JP3494467B2 - 半導体薄膜の形成方法 - Google Patents
半導体薄膜の形成方法Info
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Description
法、特に、傾斜型SiGeエピタキシャルベース層を有
するHBT(ヘテロバイポーラトランジスタ)の薄膜の
形成方法に関するものである。
波用素子、或いは超格子構造への応用を目的としたIV
族半導体(例えばSiGe)薄膜ヘテロ構造のデバイス
の開発が進展している。中でも、Si基板上にSiGe
薄膜をヘテロエピタキシャル成長させたSiGe歪エピ
タキシャル(混晶)薄膜が特に注目を集めている。従
来、SiGe/Si歪超格子構造については、格子歪に
起因して起こる電気的及び光学的性質を利用して種々の
デバイスが開発されている。これらのデバイスの内、格
子歪構造のデバイスの一例として、SiGe混晶をベー
スにしたヘテロバイポーラトランジスタ(HBT)があ
る(文献I:「シリコン系デバイス」、丸善(株)、平
成3年7月発行、PP.219〜226)。
ロバイポーラトランジスタ(以下、SiGe−HBTと
いう。)の形成方法として、従来は、ガスソース分子線
(ガスソースMBE)エピタキシャル法、超真空化学気
相成長(UHV−CVD)法、及び低圧化学気相成長
(LPCVD)法がある。
ース層の形成方法は、文献Iには開示されていないが、
通常、成膜温度を一定として、ガス流量比を変えること
によってベース層を形成している。この出願に係る発明
者等も追試実験を行ってベース層を形成した。
きの成膜条件について説明する。
II)は、炉内の基板(ウエハ)温度を一定にし、例え
ばSiH4 ガスを一定量(15ccm)を炉内に供給し
てGeH4 ガス流量をマスフローメータにより制御する
ことによりSiGe混晶ベース層中に所定のGe組成比
の傾斜を形成していた。このようにして形成されたSi
Ge−HBTのGe組成プロファイルは、文献Iに開示
されているように、コレクタ接合からエミッタ接合へ向
かってSiGe混晶ベース層中のGe組成比は傾斜を示
す。このような、Ge組成比の傾斜をSiGe混晶ベー
ス層に形成することによってコレクタ層及びエミッタ層
とSiGe混晶ベース層との境界に形成されるバンドギ
ャップを連続的に変えてドリフト電界をつくることがで
きる。このような傾斜をSiGe混晶ベース層に設ける
ことによって、SiGe−HBTはシリコンホモバイポ
ーラトランジスタ(Si−BT)などに比べ、ベース走
行時間をほぼ半減できると報告されている(文献IのP
P.220〜221参照)。
ような形成方法によりSiGe−HBT用混晶ベース層
を形成した場合、以下に述べる理由により良好なSiG
e混晶ベース層が得られなかった。その理由として、S
iGe混晶ベース層にGe組成比の傾斜をもたせる際の
SiH4 ガス及びGeH4 ガスの制御は、一般には、C
VD薄膜装置のガス供給部からのGe原料ガスとSi原
料ガスの流量比を制御することによって行われる。この
とき、GeH4 ガス流量とSiGe成長速度の関係は、
文献IIに開示されているように、SiGe成膜速度は
GeH4 ガス流量の増加と共にほぼ直線的に大きくなる
(文献II:「Effect of silicon
sourse gas on silicon−ger
umanium chemical vapor de
posisiton kinetics at ato
mospheric pressure」、T.I.K
amins at.Appl.Phys.Lett.6
1(1)、6 、July 1992,PP.90〜9
2)。
有IV族系水素ガスを用いたときのSiGe混晶中のG
e組成比とSiGeの成長速度(堆積速度)の関係及び
シリコン含有IV族系水素ガスを一定にしたときのゲル
