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JP3453633B2 - 拭き布の製造方法 - Google Patents

拭き布の製造方法

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JP3453633B2
JP3453633B2 JP20487591A JP20487591A JP3453633B2 JP 3453633 B2 JP3453633 B2 JP 3453633B2 JP 20487591 A JP20487591 A JP 20487591A JP 20487591 A JP20487591 A JP 20487591A JP 3453633 B2 JP3453633 B2 JP 3453633B2
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long
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▲俊▼一 山田
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Oji Holdings Corp
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  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、使い捨て手拭き,ウェ
ットティシュー,使い捨て雑巾等の拭き布の製造方法に
関し、水や薬剤等の吸収性に優れると共に水等を吸収し
た後の濡れ強度の高い拭き布の製造方法に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】従来より、使い捨て手拭き等の拭き布と
して、パルプ繊維を嵩高に集積してなる乾式パルプ紙
に、水や薬剤等をしみこませたものが使用されている。
しかし、乾式パルプ紙は、水や薬剤等をしみこませた後
の濡れ強度が低く、使用中に破れやすいという欠点があ
った。 【0003】一方、親水性繊維であるレーヨン繊維を集
積した後、レーヨン繊維相互間をゴム系結合剤で結合し
た不織布に、水等をしみこませたものも使用されてい
る。この拭き布は、レーヨン繊維相互間が結合されてい
るので、高い濡れ強度を示すものである。しかし、拭き
布にゴム系結合剤が含有されているため、異臭がすると
いう欠点があった。また、ゴム系結合剤のざらざらとし
た手触りのため、拭き布の使用感が悪いという欠点もあ
った。このため、ゴム系結合剤を使用せずに、レーヨン
繊維相互間を絡合させた不織布を使用するという試みも
行なわれている。レーヨン繊維相互間の絡合には、レー
ヨン繊維が集積されたウェブに水柱流を施すことが考え
られる。しかしながら、水柱流による絡合を十分に付与
するためには、レーヨン繊維の集積量が多くなければな
らないということがあった。即ち、レーヨン繊維の集積
量の少ないウェブは、レーヨン繊維相互間に比較的大き
な間隙が形成されており、水柱流を施しても、その水柱
流はレーヨン繊維に衝突せずに、その間隙を通して容易
にウェブをすりぬけるのである。即ち、レーヨン繊維に
運動エネルギーを十分に与えないため、レーヨン繊維が
十分に運動せず、その結果レーヨン繊維相互間が絡合し
ないのである。従って、レーヨン繊維相互間を十分に絡
合させようとすると、レーヨン繊維の集積量を多くし
て、レーヨン繊維相互間に形成される繊維間隙を小さく
する必要があるのである。しかし、レーヨン繊維の集積
量を多くすると、得られる拭き布の厚みが厚くなり、使
い捨て手拭き等として使用するには、過剰品質になると
いう欠点があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者はレ
ーヨン繊維等の集積量が少なくとも、水柱流による絡合
が可能となる技術を検討した。その結果、レーヨン繊維
等が集積されてなるウェブにおいて、レーヨン繊維相互
間の比較的大きな間隙を塞いでおくことが有効であるこ
とを想い到った。そこで、本発明者は、レーヨン繊維等
