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JP3319802B2 - 移動体の移動制御システム - Google Patents

移動体の移動制御システム

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Publication number
JP3319802B2
JP3319802B2 JP07039093A JP7039093A JP3319802B2 JP 3319802 B2 JP3319802 B2 JP 3319802B2 JP 07039093 A JP07039093 A JP 07039093A JP 7039093 A JP7039093 A JP 7039093A JP 3319802 B2 JP3319802 B2 JP 3319802B2
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JP
Japan
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elevator
moving body
signal
moving
floor
Prior art date
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JP07039093A
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JPH06282329A (ja
Inventor
貞次郎 梶原
猛史 加藤
雅一 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SOHGO SECURITY SERVICES CO.,LTD.
Original Assignee
SOHGO SECURITY SERVICES CO.,LTD.
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Filing date
Publication date
Application filed by SOHGO SECURITY SERVICES CO.,LTD. filed Critical SOHGO SECURITY SERVICES CO.,LTD.
Priority to JP07039093A priority Critical patent/JP3319802B2/ja
Publication of JPH06282329A publication Critical patent/JPH06282329A/ja
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  • Elevator Control (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体を所定範囲で移
動させる移動体の移動制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、工場内や建物内等において搬送用
や警備用として自律走行型の移動体が導入されてきてい
る。この自律走行型の移動体は、予め設定された移動経
路で走行するもので、走行のためのセンサや移動目的に
応じた種々のセンサを備えている。
【0003】従来、建物内を自律走行する移動体は、該
移動体内のメモリに走行する経路地図を予め記憶させ、
その地図を逐次読み出して経路に従って走行する。この
場合、移動体はその地図上での地点と位置ずれの補正、
又は障害物等の検知を目的とした環境認識センサ群を搭
載している。
【0004】例えば、移動体を警備用として使用する場
合、建物内の移動体稼働範囲にはアンテナが配置され、
移動体に搭載した無線による通信手段と、警備室内に設
置されている監視用コンピュータとの間で各種信号の交
換が行われる。監視用コンピュータ側では稼働状況、或
いは異常状態の検知をリアルタイムでモニタすることが
できる。
【0005】ところで、このような移動体に建物内を移
動させる際における垂直方向、すなわち階層間を移動さ
せる場合には、移動体自体に階段を登攀する機能を与え
るということが考えられている。これによれば、自律走
行型の移動体にとっては、移動体外部からの支援を極小
化できるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、移動体を階層
間移動させるために登攀能力を付与することは装置が複