マン(GeH4 )ガス流量とSiGe成長速度の関係が
報告されている。これによると、例えばGeH4 ガス流
量を変化させた場合、SiGe成長速度は、ほぼ直線的
に変化する(文献IIのP.91,図1の(a)及び
(b)参照)。しかしながら、成膜温度を低くした場合
(例えば625℃)、直線性が失われて折線の傾斜をも
つようになる。また、SiGe成長速度は、成膜温度に
よっても変化する。成膜温度が高い場合(例えば700
℃)は、成膜温度を低くした場合に比べ成長速度が大き
くなることがわかっている。
4 ガス流量を大きくするとSiGe成長速度が大きくな
り、GeH4 ガス流量を秒単位で制御する必要がある。
一般に、ガス流量の制御には、マスフローメータが使用
されており、このマスフローメータを用いて秒単位のガ
ス制御は難しいのが現状である。このため、通常のSi
Ge混晶ベース層の形成には、GeH4 ガス流量の制御
を容易にするため、成膜温度(基板温度)を比較的低く
設定しておき、GeH4 ガス流量を制御する方法が採用
されている。しかしながら、文献IIに開示されている
ように、成膜温度を下げればSiGe成長速度も小さく
なり、その分、成膜時間が長くかかることになる。この
ように、成膜温度を低くしてGeH4 ガス流量を小さく
すると(例えばGe組成10%以下)、成長速度が更に
小さくなり、SiGeの成膜形成に時間がかかる。この
ため、SiGe混晶ベース層中に不純物(ここでは、薄
膜形成装置の炉内の残留不純物をいう。)が取り込まれ
る機会が多くなり、SiGe混晶ベース層の膜質を劣化
を生じるという問題がある。
(ここでいうスループットとは、ウエハの単位時間当た
りの処理枚数をいう。)の低下させる原因ともなり、デ
バイスの量産化ができないという問題がある。
御が簡単で、かつ短時間に傾斜型SiGe混晶ベース層
を形成できる半導体薄膜の形成方法が望まれていた。
上にSiGe混晶薄膜を形成する場合、成膜形成開始時
から成膜形成終了時までの期間をSiGe混晶成膜形成
期間とし、この期間の成膜形成開始時の温度(成膜開始
温度と称す。)を成膜形成終了時の温度(成膜終了温度
と称す。)より低い温度に設定しておく。又、成膜開始
温度と成膜終了温度間に温度傾斜を設けてある。このと
きの温度傾斜は、好ましくは5℃/分〜30℃/分とす
るのが良い。また、成膜開始温度のSi含有のIV族系
水素ガスの流量に対するゲルマニウム(Ge)含有のI
V族系水素ガスの流量(流量比と称する。)を成膜終了
温度の流量比より大きくし、その後、成膜開始時から成
膜終了時へ時間が移行するとともに流量比を順次小さく
する。
温度を成膜終了時より低い温度に設定しておき、成膜開
始時と成膜終了時間に温度傾斜を設けてある。このた
め、成膜開始時は、成膜温度が低いため、成長速度が小
さくなるが、成膜終了時に向かって温度傾斜を設けてあ
るので、成膜温度が上昇する分、所定の流量比に対する
成長速度は大きくなる。したがって、SiGe混晶ベー
ス層を形成する際の成膜時間が短縮される。
ると成長速度は小さくなるが、成膜温度が高いため、成
長速度の低下を抑制できる。したがって、成膜開始時か
ら成膜終了時間のSiGeの成膜速度をほぼ一定に保持
することができる。
の流量比を成膜終了時より大きくして、成膜終了時へ時
間が移行すると共に流量比を小さくして流量制御を行
う。したがって、成膜開始時の成膜温度は、最初低くし
てあるので、SiGeの成長速度が低下する分、流量比
の制御が容易になる。したがって、マスフローメータを
用いて流量比制御が可能になる。このようにして形成さ
れたSiGe混晶ベース層は、コレクタ層との境界側の
Ge組成比が大きくなり、一方、エミッタ層との境界側
のGe組成比は小さくなり、かつGe組成比の傾斜を持
たせることができる。
混晶ベース層中に混入する残留不純物が減少する。ま
