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JP3459317B2 - 研磨パッド - Google Patents

研磨パッド

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JP3459317B2
JP3459317B2 JP16419595A JP16419595A JP3459317B2 JP 3459317 B2 JP3459317 B2 JP 3459317B2 JP 16419595 A JP16419595 A JP 16419595A JP 16419595 A JP16419595 A JP 16419595A JP 3459317 B2 JP3459317 B2 JP 3459317B2
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JP
Japan
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polishing pad
sheet
polishing
slurry
porous sheet
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JP16419595A
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陽三 長井
和典 河村
順一 森山
俊光 橘
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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Publication date
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  • Molding Of Porous Articles (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体ウエハー,光
学部品,メモリーディスク等の表面研磨に使用される研
磨パッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハー,光学部品,メモリーデ
ィスク等は、その表面を高度な鏡面に仕上げ加工するこ
とが必要であり、近年、その仕上げ精度に対する要求が
ますます厳しいものになってきている。
【0003】上記要求に応えるため、最近では、砥粒を
化学試薬中に分散させてなるスラリーを用いた特殊な研
磨仕上げが行われている。すなわち、上記スラリーとし
て、例えば砥粒として100Å程度のSiO2 をpH9
〜13程度のアルカリ水溶液に懸濁したものを用い、回
転する円盤等にシート状の研磨パッドを装着し、この研
磨パッドと被研磨物との間に上記スラリーを供給しなが
ら、研磨パッドで被研磨物を押圧しながら研磨を行うの
である。
【0004】上記研磨パッドには、適度にスラリーを保
持し、しかも表面平滑性,耐摩耗性および耐薬品性に優
れていることが要求されるのであり、従来から、人工皮
革としてよく知られているベロア調およびスウェード調
の繊維,樹脂複合材料,ポリウレタン樹脂含浸多孔質シ
ート等が用いられている。なかでも、上記ポリウレタン
樹脂含浸多孔質シートが、適度のスラリー保持能を有
し、比較的良好な研磨面を得ることができる、として汎
用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の研磨パッドは、研磨時に、スラリー中の砥粒および研
磨屑と繰り返し接触して表面が摩耗したり、スラリーの
アルカリ水溶液と化学反応を生じて劣化したりするた
め、短時間で寿命が尽き、研磨作業中に何度も研磨パッ
ドを新品と交換しなければならず、コストがかかるとい
う問題があった。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、耐磨耗性,耐薬品性に優れ、しかも厚肉成形
が可能な耐久性に優れた研磨パッドの提供をその目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の研磨パッドは、粘度法により測定される
分子量が50万以上の超高分子量ポリエチレンを主体と
する粉体を焼結してなる高分子多孔質シートによって構
成されているという構成をとる。
【0008】
【作用】すなわち、本発明者らは、上記課題を解決する
ために一連の研究を重ねた結果、本発明者らがすでに開
発している滑りシート(実公平4−7169号公報)と
同様の考え方で、粘度法による分子量が50万以上の超
高分子量ポリエチレン(以下「UHPE」と略す)を主
体とする粉体を焼結してなる高分子多孔質シートを用い
ると、この高分子多孔質シートの連続気孔によってスラ
リーを適度に保持でき、しかもこのシートは優れた低摩
擦係数,耐摩耗特性を備えるため、所期の目的を達する
ことを見いだし、この発明に到達した。なお、この発明
において、「UHPEを主体とする」とは、全体がUH
PEのみからなる場合も含める趣旨である。
【0009】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0010】まず、この発明に用いる高分子多孔質シー
トの材料としては、粘度法によって測定される分子量が
50万以上のUHPE(通常のポリエチレンの分子量は
約10万以下)が用いられ、なかでも分子量100万以
上のUHPEが、耐摩耗性の観点から特に好適である。
上記UHPEの具体例としては、ハイゼックスミリオン