雑になると共に、大きな動力を必要とする問題がある。
また、移動体の走行部をそれぞれの階段の形状に合致さ
せる必要があり、高価となり広く普及させることが困難
であるという問題がある。
【0007】そこで、本発明は上記課題に鑑みなされた
もので、エレベータを用いて安価に移動体の階層間移動
を行う移動体の移動制御システムを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、無線による
通信手段を有し、該通信手段により、移動に必要な情報
を送信及び指示信号の受信を行い、予め設定された経路
に従って自律走行し、移動する移動体と、前記移動体を
階層間で移動する昇降手段と、前記移動体の前記昇降手
段の利用時に、前記移動体からの情報信号に基づいて、
前記昇降手段の利用状況を判断し、前記昇降手段を前記
移動体専用とする移動体運転モードに設定して、前記昇
降手段の諸動作を制御すると共に、前記移動体に前記昇
降手段利用の前記指示信号を送出する昇降制御手段と、
前記昇降制御手段と接続され、前記昇降制御手段より送
出される前記指示信号を前記移動体に送信し、前記移動
体より受信した情報信号を前記昇降制御手段に出力する
とともに、前記移動体からの情報信号及び前記昇降制御
手段からの指示信号から前記移動体及び前記昇降手段双
方の動作状態を照合して、該移動体の移動エラーを判断
し、表示する処理装置とで構成することにより解決され
る。
【0009】
【作用】上述のように、本発明の移動体の移動制御シス
テムは、昇降手段に移動体を乗降させて階層間で移送さ
せるものである。この場合、昇降制御手段が移動体から
の情報信号等に基づいて昇降手段を制御する。
【0010】すなわち、移動体が昇降手段を利用する場
合に、昇降制御手段が、昇降手段の利用状況を判断して
他に利用されていなければ該昇降手段を移動体専用とす
る移動体運転モードに設定して、該昇降手段の諸動作を
制御する。また、昇降制御手段は、制御する昇降手段の
諸動作に応じて、処理装置を介して無線で移動体に昇降
手段利用の諸指示信号を送出する。該昇降制御手段には
処理装置が接続されており、処理装置は該昇降制御手段
より送出される該指示信号を該移動体に送信すると共
に、該移動体より受信した情報信号を該昇降制御手段に
出力する。
【0011】そして、移動体は、処理装置から無線で送
られてくる昇降制御手段からの指示信号に基づいて、昇
降手段に対して乗降して、予め設定された経路に従って
移動する。
【0012】これにより、既存の昇降手段を用いて安価
に移動体の階層間移動を行なわせることが可能となる。
【0013】
【実施例】図1に、本発明の一実施例の全体ブロック図
を示す。図1に示す移動制御システム11は、移動体1
2を建物の各階の警備を行わせるものとする。
【0014】移動体12は通信手段を有し、そのための
アンテナ12aが設けられ(内部構成は図2において説
明する)、監視用のコンピュータ13との間で無線によ
る送受信を行い、該コンピュータ13を介してエレベー
タ制御部17との間で移動に必要な情報信号及び指示信
号の送受を行う。そのためにコンピュータ13はモデム
14を介してアンテナ15が設けられる。また、コンピ
ュータ13は中間ユニット16を介してエレベータ制御
部17と有線により接続され、情報、制御信号の交換を
行う。これらコンピュータ13、モデム14、アンテナ
15、中間ユニット16により処理装置を構成する。
【0015】また、エレベータ制御部17は、コンピュ
ータ13を介して移動体12から送られてくる移動に必
要な情報信号に基づいて、昇降手段であるエレベータ籠
19の呼出し、扉の開閉、行先階指定等の諸動作、及び
巻き上げ部18を介して移動の制御を行う。このエレベ
ータ制御部17及び巻き上げ部18により昇降制御手段
を構成する。エレベータ籠19は移動体12を乗降させ
て階層間で移送する。この移動体12の乗降はコンピュ
ータ13を介して受信するエレベータ制御部17からの
指示信号に基づいて行われる。
【0016】また、コンピュータ13ではエレベータ制
御部17からの情報より、エレベータ籠19の運転状
況、扉の開閉状況等を表示し、モニタすることができる
と共に、移動体12の位置、異常の有無等を確認して、
移動エラーのときは警報等の表示を行う。
【0017】ここで、図2に、図1の移動体の制御ブロ
ック図を示す。図2の移動体12において、21は警備
用センサであり、侵入者、火災等を赤外線、紫外線等に
より検知する。22は、環境認識センサとしての超音波
センサであり、移動体12のフロントフェイスに取り付