た、薄膜形成時のスループットが改善される。
膜の形成方法について説明する。なお、図2〜図3は、
この発明が理解できる程度に、各構成成分の形状、大き
さ及び配置を概略的に示してあるにすぎない。なお、こ
の発明の実施例では、SiGe−HBT(ヘテロバイポ
ーラトランジスタ)用SiGeエピタキシャル(混晶)
ベース層の形成方法を例に取り説明する。
iGe−HBTの形成方法を説明するための成膜条件を
説明するための説明図であり、図2はこの薄膜形成に使
用する装置の構成図である。また、図3は、この発明の
実施例で形成されたSiGe−HBT構造の断面図であ
る。但し、図3は図面を明確にするため、一部のハッチ
ングを省略してある。
るために用いる装置について説明する。
空排気系23及びガス供給系49から構成されている。
そして、反応炉部11は、金属製反応炉(チャンバ)1
0を具えており、このチャンバ壁が高温にならないよう
に水を循環させ、チャンバ壁を冷却している。また、反
応炉10内には、基板支持体14が設けられ、この基板
支持体14上に基板18を下向きに配設し、かつ基板1
8を出し入れ自在に載置できる構造になっている。
2が設けてあり、したがって、この基板加熱機構12に
よって任意好適な温度設定が可能になる。この加熱機構
12として、例えば赤外線ランプを用いるのが好適であ
る。そして、基板18の表面温度を測定するため温度測
定手段16が設けられ、基板加熱機構の温度制御が行え
るようになっている。この温度測定手段16として、例
えば熱電対が用いられる。また、反応炉10は、基板支
持体14を中心に上部と下部に別れる。上部を基板加熱
機構側12と称し、下部をガスヘッド側20と称する。
更に、真空排気するための排気口22及び24が設けら
れている。また、反応炉10内の真空度を測定するため
の真空計38及び40が設けられている。また、反応炉
10には、基板に対応してガスヘッド20が設けてあ
る。このガスヘッド20は、反応炉の外壁を貫通してガ
ス導入路及び冷却水導入路が配設されている。
する。
るための排気手段26、28及び30が設けられ、この
排気手段28側には自動開閉バルブ34が接続されてお
り、排気手段30側には自動開閉バルブ36が接続され
ている。また、この自動開閉バルブ34と排気口22が
接続されており、バルブ36と排気口24とが接続され
ている。したがって、バルブ34及び36を任意適当に
開閉させることによって反応炉10内の圧力を制御して
いる。また、反応炉10内の上部と下部とはそれぞれ独
立して圧力制御できるように構成されている。
する。
42b、自動開閉バルブ50、51、52、53、8
0、81及び82、自動流量コントローラ(マスフロー
メータともいう。)60、61、62及び63、ガス供
給部70、71、72、及び73から構成されている。
そして、反応炉10を通過させずにガス供給系49を排
気できるような排気手段32が設けてある。また、ガス
導入路42aは、自動開閉バルブ50〜52とそれぞれ
接続されており、かつバルブ50、51、52は自動流
量コントローラ60、61、62とそれぞれ接続されて
いる。そして、自動流量コントローラ60、61、62
はガス供給部70、72、72にそれぞれ接続されてい
る。また、バルブ50、51、52と自動流量コントロ
ーラ60、61、62間には排気管73、74及び75
が接続されており、排気管73〜75は自動流量コント
ローラ80〜82を介して排気管76に接続されてい
る。また、排気管76は、排気手段32に接続されてい
る。
3を参照してSiGe−HBTの形成方法、特にSiG
e混晶ベース層の形成方法について説明する。
温度の加熱サイクル温度特性図、及びシリコン含有のI
V族系水素ガスの流量に対するゲルマニウム含有のIV
族系水素ガスの流量(流量比という。)の関係を示す。