(三井石油化学工業社製),ホスタレンGUR(ヘキス
ト社製)等があげられる。また、この発明では、上記U
HPEとともに、ポリアミド,ポリプロピレン等を併用
することもできる。すなわち、上記ポリアミド,ポリプ
ロピレン等を配合することにより、得られる高分子多孔
質シートの機械的強度を向上させることができる。な
お、これらUHPE以外の高分子を配合する場合、その
配合量は、組成物全体に対し10〜90重量%に設定す
ることが好適である。10重量%よりも少ないと、上記
機械的強度向上効果が小さく、逆に90重量%よりも多
いと、UHPE特有の優れた耐摩耗特性が損なわれる傾
向がみられるからである。
【0011】また、スラリーとのなじみをよくするため
に、上記材料とともに、上記と同様の材料にグラフト処
理,プラズマ処理等を行い親水化したものを併用するこ
とができる。
【0012】そして、この発明の研磨パッドは、上記材
料からなる粉体を焼結して高分子多孔質シート化するこ
とによって得られる。上記焼結による製法としては、例
えば上記材料粉体を金型に充填し、この粉体を所定圧力
で加圧し、ついで上記高分子材料の融点以上に温度維持
された加熱炉中で焼結させ、冷却後上記金型から脱型す
ることにより、連続気孔が形成されたブロック状の多孔
質体を得、これを所定厚さに切削してシート状にする方
法が知られている。
【0013】しかしながら、上記方法では、ブロック状
多孔質体の外周部近傍で多孔質化の度合いが低く、中心
部で多孔質化の度合いが高くなるため、得られるシート
の多孔質構造が不揃いとなりやすい。そこで、上記方法
の改良案として、本発明者らが先に提案している方法
(特公平5−66855号公報)を用いることが好適で
ある。すなわち、この方法は、高分子材料を金型に充填
し、その高分子材料の融点よりも低い温度で加熱した
後、所定圧力で加圧することにより予備成形物を得、こ
の予備成形物を減圧雰囲気中に置くことにより上記予備
成形物内の空気を除去し、ついで上記高分子材料の融点
以上に加熱された水蒸気雰囲気中で焼結させ、冷却後上
記金型から脱型することにより、連続気孔が形成された
ブロック状の多孔質体を得、これを所定厚さに切削して
シート状にする方法である。この方法により、均一な多
孔質構造のシートを、任意の厚みで容易に得ることがで
きる。
【0014】なお、上記のようにして得られる高分子多
孔質シートにおける気孔率は、5〜60%、なかでも1
5〜40%に設定することが好適である。すなわち、気
孔率が5%未満では、スラリーの保持能力が低下し研磨
速度を高めることができないのであり、逆に、気孔率が
60%を超えると、高分子多孔質シートの機械的強度が
低下し、研磨時の圧力によってシート自体の変形が大き
く平滑な研磨面が得られにくいからである。
【0015】また、上記高分子多孔質シートの厚さは、
通常、0.1〜5mm、特に0.3〜2mmに設定する
ことが好適である。すなわち、0.1mm未満では機械
的強度が劣り作業性が悪くなり、5mmを超えると、シ
ートに歪みが生じた場合、平坦に固定することが難しく
なるからである。
【0016】なお、前記製法で得られる高分子多孔質シ
ートは粉体を事前に親水化処理を施さない場合は疎水性
であるため、最初に研磨に用いる際、スラリーとなじみ
にくい。そこで、スラリーとなじみやすくするために、
スラリー中に界面活性剤を混合して、高分子多孔質シー
トとの接触性を高めることができる。また、高分子多孔
質シート自体に親水化処理を施すようにしてもよい。
【0017】上記親水化処理の方法としては、界面活性
剤の含浸,コロナ処理,プラズマ処理,スルフォン化処
理,親水性モノマーのグラフト重合処理等があげられ、
なかでもグラフト重合処理が、親水性に優れ、その処理
効果が安定しているので好適である。なお、上記グラフ
ト重合処理に用いる親水性モノマーとしては、アクリル
酸,メタクリル酸等があげられる。そして、このグラフ
トモノマーの配合割合は、シート全体に対し3〜50重
量%に設定することが好適である。すなわち、上記範囲
よりも少ないと親水化効果があまり得られないのであ
り、逆に上記範囲よりも多いと機械的強度が低下するか
らである。
【0018】このようにして得られた研磨パッドはその
まま、あるいは所定寸法に裁断されて、従来と同様にし
て、所定の研磨装置に装着され使用される。
【0019】なお、この発明において、上記研磨パッド
を所定の研磨用装置に装着する場合、通常、これを装置
の所定部位に、接着剤等で貼付して固定するか、あるい
は治具等により機械的に固定することが行われるため、
予め研磨パッドである高分子多孔質シートの片面に接着
剤層を設けておくと、作業性がよい。上記接着剤層に用
いる接着剤としては、どのようなものを用いてもよい
が、作業性の面から粘着剤が好適である。そして、上記
接着剤層には、離型シートを仮着させておくと、取扱い
が便利である。
【0020】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0021】
【実施例1】UHPE粉体(分子量450万,融点13
5℃,平均粒径60μm)を金型に充填し、130℃で
加熱後圧縮して気孔率40%の予備成形物を得た。この
予備成形物を160℃で加熱し焼結させたのち、冷却
し、丸棒状の多孔質体を得た。つぎに、上記多孔質体を
旋盤にかけて厚さ1.5mmのシート状に成形した。そ
して、この多孔質シートを、カチオン系界面活性剤の
0.5重量%溶液に含浸したのち乾燥することにより親
水化処理を施した。
【0022】一方、アクリル系粘着剤をトルエンで2倍