が集積されてなるウェブの表面に薄葉紙を積層して、水
柱流を施したところ、薄葉紙を構成するパルプ繊維とレ
ーヨン繊維等とが良く絡合し、更にパルプ繊維を介して
レーヨン繊維等の相互間も良く絡合することを見出し、
本発明に至ったのである。また、吸水性の良好な薄葉紙
を使用することにより、ウェブを構成する繊維として親
水性の良好なレーヨン繊維だけではなく、疎水性の各種
合成繊維をも使用することが可能となることを見出し、
本発明に至ったのである。 【0005】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、繊度
1.5〜3デニールの長繊維が集積されてなる、目付5
〜30g/m2の長繊維ウェブの両面に、該長繊維ウェ
ブの長繊維相互間に形成されている間隙を覆い隠すよう
薄葉紙を積層した後、各薄葉紙側から水柱流を施し
て、該薄葉紙が破壊されて単離したパルプ繊維と長繊維
とを絡合させることを特徴とする拭き布の製造方法に関
するものである。 【0006】まず、本発明においては、繊度1.5〜3デニ
ールの長繊維が集積されてなる、目付5〜30g/m2の長
繊維ウェブを準備する。ここで、長繊維としては、従来
公知の長繊維を使用することができ、例えばレーヨン長
繊維,ポリオレフィン系長繊維,ポリエステル系長繊
維、ポリアミド系長繊維等を使用することができる。特
に、ポリオレフィン系長繊維は、製造が容易で安価であ
るため、本発明において好適に使用しうる。長繊維を使
用する理由は、長繊維よりなる長繊維ウェブは、短繊維
よりなる短繊維ウェブよりも、繊維間が絡合している場
合、引張強度や形態安定性に優れているからである。ま
た、長繊維の繊度は、1.5〜3デニールである。長繊維の
繊度が3デニールを超えると、長繊維ウェブの柔軟性が
低下し、拭き布として使用した場合の使用感が低下する
ので、好ましくない。逆に、長繊維の繊度が1.5デニー
ル未満になると、長繊維の製造条件等が厳密になって、
長繊維、ひいては長繊維ウェブを高速度で製造しにくく
なるため、好ましくない。また、長繊維ウェブの目付
は、5〜30g/m2である。長繊維ウェブの目付が30g/
2を超えると、長繊維ウェブの柔軟性が低下し、拭き
布として使用した場合の使用感が低下するので、好まし
くない。逆に、長繊維ウェブの目付が5g/m2未満にな
ると、長繊維ウェブが薄くなりすぎて取り扱いにくくな
るため、好ましくない。なお、本発明において使用する
長繊維ウェブは、長繊維相互間が自己融着した、いわゆ
るスパンボンド不織布であってもよいし、また長繊維相
互間が結合していないフリース状のものであってもよ
い。 【0007】以上のようにして準備した長繊維ウェブの
両面に、薄葉紙を積層する。薄葉紙は、従来公知のもの
を使用すれば良く、いわゆるティッシュペーパーと称さ
れているものが、一般的に使用される。この薄葉紙は、
パルプ繊維を含有したスラリーを湿式抄紙して得られる
ものである。従って、薄葉紙はパルプ繊維で構成されて
いるものである。本発明において使用する薄葉紙の目付
は、一般的に5〜50g/m2程度が好ましい。薄葉紙を長
繊維ウェブの表面に積層すると、長繊維ウェブ中におけ
る長繊維相互間の間隙が覆い隠されることになる。 【0008】長繊維ウェブの両面に薄葉紙を積層した
後、各薄葉紙側から水柱流を施す。即ち、積層物の表面
及び裏面から水柱流を施すのである。この際、積層物の
表面及び裏面から同時に水柱流を施してもよいし、また
積層物の表面から水柱流を施した後裏面から再度水柱流
を施してもよい。この水柱流は、微細な直径のノズル孔
を通して、高圧で水を噴出させて得られるものである。
例えば、孔径0.01〜0.2mm程度のノズル孔を通して、10
〜40kg/cm2程度の圧力で水を噴出させて得られるもの
である。この水柱流を積層物に施すと、水柱流は薄葉紙
に衝突する。即ち、薄葉紙はパルプ繊維が密に集積され
てなるものであり、且つ薄葉紙が積層物の表面に存在す
るので、水柱流はまず薄葉紙に衝突するのである。そし
て、この水柱流は、薄葉紙を破壊してパルプ繊維を単離
させ、そしてパルプ繊維に運動エネルギーを十分に与