なお、図1の(A)は、横軸に時間(任意)を取り、縦
軸に基板温度(℃)を取り、また、図1の(B)は横軸
に時間(分)を取り、縦軸に流量比を取って表してい
る。
るに先立ち、下地90の酸化膜を除去するため、洗浄処
理を行う。このとき、下地90として、例えばSi基板
(以下、基板と称する。)を用いる。
酸化水素水の溶液中に浸漬し、基板90の酸化膜を形成
する。このときの酸化膜の厚さを約10Åとする。その
後、ただちに1重量%HF溶液中に約3分間基板90を
浸漬して、酸化膜を完全に除去する。
90をただちに、CVD薄膜形成装置(以下、反応炉と
いう。)中に搬入する。このとき、反応炉10の加熱温
度を300℃〜450℃に設定しておくのが良い。
26、28及び30を用いて反応炉10内を例えば1×
10-8Paに真空排気して基板90を洗浄にする。その
後、基板90の温度を測定手段16を測定しながら、反
応炉10内の赤外線ランプ12による輻射加熱によって
炉内を加熱する。このときの基板温度を例えば800℃
〜850℃、約2〜5分の加熱処理を行って基板90の
クリーニングを行う(図1の(A)の期間I)。
げ、加熱温度を一定にした後、基板90上にSiGe混
晶ベース層91を形成する。このとき、成膜開始時T1
から成膜終了時T2 までの期間を、SiGe混晶薄膜形
成期間(期間II)と称する。また、時刻T1 の温度を
成膜開始温度と称し、時刻T2 の温度を成膜終了温度と
称する。クリーニング期間Iで625℃に保っておき、
時刻T1 から所定の昇温速度で温度を上げていき、時刻
T2 になったら成膜終了温度をある時間一定に保つ。こ
のように、成膜終了温度を一定に保持することによって
結晶中の欠陥あるいは歪みが調整される。このとき、成
膜開始温度625℃から成膜終了温度700℃までの昇
温速度を5〜30℃/分の間の適当な昇温速度とするの
が良い。また、昇温速度を20℃/分とするのが成長速
度をほぼ一定にできるので最適である。
後、ガス供給部70のバルブを開き、排気手段32側に
シリコン含有のIV族系水素ガス(例えばSiH4 ガ
ス)を流す。このとき、SiH4 ガスを反応炉10に供
給したとき、炉内圧力が例えば1Pa程度の減圧状態に
なるように自動流量コントローラ60を用いて予めSi
H4 ガス流量を調整しておくにおが良い。その後、バル
ブ80を閉じて、バルブ50を開けてSiH4 ガスを反
応炉10内に供給する。このとき、好ましくは、SiH
4 ガス流量を15sccmとするのが良い。
用いてバルブ52及びガス供給部72を開き、SiH4
ガスに加えてゲルマニウム含有IV族系水素ガス(例え
ばゲルマン(GeH4 ガス))を排気手段23側へ流
す。その後、バルブ52を開いて反応炉10へGeH4
ガスを供給する。このとき、好ましくは、成膜開始時T
1 のGeH4 ガス流量を例えば4sccmとするのが良
い。このとき、流量比に換算すると0.27になる。こ
こで、流量比は、GeH4 ガス流量/SiH4 ガス流量
で表す。なお、SiH4 ガス流量はSiGe混晶薄膜形
成期間(期間II)は一定にしておく。成膜形成開始時
T1 は、流量比を大きくし、成膜形成終了時T2 へ時間
が移行すると共に順次流量比を小さくする。このとき、
成膜形成終了時T2 のGeH4 ガスの流量を1sccm
とするのが良い。このとき、流量比は0.13となる。
このときのGeH4 ガス流量の制御は、マスフローコン
トローラの設定流量を1sccm/分で行った。このと
き、SiGe混晶ベース層91の膜厚は、例えば200
Å〜400Åになる。
0内の残留不純物及び各種ガスの酸素(O2 )及び水
(H2 O)量により以下のように設定するのが良い。す
なわち、不純物の量が1ppmの場合は、成長速度を1
00Å/分以上とし、不純物の量が10ppb〜1pp
mの場合は、25Å/分以上にするのが好適である。ま