けられ、例えばパルスエコー式で進行方向前方の障害物
等を検出する。また、23は環境認識センサ群であり、
床面の凹凸形状監視、周囲壁面との距離計測などを行う
ことを目的としたもので、赤外線又は超音波を応用した
ものが使用される。
【0018】24a〜24cは、各センサ21〜23の
検知、検出信号を増幅する増幅部である。25は記憶部
であり、移動体12が警備対象とする建築物の巡回経路
等を設定するプログラムが予めメモリされている。
【0019】26は処理部であり、各センサ21〜23
から出力される信号と、記憶部25に格納してある巡回
経路を照合して、それに応じた制御信号を出力する。2
7は通信手段である無線の送受信部であり、モデム14
を介してコンピュータ13との間で各信号の交換を行
う。そして、28は駆動制御部であり、車輪などの駆動
を処理部26からの信号に基づいて制御する。
【0020】なお、特に図示しないが、移動体12に
は、駆動電源として、充電可能な蓄電池電源を備えてい
る。
【0021】また、図3に、本発明における移動体の経
路地図の例を説明するための図を示す。上述の記憶部2
5に、図3に示すような経路地図のプログラムがメモリ
されている。
【0022】本実施例では警備対象である10階建てビ
ルの1Fから10Fまでを順番に巡回して1Fへ戻るコ
ースを辿ることにする。本実施例における巡回経路は、
1Fフロアの巡回が終了すると1Fから10Fまでエレ
ベータで上昇し、10Fからは1Fづつエレベータで下
降して、全フロアの巡回を完了するという経路である。
【0023】この場合、低位アドレスにおける1Fの移
動経路とは、移動体12が充電ポートを出発して1Fを
巡回し、エレベータ前までの経路であり、高位アドレス
における1Fの移動経路とはエレベータ籠19を降りて
から充電ポートまでの経路である。
【0024】なお、記憶部25上では、アドレスの順番
に並べず、1つのまとまった情報の中に、別のまとまり
のアドレス(ポインタ)を書いておき、それをたどって
読み出すポインタリンク方式が用いられる。従って、移
動体12の移動制御時に、記憶部25内で、図3に示す
ように順次並べ換えて格納領域に格納する。
【0025】そこで、図4に、図1の移動体の動作用フ
ローチャートを示す。図4は、移動体12が記憶部25
の経路地図に従って移動制御される全体のフローチャー
トを示したものである。
【0026】まず、警備室前に位置する待機場所を兼ね
る充電ポートを出発する。これは移動体12に搭載され
た蓄電池電源に充電するもので、巡回していない時間に
は移動体12は常に充電ポートを定位置として待機して
いる。経路地図は図3に示すように、「1Fの移動経
路」が最初に示されている。移動体12がエレベータ籠
19の前まで移動するための一連の1F巡回用経路デー
タを、この一連のデータがフロア内巡回用データである
ことを示す記号とともに、記憶部25の経路地図格納領
域の先頭に記憶させてある。
【0027】そこで、警備室前より巡回が開始されると
(ステップ(S)1)、移動体12の処理部26は記憶
部25からこの経路地図を読取って(S2)、駆動制御
部28を経路地図に従って駆動させて1Fを巡回する
(S3)。
【0028】次に、エレベータを用いて1Fから10F
へ移動するためのデータ、すなわちエベータ前からエレ
ベータ籠19内までの水平移動距離、次の行先階の10
Fでのエレベータ籠19内からエレベータホールのフロ
ア内巡回開始地点までの水平移動距離からなる一連のデ
ータを、この一連のデータが階層間移動用であることを
示す記号と共に読み出し(S4)、1Fの巡回用経路デ
ータの次の領域に格納する。
【0029】さらに、次の領域には10F巡回用経路デ
ータを、その次には10Fから9Fへ移動するための階
層間移動用データというように順次格納し、2Fから1
Fへ移動するための階層間移動用データを格納した次
に、1Fにおいてエレベータホールから充電ポートへ戻
る経路データを格納し、最後に経路データの終わりを示
す記号を格納する(S4)。すなわち、図3のように並
べられる。
【0030】そこで、階移動を行うか否かを判断し(S
5)、行う場合には階層間移動データに従いエレベータ
籠19により移動体12の階層間移動を行い(S6、図
5において説明する)、階移動を行わなくなるまで繰り
返される。
【0031】すなわち、移動体12は、メモリの経路地
図の先頭から順次読み出し、一連のデータがフロア内巡
回用である場合は、それに対応した手続きに従った処理
を行い、各層間移動用データであればエレベータを用い
て階層間を移動する手続きを実行することにより、1F
