JP3474080B2 - 自転車用スイッチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自転車用スイッチ
とそのブラケットカバーに関する。更に詳しくは、レバ
ーブラケットに表示モード切替等の電気的スイッチを配
置した自転車用スイッチとそのブラケットカバーに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】自転車に種々のパラメータ、例えば、自
転車の走行速度、クランク軸に負荷されるトルク、運転
者の心拍数、血圧等のパラメータを測定して表示するス
ピードメーターを配置することは広く行われている。多
くのパラメータを表示可能なスピードメーターの表示器
は、表示パラメータの種類を切り換えるために、モード
切換スイッチを備えている。

【０００３】このような表示器は、自転車に着脱自在に
取り付けられることが多く、モード切換スイッチを表示
器と一体に設けているものであった。また、この表示切
換スイッチをレバーブラケットに配置して操作性を良く
したものも知られている（米国特許第４，０７１，８９
２号明細書）。

【０００４】しかしながら、この従来のブレーキブラケ
ットに電気的スイッチを配置した構造のものは、スイッ
チが外部に露出しているので自転車が転倒したとき等に
地面に衝突して誤動作することもある。また、スイッチ
の押ボタンはスイッチ動作のために可動であるから、そ
の押ボタンとパネル（スイッチカバー）との間の隙間か
らゴミ、雨露等の異物がスイッチの電気接点の部分に侵
入して、電気接点を腐食させたりして接点不良を生じる
ことがあった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
技術的背景のもとになされたものであり、下記目的を達
成する。

【０００６】本発明の目的は、ハンドルに設けたレバー
ブラケットに電気スイッチを配置した自転車用スイッチ
とそのブラケットカバーを提供することにある。

【０００７】本発明の他の目的は、ハンドルに設けたレ
バーブラケットにユニット化された電気スイッチを着脱
自在に設けた自転車用スイッチとそのブラケットカバー
を提供することにある。

【０００８】本発明の更に他の目的は、異物が侵入しに
くい構造の自転車用スイッチとそのブラケットカバーを
提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、次の手段を採る。

【００１０】本発明の自転車用スイッチは、ブレーキレ
バーが設けられ自転車のハンドルバーに固定するための
レバーブラケットと、前記レバーブラケットの外表面に
凹部として形成されたユニットスイッチ取付凹部と、前
記ユニットスイッチ取付凹部に装着可能であり、装着時
に前記ユニットスイッチ取付凹部と嵌合するユニットス
イッチケースと、前記ユニットスイッチケースと一体的
に設けられた電気的接点とを備えたユニットスイッチ
と、前記ユニットスイッチを、前記ユニットスイッチ取
付凹部に着脱可能に固定する固定手段とを有するもので
ある。そして、前記ユニットスイッチは、前記ユニット
スイッチが前記ユニットスイッチ取付凹部に装着固定さ
れたときに、前記ユニットスイッチケースの外表面が前
記レバーブラケットの外表面の一部を構成するものであ
る。

【００１１】前記ユニットスイッチは、少なくとも前記
電気的接点の回路が設けられたプリント基板と、前記電
気的接点をオンオフするための押ボタンと、前記プリン
ト基板及び前記押ボタンを収納するユニットスイッチケ
ースとからなる。前記押ボタンの動作を確実にするため
に、押ボタンを保持して前記プリント基板上のスイッチ
を確実に作動させる押ボタン案内部材を配置するとより
効果的である。

【００１２】前記ユニットスイッチケースは、前記押ボ
タンが、略自転車の基準中心面側に向けて配置されてい
ると親指が接触しにくく誤動作を防ぐという観点からは
好都合である。

【００１３】前記レバーブラケットの前記ユニットスイ
ッチ取付凹部と、前記ユニットスイッチケースとの間の
防水、防塵のために防水シール手段を配置すると良い。
防水シール手段は、合成樹脂エラストマーが効果的であ
る。

