工程の模
式的断面図とカラーフィルタ完成時の模式的平面図であ
る。
【図72】本発明のカラーフィルタ(実施例1)と従来
のカラーフィルタ(比較例6)の分光特性比較を示す説
明図である。
【符号の説明】
101…絶縁性基板 102…透明導電性薄膜 110…ブラックマトリックス 121…ミセル電解法R色素層 122…ミセル電解法G色素層 123…ミセル電解法B色素層 130…透明光硬化性レジスト 140…光可溶化型レジスト 150…保護膜 160…液晶駆動用透明電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/20 101

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板上に、ミセル電解法によって
    複数色の色素層を分離して配置し、所定の色素パターン
    を形成するカラーフィルタの製造方法において、 絶縁性基板上の、少なくとも複数色の色素層が配置され
    る領域、又は、少なくとも複数色の色素層が配置される
    領域を含む連続するパターンに対応する領域に透明導電
    性薄膜を積層、形成し、この透明導電性薄膜が積層、形
    成された絶縁性基板上に、複数の色素層を、単色の各色
    素層としては下記工程群A(a1及びa2)又は工程群
    B(b1,b2及びb3)のいずれかを用い、かつ、複
    数色の色素層の集合体としては下記工程群A(a1及び
    a2)及び工程群B(b1,b2及びb3)の両方を用
    いて、分離、配置することを特徴とするカラーフィルタ
    の製造方法。工程群A a1)透明導電性薄膜の全面又は一部上に、ミセル電解
    法による製膜によって、複数色から選択した一つの色の
    色素層を形成する工程 a2)一つの色の色素層の上に透明な光硬化性レジスト
    を積層し、その一つの色の色素層に対応したマスクを用
    いて露光し、かつ露光部の熱処理の前及び/又は後に、
    未露光部分の光硬化性レジスト及び色素層を除去して、
    一つの色の色素層を配置する工程工程群B b1)透明導電性薄膜の全面又は一部上に、光可溶化型
    レジストを積層し、複数色から選択した一つの色の色素
    層に対応したパターンを有するマスクを用いて露光し、
    次いで、現像して露光した部分の光可溶化型レジストを
    除去する工程 b2)ミセル電解法による製膜によって、前記一つの色
    の色素層を、光可溶化型レジストを除去して露出させた
    透明導電性薄膜上に配置する工程 b3)透明導電性薄膜上に残留した全ての光可溶化型レ
    ジストを除去する工程
  2. 【請求項2】 前記絶縁性基板上の所定の領域に透明導
    電性薄膜を積層、形成する工程の前に、絶縁性基板上
    に、ブラックマトリックスの形状にパターニングした金
    属又は金属酸化物薄膜を積層、形成することを特徴とす
    る請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性基板上にブラックマトリック
    スの形状にパターニングして積層、形成された金属又は
    金属酸化物薄膜の上にさらに絶縁膜を積層、形成するこ
    とを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記透明導電性薄膜が積層、形成された
    絶縁性基板上に複数の色素層を、単色の各色素層として
    前記工程群A(a1及びa2)又は工程群B(b1,
    b2及びb3)のいずれかを用い、かつ、複数色の色素
    層の集合体としては前記工程群A(a1及びa2)及び
    工程群B(b1,b2及びb3)の両方を用いて、分
    離、配置する工程の前、中間又は後に、 黒色色素を含有する光硬化性レジストを、ブラックマト
    リックスの形状にパターニングして積層、形成すること
    を特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁性基板上の所定の領域に透明導
    電性薄膜を積層、形成する工程の後であって、かつ複数
    色の各色素層を分離、配置する工程の前に、少なくと
    も、複数色の色素層及びブラックマトリックスが配置さ
    れる領域に、金属又は金属酸化物薄膜を積層、形成する
    工程、並びに、光硬化性レジスト又は光可溶化型レジス
    トをブラックマトリックスの形状にパターニングして積
    層、形成し、さらに下地の露出した金属又は金属酸化物
    薄膜をエッチングして、ブラックマトリックスを形成す
    る工程を用いることを特徴とする請求項1記載のカラー
    フィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記複数色の各色素層を分離、配置した
    部分以外の部分上に、保護膜を複数色の各色素層を分
    離、配置する工程の前、又は中間に積層、形成すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のカラー
    フィルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記複数色の各色素層を分離、配置する
    工程の後に、保護膜及び/又は液晶駆動用電極を積層、
    形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
    記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記複数色の各色素(画素)が、赤、
    青、緑の三原色、または三原色及び黒色に対応するもの
    であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記
    載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記複数色の各色素層を分離、配置する
    に際し、一つの色の色素層をミセル電解法で製膜して形
    成した後に紫外線洗浄を行なうことを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか1項記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記光硬化性レジスト、及び/又は保
    護膜を積層、形成する方法が、ミセル電解法、又は電着
    法によるものであることを特徴とする請求項1〜9のい
    ずれか1項記載のカラーフィルタの製造方法。
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