から10Fまでの各フロアを順次巡回する。
【0032】そして、階移動を行わない場合には、終了
するか否かを判断し(S7)、終了しなければ所定区域
を巡回する(S8)。終了する場合には、移動体12は
充電ポートへ復帰する(S9)。また、これらの動作が
設定された回数行い(S10)、所定回数に達すれば
(S11)、終了する。
【0033】次に、図5に、図4の階層間移動(S6)
のフローチャートを示す。図5において、まず移動体
(ここでは、ロボットという)12がフロア内移動経路
に従い、所定エレベータ籠19の前で停止し(S2
1)、階層間移動データによりロボット12がエレベー
タ利用要求信号をコンピュータ13を介してエレベータ
制御部17に出力する(S22)。
【0034】このとき、エレベータ制御部17はエレベ
ータ籠19における準備状態I(他に使用されているか
否か)をみる(S23、図6において説明する)。他に
使用されていなければ、エレベータ籠19はロボット専
用とする移動体運転モードであるロボット・モードに切
り替わり、以下ロボット専用となって他の使用を排除す
る(S24)。
【0035】そして、エレベータ籠19の利用許可信号
をエレベータ制御部17がコンピュータ13を介してロ
ボット12に出力する(S25)。なお、この利用許可
信号をその都度コンピュータ13に記憶させておいても
よい。これに伴って、ロボット12はエレベータ呼出し
信号を出力する(S26)。エレベータ制御部17はエ
レベータ籠19を準備状態IIとする(S27、図6にお
いて説明する)。ここでは前述の判断の後に扉を開放す
る。
【0036】エレベータ制御部17は、エレベータ入庫
許可信号を出力し(S28)、これによりロボット12
が前進してエレベータ籠19に乗込み、停止する(S2
9)。ロボット12はロボット入庫完了信号を出力する
と共に(S30)、階層間移動データによりロボット階
指定信号を出力する(S31)。そして、エレベータ籠
19が指定された当該階に移動して停止すると(S3
2)、エレベータ制御部17は扉を開放し、出庫許可信
号を出力する(S33)。
【0037】そこで、ロボット12は前進して出庫して
出庫完了信号を出力し(S34)、これによりエレベー
タ制御部17が扉を閉じてエレベータ籠19を平常モー
ドに復帰させるものである(S35)。
【0038】続いて、図6及び図7に、図5における移
動体(ロボット)のエレベータ乗込みのフローチャート
を示して、前述と重複させて説明する。まず上述のよう
に、移動体12は、警備対象である建物内の1階にある
警備室前に常時待機している。この待機時間中は内蔵の
電池を充電する時間に充当される。移動体12内の記憶
部25に予め記憶されているプログラムの巡回計画、す
なわち経路地図(図3)に従って、所定時刻になると所
定経路の巡回を開始する。
【0039】そこで、移動体12はまず、記憶部25に
格納されている経路地図より走行経路を読み出す。続い
てその経路地図に記されている指示に従って1Fの巡回
を実施する。1Fフロアの巡回が終わると、再び記憶部
25にある経路地図から「→10Fの階層間移動デー
タ(図3)」を読み出す。10Fの巡回を実施するため
に、1Fのエレベータホールに赴いて複数あるうちの所
定のエレベータ扉前に停止する(S41)。
【0040】この位置は常時決まった位置になるので、
マーカ等を床面上に貼付しておいてもよいが、処理部2
6は超音波センサ22の測定データを取り込むととも
に、移動体12内部の記憶部25に予め記憶された値と
照合しつつ、位置決めを行う。このエレベータ前の所定
位置で、移動体12は、エレベータ制御部17からコン
ピュータ13を介してエレベータ籠19の使用が可能か
否かの信号(エレベータ使用不能信号、以下EOE信号
=Elevator Operation Enabling とする) が出力されて
いるか否かの確認を、搭載している送受信部27によっ
て行う(S42)。エレベータ制御部17は何等かの障
害が発生して、当該エレベータが使用できない場合、或
いは移動体の利用が不適当な場合には、使用可、不可を
判定し(S61)、不可の場合はEOE信号を中間ユニ
ット16を経由して監視用のコンピュータ13に送信す
る(S62)。なお、このEOE信号をコンピュータ1
3に記憶させておいてもよい。
【0041】この場合、コンピュータ13はモデム14
を通じてエレベータ前で停止中の移動体12に対して、
定期的にEOE信号を出力する(S62)。移動体12
は、EOE信号を受信すると、システム全体に何等かの
異常事態が発生したとみなして、エレベータの利用を断
