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JP3489319B2 - カルボン酸誘導体、その製造法および用途 - Google Patents

カルボン酸誘導体、その製造法および用途

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Publication number
JP3489319B2
JP3489319B2 JP05457596A JP5457596A JP3489319B2 JP 3489319 B2 JP3489319 B2 JP 3489319B2 JP 05457596 A JP05457596 A JP 05457596A JP 5457596 A JP5457596 A JP 5457596A JP 3489319 B2 JP3489319 B2 JP 3489319B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propanoate
hydroxy
group
optically active
carboxylic acid
Prior art date
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Expired - Fee Related
Application number
JP05457596A
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JPH09249626A (ja
Inventor
ピアンカテリ ジョバンニ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP05457596A priority Critical patent/JP3489319B2/ja
Publication of JPH09249626A publication Critical patent/JPH09249626A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルボン酸誘導
体、その製造法および該誘導体を用いるラセミまたは光
学活性スレオ-3-(3,4-ジヒドロキシフェニル) セリンの
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】スレ
オ-3-(3,4-ジヒドロキシフェニル) セリン(以下、スレ
オDOPSと略す。)は、循環器系あるいは中枢神経系
に対して薬理活性を示し、末梢性起立性低血圧症剤、抗
うつ剤、パーキンソン病治療剤等としての用途が知られ
ており、従来、スレオDOPSは、ベンズアルデヒド類
にグリシンを縮合させる方法により製造されてきた(例
えば、Chem. Ber., 52, 1734(1919))。また、そのL−
体は、スレオDOPS誘導体の光学分割によって製造さ
れていた。
【0003】しかしながら、従来の製造法では、高価な
ベンズアルデヒド類を過剰量使用すること、また生成物
がスレオ体とエリスロ体の混合物となり光学活性体が必
要な場合には分離操作が必要であることさらに目的化合
物の対掌体が目的物と同量副生するなどの問題点があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するために、鋭意検討した結果、下記一般式(2)で示
されるラセミまたは光学活性カルボン酸誘導体とアジ化
剤とを反応させることによって、下記一般式(1)で示
されるラセミまたは光学活性カルボン酸誘導体が得ら
れ、該誘導体(1)を還元および脱保護することによっ
てラセミまたは光学活性なスレオ-3-(3,4-ジヒドロキシ
フェニル) セリンが得られることを見出し本発明に至っ
た。
【0005】すなわち本発明は、一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ水酸基の保護基を示し、
3 はカルボン酸の保護基を示す。)で示されるラセミ
または光学活性カルボン酸誘導体、その製造法および該
誘導体を用いて対応するラセミまたは光学活性スレオ-3
-(3,4-ジヒドロキシフェニル)セリンの製造法を提供す
るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、詳細に説
明する。本発明化合物である一般式(1)で示されるラ
セミまたは光学活性カルボン酸誘導体は、対応する一般
式(2) (式中、R4 は低級アルキル基またはフェニル基を示
す。ここで、低級アルキル基は、ハロゲン原子、低級ア
ルコキシ基、またはハロゲン化低級アルキル基で置換さ
れていてもよく、また、フェニル基は、ハロゲン原子、
ニトロ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハ
ロゲン化低級アルキル基で置換されていてもよい。
1 、R2 およびR3 は前記と同じ意味を表す。)で示
されるラセミまたは光学活性カルボン酸誘導体とアジ化
剤とを反応させることによって得られる。ここで原料の
一般式(2)で示されるラセミまたは光学活性カルボン
酸誘導体は、一般式(3) (式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同じ意味を表わ
す。)で示されるラセミまたは光学活性ジヒドロキシカ
ルボン酸誘導体と一般式(4) (式中、R4 は前記と同じ意味を表わし、Xはハロゲン
原子を示す。)示されるスルホン酸ハライドとを通常、
塩基性物質の存在下に反応させることによって得られ
る。
【0007】一般式(3)で示されるラセミまたは光学
活性ジヒドロキシカルボン酸誘導体において、R1 、 R
2 はそれぞれ水酸基の保護基を表すものであるが、例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基、ベン
ジル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜11のアラル
キル基、アリル基などが挙げられる。またR1 とR2
体で、例えばメチレン基、2-プロピリデン基、2-ブチリ
デン基、シクロヘキシリデン基、ベンジリデン基、ナフ
チルメチレン基等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