【００１４】前記ユニットスイッチは、自転車の電気的
スイッチが必要なものであれば自動変速のためのスイッ
チ、走行速度、走行距離を計測計算し表示器に表示する
スピードメーターの制御のためのもの等に使用可能であ
る。

【００１５】スピードメーターに使用する場合、前記電
気的接点は、前記スピードメーターの計測開始、計測停
止を制御するためのスタートスイッチと、前記表示器に
表示するパラメータの種類や表示形式を選択するための
モードスイッチとからなるとより効果的である。

【００１６】前記ブラケット全体をカバーするためにブ
ラケットカバーをすると防塵性、防水性の観点から良
い。前記ブラケットカバーは軟質の合成樹脂エラストマ
ー、ゴム等から作られる。前記ブラケットカバーの外表
面には複数の押ボタン突起が前記押ボタンの位置に対応
して配置され、前記ブラケットカバーの外表面に突出し
て配置されている。

【００１７】前記押ボタン突起は、高さ、形等により形
状を異ならせてスイッチを識別できるようにするとスイ
ッチの誤動作を防ぐことができる。

【００１８】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図１は本発明の実施の形態を示す図であり、スピ
ードメーターの電気的スイッチをレバーブラケットに配
置した例を示し、図２はその分解図である。変速操作装
置１を揺動体本体２に搭載したものである。変速操作装
置１は、ブレーキ操作と変速操作を同一の操作レバー３
で可能にした変速操作装置である。

【００１９】揺動体本体２は、その軸孔４及びレバーブ
ラケット５の軸孔６に貫通させた軸（図示せず）により
レバーブラケット５に揺動自在に設けられている。変速
操作装置１は、揺動体本体２に制動用ケーブル７の一端
が接続されている。更に、変速操作装置１の巻き胴８に
は、リアディレーラー（図示せず）を駆動するディレー
ラーワイヤ（図示せず）の一端が連結されている。操作
レバー３を操作して変速操作装置１を揺動させて、制動
用ケーブル７を引っ張り前ブレーキの制動を操作する。

【００２０】変速操作のときは揺動軸線と直交する回動
軸線の回りに操作レバー３を回動させて巻き胴８を回転
駆動し、ディレーラーワイヤを引っ張って変速操作する
ものである。したがって、操作レバー３による揺動体本
体２の揺動は制動に寄与し、同じく操作レバー３による
巻き胴８の回動は変速操作に寄与する。変速操作装置１
の構造は公知（例えば、特開平２−２２５１９１号）で
あり、かつその詳細な構造は本発明の要旨ではないので
説明を省略する。

【００２１】変速操作装置１には、巻き胴８の位置を検
出する位置検出センサー９が配置されている。位置検出
センサー９は、巻き胴８の角度を接点により電気的に検
出するものである。したがって、この巻き胴８の角度検
出によりディレーラーの変速位置が検出できることにな
る。この角度検出のための詳細な構造については、本発
明の要旨ではないので、詳記しない。

【００２２】各接点には複数の芯を有するフラットケー
ブル１０の一端が接続されている。フラットケーブル１
０の他端にはオスコネクター１１が接続されている。フ
ラットケーブル１０は、レバーブラケット５の内部を通
って後記するようにプリント基板３２に設けられた電気
接点であるメスコネクタ５６（図５参照）にオスコネク
ター１１により接続されている。プリント基板３２のメ
スコネクタ５３には更にオスコネクタ１２が接続され、
これに接続された５芯のコード１３が表示器に接続され
ている。

【００２３】図３は、ユニットスイッチ及びレバーブラ
ケットの立体分解部品図である。レバーブラケット５
は、フロント制動用及びリア変速用の操作レバー３を搭
載するためのものであり、ハンドルバー１５に固定バン
ド１６により固定されている。レバーブラケット５の内
側、すなわち自転車の基準中心面側に面するように凹部
であるユニットスイッチ２０が配置されている。