念し、巡回サービスを停止する(S43)。
【0042】移動体12がEOE信号の有無を確認する
時点で同信号を検出しなければ、移動体12はエレベー
タ制御部17に対して移動体利用要求信号(以下、RO
R信号=Robot Operation Request とする) を出力する
(S44)。エレベータ側のエレベータ制御部17は移
動体12から発せられるROR信号の受信を待つ(S6
3)。
【0043】ROR信号を受信すると、その時点でエレ
ベータ制御部17は利用対象のエレベータ籠19に誰か
が乗込んでいて、行先階の指定をしているかどうかを確
認する(S64)。エレベータ籠19内の行先階ボタン
が押されている場合には、当該行先階に到着して(S6
5)扉が開き(S66)、再び閉じる(S67)まで待
ち、まだ別の行先階指定ボタンが押されているかを確認
する(S68)。押されている場合は、それが全体でな
くなるまで当該行先階までエレベータが運転され、扉の
開閉を繰り返す。
【0044】始めからエレベータ籠19内の行先階指定
ボタンが押されていない場合には、各階にある呼び釦が
押されていないか、あるいはそれによって走行中である
かどうかを確認し(S69)、押されているときにはそ
の呼び出しを他に振替え(S70)、走行中であれば、
無人なので最寄り階で停止させるように制御する。その
後、当該エレベータ籠19を移動体運転モードであるロ
ボット・モードに切り替える(S71)。行先指定釦、
或いは各フロアの呼び釦が押されていない場合は、直ち
にロボット・モードに切り替える。
【0045】一方、エレベータ制御部17は、所定時間
待ってROR信号が受信できない場合には、そのまま平
常運転に戻る。ロボット・モードに切り替わると、各フ
ロアの行先指定釦を押しても当該エレベータ籠19はそ
の呼出しを無視し、移動体12或いはコンピュータ13
から出力される信号のみに応答する。
【0046】エレベータ制御部17は、次には移動体利
用許可信号(以下、ROA=RobotOperation Approval
信号)を出力する(S72)。移動体12はROR信号
を出力した後、エレベータ側からROA信号が出力され
るのを待つ(S45)。
【0047】このROA信号を検出すると、エレベータ
籠呼戻し信号(以下、ECC=Elevator Cage Call信
号)をエレベータ側に出力する(S46)。エレベータ
側はROA信号を出力すると、移動体12からECC信
号が出力されるのを待つ。(S73)。移動体12から
のECC信号が2分待っても検出できない時には(S7
4)、エレベータ制御部17は異常事態が発生したとみ
なして、ロボット・モードを解除し、平常の運転モード
に復帰する。(S75)。
【0048】エレベータ制御部17がECC信号を検出
すると、エレベータ籠19が1Fにあるか否かを確認す
る(S76)。1F以外の階に停止している場合には、
エレベータ制御部17は1Fにエレベータ籠19を移動
させるべく巻上げ部18に呼び制御信号を出力し、巻上
げ部18はエレベータ籠19を1Fまで運転し、移動さ
せる(S77)。エレベータ籠19が1Fに到着する
と、扉を開ける(S78)。勿論、ECC信号を出力し
た時点でエレベータ籠19が1Fにあれば、直ちに扉を
開ける。エレベータ籠19はこれで移動体12を受け入
れる準備ができたことになるが、このとき移動体側に対
して入庫許可信号(以下、RNC=Ride on Complete信
号) を出力する。(S79)。移動体12はECC信号
を出力した後、RNC信号がエレベータ側から出力され
るのを待つ(S47)。これを検知すると、移動体12
は前進を始めて、エレベータ籠19に乗車する(S4
8)。
【0049】扉が開けられていない場合であっても、移
動体12には障害物の存在を検出する環境認識センサ群
23が装備され、このセンサ23によって扉が閉じてい
ることを検知できる。従って、そのまま扉に衝突する危
険はない。
【0050】移動体12はエレベータ籠19に乗込む
と、装備してある環境認識センサ群23、例えば赤外線
センサでエレベータ籠19の壁との距離を計測し、確実
に乗込む。乗込み完了後に入庫完了信号(以下、FRN
=Finish of Ride on 信号)をエレベータ側に出力する
(S49)。
【0051】エレベータ側はRNC信号を出力すると、
移動体12がFRN信号を出力するのを待つ(S8
0)。RNC信号を出力してから2分以内にFRN信号
を検出できない場合には(S81)、エレベータ制御部
17は移動体12の乗込みに異常が生じたと判断し、ロ
ボット・モードを解除して平常モードに復帰する。