6から10のアリール基等が置換していることもあるメ
チレン基等が挙げられる。R3 はカルボン酸の保護基を
表すが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアル
キル基、ベンジル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜
11のアルアルキル基、アリル基、フェニル基、トリル
基、ナフチル基等のアリール基などの炭素数6〜10の
アリール基等が挙げられる。
【0008】また、一般式(4)で示されるスルホン酸
ハライドにおいて、R4 は低級アルキル基またはフェニ
ル基を示す。ここで、低級アルキル基は、ハロゲン原
子、低級アルコキシ基、またはハロゲン化低級アルキル
基で置換されていてもよく、具体的には例えば、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、モノクロロメチル基、
ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、フルオロメチ
ル基、トリフルオロメチル基等が挙げられ、これらの置
換基の数、位置については特に限定されない。また、R
4 のフェニル基は、ハロゲン原子、ニトロ基、低級アル
キル基、低級アルコキシ基またはハロゲン化低級アルキ
ル基で置換されていてもよく、具体的には例えば、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子、ニトロ基、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル
基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、モノクロ
ロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、
フルオロメチル基、トリフルオロメチル基等が挙げら
れ、これらの置換基の数、位置については特に限定され
ない。また、 一般式(4)で示されるスルホン酸ハラ
イドにおいて、Xのハロゲン原子としては、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられる。
【0009】上記反応において用いられる塩基性物質と
しては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、等の無機塩基類、トリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,
N−ジメチルアミノピリジン、2−ピコリン、3−ピコ
リン、4−ピコリン、5−エチル−2−メチルピリジ
ン、N−メチルイミダゾール、DBU、1,4−ジアザ
ビシクロ[2,2,2]オクタン、等の有機塩基類が挙
げられる。その使用量は、ラセミまたは光学活性ジヒド
ロキシカルボン酸誘導体(3)に対して、通常1〜50
倍モル、好ましくは1〜10倍モルである。また、スル
ホン酸ハライドの使用量はラセミまたは光学活性ジヒド
ロキシカルボン酸誘導体(3)に対して、通常1〜20
倍モル、好ましくは1〜2倍モルである。
【0010】上記反応は、溶媒の存在下または非存在下
に行うことができ、かかる溶媒としては、反応に不活性
なものであれば特に限定されず、例えばジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、モノクロロベンゼン等
のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、メチルt
−ブチルエーテル等のエーテル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトニトリ
ル等のニトリル類等の単独または混合物が挙げられる。
溶媒量については特に限定されない。反応温度は、通常
−50〜150℃、好ましくは−20〜80℃であり、
反応時間は特に制限されることはなく、原料化合物
(3)の消失、あるいは減少の停止を終点とすることが
できる。
【0011】反応終了後、反応液を水中にあけ、有機層
を分離あるいはトルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテ
ル、ジクロロメタンのごとき通常の抽出溶媒によって抽
出し、有機層を分液、濃縮することによってラセミまた
は光学活性カルボン酸誘導体(2)を得ることができ
る。また必要により、カラムクロマトグラフィーあるい
は再結晶等通常の方法によって精製することもできる。
係るカルボン酸誘導体(2)の具体例としては、例え
ば、2−ベンゼンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−
3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパン酸メチ
ル、2−ベンゼンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−
3−[3,4−ビス(2−プロポキシ)フェニル]プロ
パン酸メチル、2−ベンゼンスルホニルアミノ−3−ヒ
ドロキシ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
プロパン酸メチル、2−ベンゼンスルホニルアミノ−3
−ヒドロキシ−3−[3,4−(2−プロピリデンジオ
キシ)フェニル]プロパン酸メチル、2−ベンゼンスル
ホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−シクロ
ヘキシリデンジオキシフェニル)プロパン酸メチル、2
−ベンゼンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−
[3,4−(2,2,2−トリクロロエチリデンジオキ
シ)フェニル]プロパン酸メチル、2−ベンゼンスルホ
ニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ベンジリ
デンジオキシフェニル)プロパン酸メチル、2−ベンゼ
ンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−
ジベンジルオキシフェニル)プロパン酸メチル、2−ベ
ンゼンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,
4−ジメトキシフェニル)プロパン酸エチル、2−ベン
ゼンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4
−ジエトキシフェニル)プロパン酸エチル、2−ベンゼ
ンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−
ビス(2−プロポキシ)フェニル]プロパン酸エチル、
2−ベンゼンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)プロパン酸エチ
ル、2−ベンゼンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−
3−[3,4−(2−プロピリデンジオキシ)フェニ
ル]プロパン酸エチル、2−ベンゼンスルホニルアミノ
−3−ヒドロキシ−3−(3,4−シクロヘキシリデン
ジオキシフェニル)プロパン酸エチル、2−ベンゼンス
ルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−
(2,2,2−トリクロロエチリデンジオキシ)フェニ
ル]プロパン酸エチル、2−ベンゼンスルホニルアミノ
−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ベンジリデンジオキ
シフェニル)プロパン酸エチル、2−ベンゼンスルホニ
ルアミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジベンジル
オキシフェニル)プロパン酸エチル、2−ベンゼンスル
ホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメト
キシフェニル)プロパン酸ベンジル、2−ベンゼンスル
ホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス
(2−プロポキシ)フェニル]プロパン酸ベンジル、2
−ベンゼンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)プロパン酸ベン
ジル、2−ベンゼンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ
−3−[3,4−(2−プロピリデンジオキシ)フェニ
ル]プロパン酸ベンジル、2−ベンゼンスルホニルアミ
ノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−シクロヘキシリデ
ンジオキシフェニル)プロパン酸ベンジル、2−ベンゼ
ンスルホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−
(2,2,2−トリクロロエチリデンジオキシ)フェニ
ル]プロパン酸ベンジル、2−ベンゼンスルホニルアミ
ノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ベンジリデンジオ
キシフェニル)プロパン酸ベンジル、2−ベンゼンスル
ホニルアミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジベン
ジルオキシフェニル)プロパン酸ベンジル、2−(4−
メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−
3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパン酸メチ
ル、2−(4−メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3
−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(2−プロポキシ)
フェニル]プロパン酸メチル、2−(4−メチルベンゼ
ンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4
−メチレンジオキシフェニル)プロパン酸メチル、2−
(4−メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロ
キシ−3−[3,4−(2−プロピリデンジオキシ)フ
ェニル]プロパン酸メチル、2−(4−メチルベンゼン
スルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−
シクロヘキシリデンジオキシフェニル)プロパン酸メチ
ル、2−(4−メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3
−ヒドロキシ−3−[3,4−(2,2,2−トリクロ
ロエチリデンジオキシ)フェニル]プロパン酸メチル、
2−(4−メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒ
ドロキシ−3−(3,4−ベンジリデンジオキシフェニ
ル)プロパン酸メチル、2−(4−メチルベンゼンスル
ホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジベ
ンジルオキシフェニル)プロパン酸メチル、2−(4−
メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−
3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパン酸エチ
ル、2−(4−メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3
−ヒドロキシ−3−(3,4−ジエトキシフェニル)プ
ロパン酸エチル、2−(4−メチルベンゼンスルホニ
ル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(2
−プロポキシ)フェニル]プロパン酸エチル、2−(4
−メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ
−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)プロパン
酸エチル、2−(4−メチルベンゼンスルホニル)アミ
ノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−(2−プロピリデ
ンジオキシ)フェニル]プロパン酸エチル、2−(4−
メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−
3−(3,4−シクロヘキシリデンジオキシフェニル)
プロパン酸エチル、2−(4−メチルベンゼンスルホニ
ル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−(2,
2,2−トリクロロエチリデンジオキシ)フェニル]プ
ロパン酸エチル、2−(4−メチルベンゼンスルホニ
ル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ベンジリ
デンジオキシフェニル)プロパン酸エチル、2−(4−
メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−
3−(3,4−ジベンジルオキシフェニル)プロパン酸
エチル、2−(4−メチルベンゼンスルホニル)アミノ
−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)プロパン酸ベンジル、2−(4−メチルベンゼンス
ルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビ
ス(2−プロポキシ)フェニル]プロパン酸ベンジル、
2−(4−メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒ
ドロキシ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
プロパン酸ベンジル、2−(4−メチルベンゼンスルホ
ニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−(2−
プロピリデンジオキシ)フェニル]プロパン酸ベンジ
ル、2−(4−メチルベンゼンスルホニル)アミノ−3
−ヒドロキシ−3−(3,4−シクロヘキシリデンジオ
キシフェニル)プロパン酸ベンジル、2−(4−メチル
ベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−
[3,4−(2,2,2−トリクロロエチリデンジオキ
シ)フェニル]プロパン酸ベンジル、2−(4−メチル
ベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−ベンジリデンジオキシフェニル)プロパン酸
ベンジル、2−(4−メチルベンゼンスルホニル)アミ
ノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジベンジルオキシ
フェニル)プロパン酸ベンジル、2−(4−ニトロベン
ゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,
4−ジメトキシフェニル)プロパン酸メチル、2−(4
−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ
−3−[3,4−ビス(2−プロポキシ)フェニル]プ
ロパン酸メチル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニ
ル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−メチレン
ジオキシフェニル)プロパン酸メチル、2−(4−ニト
ロベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−
[3,4−(2−プロピリデンジオキシ)フェニル]プ
ロパン酸メチル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニ
ル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−シクロヘ
キシリデンジオキシフェニル)プロパン酸メチル、2−
(4−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロ
キシ−3−[3,4−(2,2,2−トリクロロエチリ
デンジオキシ)フェニル]プロパン酸メチル、2−(4
−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ
−3−(3,4−ベンジリデンジオキシフェニル)プロ
パン酸メチル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニル)
アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジベンジルオ
キシフェニル)プロパン酸メチル、2−(4−ニトロベ
ンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−ジメトキシフェニル)プロパン酸エチル、2
−(4−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒド
ロキシ−3−(3,4−ジエトキシフェニル)プロパン
酸エチル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニル)アミ
ノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(2−プロポ
キシ)フェニル]プロパン酸エチル、2−(4−ニトロ
ベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)プロパン酸エチ
ル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ−3
−ヒドロキシ−3−[3,4−(2−プロピリデンジオ
キシ)フェニル]プロパン酸エチル、2−(4−ニトロ
ベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−シクロヘキシリデンジオキシフェニル)プロ
パン酸エチル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニル)
アミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−(2,2,2
−トリクロロエチリデンジオキシ)フェニル]プロパン
酸エチル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニル)アミ
ノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ベンジリデンジオ
キシフェニル)プロパン酸エチル、2−(4−ニトロベ
ンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−ジベンジルオキシフェニル)プロパン酸エチ
ル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ−3
−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)プ
ロパン酸ベンジル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニ
ル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(2
−プロポキシ)フェニル]プロパン酸ベンジル、2−
(4−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロ
キシ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)プロ
パン酸ベンジル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニ
ル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,4−(2−プ
ロピリデンジオキシ)フェニル]プロパン酸ベンジル、
2−(4−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ−3−ヒ
ドロキシ−3−(3,4−シクロヘキシリデンジオキシ
フェニル)プロパン酸ベンジル、2−(4−ニトロベン
ゼンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−[3,
4−(2,2,2−トリクロロエチリデンジオキシ)フ
ェニル]プロパン酸ベンジル、2−(4−ニトロベンゼ
ンスルホニル)アミノ−3−ヒドロキシ−3−(3,4
−ベンジリデンジオキシフェニル)プロパン酸ベンジ
ル、2−(4−ニトロベンゼンスルホニル)アミノ−3
−ヒドロキシ−3−(3,4−ジベンジルオキシフェニ
ル)プロパン酸ベンジル等が挙げられる。
【0012】本発明のカルボン酸誘導体(1)は、ラセ
ミ体と光学活性体が存在し、本発明はこれらのラセミ体
および光学活性体のいずれをも含むものである。カルボ
ン酸誘導体(1)におけるR1 、R2 およびR3 は、前
記したものと同一のものが挙げられる。係るカルボン酸
誘導体(1)の具体例としては、例えば、2−アジド−
3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)
プロパン酸メチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−ジエトキシフェニル)プロパン酸メチル、2
−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(1−
プロポキシ)フェニル]プロパン酸メチル、2−アジド
−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(2−プロポキ
シ)フェニル]プロパン酸メチル、2−アジド−3−ヒ
ドロキシ−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
プロパン酸メチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−エチリデンジオキシフェニル)プロパン酸メ
チル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−
(2−プロピリデンジオキシ)フェニル]プロパン酸メ
チル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−(3,4−シ
クロペンチリデンジオキシフェニル)プロパン酸メチ
ル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−(3,4−シク
ロヘキシリデンジオキシフェニル)プロパン酸メチル、
2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−(2,
2,2−トリクロロエチリデンジオキシ)フェニル]プ
ロパン酸メチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−ベンジリデンジオキシフェニル)プロパン酸
メチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−
(1−フェニルエチリデンジオキシ)フェニル]プロパ
ン酸メチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,
4−(ジフェニルメチレンジオキシ)フェニル]プロパ
ン酸メチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−(3,
4−ジベンジルオキシフェニル)プロパン酸メチル、2
−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(1−
ナフチルオキシ)フェニル]プロパン酸メチル、2−ア
ジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(2−ナフ
チルオキシ)フェニル]プロパン酸メチル、2−アジド
−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメトキシフェニ
ル)プロパン酸エチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−
3−(3,4−ジエトキシフェニル)プロパン酸エチ