た、成長速度を100Å/分とした場合、好ましくは、
成膜温度を625〜725℃の範囲に設定したおくのが
良い。
形成し、これをエミッタ層として用いる。その後、エミ
ッタ層92上に電極96を形成する。このようにして、
SiGe−HBTのコレクタ層90、ベース層91及び
エミッタ層92を有するSiGe−HBTが完成する
(図3参照)。なお、この実施例の説明では、ポリシコ
ン層93、p +ポリシリコン層94及びシリコン酸化膜
95の形成方法は、省略してある。
の関係を説明するために供する実験データを示す。この
ときのGeH4 ガスに混合するガスは、SiH4 ガスを
用い、成膜温度は675℃とする。図中、横軸にGeH
4 ガス流量(sccm)を取り、縦軸にGe組成/Si
Ge混晶、すなわちGe組成比(%)の関係をプロット
して表している。図4から理解できるようにGeH4 ガ
ス流量が1ccm以上になるとほぼ直線的にGe組成比
は増大する。すなわち、GeH4 ガス流量が、1、2、
3、4、及び5sccmのときGe組成比はそれぞれ1
5%、20%、30%、35%、及び40%になる。
の成長速度の関係を説明するために供する実験データを
示す。なお、横軸はGe組成比(%)を取り、縦軸は成
長速度(Å/分)を取って表している。
25℃の場合、10%、20%、30%及び40%のG
e組成比に対して成長速度は、50、70、120、1
50Å/分となり、これをプロットすれば黒丸で結んだ
直線となる。一方、成膜温度が700℃の場合、10
%、20%及び30%のGe組成比に対して成長速度
は、120、140、及び170Å/分となり、これを
プロットするば白丸で結んだ直線になる。このため、従
来のSiGe混晶べース層を形成する際に成膜温度を一
定(例えば675℃)にして、Ge組成比を変化させた
場合、特に、Ge組成比が大きい領域では成長速度も大
きくなる。したがって、マスフローメータが追随でき
ず、精密がガス流量制御ができなかった。これに対し
て、この発明の実施例では、成膜開始時(T1 )の成膜
開始温度と成膜終了時(T2 )の成膜終了温度間に温度
傾斜を設けてある。したがって、時間T1 時に成膜開始
温度が低くても順次直線的、或いは段階的に温度を高く
してあるので、SiGeの成長速度は大きくなる。一
方、成膜終了時(T2 )では、GeH4 ガス流量(Ge
組成比)が小さいので成長速度は小さくなるが、成膜温
度を高くしてあるため、成長速度は低下しない。したが
って、成膜形成開始時から成膜形成終了時までの成長速
度をほぼ一定にすることができる。このため、従来のよ
うに成膜温度を低温化したため、成長速度が小さくなる
ことはなくなり、成膜時間は短縮される、このため、S
iGe混晶ベース層に不純物が混入する確率が少なくな
り、したがってSiGe混晶ベース層の膜質が均一なも
のとなる。また、成膜時間は短縮されることによって、
スループットが向上するため、SiGe−HBTの量産
化が可能となる。
ス層及びエミッタ層部分の断面部分をX線回折で測定
し、Ge組成に換算したときのGe組成を模式的に描い
た分布図である。なお、縦軸にGe組成比(%)を取
り、横軸に膜厚(Å)をとって表している。このとき、
コレクタ層とべース層との境界を起点(0Å)としてエ
ミッタ層側の膜厚の方向には、マイナス符号をつけて表
している。
ではGe組成比の値が25%になり、その後、順次Ge
組成比は直線的に減少して、ベース層の膜厚が300Å
になったとき、Ge組成比の値が10%になり、その
後、急激にGe組成比は0%になる。ここでは、Ge組
成比の立ち上がり及び立ち下がりの値は直線で示してあ
るが、実際は、曲線で表される。図6のGe組成プロフ
ァイルを従来の文献Iと比較した場合、文献Iでは、ベ
ース層のGe組成比の傾斜がエミッタ側からコレクタ側
に三角形状に傾斜しているのに対して(文献I、図8.