え、このパルプ繊維を十分に運動させる。その結果、こ
のパルプ繊維と長繊維ウェブの長繊維とが絡合するので
ある。そして更に、このパルプ繊維を介して長繊維同士
が絡合することになるのである。以上の如き作用を生ぜ
しめるためには、水柱流の圧力を10〜40kg/cm2、特に
好ましくは15〜30kg/cm2程度に調整することが重要で
ある。水柱流の圧力が40kg/cm2を超えると、単離した
パルプ繊維が長繊維ウェブの裏面側に透過し、排水と共
に排出される恐れがある。また、水柱流の圧力が10kg/
cm2未満であると、パルプ繊維と長繊維ウェブの長繊維
とが十分に絡合しないため、好ましくない。 【0009】以上のようにして得られた拭き布は、表面
及び裏面はパルプ繊維が偏在した層となり、中層は長繊
維とパルプ繊維とが混合されていると共に相互に絡合し
た層となるのである。そして、この拭き布には、所望に
応じて、水や薬剤等が付与されて、使い捨て手拭き,ウ
ェットティシュー,使い捨て雑巾等として使用されるの
である。特に、本発明に係る拭き布は、水や薬剤等を付
与した状態で市販するのが好ましい。水や薬剤等を付与
しておくと、流通時等において、パルプ繊維が脱落しに
くいからである。 【0010】 【実施例】 実施例 ポリプロピレン樹脂[MFR40、分子量分布(Q値)=2.
9]を使用して、融解温度230℃、エジェクター圧力3kg
/cm2で溶融紡糸し、繊度2デニールのポリプロピレン長
繊維を得、これをコンベア上に集積して目付15g/m2
で幅1000mmの長繊維ウェブを準備した。この長繊維ウェ
ブ中において、ポリプロピレン長繊維相互間は結合して
おらず、単にポリプロピレン長繊維がシート状に集積さ
れたフリース状となっている。一方、フリーネス600m1C
SF(カナダ標準フリーネス)に叩解した針葉樹晒クラフ
トパルプ(NBKP、平均繊維長4.5mm)を湿式抄紙し
て得られた、目付20g/m2の薄葉紙を準備した。そし
て、長繊維ウェブの両面に、この薄葉紙を積層して積層
物を得た。この積層物を金網で形成された移送コンベア
上に載置して、孔径0.1mmのノズル孔がピッチ1mmで1000
個並んでいる水柱流噴出装置に導入し、ノズル孔より30
kg/cm2の水圧で水柱流を噴出させて、積層物の一方表
面に水柱流を施した。なお、水柱流は積層物の厚み方向
に貫通するようにして施し、この際における積層物の平
面方向への移動速度は30m/分であった。その後、同様
の方法で、積層物の裏面からも水柱流を施した。 【0011】以上の方法によって得られた拭き布は、表
面層及び裏面層にはパルプ繊維が偏在しており、中層に
おいては長繊維とパルプ繊維とが混合されると共に相互
に絡合していた。また、この拭き布の吸水・保水性を測
定したところ、38%の吸水・保水性を示した。ここで、
吸水・保水性の測定方法は、以下のとおりである。即
ち、20cm×20cmの大きさの試料を室温の水に2分間浸漬
して取り出し、表面の付着水を軽くティッシュで拭き取
り、重量を測定して水の含有量を、w0とする。その
後、試料を温度20℃、相対湿度65%の恒温恒湿室に5分
間吊して放置した後、重量を測定して水の含有量を、w
1とする。そして、(w1/w0)×100で算出される値
(%)を、吸水・保水性とする。また、この拭き布の濡
れ強度は、縦29.0kg/30cmで、横18.0kg/30cmであっ
た。なお、濡れ強度の測定方法は、以下のとおりであ
る。即ち、吸水・保水性を測定する際において、5分間
恒温恒湿室に放置した後の試料を、テンシロン引張試験
機を用いて破断強度を測定し、その結果を濡れ強度とし
た。 【0012】比較例1 実施例と同一の条件で目付15g/m2の長繊維ウェブを
得た後、この長繊維ウェブを、多数の点状の凸部を持つ
加熱エンボスロールと平滑ロールとの間に導入して、長
繊維相互間を自己融着させた。なお、エンボスロールの
温度は130℃であって、エンボスロールと平滑ロール間
の線圧は、80kg/cmであった。この長繊維ウェブ(スパ
ンボンド不織布)をそのまま拭き布とした。この拭き布
の吸水・保水性は0であり、濡れ強度は縦28.5kg/30cm