ル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス
(1−プロポキシ)フェニル]プロパン酸エチル、2−
アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(2−プ
ロポキシ)フェニル]プロパン酸エチル、2−アジド−
3−ヒドロキシ−3−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニル)プロパン酸エチル、2−アジド−3−ヒドロキシ
−3−(3,4−エチリデンジオキシフェニル)プロパ
ン酸エチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,
4−(2−プロピリデンジオキシ)フェニル]プロパン
酸エチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−(3,4
−シクロペンチリデンジオキシフェニル)プロパン酸エ
チル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−(3,4−シ
クロヘキシリデンジオキシフェニル)プロパン酸エチ
ル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−
(2,2,2−トリクロロエチリデンジオキシ)フェニ
ル]プロパン酸エチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−
3−(3,4−ベンジリデンジオキシフェニル)プロパ
ン酸エチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,
4−(1−フェニルエチリデンジオキシ)フェニル]プ
ロパン酸エチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−
[3,4−(ジフェニルメチレンジオキシ)フェニル]
プロパン酸エチル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−
(3,4−ジベンジルオキシフェニル)プロパン酸エチ
ル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス
(1−ナフチルオキシ)フェニル]プロパン酸エチル、
2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス(2
−ナフチルオキシ)フェニル]プロパン酸エチル、2−
アジド−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメトキシフ
ェニル)プロパン酸ベンジル、2−アジド−3−ヒドロ
キシ−3−(3,4−ジエトキシフェニル)プロパン酸
ベンジル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4
−ビス(1−プロポキシ)フェニル]プロパン酸エチ
ル、2−アジド−3−ヒドロキシ−3−[3,4−ビス
(2−プロポキシ)フェニル]プロパン酸ベンジル、2
−アジド−3−ヒドロキシ−3−(3,4−メチレンジ
オキシフェニル)プロパン酸ベンジル、2−アジド−3
−ヒドロキシ−3−(3,4−エチリデンジオキシフェ
ニル)プロパン酸ベンジル、2−アジド−3−ヒドロキ
シ−3−[3,4−(2−プロピリデンジオキシ)フェ
ニル]プロパン酸ベンジル、2−アジド−3−ヒドロキ
シ−3−(3,4−シクロペンチリデンジオキシフェニ
ル)プロパン酸ベンジル、2−アジド−3−ヒドロキシ
−3−(3,4−シクロヘキシリデンジオキシフェニ
ル)プロパン酸ベンジル、2−アジド−3−ヒドロキシ
−3−[3,4−(2,2,2−トリクロロエチリデン
ジオキシ)フェニル]プロパン酸ベンジル、2−アジド
−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ベンジリデンジオキ
シフェニル)プロパン酸ベンジル、2−アジド−3−ヒ
ドロキシ−3−[3,4−(1−フェニルエチリデンジ
オキシ)フェニル]プロパン酸ベンジル、2−アジド−
3−ヒドロキシ−3−[3,4−(ジフェニルメチレン
ジオキシ)フェニル]プロパン酸ベンジル、2−アジド
−3−ヒドロキシ−3−(3,4−ジベンジルオキシフ
ェニル)プロパン酸ベンジル、2−アジド−3−ヒドロ
キシ−3−[3,4−ビス(1−ナフチルオキシ)フェ
ニル]プロパン酸ベンジル、2−アジド−3−ヒドロキ
シ−3−[3,4−ビス(2−ナフチルオキシ)フェニ
ル]プロパン酸ベンジル等が挙げられる。
【0013】本発明のラセミまたは光学活性カルボン酸
誘導体(1)は、対応するラセミまたは光学活性カルボ
ン酸誘導体(2)とアジ化剤とを反応させることにより
製造することができる。かかる反応において用いられる
アジ化剤としては、リチウムアジド、ナトリウムアジ
ド、ジフェニルリン酸アジド等が挙げられる。その使用
量はラセミまたは光学活性カルボン酸誘導体(2)に対
して、通常1〜20モル倍、好ましくは1〜2モル倍で
ある。
【0014】反応は、通常、溶媒の存在下に実施される
が、溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に限
定されず、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
類、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル等の
エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリル類等の
単独または混合物が挙げられる。溶媒量は特に限定され
ない。反応温度は、通常−30〜150℃、好ましくは
0〜80℃であり、反応時間は特に制限されることはな
く、原料化合物(2)の消失、あるいは減少の停止を終
点とすることができる。
【0015】反応終了後、反応液を水中にあけ、有機層
を分離あるいはトルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテ
ル、ジクロロメタンのごとき通常の抽出溶媒によって抽
出し、有機層を分液、濃縮し、本発明のラセミまたは光
学活性カルボン酸誘導体(1)を得ることができる。ま