44参照)、この発明の実施例では台形の傾斜になる。
このため、こ発明の実施例では、エネルギーバンド的に
見ると、ベース層からエミッタ層に注入される正孔に対
する障壁の高さを、エミッタ層からベース層へ注入され
る電子に対する障壁の高さより大きくすることができ
る。したがって、エミッタ層のキャリヤ濃度を低くし、
ベース層のキャリヤ濃度を高くしてもエミッタ側の注入
効率が低下することはないという利点もある。
HBTの例について説明したが、なんらこのHBTに限
定されるものではなく、例えばSiGe−MOSなどに
応用しても良い。
成期間の温度傾斜を5〜30℃/分とすることにより、
成膜開始温度を低くできるので、GeH4 ガスのマスフ
ローメータの制御が容易になる。
スを用いたが、ジシランを用いても良い。この場合、ジ
シランを用いた場合、成膜温度に対して成長速度を大き
くできるので、成膜時間が更に短縮される。
線ランプを用いたが、ヒータを反応炉の外部にセットし
て輻射熱を利用して加熱しても良い。
の発明の半導体薄膜の形成方法は、成膜開始温度と成膜
終了温度間に温度傾斜を設ける。このとき、成膜開始温
度は、成膜終了温度より低くしてある。そして、成膜開
始時の流量比は成膜終了時より大きくしておき、成膜終
了時へ時間が移行するとともに流量比を順次小さくす
る。このため、SiGe混晶薄膜形成期間の成長速度が
ほぼ一定とすることができ、成膜時間を長くかけずにG
e組成比の傾斜を有するSiGe混晶ベース層を形成す
ることができる。したがって、ベース層中に反応炉中の
残留不純物などの混入が抑制されるので、SiGe混晶
ベース層の膜質が均一になる。また、成膜時間が短縮さ
れる分、スループットが低減するので、半導体薄膜素子
を製造する場合、素子の量産化が可能になる。
ース層の成膜条件を説明するために供する加熱サイクル
図及び流量特性図である。
構成図である。
明するための断面図である。
るための説明図である。
説明図である。
ァイルを説明するために供する説明図である。
層の成膜条件を説明するための加熱サイクル図及び流量
特性図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 CVD法を用いて下地上にSiGe混晶
薄膜を形成するにあたり、 成膜形成開始時から成膜形成終了時までの期間をSiG
e混晶薄膜形成期間とし、該期間の成膜形成開始時の温
度(成膜開始温度と称す。)を、成膜形成終了時の温度
(成膜終了温度と称す。)より低くし、かつ前記成膜開
始温度と前記成膜終了温度間に温度傾斜を設け、 前記成膜開始温度のシリコン(Si)含有のIV族系水
素ガスの流量に対するゲルマニウム(Ge)含有のIV
族系水素ガスの流量(流量比という。)を前記成膜終了
温度の流量比より大きくし、かつ前記成膜形成開始時か
ら前記成膜形成終了時へ時間が移行すると共に、前記流
量比を順次小さくすることを特徴とする半導体薄膜の形
成方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の半導体薄膜を形成する
方法において、 前記成膜開始温度と前記成膜終了温度間の前記温度傾斜
を、5℃/分〜30℃/分の範囲としたことを特徴とす
る半導体薄膜の形成方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の半導体薄膜を形成する
方法において、 前記ゲルマニウムを含むIV族系水素ガスを、シラン
(SiH4 )又はジシラン(Si2 H6 )とすることを
特徴とする半導体薄膜の形成方法。
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