【００２４】ユニットスイッチ２０の押ボタン３５，３
６の取付位置は、自転車のライダーがブレーキ操作のた
めに操作レバー３を握ったとき、その親指が容易に当た
らない位置、つまり邪魔にならない位置に設けられてい
る。逆に言うと、スイッチ操作としてはやや操作性の良
くない握り部分に、すなわち不必要なスイッチ操作を防
ぐために自転車の基準中心面側に押ボタン３５，３６が
面する位置に設けたものである。

【００２５】レバーブラケット５の中央の握り部２１
は、断面形状が概略矩形であり、その角部は円形に面取
りされている。その自転車の中心面側の一面２２にはユ
ニット化されたユニットスイッチ２０を挿入して配置す
るためのユニットスイッチ取付凹部２３が形成されてい
る。

【００２６】ユニットスイッチ取付凹部２３は正面から
みると変形した矩形であり、ユニットスイッチ２０を挿
入配置するために底がある穴である。ユニットスイッチ
取付凹部２３の内部と外部の２箇所にスイッチ上ケース
３８を固定するための２本のネジ穴２４が配置されてい
る。また、ユニットスイッチ取付凹部２３の中心部には
後記するプリント基板３２に接して位置決めするための
ストッパ面２５が形成されている。

【００２７】ユニットスイッチ２０は、スイッチ下ケー
ス３１、プリント基板３２、押ボタン案内部材３３，３
４、押ボタン３５，３６、シールゴム３７、スイッチ上
ケース３８、ビス３９等の部品から構成されている。ス
イッチ下ケース３１は、プリント基板３２を固定し保持
するためのものである。プリント基板３２は、押ボタン
３３のためのスイッチ、ケーブルを接続するコネクタ等
を配置するためのものである。

【００２８】押ボタン３５は、プリント基板３２の上に
固定されたスタートスイッチ４４を押してオンオフする
ためのものである。押ボタン案内部材３３は、押ボタン
３５を案内しスタートスイッチ５４を確実に作動させる
ためのものである。スイッチ上ケース３８とスイッチ下
ケース３１とは、組立後に超音波溶着により一体に固定
される。シールゴム３７は、レバーブラケット５とスイ
ッチ上ケース３８との間の隙間をシールするものであ
る。

【００２９】レバーブラケット５の外表面は合成樹脂製
のブラケットカバー１７で全周がカバーされている（図
１参照）。その一部に２個の押ボタン突起１８を有して
おり、この押ボタン突起１８はこの下のレバーブラケッ
ト５に押ボタン３５，３６が配置されている位置を示す
ものである。押ボタン突起１８を押すことにより、ブラ
ケットカバー１７が弾性変形して後記する押ボタン３
５，３６を押してスイッチ作用を行う。

【００３０】２個の押ボタン突起１８，１８は、互いに
高さ、形が異なる。高さ、形等により形状を異ならせて
識別できるようにすると、親指でスイッチ動作するとき
何れの押ボタン突起１８，１８に接触しているかを目視
せずとも感触により区別できてスイッチの誤動作を防ぐ
ことができる。なお、この二つの押ボタン突起１８，１
８に合致するように、後記する押ボタン３５と押ボタン
３６の高さ、形状は異なるように形成されている。

【００３１】［スイッチ下ケース３１］図４は、スイッ
チ下ケース３１を示す部品図であり、図４（ａ）は正面
図、図４（ｂ）は図４（ａ）の平面図である。スイッチ
下ケース３１は、板状の概略矩形であり、その前面４２
の外周には溝４１が形成されている。溝４１は、スイッ
チ上ケース３８の突起８１（図９参照）を挿入した後、
両者を一体に超音波溶着するためのものである。スイッ
チ下ケース３１には切欠き４３が形成されている。切欠
き４３は、プリント基板３２に搭載したメスコネクタ４
６を配置するためのものである。