【0052】移動体12がFRN信号を出力すると、直
後に行先階を指定する行先階指定信号(以下、RFD=
Registration of Foor Destination信号) を続いてエレ
ベータ側に出力する(S50)。エレベータ制御部17
はFRN信号を検出すると、続いてRFD信号が出力さ
れるのを待つ(S83)。FRN信号を検出してから2
分待ってもRFD信号を検出できない際は(S84)、
移動体12に何等かの異常が発生したとみなして、ロボ
ット・モードを解除して平常モードに復帰する(S8
5)。
【0053】エレベータ側はRFD信号を検出すると開
扉して(S86)、行先階までエレベータ籠19を移動
させる(S87)。目的の10Fに到着すると扉を開け
る(S88)。そして、移動体12に対して出庫許可信
号(以下、RFC=Ride OffComplete 信号) を出力す
る(S89)。
【0054】移動体12はRFD信号を出力した後RF
C信号が出力されるのを待つ(S51)。扉は開いてい
るので、エレベータ籠19の外に出る(S52)。外に
出て、10Fエレベータホールの所定の位置に到着する
と、出庫完了信号(以下、FRF=Finish of Ride of
f)をエレベータ側に出力する(S53)。エレベータ
側はそのFRF信号を受けると(S90)、閉扉する
(S91)。エレベータ制御部17は、ロボット・モー
ドを解除して平常運転モードにモード切り換えを行う。
これ以降エレベータは平常運転を行うようになる。
【0055】ただし、RFC信号を出力してから2分以
内にFRF信号を検出できない場合には(S92)、異
常が発生していると判断して、ロボット・モードを解除
して平常モードに復帰する(S93)。また、移動体1
2は所定のプログラム(図3)に従って、10Fのフロ
アの巡回を実施する。
【0056】10Fフロアの巡回を終了すると、同フロ
アの所定位置に停止して、同じ手順でエレベータ籠19
に入庫し、9Fを行先指定する。エレベータ籠19は9
Fに移動して、移動体12は9Fのフロアの巡回を始め
る。この同じ手順を1Fまで繰り返すと、この移動体1
2は全てのフロアの巡回監視を終了する。そして、定め
られた巡回業務は全て終了するので、充電ポートへ移
動、復帰する。
【0057】翌日の所定時刻まてに所定回数の巡回を実
施したか否かを確認して、所定回数に達していない場合
は目標回数に達するまで、以上の手順を繰り返す(図4
参照)。
【0058】上記手順の中で、エレベータ籠19の位
置、扉の開閉、行先指定釦の状態などはエレベータ制御
部17を通じて監視用のコンピュータ13に常時送信さ
れる。また、移動体12の状態も無線による通信手段を
通じてコンピュータ13に送信されるので、コンピュー
タ13では両者の状態、位置等を対照することができ
る。従って、上記のシーケンスを予めコンピュータ13
に入力し、そのシーケンスを外れるような運転状態にな
ったときには、監視員に対して警報表示をすることが可
能である。
【0059】一方、図6及び図7においてエレベータ制
御部17が移動体12に対して入庫許可信号(RNC信
号)を出力し(S79)、それを移動体12が受けて
(S47)エレベータに乗車しようとしたところ(S4
8)、エレベータの故障で扉が開かない場合を示す。
【0060】当初のシーケンスには当該ケースは想定し
ていない。従って、移動体12がエレベータ籠19に向
かって前進して扉の前に来ると、環境認識センサ群23
の一つである超音波センサが閉っている扉を検出して、
扉前で停止する。扉は時間が経過しても開かないので、
いつまでもその状態が継続する。
【0061】このように予め規定のないトラブルが発生
した際には、監視用のコンピュータ13ではエレベータ
制御部17がRNC信号を出力しているにもかかわら
ず、移動体12がエレベータ籠19前で立ち往生してい
る状態が表示される。監視員は両者を同時に監視するこ
とができるので、予期しないトラブルもこの監視用のコ
ンピュータ13の存在によって直ちに覚知することがで
きる。また、コンピュータ13の存在により、移動体1
2がエレベータ制御部17がEOE信号を出力している
か否かを問合せる必要がなく、該移動体12の電力消費
を抑制することができる。
【0062】このように、従来同一階においてのみ移動
し得なかった移動体がエレベータという通常利用する運
搬体を用いることから、特に専用の運搬体を用いる必要
がなく、また自力で階段等を登攀しないことから、特別
な登攀手段を設備する必要もなく、きわめて安価に階層
間の移動を実現できる。
【0063】また、通常移動体12内部の記憶部25に