に希釈した塗布液を調製し、これを厚さ25μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムの両面に塗布し、13
0℃で10分間乾燥させることにより、厚さがそれぞれ
30μmの粘着剤層を形成して両面粘着テープを得た。
【0023】そして、上記両面粘着テープの片面に前記
UHPEからなる多孔質シートを仮着し、他面にセパレ
ータを仮着することにより、目的とする研磨パッドを得
た。なお、上記セパレータとしては、厚さ50μmの紙
にシリコーン樹加工を施したものを用いた。
【0024】
【比較例1】上記UHPEからなる多孔質シートに代え
て、従来公知のポリウレタン系研磨パッド(厚さ2.0
mm,密度0.5のポリウレタン樹脂含浸多孔質シー
ト)を用い、上記実施例1と同様にして、両面粘着テー
プにセパレータとともに仮着し、目的とする研磨パッド
を得た。
【0025】このようにして得られた実施例1品と比較
例1品とを、下記の条件で実際の研磨作業に用い、その
比較試験を行った。なお、研磨条件は、下記のとおりで
ある。 〔研磨条件〕 スラリー:6重量%SiO2 含有のアルカリ水溶液(p
H12) 研磨対象:直径200mmのSiウエハー 回転数 :80rpm
【0026】上記試験の結果、実施例1品は、比較例1
品と同等の耐薬品性と、スラリー保持能力を有し、しか
も、その寿命は比較例1品の2.5倍であった。
【0027】
【実施例2〜4】高分子多孔質シートの材料を、下記の
表2に示すように変えた。それ以外は、前記実施例1と
同様にして、目的とする研磨パッドを得た。これらにつ
いても、上記と同様にして比較例1品との比較試験を行
い、その寿命を、比較例1品を基準にして下記の表2に
併せて示した。
【0028】
【表1】 *:粘度法によって測定したもの。
【0029】
【実施例5】高分子多孔質シートに界面活性剤を含浸さ
せなかった。それ以外は、前記実施例1と同様にして、
目的とする研磨パッドを得た。
【0030】
【実施例6】UHPE粉体(分子量550万,融点13
5℃,平均粒径110μm)とポリプロピレン粉体(M
I:0.01,融点160℃,平均粒径150μm)と
を同量混合し、170℃で加熱,焼結させた。それ以外
は、前記実施例1と同様にして、目的とする研磨パッド
を得た。
【0031】
【実施例7】実施例3で作製した高分子多孔質シートに
放射線を照射したのち、アクリル酸を用いグラフト重合
処理を行った。そのときのグラフト重合率は15%であ
った。このシートを水酸化カリウム水溶液に浸漬して親
水化処理を行い、目的とする研磨パッドを得た。
【0032】上記実施例5〜7品について、上記と同様
にして比較例1品との比較試験を行い、その寿命を、比
較例1品を基準にして下記の表2に併せて示した。ただ
し、実施例5品の試験には、スラリーとして6重量%の
SiO2 と0.3重量%のカチオン系界面活性剤を含有
するアルカリ水溶液(pH12)を用いた。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】以上のように、この発明の研磨パッド
は、UHPEを主体とする粉体を焼結してなる高分子多
孔質シートによって構成されているため、上記シートの
連続気孔にスラリーを適度に保持することができる。し
かもこのシートは優れた低摩擦係数,耐摩耗特性を備え
るため、その研磨能を長期にわたって維持することがで
きる。したがって、この発明の研磨パッドは、その寿命
が長く、表面クリーニングや表面切除等の処理を行う回
数を大幅に減らすことができ、研磨作業の効率を大幅に
向上させることができる。また、この発明の研磨パッド
は、厚肉で成形可能なため、繰り返し表面切除処理を行
うことができ経済的であるという利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 23:00 B29K 23:00 105:04 105:04 C08L 23:04 C08L 23:04 (72)発明者 橘 俊光 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−108454(JP,A) 特開 平2−214647(JP,A) 特開 平1−146666(JP,A) 実公 平4−7169(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/00 - 5/24 C08J 9/00 - 9/42 B29C 67/00 - 73/34 B29D 1/00 - 31/02 B24D 3/00 - 18/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘度法により測定される分子量が50万
    以上の超高分子量ポリエチレンを主体とする粉体を焼結
    してなる高分子多孔質シートによって構成されているこ
    とを特徴とする研磨パッド。
  2. 【請求項2】 上記高分子多孔質シートが親水化処理さ
    れたものである請求項1記載の研磨パッド。
  3. 【請求項3】 上記高分子多孔質シートの片面に接着剤
    層が設けられている請求項1または2記載の研磨パッ
    ド。
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EP3727859A4 (en) * 2017-12-22 2021-12-29 Braskem America, Inc. Method of 3d printing, and resulting article having porous structure

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