【００３２】スイッチ下ケース３１の前面４２には、２
本の位置決めピン４４が形成されている。位置決めピン
４４は、プリント基板３２をスイッチ下ケース３１に位
置決めするためのものである。

【００３３】［プリント基板３２］図５は、プリント基
板３２を示す図であり、図５（ａ）は正面図、図４
（ｂ）は図５（ａ）の背面図である。プリント基板３２
は、板状体であり公知の方法により表面に電気回路が形
成されたものである。プリント基板３２の外形は概略矩
形であり、その一つの角部は切欠き５１が形成されてい
る。プリント基板３２の中央部の２箇所には、位置決め
孔５２が形成されている。

【００３４】この位置決め孔５２には、スイッチ下ケー
ス３１の位置決めピン４４が挿入され、プリント基板３
２をスイッチ下ケース３１に位置決めする。プリント基
板３２の前面には、メスコネクタ５３がハンダ付けによ
り固定されている。メスコネクタ５３は、プリント基板
３２上の銅箔等の導体で作られた配線パターンと電気的
に導通される。

【００３５】メスコネクタ５６には、位置検出センサー
９から延びたフラットケーブル１０のオスコネクター１
１が挿入される。更に、プリント基板３２の前面には、
スピードメーター（図示せず）のためのスタートスイッ
チ５４、及びモードスイッチ５５が固定配置されてい
る。スタートスイッチ５４は、自転車の走行距離やラッ
プタイムを計測するための計測開始、計測停止を制御す
るためのスイッチである。

【００３６】スタートスイッチ５４、及びモードスイッ
チ５５は、プリント基板にハンダ付けして固定するタイ
プの公知のスイッチである。その頂点を押してオンオフ
するスイッチであり、その頂点を指で押圧すると、それ
に内蔵したスプリングにより元の動作位置に戻るタイプ
の周知の構造のスイッチである。

【００３７】モードスイッチ５５は、スピードメーター
のモード、すなわちその表示器に表示するパラメータの
種類や表示形式を選択するためのものである。表示モー
ドとしては、速度表示モード、走行距離を表示する走行
距離表示モード、走行時間を表示する走行時間表示モー
ド等がある。これらの機能は本発明の要旨ではないので
その説明は詳記しない。

【００３８】［押ボタン案内部材３３］図６は押ボタン
案内部材３３を示す図であり、図６（ａ）は正面図、図
６（ｂ）は図６（ａ）のｂ−ｂ線で切断した断面図であ
る。スタートスイッチ５４の上部には、押ボタン案内部
材３３が配置されている。押ボタン案内部材３３は、押
ボタン３５を保持案内して確実にスタートスイッチ５４
を作動させるためのものである。押ボタン案内部材３３
は、断面が概略Ｃ字状の形をしたものである。

【００３９】２本の脚部６１の先端６２は、プリント基
板３２の前面に接触して配置される。すなわち、押ボタ
ン案内部材３３は、組立時にスタートスイッチ５４、及
びモードスイッチ５５の上部に跨ぐように配置される。
押ボタン案内部材３３の中心には円筒部６３が形成され
ている。円筒部６３の中心には貫通孔である円孔６４が
形成されている。後記するように押ボタン案内部材３３
の前端面６５は、組立時に押ボタン３５の後端面７４が
接する。

【００４０】［押ボタン３５］図７は押ボタン３５を示
す図であり、図７（ａ）は正面図、図７（ｂ）は図６
（ａ）のｂ−ｂ線で切断した断面図である。押ボタン案
内部材３３の上部には押ボタン３５が配置され、この押
ボタン３５により押圧されてスタートスイッチ５４が動
作する。押ボタン３５は、合成樹脂エラストマーで作ら
れたものであり、一定以上の圧力による押圧により変形
する。