記憶される経路地図に、垂直方向移動用データを挿入す
るだけで済むことから、プログラミングも簡単であり、
移動体12の活動範囲を飛躍的に高めると共に、警備巡
回の範囲を大きく拡大させることができる。
【0064】すなわち、具体的に指摘すれば本願発明は
移動体監視用のコンピュータ13とエレベータ制御部1
7を接続するという、ごく簡単な工事を実施すれば済
み、特別大掛かりな手間がかからない。また、ロボット
・モードを採用することにより、移動体12がエレベー
タ籠19に乗込んで巡回中に他の利用者が乗込んでくる
ことがないことから、移動体12が降りる階を誤ること
がなく、垂直方向の移動距離を測定して降りるべき階を
自ら確認する必要がないものである。さらに、監視用の
コンピュータ13にはエレベータ籠19、移動体12双
方の運転状態に関する情報が集中することから、監視員
が両方の運転状態を比較対照することにより、移動体1
2の巡回実施を阻害する事象の発生を即座に覚知するこ
とができるものである。
【0065】なお、上記実施例では、移動体12を警備
用として使用した場合を示しているが、それに限ること
はなく、例えば運搬用の移動体に適用しても同様の効果
を奏することができるものである。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、移動体か
らの情報信号に応じて、処理装置を介して昇降制御手段
から指示信号を送出して移動体を昇降手段に対して乗降
させ、昇降制御手段により昇降手段を移動体専用のモー
ドに設定して諸動作、階層間の移動の制御を行なうこと
により、既存の昇降手段を用いて安価に移動体の階層間
移動を行なうことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体ブロック図である。
【図2】図1の移動体の制御ブロック図である。
【図3】本発明における移動体の経路地図の例を説明す
るための図である。
【図4】図1の移動体の動作フローチャートである。
【図5】図4の階層間移動のフローチャートである。
【図6】図5におけるエレベータ乗込みのフローチャー
トである。
【図7】図5におけるエレベータ乗込みのフローチャー
トである。
【符号の説明】
11 移動制御システム 12 移動体 13 コンピュータ 14 モデム 16 中間ユニット 17 エレベータ制御部 18 巻き上げ部 19 エレベータ籠 21 警備用センサ 22 超音波センサ 23 環境認識センサ群 24a〜24c 増幅部 25 記憶部 26 処理部 27 送受信部 28 駆動制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−177882(JP,A) 特開 昭60−167883(JP,A) 特開 昭62−47244(JP,A) 特開 昭54−104181(JP,A) 実開 昭59−153971(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線による通信手段を有し、該通信手段
    により、移動に必要な情報を送信及び指示信号の受信を
    行い、予め設定された経路に従って自律走行し、移動す
    る移動体と、 前記移動体を階層間で移動する昇降手段と、 前記移動体の前記昇降手段の利用時に、前記移動体から
    の情報信号に基づいて、前記昇降手段の利用状況を判断
    し、前記昇降手段を前記移動体専用とする移動体運転モ
    ードに設定して、前記昇降手段の諸動作を制御すると共
    に、前記移動体に前記昇降手段利用の前記指示信号を送
    出する昇降制御手段と、 前記昇降制御手段と接続され、前記昇降制御手段より送
    出される前記指示信号を前記移動体に送信し、前記移動
    体より受信した情報信号を前記昇降制御手段に出力する
    とともに、前記移動体からの情報信号及び前記昇降制御
    手段からの指示信号から前記移動体及び前記昇降手段双
    方の動作状態を照合して、該移動体の移動エラーを判断
    し、表示する処理装置とを有することを特徴とする移動
    体の移動制御システム。
  2. 【請求項2】 前記昇降制御手段は、前記昇降手段を移
    動体運転モードに設定した際、該昇降手段の他の利用を
    排除して、前記移動体との間で行われる応答のみに基づ
    いて該昇降手段を制御することを特徴とする請求項1記
    載の移動体の移動制御システム。
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