た必要により、カラムクロマトグラフィーあるいは再結
晶等通常の方法によって精製することもできる。
【0016】このようにして得られたラセミまたは光学
活性カルボン酸誘導体(1)は、還元(例えば、水素添
加)、脱保護により、対応する式(5) で示されるラセミまたは光学活性スレオ-3-(3,4-ジヒド
ロキシフェニル) セリンに誘導できる。還元、脱保護は
公知の方法に従い、例えば、以下の方法で実施すること
ができるが、これに限定されるものではない。また、還
元と脱保護の順序は特に限定されず、また同時に実施し
てもよい。まず、還元の水素添加反応について述べる。
アジド部は、たとえば水、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
通常の水素添加反応に用いられる単独または混合物の適
当な溶媒に混和し、パラジウム等の貴金属触媒の存在下
に水素化分解することによりアミノ基へと変換すること
ができる。また、トリフェニルホスフィンあるいは硫化
水素等を用いることによっても、アミノ基への変換が可
能である。次にR1 および/またはR2 の脱保護につい
て述べる。R1 および/またはR2 がアルキル基である
場合、およびR1 とR2 が連結してメチレン基である場
合には、塩化アルミニウム、四塩化チタン、三フッ化ホ
ウ素等のルイス酸で処理することにより脱保護すること
ができる。R1 および/またはR2 がアラルキル基であ
る場合、およびR1 とR2 が連結し、アリール基で置換
されたメチレン基である場合には、パラジウム等の貴金
属触媒の存在下に水素化分解することにより脱保護する
ことができる。さらにR1とR2 を連結する炭素が2つ
のアルキル基で置換された4級炭素である場合には、酸
性条件下、加水分解することにより脱保護することがで
きる。次にR3 脱保護について述べる。R3 がアルキル
基である場合には、酸性条件下あるいは塩基性条件下で
加水分解することにより脱保護できる。R3 がアラルキ
ル基である場合には、パラジウム等の貴金属触媒の存在
下に水素化分解することにより脱保護することができ
る。
【0017】
【発明の効果】本発明のラセミまたは光学活性カルボン
酸誘導体(1)は、医薬品中間体として有用であり、例
えば、対応するスレオDOPS(5)に誘導し得る。
加えて、本発明方法によれば、ジヒドロキシカルボン酸
誘導体(3)から容易に化合物(1)を得ることができ
る。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0019】(参考例1)1.4gのAD−mixβを
t−ブチルアルコール5ml、水5ml混合液中に加
え、室温下攪拌した。攪拌を停止した時点で反応系が2
層に分かれ、下層が黄色になった時点で、メタンスルホ
ンアミド95mg(1.0mmol)および(Z)−
3,4−ジベンジルオキシ桂皮酸メチル374mg
(1.0mmol)を加えた。反応混合物を室温下、3
日間、激しく攪拌した。更に、攪拌下、亜硫酸ナトリウ
ム1.5gを1時間かけて加えた。反応混合物中に酢酸
エチル20mlを加えて分液し、更に水層を同量の酢酸
エチルで3回抽出し、有機層をあわせ、2Nの水酸化カ
リウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られたオ
イルをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、
(2R,3R)−2,3−ジヒドロキシ−3−(3,4
−ジベンジルオキシフェニル)プロパン酸メチル284
mgを得た。収率70%。1 H−NMR(CDCl3 ) δppm:2.83(brs,2H)、3.61(s,
3H)、4.39(d,1H,J=4.4Hz)、4.
73(d,1H,J=4.4Hz)、5.14(s,2
H)、5.15(s,2H)、6.79−7.00
(m,3H)、7.25−7.54(m,10H)
【0020】(実施例1)室温、攪拌下、(2R,3
R)−2,3−ジヒドロキシ−3−(3,4−ジベンジ
ルオキシフェニル)プロパン酸メチル408mg(1.
0mmol)を、トリエチルアミン155mg(1.5
mmol)の無水ジクロロメタン5ml溶液中に加え
た。反応液を氷水浴で冷却し、攪拌下、4ーニトロベン
ゼンスルホン酸クロリド222mg(1.0mmol)
を滴下した。0〜4℃で3日間攪拌した後、反応液を減
圧濃縮し、得られたペーストを酢酸エチルで溶解した。
有機層を1N塩酸水で3回洗浄し、飽和重曹水、飽和食
塩水で各1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製し、(2R,3R)−3
−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンゼンスルホニルオ
キシ)−3−(3,4−ジベンジルオキシフェニル)プ
ロパン酸メチル444mgを得た。収率75%。1 H−NMR(CDCl3 ) δppm:2.83(brs,1H)、3.74(s,
3H)、5.07(d,1H,J=4.8Hz)、5.
14(d,1H,J=4.8Hz)、5.19(s,2
H)、5.20(s,2H)、6.79−7.00
(m,3H)、7.25−7.54(m,10H)、
8.11(d,2H,J=8.2Hz)、8.28
(d,2H,J=8.2Hz)
【0021】(実施例2)室温、攪拌下、(2R,3
R)−3−ヒドロキシ−2−(4−ニトロベンゼンスル
ホニルオキシ)−3−(3,4−ジベンジルオキシフェ
ニル)プロパン酸メチル594mg(1.0mmol)
のN,N−ジメチルホルムアミド10ml溶液中に、ナ
トリウムアジド195mg(3.0mmol)を加え
た。反応混合物を55℃に昇温し、同温度で16時間攪
拌した。反応混合液を室温にまで冷却した後、水とジエ
チルエーテルを加え、分液した。水層を更にジエチルエ
ーテルで抽出し、有機層を合わせ、水と飽和食塩水で洗
浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する
ことによって、(2S,3R)−2−アジド−3−ヒド
ロキシ−3−(3,4−ジベンジルオキシフェニル)プ
ロパン酸メチル390mgを得た。収率90%。1 H−NMR(CDCl3 ) δppm:2.83(brs,1H)、3.70(s,
3H)、4.46(d,1H,J=4.0Hz)、4.