【００４１】円筒状のアクチュエータ７０とこれと一体
のスカート部７１とからなる。スカート部７１は、スイ
ッチを押したときにクリック感を出すために１８０度近
く曲がって変形させるためのものであり、薄肉に形成さ
れている。なお、押ボタン技術分野において、クリック
感を出すためにスカート部７１を形成することは周知で
ある。アクチュエータ７０の先端面７２はスタートスイ
ッチ５４に接触している。

【００４２】スカート部７１に一体にフランジ部７３が
形成されている。フランジ部７３の後端面７４が押ボタ
ン案内部材３３の前端面６５に接して組み立てられてい
る（図１０参照）。押ボタン３６も実質的に同様の形状
であるからその説明は省略する。

【００４３】［シールゴム３７］図８はシールゴム３７
を示す図であり、図８（ａ）は正面図、図８（ｂ）は図
（ａ）のｂ−ｂ線で切断した断面図である。シールゴム
３７は、ユニットスイッチ２０とレバーブラケット５と
の間、すなわちスイッチ上ケース３８とレバーブラケッ
ト５との間をシールするためのものである。このシール
によりレバーブラケット５に形成されたユニットスイッ
チ取付凹部２３に水、ゴミ等が侵入するのを防ぐことが
できる。

【００４４】［スイッチ上ケース３８］図９は、スイッ
チ上ケースを示す図であり、図９（ａ）は正面図、図９
（ｂ）は図９（ａ）の背面図、図９（ｃ）は図９（ａ）
の底面図、図９（ｄ）は図９（ａ）のｄ−ｄ線で切断し
た断面図である。スイッチ上ケース３８は、合成樹脂製
でありスイッチ下ケース３１と超音波融着されて一体に
組み立てられるものである。これはユニットスイッチ２
０の蓋に相当するものである。外形は概略レバーブラケ
ット５に形成されたユニットスイッチ取付凹部２３の形
状と一致している。２箇所にはビス３９を貫通するビス
孔８０が形成されている。

【００４５】スイッチ下ケース３１の溝４１（図４参
照）と接合される突起８１が一体に形成されている。本
体外周にはシールゴム３７を配置するための段部８２が
形成されている。更に、この本体上部には２個の押ボタ
ン孔８３が形成されている。押ボタン孔８３に連続して
一端が開放され区画された押ボタン案内部材配置部８５
が形成されている。押ボタン案内部材配置部８５は、押
ボタン案内部材３３，３４が挿入配置するためのもので
ある。

【００４６】スイッチ上ケース３８の本体外周には、切
欠き８４が形成されている。この切欠き８４は、合成樹
脂エラストマー製のコードシール４０（図３参照）をは
め込むためのものである。コードシール４０は、この中
にフラットケーブル１３を通し、このフラットケーブル
１３とスイッチ上ケース３８との間の隙間から水、ゴミ
等が侵入するのを防ぐためのものである。

【００４７】（実施の形態の組立方法） 次に、前記各部品を組み立てるとユニットスイッチ２０
が構成される。図１０は、ユニットスイッチ２０の断面
図である。スイッチ下ケース３１の２本の位置決めピン
４４がプリント基板３２の位置決め孔５２に挿入され位
置決めされる。スイッチ上ケース３８に押ボタン３５，
３６、押ボタン案内部材３３，３４を組み付けて、スイ
ッチ上ケース３８の突起８１をスイッチ下ケース３１の
溝４１に挿入する。

【００４８】この後、超音波融着により突起８１と溝４
１の接合部を一体に融着する。スイッチ上ケース３８の
段部８２にシールゴム３７をはめ込み、更にフラットケ
ーブル１０，１３のオスコネクタ１１，１２をプリント
基板３２のメスコネクタ５６，５３に接続した後、コー
ドシール４０を切欠き８４にはめ込んだ後、スイッチ上
ケース３８をビス３９をネジ孔２４にねじ込みユニット
スイッチ２０をレバーブラケット５に固定する。更にブ
ラケットカバー１７をレバーブラケット５にカバーした
後、レバーブラケット５を固定バンドによりハンドルバ
ー１５に固定する。