であって横18.0kg/30cmであった。なお、比較例におけ
る吸水・保水性及び濡れ強度の測定方法も、実施例と同
一である。 【0013】比較例2 実施例で使用した薄葉紙単体を、そのまま拭き布とし
た。この拭き布の吸水・保水性は41%であり、濡れ強度
は縦・横共に取り扱うことができない程度であり測定不
能であった。 【0014】以上の結果明らかなとおり、実施例に係る
拭き布は、比較例に係る拭き布に比べて、吸水・保水性
にも優れ且つ濡れ強度も高いものである。従って、実施
例に係る拭き布は、使い捨て手拭きやウェットティシュ
ー等として好適に使用しうるものである。 【0015】 【作用】本発明に係る拭き布の製造方法は、長繊維の集
積量が比較的少ない、即ち目付5〜30g/m2の長繊
維ウェブの両面にパルプ繊維が密に集積されてなる薄葉
紙が積層されている。従って、長繊維ウェブの長繊維相
互間に形成されている比較的大きな間隙は、薄葉紙によ
って覆い隠されている。このような積層物に水柱流を施
すため、水柱流が長繊維ウェブの間隙を通過して、長繊
維に十分な運動エネルギーを与えないことを防止しう
る。即ち、水柱流がまず薄葉紙に衝突し、薄葉紙を構成
しているパルプ繊維を単離させ、このパルプ繊維に十分
な運動エネルギーを与え、この運動エネルギーはパルプ
繊維と接触している長繊維ウェブ中の繊維に伝播する
のである。従って、パルプ繊維と長繊維ウェブを形成し
ている長繊維とは良好に絡合するのである。そして更
に、このパルプ繊維を介して長繊維相互間が絡合するの
である。 【0016】 【発明の効果】本発明に係る方法で得られた拭き布は、
表面層及び裏面層にパルプ繊維が偏在しており、中層に
おいては長繊維とパルプ繊維とが混合され且つ長繊維と
パルプ繊維間、ひいては長繊維相互間が絡合している。
従って、パルプ繊維の存在によって、良好な吸水・保水
性を示すと共に、長繊維とパルプ繊維間及び長繊維相互
間の絡合によって、高い引張強度を示すという効果を奏
する。また、この絡合によって、得られる拭き布の形態
安定性も良好であるという効果を奏する。更に、目付の
小さい長繊維ウェブと薄葉紙とで形成されると共にゴム
系結合剤等の使用を抑制することができるので、薄く,
柔軟で且つ異臭も少なく,手触りも良好で、使用感に優
れた拭き布を得ることができるという効果を奏する。依
って、本発明に係る方法で得られた拭き布は、使い捨て
手拭きやウェットティッシューとして好適に使用しうる
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−53977(JP,A) 特開 平1−104867(JP,A) 特開 平3−14692(JP,A) 特開 平4−153351(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04H 1/00 - 18/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 繊度1.5〜3デニールの長繊維が集積
    されてなる、目付5〜30g/m2の長繊維ウェブの両
    面に、該長繊維ウェブの長繊維相互間に形成されている
    間隙を覆い隠すように薄葉紙を積層した後、各薄葉紙側
    から水柱流を施して、該薄葉紙が破壊されて単離した
    ルプ繊維と長繊維とを絡合させることを特徴とする拭き
    布の製造方法。
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DE4312522A1 (de) * 1993-04-16 1994-10-20 Henkel Ecolab Gmbh & Co Ohg Hülse zum Aufstecken auf einen Halter eines Reinigungsgeräts, insbesondere für die Teppichreinigung
JP3680456B2 (ja) * 1996-11-14 2005-08-10 日本製紙株式会社 拭き布用複合シート

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