75(d,1H,J=4.0Hz)、5.41(s,2
H)、5.42(s,2H)、6.79−7.00
(m,3H)、7.25−7.54(m,10H)
【0022】(実施例3)攪拌、室温下、オートクレー
ブにエタノール8ml、水2ml、濃塩酸1mlからな
る混合溶媒を加え、(2S,3R)−2−アジド−3−
ヒドロキシ−3−(3,4−ジベンジルオキシフェニ
ル)プロパン酸メチル434mg(1.0mmol)お
よび5%Pd/C50mgを加え、水素ガスを吹き込
み、3気圧に加圧した。3時間激しく攪拌を続け、反応
混合を濾過してPd/Cを除去した後、減圧濃縮した。
得られた結晶を1N−塩酸水10mlに加え、攪拌下、
60℃で16時間加水分解した。反応液を減圧濃縮し、
次いで反応マスを1N水酸化ナトリウム液で中和し、析
出した結晶を濾取することによりL−スレオ−3−
(3,4−ジヒドロキシフェニル)セリン188mgを
得た。収率88%。融点222℃ 旋光度[α]D 20−37.3(C=1,1N−塩酸)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 309/65 C07C 309/65 309/73 309/73 // C07M 7:00 C07M 7:00 (56)参考文献 米国特許5516931(US,A) J. Agricultural a nd Food Chemistry, 1977年,Vol.25,No.4,692− 698 J. Organic Chemis try,1997年,Vol.62,No. 4,908−915 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 229/00 C07C 227/00 C07C 247/00 C07C 303/00 C07C 309/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、R1 、R2 はそれぞれ水酸基の保護基を示し、
    3 はカルボン酸の保護基を示す。)で示されるラセミ
    または光学活性カルボン酸誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(2) (式中、R4 は低級アルキル基またはフェニル基を示
    す。ここで、低級アルキル基は、ハロゲン原子、低級ア
    ルコキシ基、またはハロゲン化低級アルキル基で置換さ
    れていてもよく、また、フェニル基は、ハロゲン原子、
    ニトロ基、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハ
    ロゲン化低級アルキル基で置換されていてもよい。
    1 、R2 およびR3 は前記と同じ意味を表す。)で示
    されるラセミまたは光学活性カルボン酸誘導体とアジ化
    剤とを反応させることを特徴とする前記一般式(1)で
    示されるそれぞれ対応するラセミまたは光学活性カルボ
    ン酸誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】前記一般式(2)で示されるラセミまたは
    光学活性カルボン酸誘導体。
  4. 【請求項4】一般式(3) (式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同じ意味を表わ
    す。)で示されるラセミまたは光学活性ジヒドロキシカ
    ルボン酸誘導体と一般式(4) (式中、R4 は前記と同じ意味を表わし、Xはハロゲン
    原子を示す。)で示されるスルホン酸ハライドとを反応
    させることを特徴とする前記一般式(2)で示されるそ
    れぞれ対応するラセミまたは光学活性カルボン酸誘導体
    の製造法。
  5. 【請求項5】スルホン酸ハライドが、p−ニトロベンゼ
    ンスルホン酸ハライドである請求項4記載の製造法。
  6. 【請求項6】前記一般式(1)で示されるラセミまたは
    光学活性カルボン酸誘導体を還元、脱保護することを特
    徴とする式(5) で示されるそれぞれ対応するラセミまたは光学活性スレ
    オ-3-(3,4-ジヒドロキシフェニル) セリンの製造法。
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J. Agricultural and Food Chemistry,1977年,Vol.25,No.4,692−698
J. Organic Chemistry,1997年,Vol.62,No.4,908−915

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