【００４９】

【その他の発明の実施形態】前記実施の形態では、ブレ
ーキレバーと変速操作用レバーとを合体したものであっ
たが、本発明はこれに限定されるわけではない。本発明
の自転車用スイッチはレバーブラケットを備えたもので
あれば他の形式にも組み込むことができる。前記実施の
形態では、自転車のスピードメーターの制御用のスイッ
チであったが、自動変速装置の変速操作用スイッチなど
の他の電気的スイッチが必要な他の用途にも適用でき
る。

【００５０】前記実施の形態では、押ボタン案内部材３
３，３４により押ボタン３５，３６を案内している。し
かしながら、前記押ボタン案内部材３３，３４は、必ず
しも必要なものではない。図１１に示すものは押ボタン
３５の足部３５ｂでスタートスイッチ５４の外周を囲む
ようにして設けたものである。この構造の押ボタン３５
ａを使用すると、前記実施の形態の押ボタン案内部材３
３，３４は使う必要がないものである。

【００５１】更に、前記実施の形態では、スイッチ下ケ
ース３１、スイッチ上ケース３８からユニットスイッチ
２０の本体を構成しているが、前記説明から理解される
ように、スイッチ上ケース３８及びスイッチ下ケース３
１を最初から分離することなく一体に構成しても良い。

【００５２】更に、プリント基板３２上のスタートスイ
ッチ５４、及びモードスイッチ５５は、電気回路によっ
て必要ではなく単に接点をプリント基板３２上に配置
し、この接点を押ボタン３５，３６に設けられた接点で
接触するタイプのものでも良い。したがって、押ボタン
案内部材３３，３４及びスタートスイッチ５４、及びモ
ードスイッチ５５は、本発明では必須のものではない。

【００５３】

【発明の効果】本発明によると、レバーブラケットに電
気的スイッチを配置したので、ハンドルから手を離すこ
となくスイッチ操作が可能になった、ユニット化されて
いるので組立が容易である、シールされているので水、
ゴミ等の侵入を防ぐことができるという効果が奏され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の実施の形態を示す図であり、
スピードメーターの電気的スイッチをレバーブラケット
に配置した例である。

【図２】図２は、図１の分解図である。

【図３】図３は、ユニットスイッチの立体分解部品図で
ある。

【図４】図４は、スイッチ下ケースを示す部品図であ
り、図４（ａ）は正面図、図４（ｂ）は図４（ａ）の平
面図である。

【図５】図５は、プリント基板を示す図であり、図５
（ａ）は正面図、図４（ｂ）は図５（ａ）の背面図であ
る。

【図６】図６は、押ボタン案内部材を示す図であり、図
６（ａ）は正面図、図６（ｂ）は図６（ａ）のｂ−ｂ線
で切断した断面図である。

【図７】図７は、押ボタンを示す図であり、図７（ａ）
は正面図、図７（ｂ）は図６（ａ）のｂ−ｂ線で切断し
た断面図である。

【図８】図８は、シールゴムを示す図であり、図８
（ａ）は正面図、図８（ｂ）は図（ａ）のｂ−ｂ線で切
断した断面図である。

【図９】図９は、スイッチ上ケースを示す図であり、図
９（ａ）は正面図、図９（ｂ）は図９（ａ）の背面図、
図９（ｃ）は図９（ａ）の底面図、図９（ｄ）は図９
（ａ）のｄ−ｄ線で切断した断面図である。

【図１０】図１０は、ユニットスイッチの断面図であ
る。

【図１１】図１１は、ユニットスイッチの他の実施の形
態の断面図である。

【符号の説明】

１…変速操作装置 ２…揺動体本体 ３…操作レバー ５…レバーブラケット ２０…ユニットスイッチ ３１…スイッチ下ケース ３２…プリント基板 ３３，３４…押ボタン案内部材 ３５，３６…押ボタン ３７…シールゴム ３８…スイッチ上ケース

Claims (9)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ブレーキレバー（３）が設けられ自転車の
   ハンドルバー（１５）に固定するためのレバーブラケッ
   ト（５）と、 前記レバーブラケット（５）の外表面に凹部として形成
   されたユニットスイッチ取付凹部（２３）と、 前記ユニットスイッチ取付凹部（２３）に装着可能であ
   り、装着時に前記ユニットスイッチ取付凹部（２３）と
   嵌合するユニットスイッチケース（３１，３８）と、前
   記ユニットスイッチケース（３１，３８）と一体的に設
   けられた電気的接点とを備えたユニットスイッチ（２
   ０）と、 前記ユニットスイッチ（２０）を、前記ユニットスイッ
   チ取付凹部（２３）に着脱可能に固定する固定手段（２
   ４，３９）とを有し、 前記ユニットスイッチ（２０）は、前記ユニットスイッ
   チ（２０）が前記ユニットスイッチ取付凹部（２３）に
   装着固定されたときに、前記ユニットスイッチケース
   （３１，３８）の外表面が前記レバーブラケット（５）
   の外表面の一部を構成するものである 自転車用スイッ
   チ。
2. 【請求項２】請求項１に記載した自転車用スイッチであ
   って、 前記レバーブラケット（５）および前記ユニットスイッ
   チ（２０）の外側を覆う軟質材料からなるブラケットカ
   バー（１７）を有する 自転車用スイッチ。
3. 【請求項３】請求項２に記載した自転車用スイッチであ
   って、 前記電気的接点をオンオフするために前記ユニットスイ
   ッチ（２０）に設けられた複数の押ボタン（３５，３
   ６）と、 前記押ボタン（３５，３６）の位置に対応して配置さ
   れ、前記ブラケットカバー（１７）の外表面に突出して
   配置された複数の押ボタン突起（１８）とを有する 自転
   車用スイッチ。
4. 【請求項４】請求項３に記載した自転車用スイッチであ
   って、 複数の前記押ボタン突起（１８）の形状をそれぞれ異な
   らせて識別できるようにした 自転車用スイッチ。
5. 【請求項５】請求項１〜４のいずれか１項に記載した自
   転車用スイッチであって、 前記ユニットスイッチ（２０）は、 前記電気的接点の回路が設けられたプリント基板（３
   ２）と、 前記電気的接点をオンオフするための押ボタン（３５，
   ３６）と、 前記プリント基板（３２）および前記押ボタン（３５，
   ３６）を収納するユニットスイッチケース（３１，３
   ８）とを備えたものである 自転車用スイッチ。
6. 【請求項６】請求項５に記載した自転車用スイッチであ
   って、 前記押ボタン（３５，３６）は、前記ブレーキレバー
   （３）の操作時にライダーの親指が容易に接触しない位
   置に配置され、かつ、自転車の基準中心面側に向けて配
   置されている 自転車用スイッチ。
7. 【請求項７】請求項１〜６のいずれか１項に記載した自
   転車用スイッチであって、 前記ユニットスイッチ取付凹部（２３）と前記ユニット
   スイッチケース（３１，３８）との間に配置された防水
   シール手段（３７）を有する 自転車用スイッチ。
8. 【請求項８】請求項１〜７のいずれか１項に記載した自
   転車用スイッチであって、 前記ユニットスイッチ（２０）は、少なくとも自転車の
   走行速度および走行距離を計測計算し表示器に表示する
   スピードメーターの制御のためのものである自転車用ス
   イッチ 。
9. 【請求項９】請求項８に記載した自転車用スイッチであ
   って、 前記ユニットスイッチ（２０）は、 前記スピードメーターの計測開始、計測停止を制御する
   ためのスタートスイッチ（５４）と、 前記表示器に表示するパラメータの種類や表示形式を選
   択するためのモードスイッチ（５５）とを備えたもので
   ある自転車用スイッチ 。